JP2012198254A - クリーニング装置及びこれを搭載した画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置及びこれを搭載した画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】その製造コストの低廉化及びスクレーパの位置精度向上を達成できるクリーニング装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供する。
【解決手段】回転可能に構成されており、トナー像が形成される像担持体(18)の表面に圧接し、残留トナーを用いて像担持体表面を研磨するクリーニングローラー(54)と、カウンター方向でクリーニングローラーに接触する上流側当接部(82)、及びトレール方向でクリーニングローラーに接触する下流側当接部(87)をそれぞれ有し、これら上流側当接部及び下流側当接部を一体形成したスクレーパ(80)と、クリーニングローラーからみてスクレーパの裏側に配置され、上流側当接部の裏側及び下流側当接部の裏側の少なくとも2点に当接してスクレーパを支持し、このスクレーパをクリーニングローラーに圧接させる支持部材(70)とを具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、転写の際に像担持体の表面に残った残留トナー等を除去するクリーニング装置及びこれを搭載した画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置では電子写真方式が用いられており、帯電器が像担持体、例えば感光体ドラムを予め帯電し、露光部が感光体ドラムの表面に光を照射すると、この感光体ドラムの表面には静電潜像が形成される。また、現像器はトナーを担持しており、トナーが静電潜像に付着して感光体ドラムの表面にはトナー像が現像される。そして、この可視化されたトナー像を用紙に、或いは中間転写体を介して用紙に転写して定着させる。
ここで、感光体ドラムの表面には、トナーが用紙に転写されずに残ることがあり、次回の画像形成までに除去する必要がある。そこで、この感光体ドラムの表面を清掃する構造が開示されている(例えば、特許文献1〜6参照)。
詳しくは、クリーニングブレード及びクリーニングローラーが感光体ドラムの表面に接触し、クリーニングブレードが感光体ドラムの表面に残った残留トナーを除去する。
また、この残留トナーには微量の研磨剤が含まれている。クリーニングブレードで除去した残留トナーはクリーニングローラーに付着し、このクリーニングローラーは感光体ドラムの表面に付着した放電生成物などを除去する。このクリーニングローラーにはスクレーパが接触し、クリーニングローラーに付着したトナーの厚さを調整している。
特開2006−91614号公報 特開2004−361776号公報 特開2005−156706号公報 特開2006−23537号公報 特開2008−176307号公報 特開2009−109568号公報
しかしながら、従来の技術では、クリーニングローラーに対するスクレーパの位置精度が低下し、また、クリーニング装置の組み立て作業時間が長くなるという問題がある。
詳しくは、スクレーパは支持部材に保持されてクリーニングローラーに圧接しているが、これらスクレーパと支持部材とは、例えば特許文献1のように両面テープを用いて接合されている。
この両面テープの厚みは、スクレーパの厚みの公差よりも大きいものであり、また、スクレーパと支持部材との接合状態によっても大きく変化する。つまり、両面テープを用いると、クリーニングローラーに対するスクレーパの位置が大きく変動するとの懸念がある。このため、この両面テープによる貼り付け作業は慎重に行われる。
また、例えば特許文献2の如くクリーニングローラーに対して2個のスクレーパが接触している場合には、2個の支持部材を要するとともに、上記慎重を要する貼り付け作業も2回に増えることから、組み立て作業も長期間になるのである。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、その製造コストの低廉化及びスクレーパの位置精度向上を達成できるクリーニング装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明は、回転可能に構成されており、トナー像が形成される像担持体の表面に圧接し、残留トナーを用いて像担持体表面を研磨するクリーニングローラーと、クリーニングローラーの回転方向に対してカウンター方向でクリーニングローラーに接触する上流側当接部、及びクリーニングローラーの回転方向でみてクリーニングローラーと上流側当接部との当接位置よりも下流側にてクリーニングローラーに当接しており、このクリーニングローラーの回転方向に対してトレール方向でクリーニングローラーに接触する下流側当接部をそれぞれ有し、これら上流側当接部及び下流側当接部を一体形成したスクレーパと、クリーニングローラーからみてスクレーパの裏側に配置され、上流側当接部の裏側及び下流側当接部の裏側の少なくとも2点に当接してスクレーパを支持し、このスクレーパをクリーニングローラーに圧接させる支持部材とを具備する。
第1の発明によれば、クリーニング装置は、像担持体の表面に圧接するクリーニングローラーを有する。クリーニングローラーは、残留トナーを用いて像担持体表面を研磨しており、この像担持体表面に付着した放電生成物などを除去できる。
ここで、クリーニングローラーに付着した残留トナーの厚さが変動すると、像担持体表面を良好に研磨できなくなるため、残留トナーの厚さにムラが生じないように調整する必要がある。
そして、本発明では、スクレーパが、カウンター方向でクリーニングローラーに接触する上流側当接部と、トレール方向でクリーニングローラーに接触する下流側当接部とを一体化して1枚で形成されており、この1枚のスクレーパが少なくとも2点で支持部材に支持され、クリーニングローラーに圧接されている。
このように、1枚のスクレーパを支持部材とクリーニングローラーとの間に狭持して配置すれば、従来のような両面テープを用いることなく、スクレーパの設置が可能になる。したがって、この両面テープによる貼り付け作業が不要になってクリーニング装置の製造コストの低廉化を図ることができ、また、そのテープ厚みのバラツキによるスクレーパの位置精度低下も防止できる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、スクレーパは、上流側当接部と下流側当接部との連結部分にて折れ曲がっており、支持部材は、クリーニングローラーからみてこの折れ曲がり位置の裏側にも当接してスクレーパを支持し、このスクレーパをクリーニングローラーに圧接させることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、1枚のスクレーパが、上流側当接部の裏側及び下流側当接部の裏側に加え、さらに、その折れ曲がり位置の裏側の3点で支持部材に支持されているため、クリーニングローラーへのスクレーパの圧接力及びスクレーパの位置精度をさらに高めることが可能になる。
第3の発明は、第1や第2の発明の構成において、上流側当接部は、そのエッジがクリーニングローラーに接触する一方、下流側当接部は、その腹部がクリーニングローラーに接触していることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、上流側当接部は、下流側当接部よりも前に、カウンター方向でクリーニングローラーに接触する。つまり、上流側当接部のエッジはクリーニングローラーの回転方向に対向してクリーニングローラーに線接触し、クリーニングローラー上の残留トナーを掻き取り、そのトナー層厚を均一に規制することができる。
その後、下流側当接部は、トレール方向でクリーニングローラーに接触する。つまり、この下流側当接部材の腹部がクリーニングローラーを押さえ付けて面接触するため、下流側当接部の腹部は上流側当接部をすり抜けたクリーニングローラー上の残留トナーをクリーニングローラーに押し付けられたままにできる。
したがって、クリーニングローラーのトナー層厚を適度に規制した状態を維持しつつ、上流側当接部材をすり抜けた残留トナーはクリーニングローラーから脱落しない。この結果、放電生成物などを良好に除去できるとともに、残留トナーによるクリーニング装置周辺の汚染も防止できる。
第4の発明は、第1や第2の発明の構成において、上流側当接部は、その腹部がクリーニングローラーに接触し、下流側当接部もまた、その腹部がクリーニングローラーに接触していることを特徴とする。
第4の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、上流側当接部は、下流側当接部よりも前に、カウンター方向でクリーニングローラーに接触する。つまり、上流側当接部の腹部はクリーニングローラーに線接触し易くなり、クリーニングローラー上の残留トナーを掻き取り可能になる。
その後、下流側当接部は、トレール方向でクリーニングローラーに接触する。つまり、この下流側当接部材の腹部がクリーニングローラーを押さえ付けて面接触するため、クリーニングローラー上の残留トナーが上流側当接部をすり抜けても、下流側当接部の腹部はこの残留トナーをクリーニングローラーに押し付けられたままにできる。
したがって、この場合にもクリーニングローラーのトナー層厚を適度に規制した状態を維持しつつ、上流側当接部材をすり抜けた残留トナーはクリーニングローラーから脱落しない。この結果、放電生成物などを良好に除去できるとともに、残留トナーによるクリーニング装置周辺の汚染も防止できる。
第5の発明は、第1から第4の発明のクリーニング装置を搭載した画像形成装置であることを特徴とする。
第5の発明によれば、上記クリーニング装置によって良好な画像形成が長期間に亘って実施可能になることから、画像形成装置の信頼性向上に寄与する。
本発明によれば、クリーニングローラーを2箇所で接するスクレーパが、両面テープを用いずに支持部材で支持されており、製造コストの低廉化及びスクレーパの位置精度向上を達成できるクリーニング装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
本実施例のプリンターの概略構成図である。 図1のクリーニング装置周辺の拡大図である。 図2のクリーニングローラー、スクレーパや支持部材の斜視図である。 他の実施例におけるクリーニング装置周辺の拡大図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、画像形成装置の一例であるモノクロ印刷するプリンター1の構造が概略的に示されている。この図1に示す断面はプリンター1の左側面からみたものである。このため、プリンター1の前面は図1の右側に、プリンター1の背面は図1の左側にそれぞれ位置する。
図1に示されるように、プリンター1は装置本体2を有し、この装置本体2の内部下方には給紙カセット4が配置されている。この給紙カセット4の内部には、枚葉の用紙Pが積層された状態で収納される。そして、用紙Pは、給紙カセット4から図1で右上方に向けて送出され、次いで、装置本体2の内部でプリンター1の背面に向けて反転する。
また、給紙カセット4は、図1でみて右方向に引き出し可能に構成されており、この引き出した状態にて、給紙カセット4内に新たな用紙Pを補充したり、用紙Pを別の種類の用紙に入れ替え可能となる。
装置本体2の内部には、給紙カセット4からの用紙搬送方向でみて下流側にフィードローラー10、用紙搬送路12、レジストローラー14、画像形成部16の順に配置される。
画像形成部16には、感光体ドラム(像担持体)18を有したドラムユニット17が備えられている。この感光体ドラム18は回転自在に設置され、図示しない駆動モーターによって図1の時計回りに駆動する。また、本実施例の感光体ドラム18は、その表面に非晶質シリコン系の層を有したa−Siドラムである。
感光体ドラム18の周囲の適宜位置には、帯電器20、露光部15、現像器24、転写部30やクリーニング装置50がそれぞれ設けられている。
この帯電器20は、図2でみると感光体ドラム18の上方に位置しており、この感光体ドラム18の表面を均一に帯電させる。なお、この帯電器20には図示のコロナ放電方式の他、感光体ドラム18の表面に直接に接する帯電ローラーを有した直接接触方式であっても良い。
再び図1に戻り、露光部15はドラムユニット17の上側に配置されており、所望の画像データに応じたレーザー光Lを感光体ドラム18に向けて照射し、感光体ドラム18の表面に静電潜像を形成する。また、現像器24はドラムユニット17の右側に配置され、トナーコンテナ23から供給されたトナーを感光体ドラム18の表面に静電的に付着させる。
さらに、転写部30はドラムユニット17の下側に配置され、転写ローラー31を備える。この転写ローラー31は感光体ドラム18に対して下方から圧接可能に構成され、これら感光体ドラム18と転写ローラー31とは、トナー像を用紙Pに転写するための転写ニップ部を形成する。
用紙搬送方向でみて転写部30の下流側には、定着部32、用紙搬送路34及び排紙トレイ36の順に配置されている。
この用紙搬送路34は、定着部32の下流側からプリンター1の背面に沿って上方へ延びており、さらに、装置本体2の上部位置にてプリンター1の前面側へ屈曲している。そして、用紙Pの片面にのみ印刷する場合には、定着部32を通過した用紙Pは排出ローラー35を介して排紙トレイ36に排出され、高さ方向に積層される。
一方、本実施例では、給紙カセット4と転写部30や定着部32との間に両面印刷用の用紙搬送路38が形成される。この用紙搬送路38は、プリンター1の背面に沿う位置にて用紙搬送路34の途中から分岐して下方に向かい、続いて、プリンター1の前面に向けて屈曲して水平方向に延び、レジストローラー14の上流側、例えば給紙ローラー8とフィードローラー10との間に連結し、用紙搬送路12に合流している。用紙搬送路38内の用紙Pは搬送ローラー40によって用紙搬送路12に向けて搬送される。
ここで、クリーニング装置50は、図1でみて感光体ドラム18の左方に配置されている。
本実施例のクリーニング装置50は、図2に示される如く、感光体ドラム18の回転方向でみて転写ローラー31との転写位置の下流側にて、この感光体ドラム18に向けて開口したハウジング51を備え、このハウジング51の適宜位置に、クリーニングブレード52、クリーニングローラー54やトナー回収部58を有している。
クリーニングローラー54は、ハウジング51の開口で感光体ドラム18に対峙しており、感光体ドラム18の回転軸線方向に沿って延びている。
また、クリーニングローラー54は、図3に示された回転軸56がハウジング51に回転自在に支持され、図示しない駆動モーターによって図2の反時計回りに駆動し、トナー像が転写された後の感光体ドラム18の表面をトレール方向で摺擦して研磨する。
本実施例のクリーニングローラー54は、例えば導電性発泡EPDM製の摺擦面を有し、この摺擦面は所定の線速比で感光体ドラム18の表面に圧接する。これにより、クリーニングローラー54の摺擦面は、感光体ドラム18の非晶質シリコン系の層に付着する放電生成物などを除去できる。
次に、クリーニングブレード52は、図2に示される如く、ハウジング51の上端に固定される本体部分や、この本体部分に溶着された例えばポリウレタンゴム製のブレード部分からなり、このブレード部分の下端にエッジ53を有する。
このエッジ53は、感光体ドラム18の回転方向でみてクリーニングローラー54との当接位置の下流側に配置されており、感光体ドラム18の回転軸線方向に沿って延びている。そして、当該エッジ53がカウンター方向で感光体ドラム18に接触し、感光体ドラム18の表面に付着した残留トナーなどを掻き取ることができる。
クリーニングブレード52によって感光体ドラム18の表面から掻き取られた残留トナーは、そのエッジ53付近に一時的に溜められ、クリーニングローラー54に付着する。
本実施例のトナーには、微量の研磨剤(酸化チタン、シリカ、アルミナなど)が含まれており、クリーニングローラー54は、この研磨剤を含むトナーを用いて感光体ドラム18の表面を研磨する。
ところで、本実施例では、クリーニングローラー54に付着した残留トナーの厚さを1個のスクレーパ80で調整することができる。
具体的には、このスクレーパ80は、クリーニングローラー54に当接する上流側当接部82及び下流側当接部87を有し、さらに、これら上流側当接部82と下流側当接部87とを連結する折れ曲がり部85を有している。
上流側当接部82は、例えばSUS製の弾性プレート(厚さ約0.3mm)であり、クリーニングローラー54と感光体ドラム18との当接位置とは反対側に設置され、その先端であるエッジ83がクリーニングローラー54の回転軸線に沿って延びている(図3)。そして、このエッジ83が、カウンター方向でクリーニングローラー54の摺擦面に接触し、クリーニングローラー54に付着した残留トナーを掻き取っている。
一方、下流側当接部87は、図2でみてクリーニングローラー54の下側、換言すれば、クリーニングローラー54の回転方向でみてこのクリーニングローラー54と上流側当接部82との当接位置の下流側であって、クリーニングローラー54と感光体ドラム18との当接位置の上流側に設置されている。
詳しくは、この下流側当接部87も上流側当接部82と同様に、例えばSUS製の弾性プレート(厚さ約0.3mm)であるが、クリーニングローラー54の回転軸線に沿って延び延びた腹部88を有している。
より具体的には、この下流側当接部87の先端はクリーニングローラー54から離間するのに対し、その腹部88は、クリーニングローラー54の回転方向に対してトレール方向でクリーニングローラー54の摺擦面に接触し、クリーニングローラー54のトナー層厚を調整している。
ここで、これら上流側当接部82、下流側当接部87及び折れ曲がり部85で一体形成されたスクレーパ80は、金属製の支持部材70で支持される。
本実施例の支持部材70は、上側支持部72と、折れ曲がり支持部75と、下側支持部77とからなり、スクレーパ80と同様に曲げ加工が施されており、クリーニングローラー54からみてスクレーパ80の裏側に配置されている。
具体的には、上側支持部72は、図2でみて上流側当接部82の左側に位置し、この上流側当接部82の少なくとも半分以上を覆って支持している(図3)。
一方、下側支持部77は、図2でみて下流側当接部87の下側に位置し、この下流側当接部87の半分程度を覆い、下流側当接部87を支持する。すなわち、上述した上側支持部72による上流側当接部82の支持範囲が、下側支持部77による下流側当接部87の支持範囲よりも広く形成されている。それは、上流側当接部82は、カウンター方向でクリーニングローラー54に接触しており、トレール方向で接触する下流側当接部87よりも大きな力が作用するからである。
また、本実施例では、折れ曲がり支持部75が図2でみて折れ曲がり部85の左側に位置し、折れ曲がり部85を支持する。
そして、支持部材70はスクレーパ80をクリーニングローラー54に圧接させるために、上側支持部72、折れ曲がり支持部75及び下側支持部77で形成された支持部材70のなす角は約85°であり、上流側当接部82、折れ曲がり部85及び下流側当接部87で形成されるスクレーパ80のなす角(約90°)よりも小さく設定されている。
なお、支持部材70の両端には回転軸56に向けて突出する例えば樹脂製の腕部(図示しない)が設けられている。詳しくは、各腕部は回転軸56に向けて開口した例えば略C字状に形成されており、これら略C字状部分の内周面が回転軸56の外周面に係合している。これにより、スクレーパ80を備えた支持部材70はクリーニングローラー54に固定される。
上記のクリーニングローラー54が駆動すると、上流側当接部82のエッジ83がハウジング51内にて、感光体ドラム18の研磨に必要な量を超えてクリーニングローラー54の摺擦面に付着した余剰分の残留トナーを掻き取り、この残留トナーの厚さを減らすように調整できる。
さらに、下流側当接部87の腹部88がハウジング51内にて、上流側当接部82をすり抜けてクリーニングローラー54に付着し続けた残留トナーをクリーニングローラー54の弾性体部分に向けて押し込み、この残留トナーをハウジング51の底面に落下させず、また、この残留トナーの厚さを増やすように調整できる。
これに対し、スクレーパ80で掻き取られた残留トナーはトナー回収部58から回収される。
詳しくは、トナー回収部58は、ハウジング51の背面近傍にスクリューを有する。このスクリューは、図2でみて支持部材70の左側に設置されており、感光体ドラム18の回転軸線方向に沿って延び、その先端が図示しない駆動モーターに連結されている。そして、この駆動モーターが駆動すると、ハウジング51内において、スクレーパ80で掻き取られた残留トナーは、このスクリューを経由して回収容器(図示しない)に集められる。
再び図1に戻り、上記ドラムユニット17を搭載したプリンター1が印刷を行う際は、給紙カセット4から給紙ローラー8により用紙Pが1枚ずつ分離して送出される。送出された用紙Pは、用紙搬送路12を通ってレジストローラー14に到達する。このレジストローラー14は、用紙Pの斜め送りを矯正しつつ、画像形成部16で形成されるトナー画像との画像転写タイミングを計りながら、用紙Pを所定の給紙タイミングにて転写部30に送出する。
一方、感光体ドラム18に対しては、帯電器20が感光体ドラム18の表面を帯電する。次いで、露光部15が感光体ドラム18の表面に画像データに応じたレーザー光Lを照射すると、この感光体ドラム18の表面には静電潜像が形成される。
そして、現像器24に現像バイアス電圧を印加すると、トナーコンテナ23からのトナーは、感光体ドラム18の表面に形成された静電潜像との電位差によって感光体ドラム18の表面に付着する。これにより、感光体ドラム18の表面には、静電潜像に応じたトナー像が形成される。
感光体ドラム18と転写ローラー31との間を用紙Pが通過すると、感光体ドラム18の表面に形成されたトナー像は用紙Pに転写される。その後、感光体ドラム18の表面に残留したトナーはクリーニング装置50で除去される。
用紙Pは未定着トナー像を担持した状態で定着部32に向けて送られ、この定着部32にて所定の温度に達した熱ローラーで加熱及び加圧され、トナー像が定着される。次いで、定着部32から送出された用紙Pは排紙トレイ36に排出される。
この片面印刷に対し、両面印刷を行う場合には、定着部32から排出された用紙Pは、この排紙トレイ36に排出される直前にてその搬送方向が切り替えられる。つまり、片面に印刷された用紙Pは装置本体2内に引き戻され、用紙搬送路38、レジストローラー14を介して転写部30に向けて再び送られる。これにより、用紙Pの未だ印刷がされていない面にトナー像が転写される。
ところで、上述の支持部材70は、上流側当接部82の裏側及び下流側当接部87の裏側の2点を支持しても良い。
詳しくは、上記図2の実施例は、上側支持部72、折れ曲がり支持部75及び下側支持部77の3点でスクレーパ80を支持しており、仮にクリーニングローラー54との圧接による負荷がスクレーパ80に作用しても、このスクレーパ80が退避、換言すれば、図2の左側に移動しない最適例である。
しかし、スクレーパ80は2点支持の場合であっても、クリーニングローラー54に圧接可能である。
具体的には、図4に示された支持部材70もまた、図2の実施例と同様に、クリーニングローラー54からみてスクレーパ80の裏側に配置され、上側支持部72や下側支持部77は上流側当接部82や下流側当接部87の同じ位置をクリーニングローラー54に向けて支持しているが、図4の実施例の上側支持部72や下側支持部77は、クリーニングローラー54の回転軸線に沿って延びた丸棒でそれぞれ構成されている。
これら丸棒の上側支持部72及び下側支持部77は、その各両端で連結し、この連結部分には回転軸56に向けて突出する例えば樹脂製の腕部(図示しない)が設けられている。これら各腕部も回転軸56に向けて開口した例えば略C字状に形成され、その内周面が回転軸56の外周面に係合している。
一方、図2の実施例の上流側当接部82は、そのエッジ83がクリーニングローラー54に接触しているが、下流側当接部87の腹部88と同様に、上流側当接部82の腹部がクリーニングローラー54に接触しても良い(他の実施例)。
具体的には、カウンター方向でクリーニングローラー54に接触している限り、上流側当接部82の腹部もまた、クリーニングローラー54に付着した残留トナーを掻き取ることができるからである。
以上のように、本実施例によれば、クリーニング装置50は、感光体ドラム18の表面に圧接するクリーニングローラー54を有する。クリーニングローラー54は、残留トナーを用いて感光体ドラム18の表面を研磨しており、この感光体ドラム18の表面に付着した放電生成物などを除去できる。
ここで、クリーニングローラー54に付着した残留トナーの厚さが変動すると、感光体ドラム18の表面を良好に研磨できなくなるため、残留トナーの厚さにムラが生じないように調整する必要がある。
そして、本実施例では、スクレーパ80が、カウンター方向でクリーニングローラー54に接触する上流側当接部82と、トレール方向でクリーニングローラー54に接触する下流側当接部87とを一体化して1枚で形成されており、この1枚のスクレーパ80が少なくとも2点で支持部材70に支持され、クリーニングローラー54に圧接されている。
このように、1枚のスクレーパ80を支持部材70とクリーニングローラー54との間に狭持して配置すれば、従来のような両面テープを用いることなく、スクレーパ80の設置が可能になる。したがって、この両面テープによる貼り付け作業が不要になってクリーニング装置50の製造コストの低廉化を図ることができ、また、そのテープ厚みのバラツキによるスクレーパ80の位置精度低下も防止できる。
また、図2の実施例の如く1枚のスクレーパ80が、上流側当接部82の裏側及び下流側当接部87の裏側に加え、さらに、その折れ曲がり部85の裏側の3点で支持部材70に支持されているため、クリーニングローラー54へのスクレーパ80の圧接力及びスクレーパ80の位置精度をさらに高めることが可能になる。
さらに、図2,4の実施例のように、上流側当接部82は、下流側当接部87よりも前に、カウンター方向でクリーニングローラー54に接触する。つまり、上流側当接部82のエッジ83はクリーニングローラー54の回転方向に対向してクリーニングローラー54に線接触し、クリーニングローラー54上の残留トナーを掻き取り、そのトナー層厚を均一に規制することができる。
また、上記他の実施例の上流側当接部82も、下流側当接部87よりも前に、カウンター方向でクリーニングローラー54に接触し、その腹部はクリーニングローラー54に線接触し易くなり、クリーニングローラー54上の残留トナーを掻き取り可能になる。
そして、いずれの実施例の場合であっても、その後、下流側当接部87は、トレール方向でクリーニングローラー54に接触する。
つまり、この下流側当接部材87の腹部88がクリーニングローラー54を押さえ付けて面接触するため、下流側当接部87の腹部88は上流側当接部82をすり抜けたクリーニングローラー54上の残留トナーをクリーニングローラー54に押し付けられたままにできる。
したがって、クリーニングローラー54のトナー層厚を適度に規制した状態を維持しつつ、上流側当接部材82をすり抜けた残留トナーはクリーニングローラー54から脱落しない。この結果、放電生成物などを良好に除去できるとともに、残留トナーによるクリーニング装置50周辺の汚染も防止できる。
さらに、上記クリーニング装置50によって感光体ドラム18の表面への研磨剤の付着も回避できるので、仮に帯電ローラーを用いた場合には、研磨剤が感光体ドラム18からすり抜けて付着する汚染も回避できる。しかも、良好な画像形成が長期間に亘って行われることから、プリンター1の信頼性向上に寄与する。
最後に、本実施例のプリンター1を用いて検証した実験結果を以下に述べる。
まず、スクレーパ80の当接条件は、クリーニングローラー54の摺擦面上の点を通る直線が接点(ニップ中心)を通る接線に該当するため、この接点を基準として前後3mm以内での接触をエッジ当て状態、前後3mmを超えた位置での接触を腹当て状態とそれぞれ定義した。
食い込み量は、上記接点とクリーニングローラー54の軸心とを結んだ半径上でみており、スクレーパ80の先端を延長した仮想線とこの半径上との交点を求め、当該交点から上記接点までの距離を食い込み量と定義した。
そして、図2,4の実施例、すなわち、上流側当接部82のエッジ83が上記接点から3mmの位置でクリーニングローラー54に当接し、食い込み量0.5mm、圧接角度20°とし、下流側当接部87の腹部88が上記接点から4mmの位置でクリーニングローラー54に当接させた場合には、トナー層厚の良好な調整ができた。
さらに、上述した他の実施例、つまり、上流側当接部82の腹部が上記接点から3.5mmの位置でクリーニングローラー54に当接し、下流側当接部87の腹部88が上記接点から4mmの位置でクリーニングローラー54に当接させた場合にも、上記図2,4の実施例と同様に、両面テープを用いることなく、トナー層厚の良好な調整ができた。
本発明は、上記各実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、本発明の像担持体は、その表面をクリーニングローラーで研磨する限り、a−Siドラム以外の感光体ドラムにも適用可能であるし、さらに、これら各実施例では画像形成装置としてプリンターに具現化した例を示しているものの、本発明の画像形成装置は、複合機、複写機やファクシミリ等にも当然に適用可能である。
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、その製造コストの低廉化及びスクレーパの位置精度向上を達成できるとの効果を奏する。
1 プリンター(画像形成装置)
18 感光体ドラム(像担持体)
50 クリーニング装置
54 クリーニングローラー
70 支持部材
80 スクレーパ
82 上流側当接部
83 エッジ
85 折れ曲がり部
87 下流側当接部
88 腹部

Claims (5)

  1. 回転可能に構成されており、トナー像が形成される像担持体の表面に圧接し、残留トナーを用いて前記表面を研磨するクリーニングローラーと、
    前記クリーニングローラーの回転方向に対してカウンター方向で前記クリーニングローラーに接触する上流側当接部、及び前記クリーニングローラーの回転方向でみて前記クリーニングローラーと前記上流側当接部との当接位置よりも下流側にて前記クリーニングローラーに当接しており、このクリーニングローラーの回転方向に対してトレール方向で前記クリーニングローラーに接触する下流側当接部をそれぞれ有し、これら上流側当接部及び下流側当接部を一体形成したスクレーパと、
    前記クリーニングローラーからみて前記スクレーパの裏側に配置され、前記上流側当接部の裏側及び前記下流側当接部の裏側の少なくとも2点に当接して前記スクレーパを支持し、このスクレーパを前記クリーニングローラーに圧接させる支持部材と
    を具備することを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1に記載のクリーニング装置であって、
    前記スクレーパは、前記上流側当接部と前記下流側当接部との連結部分にて折れ曲がっており、
    前記支持部材は、前記クリーニングローラーからみてこの折れ曲がり位置の裏側にも当接して前記スクレーパを支持し、このスクレーパを前記クリーニングローラーに圧接させることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1又は2に記載のクリーニング装置であって、
    前記上流側当接部は、そのエッジがクリーニングローラーに接触する一方、前記下流側当接部は、その腹部がクリーニングローラーに接触していることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1又は2に記載のクリーニング装置であって、
    前記上流側当接部は、その腹部がクリーニングローラーに接触し、前記下流側当接部もまた、その腹部がクリーニングローラーに接触していることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のクリーニング装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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