JP2012197413A - エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エポキシ樹脂[A]、エポキシ樹脂[B]、エポキシ樹脂[C]および硬化剤[D]を含み、かつ、これら[A]〜[D]のいずれかの構成成分、ならびにそれらを用いて得られる樹脂硬化物が、所定の条件を満足するエポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
(1)エポキシ樹脂[B]を硬化剤[D]と反応し硬化させて得られる樹脂硬化物[B’]のSP値が、エポキシ樹脂[A]と[C]をそれぞれ硬化剤[D]と反応し硬化させて得られる樹脂硬化物[A’]、[C’]のいずれのSP値に対してよりも1.2以上大きい。
(2)エポキシ樹脂[A]の軟化点が90℃以上であり、かつエポキシ樹脂[B]と[C]の軟化点がいずれも50℃以下である。
(3)エポキシ樹脂[C]と、エポキシ樹脂[C]の全エポキシ基に対し活性水素基が0.9当量となる量のジシアンジアミドと、エポキシ樹脂[C]100質量部に対して2質量部のN,N−ジメチル−N’−(3,4-ジクロロフェニル)ウレア(以下、DCMU)有してなるエポキシ樹脂組成物を、室温から130℃まで2.5℃/分で昇温し、130℃で90分間反応させて得られる樹脂硬化物の弾性率が、3.5GPa以上である。
(4)エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂硬化物が、[A]リッチ相と[B]リッチ相を含む相分離構造を有し、その相分離構造周期が1nm〜1μmである。
[B]3官能以上のアミン型エポキシ樹脂 30〜50質量部
[C]数平均分子量450以下のビスフェノールF型エポキシ樹脂 10〜40質量部
(但し、エポキシ樹脂[A]〜[C]の合計量が100質量部を超えることはない)。
(1)全エポキシ樹脂に対するエポキシ樹脂[C]の配合割合を減らす。
(2)エポキシ樹脂[A]の軟化点を高くする。
(3)エポキシ樹脂[B]の軟化点を低くする。
(4)エポキシ樹脂[A]、[B]両方の配合割合を増やす。
(1)全エポキシ樹脂に対するエポキシ樹脂[C]の配合割合を増やす。
(2)エポキシ樹脂[A]の軟化点を低くする。
(3)エポキシ樹脂[B]の軟化点を高くする。
(4)エポキシ樹脂[A]、[B]両方の配合割合を減らす。
(1)ブロック共重合体[E]の配合割合を減らす。
(2)エポキシ樹脂[A]の軟化点を低くする。
(3)エポキシ樹脂[B]の配合割合を増やす。
(1)ブロック共重合体[E]の配合割合を増やす。
(2)エポキシ樹脂[A]の軟化点を高くする。
(3)エポキシ樹脂[B]の配合割合を減らす。
かかるエポキシ樹脂[A]としては、90℃以上の軟化点を有するビスフェノール型、イソシアネート変性型、アントラセン型エポキシ樹脂もしくはこれらのハロゲン、アルキル置換体、水添品等を用いることができる。
(1)軟化点の低いエポキシ樹脂[A]および/または[B]を用いて、低粘度化する。
(2)エポキシ樹脂[C]の質量部数を増量し、低粘度化する。
(3)軟化点の高いエポキシ樹脂[A]および/または[B]を用いて、高粘度化する。
(4)熱可塑樹脂の添加によって、エポキシ樹脂組成物が高粘度化する。
(1)エポキシ樹脂[A]として弾性率の高いビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いる。
(2)エポキシ樹脂[B]の質量部数を増やす。
(3)エポキシ樹脂[B]としてアミン型エポキシを用い、中でも弾性率の高いアミノフェノール型エポキシ樹脂を用いる。
(4)エポキシ樹脂[C]としてビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いる。
(1)数平均分子量の大きなエポキシ樹脂[A]および/または[B]を用いる。
(2)エポキシ樹脂[A]の質量部数を増やす。
(3)ブロック共重合体[E]を配合する。
ニーダー中に、硬化剤、硬化促進剤以外の、ブロック共重合体[E]などのその他の成分を所定量加え、混練しつつ、150℃まで昇温し、150℃、1時間混練することで、透明な粘調液を得た。70℃まで混練しつつ降温させた後、硬化剤および硬化促進剤を所定量添加え、混練しエポキシ樹脂組成物を得た。各実施例、比較例の成分配合比は、表2〜4に示す通りである。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”1007、エポキシ当量:1925、三菱化学(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”4007P、エポキシ当量:2270、三菱化学(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”4010P、エポキシ当量:4400、三菱化学(株)製)。
・テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(“スミエポキシ(登録商標)”ELM434、住友化学(株)製、エポキシ当量:125)
・トリグリシジル−p−アミノフェノール(“jER(登録商標)”jER630、エポキシ当量:98、三菱化学(株)製))
・トリグリシジル−p−アミノフェノール(“アラルダイド(登録商標)”MY0500、エポキシ当量:110、ハイツマン・アドバンスドマテリアル(株)製)
・3,3’−テトラグリシジルジアミノジフェニルエーテル(TG3DDE、エポキシ当量:122、東レファインケミカル(株)製)。
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“エピクロン(登録商標)”830、エポキシ当量:170、DIC(株)製)
・フェノールノボラック樹脂“jER(登録商標)”152(三菱化学(株)製)。
・ジシアンジアミド(DICY7、三菱化学(株)製)。
・S−B−M共重合体(“Nanostrength(登録商標)” E40:Sがスチレン(Tg:約90℃)、Bが1,4−ブタジエン(Tg:約−90℃)、Mがメタクリル酸メチル(Tg:約130℃)。アルケマ(株)製)
・M−B−M共重合体(“Nanostrength(登録商標)” M22N:Bがブチルアクリレート(Tg:約−50℃)、Mがメタクリル酸メチルと極性官能基含有モノマーの共重合体(Tg:約130℃)、アルケマ(株)製)。
・多官能エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”1031S、エポキシ当量:200、三菱化学(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”1001、エポキシ当量:470、三菱化学(株)製)
・グリシジルフタルイミド (“デナコール(登録商標)” EX731、エポキシ当量:216、 ナガセケムテックス(株)製)
・ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂(“デナコール(登録商標)”EX821、エポキシ当量:185、ナガセケムテックス(株)製)
・“ビニレック(登録商標)”PVF−K(ポリビニルホルマール)、チッソ(株)製)
・DCMU99(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、硬化促進剤、保土ヶ谷化学工業(株)製)。
測定装置としては、“HLC(登録商標)”8220GPC(東ソー株式会社製)、検出器としてUV−8000(254nm)、カラムにはTSK−G4000H(東ソー株式会社製)を用いた。エポキシ樹脂をTHFに、濃度0.1mg/mlで溶解させ、これを流速1.0ml/分、温度40℃で測定したサンプルの保持時間を、ポリスチレンの校正用サンプルの保持時間を用いて、分子量に換算して求めた。数平均分子量測定結果を表1に示す。
エポキシ樹脂組成物を真空中で脱泡した後、2mm厚のテフロン(登録商標)製スペーサーにより厚み2mmになるように設定したモールド中で特に断らない限り、130℃の温度で90分間硬化させ、厚さ2mmの樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、スパンを32mm、クロスヘッドスピードを100mm/分とし、JIS K7171(1994)に従って3点曲げを実施し、弾性率を得た。サンプル数n=5とし、その平均値で比較した。表1に、エポキシ樹脂[C]と、エポキシ樹脂[C]に対して0.9当量のジシアンジアミドと、エポキシ樹脂[C]100質量部に対して2質量部のDCMUから得られるエポキシ樹脂組成物を、室温から130℃まで2.5℃/分で昇温し、130℃で90分間反応させて得られる樹脂硬化物の弾性率を示す。
エポキシ樹脂組成物を真空中で脱泡した後、6mm厚のテフロン(登録商標)製スペーサーにより厚み6mmになるように設定したモールド中で特に断らない限り、130℃の温度で90分間硬化させ、厚さ6mmの樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物を幅12.7mm、長さ150mmでカットし、試験片を得た。この樹脂硬化物から、幅12.7mm、長さ150mmの試験片を切り出し、ASTM D5045(1999)に従って、試験片を加工し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、測定をおこなった。試験片への初期の予亀裂の導入は、液体窒素温度まで冷やした剃刀の刃を試験片にあてハンマーで剃刀に衝撃を加えることで行った。ここでいう、樹脂靱性値とは、変形モードI(開口型)の臨界応力強度のことを指している。
上記(4)で得られた樹脂硬化物を染色後、薄切片化し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて下記の条件で透過電子像を取得した。染色剤は、モルホロジーに充分なコントラストが付くよう、OsO4とRuO4を樹脂組成に応じて使い分けた。
・装置:H−7100透過型電子顕微鏡(日立(株)製)
・加速電圧:100kV
・倍率:10,000倍。
エポキシ樹脂組成物を、リバースロールコーターを使用し離型紙状に塗布し、樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に一方向に整列させた炭素繊維“トレカ(登録商標)”T800SC−24K(東レ(株)製、引張弾性率:294GPa、引張強度:5880MPa)に樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧してエポキシ樹脂組成物を含浸させ、単位面積辺りの炭素繊維質量125g/m2、繊維質量含有率75質量%の、T800SC使い一方向プリプレグを作製した。また、炭素繊維としてT700SC−24K(東レ(株)製、引張弾性率:230GPa、引張強度:4900MPa)を用いたこと以外は上記と同様にして、単位面積辺りの炭素繊維質量125g/m2、繊維質量含有率75質量%の、T700SC使い一方向プリプレグも作製した。
次の(a)および(b)の操作により作成した。
(a)上記(6)で作成した一方向プリプレグを、繊維方向を揃えて20ply積層した。
(b)積層したプリプレグをナイロンフィルムで隙間のないように覆った。これをオートクレーブ中で135℃、内圧588kPaで2時間加熱加圧して硬化し、一方向積層板を作製した。
次の(a)〜(e)の操作により、T800SC使い一方向プリプレグを、繊維方向が円筒軸方向に対して45°および−45°になるよう、各3plyを交互に積層し、さらにT800SC使い一方向プリプレグを、繊維方向が円筒軸方向に対して平行になるよう、3plyを積層し、内径が6.3mmの繊維強化複合材料製管状体を作製した。マンドレルは、直径6.3mm、長さ1000mmのステンレス製丸棒を使用した。
また、T700SC使い一方向プリプレグを用いたこと以外は、上記(a)〜(e)の操作を同様にしてT700SC使い繊維強化複合材料製管状体も作製した。
上記(8)で得た繊維強化複合材料製管状体を60mmでカットし、内径6.3mm、長さ60mmの試験片を作製した。秤量300kg・cmで管状体の側面から衝撃を与えてシャルピー衝撃試験を行った。振り上がり角から、下記の式、
E=WR[(cosβ−cosα)−(cosα'−cosα)(α+β)/(α+α')]
E:吸収エネルギー(J)
WR:ハンマーの回転軸の周りのモーメント(N・m)
α:ハンマーの持ち上げ角度(°)
α’:ハンマーの持ち上げ角αから空振りさせたときの振り上がり角(°)
β:試験片破断後のハンマーの振り上がり角(°)
に従って衝撃の吸収エネルギーを計算した。なお、試験片にはノッチ(切り欠き)は導入していない。測定数はn=5で行い、平均値で比較した。
繊維強化複合材料の曲げ強度の指標として、一方向材の繊維強化複合材料の0°曲げ強度を測定した。一方向積層板を、厚み2mm、幅15mm、長さ100mmとなるように切り出した。インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、クロスヘッド速度5.0mm/分、スパン80mm、圧子径10mm、支点径 4mmで測定を行ない、曲げ強度を計算した。また、作製したプリプレグの目付に基づいて、実Vfを求めた後、得られた曲げ強度をVf60%に換算した。
環球法JIS−K7234(2008年)にて測定した。結果を表1に示す。
上記(3)と同様の方法で作製した樹脂硬化物をダイヤモンドカッターで幅13mm、長さ35mmに切り出し、かかる樹脂硬化物を動的粘弾性測定装置(DMAQ800:ティー・エイ・インスツルメンツ社製)を用い、40℃〜250℃まで昇温速度5℃/分で昇温し、周波数1.0Hzの曲げモードでガラス転移温度の測定を行った。このときの貯蔵弾性率のオンセット温度をガラス転移温度とした。表2〜4にその結果を示す。ただし、相分離構造を有する樹脂硬化物のガラス転移温度測定では、樹脂硬化物のガラス転移温度が2つ生じる場合があり、表2〜4に記載のガラス転移温度は、低い方のガラス転移温度である。
樹脂硬化物のSP値は、Polym.Eng.Sci.,14(2),147−154(1974)に記載された、Fedorsの方法に基づき、分子構造から算出した。エポキシ樹脂に対して活性水素基が1当量となる量の硬化剤とを硬化させたときの樹脂硬化物のSP値を表1に示す。なお、DICYとエポキシ基との反応により形成される分子構造は、Thomas Guthner and Benedikt Hammer,J.Appl..Poly.Sci.,50,1453(1993)に記載の分子構造を採用した。
[A]としてjER1007を40部、[B]としてjER630を20部、[C]としてエピクロン830を40部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を2.5℃/分で昇温し、130℃、90分硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、力学特性は良好であった。その結果、得られたエポキシ樹脂組成物と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度も良好であった。
[A]としてjER1007を20部、[B]としてELM434を60部、[C]としてエピクロン830を20部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例1と比較して[B]の質量部数の増加により、樹脂弾性率が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂組成物と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した一方向積層板の0°曲げ強度が向上した。
[A]としてjER4010Pを10部、[B]としてELM434を50部、[C]としてエピクロン830を40部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、良好な力学特性であった。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度も良好であった。
[A]としてjER1007を60部、[B]としてjER630を30部、[C]としてエピクロン830を10部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、良好な力学特性であった。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度も良好であった。
[A]としてjER4007Pを20部、[B]としてMY0500を30部、[C]としてエピクロン830を50部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、力学特性は良好であった。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度も良好であった。
[A]としてjER1007を30部、[B]としてMY0500を40部、[C]としてエピクロン830を30部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、力学特性は良好であった。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度も良好であった。
[A]としてjER4007Pを30部用いた以外は、実施例6と同様に、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例6と比較して、弾性率が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した一方向積層板の0°曲げ強度が向上した。
[A]としてjER4007Pを40部、[B]としてELM434を40部、[C]としてjER152を20部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、良好な力学特性であった。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度も良好であった。
[C]としてエピクロン830を20部用いた以外は、実施例8と同様に、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例8と比較して、弾性率が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した一方向積層板の0°曲げ強度も向上した。
[B]としてMY0500を40部用いた以外は、実施例9と同様にして、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例9と比較して樹脂弾性率が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した一方向積層板の0°曲げ強度も実施例9と比較して向上した。
[B]としてjER630を40部用いた以外は、実施例10と同様にして、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様に硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例10と比較して樹脂弾性率が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した一方向積層板の0°曲げ強度も実施例10と比較して向上した。
[A]としてjER4010Pを40部用いた以外は、実施例10と同様にして、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例10と比較して樹脂靱性値が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性が実施例10と比較して向上した。
[B]として3,3’−TGDDEを40部用いた以外は、実施例9と同様にして、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様に硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例3対比樹脂弾性率が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した一方向積層板の0°曲げ強度が実施例3対比向上した。
[A]としてjER4007Pを45部、[B]としてMY0500を45部、[C]としてエピクロン830を10部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、良好な樹脂靱性値と弾性率を有していた。その結果、得られたエポキシ樹脂組成物と炭素繊維としてT700SC−24Kからなるプリプレグを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度は、良好であった。
炭素繊維としてT800SC−24Kを用いた以外は、実施例14と同様に繊維強化複合材料を得た。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られた繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度は、実施例14と比較して向上した。
[A]としてjER4007Pを30部、[B]としてMY0500を50部、[C]としてエピクロン830を20部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例7と比較して、弾性率が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した一方向積層板の0°曲げ強度も向上した。
[A]としてjER4007Pを50部、[B]としてMY0500を30部、[C]としてエピクロン830を20部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例16と比較して樹脂靱性値が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性が実施例16対比向上した。
[A]としてjER4007Pを20部、[B]としてjER630を40部、[C]としてエピクロン830を40部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、良好な力学特性を有していた。しかし、エポキシ樹脂組成物の80℃での粘度が2Pa・sと低かったため、作製したプリプレグにわずかに割れが生じた。なお、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度は良好であった。
[C]としてエピクロン830を20部、その他のエポキシ樹脂としてjER1031Sを20部用いた以外は実施例18と同様に、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例18と比較し弾性率はやや低下するが、ガラス転移温度が向上した。得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度も良好であった。さらに得られたエポキシ樹脂組成物の80℃における粘度は16Pa・sと良好な粘度であったため、繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度は、実施例18と比較して向上した。
その他の成分として熱可塑樹脂であるポリビニルホルマール樹脂PVF−Kを10部添加した以外は、実施例18と同様に、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、力学特性は良好であった。さらに得られたエポキシ樹脂組成物の80℃における粘度は31Pa・sと適正な粘度であったため、繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度は、実施例18と比較して向上した。
[A]としてjER1007を30部、[B]としてELM434を40部、[C]としてエピクロン830を30部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、良好な樹脂靱性値と弾性率を有していた。その結果、得られたエポキシ樹脂組成物と炭素繊維としてT800SC−24Kからなるプリプレグを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性および一方向積層板の0°曲げ強度は、良好であった。
[A]としてjER4007Pを20部、[B]としてjER630を40部、[C]としてエピクロン830を40部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、ブロック共重合体[E]としてS−B−M共重合体を3部、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例20と比較し樹脂靱性値が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂組成物と炭素繊維としてT800SC−24Kからなるプリプレグを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性は、実施例20と比較し向上した。
ブロック共重合体 [E]としてM−B−M共重合体を3部用いた以外は、実施例20と同様に、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例20と比較し樹脂靱性値が向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂組成物と炭素繊維としてT800SC−24Kからなるプリプレグを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性は、実施例20と比較し向上した。
ブロック共重合体 [E]としてM−B−M共重合体を10部用いた以外は、実施例23と同様に、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度は良好であった。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、実施例23と比較し樹脂靱性値が大きく向上した。その結果、得られたエポキシ樹脂組成物と炭素繊維としてT800SC−24Kからなるプリプレグを用いて作製した繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性は、実施例23と比較し向上した。
[B]としてELM434を40部、[C]としてエピクロン830を20部、その他のエポキシ樹脂として軟化点90℃以下のjER1001を40部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。かかるエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。エポキシ樹脂[A]を用いなかったため、得られた樹脂硬化物は、相分離せず均一なものとなり、樹脂靱性値が不足した。その結果、繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性が不足した。
[A]としてjER4007Pを30部、[C]としてエピクロン830を20部、その他のエポキシ樹脂としてEX731を40部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。かかるエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。EX731の軟化点が50℃を越えるため、得られた樹脂硬化物は、相分離せず均一なものとなり、樹脂靱性値は不足した。その結果、繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性が不足した。
[A]としてjER1007を40部、[C]としてエピクロン830を30部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部、その他のエポキシ樹脂としてEX821を30部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。かかるエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。EX821のSP値と[A]のSP値との差が1.2に満たないため、得られた樹脂硬化物は、相分離せず均一なものとなり、弾性率が不足した。その結果、一方向積層板の0°曲げ強度が不足した。
[B]としてMY0500を40部、[C]としてエピクロン830を20部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部、その他のエポキシ樹脂としてEX731を40部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。かかるエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。EX731のSP値と[B]のSP値との差が1.2に満たないため、得られた樹脂硬化物は、相分離せず均一なものとなり、樹脂靱性値が不足した。その結果、繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性が不足した。
[A]としてjER1007を50部、[B]としてELM434を50部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。エポキシ樹脂[C]を添加していないために、得られた樹脂硬化物は、粗大相分離構造を形成し、弾性率が不足した。さらにエポキシ樹脂組成物の80℃での粘度が200Pa・sを越えたために、繊維強化複合材料にボイドが生じた。その結果、繊維強化複合材料の力学特性が不足した。
[A]としてjER4007Pを40部、[B]としてMY0500を40部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を2部、その他のエポキシ樹脂としてEX821を20部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成したが、EX821と、EX821に対して0.9当量のジシアンジアミドと、EX821 100質量部に対して2質量部のDCMUを有してなるエポキシ樹脂組成物を、室温から130℃まで2.5℃/分で昇温し、130℃で90分間反応させて得られる樹脂硬化物の弾性率が2.8GPaであったため、実施例10と比較して弾性率が不足した。その結果、一方向積層板の0°曲げ強度が不足した。
(比較例7)
[B]としてELM434を20部、[C]としてエピクロン830を45部、その他のエポキシ樹脂としてjER4004Pを35部、硬化剤[D]としてDICY7を全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.9当量となる量、硬化促進剤としてDCMU99を3部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物を実施例1と同様の条件で硬化した。得られた樹脂硬化物は、[A]を用いていないために、均一構造を形成し、弾性率と樹脂靱性値が不足した。その結果、得られたエポキシ樹脂と炭素繊維T800SC−24Kを用いて作製した一方向積層板の0°曲げ強度および繊維強化複合材料製管状体の耐衝撃特性が不足した。
Claims (10)
- エポキシ樹脂[A]、エポキシ樹脂[B]、エポキシ樹脂[C]および硬化剤[D]を含み、かつ、以下の条件(1)〜(4)を満たすエポキシ樹脂組成物。
(1)エポキシ樹脂[B]を硬化剤[D]と反応し硬化させて得られる樹脂硬化物[B’]のSP値が、エポキシ樹脂[A]と[C]をそれぞれ硬化剤[D]と反応し硬化させて得られる樹脂硬化物[A’]、[C’]のいずれのSP値に対してよりも1.2以上大きい
(2)エポキシ樹脂[A]の軟化点が90℃以上であり、かつエポキシ樹脂[B]と[C]の軟化点がいずれも50℃以下である。
(3)エポキシ樹脂[C]と、エポキシ樹脂[C]の全エポキシ基に対し活性水素基が0.9当量のジシアンジアミドと、エポキシ樹脂[C]100質量部に対して2質量部のDCMUを有してなるエポキシ樹脂組成物を、室温から130℃まで2.5℃/分で昇温し、130℃で90分間反応させて得られる樹脂硬化物の弾性率が、3.5GPa以上である
(4)エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂硬化物が、[A]リッチ相と[B]リッチ相を含む相分離構造を有し、その相分離構造周期が1nm〜1μmである。 - 前記エポキシ樹脂組成物において、下記に示すエポキシ樹脂[A]〜[C]が全エポキシ樹脂成分100質量部に対して、以下の配合比を満たす、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
[A]ビスフェノール型エポキシ樹脂 20〜50質量部
[B]3官能以上のアミン型エポキシ樹脂 30〜50質量部
[C]数平均分子量450以下のビスフェノールF型エポキシ樹脂 10〜40質量部
(但し、エポキシ樹脂[A]〜[C]の合計量が100質量部を超えることはない。) - エポキシ樹脂[B]が3官能のアミノフェノール型エポキシ樹脂である、請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 硬化剤[D]がジシアンジアミドまたはその誘導体である、請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- さらに、S−B−M、B−MおよびM−B−Mからなる群から選ばれる少なくとも1種のブロック共重合体 [E](ここで、前記の各ブロックは共有結合によって連結されるか、一方のブロックに一つの共有結合形成を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合形成を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたは、メタクリル酸メチルを少なくとも50質量%含むコポリマーからなるブロックであり、ブロックBはブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度が20℃以下であり、ブロックSはブロックBおよびMに非相溶で、かつ、そのガラス転移温度が、ブロックBのガラス転移温度よりも高いブロックである)を、全エポキシ樹脂成分100質量部に対して1〜10質量部含む、請求項1〜4に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体[E]が、M−B−Mで表されるブロック共重合体であり、Mブロックがメタクリル酸メチルよりもSP値の高いモノマーを共重合成分として含有する、請求項5に記載のエポキシ樹脂組成物。
- エポキシ樹脂[A]〜[C]および硬化剤[D]、またはエポキシ樹脂[A]〜[C]と硬化剤[D]およびブロック共重合体[E]を調製して得られる、エポキシ樹脂組成物の80℃の粘度が0.5〜200Pa・sであり、かつ、エポキシ樹脂[A]〜[C]、またはエポキシ樹脂[A]〜[C]およびブロック共重合体[E]からなるエポキシ樹脂組成物を硬化剤[D]と反応し硬化させて得られる樹脂硬化物の樹脂靱性値が1.3MPa・m0.5以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物と強化繊維からなるプリプレグ。
- 請求項8に記載のプリプレグを硬化させてなる繊維強化複合材料。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂硬化物と、強化繊維からなる繊維強化複合材料。
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