JP2015194169A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents
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【課題】運転性を低下させることなく、ベルトの滑りを検出することができる無段変速機の制御装置を提供すること。【解決手段】ECUは、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方にベルトを挟持する力が不足していることを条件として(ステップS2)、ベルトを保護するための保護制御を実行させた後に(ステップS3)、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方に対してベルトが滑っているベルト滑りを検出するベルト滑り検出制御を実行する(ステップS5)。【選択図】図2
Description
本発明は、無段変速機の制御装置に関する。
車両の変速機として、例えば、ベルト式CVT(Continuously Variable Transmission)が知られている。ベルト式CVTは、エンジンの駆動力が入力されるプライマリプーリと、駆動輪に駆動力を出力するセカンダリプーリと、これら2つのプーリに巻きかけられたベルトを有している。
プライマリプーリ及びセカンダリプーリは、油圧に応じてベルトを挟持し、ベルトとの間に発生する摩擦力によって、プライマリプーリに入力された駆動力をセカンダリプーリに伝達させている。
ここで、プライマリプーリ及びセカンダリプーリのベルトを挟持する力が不足すると、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方に対してベルトが滑ってしまい、プライマリプーリに入力された駆動力がセカンダリプーリに正常に伝達されなくなってしまう。
このようなベルトの滑りに対処するものとして、例えば、特許文献1には、ベルトの滑りを検出したら、その旨を運転者に報知するとともに、エンジンの出力を制限するものが提案されている。
しかしながら、ベルト式CVTにおいては、プライマリプーリ及びセカンダリプーリにそれぞれ形成された溝の幅を調整するための油圧が一時的に低下したり、油圧の制御に遅れが生じたりすることがあるため、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方にベルトを挟持する力が一時的に不足することがある。
このため、特許文献1で提案されたものは、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方にベルトを挟持する力が一時的に不足すると、ベルトの滑りを検出し、その滑りを運転者に報知するとともに、エンジンの出力を制限するため、運転性を低下させてしまうといった課題があった。
そこで、本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、運転性を低下させることなく、ベルトの滑りを検出することができる無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、油圧によって幅が調整される溝がそれぞれ形成されたプライマリプーリ及びセカンダリプーリと、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの溝に巻きかけられて、プライマリプーリ及びセカンダリプーリに挟持されるベルトと、を有する無段変速機の制御装置であって、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方にベルトを挟持する力が不足していることを条件として、ベルトを保護するための保護制御を実行させた後に、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方に対してベルトが滑っているベルト滑りを検出するベルト滑り検出制御を実行する制御部を備えることを特徴とするものである。
本発明の第2の態様として、制御部は、保護制御を一定時間継続して実行した後に、ベルト滑り検出制御を実行するようにしてもよい。
本発明の第3の態様として、制御部は、保護制御を一定時間継続して実行した後、保護制御の制御量を所定量低下させる度に、ベルト滑り検出制御を実行するようにしてもよい。
本発明の第4の態様として、制御部は、ベルト滑り検出制御において、プライマリプーリとセカンダリプーリとの回転速度の速度比が所定時間以上継続して異常値となっていることを条件として、ベルト滑りを検出するようにしてもよい。
本発明の第5の態様として、無段変速機の状態を報知する報知部を更に備え、制御部は、ベルト滑りを検出したことを条件として、報知部に報知させるようにしてもよい。
本発明の第6の態様として、制御部は、ベルトを挟持するために必要な目標油圧から実油圧を減じた差圧が所定圧以上であることを条件として、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方にベルトを挟持する力が不足していることを検出するようにしてもよい。
本発明の第7の態様として、制御部は、保護制御において、エンジンの出力トルクを制限するようにしてもよい。
本発明は、運転性を低下させることなく、ベルトの滑りを検出することができる無段変速機の制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る無段変速機の制御装置を搭載した車両1は、内燃機関型のエンジン2と、トルクコンバータ3と、CVT4と、油圧回路5と、遊星歯車機構6と、デファレンシャルギヤ7と、駆動輪8a、8bと、ECU(Electronic Control Unit)9とを含んで構成される。
エンジン2は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行うとともに、圧縮行程および膨張行程の間に点火を行う4サイクルのエンジンによって構成されている。
トルクコンバータ3は、エンジン2によって発生されたトルクを増幅するようになっている。トルクコンバータ3とCVT4との間には、カウンタドライブギア10と、カウンタドリブンギア11とが設けられている。
CVT4は、ベルト式CVTによって構成され、プライマリプーリ12と、セカンダリプーリ13と、ベルト14とを有している。プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13には、油圧によって幅が調整される溝がそれぞれ形成されている。ベルト14は、プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13の溝に巻きかけられて、プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13に挟持されている。
プライマリプーリ12は、可動シーブ12aと、固定シーブ12bと、入力側油圧シリンダ15とを有している。可動シーブ12aは、トルクコンバータ3に接続された入力軸に対して一体に回転し、その軸方向に移動できるように設けられている。
固定シーブ12bは、入力軸に対して一体に回転し、その軸方向には移動できないように設けられている。入力側油圧シリンダ15は、CVT4の変速比に応じたプライマリシーブ圧により可動シーブ12aを軸方向に移動するようになっている。
したがって、プライマリプーリ12は、入力側油圧シリンダ15により可動シーブ12aを軸方向に移動することにより、固定シーブ12bとの間のV字型の溝の幅(以下、単に「V溝幅」という)を変更できるようになっている。すなわち、プライマリプーリ12は、V溝幅を変更することにより、ベルト14の巻き掛け径を変更するようになっている。
セカンダリプーリ13は、可動シーブ13aと、固定シーブ13bと、出力側油圧シリンダ16とを有している。可動シーブ13aは、CVT4の出力軸に対して一体に回転し、その軸方向に移動できるように設けられている。
固定シーブ13bは、出力軸に対して一体に回転し、その軸方向に移動できないように設けられている。出力側油圧シリンダ16は、ベルト14を挟持するために必要なベルト挟圧により可動シーブ13aを軸方向に移動するようになっている。
したがって、セカンダリプーリ13は、出力側油圧シリンダ16により可動シーブ13aを軸方向に移動することにより、固定シーブ13bとの間のV溝幅を変更できるようになっている。すなわち、セカンダリプーリ13は、V溝幅を変更することにより、ベルト14の巻き掛け径を変更するようになっている。
このように、CVT4は、油圧回路5から入力側油圧シリンダ15及び出力側油圧シリンダ16に供給されたオイルの油圧により、プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13のV溝幅が変化して、ベルト14の巻き掛け径が変更されるようになっている。したがって、CVT4は、変速比を無段階に変化させることができるようになっている。
本実施の形態において、CVT4は、入力側油圧シリンダ15に供給されたオイルの油圧が油圧回路5によって調整されることにより、プライマリプーリ12のV溝幅が変化してベルト14の巻き掛け径が変更されるようになっている。
また、CVT4は、プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13の少なくとも一方に対してベルト14が滑っている「ベルト滑り」が発生しないように、出力側油圧シリンダ16のベルト14を挟持する力が油圧回路5によって調整されるようになっている。
車両1には、オイルが溜められたオイルパンと、オイルパンからオイルを汲み上げて油圧回路5に供給するオイルポンプ20とが設けられている。本実施の形態において、オイルポンプ20は、エンジン2の駆動力によって駆動するようになっている。
油圧回路5は、ECU9の制御により、トルクコンバータ3のロックアップクラッチ、遊星歯車機構6、入力側油圧シリンダ15及び出力側油圧シリンダ16などに供給するオイルの油圧を調整するようになっている。
具体的には、油圧回路5は、複数の調圧弁をそれぞれ構成するソレノイドバルブを有し、各ソレノイドバルブは、開状態と閉状態とのデューティ比がECU9によって制御されるようになっている。
遊星歯車機構6は、ECU9によって制御された油圧回路5により、CVT4から出力された駆動力の回転方向を前進方向と後進方向との間で切り替えるようになっている。遊星歯車機構6から出力された駆動力は、減速ギヤ21及びデファレンシャルギヤ7を介して、駆動輪8a、8bに伝達され、駆動輪8a、8bが駆動される。なお、遊星歯車機構6は、副変速機を更に構成するようにしてもよい。
ECU9は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
ECU9のROMには、各種制御定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをECU9として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、ECU9において、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、ECU9として機能する。
ECU9の入力ポートには、アクセルペダルの開度(以下、単に「アクセル開度」という)を検出するアクセル開度センサ41と、車速を検出する車速センサ42と、シフト位置を検出するシフト位置センサ43とが接続されている。
さらに、ECU9の入力ポートには、プライマリプーリ12の回転速度を検出するプライマリプーリ速度センサ45と、セカンダリプーリ13の回転速度を検出するセカンダリプーリ速度センサ46と、入力側油圧シリンダ15及び出力側油圧シリンダ16に供給されるオイルのライン圧を検出するライン圧センサ47とが接続されている。なお、本実施の形態においては、ライン圧センサ47は、出力側油圧シリンダ16に供給されたオイルの実油圧、すなわち、ベルト挟圧を検出するものとする。
また、ECU9の出力ポートには、油圧回路5のソレノイドバルブに加えて、エンジン2に燃料を噴射するインジェクタ51と、エンジン2の吸入空気量を調整するスロットルバルブ52の開度を調整するスロットルバルブアクチュエータ53と、インストルメントパネルに設けられた表示装置などの警報装置よりなる報知部54とが接続されている。本実施の形態における報知部54は、主に、CVT4の状態を報知する。
ECU9のROMには、車速とアクセル開度とに対して、変速比が対応付けられた変速マップと、CVT4の変速比に対して、ベルト14を挟持するために必要なライン圧の目標油圧が対応付けられた目標油圧マップとが格納されている。
ECU9は、シフト位置センサ43によって選択されたシフト位置が前進又は後進を示していることを条件として、変速マップ及び目標油圧マップを参照し、アクセル開度センサ41によって検出されたアクセル開度と、車速センサ42によって検出された車速とに基づいて、CVT4の変速比を決定し、油圧回路5を介してCVT4の変速比を制御するようになっている。ここで、ECU9が決定したCVT4の変速比を以下、単に「要求変速比」という。
また、ECU9は、制御部60を構成し、ライン圧センサ47によって検出された実油圧を目標油圧から減じた差圧が所定圧以上であることを条件として、プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13の少なくとも一方にベルト14を挟持する力が不足していること(以下、単に「挟持力不足」という)を検出するようになっている。ここで、所定圧は、予め実験的に定められた適合値である。
ECU9は、挟持力不足を検出した場合には、ベルト14を保護するための保護制御を実行させた後に、ベルト滑りを検出するベルト滑り検出制御を実行するようになっている。更に、ECU9は、保護制御を一定時間継続して実行した後、保護制御の制御量を所定量低下させる度に、ベルト滑り検出制御を実行するようになっている。ここで、一定時間及び所定量は、それぞれ適合値である。
ECU9は、保護制御において、エンジン2の出力トルクを制限するようになっている。本実施の形態において、ECU9は、インジェクタ51に噴射させる燃料を減少させることにより、エンジン2の出力トルクを制限するようになっている。
すなわち、ECU9は、挟持力不足を検出したことを条件に、インジェクタ51に噴射させる燃料の量を規定量まで低下させ、一定時間経過後、保護制御を実行する前の噴射量となるまでインジェクタ51に噴射させる燃料の噴射量を所定量ずつ増加させ、インジェクタ51に噴射させる燃料の量を所定量ずつ増加させる度に、ベルト滑り検出制御を実行するようになっている。ここで、規定量は、適合値である。
また、ECU9は、ベルト滑り検出制御において、プライマリプーリ速度センサ45によって検出されたプライマリプーリ12の回転速度と、セカンダリプーリ速度センサ46によって検出されたセカンダリプーリ13の回転速度との速度比が所定時間以上継続して異常値となっていることを条件として、ベルト滑りを検出するようになっている。ここで、所定時間は、適合値であり、異常値は、要求変速比に応じた適合値である。
詳細には、ECU9は、プライマリプーリ速度センサ45によって検出されたプライマリプーリ12の回転速度と、セカンダリプーリ速度センサ46によって検出されたセカンダリプーリ13の回転速度との速度比と要求変速比とが所定値以上離れていることを条件として、速度比が異常値であることを検出するようなっている。ここで、所定値は、適合値である。
ECU9は、所定時間以上継続して速度比が異常値であることを検出したことを条件として、ベルト滑りを検出するようになっている。また、ECU9は、ベルト滑りを検出したことを条件として、報知部54に報知させるようになっている。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る無段変速機の制御装置によるCVT制御動作について図2を参照して説明する。なお、以下に説明するCVT制御動作は、ECU9が作動状態にあるときに、例えば、10msecごとに繰り返し実行される。
まず、ECU9は、保護制御を実行しているか否かを判断する(ステップS1)。ここで、保護制御を実行していないと判断した場合には、ECU9は、挟持力不足を検出しているか否かを判断する(ステップS2)。
ここでは、ECU9は、ライン圧センサ47によって検出された実油圧と、目標油圧との差圧が所定圧以上である場合には、挟持力不足を検出していると判断し、所定圧未満である場合には、挟持力不足を検出していないと判断する。
ステップS2において、挟持力不足を検出していないと判断した場合には、ECU9は、CVT制御動作を終了する。一方、挟持力不足を検出していると判断した場合には、ECU9は、保護制御の実行を開始し(ステップS3)、CVT制御動作を終了する。
ステップS1において、保護制御を実行していないと判断した場合には、ECU9は、保護制御の実行時間が一定時間Tcst以上経過したか否かを判断する(ステップS4)。
ここで、保護制御の実行時間が一定時間Tcst以上経過していないと判断した場合には、ECU9は、CVT制御動作を終了する。一方、保護制御の実行時間が一定時間Tcst以上経過していると判断した場合には、ECU9は、ベルト滑りを検出したか否かを判断する(ステップS5)。
ここでは、ECU9は、プライマリプーリ速度センサ45によって検出されたプライマリプーリ12の回転速度と、セカンダリプーリ速度センサ46によって検出されたセカンダリプーリ13の回転速度との速度比が所定時間以上継続して異常値となっている場合には、ベルト滑りを検出したと判断する。
一方、ECU9は、プライマリプーリ12の回転速度と、セカンダリプーリ13の回転速度との速度比が所定時間以上継続して異常値となっていない場合には、ベルト滑りが生じていないと判断する。
ステップS5において、ベルト滑りを検出したと判断した場合には、ECU9は、報知部54にベルト滑りが発生している旨を報知させ(ステップS6)、CVT制御動作を終了する。一方、ベルト滑りが生じていないと判断した場合には、ECU9は、保護制御が完了しているか否かを判断する(ステップS7)。
ここでは、ECU9は、保護制御の制御量が0となっているか否かを判断し、制御量が0となっていれば、保護制御が完了していると判断し、0となっていなければ保護制御が完了していないと判断する。
本実施の形態において、ECU9は、インジェクタ51に噴射させる燃料を減少させることにより、エンジン2の出力トルクを制限することで保護制御を実行する。したがって、ECU9は、インジェクタ51に噴射させる燃料の噴射量が保護制御を実行する前の噴射量となっていれば、保護制御が完了していると判断し、インジェクタ51に噴射させる燃料の噴射量が保護制御を実行する前の噴射量となっていなければ、保護制御が完了していないと判断する。
ステップS7において、保護制御が完了していると判断した場合には、ECU9は、CVT制御動作を終了する。一方、保護制御が完了していないと判断した場合には、ECU9は、保護制御の制御量を所定量低下させ(ステップS8)、CVT制御動作を終了する。
以上に説明したように、本実施の形態は、挟持力不足を検出したことを条件として、ベルト14を保護するための保護制御を実行させた後に、ベルト滑り検出制御を実行するため、プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13の少なくとも一方にベルト14を挟持する力が一時的に不足した場合には、ベルト滑り検出制御を実行しないため、運転性を低下させることなく、ベルト14の滑りを検出することができる。
また、本実施の形態は、保護制御を一定時間継続して実行した後に、ベルト滑り検出制御を実行するため、ベルト滑り検出制御において、ベルト滑りの誤検出を防止することができる。
また、本実施の形態は、保護制御を一定時間継続して実行した後に、ベルト滑り検出制御を実行するため、プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13の少なくとも一方にベルト14を挟持する力が一時的に不足した場合には、保護制御の実行時間が制限されることにより、運転者に与える違和感を抑制することができる。
また、本実施の形態は、保護制御を一定時間継続して実行した後に、保護制御の制御量を所定量低下させる度に、ベルト滑り検出制御を実行するため、運転者に与える違和感を与えずに保護制御を完了させることができる。
また、本実施の形態は、ベルト滑り検出制御において、プライマリプーリ12とセカンダリプーリ13との回転速度の速度比が所定時間以上継続して異常値となっていることを条件として、ベルト滑りを検出するため、速度比の一時的な変動によるベルト滑りの検出を抑制することができる。
また、本実施の形態は、ベルト滑りを検出したことを条件として、報知部54に報知させるため、ベルト滑りを検出したことを運転者に報知することができる。
また、本実施の形態は、目標油圧から実油圧を減じた差圧が所定圧以上であることを条件として、挟持力不足を検出するため、プライマリプーリ12及びセカンダリプーリ13の少なくとも一方にベルト14を挟持する力が不足していることを検出することができる。
また、本実施の形態は、保護制御において、エンジン2の出力トルクを制限するため、ベルト14の滑りを抑制し、ベルト14を保護することができる。
なお、本実施の形態において、CVT制御動作は、ECU9が作動状態にあるときに、繰り返し実行されると説明したが、ECU9は、要求変速比が変化したときにCVT制御動作を実行し、挟持力不足を検出した場合には、保護制御が完了するまで、CVT制御動作を繰り返し実行するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、ECU9は、インジェクタ51に噴射させる燃料を減少させることにより、エンジン2の出力トルクを制限するものとして説明したが、ECU9は、スロットルバルブアクチュエータ53を制御してエンジン2の吸入空気量を減少させることにより、エンジン2の出力トルクを制限するようにしてもよく、エンジン2の点火タイミングを遅らせることにより、エンジン2の出力トルクを制限するようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が特許請求の範囲に記載された請求項に含まれることが意図されている。
1 車両
2 エンジン
4 CVT(無段変速機)
12 プライマリプーリ
13 セカンダリプーリ
14 ベルト
54 報知部
60 制御部
2 エンジン
4 CVT(無段変速機)
12 プライマリプーリ
13 セカンダリプーリ
14 ベルト
54 報知部
60 制御部
Claims (7)
- 油圧によって幅が調整される溝がそれぞれ形成されたプライマリプーリ及びセカンダリプーリと、
前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリの溝に巻きかけられて、前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリに挟持されるベルトと、を有する無段変速機の制御装置であって、
前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリの少なくとも一方に前記ベルトを挟持する力が不足していることを条件として、前記ベルトを保護するための保護制御を実行させた後に、前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリの少なくとも一方に対して前記ベルトが滑っているベルト滑りを検出するベルト滑り検出制御を実行する制御部を備えた制御装置。 - 前記制御部は、前記保護制御を一定時間継続して実行した後に、前記ベルト滑り検出制御を実行する請求項1に記載の制御装置。
- 前記制御部は、前記保護制御を前記一定時間継続して実行した後、前記保護制御の制御量を所定量低下させる度に、前記ベルト滑り検出制御を実行する請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
- 前記制御部は、前記ベルト滑り検出制御において、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとの回転速度の速度比が所定時間以上継続して異常値となっていることを条件として、前記ベルト滑りを検出する請求項1ないし請求項3に記載の制御装置。
- 前記無段変速機の状態を報知する報知部を更に備え、
前記制御部は、前記ベルト滑りを検出したことを条件として、前記報知部に報知させる請求項4に記載の制御装置。 - 前記制御部は、前記ベルトを挟持するために必要な目標油圧から実油圧を減じた差圧が所定圧以上であることを条件として、前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリの少なくとも一方に前記ベルトを挟持する力が不足していることを検出する請求項1ないし請求項5に記載の制御装置。
- 前記制御部は、前記保護制御において、エンジンの出力トルクを制限する請求項1ないし請求項6に記載の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014071399A JP2015194169A (ja) | 2014-03-31 | 2014-03-31 | 無段変速機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=54433392
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JP (1) | JP2015194169A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112229650A (zh) * | 2020-10-10 | 2021-01-15 | 重庆市旺成科技股份有限公司 | 踏板车cvt离合器作动性检测装置及其检测方法 |
-
2014
- 2014-03-31 JP JP2014071399A patent/JP2015194169A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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