JP2012214022A - 光硬化性ナノインプリント用組成物、該組成物を用いたパターンの形成方法、及び該組成物の硬化体を有するナノインプリント用レプリカ金型 - Google Patents

光硬化性ナノインプリント用組成物、該組成物を用いたパターンの形成方法、及び該組成物の硬化体を有するナノインプリント用レプリカ金型 Download PDF

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Abstract

【課題】 パターンの転写が容易にでき、該パターンの基板との密着性、及び金型からの離型性が良く、エッチング耐性に優れ、分散性のよい組成物で生産性に優れた光硬化性ナノインプリント用組成物を提供する。
【解決手段】 光硬化性ナノインプリント用組成物は、(A)フッ素化有機シラン化合物、メタ)アクリル基含有珪素化合物を含む混合物を加水分解した加水分解物、(B)(メタ)アクリル基を有する重合性単量体、並びに(C)光重合開始剤を含んでなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な光硬化性ナノインプリント用組成物に関し、さらに、前記光硬化性ナノインプリント用組成物を用いて基板上にパターンを形成する新規なパターン形成方法にも関する。また、本発明は、該組成物の硬化体からなる新規なナノインプリント用レプリカ金型に関する。
近年、半導体集積回路は、より微細化され、高精度なものが要求されているが、このような微細な高精度の半導体集積回路は、一般的に、インプリント技術によって製造されている。
インプリント技術とは、基板上に形成したいパターンに対応するパターンの凹凸を有する金型(以下モールドともいう)を、基板表面に形成された塗膜上に型押しすることにより、所望のパターンを該基板表面に転写する技術であり、この技術を使用することによって、ナノオーダーの微細なパターンを形成することができる。インプリント技術の中でも、特に、数百〜数ナノメートル(nm)の超微細なパターンを形成する技術はナノインプリント技術と呼ばれている。
このインプリント技術について、その方法は、基板表面に形成する塗膜材の特性により2種類に大別される。その1つは、パターンが転写される塗膜材を加熱して塑性変形させた後、金型を押し付け、冷却して、塗膜材を硬化させることによって、パターンを転写する方法である。また、他の1つは、金型又は基板の少なくとも一方が光透過性であるものを使用し、基板上に液状の光硬化性組成物を塗布して塗膜を形成し、金型を押し付けて塗膜と接触させ、ついで、金型又は基板を介して光を照射して該塗膜材を硬化させることによって、パターンを転写する方法である。これらの中でも、光照射によりパターンを転写する光インプリント法は、高精度のパターンを形成できるため、ナノインプリント技術において広く利用されるようになっており、該方法に好適に用いられる光硬化性組成物の開発が進められている。
ナノインプリント技術においては、基板表面と塗膜を硬化させて得られるパターンとの密着性、及び該パターンと金型との離型性が重要になる。金型からの離型性については、金型表面にフッ素系処理剤で表面処理を施しで離型性を付与する技術、光硬化性組成物と金型との界面にペンタフルオロプロパンガス等のフッ素系ガスを介在させてインプリントする技術が一般的に知られている。一方、基板との密着性は、基板の表面処理、光硬化性組成物の組成によって改善が試みられている。
基板との密着性と、金型からの離型性とは、相反する特性であるが、生産性を高めるために、より一層の改善が望まれている。塗膜材自体に、この相反する特性を持たせるために、塗膜材中にフッ素系界面活性剤やシリコーン化合物を添加する提案がなされている(特許文献1参照)。しかしながら、基板との密着性と、金型からの離型性との両立という点では、改善の余地があった。
また、ナノインプリント技術は、金型にてパターンを転写した塗膜(以下、硬化膜ともいう)を表面に有する基板に、硬化膜のパターンに基づくパターンを形成するものである。基板にパターンを形成するには、酸素ガス、フッ素系ガス等により、硬化膜の肉薄部分及び当該部分に接する基板のドライエッチングを行う。このようなドライエッチング処理では、基板を保護する肉厚の硬化膜もエッチングされることから、基板と硬化膜とのエッチング速度比が重要となる。そのため、種々のパターンニングを行う上で、上記ガスにエッチングされ難い光硬化性組成物の開発が数多くなされている(以下、この特性をエッチング耐性ともいう)。
このエッチング耐性を改良するために、加水分解性の有機珪素化合物を含有する光硬化性組成物が提案されている(例えば、特許文献2〜5参照)。具体的には、無機酸化物微粒子、加水分解性有機珪素化合物を配合した光硬化性組成物が開示されている(特許文献2参照)。また、加水分解性珪素化合物を加水分解性基のモル数以上の水により加水分解した加水分解物を含む光硬化性組成物が開示されている(特許文献3、4参照)。さらには、水酸基及び重合性基を有する化合物と加水分解性珪素化合物とを反応させた化合物を使用した光硬化性組成物が開示されている(特許文献5参照)。これら光硬化性組成物を使用すれば、エッチング耐性が向上した硬化膜を形成することができる。
しかしながら、本発明者等の検討によると、これらエッチング耐性の改良を目的とした光硬化性組成物においても、以下の点で改善の余地があることが判明した。
例えば、特許文献2に記載の光硬化性組成物においては、無機酸化物微粒子を使用しているため、光硬化性組成物中の不溶な不純物を除去する際、該不純物を濾過により除去することが困難となり、生産性が低下するといった点で改善の余地があった。また、無機酸化物微粒子を使用しているためと考えられるが、硬化した塗膜材(硬化膜)中に分散不良のような痕跡が残り易く、より微細なパターンを形成する場合において改善の余地があった。
また、特許文献3及4に記載の光硬化性組成物においては、水を多量に使用していることが原因であると推定されるが、比較的高い圧力で金型を塗膜に押し当ててパターンを形成しなければならない場合があった。高い圧力で金型を押し当てると、金型自体が破損し易く、大型のナノインプリントには不向きであるため、上記光硬化性組成物は、この点で改善の余地があった。
さらに、特許文献5に記載された光硬化性組成物は、水の量を低減した組成が示されている。前記のとおり、特許文献5に記載された光硬化性組成物においては、水酸基とアルコキシ基との平衡反応を利用して合成した重合性基を有する有機珪素化合物を使用しているが、水酸基とアルコキシ基との反応部分が再度、加水分解され易いと推定される。そのため、重合性単量体の重合体(主として有機成分)中の有機珪素化合物の加水分解物(主として無機成分)の分散状態が悪くなることが原因だと考えられるが、濾過性が低下する場合があり、また、パターンの転写性がよくない場合があり、改善の余地があった。
特開2008−19292号公報 特表2005−527110号公報 特開2007−72374号公報 特開2007−65093号公報 特開2009−283760号公報
したがって、本発明の目的は、エッチング耐性に優れ、分散性がよく、生産性に優れた光硬化性ナノインプリント用組成物を提供することにある。また、比較的低い圧力で金型を押し当てた場合でも、パターンの転写が容易にでき、該パターンの基板との密着性及び金型からの離型性が良い光硬化性ナノインプリント用組成物を提供することにある。本発明の目的は、前記光硬化性ナノインプリント用組成物を使用して、ナノインプリントにより基板上にパターンを形成する方法を提供することにある。さらに、本発明の目的は、パターン転写後の硬化した塗膜を有するナノインプリント用レプリカ金型を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、特定の構造を有するフッ素化有機シラン化合物、及び(メタ)アクリル基含有珪素化合物を含む混合物を加水分解した加水分解物を配合した光硬化性組成物が、優れた効果を発揮する塗膜材となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(A)下記式(1)
(A)下記式(1)
Figure 2012214022
(式中、
、およびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数3〜10のシクロアルキル基であり;
は、炭素数1〜100の含フッ素アルキル基、含フッ素シクロアルキル基、または含フッ素アルコキシエーテル基であり;
aは、1〜3の整数であり、bは、0〜2の整数であり、ただし、a+b=1〜3であり; R、R、およびRが、それぞれ、複数存在する場合には、複数のR、R、およびRは、それぞれ、同種または異種の基であってよい)
で示されるフッ素化有機シラン化合物、及び
下記式(2)
Figure 2012214022
(式中、
4は、水素原子、またはメチル基であり;
5は、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、または炭素数3〜10のポリメチレン基であり;
6は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜4のシクロアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であり;
7は、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数3〜4のシクロアルキル基であり;
lは0〜2の整数であり、mは1〜3の整数であり、ただし、l+m=1〜3であり;
4、R5、R6およびR7が、それぞれ、複数存在する場合には、複数のR4、R5、R6およびR7は、それぞれ、同種または異種の基であってもよい)
で示される(メタ)アクリル基含有珪素化合物を含む混合物を加水分解した加水分解物、
(B)(メタ)アクリル基を有する重合性単量体、並びに
(C)光重合開始剤
を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物である。なお、本発明において、用語「(メタ)アクリル基」とは、メタクリル基、またはアクリル基を意味する。
この光硬化性ナノインプリント用組成物は、
前記重合性単量体(B)100質量部に対して、
前記フッ素化有機シラン化合物0.001〜4質量部、及び前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部をそれぞれ加水分解した加水分解物(A)、並びに
前記光重合開始剤(C)を1〜10質量部含むことが好ましい。
また、本発明は、エッチング耐性に優れ、分散性のよい組成物で生産性に優れた光硬化性ナノインプリント用組成物を提供するために、前記加水分解物が、下記式(3)
Figure 2012214022
(式中、
は、同種または異種の炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜10の整数である)
で示される有機珪素化合物の加水分解物をさらに含むことが好ましい。
この場合、前記重合性単量体(B)100質量部に対して、
前記フッ素化有機シラン化合物0.001〜4質量部、前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部、及び前記有機珪素化合物10〜250質量部をそれぞれ加水分解した加水分解物(A)、並びに
前記光重合開始剤(C)を1〜10質量部
含むことが好ましい。
エッチング耐性をより高めるために、前記混合物が、下記式(4)
Figure 2012214022
(式中、
Mは、ジルコニウムまたはチタニウムであり、
9は、同種または異種の炭素数1〜10のアルキル基である)
で示される金属アルコキシドの加水分解物をさらに含むことが好ましい。
この場合、前記重合性単量体(B)100質量部に対して、
前記フッ素化有機シラン化合物0.001〜4質量部、前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部、前記有機珪素化合物10〜250質量部、及び前記金属アルコキシド1〜50質量部をそれぞれ加水分解した加水分解物(A)、並びに前記光重合開始剤(C)を1〜10質量部含むことが好ましい。
なお、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物においては、比較的低い圧力で金型を押し当てた場合でも、パターンの転写が容易にできることを勘案すると、前記加水分解を全アルコキシ基のモル数に対して、0.1倍以上1.0倍モル未満の量の水で行うことが好適に採用できる。
さらに、他の発明は、前記光硬化性ナノインプリント用組成物を基板上に塗布し、該組成物からなる塗膜を形成する工程、
パターンが形成された金型のパターン形成面と前記塗膜とを接触させ、その状態で光を照射して塗膜を硬化させる工程、
前記金型を、硬化した塗膜から分離して、前記金型のパターン形成面に形成されているパターンに対応するパターンを基板上に形成する工程
を含むことを特徴とするパターンの形成方法である。
本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、ラインの幅及び間隔が5nm〜100μmであるパターン、更には、5〜500nmである微細なパターンを良好に形成することができる。勿論、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物を、100μmを超えるパターンの形成にも使用できることは言うまでもない。
また、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、分散性がよいため、不溶な不純物が混入した場合でも、濾過による精製が容易であり、生産性の高いものとなる。さらに、該組成物から形成された塗膜は、比較的低い圧力で金型を押し当てた場合でも、パターンの転写が容易にできる。加えて、該塗膜を硬化させて得られる硬化膜(パターン)は、基板との密着性に優れ、酸素ガスに対するエッチング耐性に優れたものである。しかも、パターン転写後の硬化膜は、例えば、シランカップリング剤との反応も容易に行うことができるため、その表面を容易に改質できる。例えば、該硬化膜からなるパターンを有する基板は、フッ素を含有するシランカップリング剤で表面処理するとこにより、他物質との離型性をさらに高めることができる。そのため、このようなシランカップリング剤で処理した基板は、ナノインプリント用レプリカ金型として使用することもできる。
また、特に、光ナノインプリント技術にて塗膜を硬化させて得られた硬化膜(パターン)は、基板との密着性、転写性に優れるなど、上述の特性を有することに加えて、金型からの離型性にも優れるとの効果を有する。
さらに、後述する金属アルコキシドを配合した光硬化性ナノインプリント用組成物は、フッ素系ガスに対するエッチング耐性の向上したものとなる。
本発明は、光硬化性ナノインプリント用組成物に関するものであり、
(A)下記式(1)
Figure 2012214022
で示されるフッ素化有機シラン化合物、及び
下記式(2)
Figure 2012214022
で示される(メタ)アクリル基含有珪素化合物を含む混合物を加水分解した加水分解物、
(B)(メタ)アクリル基を有する重合性単量体、並びに
(C)光重合開始剤
を含有するものである。
以下、順を追って説明する。先ず、加水分解物(A)について説明する。
(加水分解物(A))
本発明において、加水分解物(A)は、前記式(1)で示されるフッ素化有機シラン化合物と前記式(2)で示される(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物の加水分解物(以下第一混合物ともいう)である。また、第一混合物に必要に応じて前記式(3)で示される有機珪素化合物の加水分解物をさらに含んだ加水分解物(以下第二混合物ともいう)や第二混合物に必要に応じて前記式(4)で示される金属アルコキシドの加水分解物をさらに含んだ加水分解物(以下第三混合物ともいう)も加水分解物(A)である。
(フッ素化有機シラン化合物)
本発明においては、下記式(1)
Figure 2012214022
(式中、
、およびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数3〜10のシクロアルキル基であり;
は、炭素数1〜100の含フッ素アルキル基、含フッ素シクロアルキル基、または含フッ素アルコキシエーテル基であり;
aは、1〜3の整数であり、bは、0〜2の整数であり、ただし、a+b=1〜3であり; R、R、およびRが、それぞれ、複数存在する場合には、複数のR、R、およびRは、それぞれ、同種又は異種の基であってもよい)
で示されるフッ素化有機シラン化合物(以下、単に「フッ素化シラン化合物」とする場合もある)を使用する。このフッ素化シラン化合物を使用することによって、パターンの基板との密着性を損なわずに、金型からの離型性を向上させることができる。
前記式(1)において、RおよびRは、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数3〜10のシクロアルキル基である。このような基を具体的に例示すれば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、ter−ブチル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基等のシクロアルキル基を挙げることができる。前記式(1)の−ORで示されるアルコキシ基は、加水分解時にR由来のアルコールを生成するが、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、このアルコールを含んでいてもよい。そのため、他成分と容易に混合できるアルコールとなること、及び基板上に塗膜を形成した後、容易に除去できるアルコールとなることを考慮すると、具体的には、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましい。
は、含フッ素アルキル基、含フッ素シクロアルキル基、または含フッ素アルコキシエーテル基である。ここで含フッ素アルキル基とは、アルキル基の1又は2以上の水素原子がフッ素原子にて置換されたものを意味し、含フッ素シクロアルキル基、または含フッ素アルコキシエーテル基も同様に、それぞれ、シクロアルキル基、アルコキシエーテル基の1又は2以上の水素原子がフッ素原子にて置換されたものを意味する。
特に、含フッ素アルコキシエーテル基は、下記式(5)
Figure 2012214022
(式中、Xは1〜10の整数であり、Yは2〜100の整数である)で示されるアルコキシエーテル基において1又は2以上の水素原子がフッ素原子にて置換されたものである。
上記式(5)において、Xは1〜6、Yは5〜50であることが好ましい。
について、含フッ素アルキル基は炭素数1〜10であるものが好ましく、含フッ素アルコキシエーテル基は炭素数が3〜10であるものが好ましく、含フッ素シクロアルキル基は炭素数が3〜10であるものが好ましい。
また、R、R、およびRが、それぞれ、複数存在する場合には、複数のR、R、およびRは、それぞれ、同種又は異種の基であってよい。
これらフッ素化シラン化合物を具体的に例示すれば、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)−トリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)−トリメトキシシラン、ノナフルオロヘキシルトリエトキシシラン、ノナフルオロヘキシルトリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)−トリエトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)−トリメトキシシラン、ペンタフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロペンチルトリエトキシシラン、ペンタフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロペンチルトリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメチルエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルジエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルジメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、パーフルオロプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロプロピルトリメトキシシラン、5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−トリデカフルオロ−2−(トリデカフルオロヘキシル)デシルトリエトキシシラン、5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−トリデカフルオロ−2−(トリデカフルオロヘキシル)デシルトリメトキシシラン、パーフルオロドデシル−1H,1H,2H,2H−トリエトキシシラン、パーフルオロドデシル−1H,1H,2H,2H−トリメトキシシラン、パーフルオロテトラデシル−1H,1H,2H,2H−トリエトキシシラン、パーフルオロテトラデシル−1H,1H,2H,2H−トリメトキシシラン、3−(パーフルオロシクロヘキシルオキシ)プロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。上記式(5)において、Rで示される基が含フッ素アルコキシエーテル基であるフッ素化シラン化合物の例としては、例えば、ダイキン工業株式会社製Optool−DSX(商品名)が挙げられる。これらの中でも、分子同士の相互作用が比較的弱く、分子配列構造の乱れから表面剥離性に有利と思われる点や、前記式(1)における−ORで示されるアルコキシ基の加水分解のし易さを考慮すると、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)−トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランが好ましい。
((メタ)アクリル基含有珪素化合物)
本発明においては、下記式(2)
Figure 2012214022
(式中、
は、水素原子、またはメチル基であり;
5は、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、または炭素数3〜10のポリメチレン基であり;
6は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜4のシクロアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であり;
7は、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数3〜4のシクロアルキル基であり;
lは0〜2の整数であり、mは1〜3の整数であり、ただし、l+m=1〜3であり、
4、R5、R6およびR7がそれぞれ複数存在する場合には、その複数のR4、R5、R6およびR7は、同種又は異種の基であってよい)
で示される(メタ)アクリル基含有珪素化合物(以下、単に「(メタ)アクリル基含有珪素化合物」ともいう)を使用する。この(メタ)アクリル基含有珪素化合物を使用することにより、酸素ガスによるエッチング耐性を向上することができ、分散性のよい光硬化性ナノインプリント用組成物が得られ、濾過による精製が容易となり、生産性が良好となる。また、光硬化により得られる硬化膜の微細な構造において、無機成分と有機成分とが比較的均質な状態で分散したものとなる(無機成分が極端に凝集したような分散状態とはならない)。その結果、均一な転写パターン、及び均一な残膜を形成することができ、エッチング耐性のバラツキが小さくなるものと推定される。
前記式(2)において、Rは水素原子あるいはメチル基である。これらの中でも、水素原子のほうが、光硬化性ナノインプリント用組成物を硬化させる際の光硬化速度が速いので好ましい。
は、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、または炭素数3〜10のポリメチレン基である。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、2,2−ジメチルプロピレン基、2−メチルブチレン基、2−メチル−2−ブチレン基、3−メチルブチレン基、3−メチル−2−ブチレン基、ペンチレン基、2−ペンチレン基、3−ペンチレン基、2,3−ジメチル−2−ブチレン基、3,3−ジメチルブチレン基、3,3−ジメチル−2−ブチレン基、2−エチルブチレン基、ヘキシレン基、2−ヘキシレン基、3−ヘキシレン基、2−メチルペンチレン基、2−メチル−2−ペンチレン基、2−メチル−3−ペンチレン基、3−メチルペンチレン基、3−メチル−2−ペンチレン基、3−メチル−3−ペンチレン基、4−メチルペンチレン基、4−メチル−2−ペンチレン基、2,2−ジメチル−3−ペンチレン基、2,3−ジメチル−3−ペンチレン基、2,4−ジメチル−3−ペンチレン基、4,4−ジメチル−2−ペンチレン基、3−エチル−3−ペンチレン基、ヘプチレン基、2−ヘプチレン基、3−ヘプチレン基、2−メチル−2−ヘキシレン基、2−メチル−3−ヘキシレン基、5−メチルヘキシレン基、5−メチル−2−ヘキシレン基、2−エチルヘキシレン基、6−メチル−2−ヘプチレン基、4−メチル−3−ヘプチレン基、オクチレン基、2−オクチレン基、3−オクチレン基、2−プロピルペンチレン基、2,4,4−トリメチルペンチレン基等のアルキレン基; シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロプロピルメチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等のシクロアルキレン基;トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等のポリメチレン基が挙げられる。
これらの中でも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等の炭素数1〜4のアルキレン基又は炭素数3〜4のポリメチレン基が好ましい。
は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜4のシクロアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ベンジル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、o−メチルナフチル基等のアリール基を挙げることができる。中でも、メチル基、エチル基が好ましい。
は、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数3〜4のシクロアルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec‐ブチル基、tert‐ブチル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
−ORで示されるアルコキシ基は、加水分解時にR由来のアルコールを生成するが、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、このアルコールを含んでいてもよい。そのため、他成分と容易に混合できるアルコールとなること、及び基板上に塗膜を形成した後、容易に除去できるアルコールとなることを考慮すると、具体的には、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
lは、0〜2の整数であり、mは、1〜3の整数である。ただし、lとmの合計、すなわち、l+mは1〜3である。中でもl+mは3が好ましい。
このような(メタ)アクリル基含有珪素化合物を具体的に例示すれば、トリメトキシシリルメチレン(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルジメチレン(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、トリエトキシシリルメチレン(メタ)アクリレート、トリエトキシシリルジメチレン(メタ)アクリレート、トリエトキシシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、トリプロポキシシリルメチレン(メタ)アクリレート、トリプロポキシシリルエチレ(メタ)アクリレート、トリプロポキシシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、トリブトキシシリルメチレン(メタ)アクリレート、トリブトキシシリルジメチレン(メタ)アクリレート、トリブトキシシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、トリイソプロポキシシリルメチレン(メタ)アクリレート、トリイソプロポキシシリルジメチレン(メタ)アクリレート、トリイソプロポキシシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、ジメトキシメチルシリルメチレン(メタ)アクリレート、ジメトキシメチルシリルジメチレン(メタ)アクリレート、ジメトキシメチルシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、ジエトキシメチルシリルメチレン(メタ)アクリレート、ジエトキシメチルシリルジメチレン(メタ)アクリレート、ジエトキシメチルシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、ジメトキシエチルシリルメチレン(メタ)アクリレート、ジメトキシエチルシリルジメチレン(メタ)アクリレート、ジメトキシエチルシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、ジエトキシエチルシリルメチレン(メタ)アクリレート、ジエトキシエチルシリルジメチレン(メタ)アクリレート、ジエトキシエチルシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、メトキシジメチルシリルメチレン(メタ)アクリレート、メトキシジメチルシリルジメチレン(メタ)アクリレート、メトキシジメチルシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、エトキシジメチルシリルメチレン(メタ)アクリレート、エトキシジメチルシリルジメチレン(メタ)アクリレート、エトキシジメチルシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、メトキシジエチルシリルメチレン(メタ)アクリレート、メトキシジエチルシリルジメチレン(メタ)アクリレート、メトキシジエチルシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、エトキシジエチルシリルメチレン(メタ)アクリレート、エトキシジエチルシリルジメチレン(メタ)アクリレート、エトキシジエチルシリルトリメチレン(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、トリメトキシシリルトリメチレン(メタ)アクリレート、トリエトキシシリルトリメチレン(メタ)アクリレートが好ましい。
(その他の加水分解成分(有機珪素化合物))
本発明において、加水分解物(A)は、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものである。この加水分解物(A)には、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物の加水分解物以外に、下記式(3)
Figure 2012214022
(式中、
8は、同種又は異種の炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜10の整数である。)で示される有機珪素化合物(以下、単に「有機珪素化合物」ともいう)の加水分解物を含むことができる。この有機珪素化合物を使用することにより、酸素ガスによるエッチング耐性をさらに向上することができる。
前記式(3)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、ter−ブチル基が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基が好ましい。−OR8で示されるアルコキシ基は、加水分解時にR8由来のアルコールを生成するが、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、このアルコールを含んでいてもよい。そのため、他成分と容易に混合できるアルコールとなること、及び基板上に塗膜を形成した後、容易に除去できるアルコールとなることを考慮すると、具体的には、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
また、該有機珪素化合物は、前記式(3)において、nが1〜10の整数を満足するものであれば、単一の化合物であってもよいし、nの値が異なる複数の有機珪素化合物の混合物であってもよい。単一の化合物を使用する場合、nの値は、より比較的低い圧力でのパターンの転写や、100nm以下などの微細パターンの転写を勘案すると、2〜10であることが好ましく、さらには3〜7であることが好ましい。また、複数の有機珪素化合物の混合物を使用する場合、nの平均値は、1.1〜10となることが好ましい。さらには、より比較的低い圧力でのパターンの転写や、100nm以下などの微細パターンの転写を勘案すると、nの平均値は2〜10であることがより好ましく、3〜7であることがさらに好ましい。
これら有機珪素化合物を具体的に例示すれば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、及びそれらの重縮合物が挙げられる。中でも、塗膜を形成した後、容易に除去できるアルコールであることや、反応性等の理由から、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、及びそれらの重縮合物が好ましく、特に、nの値、またはnの平均値が3〜7となるテトラメトキシシラン、またはテトラエトキシシランの重縮合物が好ましい。
(その他の加水分解成分(金属アルコキシド))
本発明において、加水分解物(A)は、前記有機珪素化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものである。この加水分解物には、前記有機珪素化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物の加水分解物以外に、前記有機珪素化合物の加水分解物を含むことができるが、さらに、下記式(4)
Figure 2012214022
(式中、
Mは、ジルコニウム、またはチタニウムであり、
は、同種又は異種の炭素数1〜10のアルキル基である)で示される金属アルコキシド(以下、単に「金属アルコキシド」とする場合もある)の加水分解物を含むことができる。本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、特に、酸素ガスに対するエッチング耐性の優れた硬化膜を形成することができるが、この金属アルコキシドを含有させることにより、さらに、フッ素系ガスに対するエッチング耐性を向上させることができる。そして、金属アルコキシドの使用量に併せて、フッ素系ガスのエッチング速度を調整することもできる。
前記式(4)において、Mは、よりエッチング耐性を高めるためには、ジルコニウムであることが好ましい。
は、適度な加水分解速度という点から、炭素数2〜4のアルキル基がより好ましい。
−ORで示されるアルコキシ基も、上記の有機珪素化合物等と同じく、加水分解時にR由来のアルコールを生成するが、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、このアルコールを含んでいてもよい。そのため、−ORが他成分と容易に混合できるアルコールとなること、及び基板上に塗膜を形成した後、容易に除去できるアルコールとなることを考慮すると、具体的には、Rは、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
好適な金属アルコキシドを例示すれば、テトラメチルチタニウムアルコキシド、テトラエチルチタニウムアルコキシド、テトライソプロピルチタニウムアルコキシド、テトラプロピルチタニウムアルコキシド、テトライソブチルチタニウムアルコキシド、テトラブチルチタニウムアルコキシド、テトラペンチルジルコニウムアルコキシド、テトラヘプチルチタニウムアルコキシド、テトラヘキシルチタニウムアルコキシド、テトラヘプチルチタニウムアルコキシド、テトラオクチルチタニウムアルコキシド、テトラノニルチタニウムアルコキシド、テトラデシルチタニウムアルコキシド;テトラメチルジルコニウムアルコキシド、テトラエチルジルコニウムアルコキシド、テトライソプロピルジルコニウムアルコキシド、テトラプロピルジルコニウムアルコキシド、テトライソブチルジルコニウムアルコキシド、テトラブチルジルコニウムアルコキシド、テトラペンチルジルコニウムアルコキシド、テトラヘキシルジルコニウムアルコキシド、テトラヘプチルジルコニウムアルコキシド、テトラオクチルジルコニウムアルコキシド、テトラノニルジルコニウムアルコキシド、テトラデシルジルコニウムアルコキシドが挙げられる。その中でも、テトラエチルジルコニウムアルコキシド、テトライソプロピルジルコニウムアルコキシド、テトラプロピルジルコニウムアルコキシド、テトライソブチルジルコニウムアルコキシド、テトラブチルジルコニウムアルコキシドが好ましい。
本発明において、加水分解物(A)は、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものである。この加水分解物には、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物の加水分解物以外に、前記有機珪素化合物の加水分解物を含むことができ、さらに、前記金属アルコキシドの加水分解物を含むことができる。
本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、前記フッ素化シラン化合物、及び前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物との混合物を加水分解した加水分解物からなる第一混合物を含んでおり、第一混合物に前記有機珪素化合物の加水分解物をさらに含む第二混合物を含んでも良く、さらに、第二混合物に前記金属アルコキシドの加水分解物をさらに含む第三混合物を含んでも良い。
なお、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものに、前記有機珪素化合物の加水分解物を含む第二混合物の態様としては、例えば前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものと前記有機珪素化合物の加水分解物を混合したものや、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものに前記有機珪素化合物を混合し加水分解したものや、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物に前記有機珪素化合物を混合し加水分解したものが挙げられる。
また、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものに、前記有機珪素化合物の加水分解物を含み、さらに、前記金属アルコキシドの加水分解物を含む第三混合物の態様としては、例えば前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものと前記有機珪素化合物の加水分解物と前記金属アルコキシドの加水分解物を混合したものや、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものに前記有機珪素化合物を混合し加水分解したものに前記金属アルコキシドの加水分解物を混合したものや、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物を加水分解したものに前記有機珪素化合物を混合し加水分解したものに、さらに前記金属アルコキシドを混合し加水分解したものや、前記フッ素化シラン化合物と前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物とを含む混合物に前記有機珪素化合物と前記金属アルコキシドを混合し加水分解したものが挙げられる。
(第一混合物を使用する場合の好ましい配合量)
本発明において、加水分解物(A)を構成するフッ素化シラン化合物と(メタ)アクリル基含有珪素化合物は、基板への密着性および金型からの離型性を両立化するという点から、以下の配合量とすることが好ましい。つまり、加水分解物(A)は、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、フッ素化シラン化合物0.001〜4質量部、及び(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部含む混合物を加水分解したもの(第一混合物)であることが好ましい。加水分解に使用する水の量は、フッ素化シラン化合物と(メタ)アクリル基含有珪素化合物との全アルコキシ基のモル数に対して、0.1倍モル以上1.0倍モル未満であると、塗膜の密着性や比較的低い圧力でパターンの転写が容易にできる点から好ましい。
第一混合物を使用する場合において、フッ素化シラン化合物と(メタ)アクリル基含有珪素化合物との配合量が前記範囲を満足することにより、パターンの転写が容易にでき、該パターンの基板との密着性、及び金型からの離型性の良い光硬化性ナノインプリント用組成物とすることができる。パターンの基板との密着性、及び金型からの離型性を考慮すると、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、フッ素化シラン化合物の使用量は、0.01〜3質量部であることがより好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、10〜250質量部であることがより好ましい。さらには、フッ素化シラン化合物の使用量は、0.03〜2質量部であることが好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、10〜200質量部であることが好ましく、特に、フッ素化シラン化合物の使用量は0.05〜1質量部であることが好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、15〜180質量部であることが好ましい。
第一混合物を使用する場合において、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物の化学構造を正確に反映しないものの、加水分解物(A)を含む光硬化性ナノインプリント用組成物は、以下の組成を満足することが基板への密着性および金型からの離型性を両立化するという点から好ましい。つまり、便宜上、前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物を酸化物換算量としての量を換算すると、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の珪素酸化物換算重量として1〜80質量部となる光硬化性ナノインプリント用組成物であることが好ましい。なお、前記酸化物換算重量は、含有する珪素分子が全て酸化物であると仮定して算出した量を意味し、配合量から換算した値である。
(第二混合物を使用する場合の好ましい配合量)
本発明において、加水分解物(A)を構成するフッ素化シラン化合物、(メタ)アクリル基含有珪素化合物、及び有機珪素化合物は、以下の配合量とすることが基板への密着性および金型からの離型性を両立化するという点から好ましい。つまり、加水分解物(A)は、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、フッ素化シラン化合物0.001〜4質量部、(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部、及び有機珪素化合物10〜250質量部をそれぞれ加水分解した加水分解物(第二混合物)であることが好ましい。加水分解に使用する水の量は、フッ素化シラン化合物、(メタ)アクリル基含有珪素化合物及び有機珪素化合物の全アルコキシ基のモル数に対して、0.1倍モル以上1.0倍モル未満であると、塗膜の密着性や比較的低い圧力でパターンの転写が容易にできる点から好ましい。
第二混合物を使用する場合においても、フッ素化シラン化合物と(メタ)アクリル基含有珪素化合物との配合量が前記範囲を満足することにより、パターンの転写が容易にでき、該パターンの基板との密着性、及び金型からの離型性の良い光硬化性ナノインプリント用組成物とすることができる。さらに、有機珪素化合物を使用することにより、加水分解物(A)の分散性の良い光硬化性ナノインプリント用組成物となり、濾過による精製が容易で生産性を向上することができる。また、酸素ガスに対するエッチング耐性に優れた塗膜(硬化膜)とすることができる。加水分解物(A)の分散性、及び酸素ガスのエッチング耐性を考慮すると、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、フッ素化シラン化合物の使用量は、0.01〜3質量部であることがより好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、10〜250質量部であることがより好ましく、有機珪素化合物の使用量は、30〜200質量部であることがより好ましい。さらには、フッ素化シラン化合物の使用量は、0.03〜2質量部であることがより好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、10〜200質量部であることが好ましく、有機珪素化合物の使用量は、30〜150質量部であることが好ましい。特に、フッ素化シラン化合物の使用量は0.05〜1質量部であることが好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、15〜180質量部であることが好ましく、有機珪素化合物の使用量は35〜130重量部であることが好ましい。
また、第二混合物を使用する場合には、前記フッ素化シラン化合物、及び(メタ)アクリル基含有珪素化合物との合計100質量部に対して、有機珪素化合物を10〜2000質量部であることが好ましい。有機珪素化合物の使用量を前記範囲とすることにより、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物の分散性が特に改善される。そのため、フッ素化シラン化合物、及び(メタ)アクリル基含有珪素化合物との合計100質量部に対して有機珪素化合物の使用量は、より好ましくは15〜1500質量部であり、さらに好ましくは20〜800質量部である。
第二混合物を使用する場合において、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物の化学構造を正確に反映しないものの、加水分解(A)を含む光硬化性ナノインプリント用組成物は、以下の組成を満足することが基板への密着性および金型からの離型性を両立化するという点から好ましい。つまり、便宜上、前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物、前記有機珪素化合物を酸化物換算量として、それらの量を換算すると、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の珪素酸化物換算重量として1〜80質量部、有機珪素化合物の珪素酸化物換算重量として3〜100質量部となる光硬化性ナノインプリント用組成物であることが好ましい。なお、上記酸化物換算重量は、含有する珪素分子が全て酸化物であると仮定して算出した量を意味し、配合量から換算した値である。
(第三混合物を使用する場合の好ましい配合量)
本発明において、加水分解物(A)を構成するフッ素化シラン化合物、(メタ)アクリル基含有珪素化合物、有機珪素化合物、及び金属アルコキシドは、以下の配合量とすることが好ましい。つまり、加水分解物(A)は、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、フッ素化シラン化合物0.001〜4質量部、(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部、有機珪素化合物10〜250質量部、及び金属アルコキシド1〜50重量部をそれぞれ加水分解した加水分解物(第三混合物)であることが好ましい。加水分解に使用する水の量は、フッ素化シラン化合物、(メタ)アクリル基含有珪素化合物、有機珪素化合物及び金属アルコキシドの全アルコキシ基のモル数に対して、0.1倍モル以上1.0倍モル未満であると、塗膜の密着性や比較的低い圧力でパーンの転写が容易にできる点から好ましい。
第三混合物を使用する場合においても、フッ素化シラン化合物と(メタ)アクリル基含有珪素化合物との配合量が前記範囲を満足することにより、パターンの転写が容易にでき、該パターンの基板との密着性、及び金型からの離型性の良い光硬化性ナノインプリント用組成物とすることができる。さらに、有機珪素化合物を使用することにより、加水分解物(A)の分散性の良い光硬化性ナノインプリント用組成物となり、濾過による精製が容易で生産性を向上することができる。また、酸素ガスに対するエッチング耐性に優れた塗膜(硬化膜)とすることができる。さらに、金属アルコキシドを使用することにより、フッ素系ガスによるエッチング耐性を高めることができる。加水分解物(A)の分散性、及びフッ素系ガスのエッチング耐性を考慮すると、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、フッ素化シラン化合物の使用量は、0.01〜3質量部であることがより好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、10〜250質量部であることがより好ましく、有機珪素化合物の使用量は、30〜200質量部であることがより好まく、金属アルコキシドの使用量は、3〜40質量部であることが好ましい。さらには、フッ素化シラン化合物の使用量は、0.03〜2質量部であることがより好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、10〜200質量部であることが好ましく、有機珪素化合物の使用量は、30〜150質量部であることが好ましく、金属アルコキシドの使用量は、5〜30質量部であることが好ましい。特に、フッ素化シラン化合物の使用量は0.05〜1質量部であることが好ましく、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用量は、15〜180質量部であることが好ましく、有機珪素化合物の使用量は35〜130重量部であることが好ましく、金属アルコキシドの使用量は10〜30質量部であることが好ましい。
また、第三混合物を使用する場合には、前記フッ素化シラン化合物、及び(メタ)アクリル基含有珪素化合物、前記有機珪素化合物との合計100質量部に対して、金属アルコキシドが0.2〜100質量部であることが好ましい。金属アルコキシドの使用量を前記範囲とすることにより、フッ素系ガスによるエッチング耐性が特に改善される。そのため、金属アルコキシドの使用量は、より好ましくは2〜50質量部であり、さらに好ましくは5〜30質量部である。
第三混合物を使用する場合において、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物の化学構造を正確に反映しないものの、加水分解物(A)を含む光硬化性ナノインプリント用組成物は、以下の組成を満足することが基板への密着性および金型からの離型性を両立化するという点から好ましい。つまり、便宜上、前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物、前記有機珪素化合物、前記金属アルコキシドを酸化物換算量として、それらの量を換算すると、下記に詳述する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)100質量部に対して、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の珪素酸化物換算重量として1〜80質量部、有機珪素化合物の珪素酸化物換算重量として3〜100質量部、金属アルコキシドの金属酸化物換算重量として1〜15質量部となる光硬化性ナノインプリント用組成物であることが好ましい。なお、上記酸化物換算重量は、含有する珪素分子が全て酸化物であると仮定して算出した量を意味し、配合量から換算した値である。
(加水分解物(A)の製造方法:加水分解に使用する水、及びその量)
本発明において、第一混合物を使用する場合、水の量は、前記した通り、フッ素化シラン化合物と(メタ)アクリル基含有珪素化合物との全アルコキシド基のモル数に対して、0.1倍モル以上1.0倍モル未満の量であることが好ましい。また、第二混合物または第三混合物を使用する場合も同じく、水の量は、フッ素化シラン化合物、(メタ)アクリル基含有珪素化合物、及び有機珪素化合物、またはフッ素化シラン化合物、(メタ)アクリル基含有珪素化合物、有機珪素化合物及び金属アルコキシドの全アルコキシド基のモル数に対して、0.1倍モル以上1.0倍モル未満の量であることが好ましい。なお、全アルコキシ基のモル数とは、第一混合物を使用する場合、フッ素化シラン化合物の使用モル数と該フッ素化シラン化合物1分子中に存在するアルコキシ基の数との積と、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の使用モル数と該(メタ)アクリル基含有珪素化合物1分子中に存在するアルコキシ基の数との積とを足したものである。また、第二混合物を使用する場合、上記第一混合物のモル数に、有機珪素化合物の使用モル数と該有機珪素化合物1分子中に存在するアルコキシ基の数との積を加えたものである。また、第三混合物を使用する場合、上記第二混合物のモル数に、金属アルコキシドの使用モル数と該金属アルコキシド1分子中に存在するアルコキシ基の数との積を加えたものである。
水の量が、0.1倍モル未満の場合には、第一混合物、または第二混合物、または第三混合物の縮合が不十分となり、塗膜を形成する際に濡れ性が悪くハジキが発生し易くなるため好ましくない。一方、1.0倍モル以上となる場合には、比較的低い圧力でパターン形成ができなくなり、モールドの破損等の要因となるため好ましくない。縮合の程度や比較的低圧力でのパターン形成を考慮すると、水の量は、全アルコキシド基のモル数に対して、好ましくは0.2倍モル以上0.9倍モル以下、さらに好ましくは0.3倍モル以上0.8倍モル以下である。
本発明において、前記水には、酸が含まれていてもよい。使用する酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸等の無機酸、有機リン酸、蟻酸、酢酸、無水酢酸、クロロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、イタコン酸、シュウ酸、ムチン酸、尿酸、バルビツル酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、酸性陽イオン交換樹脂が挙げられる。酸を使用する場合には、特に制限されるものではないが、その使用量は、全アルコキシ基のモル数に対して、水素イオンが0.0001倍モル以上0.01倍以下となる量とすることが好ましい。また、これらの酸はそのまま使用することもできるが、酸水溶液、または水に分散させた状態のものを使用することが好ましい。この場合、0.1〜6Nの濃度のものを使用することが好ましい。この場合、使用した水は、上記水の使用量に含まれるものとする。
本発明において、加水分解物(A)は、加水分解させるもの、すなわち、フッ素化シラン化合物と(メタ)アクリル基含有珪素化合物、及びこれらに加え必要に応じて有機珪素化合物、金属アルコキシドとに対して前記量の水とを混合することにより製造できる。水を混合する方法は、特に制限されるものではないが、均一な光硬化性ナノインプリント用組成物を製造するためには、加水分解させるものを最初に混合した後、水を加えて加水分解を実施することが好ましい。また、水との混合は、5℃以上35℃以下の温度にて実施すればよい。この際、加水分解を容易に進行させるため、希釈溶媒を使用することもできる。希釈溶媒としては、炭素数1〜4のアルコールが好ましく、特に、エタノールを使用することが好ましい。希釈溶媒の使用量は、第一混合物、または第二混合物、または第三混合物の種類により適宜決定すればよいが、第一混合物、または第二混合物、または第三混合物100質量部に対して、50〜400質量部であることが好ましい。
(加水分解物(A)の使用方法、物性)
上記の方法に従い、加水分解物(A)を準備することができる。水と混合したフッ素化シラン化合物、(メタ)アクリル基含有珪素化合物、有機珪素化合物及び金属アルコキシドは、加水分解時にアルコキシ基に由来するアルコールを生じる。本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、前記加水分解物(A)を含むと共に、副生したアルコール、混合に使用した水を含むこともできる。さらには、加水分解を容易に進めるために使用した希釈溶媒を含むこともできる。
加水分解物(A)は、他成分との混合のし易さ、光硬化性ナノインプリント用組成物の生産性等を考慮すると、25℃における粘度が0.1〜50mPa・secであることが好ましい。なお、この粘度の値は、音叉式粘度計:AND VIBRO VISCOMETER SV-1Aにより測定した値であり、副生したアルコール、使用した水、及び希釈のために使用した希釈溶媒を含む状態のものを測定した際の値である。
また、加水分解物(A)は、製造後、直に、他の成分と混合して光硬化性ナノインプリント用組成物とすることが好ましい。ただし、そうすることができない場合には、製造後、経時変化させないため、−30〜15℃以下の温度で保存しておくことが好ましい。この場合も、加水分解物(A)の粘度は、前記範囲を満足していることが好ましい。
次に、上記方法で得られた加水分解物(A)と併用して使用する(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)について説明する。
((メタ)アクリル基を有する重合性単量体(重合性単量体)(B))
本発明において、(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)(重合性単量体(B))は、特に制限されるものではなく、光重合に使用される公知の重合性単量体を使用することができる。この重合性単量体(B)は、当然のことながら、前記式(2)で示される(メタ)アクリル基含有珪素化合物を含まない。そして、好ましい化合物としては、(メタ)アクリル基を有し、分子中に珪素原子を含まない重合性単量体が挙げられる。これら重合性単量体(B)は、1分子中に1つの(メタ)アクリル基を有する単官能重合性単量体であってもよいし、1分子中に2つ以上の(メタ)アクリル基を有する多官能重合性単量体であってもよい。さらには、これら単官能重合性単量体及び多官能重合性単量体を組み合わせて使用することもできる。
重合性単量体(B)の例を具体的に例示すれば、1分子中に1つの(メタ)アクリル基を有する単官能重合性単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、長鎖アルキル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、プロポキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、エトキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、プロポキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンタン(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、等の脂肪族(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、フェノキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロフェノキシキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、アルキルフェノールエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、アルキルフェノールプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、等の芳香環を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
1分子中に2つ以上の(メタ)アクリル基を有する多官能重合性単量体の中でも、2官能重合性単量体としては、例えば、分子内にアルキレンオキサイド結合を有する単量体が好ましく、具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、下記式(6)
Figure 2012214022
(式中、
10、R11、R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子、またはメチル基であり、
a、及びbは、それぞれ、0以上の整数であり、
ただし、a+bの平均値は2〜25である)
で示されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオレフィングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
なお、上記式(6)で示されるポリオレフィングリコールジ(メタ)アクリレートは、通常、分子量の異なる分子の混合物で得られる。そのため、a+bの値は平均値となる。本発明の効果がより発揮されるためには、a+bの平均値は2〜15であることが好ましく、特に、2〜10であることが好ましい。
また、その他の2官能重合性単量体としては、エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ジ(メタ)アクリレート;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート等の芳香環を有するジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
さらに、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリレート基を有する多官能重合性単量体としては、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリアクリレートが挙げられる。
本発明において、これら重合性単量体は、使用する用途、形成するパターンの形状に応じて、複数種類のものを組み合わせて使用することができる。
中でも、ナノインプリント技術に使用する場合には、基板密着性、エッチング耐性、塗膜均一性、低粘度化等の点から、芳香環を有する(メタ)アクリレートを、前記式(6)で示されるポリオレフィングリコールジ(メタ)アクリレートと組み合わせて使用することが好ましい。さらに、芳香環を有する(メタ)アクリレートは、好ましくは、芳香環を有するモノ(メタ)アクリレート、又は芳香環を有するジ(メタ)アクリレート、又はこれらの混合物として使用される。
次に、光重合開始剤(C)について説明する。
(光重合開始剤(C))
本発明において、光重合開始剤(C)は特に制限されるものではなく、重合性単量体(B)を光重合できるものであれば、いかなる光重合開始剤も使用できる。
光重合開始剤としては、具体的に、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン等のアセトフェノン誘導体;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,5,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド誘導体;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)等のo−アシルオキシム誘導体;ジアセチル、アセチルベンゾイル、ベンジル、2,3−ペンタジオン、2,3−オクタジオン、4,4’−ジメトキシベンジル、4,4’−オキシベンジル、カンファーキノン、9,10−フェナンスレンキノン、アセナフテンキノン等のα−ジケトン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル;2,4−ジエトキシチオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、メチルチオキサンソン等のチオキサンソン誘導体;ベンゾフェノン、p,p’−ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p’−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等のチタノセン誘導体が好適に使用される。
これら光重合開始剤は、1種あるいは2種以上を混合して使用される。
また、α−ジケトンを用いる場合には、第3級アミン化合物と組み合わせて用いることが好ましい。α−ジケトンと組み合わせて用いることのできる第3級アミン化合物としては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジ−n−ブチルアニリン、N,N−ジベンジルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−m−トルイジン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、m−クロロ−N,N−ジメチルアニリン、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸アミルエステル、N,N−ジメチルアンスラニリックアシッドメチルエステル、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、N,N−ジヒドロキシエチル−p−トルイジン、p−ジメチルアミノフェネチルアルコール、p−ジメチルアミノスチルベン、N,N−ジメチル-3,5−キシリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチル−α−ナフチルアミン、N,N−ジメチル−β−ナフチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、トリエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、2,2’−(n−ブチルイミノ)ジエタノール等が挙げられる。
ナノインプリント技術に使用する場合には、アセトフェノン誘導体、アシルホスフィンオキサイド誘導体、o−アシルオキシム誘導体、α−ジケトンを使用することが好ましい。
本発明において、上記光重合開始剤の使用量は、前記重合性単量体(B)100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましい。
(その他の添加成分 光硬化性ナノインプリント用組成物の調製方法)
本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の成分を配合することができる。
本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物の使用に当たり、前記光硬化性ナノインプリント用組成物を基板上に塗布して使用するが、この場合、光硬化性ナノインプリント用組成物を溶媒で希釈して使用することもできる。また、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物を安定化させる目的、または、その他の目的で溶媒を配合することもできる。使用される溶媒としては、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物が溶解する溶媒であれば、何ら制限なく使用でき、例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、トルエン、クロロホルム、酢酸エチルエステル、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルラクテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、ブチルアセテート、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、ポリエチレングリコール、水、アルコール類を挙げることができる。なお、水、アルコール類は、新たに配合することもできるし、加水分解物(A)を製造した際に使用した水、副生したアルコールであってもよい。また、加水分解物(A)を製造する際に希釈溶媒として使用した溶媒が、上記溶媒に含まれてもよい。
溶媒を使用する場合、使用量は特に制限されず、目的の塗膜の厚みに応じて、適宜選択される。中でも、溶媒及び光硬化性ナノインプリント用組成物の合計量を100質量%とすると、該溶媒の濃度が10〜99質量%となる範囲とすることが好ましい。
本発明の光硬化性インプリント用組成物には、その他の公知の添加剤を配合することができる。具体的には、界面活性剤、重合禁止剤、反応性希釈剤等を配合することができる。界面活性剤は塗膜の均一性の点から配合されるものであり、重合禁止剤は、保存中に重合反応が生じないよう安定化させるために配合されるものである。
界面活性剤を配合する場合には、重合性単量体(B)100質量部に対して、0.0001〜0.1質量部、好ましくは、0.0005〜0.01質量部の割合で配合することができる。
界面活性剤としては、フッ素含有界面活性剤、シリコーン含有界面活性剤、脂肪族系界面活性剤を使用できる。
中でも、光硬化性ナノインプリント用組成物がシリコンウエハ等の基板へ塗布されるものである場合、はじきを生ずることなく、組成物を均一に塗布し易い点から、脂肪族系界面活性剤を使用することがより好ましい。界面活性剤の例としては、デシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等の高級アルコール硫酸エステルの金属塩類、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の脂肪族カルボン酸金属塩類、ラウリルアルコールとエチレンオキサイドとの付加物を硫酸化したラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム等の高級アルキルエーテル硫酸エステルの金属塩類、スルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸ジエステル類、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩類等のアニオン性活性剤;ドデシルアンモニウムクロリド等のアルキルアミン塩類及びトリメチルドデシルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤;ドデシルジメチルアミンオキシド等のアルキルジメチルアミンオキシド類、ドデシルカルボキシベタイン等のアルキルカルボキシベタイン類、ドデシルスルホベタイン等のアルキルスルホベタイン類、ラウラミドプロピルアミンオキシド等のアミドアミノ酸塩等の両性イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル類、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル類、脂肪酸ポリオキシエチレンラウリルエステル等の脂肪酸ポリオキシエチレンエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエステル等のポリオキシエチレンソルビタンエステル類等の非イオン性界面活性剤等を挙げることができる。
界面活性剤は、それぞれ単独で使用できるだけでなく、必要に応じて、複数の種類を組み合わせて併用することもできる。
重合禁止剤を配合する場合には、重合性単量体(B)100質量部に対して、0.01〜1.0質量部、好ましくは、0.1〜0.5質量部の割合で配合することができる。
重合禁止剤の例としては、公知のものを挙げることができ、例えば、最も代表的なものは、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ハイドロキノン、ブチルヒドロキシトルエン等を挙げることができる。
反応性希釈剤としては、N−ビニルピロリドン等の公知のものを挙げることができる。
反応性希釈剤の添加量は特に制限されず、金型からのパターンの形成に影響を及ぼさない範囲で適宜選択され、重合性単量体(B)100質量部に対して、通常、1〜50質量部の範囲から適宜選択される。その中でも、光硬化性インプリント用組成物の低粘度化、パターンの機械的強度等を勘案すると、5〜30質量部であることが好ましい。
また、他の添加成分として、パイパーブランチポリマーのような球状微粒子を添加することもできる。この場合、直径は1〜10nm、分子量10,000〜100,000の球状ハイパーブランチポリマーを配合することが好ましい。配合量は、重合性単量体(B)100質量部に対して0.1〜10質量部の量であることが好ましい。
本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、加水分解物(A)、重合性単量体(B)、光重合開始剤(C)、及び必要に応じて配合するその他の添加成分を混合することによって調製される。これら成分の添加順序は特に制限されるものではない。
次に、この光硬化性ナノインプリント用組成物を使用して、基板上にパターンを形成する方法について説明する。
(光硬化性インプリン用組成物を用いたパターンの形成法)
本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物を用いたパターン形成方法について説明する。
先ず、上記方法に従って調製した光硬化性ナノインプリント用組成物を、基板上に公知の方法に従って塗布することにより、塗膜を形成する。
該基板としては、特にその形態、材質は制限されるものではなく、基板、シート、フィルム状のものが使用できる。具体的には、シリコンウエハ、石英、ガラス、サファイア、各種金属材料、アルミナ・窒化アルミニウム・炭化珪素・窒化珪素等のセラミックス、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、シクロオレフィン樹脂フィルムのような公知の基板、シート、フィルムを使用することができる。なお、これら基板は、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物よりなる硬化膜との密着性をより改善するために、表面処理を施すこともできる。
これら基板上に、スピンコート法、ディッピング法、ディスペンス法、インクジェット法、スプレーコート法、ロールtoロール法のような公知の方法により、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物を塗布することによって、塗膜を形成すればよい。塗膜の厚みは、特に制限されるものではなく、目的とする用途に応じて適宜決定すればよいが、通常0.1〜5μmであり、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、0.01〜0.1μmの厚みの塗膜の形成にも好適に適用できる。
薄く塗布するためは、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物を有機溶媒にて希釈して塗布することも可能であり、その場合は、用いる有機溶媒の沸点、揮発性に応じて、乾燥工程を適宜組み込むことによって、パターンを形成することもできる。
次に、所望のパターンが形成されている金型のパターン形成面を、前記塗膜と接触させる。この際、金型は、光照射を介して、塗布された組成物を硬化させることにより塗膜を形成できるように、透明な材質、例えば、石英や透明な樹脂フィルムで形成されていることが好ましい。本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、金型を押し付ける際に比較的低圧でパターンを転写することができる。この際の圧力は、特に制限されるものではないが、0.01MPa〜1MPaの圧力でパターンを転写できる。なお、当然のことながら、上記圧力の上限値以上の圧力でもパターンの転写は可能である。
その後、金型のパターン形成面と塗膜とを接触させた状態のまま、光を照射して、塗膜を硬化させる。照射する光は、波長が500nm以下で、光の照射時間は、0.1〜300秒の範囲から選択される。塗膜の厚み等にもよるが、通常、1〜60秒である。
光重合時の雰囲気として、大気下でも重合可能であるが、光重合反応を促進する上で、酸素阻害の少ない雰囲気下での光重合が好ましい。例えば、窒素ガス雰囲気下、不活性ガス雰囲気下、フッ素系ガス雰囲気下、真空雰囲気下等が好ましい。
光硬化後、硬化した塗膜から金型を分離することにより、基板上に硬化した塗膜(硬化膜)によりパターンが形成された積層体が得られる。
(基板へのパターン形成:硬化膜によりパターンを形成した積層体のエッチング)
本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、形成される硬化膜が優れたエッチング耐性を示す。そのため、該硬化膜より形成されるパターンは、酸素ガス、フッ素系ガス等によるエッチング耐性が非常に良好となり、ナノスケールの凹凸構造を有する基板を製造する際に好適に用いることができる。なお、フッ素系ガスとしては、反応性イオンエッチングに用いられる公知のガスを使用することができる。具体的には、六フッ化硫黄、フルオロメタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、テトラフルオロメタンを挙げることができる。
金型にてパターンを転写した硬化膜を表面に有する基板に、硬化膜のパターンに基づくパターンを形成する方法としては、先ず、硬化膜の肉薄部分(残膜)をドライエッチングにより除去し、基板表面を出す。さらに、残膜を除去した部分の基板のドライエッチングを行ったり、金属を蒸着したりする。一方、硬化膜の肉厚部分により覆われた基板はマスクされているためドライエッチングされない。最後に硬化膜の肉厚部分を除去することにより、基板をドライエッチング加工することができる。
(硬化膜によりパターンを形成した積層体の使用(レプリカ金型として使用))
上記方法によりドライエッチングすることにより基板にパターンを形成できるが、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、優れた性能を有するため、その他の用途にも使用できる。例えば、該光硬化性ナノインプリント用組成物よりなる硬化膜は、無機成分の分散状態がよいため、優れた硬度を有する。そのため、基板上に硬化膜よりなるパターンが形成された積層体は、ナノインプリント用のレプリカ金型として使用することもできる。
このナノインプリント用レプリカ金型として使用する場合には、上記積層体の表面に、フッ素を含有するシランカップリング剤を反応させることが好ましい。該シランカップリング剤を反応させることにより、積層体表面と他物質との剥離性を向上させることができる。該硬化膜には、アルコキシ基が残存していると考えられ、化学的に該シランカップリング剤と結合できるものと考えられる。そのため、該シランカップリング剤を反応させて得られる積層体は、より一層、離型性の優れたものとなる。
該シランカップリング剤は、離型性を向上できるフッ素原子を含有するシランカップリング剤であれば、公知のものを使用できる。具体的には、トリハロゲン化有機シラン分子やトリアルコキシ有機シラン分子のアルキル鎖の水素の一部ないし全部をフッ素に置換したものが挙げられる。
該シランカップリング剤と該積層体との反応は、特に制限されるものではないが、加湿条件下で行うことが好ましい。具体的には、相対湿度40〜100%の条件下で反応させることが好ましい。上記湿度下でシランカップリング剤と積層体とを接触させることにより、両者を反応させることができる。反応させる際の温度は、特に制限されるものではないが、40〜80℃であることが好ましい。また、接触させる方法は、液状のシランカップリング剤においては、パターンが形成された面の液への浸漬、ディップコート、スピンコート、スプレートート等、公知の方法にて表面に塗布すればよい。反応させる際の時間は、温度と相対湿度により適宜選択することができる。
このような方法により該シランカップリング剤と反応させた積層体は、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系溶剤やアルコール等により洗浄した後、乾燥すればよい。得られた積層体は、離型性能の優れたものとなり、ナノインプリント用レプリカ金型として使用できる。
以下、本発明を実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ろ過性の評価)
以下の実施例、比較例で得られた光硬化性ナノインプリント用組成物を0.2μmφ穴径のシリンジフィルター及び10mlシリンジにて、手で10mlをろ過した際、20秒以内にろ過できたものを「○」、1分以内にろ過できたものを「△」、途中で目詰まりしてろ過できなかったものを「×」とした。
(硬化膜の基板密着性評価)
シリコンウエハ(P型、片鏡面、酸化膜なし)上に、光硬化性ナノインプリント用組成物を使用して光硬化膜を作製し、光硬化膜上に、ニチバン(株)製15mm幅セロハンテープ405を指圧にて3往復密着させたのち、セロハンテープを剥離して、下記の基準によって、硬化膜と基板との密着性を評価した。
硬化膜が全く剥がれなかったもの :5
剥離面積が10%未満のもの :4
剥離面積が10%以上50%未満のもの :3
剥離面積が50%以上100%未満のもの:2
剥離面積が100%(全面剥離)のもの :1
(金型との離型性評価)
シリコンウエハ(P型、片鏡面、酸化膜なし)上に光硬化性ナノインプリント用組成物をスピンコートし、120℃において1分間乾燥して、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされたシリコンウエハを得た。金型として縦20mm×横20mmの平面形状の石英板を用い、ナノインプリント装置(三明電子産業(株)製、ImpFlex Essntial)において、前記シリコンウエハに、圧力0.25MPaをかけLED365nm光源から光を10秒間照射して光インプリントを行った。硬化膜から石英板を引き剥がす際の応力(離型力)を測定し、金型との離型性を評価した。
(転写性の評価)
走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、光硬化性インプリント用組成物を用いてシリコンウエハ基板(基板)上に形成したパターンの形状転写性を評価した。転写性の評価は、計15本の幅80nmのラインが80nmの間隔で形成されたパターン(以下、80nmライン/スペースともいう)が全て転写できているものを「○」とし、一部にパターン形状の不良が見られるものを「△」とし、全てのパターンが転写できていないものを「×」として評価した。
(ドライエッチング耐性の評価)
シリコンウエハ(P型、片鏡面、酸化膜なし)上に、実施例、比較例で作製した光硬化性ナノインプリント用組成物の光硬化膜を作製し、反応性イオンエッチング装置を用いて、以下の条件にて酸素ガス、CHFガスによるドライエッチングを行った。ドライエッチング時間と光硬化膜の塗膜減少量の関係から、ドライエッチング速度(nm/分)を算出した。
エッチング条件
酸素ガス :ガスフロー50sccm、RFパワー100W、制御圧力5.0Pa
CHFガス :ガスフロー50sccm、RFパワー100W、制御圧力2.0Pa
実施例1
(加水分解物(A)の製造)
フッ素化シラン化合物として(3,3,3,−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランを固形分10%となるようエタノールで希釈した溶液0.28g、(メタ)アクリル基含有珪素化合物としてトリメトキシシリルトリメチレンアクリレート3.0g、エタノール13.6gとを攪拌混合しながら、エタノール1.63g/水0.31g/2N−HCl 0.06gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、フッ素化シラン化合物、及び(メタ)アクリル基含有珪素化合物の混合物からなる加水分解物を得た。得られた加水分解物に、有機珪素化合物として、エチルシリケート40(コルコート(株)製 テトラエトキシシランの平均5量体物)6.8gを混合し、この混合物を攪拌混合しながら、エタノール2.62g/水0.60g/2N−HCl0.10gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を室温下、徐々に滴下した。さらに、エタノール1.00g/水0.28gのエタノール水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、有機珪素化合物の加水分解物をさらに含んだ加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(B)として、ポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−200)2.5g、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−BPE−10)7.5g、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル AMP-10G)5.0g、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−LEN−10)5.0g、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−DCP)5.0gを使用した。
光重合開始剤(C)として、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE(登録商標)379 EG)1.0gを使用した。
重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.0375g、ブチルヒドロキシトルエン0.005gを使用した。
上記(B)と(C)と重合禁止剤とを均一に混合し、その混合物を2.0g分取した。該混合物2.0gに、得られた加水分解物(A)5.6gを添加し、室温で15分間攪拌することにより光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。
この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布)
得られた光硬化性ナノインプリント用組成物を、1−メトキシ−2−プロパノールにて25重量%となるよう希釈した。希釈した光硬化性ナノインプリント用組成物を、シリコンウエハ(P型、片鏡面、酸化膜なし)上に、2000rpm、30秒間でスピンコートし、120℃において1分間乾燥して、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされたシリコンウエハを得た。この塗膜を下記のパターン形成と同じ条件(光硬化条件)で硬化させ、得られた硬化膜とシリコンウエハとの密着性、離型性を上記条件で評価した。結果を表2に示した。
(パターンの形成:積層体の製造)
最小パターン80nmの石英モールド(NTT-ATナノファブリケーション(株)製、80L RESO)を用い、ナノインプリント装置(三明電子産業(株)製、ImpFlex Essntial)において、上記のようにして得られた光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜を有するシリコンウエハに、圧力0.5MPaをかけLED365nm光源から光を10秒間照射して、光インプリントを行った。用いた石英モールドは、あらかじめフッ素系表面処理(ダ
イキン工業(株)製、オプツールDSX)で離型処理を施した。光ナノインプリント後の転写形状をSEMにて観察し、表2に転写性の評価結果を示した。
(ドライエッチング耐性の評価)
反応性イオンエッチング装置を用いて、酸素ガス、CHFガスによるドライエッチングを行い、エッチング時間と光硬化膜の塗膜減少量の関係から、各々のガスのドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例2
(加水分解物(A)の製造)
フッ素化シラン化合物として(3,3,3,−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランを固形分10%となるようエタノールで希釈した溶液0.28g、(メタ)アクリル基含有珪素化合物としてトリメトキシシリルトリメチレンアクリレート3.0g、エタノール13.6gとを攪拌混合しながら、エタノール1.63g/水0.31g/2N−HCl 0.06gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、フッ素化シラン化合物、及び(メタ)アクリル基含有珪素化合物の混合物からなる加水分解物を得た。得られた加水分解物に、有機珪素化合物として、エチルシリケート40(コルコート(株)製 テトラエトキシシランの平均5量体物)6.8g、金属アルコキシドとして85質量%ジルコニウムブトキシド(テトラブチルジルコニウムアルコキシド)の1−ブタノール溶液1.70gとを混合し、この混合物を攪拌混合しながら、エタノール2.62g/水0.66g/2N−HCl0.10gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を室温下、徐々に滴下した。さらに、エタノール1.00g/水0.37gのエタノール水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、有機珪素化合物の加水分解物及び金属アルコキシドの加水分解物をさらに含んだ加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)7.0gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例3
(加水分解物(A)の製造)
実施例2において、各成分の添加量を表1のとおりに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)12gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例4
(加水分解物(A)の製造方法)
実施例2と同様の方法で加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)3.6gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例5
(加水分解物(A)の製造)
実施例2において、(3,3,3,−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランの代わりに(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)−トリエトキシシランを固形分10%となるようエタノールで希釈した溶液0.66gとし、水の添加量を表1に示したとおりに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)7.0gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を製造した。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例6
(加水分解物(A)の製造)
実施例2において、(3,3,3,−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランの代わりに(3,3,3,−トリフルオロプロピル)メチルジメトキシシランを固形分10%となるようエタノールで希釈した溶液0.26gとした以外は実施例2と同様の操作を行い、加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)7.0gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を製造した。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例7
(加水分解物(A)の製造)
実施例2において、(3,3,3,−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランを固形分10%となるようエタノールで希釈した溶液1.50gとした以外は実施例2と同様の操作を行い、加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)7.1gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を製造した。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例8
(加水分解物(A)の製造)
実施例2において、(3,3,3,−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランを固形分10%となるようエタノールで希釈した溶液0.028gとした以外は実施例2と同様の操作を行い、加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)7.0gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を製造した。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例9
(加水分解物(A)の製造)
フッ素化シラン化合物として(3,3,3,−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランを固形分10%となるようエタノールで希釈した溶液0.28g、(メタ)アクリル基含有珪素化合物としてトリメトキシシリルプロピルアクリレート3.0g、有機珪素化合物として、エチルシリケート40(コルコート(株)製 テトラエトキシシランの平均5量体物)6.8g、金属アルコキシドとして85質量%ジルコニウムブトキシド(テトラブチルジルコニウムアルコキシド)の1−ブタノール溶液1.70g、エタノール13.6gとを攪拌混合しながら、エタノール4.25g/水0.97g/2N−HCl 0.16gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を徐々に滴下した。さらに、エタノール1.00g/水0.37gのエタノール水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、フッ素化シラン化合物、及び(メタ)アクリル基含有珪素化合物、有機珪素化合物、金属アルコキシドの加水分解物を含んだ加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)7.0gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例10
(加水分解物(A)の製造)
実施例2において、トリメトキシシリルプロピルアクリレートの代わりにトリメトキシシリルプロピルメタクリレートを3.2gとし、水の添加量を表1に示したとおりに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)7.1gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を製造した。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。さらに、実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
実施例11
実施例2と同様にして光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされたシリコンウエハを得、光インプリントを行った。硬化膜よりなるパターンが形成されたシリコンウエハ(積層体)をナノインプリント用レプリカ金型とするため、パターンを中心にして20mm×20mmの大きさにカットした。次いで、離型処理を施すための前処理として、加湿条件下でパターン表面の加水分解処理を行った。該加水分解処理は、上記のカットしたシリコンウエハ(積層体)をオーブンに入れ、このオーブン中に水の入った容器を存在させて、該積層体と水とが直接接触しないようにし、オーブンの蓋をして70℃で1時間加熱を行うことにより実施した。その後、処理した積層体のパターン面をフッ素系表面処理剤(ダイキン工業(株)製、オプツールDSX)と接触させて離型処理を施し、使用した石英モールドの逆パターンのレプリカ金型を作製した。
フッ素処理した転写パターン面に、実施例1で製造した(B)と(C)と重合禁止剤からなる混合物を滴下し、石英板で挟んだ後、ナノインプリント装置(エンジニアリング・システム(株)製EUN-4200)において、圧力0.3MPaをかけLED 375nm光源で石英板側から、光を60秒間照射し、光インプリントを行った。石英板を剥離後、得られたパターン面のSEM観察を行い、使用したモールドと同じパターンに転写できていることを確認した。
実施例12
実施例11と同様にして、使用した石英モールドの逆パターンレプリカ金型を作製した。
フッ素処理した転写パターン面に、実施例2で製造した光硬化性ナノインプリント用組成物を滴下し、厚み188μmのポリエチレンテレフタレートフィルムで挟んだ後、ナノインプリント装置(エンジニアリング・システム(株)製EUN-4200)において、圧力0.3MPaをかけLED 375nm光源でポリエチレンテレフタレートフィルム側から、光を60秒間照射し、光インプリントを行った。ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離後、得られたパターン面のSEM観察を行い、使用したモールドと同じパターンに転写できていることを確認した。実施例11と同様の方法で、離型処理を施すための前処理として、加湿条件下でパターン表面の加水分解処理を行い、その後、処理した積層体のパターン面をフッ素系表面処理剤(ダイキン工業(株)製、オプツールDSX)と接触させて離型処理を施し、使用したモールドと同じパターンのレプリカ金型を作製した。
比較例1
(加水分解物(A)の製造)
エタノール13.6g、(メタ)アクリル基含有珪素化合物としてトリメトキシシリルトリメチレンアクリレート3.0g、有機珪素化合物としてエチルシリケート40(コルコール(株)製 テトラエトキシシランの平均5量体物)6.8g、金属アルコキシドとして85質量%ジルコニウムブトキシド(テトラブチルジルコニウムアルコキシド)の1−ブタノール溶液 1.7gとを混合し、この混合物を攪拌混合しながら、エタノール4.25g/水0.85g/2N−HCl 0.16gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を室温下、徐々に滴下した。さらに、エタノール1g/水0.46gのエタノール水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、(メタ)アクリル基含有珪素化合物の加水分解物、有機珪素化合物の加水分解物及び金属アルコキシドの加水分解物を含んだ加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)7.0gを添加後、室温で15分間攪拌混合し、光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
比較例2
(加水分解物(A)の製造)
実施例2において、(メタ)アクリル基含有珪素化合物を配合しなかった以外は実施例2と同様の操作を行い、加水分解物(A)を得た。
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1で使用したのと同じ種類、同量の(B)、(C)、及び重合禁止剤とを混合した後、同じ量の混合物(2.0g)に前記加水分解物(A)5.0gを添加後、室温で15分間攪拌し、光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。
また、実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。塗膜が固いためかパターンの転写が完全に出来ていなかった。
比較例3
(光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
実施例1において、加水分解物(A)を使用しなかった以外は同様の操作を行い、光硬化性ナノインプリント用組成物とした。この光硬化性ナノインプリント用組成物の配合割合と粘度を表1に示した。また 実施例1と同様にして、光硬化性ナノインプリント用組成物の塗布・パターンの形成を行い、表2に硬化膜の密着性、離型性、転写性の評価結果を示した。実施例1と同様にして、ドライエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
Figure 2012214022
Figure 2012214022
Figure 2012214022

Claims (9)

  1. (A)下記式(1)
    Figure 2012214022
    (式中、
    およびRは、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数3〜10のシクロアルキル基であり;
    は、炭素数1〜100の含フッ素アルキル基、含フッ素シクロアルキル基、または含フッ素アルコキシエーテル基であり;
    aは1〜3の整数であり、bは、0〜2の整数であり、ただし、a+b=1〜3であり;
    、RおよびRが、それぞれ、複数存在する場合には、複数のR、RおよびRは、それぞれ、同種又は異種の基であってもよい)
    で示されるフッ素化有機シラン化合物及び
    下記式(2)
    Figure 2012214022
    (式中、
    4は水素原子またはメチル基であり;
    5は、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基または炭素数3〜10のポリメチレン基であり;
    6は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜4のシクロアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であり;
    7は、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数3〜4のシクロアルキル基であり;
    lは0〜2の整数であり、mは1〜3の整数であり、ただし、l+m=1〜3であり、
    4、R5、R6およびR7が、それぞれ、複数存在する場合には、複数のR4、R5、R6およびR7は、それぞれ、同種又は異種の基であってもよい)
    で示される(メタ)アクリル基含有珪素化合物を含む混合物を加水分解した加水分解物、
    (B)(メタ)アクリル基を有する重合性単量体、並びに
    (C)光重合開始剤
    を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物。
  2. 前記加水分解物(A)が、下記式(3)
    Figure 2012214022
    (式中、
    は、同種又は異種の炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜10の整数である)
    で示される有機珪素化合物の加水分解物をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の光硬化性ナノインプリント用組成物。
  3. 前記加水分解物(A)が、さらに、下記式(4)
    Figure 2012214022
    (式中、
    Mは、ジルコニウムまたはチタニウムであり、
    は、同種又は異種の炭素数1〜10のアルキル基である)
    で示される金属アルコキシドの加水分解物を含むことを特徴とする、請求項2に記載の光硬化性ナノインプリント用組成物。
  4. (メタ)アクリル基を有する前記重合性単量体(B)100質量部に対して、
    前記フッ素化有機シラン化合物0.001〜4質量部及び前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部をそれぞれ加水分解した加水分解物(A)、並びに
    前記光重合開始剤(C)を1〜10質量部
    含むことを特徴とする、請求項1に記載の光硬化性ナノインプリント用組成物。
  5. (メタ)アクリル基を有する前記重合性単量体(B)100質量部に対して、前記フッ素化有機シラン化合物0.001〜4質量部、前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部及び前記有機珪素化合物10〜250質量部をそれぞれ加水分解した加水分解物(A)、並びに
    前記光重合開始剤(C)を1〜10質量部
    含むことを特徴とする請求項2に記載の光硬化性ナノインプリント用組成物。
  6. (メタ)アクリル基を有する前記重合性単量体(B)100質量部に対して、前記フッ素化有機シラン化合物0.001〜4質量部、前記(メタ)アクリル基含有珪素化合物3〜300質量部、前記有機珪素化合物10〜250質量部及び前記金属アルコキシド1〜50質量部をそれぞれ加水分解した加水分解物(A)、並びに
    前記光重合開始剤(C)を1〜10質量部
    含むことを特徴とする請求項3に記載の光硬化性ナノインプリント用組成物。
  7. 前記加水分解を全アルコキシ基のモル数に対して、0.1倍モル以上1.0倍モル未満の量の水で行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光硬化性ナノインプリント用組成物。
  8. ナノインプリントにより基板上にパターンを形成する方法であって、請求項1〜7のいずれかに記載の光硬化性ナノインプリント用組成物を基板上に塗布し、該組成物からなる塗膜を形成する工程、
    パターンが形成された金型のパターン形成面と前記塗膜とを接触させ、その状態で光を照射して塗膜を硬化させる工程、及び
    前記金型を、硬化した塗膜から分離して、前記金型のパターン形成面に形成されているパターンに対応するパターンを基板上に形成する工程
    を含むことを特徴とするパターンの形成方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の光硬化性ナノインプリント用組成物の硬化体を有するナノインプリント用レプリカ金型。
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