JP2012193039A - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きなスペースを要さず、小さい操作力でジャム処理を行えるシート搬送装置を提供する。
【解決手段】シートを搬送する搬送ローラー223,273と、搬送ローラー223,273を回転駆動するローラー回転駆動機構30であって、駆動モーター31と、駆動モーター31の回転駆動力を搬送ローラー223,273の回転軸350A,350B,373Bに減速させながら伝達する減速用歯車列群32と、を有するローラー回転駆動機構30と、ローラー回転駆動機構30とは別に設けられるジャム処理用回転操作部材51と、ジャム処理用回転操作部材51の回転力を搬送ローラー223,273の回転軸350A,350B,373Bに伝達するジャム処理用歯車列群52と、を備える。ジャム処理用歯車列群52は、ジャム処理用回転操作部材51に連結される太陽歯車と、この太陽歯車に噛み合う遊星歯車と、この遊星歯車に噛み合う内歯歯車と、を有する。
【選択図】図11

Description

本発明は、シート搬送装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
プリンタやコピー機等の画像形成装置においては、シート載置部に載置されたシート(用紙等)を所定の搬送方向に向けて搬送するシート搬送装置が、画像形成装置本体の内部に組み込まれている。シート搬送装置は、シート載置部から送り込まれてくるシートをニップ部に挟み込んだ状態で相対的に回転することにより、シートを所定の搬送方向に向けて搬送する少なくとも一対の搬送ローラーと、一対の搬送ローラーを回転駆動するローラー回転駆動機構と、を備える。
ローラー回転駆動機構は、モーターと、モーターの回転駆動力を一対の搬送ローラーの回転軸に伝達する歯車列群と、を有する。ここで、ローラー回転駆動機構の歯車列群は、モーターの回転速度を徐々に減速してローラーの回転力(トルク)を大きく確保するような減速歯車配列に構成される。
そして、シート搬送時にジャム(シートの詰まり)が発生した場合には、例えば、画像形成装置本体のカバーを開放して、搬送ローラーの回転軸の軸方向一端に固定されているノブ等の操作部材を人手で回転して操作することにより、一対の搬送ローラーを逆回転させる等して、詰まったシートを取り出す。このようなジャム処理機構が画像形成装置本体の内部に装備されているシート搬送装置が、提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のシート搬送装置において、人手による搬送ローラーのジャム処理のための回転操作力を大きく発揮できるようにするために、操作部材に起立又は傾倒可能な突起を設け、ジャム処理時には、この突起を起立させて操作部材を回転操作できるようにしたジャム処理機構も提案されている。
特開2002−226079号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるシート搬送装置においては、ジャム処理時に装置本体のカバーを開放したり、閉鎖したりする面倒な手数を要する。更に、歯車列群による減速比の関係で、搬送ローラーを逆回転する等してジャム処理の方向に回転させるには、相当に大きな操作力(トルク)を要する。
また、ジャム処理機構を装置本体の内部に組み入れる場合は、装置本体の内部にジャム処理作業用のスペースも含めて大きなスペースを確保しなければならない。また、ジャム処理機構を装置本体の外部に設ける場合は、ジャム処理機構が装置本体の外部に大きく突出し、画像形成装置の使用者の歩行の邪魔になるなどの不都合を招きやすい。
本発明は、大きなスペースを要さず、操作が容易で、小さい操作力でジャム処理を行なうことができるシート搬送装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記シート搬送装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、シートを載置するシート載置部と、前記シート載置部から送り込まれてくるシートを、その表裏両面から挟み込んだ状態で相対的に回転することにより、シートを所定の搬送方向に搬送する少なくとも一対の搬送ローラーと、前記少なくとも一対の搬送ローラーを回転駆動するローラー回転駆動機構であって、駆動モーターと、前記駆動モーターの所定方向のみの回転駆動力を前記一対の搬送ローラーの回転軸に減速させながら伝達する減速用歯車列群と、を有するローラー回転駆動機構と、前記ローラー回転駆動機構とは別に設けられるジャム処理用回転操作部材と、前記ジャム処理用回転操作部材の回転力を前記一対の搬送ローラーの回転軸に伝達するジャム処理用歯車列群と、を備え、前記ジャム処理用歯車列群は、前記ジャム処理用回転操作部材に連結される太陽歯車と、この太陽歯車に噛み合う遊星歯車と、この遊星歯車に噛み合う内歯歯車と、を有するシート搬送装置に関する。
また、前記内歯歯車は、前記ジャム処理用回転操作部材と同軸上に配置され且つ外周部に外歯歯車を有する歯車部材に形成されていることが好ましい。
また、前記ジャム処理用回転操作部材の回転力の回転方向は、前記駆動モーターの所定方向のみの回転駆動力の回転方向であり、前記ローラー回転駆動機構は、前記減速用歯車列群のうちの前記駆動モーターに最も近い歯車に、前記所定方向のみに回転駆動力を伝達する一方向回転クラッチを組み込んでいることが好ましい。
また、前記遊星歯車を回転自在に支持する遊星歯車支持部材を更に備え、遊星歯車支持部材は、前記内歯歯車の内側の空間であって前記遊星歯車及び前記太陽歯車の外側の空間に突出する突出補強部を有することが好ましい。
また、前記突出補強部は、前記遊星歯車の外周及び前記太陽歯車の外周に沿う形状の内周面を有することが好ましい。
更に、シートを搬送方向において複数に折り処理可能なシート処理装置の内部に配置されることが好ましい。
また、本発明は、シートに画像を形成する画像形成部を有する画像形成装置本体と、前記シート搬送装置と、を備える画像形成装置に関する。
本発明によれば、大きなスペースを要さず、操作が容易で、小さい操作力でジャム処理を行なうことができるシート搬送装置を提供することができる。
また、本発明によれば、前記シート搬送装置を備える画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態としての複合機100を構成する複合機本体101及びシート後処理装置1の概略を説明するための模型的断面図である。 図1に示すシート後処理装置1におけるシート折り処理部2の外観構造を示す斜視図である。 シート折り処理部2の構造を説明するための模型的断面図である。 図3に示すシート折り処理部2においてシートTに第1の折り目が形成される過程を示す模式的断面図である。 図4に示す過程から更に進み、シートTに第1の折り目T1が形成された状態を示す模式的断面図である。 図5に示す過程から更に進み、第1の折り目T1が形成されたシートTに第2の折り目が形成される過程を示す模式的断面図である。 図6に示す過程から更に進んだ状態を示す模式的断面図である。 図7に示す過程から更に進んだ状態を示す模式的断面図である。 図8に示す過程から更に進み、シートTに第2の折り目T2が形成された状態を示す模式的断面図である。 ローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50を収容する歯車伝動ケース22を、シート折り処理部2の外側から視た斜視図である。 歯車伝動ケース22を取り除いた状態のローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50を示す斜視図である。 ローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50を収容する歯車伝動ケース22を、シート折り処理部2の内側から視た斜視図である。 ローラー回転駆動機構30における減速用歯車列群32に組み込まれている一方向回転クラッチ340の断面図である。 ジャム処理機構50におけるジャム処理用回転操作部材51の近傍の歯車構造を示す分解斜視図である。 図14における歯車構造の組立状態の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の実施形態としての複合機100について説明する。図1は、本発明の実施形態としての複合機100を構成する複合機本体101及びシート後処理装置1の概略を説明するための模型的断面図である。図1に示すように、本実施形態の複合機100は、シートに画像を形成する画像形成部(図示せず)を有する画像形成装置本体としての複合機本体101と、シート後処理装置1と、を備える。
複合機本体101は、用紙などのシートに画像を形成する画像形成部(図示せず)、画像形成部により画像が形成された(印刷された)シートをシート後処理装置1などへ排出する本体排出部102と、を備える。
図1に示すように、シート後処理装置1は、複合機本体101において画像が形成され且つ複合機本体101から排出されたシートTを、シート後処理装置1の右側面上部に設けられた搬入部60から、シート後処理装置1の筐体11の内部に搬入する。そして、この搬入されたシートTに対して、ステープル処理、折り処理等の所定の後処理を行う。
シート後処理装置1は、シート折り処理部2と、ステープル処理部3と、パンチ部4と、メイン排出トレイ91と、サブ排出トレイ92と、を備える。また、シート後処理装置1は、搬入部60と、第1搬送路L1と、第2搬送路L2と、第3搬送路L3と、第1分岐部P1と、第2分岐部P2と、第3分岐部P3と、第1合流部Q1と、メイン排出部61と、サブ排出部62と、退避ドラム71と、各種の切り換え部材と、各種のローラー又はローラー対と、を備える。
まず、シートTの搬送に係る構成について説明する。
搬入部60は、複合機本体101の本体排出部102から排出されたシートTが搬入される部位である。
第1搬送路L1は、搬入部60から搬入されたシートTをメイン排出部61に搬送する。メイン排出部61から排出されたシートTは、メイン排出トレイ91に排出される。
第2搬送路L2は、第1搬送路L1から第1分岐部P1において分岐する。第2搬送路L2は、第1分岐部P1を搬送されるシートTをサブ排出部62に搬送する。サブ排出部62から排出されたシートTは、サブ排出トレイ92に排出される。
第3搬送路L3は、第1搬送路L1から第2分岐部P2において分岐し、シート折り処理部2まで延びている。第2分岐部P2は、第1搬送路L1における第1分岐部P1よりも下流側に位置する。
第4搬送路L4は、第3搬送路L3から第3分岐部P3において分岐し、退避ドラム71の周りに沿って湾曲し、第1合流部Q1において第1搬送路L1に合流する。第1合流部Q1は、第1搬送路L1における第1分岐部P1と第2分岐部P2との間に位置する。
第1中間ローラー対80は、第1搬送路L1における第1分岐部P1の手前に配置される。第1中間ローラー対80は、第1搬送路L1における第1分岐部P1の手前を搬送するシートTを、下流側へ送り出す。
第1切り換え爪72は、第1分岐部P1に設けられ、第1搬送路L1を搬送するシートTの搬送先を、そのまま第1搬送路L1とするか、あるいは、第2搬送路L2とするかを切り換える。
第2切り換え爪73は、第2分岐部P2に設けられ、第1搬送路L1を搬送するシートTの搬送先を、そのまま第1搬送路L1とするか、あるいは、第3搬送路L3とするかを切り換える。
パンチ部4は、第1搬送路L1における搬入部60と第1分岐部P1との間の領域に対向して配置される。パンチ部4は、シートTに対して所定のタイミングで穿孔処理を行う。
メイン排出部ローラー対81は、第1搬送路L1の終端部であってメイン排出部61の近傍に配置される。メイン排出部ローラー対81は、第1搬送路L1の終端部を搬送するシートTをメイン排出トレイ91へ送り出す。また、シートTをステープル処理部3へ送り出す際には、メイン排出部ローラー対81は離間し、ニップを解除する。そして、シートは、図示しないシート送り出し機構により、ステープル処理部3へ送り出される。
メイン排出トレイ91は、メイン排出部ローラー対81によりメイン排出部61から排出されたシートTを受け止める。
メイン排出トレイ91は、主としてステープル処理部3においてステープル処理が行われた後、メイン排出部61から排出されるシートTの束を受け止める。メイン排出トレイ91は、排出されたシートTの束の部数の増加に従って、最上位の位置から順次下降されるようになっている。そして、メイン排出トレイ91は、シートTの束がメイン排出トレイ91から取り除かれると上昇し、基準位置に戻るようになっている。
なお、シート後処理装置1において特に後処理が施されずに排出されるシートTや、パンチ処理だけが施されたシートTを、メイン排出トレイ91で受け止めるようにすることもできる。
サブ排出部ローラー対82は、第2搬送路L2の終端部であってサブ排出部62の近傍に配置する。サブ排出部ローラー対82は、第2搬送路L2の終端部を搬送するシートTをサブ排出トレイ92へ送り出す。サブ排出トレイ92は、サブ排出部ローラー対82によりサブ排出部62から排出されたシートTを受け止める。サブ排出トレイ92は、主として、シート後処理装置1で特に後処理が施されずに排出されるシートTや、穿孔処理だけが施されたシートTを受け止める。
シート折り処理部2は、本発明のシート搬送装置の一実施形態として機能する部位であり、筐体11の下部に配置される。シート折り処理部2の詳細については、後述する。
ステープル処理部3は、複数枚のシートTをスタックしてシートTの束を形成するスタック処理を行う。ステープル処理部3は、スタックされたシートTの束の先端をステープルで綴じる先端綴じ、シートTの束の長手方向の中央を短手方向に沿って2箇所ステープルで綴じる中央綴じ等の各種ステープル処理を行うことができる。例えば、先端綴じには、シートTの束の先端の中央近傍を長手方向に沿って2箇所綴じる先端中央綴じ、シートTの束の先端の一方の隅を斜め45°に1箇所綴じる先端斜め綴じなどが含まれる。スタック処理又は先端綴じが行われたシートTの束は、メイン排出部ローラー対81によりメイン排出部61から排出される。
退避ドラム71は、第1搬送路L1から分岐し且つ第3搬送路L3を搬送するシートTを、第4搬送路L4へ搬送させて、第1搬送路L1を介して循環させる。これにより、シートTを一時的に退避することができる。退避ドラム71は、複数部のシートTの束に連続してステープル処理を施す場合に、先のシートTの束がステープル処理部3でステープル処理されている間、次のシートTの束の1枚目を退避ドラム71の表面に巻き付けて待機させる。この退避ドラム71の働きにより、ステープル処理が行われる間、複合機本体101からのシートTの排出を一時的に停止させる必要がなくなり、生産性が向上する。
次に、図2から図5を参照して、本実施形態のシート後処理装置1におけるシート折り処理部2の構造の概略について説明する。図2は、図1に示すシート後処理装置1におけるシート折り処理部2の外観構造を示す斜視図である。図3は、シート折り処理部2の構造を説明するための模型的断面図である。図4は、図3に示すシート折り処理部2においてシートTに第1の折り目が形成される過程を示す模式的断面図である。図5は、図4に示す過程から更に進み、シートTに第1の折り目T1が形成された状態を示す模式的断面図である。
以下の説明においては便宜上、「シートT」には、シートTの束を含むものとする。
図2及び図3に示すように、本実施形態に係るシート折り処理部2においては、シート折り処理部2の筐体21は、シート後処理装置1の筐体11の最下部に配されている。シート折り処理部2は、第3搬送路L3の下流側に設けられ、例えば、1枚のシートTや、ステープル処理が行われたシートTの束が導入される。従って、シート折り処理部2は、シートTに折り処理を行う。そして、ユーザにより折り処理が選択されると、シートTに対し、2つ折り、3つ折り等の折り処理を行い、折り処理が行われたシートTを、シート後処理装置1の筐体11の一側面の下部に設けられた下部排出トレイ224に排出する。
シート折り処理部2は、筐体21の内部に、シート搬入路200と、シート載置部を形成するシート載置部材201(上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201B)と、整合部210と、押出部材211と、受止部材212と、第1折り手段としての第1折り部220と、第2折り手段としての第2折り部270と、搬送先切り換え手段としての搬送先切り換え部材280と、排出部(第1排出部、第2排出部)230と、を備えている。
シート搬入路200は、第3搬送路L3を搬送されてきたシートTを、シート折り処理部2内に搬入するための搬入路である。シート搬入路200は、図2及び図3において、シート折り処理部2の右方上部に設けられている。シート搬入路200は、搬入ローラー対202と、搬入ガイド203、204とを備える。この搬入ローラー対202及び搬入ガイド203、204により、第3搬送路L3を搬送されてきたシートTは、シート折り処理部2の内部に搬入される。具体的には、シート搬入路200は、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201B(後述)に向けてシートTを搬送する。
搬入ローラー対202は、駆動ローラーから構成することができる。また、第3搬送路L3の終端部近傍に、回転駆動する搬送ローラー対(不図示)を設ければ、搬入ローラー対202は、従動ローラーから構成することもできる。搬入ガイド203、204は、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bに向けて的確にシートTが搬送されるように、シートTを案内する。
上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bは、搬入されたシートTに対して折り処理を行うために、シートTを載置するための部材である。上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bは、図3に示すように、シート折り処理部2の内部の右上方から左下方に掛けて設けられており、シート折り処理部2の内部を斜めに区切るように延びている。上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bに搬入されたシートTは、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bに載置される。
上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bに載置されたシートTは、ブレード部材222(詳細は後述)により、第1折りローラー対223の第1ニップN1に送り込まれる。上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bは、ブレード部材222を境として離間して配置される。即ち、上流側シート載置部材201Aは、ブレード部材222に対して、シートの搬送方向D1の上流側に配置される。また、下流側シート載置部材201Bは、上流側シート載置部材201Aに対してブレード部材222を挟んで離間して、シートの搬送方向D1の下流側に配置される。
上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bは、板状の部材で構成され、シートの搬送方向D1において一直線状になるように配置される。また、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bは、シートTの幅方向D2にも延びている。
整合部210は、搬入されたシートTに的確に折り処理を行えるように、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201BにおけるシートTの位置を整合するために設けられている。整合部210は、シートTの搬送方向D1と平行な方向(図2における左下がり方向)及びシートTの搬送方向D1と直交する方向D2にシートTの整合を行う。
図3に示すように、押出部材211及び受止部材212は、シートTの搬送方向D1におけるシートTの先端と後端とを整合するために設けられる。押出部材211は、シートの搬送方向D1の上流側に配置される。受止部材212は、シートの搬送方向D1の下流側に配置される。
押出部材211は、断面が略L字状になるように形成されている。そして、上流側シート載置部材201Aの下方には、駆動プーリー213及び従動プーリー214が配置される。駆動プーリー213及び従動プーリー214には、無端状ベルト215が掛け渡される。押出部材211は、無端状ベルト215に取り付けられている。また、押出部材211は、上流側シート載置部材201Aの幅方向D2の略中央の位置において、上流側シート載置部材201Aの上から突出する。
駆動プーリー213は、上流側シート載置部材201Aにおけるシートの搬送方向D1の略中央部に対応する位置に配置される。従動プーリー214は、上流側シート載置部材201Aの上流側端部の近傍に配置される。また、駆動プーリー213には、モーター(不図示)からの回転駆動力が、駆動機構(不図示)により伝達される。駆動プーリー213及び従動プーリー214は、正逆回転自在となっている。駆動プーリー213が回転駆動すると、無端状ベルト215を介して、従動プーリー214が従動回転する。これにより、押出部材211は、上流側シート載置部材201Aの上から突出すると共に、シートの搬送方向D1と平行な方向に移動する。
受止部材212は、断面が略L字状になるように形成されている。そして、下流側シート載置部材201Bの下方に、駆動プーリー216及び従動プーリー217が配置される。駆動プーリー216及び従動プーリー217には、無端状ベルト218が掛け渡されている。受止部材212は、無端状ベルト218に取り付けられている。また、受止部材212は、下流側シート載置部材201Bの幅方向D2の略中央の位置において、下流側シート載置部材201Bの上から突出するようになっている。
駆動プーリー216は、下流側シート載置部材201Bの上流側端部の近傍に配置される。従動プーリー217は、下流側シート載置部材201Bの下流側端部の近傍に配置される。また、駆動プーリー216には、モーター(不図示)からの回転駆動力が、駆動機構(不図示)により伝達される。駆動プーリー216及び従動プーリー217は、正逆回転自在となっている。駆動プーリー216が回転駆動すると、無端状ベルト218を介して、従動プーリー217が従動回転する。これにより、受止部材212は、下流側シート載置部材201Bの上から突出すると共に、シートの搬送方向D1と平行な方向に、下流側シート載置部材201Bの全長に亘って移動する。
押出部材211及び受止部材212をシートTのサイズ(搬送方向D1の長さ)に合わせて移動させることで、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bに搬入されたシートTの位置は、シートの搬送方向D1と平行な方向、即ち、シートTの長さ方向に整合される。
幅合わせ部材219A、219Bは、シートTの搬送方向D1と直交する方向D2、即ちシートTの幅方向D2にシートTの整合を行うための部材である。幅合わせ部材219A、219Bは、シートTの搬送方向D1と平行な方向に一対設けられる。一対の幅合わせ部材219A、219Bは、シートの搬送方向D1にブレード部材222を挟んで、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bの上に、幅方向D2に間隔をおいて配置される。一対の幅合わせ部材219A、219Bにより、シートTの幅合わせ及び斜行補正が行なわれる。上流側シート載置部材201Aの上に設けられた一対の幅合わせ部材219Aは、ラックアンドピニオン機構(不図示)を有している。このラックアンドピニオン機構は、正逆回転自在なモーター(不図示)に連結されて駆動される。
ラックアンドピニオン機構及びモーターにより、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bの上に搬入されるシートTのサイズ(幅方向D2の長さ)に合わせて、幅合わせ部材219Aを移動させることで、シートTの幅合わせ及び斜行補正といった整合がなされる。なお、ラックアンドピニオン機構及びモーターは、シートの搬送方向D1におけるブレード部材222よりも下流側の幅合わせ部材219Bにも設けてもよいが、通常、一方の幅合わせ部材に設けるだけで、整合処理を行うことができる。
上流側シート載置部材201Aの上方であって第1折り部220の上流側には、第2ステープル処理部205が設けられている。第2ステープル処理部205は、ステープル処理を行ってから第1折り部220において折り処理を行うシートTに対して、ステープル処理を行う。
次に、第1折り部220について説明する。図3から図5に示すように、第1折り部220は、第1ニップN1(後述)においてシートTに第1の折り目T1を形成する。第1折り部220は、第1の折り目T1が形成されたシートTを排出部230に向けて送り出す。第1折り部220は、クランク機構(不図示)と、ブレード部材222と、第1折りローラー対223と、第1排出搬送路240と、を備える。
クランク機構(不図示)は、シート折り処理部2の内部の中央下部に配置される。クランク機構は、モーター(不図示)から動力伝達機構(不図示)を介して、回転駆動するようになっている。クランク機構には、ブレード部材222が取り付けられている。
ブレード部材222は、シートTを押し出すようにして当接し、シートTを撓ませながら第1ニップN1(後述)に送り込む。ブレード部材222は、シートの搬送方向D1及びシートの幅方向D2を含む搬送面(D1−D2)に対して略直交する方向D3に沿って移動する。
搬送ローラー対となる第1折りローラー対223は、共通ローラー223A及び第1ローラー223Bからなる。共通ローラー223Aと第1ローラー223Bとの間には、第1ニップN1が形成される。
第1折りローラー対223は、クランク機構及びブレード部材222の上方に配置される。第1折りローラー対223を構成する共通ローラー223A及び第1ローラー223Bは、いずれも、ローラー回転駆動機構30を介して回転駆動されるようになっている。
ローラー回転駆動機構30の詳細については後述する。
共通ローラー223A及び第1ローラー223Bは、シートTを第1折り部220に案内するときの搬送方向D1が延びる方向に並列している。共通ローラー223Aの回転軸323A及び第1ローラー223Bの回転軸323Bは、軸方向が搬送方向D1に直交する方向D2、すなわち搬送方向D1を含む搬送面(D1−D2)に略平行である。共通ローラー223Aは、第1ローラー223Bに対してシートの搬送方向D1の上流側に配置する。
第1排出搬送路240は、第1折り部220から排出部230に向けてシートTを搬送するための搬送路である。
排出部230は、第1排出搬送路240を搬送されたシートT及び第2排出搬送路290を搬送されたシートTを、シート折り処理部2の内部から排出するためのものである。
なお、第2排出搬送路290は、後述するように、第2折り部270から排出部230に向けてシートTを搬送するための搬送路である。
次に、第2折り部270について説明する。図3から図5に示すように、第2折り部270は、第1折り部220により第1の折り目T1が形成されたシートTに第2の折り目T2を形成する。第2折り部270は、第2の折り目T2が形成されたシートTを排出部230に向けて送り出す。第2折り部270は、待避ガイド部271と、第2折りローラー対273と、補助ローラー274と、第2排出搬送路290と、を備える。
待避ガイド部271は、第1折り部220により第1の折り目T1が形成されたシートTを導入して撓ませながら待避させるガイド部である。待避ガイド部271は、搬送先切り換え部材280(後述)を挟んで、第2折りローラー対273とは反対側に配置される。待避ガイド部271は、第1ローラー223Bの周面の形状に沿って、少なくとも1回以上湾曲している。本実施形態における待避ガイド部271は、1回湾曲した形状を有する。
待避ガイド部271は、シートTを導入するシート導入口272Bと、突き当て部272Aと、を有する。
シート導入口272Bは、待避ガイド部271にシートTが導入される部位である。シート導入口272Bは、搬送先切り換え部材280(後述)の下方に位置する共に、第2折りローラー対273の第2ニップN2におけるニップ平面N21(図6参照)よりも上方に位置する。
ニップ平面N21とは、第2ニップN2の接線方向の平面をいう。つまり、第2ニップN2におけるニップ平面N21とは、共通ローラー223A及び第2ローラー273Bそれぞれにおける中心軸を通る平面に直交し且つ第2ニップN2を通る面である。
突き当て部272Aは、待避ガイド部271に待避されるシートTにおける第1の折り目T1を突き当てる部位である。突き当て部272Aは、下流側シート載置部材201Bにおける上流側端部よりも下方に配置される。
第2折りローラー対273は、共通ローラー223A及び第2ローラー273Bからなる。共通ローラー223Aは、第1折りローラー対223における一方のローラーでもある。第2ローラー273Bは、共通ローラー223Aの上方に位置される。共通ローラー223Aと第2ローラー273Bとの間には、第2ニップN2が形成される。
第2ローラー273Bの周面は、摩擦係数の高い材料から形成してもよく、摩擦係数の低い材料から形成してもよい。摩擦係数の高い材料としては、ゴム等の弾性材料が挙げられる。摩擦係数の低い材料としては、例えば、アルミニウム、POM(ポリアセタール)等が挙げられる。なお、摩擦係数の程度(高低)には、表面粗さも関係する。
第2折りローラー対273は、第2ニップN2においてシートTに第2の折り目T2を形成し、第1の折り目T1及び第2の折り目T2が形成されたシートTを排出部230に向けて送り出す。
補助ローラー274は、第2ローラー273Bの上方に位置される。第2ローラー273Bは、第2折りローラー対273の第2ニップN2を通過したシートTを、第2排出搬送路290を介して排出部230へ送り出すことができる。そのため、第2折り部270は、第2の折り目T2が形成されたシートTを、共通ローラー223Aの周面に巻き付かせながら排出部230(第2排出搬送路290)へ送り出すことができる。
第2折りローラー対223を構成する共通ローラー223A及び第2ローラー273B並びに補助ローラー274は、いずれも、後述するローラー回転駆動機構30を介して回転駆動されるようになっている。
次に、搬送先切り換え部材280について説明する。図3から図5に示すように、搬送先切り換え部材280は、第1折り部220により第1の折り目T1が形成されたシートTの搬送先を、第2折り部270の待避ガイド部271又は排出部230(第1排出搬送路240)へ切り換える。
第1排出搬送路240を搬送される第1の折り目T1のみが形成されたシートT、及び第2排出搬送路290を搬送される第1の折り目T1及び第2の折り目T2が形成されたシートTは、いずれも排出部230からシート後処理装置1の外部に排出される。
第2折り部270においては、待避ガイド部271の形状、搬送先切り換え部材280の切り換え、第1折りローラー対223の回転などの関わり合いや連動により、第1折り部220により第1の折り目T1が形成されたシートTを、待避ガイド部271で待避させてからスイッチバックさせて、撓ませながら第2ニップN2に送り込む送り込み手段が構成される。
共通ローラー223Aと第1ローラー223Bと第2ローラー273Bと待避ガイド部271と搬送先切り換え部材280とにより囲まれた空間は、待避ガイド部271からスイッチバックするシートTが撓む空間として利用される(後述)。
シート折り処理部2は、前述の構成を備えることにより、第1折りモードと第2折りモードとを選択可能に構成されている。
第1折りモードは、第1折り部220を作動させ且つ搬送先切り換え部材280によりシートTの搬送先を排出部230へ切り換えることにより、シートTに第1の折り目T1を形成し且つ第2の折り目T2を形成しないモードである。第2折りモードは、第1折り部220を作動させ且つ搬送先切り換え部材280によりシートTの搬送先を第2折り部270へ切り換えて更に第2折り部270を作動させることにより、シートTに第1の折り目T1及び第2の折り目T2を形成するモードである。
次に、排出部230について説明する。図3に示すように、排出部230は、折り処理が行われたシートTをシート折り処理部2から排出する部位である。排出部230には、下部排出ローラー対231が配置される。下部排出ローラー対231は、下部排出トレイ224の基端部の上方に配置される。下部排出ローラー対231は、第1下部排出ローラー232及び第2下部排出ローラー233からなる。第1下部排出ローラー232及び第2下部排出ローラー233は、第1下部排出ローラー232を上にして、上下に連なるようにして回転可能に支持されている。第1下部排出ローラー232は、従動ローラーからなり、上下方向に移動可能となっている。第2下部排出ローラー233は、駆動ローラーからなる。駆動ローラーからなる第2下部排出ローラー233は、後述するローラー回転駆動機構30を介して回転駆動されるようになっている。
第1下部排出ローラー232は、下部排出ローラー対231に導入される折り処理済みのシートTの厚さやシートTが有する腰に応じて、上下方向に移動する。このように構成することで、折り処理毎にシートTの厚さや腰が異なった場合にも対応でき、シートTの詰まりやシートTの腰の折れを抑制できる。
次に、第1排出搬送路240について説明する。図3から図5に示すように、第1排出搬送路240は、第1折りローラー対223から下部排出ローラー対231まで、第1の折り目T1のみが形成されたシートTを搬送する搬送路である。第1排出搬送路240は、下方ガイド241及び上方ガイド242の二つのガイドから構成されている。下方ガイド241は、搬送先切り換え部材280を通過したシートTが下部排出ローラー対231に搬送されるように形成される。上方ガイド242は、下方ガイド241の上方に間隔を有して配置される。上方ガイド242は、第1排出搬送路240と第2排出搬送路290(後述)とを仕切る部材としても機能する。
次に、第2排出搬送路290について説明する。図3から図5に示すように、第2排出搬送路290は、第2折りローラー対273から下部排出ローラー対231まで、第1の折り目T1及び第2の折り目T2が形成されたシートTを搬送する搬送路である。第2排出搬送路290は、上流側第2排出搬送路291と、下流側第2排出搬送路292と、を有する。上流側第2排出搬送路291は、第2折りローラー対273の第2ニップN2から補助ローラー274までの搬送路である。上流側第2排出搬送路291は、第2ローラー273Bの周面を利用して形成される。下流側第2排出搬送路292は、補助ローラー274から排出部230までの搬送路である。下流側第2排出搬送路292は、第1排出搬送路240の上方ガイド242の上面を利用して形成される。
図3に示すように、下部排出トレイ224は、シート折り処理部2の排出部230から排出されるシートTを受け止める。下部排出トレイ224は、排出部230に隣接して設けられている。下部排出トレイ224におけるシートの排出方向の下流側端部の位置には、シートTを受け止めることができるように、垂直に起立した壁部224Aが設けられている。
図3に示すように、押さえ部材225は、シート折り処理部2の排出部230から排出されるシートTを上面方向から押さえるための部材である。押さえ部材225は、排出部230に隣接して、下部排出トレイ224の上方に設けられている。
次に、本実施形態のシート後処理装置1におけるシート折り処理部2によるシートTの折り処理(動作)について説明する。2つ折り、3つ折りの順で説明する。
2つ折りの折り処理について説明する。2つ折りの折り処理は、ユーザにより2つ折りモードが選択された場合に行われる。
図3に示すように、ブレード部材222は、クランク機構(不図示)により、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bのシート載置面よりも下方に位置するように待機する。2つ折りモードの場合には、搬送先切り換え部材280は、第1折り部220により第1の折り目T1が形成されたシートTの搬送先を第1排出搬送路240へ向けている。そして、シートTは、シート折り処理部2に搬入され、上流側シート載置部材201A及び下流側シート載置部材201Bの上に載置され、更に整合部210でシートTの位置が整合される。
その後、クランク機構が回転し、ブレード部材222が突き出され、シートTに対して垂直な方向D3に(シートTを貫くように)、シートTを上方に押し出して送り出す。ブレード部材222によるシートTの送り出し先には、第1折りローラー対223の第1ニップN1が存在する。そのため、シートTは、撓んだ状態で、第1折りローラー対223の第1ニップN1に進入する。その結果、図4に示すように、第1ニップN1を通過したシートTには、第1の折り目T1が形成される。その後、クランク機構は、回転し続け、ブレード部材222を元の待機位置まで戻す。以下、同様に連続して、折り処理が行われる。
次に、3つ折りの折り処理について説明する。3つ折りの折り処理は、ユーザにより3つ折りモードが選択された場合に行われる。図6は、図5に示す過程から更に進み、第1の折り目T1が形成されたシートTに第2の折り目が形成される過程を示す模式的断面図である。図7は、図6に示す過程から更に進んだ状態を示す模式的断面図である。図8は、図7に示す過程から更に進んだ状態を示す模式的断面図である。図9は、図8に示す過程から更に進み、シートTに第2の折り目T2が形成された状態を示す模式的断面図である。
第1折り部220の第1ニップN1においてシートTに第1の折り目T1が形成されるまでの過程は、図3から図5に示す2つ折りの折り処理と同様である。一方、図6に示すように、搬送先切り換え部材280は、第1折り部220により第1の折り目T1が形成されたシートTの搬送先を、第2折り部270の待避ガイド部271へ向けている。
そのため、第1の折り目T1が形成されたシートTは、待避ガイド部271へ向かって搬送される。シートTは、待避ガイド部271のシート導入口272Bから導入され、待避ガイド部271の湾曲形状に沿って湾曲する。そして、待避ガイド部271を搬送するシートTは、その第1の折り目T1において、待避ガイド部271における突き当て部272Aに突き当たる。
図7に示すように、シートTの第1の折り目T1が待避ガイド部271における突き当て部272Aに突き当たった後も、第1折りローラー対223は回転駆動を続ける。そのため、シートTは、湾曲した待避ガイド部271の内面、搬送先切り換え部材280等に当接しながら、第2折りローラー対273の第2ニップN2に向けて凸になるように撓んでいく。ここで、共通ローラー223Aと第1ローラー223Bと第2ローラー273Bと待避ガイド部271と搬送先切り換え部材280とにより囲まれた空間を、待避ガイド部271からスイッチバックするシートTが撓む空間として利用できるため、シートTがスムーズに撓みやすい。
その後、図8に示すように、シートTは、撓んだ状態で、第2折りローラー対273の第2ニップN2に進入する。更に、第2折りローラー対273は回転駆動するため、図9に示すように、第2ニップN2を通過したシートTには、第2の折り目T2が形成される。第2の折り目T2が形成されたシートTは、第2排出搬送路290を搬送され、補助ローラー274及び下部排出ローラー対231により更に送り出され、排出部230からシート後処理装置1の筐体11の外部に排出される。
次に、図2及び図10から図15を参照して、本実施形態のシート後処理装置1におけるシート折り処理部2の特徴的な構成であるローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50について説明する。
図10は、ローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50を収容する歯車伝動ケース22を、シート折り処理部2の外側から視た斜視図である。図11は、歯車伝動ケース22を取り除いた状態のローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50を示す斜視図である。図12は、ローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50を収容する歯車伝動ケース22を、シート折り処理部2の内側から視た斜視図である。図13は、ジャム処理機構50におけるジャム処理用回転操作部材51近傍の歯車構造を示す分解斜視図である。図14は、ジャム処理機構50におけるジャム処理用回転操作部材51の近傍の歯車構造を示す分解斜視図である。図15は、図14における歯車構造の組立状態の断面図である。
図2及び図10に示すように、ローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50は、歯車伝動ケース22に収容された状態で、シート折り処理部2の筐体21に取り付けられている。
まず、ローラー回転駆動機構30について説明する。
ローラー回転駆動機構30は、前述の通り、第1折りローラー対223(共通ローラー223A及び第1ローラー223B)、第2折りローラー対273(共通ローラー223A及び第2ローラー273B)、補助ローラー274、及び下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233を回転駆動する。
図10から図12に示すように、ローラー回転駆動機構30は、駆動モーター31と、減速用歯車列群32と、を有する。減速用歯車列群32は、駆動モーター31の所定方向のみの回転駆動力を、第1折りローラー対223、第2折りローラー対273、補助ローラー274、及び下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233それぞれに、減速させながら伝達する。
図11から図13に示すように、減速用歯車列群32は、駆動モーター31の出力軸31Aに固着されたピニオンギア320と、第1段付きギア321と、外歯歯車としての第2段付きギア322と、第1中間ギア323と、第2中間ギア324と、第1共通折り用ギア325Aと、第3中間ギア326と、第1折り用ギア325Bと、を有する。
第1段付きギア321は、ピニオンギア320に噛み合う大径ギア部321Aと、小径ギア部321Bと、を有する。第2段付きギア322は、第1段付きギア321の小径ギア部321Bに噛み合う大径ギア部322Aと、小径ギア部322Bと、を有する。第1中間ギア323は、第2段付きギア322の小径ギア部322Bに噛み合う。第2中間ギア324は、第1中間ギア323よりも大径であり、第1中間ギア323に噛み合う。第1共通折り用ギア325Aは、第1折りローラー対223における共通ローラー223Aの回転軸350Aの一端部に固着されており、第2中間ギア324に噛み合う。第3中間ギア326は、第2中間ギア324に噛み合う。第1折り用ギア325Bは、第1折りローラー対223における第1ローラー223Bの回転軸350Bの一端部に固着されて、第3中間ギア326に噛み合う。
第1共通折り用ギア325Aと第1折り用ギア325Bとは同径である。そのため、駆動モーター31から伝達される回転駆動力により、第1折りローラー対223の共通ローラー223A及び第1ローラー223Bは、同じ速度で相対的に(互いに逆方向に)回転する。
共通ローラー223Aの回転軸350Aの他端部には、第2共通折り用ギア327が固着されている。第2ローラー273Bの回転軸350Bの他端部には、第2折り用ギア328が固着されている。第2折りローラー対273における共通ローラー223Aと第2ローラー273Bとは、第2共通折り用ギア327と第2折り用ギア328との噛み合いにより、連動されている。第2共通折り用ギア327及び第2折り用ギア328は、ローラー回転駆動機構30の一部を構成する。
ローラー回転駆動機構30は、更に、第4中間ギア329と、第3段付きギア330と、排出用ギア331と、第4段付きギア332と、補助用ギア333と、を更に有する。
第4中間ギア329は、第1共通折り用ギア325Aに噛み合う。第3段付きギア330は、第4中間ギア329に噛み合う小径ギア部330Aと、大径ギア部330Bと、を有する。排出用ギア331は、下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233の回転軸351の一端部に固着されており、第3段付きギア330の大径ギア部330Bに噛み合う。第4段付きギア332は、排出用ギア331に噛み合う小径ギア部332Aと、大径ギア部332Bと、を有する。補助用ギア333は、補助ローラー274の回転軸352の一端部に固着されており、第4段付きギア332の大径ギア部332Bに噛み合う。
図13に示すように、ローラー回転駆動機構30における減速用歯車列群32の第1段付きギア321の小径ギア部321Bの内部には、一方向回転クラッチ340が組み込まれている。一方向回転クラッチ340は、駆動モーター31の所定方向の回転駆動力のみを、第2段付きギア322以降の歯車列に伝達する。
次に、ジャム処理機構50について説明する。
図10に示すように、ジャム処理機構50は、ジャム処理用回転操作部材51と、ジャム処理用歯車列群52と、を備える。ジャム処理用回転操作部材51は、ローラー回転駆動機構30とは別に設けられる。ジャム処理用歯車列群52は、ジャム処理用回転操作部材51の回転力を、第1折りローラー対223、第2折りローラー対273、補助ローラー274、及び下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233それぞれに伝達する。ジャム処理用回転操作部材51の回転力は、駆動モーター31の所定方向のみの回転駆動力の回転方向である。
図10に示すように、歯車伝動ケース22の一端側の略水平板部221には、開口部226が形成されている。図12、図14及び図15に示すように、歯車伝動ケース22には、固定軸529が固定されている。ジャム処理用回転操作部材51は、その一部が開口部226から露出する状態で、固定軸529の軸心周りに回転可能に支持されている。ジャム処理用回転操作部材51の外周部には、滑り止め用のセレーションが施されている。
図11、図12、図14及び図15に示すように、ジャム処理用歯車列群52は、太陽歯車521と、太陽歯車521に噛み合う複数個(2個)の遊星歯車522と、遊星歯車522に噛み合う内歯歯車523と、第4段付きギア332と、排出用ギア331と、補助用ギア333と、第3段付きギア330と、第4中間ギア329と、第1共通折り用ギア325Aと、第2中間ギア324と、第3中間ギア326と、第1折り用ギア325Bと、を有する。
図14及び図15に示すように、太陽歯車521は、ジャム処理用回転操作部材51に一体的に連結されている。内歯歯車523は、歯車部材524に形成されている。歯車部材524は、ジャム処理用回転操作部材51と同軸の固定軸529上に配置される。歯車部材524は、その外周部に、外周歯車として第4段付きギア332(小径ギア部332A及び大径ギア部332B)を有する。
図14及び図15に示すように、2個の遊星歯車522は、円板状の遊星歯車支持部材525に、それぞれ軸部526を介して回転自在に支持されている。遊星歯車支持部材525は、軸部526と同じ側に突出する突出補強部527を有する。突出補強部527は、内歯歯車523の内側の空間であって、遊星歯車522及び太陽歯車521の外側の空間に突出する。この突出補強部527は、遊星歯車522の外周及び太陽歯車521の外周に沿う円弧形状の内周面を有する。そのため、突出補強部527は、遊星歯車支持部材525の補強、及び、太陽歯車521と遊星歯車522と遊星歯車支持部材525との間の位置決め機能を発揮する。
軸部526及び突出補強部527を含めた遊星歯車支持部材525の全体は、樹脂の一体成形品からなる。
ジャム処理用歯車列群52における第4段付きギア332、排出用ギア331、補助用ギア333、第3段付きギア330、第4中間ギア329、第1共通折り用ギア325A、第2中間ギア324、第3中間ギア326、及び、第1折り用ギア325Bは、ローラー回転駆動機構30における減速用歯車列群32の各ギアを兼用している。
次に、上述した本実施形態のシート後処理装置1におけるシート折り処理部2のローラー回転駆動機構30及びジャム処理機構50の動作について説明する。
まず、ローラー回転駆動機構30の動作について説明する。
ローラー回転駆動機構30の駆動モーター31が所定方向に回転駆動されると、その回転駆動力は、減速用歯車列群32を経て、第1折りローラー対223、第2折りローラー対273、補助ローラー274、及び下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233それぞれに、減速されながら伝達される。
詳しくは、図11及び図12に示すように、駆動モーター31の回転駆動力は、ピニオンギア320、第1段付きギア321、第2段付きギア322、第1中間ギア323、及び第2中間ギア324に、順次減速されながら伝達される。続いて、第2中間ギア324の回転駆動力は、第3中間ギア326及び第1折り用ギア325Bを経て、第1折りローラー対223における第1ローラー223Bの回転軸350Bに伝達される。これと同時に、第2中間ギア324の回転駆動力は、第1共通折り用ギア325Aを経て、第1折りローラー対223における共通ローラー223Aの回転軸350Aに伝達される。
これにより、第1折りローラー対223の第1ローラー223Bと共通ローラー223Aとは、図4及び図5に示す矢印方向に相対的に回転して、第1ニップN1を通過するシートTに対して、第1の折り目T1を形成する。
また、共通ローラー223Aの回転軸350Aの回転駆動力は、第2共通折り用ギア327及び第2折り用ギア328を介して、第2折りローラー対273の第2ローラー273Bの回転軸373Bに伝達される。これにより、第2折りローラー対273の第2ローラー273Bと共通ローラー223Aとは、図7及び図8に示す矢印方向に相対的に回転して、第2ニップN2を通過するシートTに対して、第2の折り目T2を形成する。
更に、第1共通折り用ギア325Aの回転駆動力は、第4中間ギア329、第3段付きギア330、及び排出用ギア331を経て、下部排出ローラー対231における第2下部排出ローラー233の回転軸351に伝達される。同時に、第1共通折り用ギア325Aの回転駆動力は、排出用ギア331から、第4段付きギア332及び補助用ギア333を経て、補助ローラー274の回転軸352に伝達される。
これにより、下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233と第1下部排出ローラー232とは相対的に回転して、折り処理が行われたシートTは、シート折り処理部2から排出部230に排出される。また、補助ローラー274は、回転することにより、第1の折り目T1及び第2の折り目T2が形成されたシートTを排出部230に排出する作用を補助する役目を果たす。
ジャム処理機構50は、上述したローラー回転駆動機構30の動作によるシート折り処理において、第1折りローラー対223の第1ニップN1や、第2折りローラー対273の第2ニップN2にシートTが詰まってジャムを発生した場合に、ジャムを解消するための処理を行うものである。
ジャムが発生した場合、ユーザが手指を使ってジャム処理用回転操作部材51を、駆動モーター31の所定方向の回転駆動力の回転方向に回転して操作する。
すると、ジャム処理用回転操作部材51の回転力は、ジャム処理用歯車列群52を経て、第1折りローラー対223、第2折りローラー対273、補助ローラー274、及び下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233それぞれに伝達される。
詳しくは、図10、図11、図12、図14及び図15に示すように、ジャム処理用回転操作部材51の回転力は、太陽歯車521、遊星歯車522、及び内歯歯車523を経て、第4段付きギア332に伝達される。続いて、第4段付きギア332の回転力は、第4段付きギア332の大径ギア部332B及び補助用ギア333を経て、補助ローラー274の回転軸352に伝達されて、補助ローラー274は逆方向に回転される。
同時に、第4段付きギア332の回転力は、第4段付きギア332の小径ギア部332A、排出用ギア331、第3段付きギア330、第4中間ギア329、及び第1共通折り用ギア325Aを経て、共通ローラー223Aの回転軸350Aに伝達される。
第3段付きギア330の回転力は、第3段付きギア330の大径ギア部330B及び排出用ギア331を経て、下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233の回転軸351に伝達されて、第2下部排出ローラー233は回転される。
第1共通折り用ギア325Aの回転力は、第2中間ギア324、第3中間ギア326、及び、第1折り用ギア325Bを経て、第1折りローラー対223における第1ローラー223Bの回転軸350Bに伝達される。
これにより、第1折りローラー対223の第1ローラー223Bと共通ローラー223Aとは、図4及び図5に示す矢印方向とは逆方向に相対的に回転される。その結果、第1ニップN1の通過時に詰まったシートTは、第1ニップN1への進入方向とは逆方向へ引き戻されて、ジャムは解消する。
また、共通ローラー223Aの回転軸350Aの回転駆動力は、第2共通折り用ギア327及び第2折り用ギア328を介して、第2折りローラー対273の第2ローラー273Bの回転軸373Bに伝達される。これにより、第2折りローラー対273の第2ローラー273Bと共通ローラー223Aとは、図7及び図8に示す矢印方向に相対的に回転する。その結果、第2ニップN2の通過時に詰まったシートTは、第2ニップN2への進入方向へ引き戻されて、ジャムは解消する。
更に、第2中間ギア324の回転力は、第1中間ギア323、及び第2段付きギア322を経て、第1段付きギア321に伝達される。しかし、第1段付きギア321には、一方向回転クラッチ340が組み込まれている。そのため、第1段付きギア321の回転力がピニオンギア320を経て駆動モーター31に伝達されることは、ない。
以上のように、ジャム処理用回転操作部材51の回転力を、第1折りローラー対223、第2折りローラー対273、補助ローラー274、及び下部排出ローラー対231の第2下部排出ローラー233に伝達するジャム処理用歯車列群52には、太陽歯車521、遊星歯車522、内歯歯車523からなる、いわば、増速用歯車群が介在されている。そのため、ジャム処理用回転操作部材51に小さい操作力を与えるだけで、第1折りローラー対223、第2折りローラー対273、補助ローラー274、及び第2下部排出ローラー233をスムーズに回転させて、ジャムを解消する処理を行うことができる。
本実施形態によれば、例えば、次のような効果が奏される。
本実施形態のシート後処理装置1におけるシート折り処理部2(シート搬送装置)は、シートTを載置するシート載置部材201と、シート載置部材201から送り込まれてくるシートTを、その表裏両面から挟み込んだ状態で相対的に回転することにより、シートTを所定の搬送方向に搬送する一対の搬送ローラーとしての第1折りローラー対223及び第2折りローラー対273と、それら第1折りローラー対223、第2折りローラー対273を回転駆動するローラー回転駆動機構であって、駆動モーター31と、駆動モーター31の所定方向のみの回転駆動力を第1折りローラー対223及び第2折りローラー対273の回転軸に減速させながら伝達する減速用歯車列群32と、を有するローラー回転駆動機構30と、ローラー回転駆動機構30とは別に設けられるジャム処理用回転操作部材51と、ジャム処理用回転操作部材51の回転力を第1折りローラー対223及び第2折りローラー対273の回転軸に伝達するジャム処理用歯車列群52と、を備え、ジャム処理用歯車列群52は、ジャム処理用回転操作部材51に連結される太陽歯車521と、この太陽歯車521に噛み合う遊星歯車522と、この遊星歯車522に噛み合う内歯歯車523と、を有する。
そのため、ジャムが発生した場合、ジャム処理用回転操作部材51の回転操作力は、太陽歯車521、遊星歯車522及び内歯歯車523からなる増速用歯車群を介して、第1折りローラー対223及び第2折りローラー対273の回転軸に伝達されることになる。これによって、ジャム処理用回転操作部材51に軽い回転操作力を与えるだけで、第1折りローラー対223及び第2折りローラー対273を回転させることができる。従って、ジャム処理を小さな操作力により簡単に且つ容易に行なうことができる。
また、本実施形態においては、ジャム処理用回転操作部材51は、その一部を筐体21から露出させる状態で、且つ、駆動モーター31から離れた位置であってユーザーが操作しやすい位置に設けられている。
そのため、ジャム発生時に、ジャム処理用回転操作部材51の露出部分に手を掛けて回転操作するだけで、ジャム処理を容易に且つ迅速に行なうことができる。
更に、ジャム処理機構50が画像形成装置本体の内部に組み入れていないので、画像形成装置本体の内部にジャム処理作業用のスペースも含めて大きなスペースを確保する必要もなく、装置全体の小型化も図ることができる。
また、本実施形態においては、第1折りローラー対223及び第2折りローラー対273を所定の方向に回転駆動するローラー回転駆動機構30の減速用歯車列群32のうちの駆動モーター31に最も近い第1段付きギア321に、所定方向のみの回転駆動力を伝達する一方向回転クラッチ340を組み込んでいる。
そのため、駆動モーター31の所定方向のみの回転駆動力の回転方向にジャム処理用回転操作部材51を回転操作してジャム処理を行なう際に、駆動モーター31がジャム処理用回転操作部材51の回転操作力の操作抵抗となることを避けることが可能である。従って、ジャム処理を一層軽い操作で行なうことができる。
更に、本実施形態においては、遊星歯車522を回転自在に支持する遊星歯車支持部材525は、遊星歯車522及び太陽歯車521の外側の空間に突出する突出補強部527を有する。
そのため、遊星歯車支持部材525を、製造コストのかからない樹脂の成形品とした場合でも、遊星歯車支持部材525を十分に補強すると共に、太陽歯車521と遊星歯車522と遊星歯車支持部材525との間の位置決めをすることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、本実施形態においては、本発明の画像形成装置を、複合機本体101と、シート後処理装置1と、を備える複合機100に適用した場合について説明したが、これに限定されない。本発明の画像形成装置を、カラーコピー機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの複合機等に適用することができる。
また、本実施形態においては、本発明のシート搬送装置を、シート折り処理部2に適用した場合について説明したが、これに限定されない。本発明のシート搬送装置を、単一の搬送ローラー対のみを有するシート搬送装置に適用することができる。
また、本実施形態においては、ローラー回転駆動機構30における減速用歯車列群32のうちの駆動モーター31に最も近いギア321に一方向回転クラッチ340を組み込んだものについて説明した。しかし、一方向回転クラッチ340を組み込まない構成であってもよく、また、減速用歯車列群32中のギアで、ジャム処理用歯車列群52のギアと兼用しないギアであれば、どのギアに一方向回転クラッチ340を組み込んでもよい。
また、本実施形態において、ジャム処理用回転操作部材51と太陽歯車521とは、一体に連結されているが、別体から構成されたものであってもよい。
シートとしては、用紙が一般的であるが、これに限らず、フィルム状のシートであってもよい。
1……シート後処理装置、2……シート折り処理部(シート搬送装置)、30……ローラー回転駆動機構、31……駆動モーター、32……減速用歯車列群、51……ジャム処理用回転操作部材、52……ジャム処理用歯車列群、201(201A、201B)……シート載置部材(シート載置部)、223……第1折りローラー対(一対の搬送ローラー)、273……第2折りローラー対(一対の搬送ローラー)、321……第1段付きギア(駆動モーターに最も近い歯車)、322……第2段付きギア(外歯歯車)、340……一方向回転クラッチ、350A,350B……回転軸、521……太陽歯車、522……遊星歯車、523……内歯歯車、524……歯車部材、525……遊星歯車支持部材、527……突出補強部、T……シート

Claims (7)

  1. シートを載置するシート載置部と、
    前記シート載置部から送り込まれてくるシートを、その表裏両面から挟み込んだ状態で相対的に回転することにより、シートを所定の搬送方向に搬送する少なくとも一対の搬送ローラーと、
    前記少なくとも一対の搬送ローラーを回転駆動するローラー回転駆動機構であって、駆動モーターと、前記駆動モーターの所定方向のみの回転駆動力を前記一対の搬送ローラーの回転軸に減速させながら伝達する減速用歯車列群と、を有するローラー回転駆動機構と、
    前記ローラー回転駆動機構とは別に設けられるジャム処理用回転操作部材と、
    前記ジャム処理用回転操作部材の回転力を前記一対の搬送ローラーの回転軸に伝達するジャム処理用歯車列群と、を備え、
    前記ジャム処理用歯車列群は、前記ジャム処理用回転操作部材に連結される太陽歯車と、この太陽歯車に噛み合う遊星歯車と、この遊星歯車に噛み合う内歯歯車と、を有する
    シート搬送装置。
  2. 前記内歯歯車は、前記ジャム処理用回転操作部材と同軸上に配置され且つ外周部に外歯歯車を有する歯車部材に形成されている
    請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記ジャム処理用回転操作部材の回転力の回転方向は、前記駆動モーターの所定方向のみの回転駆動力の回転方向であり、
    前記ローラー回転駆動機構は、前記減速用歯車列群のうちの前記駆動モーターに最も近い歯車に、前記所定方向のみに回転駆動力を伝達する一方向回転クラッチを組み込んでいる
    請求項1又は2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記遊星歯車を回転自在に支持する遊星歯車支持部材を更に備え、
    遊星歯車支持部材は、前記内歯歯車の内側の空間であって前記遊星歯車及び前記太陽歯車の外側の空間に突出する突出補強部を有する
    請求項1から3のいずれかに記載のシート搬送装置。
  5. 前記突出補強部は、前記遊星歯車の外周及び前記太陽歯車の外周に沿う形状の内周面を有する
    請求項4に記載のシート搬送装置。
  6. シートを搬送方向において複数に折り処理可能なシート処理装置の内部に配置される
    請求項1から5のいずれかに記載のシート搬送装置。
  7. シートに画像を形成する画像形成部を有する画像形成装置本体と、
    請求項1から6のいずれかに記載のシート搬送装置と、を備える
    画像形成装置。
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