JP2012196810A - インクジェットヘッド及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクの吐出量を好適に制御できるインクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】ヘッド6は、駆動パルスPsが入力される度にインク滴を吐出する複数の吐出素子19と、複数の吐出素子19に対してクロック信号CLKの周波数を個別に設定し、各吐出素子19に対して、設定された周波数のクロック信号CLKに基づいて、当該クロック信号CLKの周波数と同一の周波数で駆動パルスPsを出力できる駆動部8とを有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、インクジェットヘッド及び記録装置に関する。
一般に、印刷においては、一定間隔で配列された網点の大小によって色の濃淡が表現されている(例えば特許文献1)。そして、インク滴を吐出するインクジェットヘッドにおいては、一の網点に対応して吐出されるインク滴の大きさ(液滴量)を調整したり、一の網点に対応して吐出されるインク滴の数を増減して、網点の大小を調整している。また、インクジェットヘッドは、一般に、インク滴を吐出するための吐出孔を複数有しており、吐出孔毎に、上記の液滴量の調整又はインク滴の数の増減が行われる。なお、一の網点に対応して吐出されるインク滴の数を増減する場合において、その吐出の周波数(周期)は、インク滴の増減に関わらず常に一定であり、また、全ての吐出孔に共通に設定されている。
特開2009−51007号公報
一の網点に対応する液滴量の調整又はインク滴の数の増減では、微妙な吐出量の制御が難しい等の不都合があった。
本発明の目的は、インクの吐出量を好適に制御できるインクジェットヘッド及び記録装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るインクジェットヘッドは、所定の吐出信号が入力される度にインク滴を吐出する複数の吐出素子と、前記複数の吐出素子に対してクロック信号の周波数を個別に設定し、各吐出素子に対して、設定された周波数のクロック信号に基づいて、当該クロック信号の周波数と同一の周波数で前記吐出信号を出力できる駆動部と、を有する。
好適には、前記駆動部は、前記複数の吐出素子に対して個別に設定されるクロック信号の周波数を時間の経過に伴って変化させる。
好適には、前記駆動部は、互いに異なる周波数の複数のクロック信号を生成するクロック信号生成部と、前記複数の吐出素子それぞれに対して設けられ、入力された一のクロック信号の周波数と同一の周波数で前記吐出信号を出力する複数の駆動信号出力部と、前記クロック信号生成部により生成された複数のクロック信号が入力され、入力された複数のクロック信号を選択的に各駆動信号出力部に出力するスイッチ部と、を有する。
好適には、前記駆動部は、前記吐出信号を出力する周波数に応じて当該吐出信号の波形を変化させる。
好適には、前記駆動部は、前記複数の吐出素子の少なくとも一部に関して、前記クロック信号に対して所定の位相差で遅れて前記吐出信号を出力し、設定されたクロック信号の周波数に応じて前記位相差を変化させる。
好適には、前記駆動部は、前記複数の吐出素子のうちの、所定の限度数を超える数の吐出素子から同時にインク滴が吐出されないように前記位相差を設定する。
好適には、前記吐出信号が入力される度に前記吐出素子が吐出するインク滴は1滴である。
本発明の一態様のインクジェットヘッドは、所定の吐出信号が入力される度にインクを吐出する複数の吐出素子と、一定の駆動周期毎に、前記複数の吐出素子に対して前記吐出信号を出力する周波数を個別に設定し、その設定された周波数で前記吐出信号を前記複数の吐出素子に出力できる駆動部と、を有する。
本発明の一態様の記録装置は、所定の吐出信号が入力される度にインク滴を吐出する複数の吐出素子と、前記複数の吐出素子におけるインクの吐出量を規定する吐出データを出力する制御部と、前記吐出データに基づいて、前記複数の吐出素子に対してクロック信号の周波数を個別に設定し、各吐出素子に対して、設定された周波数のクロック信号に基づいて、当該クロック信号の周波数と同一の周波数で前記吐出信号を出力できる駆動部と、を有する。
本発明の一態様の記録装置は、所定の吐出信号が入力される度にインクを吐出する複数の吐出素子と、所定の駆動周期毎に前記複数の吐出素子におけるインクの吐出量を規定する吐出データを出力する制御部と、前記吐出データが入力され、当該入力がなされる度に、前記吐出データに基づいて、前記複数の吐出素子に対して前記吐出信号を出力する周波数を個別に設定し、その設定された周波数で前記吐出信号を前記複数の吐出素子に出力できる駆動部と、を有する。
好適には、前記複数の吐出素子から吐出されたインクが着弾するメディアを搬送する搬送部を更に有し、前記駆動部は、前記搬送部によるメディアの搬送に伴って前記吐出信号を出力する周波数を変化させる。
好適には、前記複数の吐出素子は、前記メディアの搬送方向に交差する方向において前記メディアに亘る広さで分布して配置されている。
好適には、前記駆動部は、各吐出素子に対向する前記メディアの印画面の搬送方向に対する傾斜角の変化に応じてその吐出素子に対して設定される周波数を変化させる。
好適には、前記駆動部は、前記メディアの前記搬送方向に対してのみ傾斜する面に対向する吐出素子に対しては、前記吐出信号として前記吐出素子から1液滴のインク滴が吐出される波形の信号を用い、前記メディアの前記搬送方向に直交する方向に対してのみ傾斜する面に対向する吐出素子に対しては、前記吐出信号として前記吐出素子から複数滴のインク滴が吐出される波形の信号を用いる。
上記の構成によれば、インクの吐出量を好適に制御できる。
本発明の実施形態に係る記録装置の要部を模式的に示す斜視図。 図1の記録装置のインクジェットヘッドの一部の断面図。 図2の吐出素子の駆動方法を説明する模式的なタイミングチャート。 図4(a)及び図4(b)は、図3の遅延時間の他の観点からの設定方法を説明する図。 図1の記録装置の制御系の構成を示すブロック図。 図5の信号設定部の構成を示すブロック図。 図5の周波数設定部の構成例を示す模式図。 図8(a)〜図8(c)は実施形態及び比較例の作用を説明する図。 立体的なメディアの一例を示す、平面図、側面図及び後面図。 図9の領域Xにおけるインクの吐出の様子を模式的に示す図。 図11(a)及び図11(b)は印刷例を示す領域Xの平面図。
図1は、本発明の実施形態に係る記録装置1の要部を模式的に示す斜視図である。
なお、記録装置1及び後述するインクジェットヘッド5は、いずれの方向が上方または下方とされてもよいものであるが、以下では、便宜的に、直交座標系xyzを定義するとともに、z方向の正側(図1の紙面上方)を上方として、上面、下面等の用語を用いることがあるものとする。
記録装置1は、例えば、メディア101を矢印y1で示す方向へ搬送する搬送部3と、搬送されているメディア101に向けてインク滴を吐出するヘッド5と、搬送部3及びヘッド5の動作を制御する制御部7とを有している。なお、メディア101は、紙のように平面的なものであってもよいし、電子機器の筐体のように立体的なものであってもよく、また、その材質も適宜なものとされてよい。
搬送部3は、公知の適宜な構成とされてよい。図1では、ベルトコンベアにより構成された搬送部3が例示されている。すなわち、例示された搬送部3は、メディア101が載置されるベルト9と、ベルト9が架け渡されるローラ10と、ローラ10を回転させるモータ11とを有している。搬送部3は、例えば、一定の速度Vでメディア101を搬送する。ただし、搬送部3は、間欠的にメディア101を搬送したり、速度を変化させたりしてもよい。
ヘッド5は、メディア101の搬送経路の途中に配置されており、z方向の正側からメディア101に対向する。ヘッド5は、メディア101の印画面及び搬送方向に直交する方向(主走査方向、x方向)にシャトル運動を行うシリアルヘッドであってもよいし、当該直交する方向に(ほぼ)固定されたラインヘッドであってもよい。なお、本実施形態においては、ヘッド5がラインヘッドである場合を例に挙げて説明するものとする。
ヘッド5は、x方向の複数位置においてインク滴をメディア101に吐出、付着させる。当該動作が、メディア101の搬送に伴って繰り返し行なわれることにより、メディア101には2次元画像が形成される。
制御部7は、例えば、CPU、ROM、RAM及び外部記憶装置を含んで構成されている。制御部7は、モータ用ドライバ13に制御信号を出力することにより、所望の電圧をモータ11に印加して、モータ11を制御する。同様に、制御部7は、ヘッド用ドライバ15に制御信号を出力することにより、所望の電圧をヘッド5に印加して、ヘッド5を制御する。
ヘッド用ドライバ15、又は、ヘッド用ドライバ15及び制御部7の一部は、駆動信号(ヘッド5に印加される電圧)の周波数(周期)及び波形を設定し、その設定した駆動信号を生成してヘッド5に出力する駆動部8を構成している。駆動部8は、例えば、ドライバICや回路基板により構成されている。以下では、説明の便宜上、駆動部8は、ヘッド用ドライバ15のみにより構成されているものとして説明する。
なお、図1では、駆動部8とヘッド5とを互いに別個のものとして図示している。ただし、駆動部8は、その一部又は全部がヘッド5に搭載されてもよい。この場合において、ヘッド5と駆動部8のヘッド5に搭載された部分(一部又は全部)との全体が、広義のヘッド6を構成していると捉えられてもよい。
図2は、ヘッド5の一部を拡大して示す模式的な断面図である。なお、図2の紙面下方がメディア101に対向する側である。
ヘッド5は、圧電素子の機械的歪によりインクに圧力を付与するピエゾ式のヘッドである。ヘッド5は、インク滴を吐出する複数の吐出素子19を有し、図2は一の吐出素子19を示している。複数の吐出素子19は、例えば、xy平面において配列されており、各吐出素子19は、メディア101上の1ドットに対応している。
また、別の観点では、ヘッド5は、インクを貯留する空間を形成する基体21と、基体21に貯留されているインクに圧力を付与するためのアクチュエータ23とを有している。複数の吐出素子19は、基体21及びアクチュエータ23により構成されている。
基体21の内部には、複数の個別流路25(図2では1つを図示)と、当該複数の個別流路25に通じる共通流路(リザーバ)27とが形成されている。個別流路25は、吐出素子19毎に設けられ、共通流路27は、複数の吐出素子19に共通に設けられている。
各個別流路25は、メディア101に対向する吐出孔29aを含むディセンダ(部分流路)29と、ディセンダ29に通じる加圧室31と、加圧室31と共通流路27とを連通する供給路33とを有している。
複数の個別流路25及び共通流路27にはインクが満たされている。複数の加圧室31の容積が変化してインクに圧力が付与されることにより、複数の加圧室31から複数のディセンダ29へインクが送出され、複数の吐出孔29aからは複数のインク滴が吐出される。また、複数の加圧室31へは複数の供給路33を介して共通流路27からインクが補充される。
複数の個別流路25及び共通流路27の断面形状若しくは平面形状は、適宜に設定されてよい。本実施形態では、加圧室31は、z方向において一定の厚みに形成され、一方の端部はディセンダ29と連通され、他方の端部は供給路33と連通されている。供給路33の一部は、流れ方向に直交する断面積が共通流路27および加圧室31よりも小さいしぼりとされている。
上述のように、複数の吐出素子19はxy平面に配列されており、複数の吐出孔29aもxy平面に分布している。ラインヘッドであるヘッド5においては、複数の吐出孔29aは、搬送方向に交差(厳密には直交)する方向(y方向)においてメディア101に亘る広さに分布している。
基体21は、例えば、複数の基板35が積層されることにより構成されている。基板35には、複数の個別流路25及び共通流路27を構成する貫通孔が形成されている。複数の基板35の厚み及び積層数は、複数の個別流路25及び共通流路27の形状等に応じて適宜に設定されてよい。複数の基板35は、適宜な材料により形成されてよく、例えば、金属、セラミック若しくはシリコンにより形成されている。
アクチュエータ23は、例えば、撓みモードで変位する、ユニモルフ型の圧電素子により構成されている。具体的には、例えば、アクチュエータ23は、加圧室31側から順に積層された、振動板37、共通電極39、圧電体41及び複数の個別電極43を有している。
振動板37、共通電極39及び圧電体41は、例えば、複数の加圧室31を覆うように複数の加圧室31に共通に設けられている。一方、個別電極43は、加圧室31毎に設けられている。より具体的には、個別電極43は、概ね、加圧室31と相似形で、加圧室31の広さよりも若干小さい個別電極本体44と、その個別電極本体44の角部に接続されている引出電極45とを含んでいる。
振動板37、共通電極39、圧電体41及び個別電極43は、適宜な材料により形成されてよい。例えば、振動板37は、セラミック、酸化シリコン若しくは窒化シリコンにより形成されている。共通電極39及び個別電極43は、例えば、白金若しくはパラジウムにより形成されている。圧電体41は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等のセラミックにより形成されている。
圧電体41は、厚み方向(z方向)を分極方向とされている。従って、共通電極39及び個別電極43に電圧を印加して、圧電体41に対して分極方向に電界を作用させると、圧電体41は面内(xy平面内)で収縮する。この収縮により振動板37は、加圧室31側に凸となるように撓み、その結果、加圧室31の容積は変化する。
図3は、吐出素子19の駆動方法を説明する模式的なタイミングチャートである。
制御部7は、一定の駆動周期Ta毎にヘッド用ドライバ15に対して吐出データDeを出力する。各吐出データDeは、各駆動周期Taにおいて各吐出素子19が吐出すべきインクの吐出量(吐出量がゼロ、すなわち吐出しない場合を含む)の情報を全ての吐出素子19について保持しているデータである。
ヘッド用ドライバ15は、吐出データDeに含まれる各吐出素子19の吐出すべきインク量の情報に基づいて、各吐出素子19に対してクロック信号CLKの周波数(周期)を設定する。
図3の例では、一の吐出素子19Aに対しては、クロック信号CLKの周期として駆動周期Taと同一の周期が設定され、他の吐出素子19Bに対しては、クロック信号CLKの周期として駆動周期Taの1/3が設定されている。
そして、ヘッド用ドライバ15は、吐出素子19毎に設定されたクロック信号CLKに同期して所定の駆動パルスPs(吐出信号の一例)を各吐出素子19に対して出力する。なお、駆動パルスPsを含む信号全体を駆動信号Sdというものとする。
このような駆動信号Sdの出力により、図3の例では、一の吐出素子19Aに対しては、一の駆動周期Taにおいて1つの駆動パルスPsが出力され、他の吐出素子19Bに対しては、一の駆動周期Taにおいて3つの駆動パルスPsが出力されている。
各駆動パルスPsは、共通電極39を基準電位(例えば0V)として個別電極43に入力されるものである。すなわち、各吐出素子19においては、一の駆動パルスPsが入力されることにより、共通電極39と個別電極43との間に電圧が印加され、1回の吐出が行われる。ただし、吐出データDeが、吐出する必要がないデータであれば、個別電極43に、吐出を生じない信号が入力される。吐出を生じない信号は、単に個別電極43に入力される電圧が変わらないものであってもよいし、パルス幅や電圧の変化が、吐出を生じない範囲の入力であってもよい。
従って、吐出素子19Aと吐出素子19Bとは、吐出の周波数が互いに異なることにより、駆動周期Taにおける吐出回数が互いに異なり、ひいては、駆動周期Taにおける吐出量が互いに異なっている。また、一の吐出素子19において、吐出の周波数は、駆動周期Ta毎に、吐出データDeに基づいて設定される(図10も参照)。このように、本実施形態においては、吐出の周波数を吐出素子19毎に調整することにより、吐出量を調整する。
駆動パルスPsは、引き打ち方式を実現するパルス、押し打ち方式を実現するパルス等の公知の駆動方式を実現するパルスとされてよい。駆動パルスPsのパルス幅Wp及び信号レベルVpも適宜に設定されてよい。なお、一般にパルス幅Wpは、圧力波が吐出孔29aから供給路33のしぼりまで伝わる時間AL(Acoustic Length)程度(引き打ち式の場合)若しくはALの2倍程度(押し打ち式の場合)とされる。
また、駆動パルスPsは、1パルス〜3パルス程度で構成され、1液滴を形成するためのものであってもよいし、2以上のパルスによって形成され、2以上の液滴を形成するためのものであってもよい。好適には、駆動パルスPsは、1液滴を形成するためのものとされる。複数の駆動パルスPsは、互いに同一の液滴量の複数のインク滴を形成するためのものであってもよいし、互いに異なる液滴量の複数のインク滴を形成するためのものであってもよい。好適には、複数の駆動パルスPsは、互いに同一の液滴量の複数のインク滴を形成するためのものとされる。
ここで、クロック信号CLKの周波数は、各駆動パルスPsによるインクの圧力変動に影響を及ぼすことがあり得る。例えば、クロック信号CLKの周波数が高くなるほど、一の駆動パルスPsによるインクの圧力変動の残留成分が次の駆動パルスPsによるインクの圧力変動に影響を及ぼしやすくなることが考えられる。そこで、本実施形態では、周波数に応じて駆動パルスPsを最適の波形とする(駆動パルスPsの波形を変化させる)。例えば、クロック信号CLKの周波数が高くなると、圧力変動を抑えるキャンセルパルスを挿入したり、パルス幅Wpを変化させたりする。
また、吐出素子19Aのクロック信号CLKと、吐出素子19Bのクロック信号CLKとは、時点t1において、駆動パルスPsを出力するタイミングを決定する基準となる位置(例えば、パルスの立下り)が一致している。従って、仮に吐出素子19Aと吐出素子19Bとが隣接していると、その加圧室31同士の圧力が共通流路27を介して相互に影響する(流体クロストークを生じる)おそれがある。
そこで、吐出素子19Aに対しては、クロック信号CLKのパルスの立下りの直後に駆動パルスPsが出力されているのに対して、吐出素子19Bに対しては、クロック信号CLKのパルスの立下りから遅延時間tdで遅れて駆動パルスPsが出力されている。
流体クロストークが発生する吐出素子19及びそのタイミングは、吐出素子19毎且つ駆動周期Ta毎に吐出の周波数が設定される(変化される)度に変化する。そこで、本実形態では、吐出の周波数に応じて遅延時間td(駆動パルスPsのクロック信号CLKに対する位相差)が適宜に設定される(変化される)。
なお、図3では、吐出素子19Bに関して、駆動周期Ta内の全ての駆動パルスPsに対して遅延時間tdが設定されているが、流体クロストークが生じ得る駆動パルスPsのみについて、遅延時間tdが設定されてもよい。
流体クロストークが生じ得ると判定される条件は、クロック信号CLKの基準となる位置(パルスの立下り等)が完全に一致するという条件に限定されず、適宜に設定されてよい。例えば、当該条件は、クロック信号CLKの基準となる位置同士の差が所定の判定時間よりも短いという条件とされてもよいし、駆動パルスPsが重なるという条件とされてもよい。
また、吐出素子19Aと吐出素子19Bとが隣接していなければ、そのような遅延時間tdを設けたり、若しくは、遅延時間tdを互いに異ならせる必要はない。従って、上記の判定は、予め定められた吐出素子19の組み合わせについて行われればよい。
図4(a)及び図4(b)は、吐出素子19の遅延時間tdの他の観点からの設定方法を説明する図である。これらの図において、横軸は時間tを示し、縦軸はインクを吐出するタイミングにある吐出素子19の数を示している。
吐出素子19の総数はNmaxであり、吐出タイミングにある吐出素子19の数は、印刷の進行(時間tの経過)に伴って変化している。ここで、多数の吐出素子19から同時にインクが吐出されるとすると、共通流路27から加圧室31へのインクの補給が十分になされず、印刷が適切に行われないおそれがある。また、吐出タイミングが同時となる吐出素子19の数には、各吐出素子19に対して設定された吐出の周波数が影響している。
そこで、本実施形態では、各吐出素子19に対して設定された吐出の周波数に基づいて、吐出タイミングが同時となる吐出素子19の数が所定の限度数Ns(例えば総数Nmaxの半分)を超えないように、遅延時間tdを設定する。
すなわち、遅延時間tdを設定しないならば、若しくは、上記の吐出素子19間の流体クロストークの観点のみから遅延時間tdを設定したならば、吐出タイミングにある吐出素子19の数が図4(a)のように経時変化する場合、図4(b)に示すように、吐出タイミングにある吐出素子19の数が限度数Nsを超えないように、適宜に遅延時間tdが設定される。
限度数Nsを超えるか否かの判定方法及び超えると判定された場合の遅延時間tdの設定方法は、適宜に設定されてよい。例えば、最も簡便なアルゴリズムでは、まず、遅延時間tdを設定しない状態、若しくは、上述の流体クロストークの観点から遅延時間tdを設定した状態で、駆動周期Ta内の所定の時間刻みの各時点において限度数Nsを超えるか否かの判定を行い、超えると判定した場合は、その限度数Nsを超えるタイミングに関わる吐出素子19の遅延時間tdを若干増加若しくは減少させる。この操作を、限度数Nsを超えないと判定するまで繰り返す。
なお、各時点における吐出素子19の計数方法についても、駆動パルスPsが少しでも各時点に重複したときにその吐出素子19を計数する方法としたり、駆動パルスPsのパルス幅Wpのうち吐出量がピークになる付近の所定範囲が各時点に重複したときにその吐出素子19を計数する方法としたりするなど、適宜な方法とされてよい。
図5は、上述したような制御方法を実現する、記録装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
制御部7は、吐出データDe及び転送用クロック信号TCLKをヘッド用ドライバ15(駆動部8)に出力する。吐出データDeは、例えば、シリアルデータであり、各吐出素子19の吐出量の情報は、転送用クロック信号TCLKに同期して、順次、制御部7からヘッド用ドライバ15に出力される。
また、制御部7は、吐出データDeの出力と、モータ用ドライバ13への制御信号の出力とを同期して行う。これにより、ヘッド5からのインクの吐出と、メディア101の搬送とは同期して行われ、メディア101の適宜な位置に適宜な画像が形成される。
吐出データDeが入力されたヘッド用ドライバ15のクロック選択部51は、転送用クロック信号TCLKに同期して、順次、各吐出素子19の吐出量の情報を読み出す。そして、各吐出素子19に対して、吐出量に応じたクロック信号CLKの周波数を選択し、その選択結果を示す選択信号Ssを生成し、複数の選択信号Ssを複数の信号設定部53に並行に出力する。
各信号設定部53は、入力された選択信号Ssに基づいて、駆動信号Sdを生成するのに必要な情報を含む設定信号Stを生成する。複数の信号設定部53は、複数の設定信号Stを複数の駆動信号出力部55に並行に出力する。
なお、図5では、信号設定部53を吐出素子19毎に設けられる機能部として捉えて図示しているが、複数の信号設定部53全体が一つの信号設定部として捉えられてもよい。また、いずれの捉え方がなされるにせよ、実際の構成は、いずれの捉え方に近いものであってもよい。駆動信号出力部55についても同様である。
各駆動信号出力部55は、入力された設定信号Stに基づいて、駆動信号Sdを生成する。複数の駆動信号出力部55は、複数の駆動信号Sdを複数の吐出素子19に並行に出力する。
ヘッド用ドライバ15の遅延設定部57は、流体クロストークを抑制する観点及び限度数Nsの観点から遅延時間tdを設定する。具体的には、遅延設定部57は、クロック選択部51からの選択信号Ssに基づいて、各吐出素子19に対して遅延時間td(td=0含む)を設定し、遅延時間tdの情報を含む信号を生成する。そして、遅延設定部57は、複数の遅延時間tdの情報を含む複数の信号を複数の駆動信号出力部55に並行に出力する。
なお、遅延設定部57は、クロック信号CLKの周波数の情報だけでなく、信号設定部53から駆動パルスPsの情報を得て(図6参照)、駆動パルスPsの波形を考慮した判定を行って遅延時間tdを設定してもよい。また、遅延設定部57は、選択信号Ssではなく、クロック信号CLK自体が入力されて、クロック信号CLKの周波数の情報を得てもよい。
図6は、信号設定部53の構成を示すブロック図である。
周波数設定部61は、選択信号Ssに応じた周波数のクロック信号CLKを駆動信号出力部55に出力する。
波形設定部63は、クロック信号CLKの周波数に応じて好適な駆動パルスPsの波形を設定する。波形設定部63は、選択信号Ssに応じて駆動パルスPsの波形を設定し、設定した駆動パルスPsの情報を含む信号を駆動信号出力部55に出力する。波形の設定は、例えば、予め記憶された複数の波形から周波数に応じて特定の波形が選択されることにより実現されてもよいし、周波数をパラメータとする計算式によって波形が規定されてもよい。
駆動信号出力部55は、クロック信号CLKの基準となる位置(パルスの立下り等)に対して遅延時間tdで遅れて、クロック信号CLKと同一の周波数で駆動パルスPsを出力する。
図7は、周波数設定部61の構成例を示す模式図である。
周波数設定部61は、複数の周波数のクロック信号CLKを生成するクロック信号生成部65と、クロック信号生成部65と駆動信号出力部55との接続状態を切り換えるスイッチ部67とを有している。クロック信号生成部65は、複数の周波数設定部61に対して共通に(複数のスイッチ部67に対して共通に)設けられている。
クロック信号生成部65には、複数のライン69が接続されている。そして、クロック信号生成部65は、複数のライン69に対して互いに周波数の異なるクロック信号を常時出力している。
一方、スイッチ部67は、選択信号Ssに応じて、複数のライン69のいずれか一つと、駆動信号出力部55とを接続する。これにより、選択信号Ssに応じたクロック信号CLKが駆動信号出力部55に入力される。
なお、複数のスイッチ部67は、その全体で一つのスイッチ部71として捉えられてもよい。また、上述したように、複数の周波数設定部61(クロック信号生成部65及び複数のスイッチ部67)は、全体で一つの周波数設定部として捉えられてよい。
駆動周期Taにおいてインクを吐出しない吐出素子19に対応する選択信号Ssの内容やスイッチ部67の状態は適宜に設定されてよい。例えば、この場合の選択信号Ssは、クロック信号を選択しないことを示す内容とされ、この内容の選択信号Ssが入力されたスイッチ部67においては、クロック信号CLKに代えて基準電位を駆動信号出力部55に付与し、駆動信号出力部55においては、基準電位が入力されたことに対応して駆動パルスPsを出力しないようにしてもよい。波形設定部63及び遅延設定部57等においても同様に、駆動周期Taにおいてインクが吐出されない場合の動作は適宜に設定されてよい。
図8(a)〜図8(c)は、本実施形態の作用を比較例と比較して説明する図である。なお、図8において、駆動パルスPsとしては、1パルスにより構成され、1液滴を形成するためのものを例示する。また、複数の駆動パルスPsは、互いに同一の液滴量の複数のインク滴を形成するためのものであるものとする。
図8(a)は、比較例の吐出素子19の駆動方法を説明する模式的なタイミングチャート(図3に相当する図)である。
比較例においては、複数の吐出素子19に対して共通の一のクロック信号CLKが与えられる。そして、一の吐出素子19Aに対しては、駆動周期Taにおいて、クロック信号CLKと同一の周波数で1回の駆動パルスPsが出力される。他の吐出素子19Bに対しては、駆動周期Taにおいて、クロック信号CLKと同一の周波数で3回の駆動パルスPsが出力される。
このように比較例においては、複数の吐出素子19及び複数の駆動周期Taに関して、クロック信号CLKの周波数(吐出の周波数)は一定(共通)である。
図8(b)は、比較例における印画面を拡大して示す平面図であり、図8(c)は、本実施形態におけるメディア101の印画面を拡大して示す平面図である。これらの図において、紙面左右方向がメディア101の搬送方向に相当し、円形はメディア101に付着したインク滴Kを示している。
また、図8(a)の時間t(Ta)と、図8(b)及び図8(c)の、時間tに相当するメディア101の搬送距離(V×t(La=V×Ta))とは、図8(a)〜図8(c)の紙面左右方向の長さにおいて互いに同一になるように図示されている。
図8(b)に示すように、比較例においては、一又は複数のインク滴Kにより一の網点が構成され、色の濃淡に関わらず網点間の距離は概ね一定である。その結果、例えば、色が濃い部分においてもインクが付着されていない面(下地)が目立つなどの不都合が生じる。
一方、図8(c)に示すように、本実施形態においては、一のインク滴Kにより一の網点が構成され、色の濃淡に応じて網点間の距離が変化する。その結果、例えば、色が濃い部分において下地が目立たず、高画質に感じられることが期待される。
図9〜図11は、別の観点からの本実施形態の作用を説明する図である。
図9は、立体的なメディア101の一例を示す、平面図、側面図及び後面図である。メディア101は、断面が台形状に形成されており、印刷がなされる印画面として、搬送部3による搬送方向(ヘッド5との相対移動方向)及び当該搬送方向に直交する方向に平行な(xy平面に平行な)第1面101aと、搬送方向に対して傾斜する2つの第2面101bと、搬送方向に直交する方向に対して傾斜する2つの第3面101cとを有している。
図10は、図9の領域Xにおけるインクの吐出の様子を模式的に示す図である。図10の上段のタイミングチャートは、クロック信号CLKを示し、下段の断面図は、領域Xを示している。図8と同様に、駆動周期Taの紙面上の長さと、駆動周期Taにおけるメディア101の搬送距離Laの紙面上の長さとは対応している。また、各駆動パルスPsは、1液滴を形成するためのものであるとし、複数の駆動パルスPsは、互いに同一の液滴量の複数のインク滴を形成するためのものであるものとする。
第1面101aは、搬送方向に平行であることから、その搬送距離Laと、駆動周期Taにおいて印刷されるべき印刷距離とは同一である。一方、第2面101bは、搬送方向に対して傾斜していることから、駆動周期Taにおいて印刷されるべき印刷距離Lbは、搬送距離Laよりも長い。
従って、例えば、第1面101aと第2面101bとを同一の色の濃さで印刷することを希望するときに、第1面101aと第2面101bとで駆動周期Taにおけるインクの吐出量を同一とすると、第2面101bは第1面101aよりも色が薄くなってしまう(搬送方向において網点間の距離が長くなってしまう。)。
そこで、第2面101bの印刷においては、傾斜角θの増加に応じて吐出の周波数を高くし、駆動周期Taにおけるインクの吐出量を増加させる。これにより、第1面101aの色の濃さと第2面101bの色の濃さとを同等とすることができる。
さらに、図8(c)を参照して説明したように、本実施形態においては、網点(インク滴K)の間隔を狭めてインクの吐出量を増加させることから、印刷距離Lbが搬送距離Laよりも長くなった影響自体(搬送方向において網点間の距離が長くなること自体)を抑制することができ、第1面101aの印刷状態と、第2面101bの印刷状態とを同様のものとすることができる。
すなわち、図8(a)及び図8(b)に示した比較例においては、第2面101bに対するインクの吐出量を多くしても、搬送距離Laに対する網点間の間隔は一定であるから、第2面101bにおける網点間の距離は第1面101aの網点間の距離よりも長くなってしまい、第1面101aと第2面101bとで印刷状態は同等とならない。
なお、図10では、第1面101aと第2面101bとを同一の色の濃さで印刷することを希望する場合を想定したが、第1面101aと第2面101bとを異なる色の濃さで印刷することを希望する場合等においても同様に、第2面101bに対する吐出の周波数を傾斜角θの増加に応じて高くすることにより、両者の色の相違を希望した相違としたり、印刷状態(搬送方向における網点間の距離)を同等としたりすることができる。
図11(a)及び図11(b)は、図10を参照して説明した印刷方法を利用した印刷例を示す領域Xの平面図である。
いずれの図も、第1面101a〜第3面101cまでを同一の色の濃さとすることを希望する場合を想定している。また、ヘッド5はラインヘッドであるので、メディア101がヘッド5に対して1回通過したときに全ての面に対して印刷を行うことを想定している。
図11(a)の例では、第2面101bだけでなく、第3面101cにおいても、第2面101bと同様に、傾斜角θの増加に応じて吐出の周波数が高く設定されている。このように印刷することにより、傾斜によって色が薄くなってしまうことを抑制しつつ、メディア101の全ての面をラインヘッドであるヘッド5によって効率的に印刷できる。すなわち、各面を別個に印刷する必要が無い。
図11(b)の例では、第2面101bにおいては、図10で説明したように、傾斜角θの増加に応じて吐出の周波数を高く設定している一方で、第3面101cにおいては、他の方法によって、傾斜角θの増加に応じてインクの吐出量を増加させている。例えば、第3面101cにおいては、クロック信号CLKの周波数(搬送方向における網点の間隔)は第1面101aと同等とされ、一の駆動パルスPsは、2以上のインク滴Kを形成するためのものとされている。
第3面101cは、傾斜の影響によって網点間の距離が長くなるのは、搬送方向に直交する方向であることから、吐出の周波数を高くしても、その網点間の距離自体は変化しない。従って、このように第3面101cに対しては、他の方法によって吐出量を多くする方が、図11(a)の場合よりも、第1面101aと第3面101cとの印刷状態を近似させることができる場合がある。
なお、第1面101a及び第2面101bの印刷とは別個に、搬送方向をx方向として、第3面101cに対して第2面101bと同様に印刷がなされてもよい。
上記のようなメディア101の印画面の傾斜に応じたインクの吐出量の変化は、例えば、第2面101b及び第3面101cにおいてインクの吐出量が多くなるように吐出データDeが形成されていることにより実現されてもよいし、吐出データDeは傾斜の影響を考慮しない状態で形成され(例えば、第1面101a〜第3面101cまで同一の吐出量となるように形成され)、ヘッド用ドライバ15(クロック選択部51)において、傾斜の影響を考慮する補正(周波数の選択)が行われることにより実現されてもよい。吐出データDeは、例えば、画像データ等に基づいて生成されるが、画像データの段階で傾斜の影響が考慮されていてもよいし、画像データから吐出データDeに変換する過程で制御部7において傾斜の影響が考慮されてもよい。
また、上記のような吐出量の変化及びその変化量(傾斜の影響の考慮)は、ユーザの入力操作等によって記録装置1に対して設定されてもよいし、記録装置1においてイメージセンサ若しくは非接触型の位置センサによってメディア101の形状を特定し、自動で設定されてもよい。
以上の実施形態によれば、ヘッド6は、駆動パルスPsが入力される度にインク滴を吐出する複数の吐出素子19と、複数の吐出素子19に対してクロック信号CLKの周波数を個別に設定し、各吐出素子19に対して、設定された周波数のクロック信号CLKに基づいて、当該クロック信号CLKの周波数と同一の周波数で駆動パルスPsを出力する駆動部8とを有する。
従って、インク滴の吐出の周波数を変化させることによってインクの吐出量を調整し、色の濃淡を表現することができ、図8〜図11を参照して説明した種々の効果を得ることができる。また、駆動部8は、制御部7等の記録装置1の本体側に設けられてもよいが、駆動部8がヘッド5に搭載されることにより、記録装置1の本体は従来の構成と同様とすることができ、既設の設備に対するヘッドの汎用性が向上し、本実施形態の印刷方法が広く普及することが期待される。
駆動部8は、複数の吐出素子19に対して個別に設定されるクロック信号CLKの周波数を時間の経過に伴って変化させることから、メディア101の搬送方向において塗布量を変化させることができ、例えば、図10を参照して説明した効果を得ることができる。
駆動部8は、互いに異なる周波数の複数のクロック信号CLKを生成するクロック信号生成部65と、複数の吐出素子19それぞれに対して、入力されたクロック信号CLKの周波数と同一の周波数で駆動パルスPsを出力する複数の駆動信号出力部55と、クロック信号生成部65により生成された複数のクロック信号CLKが入力され、入力された複数のクロック信号から一のクロック信号を選択して各駆動信号出力部55に出力するスイッチ部71と、を有する。従って、簡便な構成で、各吐出素子19に対して、その吐出素子19に設定された周波数で駆動パルスPsを出力することができる。
ヘッド5はラインヘッドであることから、上述した周波数の変化による塗布量の変化によって、搬送方向に対する傾斜角が異なる面に対して、好適に濃淡を表現しつつ、1回の印刷でインクの塗布を行うことができる。すなわち、効率的に高画質な印刷が行われる。
図8、図10及び図11(a)に示した例では、駆動パルスPsが入力される度に吐出素子19が吐出するインク滴は1滴である。従って、図8及び図10を参照して説明したように、インクの吐出量と、網点間の間隔とが反比例し、高画質と感じられることが期待される。なお、ここで言う1滴であるとは、吐出される液体の大部分が1滴であることを表す。吐出ばらつきなどにより、液滴の前端あるいは後端などがちぎれてメインの液滴と比較して微小な液滴が形成されてしまう場合があるが、そのような場合も1滴の範疇に含まれる。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
インクジェットヘッドは、ピエゾ式ヘッドに限定されず、例えば、インクを加熱して気泡を発生させることによりインクに圧力を付与するサーマル式ヘッドであってもよい。また、ピエゾ式のインクジェットヘッドは、撓みモードヘッドに限定されず、例えば、振動板の振動方向に圧電体を収縮させる縦モードヘッドであってもよいし、圧電体の剪断変形を利用するシアモードヘッドであってもよい。撓みモードヘッドは、ユニモルフ型ヘッドに限定されず、互いに対向する2つの圧電体を有するバイモルフ型ヘッドであってもよい。
遅延時間は設定されなくてもよいし、周波数によらず一定であってもよい。吐出信号(駆動パルスPs)の波形は周波数によらず一定であってもよい。
1…記録装置、5…ヘッド(駆動部含まない)、6…ヘッド(駆動部含む)、8…駆動部、19…吐出素子、CLK…クロック信号、Ps…駆動パルス(吐出信号)。

Claims (14)

  1. 所定の吐出信号が入力される度にインク滴を吐出する複数の吐出素子と、
    前記複数の吐出素子に対してクロック信号の周波数を個別に設定し、各吐出素子に対して、設定された周波数のクロック信号に基づいて、当該クロック信号の周波数と同一の周波数で前記吐出信号を出力できる駆動部と、
    を有するインクジェットヘッド。
  2. 前記駆動部は、前記複数の吐出素子に対して個別に設定されるクロック信号の周波数を時間の経過に伴って変化させる
    請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記駆動部は、
    互いに異なる周波数の複数のクロック信号を生成するクロック信号生成部と、
    前記複数の吐出素子それぞれに対して設けられ、入力された一のクロック信号の周波数と同一の周波数で前記吐出信号を出力できる複数の駆動信号出力部と、
    前記クロック信号生成部により生成された複数のクロック信号が入力され、入力された複数のクロック信号を選択的に各駆動信号出力部に出力するスイッチ部と、を有する
    請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記駆動部は、前記吐出信号を出力する周波数に応じて当該吐出信号の波形を変化させる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記駆動部は、前記複数の吐出素子の少なくとも一部に関して、前記クロック信号に対して所定の位相差で遅れて前記吐出信号を出力し、設定されたクロック信号の周波数に応じて前記位相差を変化させる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記駆動部は、前記複数の吐出素子のうちの、所定の限度数を超える数の吐出素子から同時にインク滴が吐出されないように前記位相差を設定する
    請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記吐出信号が入力される度に前記吐出素子が吐出するインク滴は1滴である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 所定の吐出信号が入力される度にインクを吐出する複数の吐出素子と、
    一定の駆動周期毎に、前記複数の吐出素子に対して前記吐出信号を出力する周波数を個別に設定し、その設定された周波数で前記吐出信号を前記複数の吐出素子に出力できる駆動部と、
    を有するインクジェットヘッド。
  9. 所定の吐出信号が入力される度にインク滴を吐出する複数の吐出素子と、
    前記複数の吐出素子におけるインクの吐出量を規定する吐出データを出力する制御部と、
    前記吐出データに基づいて、前記複数の吐出素子に対してクロック信号の周波数を個別に設定し、各吐出素子に対して、設定された周波数のクロック信号に基づいて、当該クロック信号の周波数と同一の周波数で前記吐出信号を出力できる駆動部と、
    を有する記録装置。
  10. 所定の吐出信号が入力される度にインクを吐出する複数の吐出素子と、
    所定の駆動周期毎に前記複数の吐出素子におけるインクの吐出量を規定する吐出データを出力する制御部と、
    前記吐出データが入力され、当該入力がなされる度に、前記吐出データに基づいて、前記複数の吐出素子に対して前記吐出信号を出力する周波数を個別に設定し、その設定された周波数で前記吐出信号を前記複数の吐出素子に出力できる駆動部と、
    を有する記録装置。
  11. 前記複数の吐出素子から吐出されたインクが着弾するメディアを搬送する搬送部を更に有し、
    前記駆動部は、前記搬送部によるメディアの搬送に伴って前記吐出信号を出力する周波数を変化させる
    請求項9又は10に記載の記録装置。
  12. 前記複数の吐出素子は、前記メディアの搬送方向に交差する方向において前記メディアに亘る広さで分布して配置されている
    請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記駆動部は、各吐出素子に対向する前記メディアの印画面の搬送方向に対する傾斜角の変化に応じてその吐出素子に対して設定される周波数を変化させる
    請求項11又は12に記載の記録装置。
  14. 前記駆動部は、前記メディアの前記搬送方向に対してのみ傾斜する面に対向する吐出素子に対しては、前記吐出信号として前記吐出素子から1液滴のインク滴が吐出される波形の信号を用い、前記メディアの前記搬送方向に直交する方向に対してのみ傾斜する面に対向する吐出素子に対しては、前記吐出信号として前記吐出素子から複数滴のインク滴が吐出される波形の信号を用いる
    請求項13に記載の記録装置。
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