JP2012205728A - ミスト発生装置及びこれを備える美容装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ミストを安定して放出させることができるミスト発生装置及び美容装置を提供する。
【解決手段】美顔器の冷ミスト生成機構は、給水タンクから供給された水を貯留する気液分離部70と、気液分離部70から下流側供給流路を介して供給された水をミスト化し、該ミストを外部に放出するミスト生成部と、気液分離部70内に位置し且つ気液分離部70内に貯留される水の水面に対して交差する方向に突出する突出部72bを有し、気液分離部70内の水を下流側供給流路に導くための中空の給水ノズル72と、気液分離部70内に滞留する気体が給水ノズル72内に流入することを抑制するスリット77と、を備えている。
【選択図】図10
【解決手段】美顔器の冷ミスト生成機構は、給水タンクから供給された水を貯留する気液分離部70と、気液分離部70から下流側供給流路を介して供給された水をミスト化し、該ミストを外部に放出するミスト生成部と、気液分離部70内に位置し且つ気液分離部70内に貯留される水の水面に対して交差する方向に突出する突出部72bを有し、気液分離部70内の水を下流側供給流路に導くための中空の給水ノズル72と、気液分離部70内に滞留する気体が給水ノズル72内に流入することを抑制するスリット77と、を備えている。
【選択図】図10
Description
本発明は、液体のミストを発生させるミスト発生装置及びこれを備える美容装置に関する。
従来、スチーム(「温ミスト」ともいう。)を生成するためのスチーム生成機構及びミスト(「冷ミスト」ともいう。)を生成するためのミスト生成機構を備える美容装置として、例えば特許文献1に記載の美容装置が提案されている。この美容装置のミスト生成機構には、給水タンク側から供給された水(液体)が貯留される気液分離部と、該気液分離部から液体供給パイプを介して供給された水をミスト化させるミスト生成部とが設けられている。
気液分離部では、供給された水に含まれる気泡が該水から分離されるため、気液分離部の上側には気体が滞留する。こうした気液分離室内には、上端が液体供給パイプに接続される液体供給チューブが設けられている。そして、気液分離部で貯留される水は、液体供給チューブの下端に形成された流入口(流入部)から該液体供給チューブ内に流入し、液体供給チューブ及び液体供給パイプなどを介してミスト生成部に供給される。すると、ミスト生成部では、供給された水がポンプから送り出された空気と混合されることによりミスト化し、ミストがミストノズルを介して外部に放出される。
ところで、気液分離部内では、給水タンク側から供給される水に含まれる気泡が多いほど水の貯留量が少なくなる。つまり、気液分離部内における水面が低下する。そして、液体供給チューブの下端に形成された流入口よりも水面が鉛直方向下側に位置するようになると、気液分離部からミスト生成部には、気液分離部内に滞留する気体が供給されるようになる。つまり、気液分離部内の水を液体供給チューブ内に流入させるための流入部が気液分離部内に滞留する気体に接触するようになると、液体供給チューブを介して水がミストノズル側に供給されにくくなる。その結果、ミスト生成部ではミストを生成し難くなり、ミストノズルからミストが安定的に放出されにくくなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ミストを安定して放出させることができるミスト発生装置及び美容装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のミスト発生装置は、液体収容部から供給された液体を貯留する気液分離部と、前記気液分離部から下流側供給流路を介して供給された液体をミスト化し、該ミストを外部に放出するミスト生成部と、前記気液分離部内に位置し且つ前記気液分離部内に貯留される液体の液面に対して交差する方向に突出する突出部を有し、前記気液分離部内の液体を前記下流側供給流路に導くための中空の突出部材と、前記気液分離部内に滞留する気体が前記突出部材内に流入することを抑制する流入抑制機構と、を備えることを要旨とする。
本発明のミスト発生装置において、前記突出部は、前記気液分離部内の液体を内部に流入させるための流入部を有し、前記流入部は、前記突出部の側壁に形成される開口部を含んで構成されており、前記流入抑制機構は、前記開口部を含んで構成されていることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記開口部は、前記気液分離部内に貯留される液体の液面と交差する方向に延びるように形成されていることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記開口部は、前記突出部材の下端から前記気液分離部内に貯留される液体の液面と交差する方向に延びるスリットであることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記開口部は、前記突出部材の下端から前記気液分離部内に貯留される液体の液面と交差する方向に延びるスリットであることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記開口部の上端は、前記気液分離部の上端よりも下方に位置していることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記流入抑制機構は、前記気液分離部内を上下に区画する区画部材を有し、前記区画部材は、前記気液分離部内で区画された2つの領域を連通させる連通空間が形成されるように構成されることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記流入抑制機構は、前記気液分離部内を上下に区画する区画部材を有し、前記区画部材は、前記気液分離部内で区画された2つの領域を連通させる連通空間が形成されるように構成されることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記流入抑制機構は、前記気液分離部内を上下に区画する区画部材をさらに有し、前記区画部材は、前記気液分離部内で区画された2つの領域を連通させる連通空間が形成されるように構成されると共に、前記突出部材との接続部位が前記開口部よりも上側に位置するように配置されていることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記突出部には、前記気液分離部内の液体を内部に流入させるための流入部が形成されており、前記区画部材は、前記連通空間が前記気液分離部内において前記流入部から最も離間した位置に形成されるように構成されていることが好ましい。
本発明のミスト発生装置において、前記区画部材は、前記連通空間に近接する部位が最も上方に位置するように、前記気液分離部内に貯留される液体の液面に対して斜状をなすように配置されていることが好ましい。
本発明のミスト発生装置は、前記液体収容部から供給された液体を加熱によって殺菌する殺菌部と、前記殺菌部で殺菌された液体を前記気液分離部に供給するための上流側供給流路と、をさらに備えることが好ましい。
本発明の美容装置は、上記ミスト発生装置を備えることが好ましい。
本発明によれば、ミストを安定して放出させることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を、ミスト発生装置を備える美容装置としての美顔器に具体化した一実施形態を図1〜図9に従って説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合には、図中における矢印に示す方向を示すものとする。
以下、本発明を、ミスト発生装置を備える美容装置としての美顔器に具体化した一実施形態を図1〜図9に従って説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合には、図中における矢印に示す方向を示すものとする。
図1に示すように、本実施形態の美顔器10における有底略円筒状の本体ケース11内には美顔器本体12が収容されている。また、本体ケース11の開口部と面一をなす美顔器本体12の上面にはノズル部13及びスイッチ部14が設置されている。そして、ノズル部13及びスイッチ部14を有する美顔器本体12の上面は、本体ケース11に対し開閉可能(傾動可能)に取り付けられたメインカバー15にて露出・隠蔽が可能とされている。
ノズル部13は、美顔器本体12の上面の中央に設けられており、スチーム(温ミスト)を放出する一対のスチームノズル16a,16b、冷ミストを放出するミストノズル17、及びマイナスイオンを放出するイオンノズル18を有している。そして、ミストノズル17が左右方向中央位置に、スチームノズル16aがその右側に、スチームノズル16bが左側に、イオンノズル18がミストノズル17の上側にそれぞれ配置されている。なお、スチームノズル16a,16bは、互いの間隔が例えば70mmに設定されている。
また、スチームノズル16a,16b、ミストノズル17、及びイオンノズル18の各放出方向は前側斜め上方の同一方向に向くように設定されている。すなわち、美顔器10の前側と使用者とが対向するように使用されたときに、その使用者の顔表面に向けて各ノズル16a,16b,17,18の放出方向が向くように設定されている。また、このノズル部13にもノズルカバー19が開閉可能(傾動可能)に取り付けられ、その開閉にて各ノズル16a,16b,17,18の露出・隠蔽が可能とされている。
また、ノズル部13の手前右側には、スイッチ部14として、それぞれ押しボタンスイッチにて構成される電源スイッチ20、運転制御スイッチ21、及びコース選択スイッチ22が設けられている。電源スイッチ20は、美顔器10のオンオフ操作を行うものである。また、運転制御スイッチ21及びコース選択スイッチ22は、その操作にて、スチームと冷ミストとを組み合わせて対象体に向けて放出するコースや、スチームのみを放出するコースといった各種のコースの選択、及びその決定(動作開始)を行うものである。
また、メインカバー15の前端部には、開閉操作部23として、開閉操作板24及び開閉操作カバー25が設けられている。開閉操作板24は、メインカバー15に図示しない締結ねじにより固定された開閉操作カバー25に対して、その後端部が回動可能に取り付けられており、この開閉操作板24の前端部にはフック部26が設けられている。そして、開閉操作板24のフック部26は、メインカバー15が閉じられた際に、美顔器本体12の上面の前端部に設けられたフック受け部27に対して図示しないばねの付勢力に基づき掛止することにより、メインカバー15の開放動作をロックするようになっている。また、開閉操作カバー25の後端部にはフック部28が設けられており、このフック部28にはミストノズル17を掃除するためのミスト針29が着脱自在に取り付けられている。
また、図2に示すように、美顔器本体12の後方下部における右寄りの位置には、インレットプラグ30が設けられている。そして、このインレットプラグ30には、外部から電源を供給するための電源コード31が着脱可能に取り付けられている。
また、美顔器本体12の後方下部における左寄りの位置には、美顔器本体12の内部から水(液体)を排水するための排水口32、及び該排水口32を通じた排水動作を操作するための排水操作板33が設けられている。そして、本体ケース11には、排水口32及び排水操作板33を覆うように排水カバー34が回動自在に取り付けられている。
また、図1に示すように、ノズル部13の左側には、美顔器本体12の上面から凹設されてなるタンクホルダー35が設けられており、該タンクホルダー35内には、本体ケース11の開口部と面一となるように液体収容部としての給水タンク36が着脱可能に収容されている。
具体的には、図3に示すように、タンクホルダー35において給水タンク36を収容する内面には、給水タンク36を相対移動不能に係止させるタンク固定部37が設けられている。このタンク固定部37は、先端部38aが凸状をなすタンクフック38と、該タンクフック38をその先端部38aがタンクホルダー35の内側に向くようにして基端側から付勢するタンクフックバネ39とを備えている。そして、給水タンク36がタンクホルダー35に対して装着されると、タンクホルダー35の内側に付勢されたタンクフック38の先端部38aが、給水タンク36の外側面に設けられた凹部40に対して係合することにより、給水タンク36がタンクホルダー35に対して相対移動不能に係止されるようになっている。
また、図4及び図5に示すように、タンクホルダー35の下部からは、図2に示した排水口32に連なる排出チューブ41が延設されている。この排出チューブ41の途中には分岐部42が設けられ、その分岐部42には下流側が二股状に分岐した給水チューブ43の上流端が接続されている。そして、この給水チューブ43の各下流端は、給水タンク36から給水された水からスチーム(温ミスト)を発生させるスチーム生成機構44(図6参照)、及び給水タンク36から給水された水から冷ミストを生成する冷ミスト生成機構45に対してそれぞれ接続されている。なお、排出チューブ41における分岐部42よりも上流側及び給水チューブ43における分岐位置よりも上流側となる各位置からは分岐チューブ41a,43aが鉛直方向上側に延びるように分岐し、それらの各上端がタンクホルダー35に接続されている。そして、排出チューブ41内及び給水チューブ43内から気泡が各分岐チューブ41a,43a及びタンクホルダー35を通じて外部に排出されるようになっている。
図6に示すように、スチーム生成機構44は、美顔器本体12の中央よりも前側に備えられており、駆動電流の供給に基づいて発熱しその発熱の自己制御機能を有するPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒーター46a,46bを前側と後側にそれぞれ備えている。そして、スチーム生成機構44は、給水タンク36から給水チューブ43を介してPTCヒーター46a,46bの内側のボイラー室47内に供給された水を沸騰させてスチームの生成を行っている。
ボイラー室47の上部には、生成したスチームを一対のスチームノズル16a,16bまで案内するためのスチーム案内管路48が接続されている。そのため、ボイラー室47にて生成されたスチームはスチーム案内管路48を通って各スチームノズル16a,16bまでそれぞれ案内される。そして、ボイラー室47やスチーム案内管路48内は高圧となるため、各スチームノズル16a,16bの放出孔からはある程度の勢いを以てスチームが放出されるようになっている。なお、スチームノズル16a,16bの放出孔の内径は例えば3.6mmに設定されている。
また、スチーム案内管路48の途中位置には、スチーム放電部49が備えられている。スチーム放電部49は、自身の放電により、通過するスチームをより微細化するものである。また、このスチーム放電部49では、抗酸化作用があり肌にも良いとされる金属(例えば白金)を用い、放電を利用してその金属微粒子を発生させている。
冷ミスト生成機構45は、図6に示すように、スチーム生成機構44よりも後側に配置されており、ベンチュリー効果を用いて冷ミストを生成する。こうした冷ミスト生成機構45は、後側のPTCヒーター46bの放熱面(図6では後面)46b1に対向して配置されるボイラーブロック60を備えている。このボイラーブロック60には、給水チューブ43を介して供給された給水タンク36からの水を、PTCヒーター46bの放熱面46b1からの熱(余熱)を用いて殺菌する殺菌部51が形成されている。この殺菌部51では、給水チューブ43を介して供給された水が、例えば80℃以上、30秒以上で殺菌処理される。
ボイラーブロック60の上側には、殺菌済みとなった水を一時的に貯留する気液分離部70が設けられている。この気液分離部70内の気液分離室71では、殺菌部51から供給された水と、該水に含まれる気泡とが分離される。そのため、気液分離室71内では、気泡を多く含んだ水が供給されるほど水位が下方に変位する。
また、気液分離部70には、該気液分離部70の上側から下方に突出する筒形状の給水ノズル(突出部材)72が接続されている。この給水ノズル72の鉛直方向における中途よりも下側の部位は、気液分離室71内に位置している。
給水ノズル72の上端は、上方に配置される異物捕捉部80内とミスト継手81を介して連通している。異物捕捉部80内には、下方(給水ノズル72側)から上方に流動する水に含まれる異物を捕捉するためのミストフィルター83が設けられている。こうした異物捕捉部80の上端には、継手84を介してミストチューブ85が接続されている。そして、このミストチューブ85の下流端には、ベンチュリー構造のミストノズル17が接続されている。その結果、ミストフィルター83を通過した殺菌済みの水がミストノズル17に供給され、該ミストノズル17では、ベンチュリー効果によって、美容に適した衛生状態に保たれた冷ミストが生成される。こうした冷ミストが、ミストノズル17から放出される。したがって、本実施形態では、ミスト継手81、異物捕捉部80、継手84及びミストチューブ85により、気液分離室71内の水をミストノズル17に供給するための下流側流路が構成される。
また、図6及び図7に示すように、冷ミスト生成機構45には、ボイラーブロック60からミストノズル17までの水の供給経路を左右方向から挟むように一対のポンプブロック52が設けられている。これら各ポンプブロック52は、電源モーターを駆動源としたポンプ53と、該ポンプ53から送出される空気をミストノズル17に向けて流動させる第1エアチューブ54とを備えている。各第1エアチューブ54の下流端は、3つ股状のエアパイプ55に接続されている。こうしたエアパイプ55は、第2エアチューブ56を介してミストノズル17に接続されている。つまり、ミストノズル17には、各ポンプ53の駆動によって各ポンプブロック52から送出された空気が合流した状態で供給される。
その結果、ポンプが一つの場合と比較してミストノズル17に送出される空気の風量が増大し、ミストノズル17からは、より多くの冷ミストが放出される。したがって、本実施形態では、ミストノズル17、各ポンプブロック52、エアパイプ55及び第2エアチューブ56により、殺菌部51で殺菌された水をミスト化し、該ミストを外部に放出するミスト生成部が構成される。
次に、ボイラーブロック60から気液分離部70を介して水を異物捕捉部80に供給するまでの構成について説明する。なお、以降において上下方向とは、美顔器10を水平面に設置した場合の上下方向と一致するものとする。
図6に示すように、ボイラーブロック60内には、殺菌部51の上側に配置される連通路(上流側供給流路)61が形成されている。この連通路61は、殺菌部51で殺菌された水を気液分離部70内の気液分離室71に供給するための通路である。
気液分離室71内では、図8に示すように、供給された水に含まれる気泡が該水から分離される。その結果、気液分離室71の上側には、気体が滞留する空間73Aが形成され、気液分離室71の下側には、水が一時貯留される空間73Bが形成される。
また、気液分離部70に接続される給水ノズル72は、その上端(基端)72aが気液分離部70の上壁70aに支持されている。そして、給水ノズル72は、気液分離部70の上壁70aから下方に向けて突出している。つまり、給水ノズル72において気液分離室71内に位置する突出部72bは、気液分離室71内の水面(液面)に対して交差する方向(本実施形態では直交する方向)に突出している。
こうした突出部72bには、気液分離室71内の水を内部に流入させるための流入部74が形成されている。この流入部74は、図8及び図9に示すように、突出部72bの下端に形成される流入口75と、突出部72bの側壁76に下端から上方に延びるように形成された複数(本実施形態では2つ)の流入抑制機構の一例としてのスリット(開口部)77とを有している。つまり、給水ノズル72内の中空部分は、流入部74を介して気液分離室71内と連通している。
各スリット77は、突出部72bの中心軸S2を挟むような位置に形成されている。また、各スリット77の上端は、気液分離部70の上壁70aよりも下方に位置している。なお、スリット77の高さHは、例えば「6mm」程度であり、スリット77の幅Wは、例えば「1mm」程度である。
なお、本実施形態では、給水ノズル72は、気液分離室71への水の流入口71Aの直上位置とは異なる位置に配置されている。
次に、気液分離室71から異物捕捉部80側に殺菌済みの水を供給する際の作用について説明する。
次に、気液分離室71から異物捕捉部80側に殺菌済みの水を供給する際の作用について説明する。
さて、気液分離室71からは、上記ポンプ53の駆動によって、給水ノズル72を介して水が汲み上げられる。そして、給水ノズル72内を上方に流動した水は、ミスト継手81を介して異物捕捉部80内に流入する。その後、異物捕捉部80内のミストフィルター83を通過した水は、ミストチューブ85を介してミストノズル17に供給される。そして、ミストノズル17では、各ポンプ53の駆動に基づくベンチュリー効果によって冷ミストが生成され、該冷ミストが外部に放出される。
ところで、気液分離室71内に滞留する空気の量が多くなり、水位が給水ノズル72のスリット77の上端よりも下方に位置するようになると、図9に示すように、給水ノズル72の流入部74の一部は、気液分離室71内に滞留する空気に触れる。しかし、気液分離室71から水を汲み上げるための給水ノズル72内には、ポンプ53の駆動に基づく吸引力によって給水ノズル72の延びる方向、即ち上下方向に延びる水の柱が形成されている。その結果、水位がスリット77の上端よりも下方に位置するようになっても、気液分離室71内の水は、給水ノズル72内の水と連続している。そのため、気液分離室71内の水位が下がってきても、気液分離室71の水は、給水ノズル72、ミスト継手81、異物捕捉部80及びミストチューブ85を介してミストノズル17側に供給される。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)気液分離室71内の水位が下がったとしても、給水ノズル72にスリット77を設けることにより、気液分離室71内の水を、ミストノズル17側に途切れることなく供給できる。したがって、ミストノズル17からは、冷ミストを安定して放出させることができる。
(1)気液分離室71内の水位が下がったとしても、給水ノズル72にスリット77を設けることにより、気液分離室71内の水を、ミストノズル17側に途切れることなく供給できる。したがって、ミストノズル17からは、冷ミストを安定して放出させることができる。
(2)給水ノズル72内には、上下方向に延びる水の柱が形成されている。そのため、気液分離室71内の水位がスリット77の上端よりも下方に位置するようになっても、気液分離室71内の水を、給水ノズル72などを介してミストノズル17側に途切れることなく供給することができる。
(3)本実施形態のスリット77の上端は、気液分離部70の上壁70aよりも下方に位置している。そのため、スリット77を介して給水ノズル72内に空気が流入しにくい。よって、単位時間当りの冷ミストの放出量の低下を抑制できる。
(4)給水ノズル72は、気液分離室71への水の流入口71Aの直上位置とは異なる位置に配置されている。そのため、給水ノズル72を流入口71Aの直上位置に配置する場合と比較して、流入口71Aを介して気液分離室71に気泡混じりの水が流入したとしても該気泡が給水ノズル72内に直接流入する可能性を低くすることができる。したがって、ミストノズル17からは、冷ミストを安定して放出させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図10に従って説明する。なお、第2の実施形態は、気液分離室71内に区画部材を設ける点が第1の実施形態と異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
次に、本発明の第2の実施形態を図10に従って説明する。なお、第2の実施形態は、気液分離室71内に区画部材を設ける点が第1の実施形態と異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図10に示すように、気液分離室71内には、該気液分離室71内を上下の2つの空間に区画するための平板状の区画部材90が設けられている。本実施形態では、区画部材90は、気液分離室71内の水面にほぼ平行となるように配置されている。
区画部材90には、給水ノズル72が嵌合される貫通孔91が形成されている。この貫通孔91内に給水ノズル72を嵌合させることにより、区画部材90と給水ノズル72との接続部位92が形成される。この接続部位92は、スリット77よりも上方に位置している。
また、区画部材90は、給水ノズル72の流入部74から最も離間した位置に、上下の2つの空間を連通させる連通空間93が位置するように形成されている。より具体的には、連通空間93は、気液分離室71への水の流入口71Aの直上位置に位置している。その結果、区画部材90よりも上方で滞留する空気は、給水ノズル72内に導かれにくい。また、流入口71Aを介して気液分離室71に流入した水に含まれる気泡は、連通空間93を介して区画部材90よりも上方の空間側に導かれる。したがって、本実施形態では、給水ノズル72に形成されたスリット77及び区画部材90により、流入抑制機構が構成される。
したがって、本実施形態では、上記第1の実施形態における効果(1)〜(4)と同等の効果に加え、以下に示す効果をさらに得ることができる。
(5)気液分離室71内に区画部材90を設けたことにより、区画部材90を設けない場合と比較して、気液分離室71で滞留する空気が給水ノズル72の流入部74に導かれにくくなる。したがって、気液分離室71内の水を、ミストノズル17側に途切れることなく供給できる。
(5)気液分離室71内に区画部材90を設けたことにより、区画部材90を設けない場合と比較して、気液分離室71で滞留する空気が給水ノズル72の流入部74に導かれにくくなる。したがって、気液分離室71内の水を、ミストノズル17側に途切れることなく供給できる。
(6)また、上下の2つの空間を連通させる連通空間93は、給水ノズル72の流入部74から最も離間した位置に設けられている。そのため、区画部材90よりも上方に位置する空気は、給水ノズル72内に導かれにくい。したがって、気液分離室71内の水を、ミストノズル17側に途切れることなく供給できる。
(7)気液分離室71内の水位が区画部材90よりも下側に変位しようとする際、区画部材90において連通空間93に近接する部位と気液分離室71の側壁との間には、水の表面張力によって、水膜が形成される。そのため、区画部材90よりも上側で滞留する空気が区画部材90よりも下側に移動することを抑制できる。したがって、気液分離室71内で滞留する空気が給水ノズル72内に流入することを抑制できる。
なお、上記各実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・第2の実施形態において、区画部材90を、水平面に対して斜状をなすように配置してもよい。この場合、図11に示すように、連通空間93に近接する部位90aが最上位となるように、区画部材90を配置することが好ましい。このような配置構成にすると、連通空間93と給水ノズル72の流入部74との距離を、さらに長くすることができる。したがって、気液分離室71で滞留する空気を、給水ノズル72の流入部74に導きにくくすることができる。
・第2の実施形態において、区画部材90を、水平面に対して斜状をなすように配置してもよい。この場合、図11に示すように、連通空間93に近接する部位90aが最上位となるように、区画部材90を配置することが好ましい。このような配置構成にすると、連通空間93と給水ノズル72の流入部74との距離を、さらに長くすることができる。したがって、気液分離室71で滞留する空気を、給水ノズル72の流入部74に導きにくくすることができる。
・第2の実施形態において、区画部材90に、上下の2つの空間を連通させるための連通孔を設けてもよい。この場合、連通孔内が、連通空間として機能する。
・第2の実施形態において、接続部位92がスリット77よりも下方に位置するように、区画部材90を配置してもよい。
・第2の実施形態において、接続部位92がスリット77よりも下方に位置するように、区画部材90を配置してもよい。
・第2の実施形態において、区画部材90は、平板状以外の他の任意の形状であってもよい。例えば、区画部材90は、円弧をなす形状であってもよいし、段差部を有する形状であってもよい。
・第2の実施形態において、給水ノズル72にスリット77を設けなくてもよい。
・各実施形態において、給水ノズル72には、2個以外の任意数(例えば、1つや4つ)のスリット77を設けてもよい。
・各実施形態において、給水ノズル72には、2個以外の任意数(例えば、1つや4つ)のスリット77を設けてもよい。
・各実施形態において、給水ノズル72に、高さHの異なる複数のスリット77を設けてもよい。
・各実施形態において、給水ノズル72に、幅Wの異なる複数のスリット77を設けてもよい。
・各実施形態において、給水ノズル72に、幅Wの異なる複数のスリット77を設けてもよい。
・各実施形態において、スリット77を、その上端が気液分離室71の上端と同一位置となるように形成してもよい。
・各実施形態において、スリット77の延びる方向は、気液分離室71内の水面と交差する方向であれば、給水ノズル72の突出する方向とは一致していなくてもよい。例えば、スリット77の延びる方向は、上下方向以外の他の任意の方向(例えば、水面と交差する際の角度が「60°」となる方向)であってもよい。
・各実施形態において、スリット77の延びる方向は、気液分離室71内の水面と交差する方向であれば、給水ノズル72の突出する方向とは一致していなくてもよい。例えば、スリット77の延びる方向は、上下方向以外の他の任意の方向(例えば、水面と交差する際の角度が「60°」となる方向)であってもよい。
・各実施形態において、給水ノズル72の側壁76に設けられる開口部は、スリット77以外の他の任意の構成であってもよい。例えば、図12に示すように、開口部100は、給水ノズル72の側壁76に形成された複数の貫通孔101を備えた構成であってもよい。
・各実施形態において、給水ノズル72の下端には、流入口75を設けなくてもよい。この場合、流入部74は、給水ノズル72の側壁76に設けられる開口部によって構成される。
・各実施形態において、給水ノズル72の突出する方向は、気液分離室71内の水面と交差する方向であれば、上下方向以外の他の任意の方向(例えば、水面と交差する際の角度が「50°」となる方向)であってもよい。
・各実施形態において、冷ミスト生成機構45は、殺菌部51を備えない構成であってもよい。
・各実施形態において、冷ミスト生成機構45では、ベンチュリー効果を利用しない他の任意の方法(例えば、超音波を利用する方法)で冷ミストを発生させてもよい。
・各実施形態において、冷ミスト生成機構45では、ベンチュリー効果を利用しない他の任意の方法(例えば、超音波を利用する方法)で冷ミストを発生させてもよい。
・各実施形態において、美顔器10は、スチーム生成機構44を備えない構成であってもよい。
・各実施形態において、冷ミスト生成機構45には、水以外の任意の液体を供給するようにしてもよい。液体としては、例えば、アルカリイオン水、美容液を含んだ水、電解水、芳香剤を含んだ水などが挙げられる。
・各実施形態において、冷ミスト生成機構45には、水以外の任意の液体を供給するようにしてもよい。液体としては、例えば、アルカリイオン水、美容液を含んだ水、電解水、芳香剤を含んだ水などが挙げられる。
・本発明のミスト発生装置を、美顔器10以外の他の任意の装置(例えば、ミストドライヤーや加湿器等)に具体化してもよい。
10…ミスト発生装置、美容装置の一例としての美顔器、17…ミスト生成部を構成するミストノズル、36…液体収容部の一例としての給水タンク、51…殺菌部、52…ミスト生成部を構成するポンプブロック、55…ミスト生成部を構成するエアパイプ、56…ミスト生成部を構成する第2エアチューブ、61…上流側供給流路の一例としての連通路、70…気液分離部、72…突出部材の一例としての給水ノズル、72b…突出部、74…流入部、76…側壁、77…流入抑制機構を構成するスリット(開口部)、80…下流側供給流路を構成する異物捕捉部、81…下流側供給流路を構成するミスト継手、84…下流側供給流路を構成する継手、85…下流側供給流路を構成するミストチューブ、90…流入抑制機構を構成する区画部材、92…接続部位、93…連通空間、100…流入抑制機構を構成する開口部。
Claims (11)
- 液体収容部から供給された液体を貯留する気液分離部と、
前記気液分離部から下流側供給流路を介して供給された液体をミスト化し、該ミストを外部に放出するミスト生成部と、
前記気液分離部内に位置し且つ前記気液分離部内に貯留される液体の液面に対して交差する方向に突出する突出部を有し、前記気液分離部内の液体を前記下流側供給流路に導くための中空の突出部材と、
前記気液分離部内に滞留する気体が前記突出部材内に流入することを抑制する流入抑制機構と、を備えることを特徴とするミスト発生装置。 - 前記突出部は、前記気液分離部内の液体を内部に流入させるための流入部を有し、
前記流入部は、前記突出部の側壁に形成される開口部を含んで構成されており、
前記流入抑制機構は、前記開口部を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のミスト発生装置。 - 前記開口部は、前記気液分離部内に貯留される液体の液面と交差する方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のミスト発生装置。
- 前記開口部は、前記突出部の下端から前記気液分離部内に貯留される液体の液面と交差する方向に延びるスリットであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のミスト発生装置。
- 前記開口部の上端は、前記気液分離部の上端よりも下方に位置していることを特徴とする請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載のミスト発生装置。
- 前記流入抑制機構は、前記気液分離部内を上下に区画する区画部材を有し、
前記区画部材は、前記気液分離部内で区画された2つの領域を連通させる連通空間が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のミスト発生装置。 - 前記流入抑制機構は、前記気液分離部内を上下に区画する区画部材をさらに有し、
前記区画部材は、
前記気液分離部内で区画された2つの領域を連通させる連通空間が形成されるように構成されると共に、
前記突出部材との接続部位が前記開口部よりも上側に位置するように配置されていることを特徴とする請求項2〜請求項5のうち何れか一項に記載のミスト発生装置。 - 前記突出部には、前記気液分離部内の液体を内部に流入させるための流入部が形成されており、
前記区画部材は、前記連通空間が前記気液分離部内において前記流入部から最も離間した位置に形成されるように構成されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のミスト発生装置。 - 前記区画部材は、前記連通空間に近接する部位が最も上方に位置するように、前記気液分離部内に貯留される液体の液面に対して斜状をなすように配置されていることを特徴とする請求項8に記載のミスト発生装置。
- 前記液体収容部から供給された液体を加熱によって殺菌する殺菌部と、
前記殺菌部で殺菌された液体を前記気液分離部に供給するための上流側供給流路と、をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項9のうち何れか一項に記載のミスト発生装置。 - 請求項1〜請求項10のうち何れか一項に記載のミスト発生装置を備えることを特徴とする美容装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011073259A JP2012205728A (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | ミスト発生装置及びこれを備える美容装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2012205728A (ja) |
Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
CN105997478A (zh) * | 2016-04-18 | 2016-10-12 | 杭州清稞节能环保科技有限公司 | 一种集纳米水离子和空气净化于一体的美容仪 |
CN106877179A (zh) * | 2017-04-10 | 2017-06-20 | 杭州大湛机电科技有限公司 | 无需加水的纳米水离子发生方法及装置 |
CN110339048A (zh) * | 2019-07-19 | 2019-10-18 | 中山欧铠塑胶电子有限公司 | 一种交叉混合喷雾装置及应用其的蒸脸器 |
-
2011
- 2011-03-29 JP JP2011073259A patent/JP2012205728A/ja not_active Withdrawn
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