JP2012199801A - 会話支援装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 走行中の車室内でも自然な音量と音質で会話をすることができるようにした車載音響装置を提供する。
【解決手段】 運転者が発した音声を収音するマイクロフォン101と、収音した音声信号の周波数特性を補正する周波数特性補正部114と、車室内の音響伝達関数を配列データとして保持する音響特性保持部124と、音響特性保持部124から音響伝達関数を読み出して補正特性を算出する補正特性算出部123とを備える。補正特性算出部123は、運転者の生声と上記スピーカーより拡声された音声の合成周波数特性の凹凸が小さくなるような補正特性を算出して、周波数特性補正部114における補正動作を制御する。また、運転者の生声と後席スピーカーより拡声された音声の合成周波数特性の凹凸が小さくなるように、後席スピーカーの拡声音声を補正することにより、走行中の車室内でも自然な音量と音質で会話をすることができるようになる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車室内で会話を円滑に行うための会話支援装置に関するものである。
車両内で会話を円滑に行うための音響装置として、例えば、各座席の近くに設置されたマイクによって発話者の音声を集音し、オーディオ音及び周辺ノイズの成分を除去した後に、他の座席に設置されたスピーカで出力することで、騒音下や音楽等の再生中であっても会話音声を明瞭に聴き取ることを可能とする車内会話補助装置が知られている(特許文献1)。
また、スピーカから出力される拡声音声に一定の遅延処理を施すことで、拡声音声よりも発話者が発した生声が先に受聴できるようにして、発話者の方向に音像定位させることで、会話をしやすくする会話支援システムがある(特許文献2)。
特開2002−51392号公報 特開2008−42390号公報
しかしながら、上記特許文献に記載の装置ないしシステムでは、発話者から発せられた生声と、スピーカから出力される拡声音声が加算合成されることによって、他の座席の乗員が受聴する音声の周波数特性に乱れが生じ、音声の明瞭度が低下するという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、生声と拡声音の加算合成による周波数特性の乱れを補正することで、明瞭な会話を実現する会話支援システムを提供することを目的とする。
本発明の会話支援装置は、前記車両内の音響伝達関数を保持する音響特性保持部と、前記音響特性保持部の前記音響伝達関数に基づき補正特性を算出する補正特性算出部と、前記補正特性算出部からの前記補正特性に基づき、前記マイクロフォンからの音声信号の周波数特性を補正して前記スピーカに出力する周波数特性補正部とを備えた構成を有する。
この構成により、発話者から発せられた生声と、スピーカから出力される拡声音声との加算合成による周波数特性の乱れが抑えられるので、音声が不明瞭となることなく、走行中の車室内でも自然な音量と音質で会話をすることができるようになる。
本発明の会話支援装置において、前記補正特性算出部は、直接受聴される音声と前記スピーカーより拡声された音声の合成周波数特性の凹凸が小さくなるように前記補正特性を算出する。この構成により、受聴する音声の周波数特性に対する乱れが抑制され、走行中の車室内でも自然な音量と音質で会話をすることができるようになる。
本発明の会話支援装置において、前記補正特性算出部は、直接受聴される音声と前記スピーカーより拡声された音声の合成周波数特性が、直接受聴される音声の周波数振幅特性の定数倍になるように前記補正特性を算出する。この構成により、運転者が発した音声の周波数特性が変化することなく所定倍されるため、より自然な音量と音質で会話することができる。
本発明の会話支援装置において、前記車両の各座席の位置を検出する座席位置検出部を備え、前記音響特性保持部は各座席位置に対応する音響伝達関数を保持し、前記補正特性算出部は各座席の位置情報に基づき、前記音響特性保持部から座席位置に対応する音響伝達関数を読み出して、前記補正特性を算出する。この構成により、運転者あるいは後席乗員が任意に座席位置を変更しても、座席位置の変更に応じた補正特性に基づき音声信号の補正を行うことができるため、自然な音質で会話をすることができる。
本発明の会話支援方法は、マイクロフォンより音声を収音して音声信号を出力するステップと、前記車両内の音響伝達関数を保持するステップと、前記音響特性保持部の前記音響伝達関数に基づき補正特性を算出するステップと、前記補正特性算出部からの前記補正特性に基づき、前記マイクロフォンからの音声信号の周波数特性を補正して前記スピーカに出力するステップとを備えた構成を有する。この構成によっても、上記と同様に、発話者から発せられた生声と、スピーカから出力される拡声音声との加算合成による周波数特性の乱れが抑えられるので、音声が不明瞭となることなく、走行中の車室内でも自然な音量と音質で会話をすることができるようになる。
本発明によれば、運転者の生声と後席スピーカーより拡声された音声の合成周波数特性の凹凸が小さくなるように、後席スピーカーの拡声音声を補正することにより、走行中の車室内でも自然な音量と音質で会話をすることができるようになる効果を奏する。
本発明の実施の形態1における会話支援システムのブロック図 本発明の実施の形態2における会話支援システムのブロック図 会話支援システムの動作説明のための信号フロー図 会話支援システムの特性説明のための特性図
以下、本発明の好適な実施形態に係る会話支援システムについて、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る会話支援システムの構成を示すブロック図である。会話支援システムは、マイクロフォン101、後席スピーカー106、音量入力部107、信号処理部110、制御部120を備え、これらは車両に搭載されている。
図1において、マイクロフォン101は、車室内の運転席に近い位置(例えば、ハンドルの裏やサンバイザーなど)に設置され、主として運転者の発話音声を収音する。マイクロフォン101の出力端子は、マイクロフォンアンプ102およびA/D変換器103に接続され、さらに信号処理部110の入力端子に接続される。マイクロフォンアンプ102の増幅量は、使用条件から鑑みて、100dBSPLまでの入力に対して歪みが発生しないゲイン量と定められる。
信号処理部110は、音声処理用DSPやFPGAなどで実現され、入力された音声信号に対して所望の音声処理を行う。信号処理部110の出力端子は、D/A変換器104およびオーディオアンプ105に接続される。オーディオアンプ105の出力端子は、後席に近い位置(例えば、リアドアや後席ヘッドレストなど)に設置された後席スピーカー106に接続される。運転者が発話した音声は、マイクロフォン101により収音され、所望の音声処理が施された後に、後席スピーカー106から音声として出力されることで、後席乗員に聴取される。
音量入力部107は、運転席の近傍に設けられ、後席スピーカー106の音量を選択するために運転手によって操作される。音量入力部107としては、例えば、ノブ付きのロータリーエンコーダー、リモコン、あるいはタッチパネルを用いることができる。
信号処理部110は、エコー除去部111、ノイズ除去部112、音量変更部113と周波数特性補正部114から構成され、周波数特性補正部114の出力端子は信号処理部110の出力端子に接続されるとともに、エコー除去部111の入力端子に接続される。
車両用の音響装置では、マイクロフォンとスピーカーが同じ音響空間に設置されるため、音響的な閉ループが形成され、音響エコーあるいはハウリングが発生する場合がある。すなわち、運転者から発せられた音声がマイクロフォン101により収音され、後席スピーカー106より拡大音声として出力された後に、この拡大音声が再度マイクロフォン101により回り込み、後席スピーカー106より出力されるというループを形成する場合がある。このとき、回り込んだ音声が十分に減衰されていなければ、同一音声が繰り返して出力され、車両の乗員に対して音響的なエコーとして知覚され、音声の明瞭度が低下してしまう。
信号処理部110では、エコー除去部111において、入力される音声信号に含まれる上記のエコー成分が除去される。エコー除去部111は、後席スピーカー106とマイクロフォン101の間の音響伝達関数をFIRフィルタにより模擬するとともに、後席スピーカー106から出力される音声信号、すなわち信号処理部110の出力信号を、このFIRフィルタに入力することにより、擬似的にエコー成分を生成する。そして、エコー除去部111は、マイクロフォン101からの入力信号から、この疑似エコー成分を減じることで、エコー成分を除去する。
なお、運転者や後席乗員が乗車位置や姿勢を変えることにより、後席スピーカー106とマイクロフォン101の間の音響伝達関数が変化することから、この変化に追従するために、LMS法などによる適応フィルタ処理を施しても良い。
ノイズ除去部112は、エコー除去部111からの信号が入力され、当該信号に混入したノイズが除去される。ここで、ノイズとは、例えば、走行中に発生する走行騒音であり、主にエンジンの回転運動により発生する低周波騒音とタイヤと路面の摩擦により発生するロードノイズである。これらのノイズは低周波成分が主であるため、ノイズ除去部112においてハイパスフィルターを構成することで、ノイズ成分を除去することができる。ここで、音声信号が減衰しないように、ハイパスフィルターのカットオフ周波数は、例えば100Hz〜200Hzと定められる。あるいは、ノイズ除去部111において、スペクトルサブトラクション法による処理を行うことで、定常的に発生するノイズを抑圧するようにしても良い。
音量変更部113は、ノイズ除去部112からの信号が入力され、運転者が選択した音量になるように信号レベルが増減される。例えば、音量入力部107にロータリーエンコーダが用いられている場合、ロータリーエンコーダの回転量(クリック数)に応じたパルスが入力操作に応じた信号が、音量入力部107から制御部120の音量指示部121に送られる。また、制御部120の音量係数保持部122には、音量入力部107の出力信号に対する音量の増減値を示す音量係数のデータテーブルが予め保持されている。音量入力部107から送られてきた信号を音量指示部121が検知すると、音量支持部121は音量係数保持部122のデータテーブルを参照して、必要な音量係数を音量変更部113へ出力する。音量変更部113は、音量係数を乗算器の係数として入力信号に乗ずることにより、信号レベルが増減される。
周波数特性補正部114は、音量変更部113から入力された音声信号の周波数特性を補正する。周波数特性補正部114は、FIRフィルタにより構成しても良いし、多バンドIIRフィルタによるイコライザで構成しても良い。
制御部120は、運転者あるいは後席乗員の入力操作に応じて、信号処理部110を制御する制御部であり、例えばCPUやメモリ(ROM、RAM)を有したマイコンなどから構成される。CPUは、ROMに格納されたコンピュータプログラムを、RAMを作業領域として使いながら実行する。音量指示部121は、運転者が音量入力部107を用いて選択した音量設定に対応する音量係数を音量係数保持部122から読み出し、音量変更部113に音量係数を伝える。補正特性算出部123は、予め測定により得られた音響特性を保持する音響特性保持部124から音響特性を読み出し、周波数特性補正部114における補正動作の制御を行う。
音響特性保持部124には、予め音響測定により得られた車室内音響特性を示す音響伝達関数のデータが保持されており、補正特性算出部123では、この車室内音響特性から詳細後述する方法により周波数補正特性が算出される。さらに、補正特性算出部123では周波数補正特性を有するデジタルフィルタを実現するためのフィルタ係数が算出される。例えば、周波数特性補正部114がFIRフィルタで構成されている場合、周波数サンプリング法によりFIRフィルタ係数が算出される。
次に、補正特性算出部123における周波数補正特性の算出方法について詳述する。説明を分かりやすくするために、まず、周波数特性を補正しない場合について説明する。
以下、後席話者が聴取する運転者の発話音声について、図3および図4を用いて説明する。図3において、Hf,m、Hf,r、Hs,rはそれぞれ、運転者の口とマイクロフォン301の間の音響伝達関数、運転者の口と後席乗員の受聴位置の間の音響伝達関数、後席スピーカー303と後席乗員の受聴位置の間の音響伝達関数を表す。後席乗員が聴取する運転者の音声は運転者の生声とスピーカー再生音の合成になるため、その音響伝達関数Hallは、次式で表すことができる。
Hall = Hf,r + Hf,m ・Hs,r ・・・ (1)
通常、運転者は車両前方を向きながら発声するため、生声は指向特性が強い高域成分が減衰して後席に伝わる。そのため、式(1)の右辺第一項は図4(a)に示すような高域減衰特性を示す。一方、式(1)の右辺第二項を図4(b)のように一般的な平坦特性とした場合、式(1)の右辺第一項と右辺第二項の成分が特定の帯域で位相干渉を起こし、特性の減衰が生じる。位相干渉を起こす帯域は車両の形状や体積、座席位置や後席スピーカーの配置により決定されるが、例えばワンボックスカーの3列目座席では図4(c)に示すように、200Hz〜400Hzにおいて特性減衰が生じることがある。この場合、特に男性音声の低音成分が欠如することにより、声の質が変化してしまい、円滑な会話が阻害される。
そこで、本実施形態のシステムにおいては、後席スピーカー106から出力される前の音声信号に対して、下記に述べるように周波数特性の補正を行う。
図1において、音響特性保持部124は、図3のHf,m、Hf,r、Hs,rをそれぞれ配列データとして保持する。これらのデータは、予め車室内で音響測定を実施することにより得ることができる。すなわち、図3において、運転車の口の位置に測定用スピーカーを設置し、後席乗員の受聴位置に測定用マイクロフォンを設置し、測定用スピーカーと測定用マイクロフォンの間のインパルス応答を測定する。この測定により得られたインパルス応答を離散フーリエ変換することにより、伝達関数Hf,mが得られる。
同様にして、運転者の口の位置に測定用スピーカーを設置し、この測定用スピーカーとマイクロフォン301の間のインパルス応答を測定するとともに、このインパルス応答を離散フーリエ変換することにより、伝達関数Hf,mが得られる。さらに、後席乗員の受聴位置に測定用マイクロフォンを設置し、後席スピーカ303と測定用マイクロフォンとの間のインパルス応答を測定し、このインパルス応答を離散フーリエ変換することにより、伝達関数Hs,rが得られる。
なお、測定用スピーカーおよび測定用マイクロフォンの代わりに、スピーカーおよびマイクロフォンを備えたマネキンやHATS(Head And Torso Simulator)を用いても良い。
補正特性算出部123は、音響特性保持部124が保持する配列データから、次式(2)により補正特性Hcompを算出する。なお、運転手が音量入力部107により再生音量を変更している場合は、音量変更部113の乗算器の音量係数をHf,mに乗じる。
Hcomp = (1−Hf,r)/(Hf,m・Hs,r) ・・・(2)
さらに、補正特性算出部123は、補正特性Hcompを実現するデジタルフィルタのフィルタ係数を算出する。例えば、周波数特性補正部114がFIRフィルタで構成されている場合、周波数サンプリング法によりFIRフィルタ係数を算出する。
このように実現された周波数特性補正部114において算出され、補正に用いられる周波数特性をHeqとすると、後席乗員が聴取する運転者の音声の音響伝達関数は、次式で表わされる。
Hall = Hf,r + Heq・Hf,m ・Hs,r ・・・ (3)
ここで、補正特性算出部123におけるフィルタ係数算出における近似誤差をEとすると、Heq = Hcomp+Eと表すことができるので、式(2)と式(3)より、Hallは次式で表される。
Hall = Hf,r + (Hcomp + E)・Hf,m ・Hs,r
=1 +E・Hf,m ・Hs,r ・・・ (4)
すなわち、Eが小さくなるようにフィルタ係数を算出することにより、Hall≒1とすることができる。なお、周波数特性補正部114がFIRフィルタで構成されている場合はフィルタのタップ長を長くすることで、多バンドIIRフィルタで構成されている場合はバンド数を大きくすることでEを小さくすることができる。これにより、後席乗員が聴取する運転者の音声の周波数特性の凹凸を小さくすることができ、自然な音質で会話をすることができる。
なお、上記では式(2)より補正特性を算出したが、下記の式(5)のようにしても良い。なお、次式(5)において、kは1より大きい所定値である。
Hcomp = (k−1)・Hf,r/(Hf,m・Hs,r) ・・・(5)
式(5)を用いた場合、後席乗員が聴取する運転者の音声の音響伝達関数Hallは、次式(6)で表される。
Hall = k・Hf,r + E・Hf,m ・Hs,r ・・・ (6)
すなわち、Eが小さくなるようにフィルタ係数を算出することにより、Hall≒k・Hf,rとすることができ、運転者が発した音声の周波数特性が変化することなくk倍されるため、より自然な音量と音質で会話することができる。
なお、図1では3列目後席の左席にスピーカーを設置した例を示したが、3列目後席の右席、あるいは2列目後席にスピーカーを設置した場合も同様に実現することができる。
以上のように本実施の形態によれば、生声とスピーカー出力音声の合成特性を補正する周波数特性補正部を備えることにより、後席乗員が聴取する運転者の音声の周波数特性の凹凸を小さくすることができるため、走行中の車の中でも自然な音量と音質で会話をすることができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の第2実施形態に係るシステムについて、図2のブロック図を参照して説明する。なお、上記第1実施形態に係るシステムと同一の構成部材については、同一の符番を付して詳細な説明を省略する。
図2に示すように、この第2実施形態に係るシステムは、それぞれ運転席と3列目後席の位置を変更する座席位置変更部201,202を備えており、運転席と3列目後席のそれぞれの乗員が選択した位置に座席を移動させる。この座席位置変更部201と202は、例えばロック式スライドレールで構成することができ、その場合は、座席側面に固定棒が設置されており、この固定棒が、スライドレール上に一定の間隔で設置された固定穴のいずれかに挿入されることにより、座席を固定することができる。そして、座席位置を変更する場合は、一時的に固定棒が固定穴から抜粋され、乗員が選択した固定穴の位置に固定棒がくるように、座席がスライドレール上を移動してから、再度固定棒が固定穴に挿入される。
また、第2実施形態に係るシステムは、各座席の位置を検出する座席位置検出部203を備えており、例えば、座席がロックされている位置を機械的あるいは電気的に検出する位置センサーにより構成される。この座席位置検出部203は、座席位置変更部201,202と接続されている。
例えば、座席位置変更部201と202がロック式スライドレールで構成されている場合は、スライドレール上の固定穴に識別番号が付されており、座席位置検出部203は、固定棒が挿入されている固定穴の識別番号を検出することで、座席がロックされている位置を検出することができる。座席位置検出部203の出力端子は、補正特性算出部123に接続されており、検出した固定孔の識別番号の情報を、補正特性算出部123に出力する。
図2において、音響特性保持部124は、乗員が選択可能な座席位置に対応した図3の音響伝達関数Hf,m、Hf,r、Hs,rを配列データとして保持する。すなわち、座席位置変更部201、202で乗員が選択可能な座席位置の数をそれぞれMとNとした場合、音響特性保持部124は、運転席の位置により変化するM通りのHf,mを配列データとして保持し、同様に、3列目後席の位置により変化するHs,rをN通り、両座席の位置により変化するHf,rをM×N通り保持する。これらの伝達関数のデータは、予め、各座席を対応する座席位置に移動させた上で、車室内で音響測定を実施することにより取得することができる。
補正特性算出部123は、式(2)あるいは式(5)の補正特性を算出する際に、各座席位置に対応するHf,m、Hf,r、Hs,rの配列データを音響特性保持部124から読み出す。そして、補正特性算出部123は、後席スピーカー106から出力される前の音声信号に対して、上記第1実施形態で説明したのと同様にして、周波数特性の補正を行う。
本実施の形態によれば、座席位置の変更により音響特性が変化した場合でも、それぞれの座席位置に対応した音響特性を元に補正特性を算出することができるため、運転者あるいは後席乗員が任意に座席位置を変更しても、自然な音質で会話をすることができる。なお、図2の例では、3列目後席の左席にスピーカーを設置した例を示したが、3列目後席の右席、あるいは2列目後席にスピーカーを設置した場合も同様に実現することができる。
本発明の車載音響装置は、走行中の車室内でも自然な音量と音質で会話をすることができる会話支援装置として有用であり、特に運転席と後席の距離が大きいミニバンタイプの車で使用する会話支援装置として有用である。
101 マイクロフォン
102 マイクロフォンアンプ
103 A/D変換器
104 D/A変換器
105 オーディオアンプ
106 後席スピーカー
107 音量入力部
110 信号処理部
111 エコー除去部
112 ノイズ除去部
113 音量変更部
114 周波数特性補正部
120 制御部
121 音量指示部
122 音量係数保持部
123 補正特性算出部
124 音響特性保持部
201 運転席位置変更部
202 3列目後席位置変更部
203 座席位置検出部

Claims (5)

  1. 音声を拡声出力するスピーカと、音声を収音して音声信号を出力するマイクロフォンとを備えた車両に搭載される会話支援装置であって、
    前記車両内の音響伝達関数を保持する音響特性保持部と、
    前記音響特性保持部の前記音響伝達関数に基づき補正特性を算出する補正特性算出部と、
    前記補正特性算出部からの前記補正特性に基づき、前記マイクロフォンからの音声信号の周波数特性を補正して前記スピーカに出力する周波数特性補正部とを備えたことを特徴とする会話支援装置。
  2. 前記補正特性算出部は、直接受聴される音声と前記スピーカーより拡声された音声の合成周波数特性の凹凸が小さくなるように前記補正特性を算出することを特徴とする請求項1に記載の車載音響装置。
  3. 前記補正特性算出部は、直接受聴される音声と前記スピーカーより拡声された音声の合成周波数特性が、直接受聴される音声の周波数振幅特性の定数倍になるように前記補正特性を算出することを特徴とする請求項1に記載の車載音響装置。
  4. 前記車両の各座席の位置を検出する座席位置検出部を備え、
    前記音響特性保持部は各座席位置に対応する音響伝達関数を保持し、
    前記補正特性算出部は各座席の位置情報に基づき、前記音響特性保持部から座席位置に対応する音響伝達関数を読み出して、前記補正特性を算出することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車載音響装置。
  5. 車両における会話を支援する方法であって、
    マイクロフォンより音声を収音して音声信号を出力するステップと、
    前記車両内の音響伝達関数を保持するステップと、
    前記音響特性保持部の前記音響伝達関数に基づき補正特性を算出するステップと、
    前記補正特性算出部からの前記補正特性に基づき、前記マイクロフォンからの音声信号の周波数特性を補正して前記スピーカに出力するステップとを備えたことを特徴とする会話支援方法。
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