JP2012197964A - 給湯システムの凍結予防装置及び給湯システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラジエータを備えた温水循環経路の凍結を効率的に予防可能な給湯システムの凍結予防装置を提供する。
【解決手段】 給湯システムは、貯湯タンク3、ラジエータ5を備え主熱源機2から排熱回収する第1温水循環経路C1、第2温水循環経路C2、第2温水循環経路C2内を循環する水を加熱する補助熱源機4を備え、第1及び第2温水循環経路C1,C2内の水の循環と補助熱源機4の運転を制御する制御装置9が、第1温水循環経路C1内の所定箇所の水温が所定の第1制御温度以下であることと外気温が所定の第2制御温度以下であることの少なくとも何れか一方、及び、貯湯タンク3内の下部の水温が所定の第3制御温度以下であることが検出されると、第2温水循環経路C2内の水の循環と補助熱源機4の運転を開始し、貯湯タンク3内下部の水温を上昇させてラジエータ5の凍結を予防する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱電併給装置等の排熱利用型の主熱源機との熱交換により加熱された温水を利用する給湯システムに関し、特に、温水循環経路に設けられたラジエータの凍結予防技術に関する。
近年、CO排出量の削減や省エネルギを志向したガスエンジン型或いは燃料電池型の熱電併給装置等の熱電併給可能な分散型発電システムの開発が活発であり実用化も進んでいる。
当該熱電併給装置は、発電時に発熱するため当該装置の発熱部分がオーバヒートしないように冷却する必要があり、当該冷却により回収した排熱を利用して温水を生成することで、電力のみならず、当該排熱を有効利用できるため、当該熱電併給装置は、全体的なエネルギ効率の高さで注目を集めている。
ところで、一般家庭やオフィス等では、通常、電力需要と熱需要は別個に発生するため、熱電併給装置の発電時に必ずしも熱需要が同時に存在しているとは限らない。そのため、排熱を利用して生成された温水は一旦貯湯タンクに収容され、時間差をもって利用可能なように給湯システムを構成するのが一般的である(例えば、下記の特許文献1等参照)。しかし、一日を通した電力需要と熱需要を比較すると、電力は1日を通じて消費されるのに対して、熱は短時間に集中して消費されるため、熱負荷の発生タイミングのズレで貯湯タンクが温水で充満している満蓄状態になりやすく、当該満畜状態では、それ以上の排熱回収ができなくなり、当該状態を放置すると熱電併給装置の冷却が滞り過熱状態となる。そこで、熱需要が無い場合には、発電を停止するという熱需要に即した運転制御が考えられるが、燃料電池等の起動停止を繰り返さずに連続運転した方がエネルギ効率の面で有利な装置では、排熱を強制的に廃棄してでも発電を継続する運転制御が考えられる。斯かる発電を優先する運転制御では、当該装置の発熱部分を冷却する冷却液循環経路、或いは、冷却液循環経路と熱交換器を介して接続する温水循環経路に排熱を強制廃棄するためのラジエータを備えた給湯システムが実用化されている(例えば、下記の特許文献2等参照)。
特開2001−248905号公報 特開2001−325982号公報 特開2003−282106号公報
上記ラジエータは熱電併給装置の排熱を大気放出するため、通常屋外または半屋外に設置される。また、ラジエータは他の配管より管径が細い。従って、当該ラジエータを備えた温水配管では、設置箇所及び構造上、ラジエータが最も凍結する可能性が高い。そのため、従来は、凍結防止対象のラジエータまたはその近傍に電気ヒータを設置して、凍結の危険性の高い条件下で当該ヒータを動作させて凍結防止を行っていた。また、ラジエータを備えていない冷却液循環経路の凍結防止用に、加熱手段を備えて冷却液循環経路の凍結防止を図る先行技術も存在する(例えば、上記の特許文献3等参照)。
しかしながら、電気ヒータ等でラジエータを加熱する場合、ラジエータ自体が低温下に曝され、しかも放熱性の良い構造となっており、ラジエータ内の流体を外部から効率的に加熱するのは困難なため、凍結防止に要する電力消費が嵩み、上述の省エネルギ志向に反することになる。
本発明は、上記排熱利用型の主熱源機との熱交換により加熱された温水を利用する給湯システムにおける上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、省エネルギを追求しつつ、ラジエータを備えた温水循環経路の凍結を効率的に予防可能な凍結予防装置及び給湯システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、貯湯タンクと、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を排熱利用型の主熱源機との間の熱交換により加熱して前記貯湯タンクの上部に戻す第1温水循環経路と、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を循環させ前記貯湯タンクの上部に戻す第2温水循環経路と、前記第2温水循環経路内を循環する水を加熱する補助熱源機と、前記第1温水循環経路内の水を冷却するラジエータと、を備え、前記貯湯タンク内の温水を少なくとも給湯負荷に供給可能に構成された給湯システムにおける前記ラジエータの凍結予防装置であって、
前記貯湯タンク内及び前記第1温水循環経路内の所定箇所の水温と外気温を検出する複数の温度計の検出した温度に基づいて、前記第1及び第2温水循環経路内の水の循環と前記補助熱源機の運転を制御する制御装置を備え、
前記第1温水循環経路内の所定箇所の水温が所定の第1制御温度以下であることと外気温が所定の第2制御温度以下であることの少なくとも何れか一方、及び、前記貯湯タンク内の下部の水温が所定の第3制御温度以下であることの第1低温条件が前記温度計により検出されると、前記制御装置が前記第2温水循環経路内の水の循環と前記補助熱源機の運転を開始することにより、凍結予防運転を実行することを第1の特徴とする凍結予防装置を提供する。
更に、上記第1の特徴の凍結予防装置は、前記第2温水循環経路に、循環ポンプと、前記循環ポンプより前記貯湯タンクの上部側に三方弁と、前記循環ポンプより前記貯湯タンクの下部側に前記第2温水循環経路を遮断可能な二方弁が設けられ、
前記給湯システムが、前記三方弁及び前記循環ポンプを前記第2温水循環経路との間で共有し、前記循環ポンプから吐出した水が、前記三方弁で分岐して、前記補助熱源機を経由して前記循環ポンプの上流側において前記第2温水循環経路と合流して前記循環ポンプに戻る第3温水循環経路を備え、
前記制御装置が、前記凍結予防運転を開始する際に、前記循環ポンプから吐出した水が前記第2温水循環経路と前記第3温水循環経路の両方を循環するように、前記二方弁を開弁状態に制御し、前記三方弁の開弁状態を3方の出入口の全てが通流状態となる中間位置に制御することを第2の特徴とする。
更に、上記第1または第2の特徴の凍結予防装置は、前記凍結予防運転時において、前記貯湯タンク内の下部または前記下部より上方の中間部の水温が、前記第3制御温度より高い第4制御温度以上であることが前記温度計により検出されると、前記制御装置が、前記補助熱源機の運転を停止することが好ましい。この場合、前記制御装置が、前記補助熱源機の運転を停止する際に、前記第2温水循環経路内の水の循環を停止させないことが、更に好ましい。
更に、上記第1または第2の特徴の凍結予防装置は、前記凍結予防運転時において、前記第1温水循環経路内の所定箇所の水温が前記第1制御温度より高い第5制御温度以上であることと外気温が前記第2制御温度より高い第6制御温度以上であることの少なくとも何れか一方が前記温度計により検出されると、前記制御装置が、前記補助熱源機の運転を停止することが好ましい。
更に、上記第1または第2の特徴の凍結予防装置は、前記凍結予防運転を開始する前に、外気温の低下により前記第1低温条件が満足される手前の所定の第2低温条件が前記温度計により検出されると、前記制御装置が、前記第1温水循環経路内の水の循環を開始することにより、凍結予防予備運転を実行することが好ましい。
更に、上記第1または第2の特徴の凍結予防装置は、前記主熱源機が、前記主熱源機内の発熱部分を冷却するとともに、前記主熱源機内で発生する熱を回収する冷却液循環経路と、前記冷却液循環経路と前記第1温水循環経路との間で熱交換を行う熱交換器を備えていることが好ましい。
更に、上記第1または第2の特徴の凍結予防装置は、前記主熱源機が熱電併給装置であることが好ましい。
更に、上記目的を達成するため、本発明は、貯湯タンクと、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を排熱利用型の主熱源機との間の熱交換により加熱して前記貯湯タンクの上部に戻す第1温水循環経路と、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を循環させ前記貯湯タンクの上部に戻す第2温水循環経路と、前記第2温水循環経路内を循環する水を加熱する補助熱源機と、前記第1温水循環経路内の水を冷却するラジエータと、を備え、前記第2温水循環経路の一部を経由して前記貯湯タンク内の温水を少なくとも給湯負荷に供給可能に構成された給湯システムであって、上記何れかの特徴の凍結予防装置を備えていることを特徴とする給湯システムを提供する。
上記特徴の凍結予防装置或いは給湯システムによれば、第1温水循環経路内の所定箇所の水温と外気温の少なくとも何れか一方、及び、貯湯タンク内下部の水温が、夫々ラジエータが凍結する可能性のある温度条件になった場合に、第2温水循環経路内を循環する水が補助熱源機により加熱される、加熱された高温水が貯湯タンクの上部に供給されるため、貯湯タンク内に貯湯されている温水の温度が上昇し、第1及び第2温水循環経路が夫々循環状態の場合、貯湯タンク内下部の水温も上昇し、当該貯湯タンク内下部の温水が第1温水循環経路内を循環してラジエータに供給されるため、ラジエータの凍結が効率良く予防できる。尚、第1温水循環経路は凍結予防運転の開始前に事前に循環動作していることを想定しているが、凍結予防運転の開始と同時または開始後に循環動作しても最終的には同じ作用効果を奏することができる。
また、補助熱源機は、主熱源機の停止時或いは給湯負荷の大きい状態において、貯湯タンク内の温水温度が、当該給湯負荷に供給すべき温水の温度より低い場合は、第2温水循環経路内を循環する水を加熱することで貯湯タンク内の貯湯量(高温水の量)を増加できる。つまり、上記特徴の凍結予防装置或いは給湯システムによれば、1つの補助熱源機が、給湯負荷に供給する温水の補助加熱と、凍結予防運転時の温水加熱の両方に使用できるので、別途凍結予防運転用に補助熱源機を設ける必要がない。
特に、上記第2の特徴の凍結予防装置及びそれを備えた給湯システムによれば、凍結予防運転時に、二方弁を開弁状態に、三方弁を中間位置に、循環ポンプを動作状態に制御することで、補助熱源機で加熱された温水が第3温水循環経路を循環するとともに、三方弁で分流して第2温水循環経路にも循環するため、第2温水循環経路を循環する温水も同様に加熱される。従って、貯湯タンク内下部の水温も上昇し、当該貯湯タンク内下部の温水が第1温水循環経路内を循環してラジエータに供給されるため、ラジエータの凍結が効率良く予防できる。また、通常運転時に、二方弁を開弁状態にすることで、貯湯タンク内上部の高温水は、貯湯タンクから三方弁に至る第2温水循環経路の一部と第3温水循環経路の一部または全部を経由して、第3温水循環経路に直接または間接的に接続する給湯負荷または他の熱負荷に対して、温水または温水熱を供給することができる。特に、第3温水循環経路に暖房端末等の熱負荷に接続する別の温水循環経路との間の熱交換器を備えている場合等において、循環ポンプを動作状態に制御することで、補助熱源機で加熱された温水熱を熱交換して当該別の温水循環経路に接続する熱負荷に供給することができる。この場合、循環ポンプを通流する温水の方向は、凍結予防運転時と同方向で良い。
本発明に係る凍結予防装置及びそれを備えた給湯システムの一実施形態における概略構成を示す図 本発明に係る凍結予防装置による凍結予防運転の制御過程の一例を示すフローチャート
本発明に係る凍結予防装置及びそれを備えた給湯システム(以下、適宜「本給湯システム」と称す)の一実施形態につき、一般家庭用の給湯システムを想定して、図面に基づいて説明する。
図1に、本給湯システム1の全体の概略構成を示す。本給湯システム1は、外部から燃料供給を受けて発電する発電ユニット2の運転時に発生する排熱を回収して給湯負荷10に供給する排熱利用給湯システムとして構成される。
図1に示すように、発電ユニット2は、一例として、燃料電池システム6、冷却液循環経路C0、熱交換器7、電動の循環ポンプP2を備え、本給湯システム1に対する主熱源機として機能する。燃料電池システム6は、メタンを主成分とする都市ガス13Aを燃料として水素を生成する改質器等から成る水素製造装置と、固体高分子形或いは固体酸化物形等の燃料電池と、燃料電池から生成される直流電力を交流電力に変換するインバータ装置と、燃料電池システム6の運転制御を行う制御装置と、燃料電池システム6の運転に必要な補機類等を備えて構成される。尚、燃料電池システム6及び各構成要素の詳細は周知の内容であるので説明は省略する。冷却液循環経路C0と熱交換器7は、燃料電池システム6を冷却してオーバヒートを防止するとともに、燃料電池システム6で発生した排熱を回収するために設けられている。熱交換器7は、排熱回収により加熱された冷却液循環経路C0内の冷却液と、後述する第1温水循環経路C1内の水との間の熱交換により、第1温水循環経路C1内の水を加熱し、冷却液を冷却する。循環ポンプP2は、第1温水循環経路C1の熱交換器7の上流側に設けられ、燃料電池システム6の運転時及び後述する凍結予防運転時等において、第1温水循環経路C1内の水を循環させる。本実施形態では、循環ポンプP2の運転制御は、燃料電池システム6内の制御装置によって、後述する本給湯システム1の制御装置9と連携して実行される。
図1に示すように、本給湯システム1は、一例として、貯湯タンク3、第1温水循環経路C1、第2温水循環経路C2、第3温水循環経路C3、第4温水循環経路C4、給水路L1,L2、給湯路L3,L4、補助熱源機4、熱交換器8、及び、制御装置9を備えて構成される。
貯湯タンク3は、例えば、200L(リットル)の貯湯容量のものを使用し、発電ユニット2の燃料電池が固体高分子形の場合には、約60℃の温水を貯湯する。貯湯タンク3には、貯湯量(高温水の量)を検出するために、一例として、タンク内の上部から下部にかけて4箇所にタンク内の温水温度を検出するサーミスタからなる水温計T1〜T4が設置されている。また、貯湯タンク3の下部に下部出水口A1と下部入出水口A3、貯湯タンク3の上部に上部入水口A2と上部入出水口A4が夫々設けられている。
第1温水循環経路C1は、熱交換器7で回収された排熱で加熱された温水を貯湯タンク3に貯湯するための温水循環経路で、貯湯タンク3の下部出水口A1から循環ポンプP2、熱交換器7を順番に経由して貯湯タンク3の上部入水口A2に戻る管路で構成され、循環ポンプP2の上流側にラジエータ5を備える。更に、熱交換器7の下流側、循環ポンプP2の上流側、ラジエータ5の上流側の夫々に、サーミスタからなる水温計T5〜T7が設置されている。ラジエータ5は、熱交換器7に入る温水を冷却して、熱交換器7での冷却液の冷却能力を高めて、燃料電池システム6のオーバヒートを防止するために設けられているが、冬期の寒冷地においては凍結の虞があるため、後述する凍結予防運転により、凍結が未然に防止される。ラジエータ5の運転は、ラジエータ5の上流側及び下流側の水温計T7、T6で計測された水温と温度計T0で計測された外気温等に基づいて制御される。
第2温水循環経路C2は、貯湯タンク3の下部入出水口A3から上部入出水口A4に戻る管路で構成される。第2温水循環経路C2は、下部入出水口A3と分岐点N1の間が、給水源(上水道)12から貯湯タンク3の下部入出水口A3に至る給水路L1と共通となっているが、給水路L1と完全に分離した構成であっても良い。第2温水循環経路C2は、分岐点N1の下流側に、比例弁(二方弁)V2、分岐点N2、循環ポンプP1、及び、三方弁V1が順番に設けられている。
第3温水循環経路C3は、分岐点N2から三方弁V1に至る管路と循環ポンプP1を共用しており、循環ポンプP1の吐出口から、三方弁V1及び分岐点N2を経由して循環ポンプP1の入水口に戻る管路で構成される。第3温水循環経路C3は、三方弁V1の下流側に、流量計F1、補助熱源機4、熱交換器8を順番に備えており、更に、補助熱源機4の上流側と下流側の夫々に、サーミスタからなる水温計T8,T9が設置されている。
第4温水循環経路C4は、熱交換器8と循環温水負荷11との間で温水を循環させる管路で、循環ポンプP3を備え、循環温水負荷11の上流側と下流側の夫々に、サーミスタからなる水温計T12,T13が設置されている。循環温水負荷11としては、例えば、温水床暖房等の温水暖房端末や、風呂の追い焚き時の浴槽等が想定される。
尚、図1に例示する構成では、循環温水負荷11として1つだけを想定しているが、複数の場合は、図示は省略するが、循環温水負荷11毎に、第3温水循環経路C3を、循環ポンプP1と三方弁V1と流量計F1と補助熱源機4を共用する構成で、複数並列に形成し、個々の第3温水循環経路C3毎に、別途設けた三方弁等で分岐路を構成し、各分岐路に夫々熱交換器8と第4温水循環経路C4を設けて、当該熱交換器8と第4温水循環経路C4を介して、複数の循環温水負荷11に個別に熱供給するようにすれば良い。
補助熱源機4は、本実施形態では、燃料電池システム6と同様に、都市ガス13Aを燃料とするガス給湯器で構成され、都市ガスの燃焼により第3温水循環経路C3を循環する水を加熱する。補助熱源機4へは、都市ガス源13からガス管路(図中、二重線で表示)を介して都市ガスが供給される。ガス管路の途中には、種々の比例弁や電磁弁からなるガス制御弁群V9が設けられている。
熱交換器8は、第3温水循環経路C3から第4温水循環経路C4へ熱を伝達する熱交換器で、補助熱源機4で加熱された第3温水循環経路C3側の高温水で第4温水循環経路C4を循環する温水を加熱する。
給水路L1は、給水源12から貯湯タンク3の下部に水道水を供給するための管路で、給水源12と分岐点N4の間に、上流側から順番に、減圧弁V8、サーミスタからなる水温計T10、流量計F2が夫々設けられ、分岐点N4と分岐点N1の間に逆止弁V5が設けられている。給水路L2は、給水路L1の逆止弁V5の上流側の分岐点N4から分岐して給水源12からの水道水を給湯負荷10に向けて供給するための管路で、途中に、逆止弁V6、比例弁(二方弁)V4を備え、給湯路L3と分岐点N5で合流する。給湯路L3は、第3温水循環経路C3の熱交換器8の上流側の分岐点N3で分岐して、貯湯タンク3の上部の温水を給湯負荷10に向けて供給するための管路の一部で、途中に比例弁(二方弁)V3を備え、給水路L2と分岐点N5で合流する。給湯路L4は、給水路L2と給湯路L3の合流点(分岐点N5)から給湯負荷10に至る管路で、途中に、サーミスタからなる水温計T11と逆止弁V7を備える。給水路L2からの水と給湯路L3からの温水が、比例弁V3,V4の各開度で調整される比率で所定温度に混合され、給湯路L4を通過して給湯負荷10に供給される。給湯負荷10としては、例えば、台所、洗面所、浴室等に設けられた混合栓、温水シャワー、及び、風呂の湯はり時の給湯口等が想定される。
尚、冷却液循環経路C0、第1乃至第4温水循環経路C1〜C4、給水路L1,L2、及び、給湯路L3,L4の各配管は、図1中、太い実線で示されている。また、各配管には、各種弁、水温計、流量計等が介装されているが、上記以外にも、排水口、逃し弁、圧力スイッチ、圧力センサ、バキュームブレーカー等が必要に応じて設置されている。また、図1中の各循環ポンプP1〜P3の側方に付した矢印は、各循環ポンプでの温水の流れる方向を示している。
制御装置9は、本給湯システム1の通常運転及び特殊運転の各制御を行う装置で、マイクロコンピュータ等を用いて構成される。制御装置9は、上記各配管及び貯湯タンク3に介装された水温計T1〜T13、流量計F1,F2、圧力センサ等の計測信号、外気温を計測する温度計T0の計測信号、給湯負荷10及び循環温水負荷11の設定条件等の入力信号、並びに、内部の制御情報等に基づいて、各配管に介装された循環ポンプP1〜P3、補助熱源機4、及び、ラジエータ5の運転制御を行い、三方弁V1及び比例弁V2〜V4等の開閉及び開度の制御を行い、各配管内の流体の循環を制御する。図1中の制御装置9に入力する或いは制御装置9から出力する信号は、破線(矢印付き)で模式的に示している。
本発明に係る凍結予防装置によるラジエータ5の凍結予防運転は、上記特殊運転の一つとして、制御装置9が制御する構成となっている。以下、当該凍結予防運転について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。尚、図2に示す各ステップの判断及び処理は、予めマイクロコンピュータ内にプログラムされた手順で実行される。
先ず、図2中の状態Aは、燃料電池システム6が停止状態で、循環ポンプP2が停止している状態(状態A1)、または、燃料電池システム6が運転状態で、循環ポンプP2が当該運転状態に応じた流量となる出力(通常出力)で作動している状態(状態A2)を示している。状態Bは、燃料電池システム6が停止状態で、循環ポンプP2が凍結予防予備運転用に予め設定された流量となる出力(予備運転出力)で作動している状態(状態B1)、または、燃料電池システム6が運転状態で、循環ポンプP2が上記通常出力と上記予備運転出力の何れか大きい方の出力で作動している状態(状態B2)を示している。以下、便宜的に、状態B以降の動作を凍結予防運転とし、状態Aから状態Bに遷移する動作を凍結予防予備運転と呼ぶ。以下、燃料電池システム6の停止または運転状態に応じて、状態Aは状態A1またはA2を表し、状態Bは状態B1またはB2を表すものとする。
燃料電池システム6が運転状態の場合は、循環ポンプP2が作動して、排熱回収のため第1温水循環経路C1内の温水が循環して、貯湯タンク3の下部出水口A1からラジエータ5に貯湯タンク3の下部の温水が供給されるが、給湯負荷10への出湯量が大きい場合、給水源12から貯湯タンク3の下部への水道水の補給量が大量となり、低温の水道水がそのままラジエータ5内に入ってくる場合も想定される。従って、状態B以降の凍結予防運転は、燃料電池システム6が運転状態の場合であっても有効である。
状態A1において、以下の低温条件1(第2低温条件に相当)が満足されると(ステップ#1の判定結果がYESの場合)、制御装置9は循環ポンプP2を作動させるために、当該指示を燃料電池システム6側の制御装置(図示せず)に出力する。低温条件1として、例えば、温度計T0で計測された外気温が7℃未満、且つ、水温計T6またはT7で計測されたラジエータ5付近の水温が7℃未満を想定する。この結果、循環ポンプP2が、予備運転出力で作動し(ステップ#2)、状態B1に遷移する。状態A2において、上記低温条件1が満足されると、制御装置9は循環ポンプP2を予備運転出力と通常出力の何れか大きい方の出力で作動させるために、当該指示を燃料電池システム6側の制御装置(図示せず)に出力し、循環ポンプP2が、当該大きい方の出力で作動し(ステップ#2)、状態B2に遷移する。状態Bでは、水がラジエータ5内に停留しないため、状態Aに比べて凍結し難くなる。
状態B1において、以下の終了条件1が満足されると(ステップ#3の判定結果がYESの場合)、制御装置9は循環ポンプP2の運転を停止させるために、当該指示を燃料電池システム6側の制御装置(図示せず)に出力する。終了条件1として、例えば、温度計T0で計測された外気温が10℃以上、且つ、水温計T6またはT7で計測されたラジエータ5付近の水温が10℃以上を想定する。この結果、循環ポンプP2が停止し(ステップ#4)、状態A1に戻る。一方、状態B2において、以下の終了条件1が満足されると、制御装置9は循環ポンプP2を通常出力で作動させるために、当該指示を燃料電池システム6側の制御装置(図示せず)に出力し、循環ポンプP2が通常出力で運転している状態(状態A2)に戻る。
一方、状態Bにおいて、上記終了条件1が満足されず(ステップ#3の判定結果がNOの場合)、以下の低温条件2(第1低温条件に相当)が満足されると(ステップ#5の判定結果がYESの場合)、以下の凍結予防動作(ステップ#6)の制御を実行する。具体的には、低温条件2として、例えば、温度計T0で計測された外気温が3℃未満(第2制御温度以下に相当)、且つ、水温計T6またはT7で計測されたラジエータ5付近の水温が7℃未満(第1制御温度以下に相当)、且つ、水温計T4で計測された貯湯タンク3内の下部の水温が5℃未満(第3制御温度以下に相当)になると、凍結予防動作として、比例弁V2を開弁し、三方弁V1の開弁状態を3方の出入口の全てが相互に通流状態となる中間位置にし、循環ポンプP1と補助熱源機4の運転を開始する。給湯負荷10或いは循環温水負荷11への給湯或いは熱供給動作中の場合は、後述するように、循環ポンプP1と補助熱源機4、或いは、循環ポンプP1が作動している場合があり、比例弁V2、或いは、比例弁V2と補助熱源機4の制御だけを行う場合もある。
この結果、第2温水循環経路C2が循環可能な状態となり、循環ポンプP1の吐出口から流出する水は、三方弁V1で、第2温水循環経路C2と第3温水循環経路C3に分流して、一方は貯湯タンク3の上部入出水口A4から貯湯タンク3内に流入し、貯湯タンク3内を通過して、下部入出水口A3から循環ポンプP1に循環し、他方は補助熱源機4で加熱され、分岐点N3、分岐点N2を通過して循環ポンプP1に循環する。循環ポンプP1に戻る温水は、第2温水循環経路C2と第3温水循環経路C3の温水が分岐点N2で合流するため、第2温水循環経路C2側を循環する温水も、補助熱源機4で間接的に加熱され、貯湯タンク3内の下部の水温が上昇する。この結果、7℃未満であったラジエータ5付近の水温が、7℃を超えて上昇するため、ラジエータ5の凍結が未然に防止できる。
状態Bにおいて、上記終了条件1と上記低温条件2の何れも満足されない場合には、状態Bが維持され、引き続き、ステップ#3とステップ#5の判定が繰り返される。また、ステップ#3とステップ#5の条件は同時に満足されることがないため、当該2つの判定を同時に行っても良く、また、判定順序を入れ替えても良い。
ステップ#6の凍結予防動作状態において、上記終了条件1が満足されると(ステップ#7の判定結果がYESの場合)、制御装置9は凍結予防動作を停止して(ステップ#8)、燃料電池システム6の運転状態に応じて、循環ポンプP2を停止或いは通常出力で作動させて(ステップ#4)、状態Aに戻り、凍結予防動作は終了する。ここで、上記ステップ#7の終了条件1における温度計T0で計測された外気温10℃以上は第6制御温度以上に相当し、水温計T6及びT7で計測されたラジエータ5付近の各水温10℃以上は第5制御温度以上に相当する。尚、上記ステップ#7の判定条件として、終了条件1を使用したが、終了条件1と異なる別の終了条件を使用しても良い。
また、上記終了条件1が満足されずに、ステップ#6の凍結予防動作状態が継続すると、貯湯タンク3内の下部の水温が上昇して、ラジエータ5付近の水温が凍結しない温度まで上昇すると、後述する給湯負荷10或いは循環温水負荷11への給湯或いは熱供給動作中でなければ、もはや補助熱源機4の運転を継続させる必要がないため、不必要なエネルギ消費(都市ガスの消費)を抑制するため、以下の終了条件2が満足されると(ステップ#9の判定結果がYESの場合)、先ず、補助熱源機4の運転を停止する(ステップ#10)。終了条件2として、例えば、水温計T4で計測された貯湯タンク3内の下部の水温が10℃以上、或いは、水温計T3で計測された貯湯タンク3内の中間部の水温が20℃以上等を使用する。終了条件2として、水温計T3の計測温度を使用した場合でも、補助熱源機4の運転停止後も循環ポンプP1の運転状態とし、第2温水循環経路C2の循環状態を継続させることで、貯湯タンク3内の下部の水温が補助熱源機4の運転停止時に仮に10℃以上でなくても、貯湯タンク3内の水が移動することにより、その後10℃以上とすることができる。この結果、凍結予防動作により、貯湯タンク3内の下部の水温をラジエータ5の凍結を予防可能な10℃以上に保持することができ、且つ、不必要なエネルギ消費を抑制できる。
ステップ#6の凍結予防動作が継続している状態において、上記終了条件1と上記終了条件2の何れも満足されない場合には、当該凍結予防動作が継続され、引き続き、ステップ#7とステップ#9の判定が繰り返される。
ステップ#10で補助熱源機4の運転が停止された後、例えば、以下の終了条件3が満足されると(ステップ#11の判定結果がYESの場合)、補助熱源機4以外のステップ#6の凍結予防動作を停止し、更に、燃料電池システム6の運転状態に応じて、循環ポンプP2を停止或いは通常出力で作動させる終了動作を行い(ステップ#12)、状態Aに戻って凍結予防運転を終了する。終了条件3として、例えば、補助熱源機4の運転停止後、所定時間(一例として、15分)経過したこと等を使用する。ステップ#10で補助熱源機4の運転が停止された後、ステップ#12で凍結予防運転が終了するまでの期間は、第2温水循環経路C2は循環状態が維持される。尚、ステップ#12において、循環ポンプP2を停止或いは通常出力で作動させる処理を行わずに、一旦状態Bに移行し、ステップ#3の終了条件1の判定を行った後に状態Aに戻るようにしても良い。
以上、凍結予防予備運転及び凍結予防運転につき詳細に説明したが、上記ステップ#1,#3,#5,#7,#9,#11の各判定処理で用いた低温条件1及び2、終了条件1〜3は一例であり、各条件における判定項目、使用した基準温度、比較内容(「未満」、「より高い」、「以下」、「以上」等)等は、上記説明の内容に限定されるものではない。例えば、基準温度との比較を「未満」に代えて「以下」としても良い。
次に、本給湯システム1の通常運転、つまり、給湯負荷10への給湯動作と循環温水負荷11への温水熱の供給動作(以下、「熱供給動作」と称す)につき、夫々簡単に説明し、当該通常運転と上記凍結予防運転を同時に行う場合の制御につき説明を追加する。
給湯負荷10への給湯動作は、比例弁V2を閉弁した状態、つまり、第2温水循環経路C2の循環が遮断された状態で行われる。具体的には、例えば、給湯負荷10の混合栓が開栓されると、給湯負荷10側が大気開放状態となり、貯湯タンク3には給水源12から減圧弁V8を介して水圧がかかっているので、貯湯タンク3内の温水が、上部入出水口A4から三方弁V1、分岐点N3、比例弁V3、分岐点N5を経由して、給湯負荷10へと流れる。ここで水温計T8またはT9で計測された水温が、所定の給湯設定温度より低い場合は、三方弁V1が上記中間位置に制御され、循環ポンプP1と補助熱源機4の運転が開始する。この結果、補助熱源機4により、貯湯タンク3から出水した温水が加熱され、分岐点N5に供給される。また、第3温水循環経路C3内を温水が一定の流量で循環することで、補助熱源機4の燃焼制御が容易となり、加熱後の温水温度が安定する。尚、補助熱源機4において圧損が生じるため、補助熱源機4を作動させない場合でも、循環ポンプP1を作動させ、第3温水循環経路C3内を温水が一定の流量で循環するのも好ましい。これにより、循環ポンプP1に対する制御が簡素化する。
斯かる給湯動作中に、上記ステップ#5の低温条件2が満足され上記凍結予防運転を同時に行う場合、閉弁状態の比例弁V2を開弁するとともに、三方弁V1が上記中間位置でなければ、当該中間位置に制御し、循環ポンプP1と補助熱源機4が停止状態であれば、夫々作動させる。この結果、第2温水循環経路C2の循環が作動するため、給湯負荷10への給湯経路が、以下のように変更される。比例弁V2が開弁し、循環ポンプP1が作動しているので、給水路L1からの補給水は、分岐点N1で、下部入出水口A3から流出する水と合流して、第2温水循環経路C2に入り、更に、分岐点N2で、第3温水循環経路C3内を循環する温水と合流して、循環ポンプP1に流入し、三方弁V1で第2温水循環経路C2と第3温水循環経路C3に分流する。第3温水循環経路C3側に分流した温水の一部が、分岐点N3で給湯路L3に流入して、比例弁V3、分岐点N5を経由して、給湯負荷10へと流れる。従って、給湯動作は別経路で担保され、第2温水循環経路C2と第3温水循環経路C3での温水の循環が維持されるため、ステップ#6の凍結予防動作が確実に実行される。逆に、凍結予防運転中に、給湯動作が開始した場合でも、同様の給湯経路が形成されるため、凍結予防運転と給湯動作を同時に実行することができる。
循環温水負荷11への熱供給動作は、給湯負荷10への給湯動作と同様に、比例弁V2を閉弁した状態、つまり、第2温水循環経路C2の循環が遮断された状態で行われる。具体的には、三方弁V1の開弁状態を、循環ポンプP1側と補助熱源機4側を通流させ、貯湯タンク3の上部入出水口A4側を遮断する位置に制御し、循環ポンプP1,P3と補助熱源機4が停止状態であれば、夫々作動させる。この結果、第3温水循環経路C3内を循環する温水が補助熱源機4で加熱され、当該加熱された第3温水循環経路C3側の温水により、熱交換器8で、第4温水循環経路C4を循環する温水が加熱され、当該温水の熱が、循環温水負荷11に供給される。従って、当該熱供給動作では、補助熱源機4は主たる熱源として機能する。ここで、上記給湯動作が発生した場合は、三方弁V1を中間位置に制御するだけで、通常時の給湯経路(貯湯タンク3の上部入出水口A4から、三方弁V1、分岐点N3、比例弁V3、分岐点N5を経由して、給湯負荷10へと流れる経路)が形成され、上述の通常時の給湯動作が、当該熱供給動作と同時に実現される。
斯かる熱供給動作中に、上記ステップ#5の低温条件2が満足され上記凍結予防運転を同時に行う場合、閉弁状態の比例弁V2を開弁するとともに、三方弁V1が上記中間位置でなければ、当該中間位置に制御する。この結果、第2温水循環経路C2と第3温水循環経路C3での温水の循環が同時に形成され、当該熱供給動作のために加熱された温水の一部が、第2温水循環経路C2に分流して、貯湯タンク3内を通過して循環するため、貯湯タンク3内の下部の水温が上昇して、上記凍結予防運転が実現する。尚、熱供給動作により熱交換器8を通過する際に温水の温度が低下するため、当該温度低下を見越して、補助熱源機4の出水温度を、凍結予防運転だけを行う場合と比較して上昇させるのも好ましい。逆に、凍結予防運転中に、熱供給動作が開始した場合は、既に、第3温水循環経路C3での温水の循環が行われているので、循環ポンプP3を作動させて、第4温水循環経路C4を循環状態とし、補助熱源機4の出水温度を上昇させる制御を行うことで、凍結予防運転と熱供給動作を同時に実行することができる。
上述の給湯負荷10への給湯動作及び循環温水負荷11への熱供給動作と、燃料電池システム6の運転及び排熱回収動作は、相互に独立して実行される。第1温水循環経路C1の循環ポンプP2及びラジエータ5に対する制御は、基本的には、燃料電池システム6の運転に伴う排熱回収動作における制御の一部であり、上記給湯動作及び熱供給動作とは無関係に制御される。
以下に、別の実施形態につき説明する。
〈1〉上記実施形態では、図1に示すように、給湯負荷10への給湯動作及び循環温水負荷11への熱供給動作に関連する管路構成(管路構成A)として、貯湯タンク3、第2温水循環経路C2、第3温水循環経路C3、第4温水循環経路C4、給水路L1,L2、給湯路L3,L4、補助熱源機4、熱交換器8を備えた構成とし、燃料電池システム6からの排熱回収動作に関連する管路構成(管路構成B)として、冷却液循環経路C0、第1温水循環経路C1、熱交換器7、ラジエータ5を備えた構成とし、2つの管路構成A及びBが貯湯タンク3を挟んで独立した構成となっている。そして、管路構成Aの第2温水循環経路C2は、通常動作の給湯動作または熱供給動作時には循環経路が形成されない構成となっている。
しかしながら、上記管路構成Aは、必ずしも図1に例示するような構成でなくても良い。例えば、補助熱源機4を第2温水循環経路C2と第3温水循環経路C3が共用する管路上に設ける構成としても良い。更に、貯湯タンク3から給湯負荷10に至る管路を第2温水循環経路C2とは別に設け、第2温水循環経路C2を常時循環経路とし、補助熱源機4を第2温水循環経路C2上に介装する構成としていても良い。更に、熱供給動作に係る第3温水循環経路C3と第4温水循環経路C4を、第2温水循環経路C2を介さず貯湯タンク3に対して直接設け、第3温水循環経路C3を、貯湯タンク3の上部から熱交換器8の一端までの往路と、熱交換器8の他端から貯湯タンク3の下部または中間部までの復路により構成しても良い。但し、当該往路と復路の一方に別途循環ポンプを設ける必要が生じる点では好ましくないが、発電ユニット2の運転時に発生する排熱を回収して貯湯タンク3に貯湯(蓄熱)された熱を、第3温水循環経路C3と第4温水循環経路C4を介して循環温水負荷11にも供給できる。
更に、管路構成Bの第1温水循環経路C1の往路と復路間にバイパス路を設け、当該バイパス路と管路構成Aの第4温水循環経路C4の復路の間に熱交換器を設け、燃料電池システム6からの排熱を、貯湯タンク3ではなく、循環温水負荷11へ直接回収する経路を切り替え可能に設けるようにしても良い。
更に、管路構成Bにおいて、熱交換器7を省いて冷却液循環経路C0と第1温水循環経路C1を一つの循環経路として構成しても良い。
〈2〉上記実施形態では、主熱源機としての発電ユニット2を燃料電池型のコージェネレーションシステムとして構成される場合を想定したが、燃料電池システム6の燃料電池は固体高分子形或いは固体酸化物形に限定されるものではなく、他の形式の燃料電池であっても良く、また、ガスエンジン型のコージェネレーションシステムとして構成されても良い。コージェネレーションシステムの構成によって回収される排熱量が異なるため、貯湯タンク3の仕様(貯湯容量、貯湯温度等)は、当該構成及び熱需要に応じて適宜変更すれば良い。更に、本発明では、主熱源機として排熱利用型のものを想定しているが、必ずしも熱電併給型のコージェネレーションシステムに限定されるものではない。
更に、上記実施形態では、発電ユニット2及び補助熱源機4に供給される燃料またはエネルギ源として都市ガスを想定したが、夫々に供給する燃料またはエネルギ源は必ずしも都市ガスに限定されるものではなく、発電ユニット2と補助熱源機4間で同じでなくても良い。
〈3〉上記実施形態では、本給湯システム1として一般家庭用の給湯システムを想定して説明したが、本給湯システム1は、例えば、オフィスや店舗用、或いは、宿泊施設や病院向けの一般家庭用より大規模な構成であっても良い。また、本給湯システム1により、貯湯タンク3を単体のタンクではなく、複数のタンクを直列または並列に配置して構成しても良い。
本発明に係る凍結予防装置及び給湯システムは、熱電併給装置等の排熱利用型の主熱源機との熱交換により加熱された温水を利用する給湯システムの温水循環経路に設けられたラジエータの凍結予防に利用可能である。
1: 給湯システム
2: 主熱源機(発電ユニット)
3: 貯湯タンク
4: 補助熱源機(ガス給湯器)
5: ラジエータ
6: 燃料電池システム
7,8: 熱交換器
9: 制御装置
10: 給湯負荷
11: 循環温水負荷
12: 給水源
13: 都市ガス源
A1: 下部出水口
A2: 上部入水口
A3: 下部入出水口
A4: 上部入出水口
C0: 冷却液循環経路
C1: 第1温水循環経路
C2: 第2温水循環経路
C3: 第3温水循環経路
C4: 第4温水循環経路
F1,F2: 流量計
L1,L2: 給水路
L3,L4: 給湯路
N1〜N5: 分岐点
P1〜P3: 循環ポンプ
T0: 温度計(外気温)
T1〜T13: 水温計
V1: 三方弁
V2〜V4: 二方弁(比例弁)
V5〜V7: 逆止弁
V8: 減圧弁
V9: ガス制御弁群

Claims (9)

  1. 貯湯タンクと、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を排熱利用型の主熱源機との間の熱交換により加熱して前記貯湯タンクの上部に戻す第1温水循環経路と、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を循環させ前記貯湯タンクの上部に戻す第2温水循環経路と、前記第2温水循環経路内を循環する水を加熱する補助熱源機と、前記第1温水循環経路内の水を冷却するラジエータと、を備え、前記貯湯タンク内の温水を少なくとも給湯負荷に供給可能に構成された給湯システムにおける前記ラジエータの凍結予防装置であって、
    前記貯湯タンク内及び前記第1温水循環経路内の所定箇所の水温と外気温を検出する複数の温度計の検出した温度に基づいて、前記第1及び第2温水循環経路内の水の循環と前記補助熱源機の運転を制御する制御装置を備え、
    前記第1温水循環経路内の所定箇所の水温が所定の第1制御温度以下であることと外気温が所定の第2制御温度以下であることの少なくとも何れか一方、及び、前記貯湯タンク内の下部の水温が所定の第3制御温度以下であることの第1低温条件が前記温度計により検出されると、前記制御装置が前記第2温水循環経路内の水の循環と前記補助熱源機の運転を開始することにより、凍結予防運転を実行することを特徴とする凍結予防装置。
  2. 前記第2温水循環経路に、循環ポンプと、前記循環ポンプより前記貯湯タンクの上部側に三方弁と、前記循環ポンプより前記貯湯タンクの下部側に前記第2温水循環経路を遮断可能な二方弁が設けられ、
    前記給湯システムが、前記三方弁及び前記循環ポンプを前記第2温水循環経路との間で共有し、前記循環ポンプから吐出した水が、前記三方弁で分岐して、前記補助熱源機を経由して前記循環ポンプの上流側において前記第2温水循環経路と合流して前記循環ポンプに戻る第3温水循環経路を備え、
    前記制御装置が、前記凍結予防運転を開始する際に、前記循環ポンプから吐出した水が前記第2温水循環経路と前記第3温水循環経路の両方を循環するように、前記二方弁を開弁状態に制御し、前記三方弁の開弁状態を3方の出入口の全てが通流状態となる中間位置に制御することを特徴とする請求項1に記載の凍結予防装置。
  3. 前記凍結予防運転時において、
    前記貯湯タンク内の下部または前記下部より上方の中間部の水温が、前記第3制御温度より高い第4制御温度以上であることが前記温度計により検出されると、前記制御装置が、前記補助熱源機の運転を停止することを特徴とする請求項1または2に記載の凍結予防装置。
  4. 前記制御装置が、前記補助熱源機の運転を停止する際に、前記第2温水循環経路内の水の循環を停止させないことを特徴とする請求項3に記載の凍結予防装置。
  5. 前記凍結予防運転時において、
    前記第1温水循環経路内の所定箇所の水温が前記第1制御温度より高い第5制御温度以上であることと外気温が前記第2制御温度より高い第6制御温度以上であることの少なくとも何れか一方が前記温度計により検出されると、前記制御装置が、前記補助熱源機の運転を停止することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の凍結予防装置。
  6. 前記凍結予防運転を開始する前に、外気温の低下により前記第1低温条件が満足される手前の所定の第2低温条件が前記温度計により検出されると、前記制御装置が、前記第1温水循環経路内の水の循環を開始することにより、凍結予防予備運転を実行することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の凍結予防装置。
  7. 前記主熱源機が、前記主熱源機内の発熱部分を冷却するとともに、前記主熱源機内で発生する熱を回収する冷却液循環経路と、前記冷却液循環経路と前記第1温水循環経路との間で熱交換を行う熱交換器を備えていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の凍結予防装置。
  8. 前記主熱源機が熱電併給装置であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の凍結予防装置。
  9. 貯湯タンクと、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を排熱利用型の主熱源機との間の熱交換により加熱して前記貯湯タンクの上部に戻す第1温水循環経路と、前記貯湯タンクの下部から取り出した水を循環させ前記貯湯タンクの上部に戻す第2温水循環経路と、前記第2温水循環経路内を循環する水を加熱する補助熱源機と、前記第1温水循環経路内の水を冷却するラジエータと、を備え、前記第2温水循環経路の一部を経由して前記貯湯タンク内の温水を少なくとも給湯負荷に供給可能に構成された給湯システムであって、
    請求項1〜8の何れか1項に記載の凍結予防装置を備えていることを特徴とする給湯システム。
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