JP2012195070A - 光学シート、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】実用的な光伝播効率を有し、かつ、薄く、少ない光源でも性能を発揮する事が出来る導光体を、なおかつ、低コストで提供する。
【解決手段】少なくとも光導光層となる主層と、光取り出し構造を有した表層及び裏層とで構成される導光体からなる光学シートにおいて、前記主層と、前記表層及び前記裏層の屈折率が異なっており、かつ、前記主層と前記表層あるいは前記主層と前記裏層との境界を成す境界面が湾曲しており、その湾曲は、前記導光体の一端面側から、対面側の端面まで前記主層の厚みを減ずるよう連続的に変化し、かつ、前記主層と前記表層及び前記裏層を合わせた前記導光体の総厚は均一である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイのバックライト等に利用される面光源装置で、導光体として用いる光学シート、およびその製造方法に関する。本発明の光学シートは、TVをはじめとする各種ディスプレイ装置や、照明機材、デジタルサイネージなど各種装置の輝度向上や視野角改善に用いられる。
従来の導光体を用いた面光源装置は、冷陰極管やLED等の光源と、光源に入射端面を近接させて配置する透明体で構成される導光体と、導光体の表面に配置した拡散板やレンズなどの光取り出し構造と、導光体の裏面に設けた反射面とより構成されている。
この面光源装置では、光源から発した光を、導光体の入射端面より導光体内に取り入れ、その表面,裏面にて反射、伝播することにより、入射端面の反対側へ伝達されてゆく。その間に一部の光を導光体表面、もしくは裏面に設けられた粗面やレンズなどにより射出させることで、これを照明光とすることが出来る。
画像表示に必要となる明るさはバックライトより得られており、バックライト方式を採用する液晶ディスプレイでは、消費電力においてバックライト光源が多くの割合を占める。よって光源の光の利用効率向上による消費電力低減が強く求められている。このバックライトにおける光源の光の利用率を高める手段に、導光体としての光学シートが用いられている。例えば、特許文献1には、液晶表示パネルの側面や角部より入射させた光を効率よく視認方向に光路変換できる、光弾性係数の絶対値が10×10−12/N以下のポリマーからなる透明フィルムの片面に、フィルム面に対する傾斜角が35〜48度の光路変換斜面を具備する凹部からなる光出射手段の複数を有する光学フィルムが開示されている。
上記した凹部のような、導光体表面もしくは裏面に施す光学形状は、予め用意された金属や樹脂などからなる型を用意して、その形状を転写する工法が一般的に用いられる。具体的には押出成形法等をもちいて熱と圧力により、プラスチックシートと型を圧着して形状を熱圧転写・剥離する方法(例えば、特許文献2参照)や、紫外線成形法等の放射線などの手段で液状の樹脂を重合硬化する作用を利用することで、型の形状が転写された導光体を得る方法などが一般的である。紫外線成形法による光学シートの成形では、高転写率でのパターン形成が可能である。しかし、紫外線成形法を利用した製造方法では製造コストが高いため、液晶表示装置の低コスト化に対応することが難しくなってきている。
特開2004−117923号公報 特開平8−211205
導光体は、その表裏面の繰り返し反射を利用し、光伝達を行うので、その反射回数が多いほど光量をロスしてしまう。100%の反射率をもつ全反射を利用したとしても、実際には加工面の粗さに伴う反射率低下や、光取り出し構造付与に伴う実効有効面積の減少を
伴うため、光量ロスの解消は困難である。このため、導光体を用いた光源ユニットは、その光の伝播距離が伸びると著しく光伝播効率が落ちるため、そのサイズに制約が生じる。
このロスを減じるには、反射回数を減らせば良いが、それは即ち導光体の厚みを増やすことなり、その重量や経済性の点から望ましくない。
更に、光源を増やして、光減衰分を補う方式もあるが、光源配置スペースや電力、発熱が問題となるため、これもまたその実用性には限度がある。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、実用的な光伝播効率を有し、かつ、薄く、少ない光源でも性能を発揮する事が出来る導光体を、なおかつ、低コストで提供することを課題としている。
本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも光導光層となる主層と、光取り出し構造を有した表層及び裏層とで構成される導光体からなる光学シートにおいて、
前記主層と、前記表層及び前記裏層の屈折率が異なっており、かつ、前記主層と前記表層あるいは前記主層と前記裏層との境界を成す境界面が湾曲しており、その湾曲は、前記導光体の一端面側から、対面側の端面まで前記主層の厚みを減ずるよう連続的に変化し、かつ、前記主層と前記表層及び前記裏層を合わせた前記導光体の総厚は均一であることを特徴とする光学シートである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記導光体は、略三角形の断面を持つストライプ状のプリズムアレイ形状や、略円弧状の断面を持つストライプ状のレンズアレイ形状を前記表層表面に有する事を特徴とする請求項1に記載する光学シートである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記導光体は、独立したドット、レンズ、ピラミッド形状を含む独立構造を前記裏層表面に分散配置させたことを特徴とする請求項1に記載する光学シートである。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記導光体は、略三角形の断面を持つストライプ状のプリズムアレイ形状を前記表層表面に有し、かつ、独立したドット、レンズ、ピラミッド形状を含む独立構造を前記裏層表面に分散配置させたことを特徴とする請求項1に記載する光学シートである。
次に、本発明の請求項5に係る発明は、それぞれ別の押出機より押し出された屈折率の異なる光学用透明樹脂を、合流多層化して、Tダイから少なくとも表層、主層、裏層からなる多層樹脂膜として吐出し、その後、吐出された溶融状態の前記多層樹脂膜の少なくとも表層に光取り出し構造を付与する光学シートの製造方法において、前記光学用透明樹脂のそれぞれの樹脂温度と、前記Tダイの幅方向の温度分布と、前記Tダイの幅方向のリップ開口とを調節することで、前記主層の厚みがTダイ中心部から端部まで減ずるようにあるいは増加するように連続的に変化し、かつ、前記主層と前記表層及び前記裏層を合わせた総厚は均一である前記多層樹脂膜とし、後工程でシートの流れ方向に沿って半分に切断することを特徴とする光学シートの製造方法である。
本発明に係る導光体は、上記したように、一枚板の構造内部に屈折率の異なる3つの層、中心部分に位置する主層、光を射出面となる表層、その裏面側となる裏層、から構成される。この導光体の端面に光源を近接して設置し、光源より発した光線を導光体端部から入射する。端部から入射した光線は表面と裏面の間で繰返し反射することで、光源から遠く離れた位置まで導かれるが、端部に露出した主層部分に入射した光線は、表層あるいは裏層との境界面でもその屈折率差により反射光を生じることになる。
この境界面で生ずる反射光は、光の導波に関してはロスでしかないプリズムやドット状の構造を有しないので、効率よく遠くまで光線を到達させる事が出来る。
また、主層と表層及び裏層の境界面を光源から遠くなるように湾曲させることで、より遠くまで光線を到達させる事が出来る。
主層を導波した光線を、導光体全面から効率よく導光体法線方向に射出させるため、略三角形の断面を持つストライプ状のプリズムアレイ形状や、略円弧状の断面を持つストライプ状のレンズアレイ形状を表層に設ける。この形状により、明るさや配光分布の調整を行うことが出来る。
また、導光体からの射出光分布をコントロールするために、独立したドット、レンズ、ピラミッド形状などの独立構造を、裏層に適宜分散配置させることができる。この独立構造の位置を、光源の位置や大きさ、導光体の大きさ、厚さなどに適合させ、局所的な光利用効率の調整を行うことで、ユニフォーミティ(明るさの面内均一性)を向上させる事が出来る。
本発明の光学シートでは、この表層、及び、裏層の各表面に形成する構造は、それぞれ互いの面とは加工上関与しないので、所望の効果が得られるように、双方の形状を調整、マッチングすることにより、さらに大きな効果を得られる。
本発明の光学シートに係る、導光体の一実施形態例を断面で示す概略図である。 図1に示した導光体に、光線を入射した場合を説明する概略図である。 本発明の光学シートに係る、導光体の一実施形態を斜視で示す概略図である。 本発明の光学シートの製造方法の、一実施形態を示す概略図である。
以下、本発明の光学シートを、その一実施形態に基づいてさらに詳しく説明する。
本発明に係る導光体は、透明部材から成り立っており、一般的な光学用透明樹脂を用いて構成する事が出来る。加工が比較的容易なプラスチック材料、例えば、ポリカーボネイト樹脂(PC)を用いれば耐衝撃性に優れた割れにくい特徴を持たせる事が出来、アクリル系樹脂(PMMA)を用いれば耐擦性に優れた特徴を得る事ができる。また、シクロオレフィンコポリマー(COC)やシクロオレフィンポリマー(COP)等も使用可能である。
本発明に係る導光体の主層は、導光体自身の機械的強度を有しつつ、高い透明性を有している事が望ましい。一般的には前述のポリカーボネイトやアクリル系樹脂を選定すると良い。この導光体の表層、あるいは、裏層は、主層を構成する樹脂と屈折率が異なる材料を使用する。例えば前出のポリカーボネイト(屈折率:1.58)とアクリル(屈折率:1.49)など、異樹脂の組み合わせでよい。
このように異樹脂を組み合わせれば比較的容易に効果が得られるが、樹脂の溶融温度や溶融時の粘度などによる加工条件に隔たりがある場合に加工性が著しく低下する場合があるので、注意が必要である。この場合には、同じ種類の樹脂で分子量の異なるものや、添加剤を加えたものなどを選定すれば、樹脂の溶融温度や溶融時の粘度などの加工条件が両立しやすいため、シート加工が容易となる。
本発明の光学シートの製造方法は、Tダイによる多層押出法を用いて樹脂膜を作り、冷却ロールで樹脂を冷却しながらシーティングを行う方式を採用する。多層押出法は、異種の樹脂をそれぞれ溶融して吐出させる押出機を、フィードブロックに接続、フィードブロック内で合流多層化してTダイから多層樹脂膜として吐出させる方式である。
この共押出しを行うには、樹脂が溶融したときの流動性を合わせるために、その流動性指標メルトフローレイト(MFR)が近い樹脂を選定する。樹脂の流動性が合わない場合にはTダイ吐出後に流速の違いにより波状の模様、フローマークが生じてしまうので、注意深く選定を行う必要がある。
Tダイ内で多層化される温度と、その温度におけるメルトフローレイト(MFR)を双方の樹脂で同等となるように調整することで、フローマークが発生せず、3層のシートを得ることが可能である。また、フローマークが生じた場合には、外観検査時にフローマークの模様により検査が難しくなる点があるが、例えば、製品となるポリカーボネイト樹脂にフローマークが生じていなければ実用上の問題はない。
溶融する樹脂の温度については、樹脂のガラス転移点や融点が重要となるが、同種の樹脂でグレード違いを選定する場合には、異樹脂を用いる場合と比べて比較的合わせやすい。主層を構成する樹脂に樹脂の流動性を揃えると実施が容易となる。
通常の多層押出では、3種類の種類それぞれ厚さの比率(層比)を一定にするように調整を行うが、本発明に係る製造方法では、主層部分の温度が相対的に低くなるように樹脂や機械各部の温度調整することで、Tダイの幅方向での層比を調整することが出来る。この際、樹脂シートの厚さが均等となるよう、樹脂の流れを、Tダイの温度分布やリップボルトで調整を行う。
導光体の表層、あるいは裏層の表面に、プリズムやレンズなどの光学形状を設ける場合には、光学形状の転写法の一例として、Tダイから吐出した樹脂を引取りながら除冷を行う冷却ロールに、光学形状を刻んでおき、その形状を転写する方法が挙げられる。
この形状転写は、例えば、ポリカーボネイト層と接する側で行う事となるが、樹脂が充分に高温で流動性を有した状態で圧着する必要が有るため、できるだけTダイに近い上流側で形状転写を行うことが望ましい。
この形状転写を行う冷却ロールは、鉄芯上に銅メッキを施して、たとえばダイヤモンドバイトによる切削加工、砥石による研削加工、選択的に腐食を施すエッチング加工やその他多くの既存のパターンニング技術を用いて、その銅の層を彫刻することができる。この彫刻された銅メッキ上に、クロムメッキを施すことで、表面硬度の向上による銅層の保護を図ることが可能となる。このほかにも金属やセラミックをシリンダー表面に溶射、研磨を施して耐久性の高いロールを使用したり、ニッケル表面に形状を刻んだロール等を用いても問題ない。
冷却ロールによって充分に冷やされた樹脂シートは、フィルム状であれば巻取り加工、板状であれば断裁加工により製品とすることができる。また、透明クリアな樹脂シートを
作り、切削や熱圧加工などの後加工により形状を行っても良い。
このようにして得られた樹脂シートは、流れ方向に対して左右対称な断面を有しているので、流れ方向沿って半分に切断し、切断面を研磨、光入射面とすることで、本発明の導光体を得られる。
次に、本発明について、図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
図1は本発明に係る導光体の一例の概略断面図である。本発明に係る導光体は、主層11、表層12、裏層13の3層構成となっている。これら3層の境界面は、平滑な面となっており、なおかつ端部から緩やかなカーブが付いている。表層12には例えばプリズム形状の光線射出用の形状をつけてあり、このパターンによって光の射出方向や明るさをコントロールする事が出来る。
裏層13には、光を取り出すための独立パターンが設けられており、このパターンにあたる光線の向きを表面側へ向ける役割を有する。
主層は入射側から少しずつ薄くなる形状となっており、更に、層厚さが変化しないよう、表面あるいは裏面の厚さ変化で打ち消すことで、総厚さを一定とする。
図2は、図1に示した導光体に光源21からの光線を通したときの概略を説明するための図である。光源21から発して導光体の端部から入射した入射光線23は、主層11と表層12あるいは裏層13との境界面に当たるたびに屈折と反射を繰り返して、入射側と反対側へと導かれ、最終的に表層12から出射光線24として図示しない表示装置の視認側へ出射される。導光体内での反射は、主層11と表層12との、あるいは主層11と裏層13との屈折率差で生じる。
一般に、主層と表層、裏層の屈折率差が大きいほど、その境界面でのフレネル反射率が増加するので、主層内での繰返し反射光を強めて、遠くまで光線を届かせる事が出来る。また、主層から表層、あるいは裏層への射出光も、その境界面で屈折の後に表面、あるいは裏面に達するので、屈折率差の設定により、射出光の角度を調整することも可能である。更に、全反射光を利用するには、その境界面において主層側の屈折率を高く設定すればよい。この場合、臨界角を超えて境界面に入射した光線は全反射により反射率100%となり、屈折光も生じないため、より遠くへ光を伝播することが可能となる。
主層と表層、裏層との境界面を適宜湾曲させることで、凹面鏡のように方向を制御した反射を得る事が出来るほか、界面への光入射角度の調整ともなり、前述の反射率を調整することも可能である。
図3は、本発明の光学シートの斜視概略図である。図1で示した導光体の断面形状を、連続して構成することで、CCFLなどの線状光源や、LEDなどの点状光源、あるいは、点状光源を並べて配置するなど、様々な配置に対応が可能となる。
図4は、本発明の光学シートの製造方法の一実施形態を説明するための概略図である。光学形状を有する表層および裏層を構成する光学用透明樹脂(47)と主層を構成する光学用透明樹脂(46)は、それぞれ別の押出機(41)にて溶融され、Tダイ(42)へ供給される。Tダイ(42)の上流部分に設けられるフィードブロック(図示せず)などで合流、多層化を行っても良いし、Tダイ42内部で合流多層化させるなど、これまでに実用化されている一般の多層化技術を使用すればよい。
Tダイ42から吐出される樹脂は、押出機41の回転数、温度条件などを調整し、適切な層比、厚みをコントロールできる。
引取り機に到達した溶融樹脂は冷却ロール43および冷却ロール44間で挟み込み、冷却ロール44に密着するようにロール温度、トルク、挟圧を調整する。この際に、冷却ロールで挟み込む力をコントロールすることで、厚みの調整を行うこともあるが、この際には、樹脂が外力で変形可能な温度に保たれている事が必要である。
更には、冷却ロール43と冷却ロール44で挟みこむ際に、それらの表面に転写形状を彫刻したロールを使用することで、表層および/または裏層に形状の転写を行うことができる。また、形状転写のために、表面に形状の施されたシートを挟み込む事でも同様に表層および/または裏層に形状の転写を施す事が可能である。
冷却ロール44と冷却ロール45で除熱を行い、冷却ロールの温度差や、張力等を用いてシートの反りを矯正しながらシーティングを行い、更に下流部分で巻き取り、もしくは断裁を行うことで、本発明の光学シートに係る導光体が得られる。
この製造過程においては、樹脂シートに形状を転写するために、樹脂温度を高温とすることが望ましい。例えば、表層と裏層にポリカーボネイト樹脂を用いた場合には、300℃まで加熱すると転写性が良好となり、吐出量約70Kg/hにて吐出することで、有効幅450mmの導光体を得る事ができる。
各層への樹脂吐出量の比率は、フローマークや形状転写に影響の無い樹脂温度が維持でき、フローマークが生じないように設定するが、表層あるいは裏層側の樹脂粘度を低くするように、高めの温度にて吐出する事で、シート端部での比率を上げる事が出来、結果として中心部では主層の比率が高く、周辺部ではその逆となる減少を利用して本発明に係る導光体としてのシートを作る事が出来る。
ところで、平行板同士において、全反射や反射に基づく光閉じ込め作用が発現するのは、屈折率差が0.05以上であり、特に0.10以上となると顕在化するので、この範囲で樹脂の屈折率を選定すれば、主層の曲面形状による調整効果を発揮させる事が可能である。例えば、表層と裏層用にポリカーボネイト樹脂(例えば、帝人化成社製 パンライトL−1250Z100、屈折率1.585)と、主層用にアクリル樹脂(例えば三菱レイヨン社製 アクリペットVH、屈折率1.490)の2種類の樹脂を用いると、屈折率差0.095が得られる。
この樹脂を用いて多層押出しを行い、幅450mmの成形品を半分に切断し、厚さ2mmの板を得る場合には、各層の中心部における厚さの比を、中心部で1:8:1に対して、周辺部で1.15:7.70:1.15の場合と、2:6:2とした場合について検証を行ったところ、層比が一定の物品と比べて、両者とも光線到達距離が伸びる効果が得られ、特に周辺部層比を2:6:2とした場合については、その効果が顕著であった。
尚、周辺部層比が、1.15:7.70:1.15の場合の曲率半径は12.656mであり、同じく周辺部層比が、2:6:2の場合の曲率半径は25.313mとなり、その際の先端部における境界面の傾角は、それぞれ0.10°と0.05°となる。
光源側の導光体シート端部中心から入射し、反対側端部に直接到達する光線の入射角は0.25°で、反射界面に沿って浅く入射する光線であるため、わずかに反射面に傾きを与えることで、反射する光量を増やすことができ、加えて、その界面の屈折率差による反射率も浅い角度で入射する場合の反射率が増加する効果との相乗効果も得られる。
導光体の中間部分の曲面形状は、溶融した樹脂を吐出するTダイの温度分布や樹脂温度のみならず、樹脂の多層化を行うフィードブロック内の形状やフィードブロック内のチョークバーなどで必要なサイズや配光特性に合わせて任意に調整を行えばよい。
上記の加工例では、樹脂の冷却に3本ロール方式の引取り機を使用しているので、冷却ロール43、44を、形状を彫刻した金型とすることで、形状の転写を行う事ができる。形状の転写については、転写フィルムを用いたり、シート成形後に行っても良い。
このように得られたシートを、その中心で流れ方向に半分に裁断することで、所望の導光体を得ることができる。断裁には、薄手の場合にはスリッターが使用できるが、厚手の場合は丸鋸やランニングソー、レーザー断裁など、適宜選定し使用すればよい。
本発明の光学シートに係る導光体の生産直後の荷姿はロール状もしくは断裁された板状の形状で得られるが、ディスプレイの筐体に組付けるためにトリミング加工を施す必要がある。その加工は、エンドミルなどで外形を切削加工したり、トムソン刃により一括打ち抜きを行ったりするのが一般的だが、出入りの多い複雑な形状への対応に限界があることから、高出力レーザーを用いて断裁を行う場合が多くなっている。レーザー加工機としては、例えば三菱電機社製、MELLASER−ML2012LB−5036D(2KWクラス)などを用いればよい。
11・・・導光体の主層 12・・・導光体の表層 13・・・ 導光体の裏層 21・・・光源 22・・・入射面 23・・・入射光 24・・・射出光
31・・・光源 32・・・入射面 33・・・本発明に係る導光体
41・・・ 押出機 42・・・Tダイ 43・・・冷却ロール
44・・・冷却ロール 45・・・冷却ロール 46・・・主層を構成する樹脂 47・・・表層もしくは裏層を構成する樹脂

Claims (5)

  1. 少なくとも光導光層となる主層と、光取り出し構造を有した表層及び裏層とで構成される導光体からなる光学シートにおいて、
    前記主層と、前記表層及び前記裏層の屈折率が異なっており、かつ、前記主層と前記表層あるいは前記主層と前記裏層との境界を成す境界面が湾曲しており、その湾曲は、前記導光体の一端面側から、対面側の端面まで前記主層の厚みを減ずるよう連続的に変化し、かつ、前記主層と前記表層及び前記裏層を合わせた前記導光体の総厚は均一であることを特徴とする光学シート。
  2. 前記導光体は、略三角形の断面を持つストライプ状のプリズムアレイ形状や、略円弧状の断面を持つストライプ状のレンズアレイ形状を前記表層表面に有する事を特徴とする請求項1に記載する光学シート。
  3. 前記導光体は、独立したドット、レンズ、ピラミッド形状を含む独立構造を前記裏層表面に分散配置させたことを特徴とする請求項1に記載する光学シート。
  4. 前記導光体は、略三角形の断面を持つストライプ状のプリズムアレイ形状を前記表層表面に有し、かつ、独立したドット、レンズ、ピラミッド形状を含む独立構造を前記裏層表面に分散配置させたことを特徴とする請求項1に記載する光学シート。
  5. それぞれ別の押出機より押し出された屈折率の異なる光学用透明樹脂を、合流多層化して、Tダイから少なくとも表層、主層、裏層からなる多層樹脂膜として吐出し、その後、吐出された溶融状態の前記多層樹脂膜の少なくとも表層に光取り出し構造を付与する光学シートの製造方法において、前記光学用透明樹脂のそれぞれの樹脂温度と、前記Tダイの幅方向の温度分布と、前記Tダイの幅方向のリップ開口とを調節することで、前記主層の厚みがTダイ中心部から端部まで減ずるようにあるいは増加するように連続的に変化し、かつ、前記主層と前記表層及び前記裏層を合わせた総厚は均一である前記多層樹脂膜とし、後工程でシートの流れ方向に沿って半分に切断することを特徴とする光学シートの製造方法。
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JP2014093264A (ja) * 2012-11-06 2014-05-19 Toppan Printing Co Ltd 導光体、その製造方法、導光体を用いたバックライト及び表示装置

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