JP2012198825A - 非接触型情報記録媒体、非接触ic冊子及び非接触icカード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非接触型情報記録媒体2は、ICインレット4と、外装基材6とを含んで構成されている。ICインレット4は、アンテナシート8と、ICモジュール9と、リードフレーム12とを備えている。ICモジュール9は、アンテナシート8に取着され、不図示のICチップと、該ICチップを覆うモールド樹脂13とで構成されている。リードフレーム12は、ICモジュール9に設けられ、ICモジュール9に埋め込まれる部分と、ICモジュール9から露出しアンテナシート8の他方の面に位置する部分とを有している。外装基材6は、ICインレット4の両面を被覆するものである。ICモジュール9から露出するリードフレーム12の部分が合成樹脂からなる封止層32で覆われている。
【選択図】図1
Description
非接触IC冊子は、非接触型情報記録媒体2を備えている。なお、本実施の形態では、非接触型情報記録媒体2を備える非接触IC冊子について説明するが、本発明は非接触型情報記録媒体2を備える非接触ICカードにも無論適用可能である。
ICインレット4は、アンテナシート8と、ICモジュール9と、リードフレーム12とを備えている。
アンテナシート8は、PET等の絶縁樹脂シート基材10と、絶縁樹脂シート基材10に導電性金属で形成されたアンテナ11とで構成されている。
ICモジュール9は、アンテナシート8に取着され、不図示のICチップと、該ICチップを覆うモールド樹脂13とで構成されている。
ICモジュール9は、アンテナシート8の厚さ方向の一方の面(上面)から突出し他方の面(下面)に露出して配置されている。
リードフレーム12は、ICモジュール9に設けられ、ICモジュール9(モールド樹脂13)に埋め込まれる部分と、ICモジュール9(モールド樹脂13)から露出しアンテナシート8の他方の面に位置する部分とを有している。
リードフレーム12は、ICモジュール9から露出する部分が前記のアンテナ11に電気的に接続される。
ICモジュール9のアンテナシート8への取着は、ICモジュール9から露出するリードフレーム12の部分がアンテナシート8に溶接されることで、あるいは、リードフレーム12がアンテナシート8にかしめられることによってなされる。
本実施の形態では、外装基材6は、保護PET14と、2つの多孔質膜樹脂15(15A,15B)と、カバー材16とで構成されている。
保護PET14は、アンテナシート8から突出するICモジュール9の部分と、該部分の周囲のアンテナシート8の部分を覆うように貼りつけられている。
2つの多孔質膜樹脂15のうち、一方の多孔質膜樹脂15Aは、アンテナシート8から突出するICモジュール9の部分を除くアンテナシート8の部分に接着剤21により貼り付けられている。
他方の多孔質膜樹脂15Bは、ICモジュール9から露出するリードフレーム12の部分を除くアンテナシート8の部分に接着剤21により貼り付けられている。
言い換えると、耐塩水層を構成する接着剤21がICインレット4と多孔質膜樹脂15(15A,15B)間に塗布される。つまりICインレット4は外装基材6である多孔質膜樹脂15に挟み込まれるようにして形成されている。
カバー材16は、他方の多孔質膜樹脂15のアンテナシート8と反対側の面(ICインレット4のリードフレーム12側)に接着剤22により貼り付けられている。カバー材16としては合成紙(例えばテズリン(ピーピージーインダストリー社の商品名))などの従来公知のさまざまな材料が使用可能である。
本実施の形態では、カバー材16が非接触IC冊子の冊子紙面を構成している。
そして、このような隙間空間30に耐塩水性部材を充填することで塩水等の電解質の浸入を防ぐことが出来れば、非接触IC冊子及びカードの耐塩水性能を大幅に伸ばすことが可能なことが発明者らの鋭意研究によりわかった。
そこで、本発明では、ICモジュール9から露出するリードフレーム12の部分が合成樹脂からなる封止層32で覆われている。
隙間空間30として以下のものが例示される。
ICモジュール9から露出するリードフレーム12の部分と外装基材6との間に形成される隙間空間。より詳細には、リードフレーム12の部分と他方の多孔質膜樹脂15との間に形成される隙間空間。
ICモジュール9から露出するリードフレーム12の部分のダイパットとブリッジとの間に形成される隙間空間。
溶接あるいはかしめによってICモジュール9から露出するリードフレーム12の部分とアンテナシート8との間に発生した隙間空間。
したがって、封止層32は、これら隙間空間を埋めるように構成すればよい。
封止層32の厚さが上記範囲を下回ると、封止層32のムラが発生する点で不利となる。
また、封止層32の厚さが上記範囲を上回ると、製品全体の厚さが増大し、また、材料コストがかかる点で不利となる。
この場合、上記フィルムとして、フッ素系テープ、シリコーン系テープ、アクリル系テープ、ABS系テープ、PET系テープなどなど従来公知の様々なテープが使用可能である。
上記の間隔が上記範囲を下回ると、封止層32のムラが発生する点で不利となる。
また、上記の間隔が上記範囲を上回ると、製品全体の厚さが増大し、また、材料コストがかかる点で不利となる。
また、ICモジュール9近傍の隙間空間30を封止層32で埋めることにより、ICモジュール9及びリードフレーム12と塩水等の電解質の接触を防ぐ為の電解質遮断層を設けることができる。そのため、最も塩水が入り込む余地のある部位を保護することで製品全体の耐塩水性能を向上させることができ、ひいては信頼性が高く長寿命の非接触IC冊子及び非接触カードを製造することが可能となる。
また、耐塩水性能を上げる為にICモジュール9近傍裏側のリードフレーム12とカバー材16の隙間空間30を重点的に封止層32で塞ぐ。さらに封止層32が、カバー材16とリードフレーム12やアンテナとを含む冊子全面ではなく、冊子の一部のみを塞ぐことで大幅な耐塩水性能向上の効果を得られることから使用材料も少なく低コストで耐塩水性能を向上することが可能となる。
評価サンプルとして非接触IC冊子を4枚準備し、サンプルAとした。サンプルAは隙間空間30に封止層32としてシリコーン製からなるコーキング材を塗布した。塗布範囲はICモジュール9の裏側(カバー材16側)のリードフレーム12全体を覆うことが可能な10mm×10mmとし、塗布膜厚は乾燥後で100μmとした。
評価サンプルとして非接触IC冊子を4枚準備し、サンプルBとした。サンプルBは隙間空間30にPET樹脂を乗せた。範囲はモジュール部裏側(カバー側)にリードフレーム12全体を覆うことが可能な10mm×10mmとし、膜厚は100umとした。
評価サンプルとして非接触IC冊子を4枚準備し、サンプルCとした。サンプルCは図30の隙間の部分に特別な処理は施さなかった。
11…アンテナ
12…リードフレーム
13…ICモジュール
14…保護PET樹脂
15…多孔質膜樹脂
16…カバー材
21…耐塩水層を有する接着剤
22…接着剤
30…隙間空間
32…封止層
Claims (10)
- アンテナが形成されたアンテナシートと、前記アンテナシートに取着されたICモジュールと、前記ICモジュールに設けられ前記アンテナに接続されるリードフレームとを備えるICインレットと、
前記ICインレットの両面を被覆する外装基材とを含む非接触型情報記録媒体であって、
前記ICモジュールは、前記アンテナシートの厚さ方向の一方の面から突出し他方の面に露出して配置され、
前記リードフレームは前記ICモジュールに埋め込まれる部分と、前記ICモジュールから露出し前記アンテナシートの他方の面に位置する部分とを有し、
前記ICモジュールから露出する前記リードフレームの部分が合成樹脂からなる封止層で覆われている、
ことを特徴とする非接触型情報記録媒体。 - 前記封止層の厚さが1μm以上、1mm以下であることを特徴とする請求項1記載の非接触型情報記録媒体。
- 前記合成樹脂がシリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ABS系樹脂、PET樹脂、フッ素系樹脂の何れかであることを特徴とする請求項1または2記載の非接触型情報記録媒体。
- 前記封止層は、前記ICモジュールから露出する前記リードフレームの部分と前記外装基材との間に形成される隙間空間、および、前記ICモジュールから露出する前記リードフレームの部分のダイパットとブリッジとの間に形成される隙間空間の少なくとも一方を埋めるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の非接触型情報記録媒体。
- 前記ICモジュールの前記アンテナシートへの取着は、前記ICモジュールから露出する前記リードフレームの部分が前記アンテナシートに溶接されることで、あるいは、前記リードフレームが前記アンテナシートにかしめられることによってなされ、
前記封止層は、前記溶接あるいは前記かしめによって前記ICモジュールから露出する前記リードフレームの部分と前記アンテナシートとの間に発生した隙間空間を埋めるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の非接触型情報記録媒体。 - 前記封止層は、フィルムで形成されていることを特徴とする請求項1記載の非接触型情報記録媒体。
- 前記フィルムは、フッ素系テープ、シリコーン系テープ、アクリル系テープ、ABS系テープ、PET系テープの何れかで構成されていることを特徴とする請求項7記載の非接触型情報記録媒体。
- 前記ICインレットを平面視した状態で、前記封止層は、前記ICモジュールから露出する前記リードフレームの部分よりも一回り大きな輪郭を有する領域を覆うように延在しており、
前記領域の輪郭と前記ICモジュールから露出する前記リードフレームの部分との間隔が0.5mm以上5mm以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至7に何れか1項記載の非接触型情報記録媒体。 - 前記請求項1乃至8に何れか1項記載の非接触情報記録媒体を備えることを特徴とする非接触IC冊子。
- 前記請求項1乃至8に何れか1項記載の非接触情報記録媒体を備えることを特徴とする非接触ICカード。
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JP2010257416A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Toppan Printing Co Ltd | 情報記録媒体、非接触型ic付データキャリア、および情報記録媒体の製造方法 |
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- 2011-03-23 JP JP2011063437A patent/JP5810573B2/ja active Active
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