JP2012202441A - 無段変速機の変速制御装置及びその変速制御方法 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置及びその変速制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動ベルトの伸びを考慮した場合にセカンダリプーリの推力が必要以上に高く設定されることを防止する。
【解決手段】本発明は、無段変速機の変速制御装置であって、駆動力伝達部材13の伸びによる各プーリ11、12の回転速度比の変化量を推定する回転速度比変化量推定手段S3と、入力トルクと回転速度比の変化量とに基づいて、伸び無しプーリ比を推定する伸び無しプーリ比推定手段S4と、入力トルクと伸び無しプーリ比とに基づいて、セカンダリ推力を演算するセカンダリ推力演算手段S5と、駆動力伝達部材13の伸びによるセカンダリプーリ12と駆動力伝達部材13との接触半径の変化量を推定する接触半径変化量推定手段S6と、セカンダリ推力を接触半径の変化量に基づいて補正し、補正後セカンダリ推力を演算する補正後セカンダリ推力演算手段S8と、補正後セカンダリ推力に基づいて推力を制御する推力制御手段S9と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、無段変速機におけるセカンダリ推力の制御に関する。
プライマリプーリとセカンダリプーリとに駆動ベルトを掛け回し、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの各プーリ幅を変化させることで変速動作を行う無段変速機が知られている。プライマリプーリ及びセカンダリプーリはそれぞれ軸方向に推力を受けてプーリ幅を変化させ、駆動ベルトとの接触半径を変化させる。これに応じてプーリ比が変化する。
プーリ比は、上記のようにプライマリプーリ及びセカンダリプーリの推力に応じて制御され、実プーリ比が、車速やスロットル開度などの運転条件に応じて設定される目標プーリ比となるようにフィードバック制御される。実プーリ比は、例えば各プーリの可動プーリの摺動位置をポジションセンサによって検出し、検出値に基づいて予め設定されたマップから演算される。
しかし、駆動ベルトには、ベルト張力により伸びが生じ、駆動ベルトが伸びるとポジションセンサの検出値に対する実プーリ比の関係が変化するので、実プーリ比が実際のプーリ比とは異なる値として演算され、変速制御を適切に行うことができなくなる可能性がある。
そこで、特許文献1には、各プーリの回転速度比として演算されるプーリ比を、入力トルクに応じて演算されるズレ幅だけ修正することが記載されている。
特開平7−158706号公報
駆動ベルトに伸びが生じた場合、各プーリの回転速度比として演算されるプーリ比と各プーリのベルト接触径として演算されるプーリ比との間には誤差が生じ、回転速度比によるプーリ比がベルト接触径によるプーリ比より高くなる(Low側のプーリ比となる)。
上記従来の技術では、回転速度比によるプーリ比を入力トルクに応じて修正して目標プーリ比としているので、目標プーリ比が実際に必要なプーリ比より高く設定される。これにより、プーリ比が高いほど高く設定されるセカンダリプーリの推力が必要以上に高く設定される。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであり、駆動ベルトの伸びを考慮した場合にセカンダリプーリの推力が必要以上に高く設定されることを防止することを目的とする。
本発明のある態様によれば、入力側のプライマリプーリと、出力側のセカンダリプーリと、各プーリに掛け回される帯状の駆動力伝達部材とを有し、各プーリの溝幅を軸方向に作用する推力によって変化させ、駆動力伝達部材との接触半径を変化させることでプーリ比が変化する無段変速機の変速制御装置であって、駆動力伝達部材の伸びによる各プーリの回転速度比の変化量を推定する回転速度比変化量推定手段と、プライマリプーリへの入力トルクと各プーリの回転速度比の変化量とに基づいて、駆動力伝達部材に伸びが生じていない場合のプーリ比である伸び無しプーリ比を推定する伸び無しプーリ比推定手段と、プライマリプーリへの入力トルクと伸び無しプーリ比とに基づいて、セカダリプーリのセカンダリ推力を演算するセカンダリ推力演算手段と、駆動力伝達部材の伸びによるセカンダリプーリと駆動力伝達部材との接触半径の変化量を推定する接触半径変化量推定手段と、セカンダリ推力を接触半径の変化量に基づいて補正し、補正後セカンダリ推力を演算する補正後セカンダリ推力演算手段と、補正後セカンダリ推力に基づいて推力を制御する推力制御手段と、を備えることを特徴とする無段変速機の変速制御装置が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、入力側のプライマリプーリと、出力側のセカンダリプーリと、各プーリに掛け回される帯状の駆動力伝達部材とを有し、各プーリの溝幅を軸方向に作用する推力によって変化させ、駆動力伝達部材との接触半径を変化させることでプーリ比が変化する無段変速機の変速制御方法であって、駆動力伝達部材の伸びによる各プーリの回転速度比の変化量を推定する手順と、プライマリプーリへの入力トルクと各プーリの回転速度比の変化量とに基づいて、駆動力伝達部材に伸びが生じていない場合のプーリ比である伸び無しプーリ比を推定する手順と、プライマリプーリへの入力トルクと伸び無しプーリ比とに基づいて、セカダリプーリのセカンダリ推力を演算する手順と、駆動力伝達部材の伸びによるセカンダリプーリと駆動力伝達部材との接触半径の変化量を推定する手順と、セカンダリ推力を接触半径の変化量に基づいて補正し、補正後セカンダリ推力を演算する手順と、補正後セカンダリ推力に基づいて推力を制御する手順と、を備えることを特徴とする無段変速機の変速制御方法が提供される。
これらの態様によれば、各プーリの回転速度比の変化量に基づいて伸び無しプーリ比を推定し、駆動力伝達部材に伸びが生じていない場合のセカンダリ推力を演算し、このセカンダリ推力を、伸びによるセカンダリプーリの接触半径の変化量に基づいて補正する。これにより、セカンダリ推力が回転速度比によるプーリ比ではなく、巻き付き半径比によるプーリ比に基づいて演算されることになるので、駆動力伝達部材の伸びを考慮した場合にセカンダリ推力を必要以上に高く設定することを防止することができる。
本実施形態に係る無段変速機の変速制御装置の概略構成図である。 ベルトの伸びによるプーリ比の変化について説明するための図である。 CVTCUで行う制御の流れを示すフローチャートである。 ベルトの伸びによるプーリ比変化量を演算するためのマップである。 プーリ比、入力トルク、及びプーリ比変化量の関係を示すマップである。 CVTCUで行う制御の流れを示すフローチャートである。 ベルト伸び後のプライマリ径を演算するためのマップである。 推力補正係数を演算するためのマップである。 本実施形態に係る無段変速機の変速制御装置の作用を説明する図である。 本実施形態に係る無段変速機の変速制御装置の作用を説明する図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。図1は本実施形態における無段変速機10の変速制御装置を示す概略構成図である。無段変速機10は、プライマリプーリ11と、セカンダリプーリ12と、ベルト13と、CVTコントロールユニット20(以下「CVTCU」という)と、油圧コントロールユニット30とを備え、ライン圧を元圧として変速動作を行う。
プライマリプーリ11は、この無段変速機10にエンジン1の回転を入力する入力軸側のプーリである。プライマリプーリ11は、入力軸11dと一体となって回転する固定円錐板11bと、この固定円錐板11bに対向配置されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、プライマリプーリシリンダ室11cへ作用する油圧によって軸方向へ変位可能な可動円錐板11aとを備える。プライマリプーリ11は、前後進切り替え機構3、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータ2を介してエンジン1に連結され、そのエンジン1の回転を入力する。プライマリプーリ11の回転速度は、プライマリプーリ回転速度センサ26によって検出される。
ベルト13は、プライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12に巻き掛けられ、プライマリプーリ11の回転をセカンダリプーリ12に伝達する。ベルト13は、リンクやピンによって多数のブロックを帯状に連結して構成されるチェーンベルトであり、以下の明細書中では単に「ベルト」と記載する。なお、チェーンベルトに限らず、帯状のリングによって多数のエレメントを連結したVベルト等であってもよい。
セカンダリプーリ12は、ベルト13によって伝達された回転をディファレンシャル4に出力する。セカンダリプーリ12は、出力軸12dと一体となって回転する固定円錐板12bと、この固定円錐板12bに対向配置されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、セカンダリプーリシリンダ室12cへ作用する油圧に応じて軸方向へ変位可能な可動円錐板12aとを備える。
セカンダリプーリ12は、アイドラギア14及びアイドラシャフトを介してディファレンシャル4を連結しており、このディファレンシャル4に回転を出力する。セカンダリプーリ12の回転速度は、セカンダリプーリ回転速度センサ27によって検出される。なお、このセカンダリプーリ12の回転速度から車速を算出することができる。
CVTCU20は、インヒビタスイッチ23、アクセルペダルストローク量センサ24、油温センサ25、プライマリプーリ回転速度センサ26、セカンダリプーリ回転速度センサ27等からの信号や、エンジンコントロールユニット21からの入力トルク情報に基づいて、予め記憶されている変速線を参照してプーリ比(セカンダリプーリ12の有効半径をプライマリプーリ11の有効半径で除した値)や接触摩擦力を決定し、油圧コントロールユニット30に指令を送信して、無段変速機10を制御する。
油圧コントロールユニット30は、CVTCU20からの指令に基づいて応動する。油圧コントロールユニット30は、プライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12に対して油圧を供給し、可動円錐板11a及び可動円錐板12aを回転軸方向に往復移動させる。
可動円錐板11a及び可動円錐板12aが移動するとプーリ溝幅が変化する。すると、ベルト13が、プライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12上で移動する。これによって、ベルト13のプライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12に対する接触半径が変わり、プーリ比及びベルト13の接触摩擦力がコントロールされる。
エンジン1の回転が、トルクコンバータ2、前後進切り替え機構3を介して無段変速機10へ入力され、プライマリプーリ11からベルト13、セカンダリプーリ12を介してディファレンシャル4へ伝達される。
アクセルペダルが踏み込まれたり、マニュアルモードでシフトチェンジされると、プライマリプーリ11の可動円錐板11a及びセカンダリプーリ12の可動円錐板12aを軸方向へ変位させて、ベルト13との接触半径を変更することにより、プーリ比を連続的に変化させる。
プーリ比は、車速とプライマリ回転速度との関係を示す変速線がスロットル開度毎に複数用意された変速マップに基づいて、車速とスロットル開度とに応じたプライマリ回転速度が検索されることで設定される。
次に、ベルト13の伸びによるプーリ比の変化について図2を参照しながら説明する。
ベルト13には、プライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12の間におけるベルト張力によって伸びが生じる。ベルト13が伸びるとベルト13と各プーリ11、12との接触半径が大きくなるので、プーリ比が変化する。プーリ比が1の場合には、各プーリ11、12の溝幅が一様に変化するのでプーリ比は変化しないが、プーリ比が1より大きい又は小さい場合には、プーリ比がLow側へと変化する。
図2に示すように、ベルトが伸びると実プーリ比がLow側へと変化する。この場合、各プーリ11、12の回転速度比から演算される実プーリ比と、各プーリ11、12の巻き付き半径比から演算される実プーリ比との間に誤差が生じ、回転速度比による実プーリ比が巻き付き半径比による実プーリ比と比べてよりLow側となる。しかし、実際のプーリ比は巻き付き半径比によるプーリ比となるため、回転速度比による実プーリ比に基づいてセカンダリ推力を設定すると、セカンダリ推力が実際に必要な推力よりも高く設定されることになる。
そこで、本実施形態では以下のような制御を行っている。図3は、CVTCU20で行う制御の流れを示すフローチャートである。図3に示す制御は微少時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われる。
ステップS1においてCVTCU20は、各プーリ11、12の回転速度及び入力トルクを読み込む。なお、以下の説明中、入力トルクに基づいて演算している箇所は、入力トルクに加えてプーリ推力(油圧)、プーリ回転速度、油温等に応じて演算してもよい。
ステップS2においてCVTCU20は、各プーリ11、12の回転速度比に基づいてプーリ比を演算する。
ステップS3においてCVTCU20は、ベルト13の伸びによるプーリ比変化量を推定する。伸びによるプーリ比変化量は、図4のマップを参照して演算される。図4は、各プーリ11、12の回転速度比によるプーリ比、入力トルク、及び伸びによるプーリ比変化量の関係を示すマップである。伸びによるプーリ比変化量は、プーリ比が高いほど、また入力トルクが大きいほど大きくなるように演算される。
ステップS4においてCVTCU20は、ベルト13の伸びがない状態における巻き付き半径比よるプーリ比であるベルト伸び無しプーリ比を推定する。ベルト伸び無しプーリ比は、図5のマップを参照して演算される。図5は、伸び無しプーリ比、入力トルク、及び伸びによるプーリ比変化量の関係を示すマップである。ベルト伸び無しプーリ比は、ステップS3において推定されたプーリ比変化量及び入力トルクに基づいて、プーリ比変化量が正の値の場合、1より高い(Low側である)プーリ比として演算され、プーリ比変化量が負の値の場合、1より低い(High側である)プーリ比として演算される。
ステップS5においてCVTCU20は、基礎セカンダリ推力を演算する。基礎セカンダリ推力は、ステップS4において演算されたベルト伸び無しプーリ比及び入力トルクに基づいて、予め設定されたマップに従って演算される。
ステップS6においてCVTCU20は、ベルト伸び後セカンダリ径を演算する。ベルト伸び後セカンダリ径は、ベルト13が伸びた場合のセカンダリプーリ12に対するベルト13の接触径であり、図6のフローチャートに従って演算される。
すなわち、ステップS61においてCVTCU20は、車速及びスロットル開度を読み込む。
ステップS62においてCVTCU20は、目標回転速度を演算する。目標回転速度は、車速とプライマリプーリ11の回転速度との関係を示す変速線がスロットル開度毎に複数用意された変速マップに基づいて、車速とスロットル開度とに応じたプライマリ回転速度が検索されることで設定される。
ステップS63においてCVTCU20は、目標プーリ比を演算する。目標プーリ比は、目標回転速度からセカンダリプーリ12の回転速度を除算することで演算される。
ステップS64においてCVTCU20は、ベルト13の伸びの要因となる入力トルクを読み込む。
ステップS65においてCVTCU20は、プーリ比変化量を推定する。プーリ比変化量は、ベルト13の伸びによるプーリ比の変化量であり、目標プーリ比及び入力トルクに基づいて図5のマップを参照して演算される。本ステップでは、図5のマップの横軸を目標プーリ比としてプーリ比変化量が検索される。
プーリ比変化量は、目標プーリ比が1の場合を境にして、1より大きい場合正の値となり、1より小さい場合負の値となる。また、プーリ比変化量は入力トルクが大きいほど絶対値が大きくなるように演算される。
ステップS66においてCVTCU20は、ベルト伸び後プーリ比を演算する。ベルト伸び後プーリ比は、ベルト13が伸びた場合の目標プーリ比であり、ステップS63において演算された目標プーリ比に、ステップS65において演算されたプーリ比変化量を加算することで演算される。例えば、目標プーリ比が1.5、プーリ比変化量が0.01である場合には、補正後目標プーリ比は1.5+0.01=1.51となり、目標プーリ比が0.5、プーリ比変化量が−0.01である場合には、補正後目標プーリ比は0.5+(−0.01)=0.49となる。
ステップS67においてCVTCU20は、ベルト伸び後プライマリ径を推定する。ベルト伸び後プライマリ径は、ベルト13が伸びた場合のプライマリプーリ11に対するベルト13の接触径であり、図7のマップを参照して演算される。図7は、目標プーリ比、入力トルク、及び伸び後プライマリ径の関係を示すマップである。伸び後プライマリ径は、目標プーリ比が小さい(High側である)ほど、また入力トルクが大きいほど大きくなるように演算される。
ステップS68においてCVTCU20は、ベルト伸び後セカンダリ径を演算する。ベルト伸び後セカンダリ径は、ベルト13が伸びた場合のセカンダリプーリ12に対するベルト13の接触径であり、ステップS67において演算されたベルト伸び後プライマリ径にベルト伸び後プーリ比を積算することで演算される。
図3に戻り、ステップS7においてCVTCU20は、セカンダリ推力の推力補正係数を演算する。推力補正係数は、伸び無しプーリ比、伸び後セカンダリ径、及び推力補正係数の関係を示す図8のマップを参照して演算される。推力補正係数は、伸び無しプーリ比が高い(Low側である)ほど、また伸び後セカンダリ径が大きいほど大きくなるように演算される。
ステップS8においてCVTCU20は、補正後基礎セカンダリ推力を演算する。補正後基礎セカンダリ推力は、基礎セカンダリ推力に推力補正係数を加算することで演算される。
ステップS9においてCVTCU20は、セカンダリ推力が補正後基礎セカンダリ推力となるように推力制御を行う。
次に、本実施形態の作用について図9を参照しながら説明する。
図9は、本実施形態の制御による実プーリ比の変化を示す図である。本実施形態では、回転速度比によるプーリ比を、伸びがない状態における巻き付き半径比によるプーリ比に置き換え、このプーリ比に基づいて演算される基礎セカンダリ推力を、伸びによるセカンダリ径の変化に応じて補正している。すなわち、実プーリ比は伸び後の巻き付き半径比によるプーリ比に基づいて推力演算していることになる。これにより、ベルト13の伸びを考慮したセカンダリ推力は、実プーリ比が点Aではなく点Bの状態であるとして演算される。セカンダリ推力はプーリ比が高いほど高く設定され、点Bは点Aの状態よりプーリ比が低いので、セカンダリ推力が必要以上に高く設定されることを防止することができる。
これをタイムチャートで示すと図10で示すようになる。車両が停止している状態から時刻t1において運転者がアクセルペダルを踏み込むと、伸び補正がONとなり、プーリ比の変化に応じてセカンダリプーリ12の基礎推力が補正される。これにより、セカンダリプーリ12の基礎推力は補正がない場合に比べてより低い推力に設定される。
その後、車速及びスロットル開度の変化に応じて各プーリ11、12の推力が変化していくが、伸び補正が行われている間は常に補正後のセカンダリ推力は補正がない場合と比べて低い推力に設定される。これにより、セカンダリ推力を必要以上に高く設定することを防止することができる。
以上のように本実施形態では、各プーリ11、12の回転速度比の変化量からベルト13の伸びが生じていない場合の伸び無しプーリ比を推定し、ベルト13に伸びが生じていない場合の基礎セカンダリ推力を演算し、この基礎セカンダリ推力をベルト伸び後のセカンダリプーリ径に基づいて補正する。これにより、セカンダリ推力が回転速度比によるプーリ比ではなく、巻き付き半径比によるプーリ比に基づいて演算されることになるので、ベルト13の伸びを考慮した場合にセカンダリ推力が必要以上に高く設定されることを防止することができる(請求項1、3に対応)。
また、伸び無しプーリ比は、回転速度比の変化量が正の値である場合、1より高い(Low側の)プーリ比として演算され、負の値である場合、1より低い(High側の)プーリ比として演算されるので、プーリ比の変化量に応じて伸び無しプーリ比を適切に推定することができ、セカンダリ推力が必要以上に高く設定されることをより確実に防止することができる(請求項2に対応)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
11 プライマリプーリ
12 セカンダリプーリ
13 チェーンベルト(駆動力伝達部材)
S3 回転速度比変化量推定手段
S4 伸び無しプーリ比推定手段
S5 セカンダリ推力演算手段
S6 接触半径変化量推定手段
S8 補正後セカンダリ推力演算手段
S9 推力制御手段

Claims (3)

  1. 入力側のプライマリプーリと、出力側のセカンダリプーリと、各プーリに掛け回される帯状の駆動力伝達部材とを有し、各プーリの溝幅を軸方向に作用する推力によって変化させ、前記駆動力伝達部材との接触半径を変化させることでプーリ比が変化する無段変速機の変速制御装置であって、
    前記駆動力伝達部材の伸びによる前記各プーリの回転速度比の変化量を推定する回転速度比変化量推定手段と、
    前記プライマリプーリへの入力トルクと前記各プーリの回転速度比の変化量とに基づいて、前記駆動力伝達部材に伸びが生じていない場合のプーリ比である伸び無しプーリ比を推定する伸び無しプーリ比推定手段と、
    前記プライマリプーリへの入力トルクと前記伸び無しプーリ比とに基づいて、前記セカダリプーリのセカンダリ推力を演算するセカンダリ推力演算手段と、
    前記駆動力伝達部材の伸びによる前記セカンダリプーリと前記駆動力伝達部材との接触半径の変化量を推定する接触半径変化量推定手段と、
    前記セカンダリ推力を前記接触半径の変化量に基づいて補正し、補正後セカンダリ推力を演算する補正後セカンダリ推力演算手段と、
    前記補正後セカンダリ推力に基づいて推力を制御する推力制御手段と、
    を備えることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載の無段変速機の変速制御装置であって、
    前記伸び無しプーリ比推定手段によって推定される伸び無しプーリ比は、前記回転速度比の変化量が正の値である場合、1より高いプーリ比として演算され、負の値である場合、1より低いプーリ比として演算される、
    ことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  3. 入力側のプライマリプーリと、出力側のセカンダリプーリと、各プーリに掛け回される帯状の駆動力伝達部材とを有し、各プーリの溝幅を軸方向に作用する推力によって変化させ、前記駆動力伝達部材との接触半径を変化させることでプーリ比が変化する無段変速機の変速制御方法であって、
    前記駆動力伝達部材の伸びによる前記各プーリの回転速度比の変化量を推定する手順と、
    前記プライマリプーリへの入力トルクと前記各プーリの回転速度比の変化量とに基づいて、前記駆動力伝達部材に伸びが生じていない場合のプーリ比である伸び無しプーリ比を推定する手順と、
    前記プライマリプーリへの入力トルクと前記伸び無しプーリ比とに基づいて、前記セカダリプーリのセカンダリ推力を演算する手順と、
    前記駆動力伝達部材の伸びによる前記セカンダリプーリと前記駆動力伝達部材との接触半径の変化量を推定する手順と、
    前記セカンダリ推力を前記接触半径の変化量に基づいて補正し、補正後セカンダリ推力を演算する手順と、
    前記補正後セカンダリ推力に基づいて推力を制御する手順と、
    を備えることを特徴とする無段変速機の変速制御方法。
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