JP5581251B2 - 無段変速機の変速制御装置及びその変速制御方法 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置及びその変速制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、無段変速機におけるプーリ比の制御に関する。
プライマリプーリとセカンダリプーリとに駆動ベルトを掛け回し、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの各プーリ幅を変化させることで変速動作を行う無段変速機が知られている。プーリ比は、両プーリの回転速度に基づいて演算される実プーリ比と、変速マップによって規定される目標プーリ比との偏差に応じて設定されるフィードバック量に基づいてフィードバック制御される。
駆動ベルトには、ベルト張力により伸びが生じる。駆動ベルトが伸びると達成可能な実プーリ比が変化する。変速マップ上の最Low線及び最High線は一定の変速線であるので、目標プーリ比が最Low状態又は最High状態でベルトの伸びが生じると、目標プーリ比に対して実プーリ比が変動し、これを解消するためフィードバック量が蓄積される。
フィードバック量が蓄積されると、変速指令が出力された場合に、一旦蓄積されたフィードバック量が解消されるまで実プーリ比が変化しなくなるので、変速動作に遅れが生じる可能性がある。
例えば、プーリ比が最も小さい最Highの状態では、ベルトに伸びが生じてLow側へと変動した実プーリ比を目標プーリ比に近付けるため、High側へ向けたフィードバック量が蓄積される。このような状態で、運転状態の変化によってダウンシフト指令が出力されると、一旦High側へ向けて蓄積されたフィードバック量が解消され、さらにLow側へ向けたフィードバック量が設定されるまでは、実プーリ比が変化しないので、ダウンシフト動作が遅延する。
そこで、特許文献1には、目標プーリ比の上限値(最High変速線)及び下限値(最Low変速線)を入力トルクに応じて変化させることで、実プーリ比と目標プーリ比との偏差を低下させてフィードバック量の蓄積を抑制することが記載されている。
特開2006−189079公報
しかし、上記従来の技術では、最High状態と最Low状態との間である中間の変速領域については考慮されていないため、全変速領域においてフィードバック量の蓄積を抑制して適切な変速制御を行うことはできない。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであり、全変速領域においてフィードバック量の蓄積を抑制して変速動作の遅延を防止することを目的とする。
本発明のある態様によれば、入力側のプライマリプーリと、出力側のセカンダリプーリと、各プーリに掛け回される帯状の駆動力伝達部材とを有し、各プーリと駆動力伝達部材との接触半径を変化させることでプーリ比が変化する無段変速機の変速制御装置であって、車両の運転状態に基づいて目標プーリ比を演算する目標プーリ比演算手段と、プライマリプーリへの入力トルクと目標プーリ比とに基づいて、駆動力伝達部材の伸びによって変化するプーリ比の変化量を推定するプーリ比変化量推定手段と、目標プーリ比にプーリ比変化量を加算することで、駆動力伝達部材の伸びが生じた場合のプーリ比である伸び後プーリ比を演算する伸び後プーリ比演算手段と、実プーリ比を伸び後プーリ比へと制御するプーリ比制御手段と、を備え、プーリ比変化量推定手段によって推定されるプーリ比変化量は、目標プーリ比が1より大きい場合、正の値として推定され、目標プーリ比が1より小さい場合、負の値として推定され、プライマリプーリへの入力トルクが大きいほど絶対値が大きくなるように推定される、ことを特徴とする無段変速機の変速制御装置が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、入力側のプライマリプーリと、出力側のセカンダリプーリと、各プーリに掛け回される帯状の駆動力伝達部材とを有し、各プーリと駆動力伝達部材との接触半径を変化させることでプーリ比が変化する無段変速機の変速制御方法であって、車両の運転状態に基づいて目標プーリ比を演算する手順と、プライマリプーリへの入力トルクと目標プーリ比とに基づいて、駆動力伝達部材の伸びによって変化するプーリ比の変化量を推定する手順と、目標プーリ比にプーリ比変化量を加算することで駆動力伝達部材の伸びが生じた場合のプーリ比である伸び後プーリ比を演算する手順と、実プーリ比を伸び後プーリ比へと制御する手順と、を備え、プーリ比の変化量を推定する手順によって推定されるプーリ比変化量は、目標プーリ比が1より大きい場合、正の値として推定され、目標プーリ比が1より小さい場合、負の値として推定され、プライマリプーリへの入力トルクが大きいほど絶対値が大きくなるように推定される、ことを特徴とする無段変速機の変速制御方法が提供される。
これらの態様によれば、駆動力伝達部材の伸びによって変化するプーリ比の変化量を推定し、推定されたプーリ比変化量を目標プーリ比に加算した伸び後プーリ比に基づいて変速制御が行われるので、全変速領域においてフィードバック量の蓄積を抑制することができ、変速動作の遅延を防止することができる。
本実施形態に係る無段変速機の変速制御装置の概略構成図である。 ベルトの伸びによるプーリ比の変化について説明するための図である。 CVTCUで行う制御の流れを示すフローチャートである。 ベルトの伸びによるプーリ比変化量を演算するためのマップである。 ベルトが伸びた場合のプライマリ径を演算するためのマップである。 本実施形態に係る無段変速機の変速制御装置の作用を説明する図である。 本実施形態に係る無段変速機の変速制御装置の作用を説明する図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。図1は本実施形態における無段変速機10の変速制御装置を示す概略構成図である。無段変速機10は、プライマリプーリ11と、セカンダリプーリ12と、ベルト13と、CVTコントロールユニット20(以下「CVTCU」という)と、油圧コントロールユニット30とを備え、ライン圧を元圧として変速動作を行う。
プライマリプーリ11は、この無段変速機10にエンジン1の回転を入力する入力軸側のプーリである。プライマリプーリ11は、入力軸11dと一体となって回転する固定円錐板11bと、この固定円錐板11bに対向配置されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、プライマリプーリシリンダ室11cへ作用する油圧によって軸方向へ変位可能な可動円錐板11aとを備える。プライマリプーリ11は、前後進切り替え機構3、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータ2を介してエンジン1に連結され、そのエンジン1の回転を入力する。プライマリプーリ11の回転速度は、プライマリプーリ回転速度センサ26によって検出される。
ベルト13は、プライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12に巻き掛けられ、プライマリプーリ11の回転をセカンダリプーリ12に伝達する。ベルト13は、リンクやピンによって多数のブロックを帯状に連結して構成されるチェーンベルトであり、以下の明細書中では単に「ベルト」と記載する。なお、チェーンベルトに限らず、帯状のリングによって多数のエレメントを連結したVベルト等であってもよい。
セカンダリプーリ12は、ベルト13によって伝達された回転をディファレンシャル4に出力する。セカンダリプーリ12は、出力軸12dと一体となって回転する固定円錐板12bと、この固定円錐板12bに対向配置されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、セカンダリプーリシリンダ室12cへ作用する油圧に応じて軸方向へ変位可能な可動円錐板12aとを備える。
セカンダリプーリ12は、アイドラギア14及びアイドラシャフトを介してディファレンシャル4を連結しており、このディファレンシャル4に回転を出力する。セカンダリプーリ12の回転速度は、セカンダリプーリ回転速度センサ27によって検出される。なお、このセカンダリプーリ12の回転速度から車速を算出することができる。
CVTCU20は、インヒビタスイッチ23、アクセルペダルストローク量センサ24、油温センサ25、プライマリプーリ回転速度センサ26、セカンダリプーリ回転速度センサ27等からの信号や、エンジンコントロールユニット21からの入力トルク情報に基づいて、予め記憶されている変速線を参照してプーリ比(セカンダリプーリ12の有効半径をプライマリプーリ11の有効半径で除した値)や接触摩擦力を決定し、油圧コントロールユニット30に指令を送信して、無段変速機10を制御する。
油圧コントロールユニット30は、CVTCU20からの指令に基づいて応動する。油圧コントロールユニット30は、プライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12に対して油圧を供給し、可動円錐板11a及び可動円錐板12aを回転軸方向に往復移動させる。
可動円錐板11a及び可動円錐板12aが移動するとプーリ溝幅が変化する。すると、ベルト13が、プライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12上で移動する。これによって、ベルト13のプライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12に対する接触半径が変わり、プーリ比及びベルト13の接触摩擦力がコントロールされる。
エンジン1の回転が、トルクコンバータ2、前後進切り替え機構3を介して無段変速機10へ入力され、プライマリプーリ11からベルト13、セカンダリプーリ12を介してディファレンシャル4へ伝達される。
アクセルペダルが踏み込まれたり、マニュアルモードでシフトチェンジされると、プライマリプーリ11の可動円錐板11a及びセカンダリプーリ12の可動円錐板12aを軸方向へ変位させて、ベルト13との接触半径を変更することにより、プーリ比を連続的に変化させる。
プーリ比は、車速とプライマリ回転速度との関係を示す変速線がスロットル開度毎に複数用意された変速マップに基づいて、車速とスロットル開度とに応じたプライマリ回転速度が検索されることで設定される。
次に、ベルト13の伸びによるプーリ比の変化について図2を参照しながら説明する。
ベルト13には、プライマリプーリ11及びセカンダリプーリ12の間におけるベルト張力によって伸びが生じる。ベルト13が伸びるとベルト13と各プーリ11、12との接触半径が大きくなるので、プーリ比が変化する。プーリ比が1の場合には、各プーリ11、12の溝幅が一様に変化するのでプーリ比は変化しないが、プーリ比が1より大きい又は小さい場合には、プーリ比がLow側へと変化する。
図2(a)に示すように、車速及びアクセルペダル操作量によって規定される運転状態が点Aの状態にある場合、ベルト13が伸びると実プーリ比がLow側へと変化して点Bの状態となる。これにより、実プーリ比と目標プーリ比との偏差が大きくなるので、偏差を解消するためフィードバック量が増大する。フィードバック量が蓄積されると、次回変速指令が出力された場合に蓄積された分のフィードバック量を解消するまで変速動作が停滞するので、変速動作が遅延する可能性がある。
また、図2(b)に示すように、ベルト13の伸びによるプーリ比の変化量分だけ目標プーリ比をLow側へと変更しておくで、目標プーリ比との偏差を小さくしフィードバック量の蓄積を抑制することも考えられるが、プーリ比をLow側へとシフトすることで所望の車速を維持するためにはプライマリプーリ11の回転速度が上昇するので、エンジン回転速度を上昇させる必要がある。エンジン回転速度の上昇により運転性及び燃費が悪化する可能性がある。
そこで、本実施形態では以下のような制御を行っている。図3は、CVTCU20で行う制御の流れを示すフローチャートである。図3に示す制御は微少時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われる。
ステップS1においてCVTCU20は、車速及びスロットル開度を読み込む。
ステップS2においてCVTCU20は、目標回転速度を演算する。目標回転速度は、車速とプライマリプーリ11の回転速度との関係を示す変速線がスロットル開度毎に複数用意された変速マップに基づいて、車速とスロットル開度とに応じたプライマリ回転速度が検索されることで設定される。
ステップS3においてCVTCU20は、目標プーリ比を演算する。目標プーリ比は、目標回転速度からセカンダリプーリ12の回転速度を除算することで演算される。
ステップS4においてCVTCU20は、ベルトの伸びの要因となる入力トルクを読み込む。
ステップS5においてCVTCU20は、プーリ比変化量を推定する。プーリ比変化量は、ベルト13の伸びによるプーリ比の変化量であり、図4のマップを参照して演算される。図4は、プーリ比、入力トルク、及びプーリ比変化量の関係を示すマップである。プーリ比変化量は、目標プーリ比が1の場合を境にして、1より大きい場合正の値となり、1より小さい場合負の値となる。また、プーリ比変化量は入力トルクが大きいほど絶対値が大きくなるように演算される。入力トルクに加えてプーリ推力(油圧)、プーリ回転速度、油温等に応じて演算してもよい。
ステップS6においてCVTCU20は、ベルト伸び後プーリ比を演算する。ベルト伸び後プーリ比は、ベルト13が伸びた場合の目標プーリ比であり、ステップS3において演算された目標プーリ比に、ステップS5において演算されたプーリ比変化量を加算することで演算される。例えば、目標プーリ比が1.5、プーリ比変化量が0.01である場合には、補正後目標プーリ比は1.5+0.01=1.51となり、目標プーリ比が0.5、プーリ比変化量が−0.01である場合には、補正後目標プーリ比は0.5+(−0.01)=0.49となる。
ステップS7においてCVTCU20は、ベルト伸び後プライマリ径を推定する。ベルト伸び後プライマリ径は、ベルト13が伸びた場合のプライマリプーリ11に対するベルト13の接触径であり、図5のマップを参照して演算される。図5は、目標プーリ比、入力トルク、及び伸び後プライマリ径の関係を示すマップである。伸び後プライマリ径は、目標プーリ比が小さい(High側である)ほど、また入力トルクが大きいほど大きくなるように演算される。入力トルクに加えてプーリ推力(油圧)、プーリ回転速度、油温等に応じて演算してもよい。
ここで、ベルト13が伸びると、各プーリ11、12の回転速度比から演算されるプーリ比と、各プーリ11、12に対するベルト13の接触半径比から演算されるプーリ比との間に誤差が生じる。本ステップでは当該誤差を解消するためベルト13の伸び後プライマリ径を演算している。
ステップS8においてCVTCU20は、ベルト伸び後セカンダリ径を演算する。ベルト伸び後セカンダリ径は、ベルト13が伸びた場合のセカンダリプーリ12に対するベルト13の接触径であり、ステップS7において演算されたベルト伸び後プライマリ径にベルト伸び後プーリ比を積算することで演算される。
ステップS9においてCVTCU20は、ベルト伸び後セカンダリ回転速度を演算する。ベルト伸び後セカンダリ回転速度は、ベルト13が伸びた場合のセカンダリプーリ12の回転速度であり、ベルト伸び後セカンダリ径からベルト13の伸びがない状態におけるセカンダリ径を除算し、さらにセカンダリ回転速度を乗算することで演算される。
ステップS10においてCVTCU20は、ベルト伸び後プライマリ回転速度を演算する。ベルト伸び後プライマリ回転速度は、ベルト13が伸びた場合のプライマリプーリ11の回転速度であり、ベルト伸び後セカンダリ回転速度にベルト伸び後プーリ比を乗算することで演算される。
ステップS11においてCVTCU20は、ベルト伸び後車速を演算する。ベルト伸び後車速はベルト13が伸びた場合の車速であり、ベルト伸び後プライマリ回転速度、ベルト伸び後プーリ比、及びセカンダリプーリ12から車両の駆動輪までの間に介装される各ギア14の減速比に基づいて演算される。
ステップS12においてCVTCU20は、ベルト伸び前後の車速変化率を演算する。ベルト伸び前後の車速変化率は、ステップS1において読み込まれた車速からベルト伸び後車速を除算することで演算される。
ステップS13においてCVTCU20は、補正後目標プーリ比を演算する。補正後目標プーリ比は、ベルト伸び後プーリ比からベルト伸び前後の車速変化率を除算することで演算される。
ステップS14において、CVTCU20は、補正後目標プーリ比に基づいて実プーリ比が補正後目標プーリ比となるように、プライマリプーリ圧及びセカンダリプーリ圧を設定して変速制御を行う。
次に、本実施形態の作用について図6及び図7を参照しながら説明する。
図6は、本実施形態の制御による目標プーリ比の変化を示す図である。車速及びスロットル開度によって演算される目標プーリ比を示す変速線(実線)上の運転状態である点Aは、ベルト13の伸びを考慮するとベルト伸び後プーリ比を示す変速線(点線)上の点Bになると推定される。車速を点Aの状態と同一の車速に維持するためにはプライマリ回転速度を上昇させて点Cの状態まで移行させる必要がある。しかし、点Cに移行するとプライマリ回転速度が上昇してエンジン1の回転速度が上昇してしまう。
そこで、本実施形態では、点Aから点Bへの車速の変化率に応じてベルト伸び後プーリ比を補正して補正後目標プーリ比を設定する。これにより、運転状態は補正後目標プーリ比を示す変速線(一点鎖線)上で点Aと同一の車速を維持する点Dの状態へと移行する。
これをタイムチャートで示すと図7に示すようになる。図7は、運転者がアクセルペダルを徐々に踏み増し、その後アクセルペダルを戻す状況を示している。スロットル開度の変化に応じて目標プーリ比が変化し車速が変化していく。実線で示される目標プーリ比は、ベルト13の伸びによって点線で示されるベルト伸び後プーリ比になると推定されるが、車速の変化率に応じて補正され、一点鎖線で示される補正後目標プーリ比となる。
同様に、プライマリ回転速度は、所望の車速を維持させるとベルト13の伸びによって点線で示されるベルト伸び後プライマリ回転速度となってしまうところ、プーリ比が補正されることで補正後プライマリ回転速度となる。
これにより、プーリ比の変化にかかわらず、所望の車速を維持しながら入力回転速度(プライマリ回転速度)の上昇を抑制することができる。
以上のように本実施形態では、ベルト13の伸びによって変化するプーリ比の変化量を推定し、推定されたプーリ比変化量を目標プーリ比に加算した伸び後プーリ比に基づいて変速制御が行われるので、ベルト13の伸びによって実プーリ比と目標プーリ比とが大きく乖離することによるフィードバック量の蓄積を全変速領域において抑制することができ、変速動作の遅延を防止することができる(請求項1、4に対応)。
また、プーリ比変化量は、目標プーリ比が1の場合を境にして、1より大きい場合正の値として推定され、1より小さい場合負の値として推定されるので、ベルト13の伸びによるプーリ比の変化方向を適切に推定することができ、ベルト13の伸びによって発生するフィードバック量の蓄積をより確実に抑制することができる(請求項2に対応)。
さらに、目標プーリ比、入力トルク、プーリ推力(油圧)、及びプライマリプーリ11の回転速度に基づいてベルト13の伸び前後の車速変化率が演算され、車速変化率の分だけベルト伸び後プーリ比を補正するので、補正後目標プーリ比に基づいて変速制御を行うことで、ベルト13に伸びが生じてもプライマリ回転速度の上昇を抑制しながら所望の車速を維持することができる。これにより、エンジン回転速度の上昇による運転性及び燃費の悪化、並びに車速の変化による運転性の悪化を防止することができる(請求項3に対応)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
11 プライマリプーリ
12 セカンダリプーリ
13 チェーンベルト(駆動力伝達部材)
S3 目標プーリ比演算手段
S5 プーリ比変化量推定手段
S6 伸び後プーリ比演算手段
S11 車速変化率演算手段
S13 補正後目標プーリ比演算手段
S14 プーリ比制御手段

Claims (3)

  1. 入力側のプライマリプーリと、出力側のセカンダリプーリと、各プーリに掛け回される帯状の駆動力伝達部材とを有し、各プーリと前記駆動力伝達部材との接触半径を変化させることでプーリ比が変化する無段変速機の変速制御装置であって、
    車両の運転状態に基づいて目標プーリ比を演算する目標プーリ比演算手段と、
    前記プライマリプーリへの入力トルクと前記目標プーリ比とに基づいて、前記駆動力伝達部材の伸びによって変化するプーリ比の変化量を推定するプーリ比変化量推定手段と、
    前記目標プーリ比に前記プーリ比変化量を加算することで、前記駆動力伝達部材の伸びが生じた場合のプーリ比である伸び後プーリ比を演算する伸び後プーリ比演算手段と、
    実プーリ比を前記伸び後プーリ比へと制御するプーリ比制御手段と、
    を備え
    前記プーリ比変化量推定手段によって推定される前記プーリ比変化量は、前記目標プーリ比が1より大きい場合、正の値として推定され、前記目標プーリ比が1より小さい場合、負の値として推定され、前記プライマリプーリへの入力トルクが大きいほど絶対値が大きくなるように推定される、
    ことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載の無段変速機の変速制御装置であって、
    前記伸び後プーリ比に基づいて前記駆動力伝達部材の伸びが生じた場合の車速の変化率を演算する車速変化率演算手段と、
    前記伸び後プーリ比から前記車速の変化率を除算することで補正後目標プーリ比を演算する補正後目標プーリ比演算手段と、
    を備え、
    前記プーリ比制御手段は、実プーリ比を前記補正後目標プーリ比へと制御する、
    ことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  3. 入力側のプライマリプーリと、出力側のセカンダリプーリと、各プーリに掛け回される帯状の駆動力伝達部材とを有し、各プーリと前記駆動力伝達部材との接触半径を変化させることでプーリ比が変化する無段変速機の変速制御方法であって、
    車両の運転状態に基づいて目標プーリ比を演算する手順と、
    前記プライマリプーリへの入力トルクと前記目標プーリ比とに基づいて、前記駆動力伝達部材の伸びによって変化するプーリ比の変化量を推定する手順と、
    前記目標プーリ比に前記プーリ比変化量を加算することで前記駆動力伝達部材の伸びが生じた場合のプーリ比である伸び後プーリ比を演算する手順と、
    実プーリ比を前記伸び後プーリ比へと制御する手順と、
    を備え、
    前記プーリ比の変化量を推定する手順によって推定される前記プーリ比変化量は、前記目標プーリ比が1より大きい場合、正の値として推定され、前記目標プーリ比が1より小さい場合、負の値として推定され、前記プライマリプーリへの入力トルクが大きいほど絶対値が大きくなるように推定される、
    ことを特徴とする無段変速機の変速制御方法。
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