JP2012211361A - アルミニウム部材に対する模様形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】陽極酸化処理されたアルミニウム部材の表面に、複数の色彩からなる模様を容易かつ低コストで形成する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、アルミニウム部材に対し陽極酸化処理を施して酸化皮膜を形成する酸化皮膜形成工程と、酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材を所定時間染料に浸漬して表面に着色する着色工程と、着色処理後に、所定の模様を形成するように表面にマスキング処理を施すマスキング形成工程と、マスキング処理したアルミニウム部材に対し着色した色を脱色する脱色工程と、を有し、前記脱色工程の後に、前記着色工程、前記マスキング形成工程、前記脱色工程を順に繰り返し、最終的に複数回実行されたマスキングを剥離することで、アルミニウム部材の表面に複数の色彩からなる模様を形成することを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、アルミニウム部材に対し陽極酸化処理を施して酸化皮膜を形成する酸化皮膜形成工程と、酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材を所定時間染料に浸漬して表面に着色する着色工程と、着色処理後に、所定の模様を形成するように表面にマスキング処理を施すマスキング形成工程と、マスキング処理したアルミニウム部材に対し着色した色を脱色する脱色工程と、を有し、前記脱色工程の後に、前記着色工程、前記マスキング形成工程、前記脱色工程を順に繰り返し、最終的に複数回実行されたマスキングを剥離することで、アルミニウム部材の表面に複数の色彩からなる模様を形成することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)によって形成された各種部材の表面に、複数の色彩からなる模様を形成する方法に関する。
一般的に、アルミニウムは様々な分野に用いられており、アルミニウムによって形成された各種の部材(以下、アルミニウム部材と称する)は傷が付きやすく、環境変化に対して脆弱な性質があるため、その表面に陽極酸化処理(アルマイト処理とも称される)を施すことが知られている。この陽極酸化処理は、アルミニウムを陽極で電解処理することで、表面に酸化皮膜を形成する手法であり、通常、酸化皮膜は多数の微細孔を具備した多孔質層、具体的には、六角柱で中心に微細孔を具備したセルの集合体として構成されている(陽極酸化処理に用いられる電解液によって酸化皮膜の形状が異なることから、目的、用途に応じて様々な電解液が使用される)。
上記したような酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材に対しては、様々な色彩を施すことが知られている。例えば、特許文献1に開示されているように、着色浴として、金属酸素酸もしくはその塩を含む浴、又は、金属酸素塩を除く金属塩と過酸化水素水を含む浴を用いて電解着色処理を施すと、酸化皮膜の微細孔中に金属酸化物や金属の単体が析出して、表面を金属色にすることが可能である。また、この特許文献1には、酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材に電解着色処理を施した後、表面にマスキング物質を付着して、マスキング物質非付着部分を脱色(淡色化)することで、複数色の模様を形成することが開示されている。すなわち、マスキング物質を付着した部分は、微細孔中に析出した金属が保護された状態となり、かつ、マスキング物質を付着していない部分は、脱色(淡色化)されることから、マスキング物質を剥離することで、異なる色彩の外観を得ることが可能となる。
一方、上記したような電解着色処理を施さなくても、酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材を染料に浸漬することで微細孔中に染料を浸透させ、着色処理(染色処理)することも知られている。特許文献1には、マスキング物質非付着部分を脱色(淡色化)した後に、染色処理することが開示されており、これにより、微細孔中に析出した金属による金属色と染色による色によって、複数の色彩を有する外観を得ることが可能となる。
上記した特許文献1に開示されている模様形成方法は、陽極酸化処理を施した後、電解着色処理を施して、微細孔中に金属物質を析出させる工程を有しているため、着色作業に手間がかかり、コストも高くなってしまう。特に、電解着色処理を施して金属物質を析出させた部位を有することが基本構成となっていることから、色がある程度、特定されてしまい、様々な色彩で多色着色された外観のアルミニウム部材を容易かつ低コストで得ることは困難である。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、陽極酸化処理されたアルミニウム部材の表面に、複数の色彩からなる模様を容易かつ低コストで形成する方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係るアルミニウム部材の表面に複数の色彩からなる模様を形成する方法は、所定形状に形成されたアルミニウム部材に対し陽極酸化処理を施して酸化皮膜を形成する酸化皮膜形成工程と、前記酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材を所定時間染料に浸漬して表面に着色する着色工程と、前記着色処理後に、所定の模様を形成するように表面にマスキング処理を施すマスキング形成工程と、前記マスキング処理したアルミニウム部材に対し着色した色を脱色する脱色工程と、を有し、前記脱色工程の後に、前記着色工程、前記マスキング形成工程、前記脱色工程を順に繰り返し、最終的に複数回実行されたマスキングを剥離することで、アルミニウム部材の表面に複数の色彩からなる模様を形成することを特徴とする。
上記した模様形成方法によれば、着色は、アルミニウム部材を染料に対して浸漬処理することで行われ、かつ、マスキング形成工程、脱色工程、着色工程を繰り返すことで、容易かつ低コストで複数色の様々な模様を形成することが可能となる。なお、染料による着色(染料によって着色された液体に浸漬する)をする際、染料は、分子量が小さい有機化合物であるため、アルミニウム部材上に形成された酸化皮膜の多数の微細孔内に浸透することができ、これにより、陽極酸化処理が施されたアルミニウム部材の表面に色彩を形成することが可能となる。また、マスキングされた領域以外の着色部分については、アルミニウム部材を、例えば、硝酸に浸漬することで容易に脱色することが可能である。
また、形成される色の数については、上記した工程を繰り返す回数に依存する。すなわち、上記した着色工程、マスキング形成工程、脱色工程を3回実施すると、アルミニウム部材上には、3色の色彩を形成することが可能である(模様については、マスキングパターンによって変化する)。
なお、上記した模様形成工程では、前記複数回実行される脱色工程の内、少なくとも1回は、脱色工程の後に陽極酸化処理を施して、その表面に着色工程を施すようにしても良い。
これは、本発明者が、上記したような脱色工程、及び染料による着色工程を繰り返したところ、染料の色(例えば、黒のような明度が低い色)によっては、脱色工程後、マスキングが形成されていない表面に効果的に着色できないことが知見されたことに基づく。この原因については、明確に特定することはできないが、脱色工程をするに際して、酸化皮膜に形成されている微細孔が閉じる、或いは、狭くなってしまう(前に着色した染料が残っている)、多孔質層が破壊されている等の理由が推測され、新たに着色する特定の色(上記のように明度が低い色)については、微細孔に浸透できなくなった、ということが考えられる。
そこで、その着色工程が成される前(脱色工程の後)に、再度、陽極酸化処理を施したところ、そのような色については、着色できることが確認することができた。これは、再度、陽極酸化処理をしたことで、酸化皮膜が成長し、染料が浸透できる程度に微細孔が再び形成されたためと考えられる。すなわち、着色する色(上記したような黒色)によっては、脱色工程の後に、再度、陽極酸化処理を施すことによって、その色を綺麗に形成することが可能となる。
また、上記した工程において、マスキング処理には白色系ラッカーを用い、前記マスキングの剥離にはラッカーシンナー(ラッカーをラッカー用シンナーで希釈したもの)を用いることが好ましい。
このような構成によれば、マスキングした部分を視認することができるため、形成される模様に応じてマスキング処理がし易いと共に、最終的に、形成されたマスキングを容易に剥離することが可能となる。
本発明によれば、陽極酸化処理されたアルミニウム部材の表面に、複数の色彩からなる模様を容易かつ低コストで形成することが可能となる。
以下、本発明に係るアルミニウム部材の表面に、複数の色彩からなる模様を形成する方法の一実施形態について説明する。なお、以下の説明では、具体的に、アルミニウム部材の表面に3色の色彩を有する模様を形成する方法について説明する。また、アルミニウム部材の形状については限定されることはなく、板状、立体状、管状に形成されたものなど、様々な形状に適用することが可能である。
(第1工程;陽極酸化処理工程)
まず、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)を所定形状に形成した物品(アルミニウム部材)に対し、洗浄等の前処理を行い、陽極酸化処理(アルマイト処理)を施す。この陽極酸化処理は常法に従って行われ(例えば、希硫酸を電解液として行う)、これにより、表面にアルミニウムの陽極酸化皮膜(酸化皮膜)が形成される。酸化皮膜は、多数のセル(微細孔)が形成された状態(多孔質層が形成された状態)となっており、このような酸化皮膜は、部材の表面上、及び表面から内部に所定の厚さをもって生成される。
まず、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)を所定形状に形成した物品(アルミニウム部材)に対し、洗浄等の前処理を行い、陽極酸化処理(アルマイト処理)を施す。この陽極酸化処理は常法に従って行われ(例えば、希硫酸を電解液として行う)、これにより、表面にアルミニウムの陽極酸化皮膜(酸化皮膜)が形成される。酸化皮膜は、多数のセル(微細孔)が形成された状態(多孔質層が形成された状態)となっており、このような酸化皮膜は、部材の表面上、及び表面から内部に所定の厚さをもって生成される。
(第2工程;第1色着色処理工程)
上記したように、酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材は、所定のカラーで着色された染料(水溶液中)に浸漬される。この浸漬処理後、酸化皮膜に多数形成されている微細孔に染料が吸着されて、1色目の着色が完了する(物品全体の着色完了)。この場合、染料は、各微細孔に対し、所定の深さ浸透する(浸漬する時間によって色彩濃度は異なるが、1分程度であれば微細孔に対し5から10ミクロン程度の深さ浸透する)。
そして、その後、乾燥処理を施す。
上記したように、酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材は、所定のカラーで着色された染料(水溶液中)に浸漬される。この浸漬処理後、酸化皮膜に多数形成されている微細孔に染料が吸着されて、1色目の着色が完了する(物品全体の着色完了)。この場合、染料は、各微細孔に対し、所定の深さ浸透する(浸漬する時間によって色彩濃度は異なるが、1分程度であれば微細孔に対し5から10ミクロン程度の深さ浸透する)。
そして、その後、乾燥処理を施す。
(第3工程;第1マスキング形成工程)
上記のように、乾燥した部材表面に、所定の模様が形成されるようにマスキング処理を行う。本実施形態では、マスキング処理に、ラッカー(白色系)が用いられる。
このマスキング処理を行うことで、上記のように全面着色された1色目のカラーの所定領域が保護される。
この場合、ラッカーを用いることで、後述する脱色処理に用いられる物質(硝酸)に対する耐性が高く、熱に強い(脱色は高熱で行われる)という効果が得られる。すなわち、複数回に亘って脱色処理を施しても、マスキングが剥離することが防止される。また、白色系のものを用いることで、マスキングした部位が目視できることから(使用されるカラーとの間で色が異なる)、所望の模様を形成することが容易に行えるようになる。なお、ラッカー系以外に、エナメル系のものを用いても良い。
上記のように、乾燥した部材表面に、所定の模様が形成されるようにマスキング処理を行う。本実施形態では、マスキング処理に、ラッカー(白色系)が用いられる。
このマスキング処理を行うことで、上記のように全面着色された1色目のカラーの所定領域が保護される。
この場合、ラッカーを用いることで、後述する脱色処理に用いられる物質(硝酸)に対する耐性が高く、熱に強い(脱色は高熱で行われる)という効果が得られる。すなわち、複数回に亘って脱色処理を施しても、マスキングが剥離することが防止される。また、白色系のものを用いることで、マスキングした部位が目視できることから(使用されるカラーとの間で色が異なる)、所望の模様を形成することが容易に行えるようになる。なお、ラッカー系以外に、エナメル系のものを用いても良い。
(第4工程;第1色脱色処理工程)
上記のように、マスキングを施した部材に対し脱色処理を行う。この脱色方法は、部材全体を硝酸に浸漬することで行われる。
このような脱色処理を施すと、上記した白色ラッカーでマスキングした部位のカラー(第1色)は残り、それ以外の領域は脱色(剥離)される。
また、このような脱色処理を施すことで、脱色された部分の表面は、第1色を施す前の外観(陽極酸化処理を施した後の色)となっている。さらに、多孔質層(微細孔)は破壊されることなく、そのまま状態で残っていると考えられる。なお、原液となる硝酸の希釈量に応じて、微細孔の破壊を抑制することが可能である。
上記のように、マスキングを施した部材に対し脱色処理を行う。この脱色方法は、部材全体を硝酸に浸漬することで行われる。
このような脱色処理を施すと、上記した白色ラッカーでマスキングした部位のカラー(第1色)は残り、それ以外の領域は脱色(剥離)される。
また、このような脱色処理を施すことで、脱色された部分の表面は、第1色を施す前の外観(陽極酸化処理を施した後の色)となっている。さらに、多孔質層(微細孔)は破壊されることなく、そのまま状態で残っていると考えられる。なお、原液となる硝酸の希釈量に応じて、微細孔の破壊を抑制することが可能である。
(第5工程;第2色着色処理工程)
この着色は、前記第1色とは異なる色の染料が用いられ、第2工程と同様な処理が施される。
この着色は、前記第1色とは異なる色の染料が用いられ、第2工程と同様な処理が施される。
(第6工程;第2マスキング形成工程)
前記第3工程と同様な処理が施される。すなわち、第2色が乾燥した状態の表面に、所定の模様が形成されるようにマスキング処理を行い、これにより、2色目のカラーの所定領域が保護される。
なお、上記した1色目は、第3工程の第1マスキングによって保護された状態にあり、本工程における第2マスキングは、第3工程の第1マスキングに部分的に重なっていても良い。
前記第3工程と同様な処理が施される。すなわち、第2色が乾燥した状態の表面に、所定の模様が形成されるようにマスキング処理を行い、これにより、2色目のカラーの所定領域が保護される。
なお、上記した1色目は、第3工程の第1マスキングによって保護された状態にあり、本工程における第2マスキングは、第3工程の第1マスキングに部分的に重なっていても良い。
(第7工程;第2色脱色処理工程)
第2マスキングを施した部材に対し、脱色処理(2色目の脱色)を行う。この脱色方法は、第4工程と同様、部材全体を硝酸に浸漬することで行われる。
このような脱色処理を施すと、上記した白色ラッカーで第2マスキングした部位のカラー(第2色)は残り、それ以外は脱色(剥離)される。これにより、第1色は、第1マスキングで保護されており、第2色は、第2マスキングで保護された状態となる。
第2マスキングを施した部材に対し、脱色処理(2色目の脱色)を行う。この脱色方法は、第4工程と同様、部材全体を硝酸に浸漬することで行われる。
このような脱色処理を施すと、上記した白色ラッカーで第2マスキングした部位のカラー(第2色)は残り、それ以外は脱色(剥離)される。これにより、第1色は、第1マスキングで保護されており、第2色は、第2マスキングで保護された状態となる。
(第8工程;陽極酸化処理工程)
上記した第2色脱色処理工程(第7工程)で、脱色処理された部分の表面は、既に、3色目の染料が入らない状態になっているケースが多い。これは、上述したように、酸化皮膜に形成されている微細孔が閉じる、或いは、狭くなってしまう(前に着色した染料が残っている)、多孔質層が破壊されている等の理由に基づく。
そこで、第1工程と同様な手順で陽極酸化処理を施す。この場合、部材に対する電気接点は、第1工程で既に形成されている酸化皮膜を部分的に破壊(傷を付ける)することで確保される。
これにより、酸化皮膜が再度生成され、微細孔を有する多孔質層(第2酸化皮膜)が形成される。
上記した第2色脱色処理工程(第7工程)で、脱色処理された部分の表面は、既に、3色目の染料が入らない状態になっているケースが多い。これは、上述したように、酸化皮膜に形成されている微細孔が閉じる、或いは、狭くなってしまう(前に着色した染料が残っている)、多孔質層が破壊されている等の理由に基づく。
そこで、第1工程と同様な手順で陽極酸化処理を施す。この場合、部材に対する電気接点は、第1工程で既に形成されている酸化皮膜を部分的に破壊(傷を付ける)することで確保される。
これにより、酸化皮膜が再度生成され、微細孔を有する多孔質層(第2酸化皮膜)が形成される。
(第9工程;第3色着色処理工程)
この着色は、前記第1色及び第2色とは異なる色の染料が用いられ、第2工程と同様な処理が施される。
この着色は、前記第1色及び第2色とは異なる色の染料が用いられ、第2工程と同様な処理が施される。
(第10工程;マスキング剥離工程)
ここでは、第3工程、第6工程で形成された第1マスキング、及び第2マスキングが剥離される。マスキングは、上述したように、白色系ラッカーが用いられていることから、ラッカーシンナー(ラッカーをラッカー用シンナーで希釈したもの)を用いることで容易に剥離することが可能である。
このように、マスキングを剥離することで、表面に3色が形成された外観の部材が得られる。この場合、模様は、用いられる染料の色、及び第1、第2マスキングの形成の仕方によって、様々な外観を得ることが可能である。
ここでは、第3工程、第6工程で形成された第1マスキング、及び第2マスキングが剥離される。マスキングは、上述したように、白色系ラッカーが用いられていることから、ラッカーシンナー(ラッカーをラッカー用シンナーで希釈したもの)を用いることで容易に剥離することが可能である。
このように、マスキングを剥離することで、表面に3色が形成された外観の部材が得られる。この場合、模様は、用いられる染料の色、及び第1、第2マスキングの形成の仕方によって、様々な外観を得ることが可能である。
(第11工程;後処理)
公知のように、各種処理薬品を用いることで、皮膜表面の微細孔を塞ぎ、耐食性、耐候性、耐汚染性の向上を図る。また、必要に応じて、保護層を形成したり、研磨処理を施しても良い。
公知のように、各種処理薬品を用いることで、皮膜表面の微細孔を塞ぎ、耐食性、耐候性、耐汚染性の向上を図る。また、必要に応じて、保護層を形成したり、研磨処理を施しても良い。
以上のように、上記した実施形態によれば、電解着色処理を用いることなく染色処理を用いたことで、様々な色の模様を有する外観を容易かつ低コストに形成することが可能となる。
なお、上記した複数の色彩からなる模様の形成方法では、3色の模様を形成する方法について説明したが、2色の模様、或いは、4色以上の模様でも、同様な手順により形成することが可能である。この場合、2回目の陽極酸化処理は、2色目を着色する前、4色目を着色する前など、いずれかの段階で実施されれば良く、必要に応じて、そのような陽極酸化処理は、2回以上実施しても良い。また、最初の陽極酸化処理の条件や、用いられる染料の色、脱色条件等により、最大で4色までは、第2回目の陽極酸化処理をすることなく、着色処理を行うことが可能である。
Claims (3)
- 所定形状に形成されたアルミニウム部材に対し陽極酸化処理を施して酸化皮膜を形成する酸化皮膜形成工程と、
前記酸化皮膜が形成されたアルミニウム部材を所定時間染料に浸漬して表面に着色する着色工程と、
前記着色処理後に、所定の模様を形成するように表面にマスキング処理を施すマスキング形成工程と、
前記マスキング処理したアルミニウム部材に対し着色した色を脱色する脱色工程と、
を有し、
前記脱色工程の後に、前記着色工程、前記マスキング形成工程、前記脱色工程を順に繰り返し、最終的に複数回実行されたマスキングを剥離することで、アルミニウム部材の表面に複数の色彩からなる模様を形成する方法。 - 前記複数回実行される脱色工程の内、少なくとも1回は、脱色工程の後に陽極酸化処理を施し、その表面に着色工程を施すことを特徴とする、請求項1に記載のアルミニウム部材の表面に複数の色彩からなる模様を形成する方法。
- 前記マスキング処理に白色系ラッカーを用い、前記マスキングの剥離にラッカーシンナーを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム部材の表面に複数の色彩からなる模様を形成する方法。
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JP2011077411A JP2012211361A (ja) | 2011-03-31 | 2011-03-31 | アルミニウム部材に対する模様形成方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015022822A1 (ja) * | 2013-08-12 | 2015-02-19 | 富士フイルム株式会社 | インクジェットヘッドの製造方法 |
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JPH10330994A (ja) * | 1997-05-30 | 1998-12-15 | Ykk Corp | アルミニウム材の模様付け着色体及びその製造方法 |
JP2005015898A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Seiko Epson Corp | 装飾品の製造方法、装飾品および時計 |
-
2011
- 2011-03-31 JP JP2011077411A patent/JP2012211361A/ja active Pending
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