JP2012207119A - インクジェット用非水系インク組成物およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用非水系インク組成物およびインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属光沢画像の耐擦性に優れた記録物が得られるインクジェット用非水系インク組成物、およびそれを用いたインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る非水系インク組成物は、光輝性顔料と、下記一般式(1)で示される溶剤と、を含有することを特徴とする。
【化7】
Figure 2012207119

(式(1)中、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、RおよびRはメチル基またはエチル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用非水系インク組成物、およびそれを用いたインクジェット記録方法に関する。
従来、被記録媒体に金属光沢を有する画像を記録する方法としては、真鍮、アルミニウム粒子、銀粒子等から作製された金粉、銀粉を用いたインキの塗布や、金属箔を用いた箔押し印刷や熱転写方式等が用いられてきた。
近年、印刷におけるインクジェット方式への応用例が数多く見受けられ、その一つとしてメタリック印刷がある。たとえば、特許文献1には、アルキレングリコール等の有機溶媒をベースとしたアルミニウム顔料分散液およびそれを含有する非水系インク組成物が開示されている。
特開2008−174712号公報
しかしながら、従来のアルミニウム等の金属からなる顔料(以下、単に「金属顔料」ともいう)を含む非水系インク組成物を用いて被記録媒体上に金属光沢画像を記録した場合、非水系インク組成物に含まれる有機溶媒の多くは、被記録媒体の内部へと浸透し、または揮発するため、被記録媒体の表面にはほとんど存在しないことになる。そうすると、被記録媒体の表面に金属顔料が晒された状態となるが、金属顔料の被記録媒体への定着性があまり良好でないことから、金属光沢画像の耐擦性が悪くなるという問題があった。
その一方で、従来の金属顔料を含む非水系インク組成物は、長期保存中に金属顔料の凝集等により品質劣化が発生するなど保存安定性に問題があった。このようにして保存安定性が損なわれた非水系インク組成物は、良好な金属光沢画像が得られないばかりでなく、インクジェットプリンターの記録ヘッドから吐出することさえ困難となる。
本発明は、このような課題の少なくとも一部解決するためになされたものであり、本発明に係る態様の一つは、金属光沢画像の耐擦性に優れた記録物が得られるインクジェット用非水系インク組成物、およびそれを用いたインクジェット記録方法を提供するものである。
また、本発明に係る態様の一つは、金属光沢画像の耐擦性に優れた記録物が得られると共に、長期保存安定性に優れるインクジェット用非水系インク組成物、およびそれを用いたインクジェット記録方法を提供するものである。
本発明は、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクジェット用非水系インク組成物の一態様は、
光輝性顔料と、下記一般式(1)で示される溶剤と、を含有することを特徴とする。
Figure 2012207119
(式(1)中、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、RおよびRはメチル基またはエチル基を表す。)
適用例1のインクジェット用非水系インク組成物によれば、上記一般式(1)で示される溶剤を含有することにより、たとえば塩化ビニル系樹脂等を含有する被記録媒体において、金属光沢画像の耐擦性に優れた記録物が得られる。
[適用例2]
適用例1のインクジェット用非水系インク組成物において、前記光輝性顔料がアルミニウムまたはアルミニウム合金であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2のインクジェット用非水系インク組成物において、さらに、脂環構造を有する飽和炭化水素を含有することができる。
適用例3のインクジェット用非水系インク組成物によれば、脂環構造を有する飽和炭化水素をさらに含有することにより、たとえば塩化ビニル系樹脂等を含有する被記録媒体において金属光沢画像の耐擦性に優れた記録物が得られると共に、良好な長期保存安定性が得られる。
[適用例4]
適用例3のインクジェット用非水系インク組成物において、前記脂環構造を有する飽和炭化水素の炭素数が8以上12以下であることができる。
[適用例5]
請求項3のインクジェット用非水系インク組成物において、前記脂環構造を有する飽和炭化水素が、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカンおよびシクロドデカンから選択される少なくとも1種であることができる。
[適用例6]
本発明に係るインクジェット記録方法の一態様は、
適用例1ないし適用例5のいずれか一例の非水系インク組成物の液滴を吐出し、被記録媒体の表面に該液滴を付着させて画像を記録することを特徴とする。
適用例6のインクジェット記録方法によれば、前記インクジェット用非水系インク組成物を用いるので、たとえば塩化ビニル系樹脂等を含有する被記録媒体において、金属光沢画像の耐擦性に優れた記録物が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
1.インクジェット用非水系インク組成物
本発明の一実施形態に係るインクジェット用非水系インク組成物(以下、単に「非水系インク組成物」ともいう)は、光輝性顔料と、後述する特定の溶剤と、を少なくとも含有する。本発明において、「非水系インク組成物」とは、インク組成物を製造する際に水を意図的に添加しないという程度の意味であり、インク組成物を製造中または保管中に不可避的に混入する微量の水分を含んでいても構わない。
以下、本実施の形態に用いられる各成分について詳細に説明する。
1.1.溶剤
本実施の形態に係る非水系インク組成物は、下記一般式(1)で示される溶剤を少なくとも含有する。
Figure 2012207119
前記一般式(1)中、Rは炭素数1〜8のアルキル基であり、RおよびRはメチル基またはエチル基である。「炭素数1〜8のアルキル基」としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であることができ、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基等であることができる。前記一般式(1)で示される溶剤は、塩化ビニル系樹脂等の樹脂との相溶性に優れている。そのため、前記一般式(1)で示される溶剤を含む非水系インク組成物は、塩化ビニル系樹脂等の樹脂を含む被記録媒体と相互作用することにより被記録媒体への定着性が増す。その結果、被記録媒体上に存在する光輝性顔料の耐擦性を向上させることができる。
前記一般式(1)で示される溶剤のHLB値は、好ましくは8.0以上20.0以下、より好ましくは8.5以上18.5以下、特に好ましくは12.0以上18.5以下である。前記一般式(1)で示される溶剤のHLB値が前記範囲内にあると、樹脂との相溶性の点でより好適となる。なお、本明細書におけるHLB値とは、有機概念図における無極性値(I)と有機性値(O)との比(以下、単に「I/O値」ともいう)から下記式(2)により算出された値である。
HLB値=(無極性値(I)/有機性値(O))×10 ・・・(2)
具体的には、I/O値は、藤田穆著、「系統的有機定性分析混合物編」、風間書房、1974年;黒木宣彦著、「染色理論化学」、槙書店、1966年;井上博夫著、「有機化合物分離法」、裳華房、1990年、の各文献に基づいて算出することができる。
本実施の形態に係る非水系インク組成物中における前記一般式(1)で示される溶媒の含有量は、好ましくは2質量%以上50質量%以下、より好ましくは5質量%以上50質量%以下である。前記一般式(1)で示される溶媒の含有量が前記範囲にあると、塩化ビニル系樹脂等の樹脂との十分な相互作用により被記録媒体への定着性が増すため、被記録媒体上に存在する光輝性顔料の耐擦性を向上させることができる。また、後述する脂環構造を有する飽和炭化水素との相溶性も良好となり、非水系インク組成物の安定性も向上する。
1.2.光輝性顔料
本実施の形態に係る非水系インク組成物は、光輝性顔料を少なくとも含有する。光輝性顔料としては、インクジェット記録方法によってインクの液滴を吐出できる範囲内であれば任意のものを用いることができる。光輝性顔料は、本実施の形態に係る非水系インク組成物が被記録媒体上に付着したときに光輝性を付与する機能を有する。このような光輝性顔料としては、たとえばパール顔料や金属顔料が挙げられる。パール顔料の具体例としては、二酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光沢や干渉光沢を有する顔料が挙げられる。一方、金属顔料の具体例としては、アルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅などの粒子が挙げられ、これらの単体またはこれらの合金、およびこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
前記例示した光輝性顔料の中でも、光沢度の高さおよびコストの観点から、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム合金を用いる場合、アルミニウムに添加する他の金属元素または非金属元素としては、光輝性を有するものであれば特に限定されるものではないが、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅などを挙げることができ、これらから選ばれる少なくとも1種を好ましく用いることができる。
また、本実施の形態に係る非水系インク組成物に含まれる、前述の一般式(1)で示される溶剤や後述の脂環構造を有する飽和炭化水素は、金属に対する反応性が低いことから、金属顔料に特殊な表面処理をする必要がない。
本実施の形態に使用される光輝性顔料が略球状粒子である場合には、光散乱法による球換算50%平均粒子径(d50)が0.8〜1.2μmであることが好ましい。
ここで「光散乱法による球換算50%平均粒子径(d50)」とは、以下のようにして得られる値である。すなわち、分散媒中の粒子に光を照射することにより発生する回折散乱光を、前記分散媒の前方・側方・後方に配置されたディテクターで測定する。得られた測定値を利用して、本来は不定形である粒子を球形であると仮定し、該粒子の体積と等しい球に換算された粒子集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その際の累積値が50%となる点を「光散乱法による球換算50%平均粒子径(d50)」とする。測定装置としては、たとえばレーザー回折散乱式粒度分布測定器(株式会社セイシン企業製、製品名「LMS−2000e」)が挙げられる。光散乱法による球換算50%平均粒子径(d50)が上記範囲にあることで、被記録媒体上に高い光輝性を有する画像を記録できると共に、インクのノズルからの吐出安定性も良好となる。
本実施の形態に使用される光輝性顔料は、平板状粒子であることが好ましい。「平板状粒子」とは、略平坦な面(X−Y平面)を有し、かつ、厚み(Z)が略均一である粒子をいう。なお、略平坦な面とは、当該平板状粒子の投影面積が最大となる面を意味する。
「円相当径」は、平板状粒子の略平坦な面(X−Y平面)の投影面積と等しい面積を持つ円の直径である。
平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径(R50)は、光輝性および吐出安定性の観点から、0.5〜3μmであることが好ましく、0.75〜2μmであることがより好ましい。50%平均粒子径(R50)が0.5μm未満の場合は、光輝性が不足する傾向がある。一方、50%平均粒子径(R50)が3μmを超える場合は、記録安定性が低下する傾向がある。
前記光輝性顔料の平面上の長径X、短径Yおよび円相当径は、粒子像分析装置を用いて測定することができる。粒子像分析装置としては、たとえば、シスメックス株式会社製のフロー式粒子像分析装置(FPIA−2100、FPIA−3000、FPIA−3000S)を利用することができる。
前記光輝性顔料の粒度分布(CV値)は、下記式(3)で求められる。
CV値=(粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値)×100 ・・・(3)
ここで、得られるCV値は60以下であることが好ましく、50以下であることがより好ましく、40以下であることが特に好ましい。CV値が60以下の光輝性顔料を選択することで、記録安定性に優れるという効果が得られる。
また、前記円相当径の50%平均粒子径(R50)と厚みZとの関係は、高い光輝性を確保する観点から、R50/Z>5であることが好ましい。R50/Zの値が5以下の場合は、光輝性が不足する傾向がある。なお、厚みZについては、透過型電子顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡を用いて測定され、たとえば、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、製品名「JEM−2000EX」)、電界放射走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、製品名「S−4700」)等が挙げられる。なお、厚みZとは、平均厚みを意味し、前記測定を10回行った平均値とする。
前記平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の最大粒子径Rmaxは、インクジェット記録装置におけるインクの目詰まり防止の観点から、10μm以下であることが好ましい。Rmaxを10μm以下にすることで、インクジェット記録装置のノズルやインク流路内に設けられたメッシュフィルター等の目詰まりを防止することができる。
前記光輝性顔料の製造方法としては、たとえば、シート状基材に剥離用樹脂層と金属または合金層とが順次積層された構造からなる複合化顔料原体を用意して、前記複合化顔料原体の金属または合金層と剥離用樹脂層の界面を境界として前記シート状基材より剥離し、粉砕し、微細化して平板状粒子を得る方法が挙げられる。そして、得られた平板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、該平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径(R50)が0.5〜3μmであり、かつ、R50/Z>5の条件を満たすものを分取する。
前記金属または合金層は、真空蒸着、イオンプレーティングまたはスパッタリング法によって形成されることが好ましい。
前記金属または合金層の厚さは、好ましくは5nm以上100nm以下、より好ましくは20nm以上100nm以下である。これにより、平均厚みが、好ましくは5nm以上100nm以下、より好ましくは20nm以上100nm以下の光輝性顔料が得られる。5nm以上にすることで、反射性および光輝性に優れるため光輝性顔料としての性能が高くなり、100nm以下にすることで、見かけの比重の増加を抑え、光輝性顔料の分散安定性を確保することができる。
前記複合化顔料原体における剥離用樹脂層は、前記金属または合金層のアンダーコート層であるが、シート状基材面との剥離性を向上させるための剥離性層である。この剥離用樹脂層に用いる樹脂としては、たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、アクリル重合体または変性ナイロン樹脂が好ましい。上記の一種または二種以上の混合物の溶液をシート状基材に塗布し、乾燥等を施すことにより層が形成される。塗布後は、粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。
前記剥離用樹脂層の塗布は、一般的に用いられているグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストリュージョン塗布、ディップ塗布、スピンコート法等により形成される。塗布・乾燥後、必要であればカレンダー処理により表面の平滑化を行ってもよい。
剥離用樹脂層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは1〜10μmである。0.5μm未満では分散樹脂としての量が不足し、50μmを超えるとロール化した場合、顔料層と界面で剥離しやすいものとなってしまう。
前記シート状基材としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、66ナイロン、6ナイロン等のポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセテートフィルム、ポリイミドフィルム等の離型性フィルムが挙げられる。好ましいシート状基材としては、ポリエチレンテレフタレートまたはその共重合体である。これらのシート状基材の厚さは、特に限定されないが、10〜150μmが好ましい。10μm以上であれば、工程等で取り扱い性に問題がなく、150μm以下であれば、柔軟性に富み、ロール化、剥離等に問題がない。
また、前記金属または合金層は、特開2005−68250号公報に例示されるように、保護層で挟まれていてもよい。かかる保護層としては、酸化ケイ素層、保護用樹脂層が挙げられる。
酸化ケイ素層は、酸化ケイ素を含有する層であれば特に制限されるものではないが、ゾル−ゲル法によって、テトラアルコキシシラン等のシリコンアルコキシドまたはその重合体から形成されることが好ましい。シリコンアルコキシドまたはその重合体を溶解したアルコール溶液を塗布し、加熱焼成することにより、酸化ケイ素層が形成される。
保護用樹脂層としては、分散媒に溶解しない樹脂であれば特に制限されるものではないが、たとえばポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドまたはセルロース誘導体等が挙げられる。これらの樹脂の中でも、ポリビニルアルコールまたはセルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体から形成されることが好ましい。前記樹脂一種または二種以上の混合物の水溶液を塗布し、乾燥等を施すことにより層が形成される。塗布液には粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。
なお、前記酸化ケイ素および樹脂の塗布は、前記剥離用樹脂層の塗布と同様の手法により行われる。
前記保護層の厚さは、特に限定されないが、50〜150nmの範囲が好ましい。50nm未満では機械的強度が不足であり、150nmを超えると強度が高くなりすぎるため粉砕・分散が困難となり、また金属または合金層との界面で剥離してしまう場合がある。
前記複合化顔料原体としては、前記剥離用樹脂層と金属または合金層と保護層の順次積層構造を複数有する層構成も可能である。その際、複数の金属または合金層からなる積層構造の全体の厚み、すなわち、シート状基材とその直上の剥離用樹脂層を除いた、金属または合金層−剥離用樹脂層−金属または合金層、または剥離用樹脂層−金属または合金層の厚みは5000nm以下であることが好ましい。5000nm以下であると、複合化顔料原体をロール状に丸めた場合でも、ひび割れ、剥離を生じ難く、保存性に優れる。また、顔料化した場合も、光輝性に優れており好ましいものである。また、シート状基材面の両面に、剥離用樹脂層と金属または合金層とが順次積層された構造も挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記シート状基材からの剥離処理法としては、特に限定されないが、前記複合化顔料原体に対して液体(溶媒)を噴射し、噴射された後の複合化顔料原体の金属または合金層を掻き取り収集する方法、前記複合化顔料原体を液体中に浸漬することによりなされる方法、また液体中に浸漬すると同時に超音波処理を行い、剥離処理と剥離した複合化顔料の粉砕処理を行う方法が好ましい。これらの方法では、剥離された金属または合金層に加えて、剥離処理に用いた液体も回収することができる。かかる剥離処理法に用いられる液体(溶媒)としては、たとえば、グリコールエーテル系もしくはラクトン系溶媒、あるいはそれらの混合物が挙げられる。剥離した金属または合金層を粉砕し微細化する方法は、特に限定されず、ボールミル、ビーズミル、超音波またはジェットミル等を用いる従来公知の方法であればよい。
上記のようにして得られる顔料は、剥離用樹脂層が保護コロイドの役割を有し、溶剤中での分散処理を行うだけで安定な分散液を得ることが可能である。また、かかる顔料を用いたインクにおいては、前記剥離用樹脂層由来の樹脂が被記録媒体に対する接着性を付与する機能も担う。
本実施の形態に係る非水系インク組成物中における光輝性顔料の含有量は、0.5質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。なお、前記光輝性顔料のインク中の含有量が0.5質量%以上1.7質量%未満の場合、記録面を十分にカバーしきれないインク量を吐出することでハーフミラー様の光沢面、すなわち光沢感は感じられるが背景も透けて見えるような風合いを記録することができ、また記録面を十分にカバーし得るインク量を吐出することで高光沢の光輝性面を形成することができる。そのため、たとえば、透明記録媒体においてハーフミラー画を形成する場合や高光沢の光輝性面を表現する場合に適している。また、前記光輝性顔料のインク中の濃度が1.7質量%以上2.0質量%以下の場合、光輝性顔料が記録面にランダムに配列するため、高光沢は得られず、マット調の光輝性面を形成することができる。そのため、たとえば透明な被記録媒体において遮蔽層を形成する場合に適している。
1.3.脂環構造を有する飽和炭化水素
本実施の形態に係る非水系インク組成物は、脂環構造を有する飽和炭化水素をさらに含有することが好ましい。脂環構造を有する飽和炭化水素をさらに含有することにより、たとえば光輝性顔料の凝集等を効果的に抑制することができるため、良好な長期保存安定性が得られる。かかる作用効果は、前記一般式(1)で示される溶媒と脂環構造を有する飽和炭化水素とを併用した場合に格段に向上する傾向が認められる。また、前記一般式(1)で示される溶媒と脂環構造を有する飽和炭化水素とを併用することにより、被記録媒体に記録された金属光沢画像の耐擦性が格段に向上する傾向がある。さらに、脂環構造を有する飽和炭化水素は、前記一般式(1)で示される溶媒との相溶性が良好であるため、非水系インク組成物の安定性も向上する。
脂環構造を有する飽和炭化水素は、置換基としてアルキル基またはシクロアルキル基を有してもよい。したがって、脂環構造を有する飽和炭化水素は、一つの脂環構造を有するシクロアルカンに限定されるものではなく、二つの脂環構造を有するビシクロアルカンその他の複数の脂環構造を有する飽和炭化水素であっても構わない。
また、脂環構造を有する飽和炭化水素の炭素数は、8〜12であることが好ましく、8〜10であることがより好ましい。脂環構造を有する飽和炭化水素の炭素数が前記範囲にあれば、インクの保存安定性が良好となると共に、インクの適切な粘度を確保することもできるためインクジェットプリンターにおける吐出安定性が良好となる。脂環構造を有する飽和炭化水素の炭素数が12を超えると、分子量の増大に伴いインクの粘度が上昇するため、インクジェットプリンターにおける吐出安定性が損なわれることがある。
脂環構造を有する飽和炭化水素としては、インクの保存安定性や吐出安定性、および前記一般式(1)で示される溶媒との相溶性の観点から、シクロオクタン、モノメチルシクロオクタン、エチルシクロオクタン、プロピルシクロオクタン、ジメチルシクロオクタン、エチルメチルシクロオクタン、シクロノナン、メチルシクロノナン、エチルシクロノナン、ジメチルシクロノナン、シクロデカン、メチルシクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン等が好適である。これらの中でも、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカンがより好ましく、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカンが特に好ましい。
なお、本実施の形態に係る非水系インク組成物において用いることができる脂環構造を有する飽和炭化水素は、常圧下における沸点が、好ましくは150℃以上、より好ましくは180℃以上である。
本実施の形態に係る非水系インク組成物中における脂環構造を有する飽和炭化水素の含有量は、好ましくは5質量%以上30質量%以下、より好ましくは10質量%以上25質量%以下である。脂環構造を有する飽和炭化水素の含有量が前記範囲にあれば、たとえば光輝性顔料の凝集等をより効果的に抑制することができる。このため、良好な保存安定性が得られやすい。また、前述した一般式(1)で示される溶媒との相溶性も良好となり、非水系インク組成物の安定性も向上する。
1.4.その他の添加剤
本実施の形態に係る非水系インク組成物には、必要に応じて、前記一般式(1)で示される溶剤および脂環構造を有する炭化水素以外の有機溶剤、樹脂等を添加してもよい。
1.4.1.その他の有機溶剤
本実施の形態に係る非水系インク組成物は、金属光沢画像の被記録媒体への定着性を向上させる観点から、常温常圧下で液体のアルキレングリコールエーテルおよびラクトンから選択される少なくとも1種を含有することが好ましく、アルキレングリコールエーテルを含有することがより好ましい。
アルキレングリコールエーテルは、メチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、ヘキシル、そして2−エチルヘキシルの脂肪族、二重結合を有するアリルならびにフェニルの各基をベースとするエチレングリコール系エーテルとプロピレングリコール系エーテルがあり、無色で臭いも少なく、分子内にエーテル基と水酸基を有しているので、アルコール類とエーテル類の両方の特性を備えた、常温で液体のものである。また、片方の水酸基だけを置換したモノエーテル型と両方の水酸基を置換したジエーテル型があり、これらを複数種組み合わせて用いることができる。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルトリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
ラクトンとしては、炭素原子数6以下のラクトンが好ましく、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンであることがより好ましい。
本実施の形態に係る非水系インク組成物において用いることができる前記アルキレングリコールエーテル、およびラクトンは、それらの沸点が常圧下で、それぞれ好ましくは150℃以上、より好ましくは180℃以上である。
また、本実施の形態に係る非水系インク組成物において用いることができる前記アルキレングリコールエーテルは、それらの20℃での蒸気圧が、好ましくは1hPa以下、より好ましくは0.7hPa以下である。
前述したような高沸点および低蒸気圧の条件を満たすアルキレングリコールエーテルを用いることにより、局所的排気設備または排ガス処理設備を設ける負担が軽減され、作業環境の向上が可能となり、また周辺環境への環境負荷も軽減することが可能となる。
本実施の形態に係る非水系インク組成物においては、前述したようにアルキレングリコールおよびラクトンから選択される少なくとも1種を含有することが好ましく、その含有量は、印刷特性によって適宜選択することができるが、非水系インク組成物全体の質量に対して30質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
また、本実施の形態に係る非水系インク組成物は、前記例示した有機溶媒の他に、以下に例示する有機溶媒をさらに含有してもよい。
その他の有機溶媒としては、好ましくは極性有機溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、フッ化アルコール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)等が挙げられる。
1.4.2.樹脂
本実施の形態に係る非水系インク組成物には、金属光沢画像の被記録媒体への定着性を一層向上させる観点から、樹脂を添加してもよい。樹脂としては、たとえば、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、繊維素系樹脂(たとえば、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポリビニルブチラール、ポリアクリルポリオール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等が挙げられる。
これらの樹脂の中でも、ポリビニルブチラール、セルロースアセテートブチレートおよびポリアクリルポリオールからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、セルロースアセテートブチレートであることがより好ましい。このような好適な構成とすることにより、乾燥時の良好な耐擦性、定着性、高光輝性という好ましい効果を得ることができる。
また、非水系のエマルジョン型ポリマー粒子(NAD=Non Aqueous Dispersion)を樹脂として用いることもできる。これは、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂等の粒子が有機溶剤中に安定に分散している分散液のことである。ポリウレタン樹脂としては、たとえば、サンプレンIB−501、サンプレンIB−F370(いずれも三洋化成工業株式会社製)が挙げられ、アクリルポリオール樹脂では、N−2043−60MEX、N−2043−AF−1(いずれもハリマ化成株式会社製)が挙げられる。
本実施の形態に係る非水系インク組成物中における樹脂の含有量は、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下である。
1.4.3.その他の添加剤
本実施の形態に係る非水系インク組成物は、少なくとも1種類以上のグリセリン、ポリアルキレングリコール、又は糖類を含むことが好ましい。これら1種類以上のグリセリン、ポリアルキレングリコール、又は糖類の合計量は、インク組成物中0.1質量%以上10質量%以下添加されることが好ましい。このような好ましい構成とすることにより、インクの乾燥を抑え、目詰まりを防止しつつ、インクの吐出を安定化し、記録物の画像品質を良好にすることができる。
ポリアルキレングリコールとしては、主鎖中にエーテル結合の繰り返し構造を有する線状高分子化合物であり、例えば環状エーテルの開環重合等によって製造される。
ポリアルキレングリコールの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体およびその誘導体等が挙げられる。共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、交互共重合体等のいずれの共重合体も用いることができる。
ポリアルキレングリコールの好ましい具体例として、下記一般式(4)で表されるものが挙げられる。
HO−(C2nO)−H ・・・(4)
(上記式中、nは、1〜5の整数を表し、mは、1〜100の整数を表す。)
なお、上記式中、C2nO)は、整数値nの範囲内において、一の定数または二種以上の数の組み合わせであってよい。例えば、nが3の場合は(CO)であり、nが1と4との組み合わせの場合は(CHO−CO)である。また、整数値mは、その範囲内において、一の定数または二種以上の数の組み合わせであってよい。例えば、上記の例において、mが20と40との組み合わせの場合は(CHO)20−(CO)40であり、mが10と30の組み合わせの場合は(CHO)10−(CO)30である。さらに、整数値nとmとは上記の範囲内で任意に組み合わせてもよい。
糖類としては、ペントース、ヘキトース、ヘプトース、オクトース等の単糖類、あるいは二糖類、三糖類、四糖類といった多糖類、またはこれらの誘導体である糖アルコール、デオキシ酸といった還元誘導体、アルドン酸、ウロン酸といった酸化誘導体、グリコセエンといった脱水誘導体、アミノ酸、チオ糖等が挙げられる。多糖類とは広義の糖を指し、アルギン酸やデキストリン、セルロース等の自然界に広く存在する物質も含む。
本実施の形態に係る非水系インク組成物には、界面活性剤を添加してもよい。添加し得る界面活性剤としては、たとえばアセチレングリコール系界面活性剤が挙げられる。具体的には、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等が挙げられ、市販品としてはサーフィノール104、82、465、485、またはTG(いずれもAir Products and Chemicals.Inc.より入手可能)、オルフィンSTG、オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製)、ニッサンノニオンA−10R、A−13R(日油株式会社製)、フローレンTG−740W、D−90(共栄社化学株式会社製)、エマルゲンA−90、A−60(花王株式会社製)、ノイゲンCX−100(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。これらのポリオキシエチレン誘導体は、単独または混合して添加してもよい。各界面活性剤は、たとえば、インクに揮発抑制性を付与することにより、インクカートリッジからプリンタヘッドにインクを輸送するチューブ内でのインクの蒸発を抑制してチューブ内での固形分の堆積を防止ないし軽減することができる。
さらにまた、界面活性剤として、室温、大気圧下で液状の非イオン性ポリオキシエチレン誘導体を添加してもよい。その具体例としては、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類であるニッサンノニオンP−208(日油株式会社製)等のポリオキシエチレンセチルエーテル類;ニッサンノニオンE−202S、E−205S(日油株式会社製)等のポリオキシエチレンオレイルエーテル類;エマルゲン106、108(花王株式会社製)等のポリオキシエチレンラウリルエーテル類;ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル類であるニッサンノニオンHS−204、HS−205、HS−206、HS−208(日油株式会社製)等のポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル;ソルビタンモノエステル類であるニッサンノニオンCP−08R(日油株式会社製)等のソルビタンモノカプリレート;ニッサンノニオンLP−20R(日油株式会社製)等のソルビタンモノラウレート;ポリオキシエチレンソルビタンモノエステル類であるニッサンノニオンOT−221(日油株式会社製)等のポリオキシエチレンソルピタンモノステアレート類;フローレンG−70(共栄社化学株式会社製)等のポリカルボン酸系高分子活剤;エマルゲン707、709(花王株式会社製)等のポリオキシエチレン高級アルコールエーテル類;ポエムJ−4581(理研ビタミン株式会社製)等のテトラグリセリンオレート類;アデカトールNP−620、NP−650、NP−660、NP−675、NP−683、NP−686(旭電化工業株式会社製)等のノニルフェノールエトキシレート;アデカコールCS−141E、TS−230E(旭電化工業株式会社製)等の脂肪族リン酸エステル類;ソルゲン30(第一工業製薬株式会社製等のソルビタンセスキオレート、ソルゲン40(第一工業製薬株式会社製)等のソルビタンモノオレート;ソルゲンTW−20(第一工業製薬株式会社製)等のポリエチレングリコールソルビタンモノラウレート;ソルゲンTW−80(第一工業製薬株式会社製)等のポリエチレングリコールソルビタンモノオレートが挙げられる。
1.4.4.非水系インク組成物の製造方法
本実施の形態に係る非水系インク組成物は、公知の慣用方法によって製造することができるが、具体的には以下のような手法を採り得る。まず、前述した光輝性顔料、分散剤、および前記液媒を混合した後、ボールミル、ビーズミル、超音波又はジェットミル等で顔料分散液を調製し、所望のインク特性を有するように調整する。続いて、得られた顔料分散液に、前記液媒の残部およびその他の添加剤(たとえば樹脂や界面活性剤)を撹拌下に加えることで非水系インク組成物を得ることができる。
その他、複合化顔料原体を、一旦液媒中で超音波処理して複合化顔料分散液とした後、必要なインク用液媒と混合しても良く、また、複合化顔料原体を直接インク用液媒中で超音波処理してそのままインクとすることもできる。また、インク中の固形分濃度を調整するために、加圧ろ過、遠心分離等の従来公知の方法を用いることもできる。
1.4.5.物性
本実施の形態に係る非水系インク組成物は、印刷品質とインクジェット用インク組成物としての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
また、同様の観点から、本実施の形態に係る非水系インク組成物の20℃における粘度は、2mPa・s以上8mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上5.5mPa・s以下であることがより好ましい。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR−300(Physica社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10〜1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
2.インクジェット記録方法
本実施の形態に係るインクジェット記録方法は、前述した非水系インク組成物の液滴を吐出し、被記録媒体の表面に該液滴を付着させて画像を記録することを特徴とする。本実施の形態に係るインクジェット記録方法によれば、前述した非水系インク組成物を用いるので、たとえば塩化ビニル系樹脂等を含有する被記録媒体において、耐擦性に優れた高品位な金属光沢画像を有する記録物を得ることができる。
また、前述した非水系インク組成物には前記一般式(1)で示される溶剤が含まれており、かかる溶剤は塩化ビニル系樹脂と相互作用する傾向がある。そのため、本実施の形態に係るインクジェット記録方法は、塩化ビニル系樹脂を含有する被記録媒体の表面に前述した非水系インク組成物の液滴を付着させて金属光沢画像を記録することで、該画像が被記録媒体上に強固に定着される点で優れている。
本実施の形態に係るインクジェット記録方法における被記録媒体としては、上記のような観点から、たとえば塩化ビニル系樹脂等の樹脂を含有するものが好ましい。塩化ビニル系樹脂を含有する被記録媒体としては、硬質もしくは軟質の塩化ビニル系フィルムまたはシート等が挙げられる。前述した非水系インク組成物は、塩化ビニル系樹脂基材における無処理表面への画像の記録を可能ならしめるものであり、従来の受容層を有する被記録媒体のごとく、高価な被記録媒体の使用を不要とする優れた効果を有するが、インク受容層により表面処理された基材であっても適用できることは言うまでもない。
本実施の形態に係るインクジェット記録方法に用いるインクジェット記録装置は、特に限定されないが、ドロップオンデマンド型のインクジェット記録装置が好ましい。ドロップオンデマンド型のインクジェット記録装置には、記録ヘッドに配設された圧電素子を用いて記録を行う圧電素子記録方法を採用したもの、記録ヘッドに配設された発熱抵抗素子のヒーター等による熱エネルギーを用いて記録を行う熱ジェット記録方法を採用したもの等があるが、いずれの記録方法も採用することができる。また、本実施の形態に係る非水系インク組成物は、撥インク処理された吐出ノズル表面に対して不活性であるという利点を有するので、たとえば撥インク処理された吐出ノズル表面を有するインクジェット記録用ヘッドから吐出させるインクジェット記録方法に有利に用いることができる。
3.実施例
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「%」は、特に断らない限り質量基準である。
3.1.光輝性顔料分散液の調製
膜厚100μmのPETフィルム上に、セルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%、関東化学株式会社製)3.0質量%及びジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤社製)97質量%からなる樹脂層塗工液をバーコート法によって均一に塗布し、60℃で10分間乾燥することで、PETフィルム上に樹脂層薄膜を形成した。
次に、真空蒸着装置(株式会社真空デバイス社製、製品名「VE−1010型真空蒸着装置」)を用いて、上記の樹脂層上に平均膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成した。
次に、上記方法にて形成した積層体を、ジエチレングリコールジエチルエーテル中、VS−150超音波分散機(アズワン社製)を用いて剥離・微細化・分散処理を同時に行い、積算の超音波分散処理時間が12時間である光輝性顔料分散液を作製した。
得られた光輝性顔料分散液を、開き目5μmのSUSメッシュフィルターにてろ過処理を行い、粗大粒子を除去した。次いで、ろ液を丸底フラスコに入れ、ロータリーエバポレターを用いてジエチレングリコールジエチルエーテルを留去した。これにより、メタリック顔料分散液を濃縮し、その後、その光輝性顔料分散液の濃度調整を行い、5質量%濃度の光輝性顔料分散液を得た。
そして、フロー式粒子像分析装置(シスメックス社製、製品名「FPIA−3000S」)を用いて、得られた光輝性顔料の長径(X方向)−短径(Y方向)平面の円相当径の50%平均粒子径R50及び平均粒子径Rmaxを測定したところ、R50=1.03μm、Rmax=4.9μmであった。また、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、製品名「JEM−2000EX」)を用いて、得られた光輝性顔料の平均膜厚Z(10回測定の平均値)を測定したところ、Z=0.02μmであった。さらに、得られたR50とZの測定値に基づきR50/Zを算出したところ、R50/Z=51.5であった。なお、粒度分布値(CV値)は、CV値=(粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値)×100の計算式により求めたところ、44.0であった。
3.2.溶剤の合成
3.2.1.溶剤A
撹拌装置、熱電対および窒素ガス導入管を備えた300mlセパラブルフラスコに、N,N−ジメチルアクリルアミド19.828gおよびメタノール6.408gを入れ、窒素ガスを導入しながら撹拌した。次に、ナトリウム t−ブトキシド0.338gを加え、35℃で4時間反応を行った。加熱終了後、リン酸150mgを加え、溶液を均一にした後、3時間放置した。溶液を濾過して、析出物を除去し、さらにエバポレーターで未反応物を除いた。このようにして、下記式(5)で示される溶剤Aを得た。
Figure 2012207119
なお、得られた溶剤Aの、有機概念図におけるI/O値から上記式(2)により算出されたHLB値は、18.3であった。
3.2.2.溶剤B
撹拌装置、熱電対および窒素ガス導入管を備えた300mlセパラブルフラスコに、N,N−ジメチルアクリルアミド19.828gおよび1−ブタノール14.824gを入れ、窒素ガスを導入しながら撹拌した。次に、ナトリウム t−ブトキシド0.338gを加え、35℃で4時間反応を行った。加熱終了後、リン酸150mgを加え、溶液を均一にした後、3時間放置した。溶液を濾過して、析出物を除去し、さらにエバポレーターで未反応物を除いた。このようにして、下記式(6)で示される溶剤Bを得た。
Figure 2012207119
なお、得られた溶剤Bの、有機概念図におけるI/O値から上記式(2)により算出されたHLB値は、12.2であった。
3.2.3.溶剤C
撹拌装置、熱電対および窒素ガス導入管を備えた300mlセパラブルフラスコに、N,N−ジメチルアクリルアミド25.441gおよびメタノール6.408gを入れ、窒素ガスを導入しながら撹拌した。次に、ナトリウム t−ブトキシド0.338gを加え、35℃で4時間反応を行った。加熱終了後、リン酸150mgを加え、溶液を均一にした後、3時間放置した。溶液を濾過して、析出物を除去し、さらにエバポレーターで未反応物を除いた。このようにして、下記式(7)で示される溶剤Cを得た。
Figure 2012207119
なお、得られた溶剤Cの、有機概念図におけるI/O値から上記式(2)により算出されたHLB値は、13.8であった。
3.3.非水系インク組成物の調製
上記方法にて調製した光輝性顔料分散液を用いて、表1および表2に示す組成(但し、表中の数値は質量%を表す)にて非水系インク組成物を調製した。具体的には、溶剤および添加剤を混合・溶解し、インク溶媒とした後に、光輝性顔料分散液をそのインク溶媒中へ添加して、さらに常温・常圧下30分間マグネティックスターラーにて混合・撹拌して、光輝性顔料を含有する非水系インク組成物とした。
なお、表中で使用した材料は、下記の通りである。
・γ−ブチロラクトン(製品名、関東化学株式会社製、溶剤)
・N−メチルピロリドン(製品名、和光純薬工業株式会社製、溶剤)
・2−ピロリドン(製品名、和光純薬工業株式会社製、溶剤)
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(製品名、日本乳化剤株式会社製、溶剤)
・テトラエチレングリコールジメチルエーテル(製品名、日本乳化剤株式会社製、溶剤)
・シクロオクタン(製品名、和光純薬工業株式会社製、溶剤)
・シクロノナン(製品名、HONEST JOY HOLDINGS LIMITED製、溶剤)
・シクロデカン(製品名、東京化成工業株式会社製、溶剤)
・シクロドデカン(製品名、東京化成工業株式会社製、溶剤)
・セルロースアセテートブチレート(製品名、ACROS ORGANICS製、ブチル化率35〜39%)
3.4.非水系インク組成物の評価試験
3.4.1.記録物の耐擦性
紙案内部に温度が可変できるヒーターを取り付けたインクジェットプリンター(JローランドDG社製、型式「SP−300V」)を使用して、上記方法にて調製した光輝性顔料を含有する非水系インク組成物を前記プリンターのブラック列に充填し、A4サイズにカットした溶剤インク用印刷メディア(JローランドDG社製、製品名「SPVC−G−1270T」、光沢塩ビ)上に濃度100%にてベタ印刷して記録物を得た。なお、記録条件は、プリンターのヒーター設定を「記録面の温度が40℃となる設定」とした。かかるプリンターによれば、非水系インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を被記録媒体上に付着させた後、加熱されたプリントヒーター部を通過させることによって、金属光沢画像が記録された記録物を得ることができる。その後、得られた記録物を室温(25℃)環境下の実験室にて5時間放置した。
次いで、その記録物の記録面を学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業株式会社製、製品名「AB−301」)を用いて、荷重200g下、綿布にて10回擦ったときの記録面の剥がれ状態や綿布へのインク移り状態を確認することにより耐擦性を評価した。その評価基準を以下に示すと共に、その評価結果を表1〜表2に併せて示す。なお、下記の評価基準のうち「○」および「△」が実用上許容される範囲である。
○:10回擦ってもインク剥がれ及び綿布へのインク移りが認められなかった。
△:10回擦った後インク剥がれ又は綿布へのインク移りがわずかに認められた。
×:10回擦った後インク剥がれ又は綿布へのインク移りが認められた。
3.4.2.プリンター吐出
上記「3.4.2.記録物の耐擦性」と同様に、インクジェットプリンター(JローランドDG社製、型式「SP−300V」)を使用して、上記方法にて調製した光輝性顔料を含有する非水系インク組成物を前記プリンターのブラック列に充填した。充填後、ノズルチェックパターンを印刷して充填不良およびノズル目詰まりがないことを確認してから、A4サイズにカットした溶剤インク用印刷メディア(JローランドDG社製、製品名「SPVC−G−1270T」、光沢塩ビ)上に濃度100%にてベタ印刷した。この印刷工程における各非水系インク組成物のプリンターからの吐出状態を下記の評価基準に従って評価した。その評価結果を表1〜表2に併せて示す。なお、下記の評価基準のうち「○」および「△」が実用上許容される範囲である。
○:吐出中に少々不吐出や吐出乱れ等が観察されるが、吐出中に復帰し、概ね問題のない状態。
△:吐出中に少々不吐出や吐出乱れ等が生じ、吐出中に復帰しないが、メンテナンスによって正常な状態に復帰する状態。
×:吐出中に不吐出や吐出乱れが生じ、正常に吐出できず、メンテナンスによっても吐出が復帰しない状態。
3.4.3.インクの保存安定性
上記方法にて調製した各非水系インク組成物をそれぞれボトルに充填した。ボトルを密栓し、十分に混合・撹拌した後、常温常圧で6ヶ月保存した。6ヶ月保存した後、その非水系インク組成物を用いて下記の試験を行い、インクの保存安定性を評価した。
(1)インクの粘度測定
表1〜表2に示した各非水系インク組成物について、保存前後の粘度(20℃)を、モジュラーコンパクトレオメーター(アントンパール社製、形式「PHYSICA MCR 300」)を用いて測定した。なお、測定された粘度の値は、20℃でせん断速度を200S−1としたときの値である。下記式(8)二より粘度変化率(%)を算出し、下記の評価基準に従って評価した。その評価結果を表1〜2に併せて示す。なお、下記の基準のうち「×」は吐出することが困難となる範囲である。
粘度変化率(%)=(1−(保存後のインクの粘度/保存前のインクの粘度))×100 ・・・(8)
○:±6%以内
△:±6%を超えて±9%以内
×:±9%を超える
(2)光沢度の測定
6ヶ月保存した後の各非水系インク組成物を用いて、上記「3.4.2.記録物の耐擦性」と同様の手法により、金属光沢画像が記録された記録物を作製した。得られた画像について、光沢度計(コニカミノルタ社製、製品名「MULTI Gloss 268」)を用いて、20度における光沢度を測定し、下記の評価基準に従って評価した。その評価結果を表1〜表2に併せて示す。なお、下記の評価基準のうち「○」が実用上許容される範囲である。
○:250以上
△:150以上、250未満
×:150未満
Figure 2012207119
Figure 2012207119
3.4.4.評価結果
実施例1〜実施例9によれば、一般式(1)で示される溶剤を含有することにより、被記録媒体上に記録された金属光沢画像は耐擦性に優れることが判った。
また、実施例4〜実施例9によれば、一般式(1)で示される溶剤と脂環構造を有する飽和炭化水素とを併用することにより、金属光沢画像の耐擦性が格段に向上することが判った。さらに、実施例4〜実施例9によれば、脂環構造を有する飽和炭化水素を含有しない実施例1〜実施例3と比較して、インクの保存安定性が良好となることが判った。
比較例1〜比較例6によれば、一般的に使用される溶剤のみで構成された非水系インク組成物を用いると、被記録媒体上に記録された金属光沢画像は耐擦性に優れないことが判った。また、比較例1〜比較例6によれば、インクの保存安定性が不良となる結果となり、良好な金属光沢画像が得られないばかりでなく、インクジェットプリンターの記録ヘッドから吐出することさえ困難となった。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (6)

  1. 光輝性顔料と、下記一般式(1)で示される溶剤と、を含有する、インクジェット用非水系インク組成物。
    Figure 2012207119
    (式(1)中、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、RおよびRはメチル基またはエチル基を表す。)
  2. 請求項1において、
    前記光輝性顔料がアルミニウムまたはアルミニウム合金である、インクジェット用非水系インク組成物。
  3. 請求項1または請求項2において、
    さらに、脂環構造を有する飽和炭化水素を含有する、インクジェット用非水系インク組成物。
  4. 請求項3において、
    前記脂環構造を有する飽和炭化水素の炭素数が8以上12以下である、インクジェット用非水系インク組成物。
  5. 請求項3において、
    前記脂環構造を有する飽和炭化水素が、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカンおよびシクロドデカンから選択される少なくとも1種である、インクジェット用非水系インク組成物。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の非水系インク組成物の液滴を吐出し、被記録媒体の表面に該液滴を付着させて画像を記録する、インクジェット記録方法。
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