JP2012190978A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜トランジスタの寄生容量を低減することが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】 絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆う第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成され、前記ゲート電極の直上に位置する第1領域と、前記第1領域を挟んだ両側に位置する第2領域及び第3領域と、前記第2領域に積層されるとともに前記第2領域よりも低抵抗な第4領域と、前記第3領域に積層されるとともに前記第3領域よりも低抵抗な第5領域と、を有する酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層の前記第1領域を覆うとともに、前記第4領域の一部及び前記第5領域の一部をそれぞれ露出する第2絶縁膜と、前記第2絶縁膜から露出した前記第4領域に電気的に接続されたソース電極と、前記第2絶縁膜から露出した前記第5領域に電気的に接続されたドレイン電極と、を備えたことを特徴とする半導体装置。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
液晶表示装置等のディスプレイとして、マトリクス状に配置された多数の画素を画素毎に駆動するために、各画素に薄膜半導体装置である薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する場合がある)を設けたアクティブマトリクス型のディスプレイが知られている。従来、TFTの能動層にはシリコンが用いられていたが、近年、酸化物半導体を能動層に用いたTFTが用いられるようになってきている。
一般的なTFTの構成として、チャネル保護型ボトムゲートTFTがある。このようなTFTでは、絶縁基板上に所定のパターンのゲート電極が形成され、このゲート電極上にゲート絶縁膜が形成され、さらに、このゲート絶縁膜上に能動層として機能する酸化物半導体層が形成されている。このような酸化物半導体層に対して、ソース電極及びドレイン電極が電気的に接続されている。
しかしながら、従来のボトムゲートTFTでは、ゲート電極とソース電極及びドレイン電極とが絶縁膜を挟んで対向する面積が大きく、ゲート電極とソース電極及びドレイン電極との間の寄生容量が大きくなり、TFTを用いて回路を構成したときにクロストークなどの不都合を生じることがある。
特開2010−107977号公報
本実施形態の目的は、薄膜トランジスタの寄生容量を低減することが可能な半導体装置を提供することにある。
本実施形態によれば、
絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆う第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成され、前記ゲート電極の直上に位置する第1領域と、前記第1領域を挟んだ両側に位置する第2領域及び第3領域と、前記第2領域に積層されるとともに前記第2領域よりも低抵抗な第4領域と、前記第3領域に積層されるとともに前記第3領域よりも低抵抗な第5領域と、を有する酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層の前記第1領域を覆うとともに、前記第4領域の一部及び前記第5領域の一部をそれぞれ露出する第2絶縁膜と、前記第2絶縁膜から露出した前記第4領域に電気的に接続されたソース電極と、前記第2絶縁膜から露出した前記第5領域に電気的に接続されたドレイン電極と、を備えたことを特徴とする半導体装置が提供される。
本実施形態によれば、
絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆う第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成され、前記ゲート電極の直上に位置するとともに第1膜厚の薄膜領域と、前記薄膜領域を挟んだ両側に位置するとともに前記第1膜厚よりも厚い第2膜厚の第1厚膜領域及び第2厚膜領域と、を有する酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層の前記薄膜領域を覆うとともに、前記第1厚膜領域の一部及び前記第2厚膜領域の一部をそれぞれ露出する第2絶縁膜と、前記第2絶縁膜から露出した前記第1厚膜領域に電気的に接続されたソース電極と、前記第2絶縁膜から露出した前記第2厚膜領域に電気的に接続されたドレイン電極と、を備えたことを特徴とする半導体装置が提供される。
図1は、本実施形態における半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。 図2は、本実施形態における半導体装置の構成を概略的に示す平面図である。 図3は、酸化物半導体を形成する際の酸素分圧(%)と、形成された酸化物半導体の抵抗率(Ωcm)との関係の一例を示す図である。 図4は、本実施形態の変形例における半導体装置の構成を概略的に示す平面図である。 図5は、本実施形態の変形例における半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態における半導体装置1の構成を概略的に示す平面図である。
すなわち、半導体装置1は、薄膜トランジスタAを備えている。この薄膜トランジスタAは、ゲート電極11、酸化物半導体層15、ソース電極16、及び、ドレイン電極17を備えている。
酸化物半導体層15は、ゲート電極11を覆うゲート絶縁膜あるいは第1絶縁膜14の上に形成されている。この酸化物半導体層15は、ゲート電極11を跨ぐように配置されている。すなわち、酸化物半導体層15は、ゲート電極11の直上に形成されるとともにゲート電極11の直上の領域を挟んで両側に延在している。この酸化物半導体層15は、ゲート電極11の直上の領域が比較的高抵抗であるのに対して、ゲート電極11の直上の領域を挟んだ両側に比較的低抵抗な領域を有している。
ソース電極16及びドレイン電極17は、酸化物半導体層15を覆う層間絶縁膜あるいは第2絶縁膜18の上に形成されている。これらのソース電極16及びドレイン電極17は、第2絶縁膜18に形成されたコンタクトホールCHを通じて酸化物半導体層15の比較的低抵抗な領域にコンタクトしている。なお、これらのソース電極16及びドレイン電極17は、ゲート電極11の直上の領域つまりゲート電極11と対向する領域には形成されていない。
このような薄膜トランジスタAの構造について、より詳細に説明する。
図2は、本実施形態における半導体装置1の構成を概略的に示す断面図である。
すなわち、半導体装置1は、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する絶縁基板10を用いて形成されている。この半導体装置1は、絶縁基板10の上に形成された薄膜トランジスタAを備えている。なお、図示しないが、絶縁基板10の表面には、シリコン酸化物(SiO)からなる下地絶縁層が形成されている場合もある。
絶縁基板10の上(あるいは下地絶縁層の上)には、薄膜トランジスタAを構成するゲート電極11が形成されている。このゲート電極11は、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のいずれかまたはこれらのうちの少なくとも1つを含む合金などによって形成されている。
このゲート電極11は、第1絶縁膜14によって覆われている。また、この第1絶縁膜14は、絶縁基板10の上にも配置されている。このような第1絶縁膜14は、例えば、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)などによって形成されている。
第1絶縁膜14の上には、薄膜トランジスタAを構成する能動層として機能する酸化物半導体層15が形成されている。この酸化物半導体層15は、図示した例では、その一部が2層構造となっている。すなわち、酸化物半導体層15は、第1酸化物半導体層15Aと、第2酸化物半導体層15Bとを有している。
第1酸化物半導体層15Aは、ゲート電極11の直上に位置する第1領域151と、この第1領域151を挟んだ両側に位置する第2領域152及び第3領域153と、を有している。つまり、第2領域152及び第3領域153は、ゲート電極11の直上の位置とは異なる位置に形成されている。
これらの第1領域151、第2領域152、及び、第3領域153は、略均一な膜質であり、酸素濃度も略同一であり、また、抵抗値についても略同等である。このため、第1領域151と第2領域152との境界、及び、第1領域151と第3領域153との境界は、ほとんど観察することはできないが、ゲート電極11の両端部11Eの直上の位置に対応する。両端部11Eとは、ゲート電極11の幅方向の両端部、あるいは、ゲート電極11が延在する方向に平行な両端部に相当する。
第2酸化物半導体層15Bは、第2領域152に積層された第4領域(ソース領域)154と、第3領域153に積層された第5領域(ドレイン領域)155と、を有している。第4領域154の第5領域155と向かい合う端部154E、及び、第5領域155の第4領域154と向かい合う端部155Eは、それぞれゲート電極11の両端部11Eの直上に位置している。なお、第4領域154の他の端部については第2領域152の端部(あるいは第1酸化物半導体層15Aの端部)に重なっており、また、第5領域155の他の端部については第3領域153の端部(あるいは第1酸化物半導体層15Aの端部)に重なっている。
このように、酸化物半導体層15において、ゲート電極11の直上には第1領域151のみが形成され、この第1領域151の両側には、第2領域152と第4領域154との積層体、及び、第3領域153と第5領域155との積層体が形成されている。ここで、第1酸化物半導体層15Aの第1領域151、第2領域152、及び、第3領域153は略同等の膜厚であり、また、第2酸化物半導体層15Bの第4領域154及び第5領域155は略同等の膜厚である。なお、本実施形態において、「膜厚」とは、いずれも第1絶縁膜14の上面14Tの法線方向に沿った長さである。
このため、酸化物半導体層15のうち、ゲート電極11の直上に位置する第1領域151は薄膜領域に対応し、第2領域152と第4領域154との積層体は薄膜領域よりも厚い膜厚の第1厚膜領域に対応し、第3領域153と第5領域155との積層体は薄膜領域よりも厚い膜厚の第2厚膜領域に対応する。このような薄膜領域と第1厚膜領域及び第2厚膜領域との境界は、酸化物半導体層15のうちの膜厚が急激に変化する位置であり、ゲート電極11の両端部11Eの直上に位置している。
なお、第1酸化物半導体層15Aの膜厚は、第2酸化物半導体層15Bの膜厚よりも厚い。つまり、第1厚膜領域において、第2領域152の膜厚T2は、第4領域154の膜厚T4よりも厚い。同様に、第2厚膜領域において、第3領域153の膜厚T3は、第5領域155の膜厚T5よりも厚い。
当然のことながら、第1厚膜領域の膜厚は第2領域152の膜厚T2と第4領域154の膜厚T4との和(T2+T4)に相当し、第2厚膜領域の膜厚は第3領域153の膜厚T3と第5領域155の膜厚T5との和(T3+T5)に相当する。第1厚膜領域の膜厚(T2+T4)及び第2厚膜領域の膜厚(T3+T5)のいずれについても第1領域151の膜厚T1よりも厚い。
このような酸化物半導体層15は、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)の少なくとも1つを含む酸化物によって形成されている。酸化物半導体層15を形成する代表的な例としては、例えば、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)、酸化インジウムガリウム(IGO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛スズ(ZnSnO)、酸化亜鉛(ZnO)などが挙げられる。このような酸化物半導体層15の特徴として、電圧が印加されていない状態でのキャリア密度が酸素欠損量と密接に関係していることが挙げられる。
第1酸化物半導体層15Aと第2酸化物半導体層15Bとは異なる元素群から生成した酸化物半導体層であってもよいが、本実施形態においては、第1領域151、第2領域152、第3領域153、第4領域154、及び、第5領域151は、同一の元素群から生成した酸化物半導体である。
一方で、本実施形態では、第1酸化物半導体層15Aは、第2酸化物半導体層15Bよりも高抵抗である。すなわち、酸化物半導体層15の第1厚膜領域においては、その上層である第4領域154は、その下層である第2領域152よりも低抵抗である。また、酸化物半導体層15の第2厚膜領域においては、その上層である第5領域155はその下層である第3領域153よりも低抵抗である。
本実施形態において、第1酸化物半導体層15Aと第2酸化物半導体層15Bとの抵抗差は、膜中の酸素濃度の差を利用して形成している。すなわち、酸化物半導体層15の第1厚膜領域においては、その上層である第4領域154の酸素濃度は、その下層である第2領域152の酸素濃度よりも低い。また、酸化物半導体層15の第1厚膜領域においては、その上層である第5領域155の酸素濃度は、その下層である第3領域153の酸素濃度よりも低い。このため、第1厚膜領域における第2領域152と第4領域154との境界、及び、第2厚膜領域における第3領域153と第5領域155との境界は、例えば、酸素濃度の差異に基づく膜質の相違によって認識される。
このような酸化物半導体層15は、第2絶縁膜18によって覆われている。すなわち、酸化物半導体層15の第1領域151(あるいは薄膜領域)は、第2絶縁膜18によって覆われている一方で、第4領域154(あるいは第1厚膜領域)の一部、及び、第5領域155(あるいは第2厚膜領域)の一部は、第2絶縁膜18に形成されたコンタクトホールCHからそれぞれ露出している。第2絶縁膜18のうち、第1領域151を覆う領域は、チャネル保護膜として機能する。
図示した例では、この第2絶縁膜18は、第1絶縁膜14の上にも配置されている。このような第2絶縁膜18は、例えば、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)などによって形成されている。
薄膜トランジスタAを構成するソース電極16及びドレイン電極17は、それぞれ第2絶縁膜18の上に形成されている。ソース電極16は、第2絶縁膜18のコンタクトホールCHを介して第1厚膜領域の第4領域154に電気的に接続されている。ドレイン電極17は、第2絶縁膜18のコンタクトホールCHを介して第2厚膜領域の第5領域155に電気的に接続されている。これらのソース電極16及びドレイン電極17は、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のいずれかまたはこれらのうちの少なくとも1つを含む合金などによって形成されている。
このような構成の薄膜トランジスタAは、チャネル保護型ボトムゲートタイプに相当する。この薄膜トランジスタAは、図示を省略する絶縁膜によって覆われ、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス装置などの各種アクティブマトリクスディスプレイデバイスのスイッチング素子などとして適用される。
次に、本実施形態の半導体装置1の製造方法についてその一例を説明する。
まず、絶縁基板10を用意する。ここでは、絶縁基板10として、透明なガラス基板を用意し、このガラス基板上にシリコン酸化物(SiO)からなる下地絶縁層が形成された基板を用いている。
続いて、この絶縁基板10上(厳密には下地絶縁層上)の略全面に第1金属層として、例えば、モリブデン(Mo)とタングステン(W)との合金からなるモリブデン・タングステン層を形成する。そして、このモリブデン・タングステン層上に、PEP(Photolithography and Etching Process)により所定の形状のレジストマスクを形成した後に、このレジストマスクをマスクとして反応性イオンエッチング法などにより、モリブデン・タングステン層の不要部分(つまり、レジストマスクから露出した部分)を除去し、ゲート電極11などを形成する。なお、ゲート電極11を形成する材料については、モリブデン・タングステン合金に限らず、上記した材料のいずれも適用可能である。
続いて、ゲート電極11及び絶縁基板10のそれぞれの上の略全面に、PE−CVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法などを用いて第1絶縁膜14を形成する。この第1絶縁膜14を形成する材料については、上記した材料のいずれも適用可能である。
続いて、第1絶縁膜14の上の略全面に、第1酸化物半導体層15Aを形成するための第1酸化物半導体薄膜を形成する。その後、第1酸化物半導体薄膜の上に、第2酸化物半導体層15Bを形成するための第2酸化物半導体薄膜を形成する。
このような第1酸化物半導体薄膜及び第2酸化物半導体薄膜は、所定の組成を有する酸化物ターゲット、例えば、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)、酸化インジウムガリウム(IGO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛スズ(ZnSnO)、酸化亜鉛(ZnO)などを用い、プロセスガスとしてアルゴン(Ar)と酸素(O)との混合ガスを用いたスパッタ法により成膜することができる。
このとき、第1酸化物半導体薄膜は、その膜厚が第2酸化物半導体薄膜の膜厚よりも厚くなるように形成される。また、第1酸化物半導体薄膜及び第2酸化物半導体薄膜は、同一真空系内で連続して成膜することが望ましい。但し、このとき、第2酸化物半導体薄膜が第1酸化物半導体薄膜よりも低抵抗となる条件が選択される。
この点について具体的に説明する。
図3は、酸化物半導体を形成する際の酸素分圧(%)と、形成された酸化物半導体の抵抗率(Ωcm)との関係の一例を示す図である。なお、ここに示した例では、酸化物半導体を形成する際にアルゴン(Ar)と酸素(O)との混合ガスをプロセスガスとして利用しており、酸素分圧は、O/(Ar+O)流量比に相当する。
図示したように、スパッタ時の酸素分圧が小さいほど、酸化物半導体の抵抗率が小さくなる一方で、酸素分圧が大きいほど酸化物半導体の抵抗率が大きくなる傾向が確認された。特に、酸素分圧が7%を超えると、酸化物半導体の抵抗率が比較的高い状態で略飽和状態となるのに対して、酸素分圧が7%以下の場合には、抵抗率が急激に小さくなることがわかる。
本実施形態では、第1酸化物半導体薄膜を形成する際には、プロセス条件として高抵抗率となる条件、例えば、酸素分圧が8〜11%となる条件を適用した。また、第2酸化物半導体薄膜を形成する際には、プロセス条件として低抵抗率になる条件、例えば、酸素分圧が1〜3%となる条件適用した。
続いて、第2酸化物半導体薄膜の上に、PEPにより所定の形状のレジストマスクを形成した後に、このレジストマスクをマスクとしてウェットエッチング法などにより、第1酸化物半導体薄膜及び第2酸化物半導体薄膜の不要部分を除去し、第1酸化物半導体層15Aと第2酸化物半導体層15Bとの積層体からなる島状の酸化物半導体パターンを形成する。
続いて、ネガレジストを用いたPEPにより、ゲート電極11をマスクとして第2酸化物半導体層15Bの第4領域154及び第5領域155を形成すべき部分にレジストマスクを形成する。このレジストマスクは、第2酸化物半導体層15Bのうち、ゲート電極11の直上の部分を露出している。
このようなレジストマスクを形成する際には、ネガレジストが成膜された絶縁基板10の表面側とは反対側の絶縁基板10の裏面側からネガレジストを露光する。ゲート電極11は照射された光を遮光する一方で、絶縁基板10や第1絶縁膜14、第1酸化物半導体層15A及び第2酸化物半導体層15Bは光を透過する。ネガレジストは、光照射された部分が現像処理後に残るものであり、ゲート電極11に重ならない領域つまり第4領域154及び第5領域155を形成すべき領域には残るものの、ゲート電極11の直上の領域は除去される。
なお、ゲート電極11をマスクとした裏面からの露光プロセスでは、第1酸化物半導体層15A及び第2酸化物半導体層15Bを透過する光として、400nm以上の波長の光を適用することが望ましく、例えば、高圧水銀灯のg線(436nm)を用いることができる。
続いて、形成したレジストマスクをマスクとしてウェットエッチング法などにより、第2酸化物半導体層15Bの不要部分(つまり、レジストマスクから露出しゲート電極11の直上に位置する部分)を除去する。このとき、第1酸化物半導体層15Aと第2酸化物半導体層15Bとのエッチング選択比は比較的低いので、第1酸化物半導体層15Aのエッチング後の膜厚が所定の厚みになるようにエッチング時間を調整する。これにより、第2酸化物半導体層15の第4領域154及び第5領域155が形成される。
続いて、酸化物半導体層15及び第1絶縁膜14のそれぞれの上に、PE−CVD法などを用いて第2絶縁膜18を形成する。この第2絶縁膜18を形成する材料については、上記した材料のいずれも適用可能である。
そして、この第2絶縁膜18の上には、PEPにより所定の形状のレジストマスクを形成した後、このレジストマスクをマスクとして反応性イオンエッチング法などにより、第2絶縁膜18の不要部分を除去し、第4領域154及び第5領域155に到達するコンタクトホールCHを形成する。なお、このとき、第1絶縁膜14及び第2絶縁膜18を貫通してゲート電極11に到達するコンタクトホール(図示せず)も形成する。
続いて、第2絶縁膜18の上に、第2金属層を形成する。このとき、第2金属層は、第2絶縁膜18のコンタクトホールCHにも充填され、第4領域154及び第5領域155とコンタクトしているともに、図示しないコンタクトホールにも充填され、ゲート電極11とコンタクトしている。
そして、この第2金属層上に、PEPにより所定の形状のレジストマスクを形成した後に、このレジストマスクをマスクとして反応性イオンエッチング法などにより、第2金属層の不要部分(つまり、レジストマスクから露出した部分)を除去し、ソース電極16及びドレイン電極17を形成する。なお、ソース電極16及びドレイン電極17を形成する材料については、上記した材料のいずれも適用可能である。このとき、ゲート電極11と電気的に接続された信号配線も同時に形成される。
このような構成の半導体装置1によれば、薄膜トランジスタAにおいては、ソース電極16及びドレイン電極17の各々は、ゲート電極11とは対向しない位置にそれぞれ形成された低抵抗な第4領域154(あるいは第1厚膜領域)及び第5領域155(あるいは第2厚膜領域)に電気的に接続されているため、第1絶縁膜14を介してゲート電極11と対向する面積を低減することが可能となる。図1などに示した例のように、ソース電極16及びドレイン電極17の各々は、ゲート電極11の直上の領域から離間して配置することが可能となる。
したがって、ゲート電極11とソース電極16及びドレイン電極17との間の寄生容量を低減することが可能となり、安定した回路動作を実現できる。
本実施形態の半導体装置1において、酸化物半導体層15の第1酸化物半導体層15A及び第2酸化物半導体層15Bは、同一チャンバー内で連続して成膜することによって形成可能であり、この場合、第1酸化物半導体層15A及び第2酸化物半導体層15Bは、同一の元素群から生成される。このとき、第2酸化物半導体層15Bの低抵抗化は、膜中の酸素濃度の低減、すなわち、第2酸化物半導体層15Bを形成する際の酸素分圧を低減した設定を選択することによって容易に実現できる。
また、第2酸化物半導体層15Bのパターニングに際しては、ゲート電極11をマスクとしてネガレジストを裏面露光することによって形成されたレジストマスクが適用可能である。この場合、第2酸化物半導体層15Bの互いに向かい合う端部(あるいは薄膜領域と第1厚膜領域及び第2厚膜領域との境界)はゲート電極の両端部の直上に位置する。
なお、レジストマスクを形成する際に照射される光の波長は、400nm以上の波長としているため、酸化物半導体が400nmよりも短い波長の光を吸収することによるTFT特性への悪影響を抑制することが可能となる。
また、第1酸化物半導体層15Aは、第2酸化物半導体層15Bよりも厚い膜厚を有するように形成されているため、レジストマスクをマスクとして第2酸化物半導体層15Bの選択的除去を行う際、第1酸化物半導体層15の第1領域151となるべき部分が極端に薄い膜厚となることがなく、TFT特性への悪影響を抑制することが可能となる。
また、本実施形態においては、ゲート電極11は、銅やアルミニウムなどの低抵抗材料を用いて形成することが可能である。このため、ゲート電極11の抵抗を増加させることなくゲート電極パターンの膜厚を低減することが可能となる。このようなゲート電極パターンの膜厚低減は、第1絶縁膜14の薄膜化に関してゲート電極パターンに対する被覆性の制約を少なくできるので望ましい。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図4は、本実施形態の変形例における半導体装置1の構成を概略的に示す平面図である。
図4に示した例は、図1に示した例と比較して、第2絶縁膜18が島状に形成され、ソース電極16及びドレイン電極17がコンタクトホールを介することなく酸化物半導体層15にコンタクトしている点で相違している。
図5は、本実施形態の変形例における半導体装置1の構成を概略的に示す断面図である。
第2絶縁膜18は、第1酸化物半導体層15の第1領域151及び第2酸化物半導体層15Bのバックチャネル側表面の少なくとも一部分を保護するためのエッチングストッパとして機能する。
この場合、ソース電極16及びドレイン電極17は、第1絶縁膜14の上に形成されている。ソース電極16は、コンタクトホールを介することなく第1厚膜領域あるいは第4領域154にコンタクトしている。ドレイン電極17は、コンタクトホールを介することなく第2厚膜領域あるいは第5領域155にコンタクトしている。これらのソース電極16及びドレイン電極17のそれぞれの一部は、第2絶縁膜18の上に重なっているが、ゲート電極11の直上には形成されていない。
このような変形例における半導体装置1の製造方法については、PE−CVD法などを用いて第2絶縁膜18を形成するプロセスまでは、上記の例と同一である。
そして、この第2絶縁膜18の上には、PEPにより所定の形状のレジストマスクを形成した後、このレジストマスクをマスクとして反応性イオンエッチング法などにより、第2絶縁膜18の不要部分を除去し、島状パターンに加工する。その後、ソース電極16及びドレイン電極17を形成し、図示した薄膜トランジスタAを得た。
このような変形例においても、上記の例と同様の効果が得られる。
以上説明したように、本実施形態によれば、薄膜トランジスタの寄生容量を低減することが可能な半導体装置を提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…半導体装置
A…薄膜トランジスタ
10…絶縁基板
11…ゲート電極
14…第1絶縁膜(ゲート絶縁膜)
15…酸化物半導体層 15A…第1酸化物半導体層 15B…第2酸化物半導体層
151…第1領域 152…第2領域 153…第3領域
154…第4領域 155…第5領域
16…ソース電極 17…ドレイン電極
18…第2絶縁膜(層間絶縁膜)

Claims (10)

  1. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆う第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜上に形成され、前記ゲート電極の直上に位置する第1領域と、前記第1領域を挟んだ両側に位置する第2領域及び第3領域と、前記第2領域に積層されるとともに前記第2領域よりも低抵抗な第4領域と、前記第3領域に積層されるとともに前記第3領域よりも低抵抗な第5領域と、を有する酸化物半導体層と、
    前記酸化物半導体層の前記第1領域を覆うとともに、前記第4領域の一部及び前記第5領域の一部をそれぞれ露出する第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜から露出した前記第4領域に電気的に接続されたソース電極と、
    前記第2絶縁膜から露出した前記第5領域に電気的に接続されたドレイン電極と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第4領域の酸素濃度は前記第2領域の酸素濃度よりも低く、前記第5領域の酸素濃度は前記第3領域の酸素濃度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第4領域及び前記第5領域の向かい合う端部は、前記ゲート電極の両端部の直上に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2領域の膜厚は前記第4領域の膜厚よりも厚く、前記第3領域の膜厚は前記第5領域の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び、前記第5領域は、同一の元素群から生成した酸化物半導体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆う第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜上に形成され、前記ゲート電極の直上に位置するとともに第1膜厚の薄膜領域と、前記薄膜領域を挟んだ両側に位置するとともに前記第1膜厚よりも厚い第2膜厚の第1厚膜領域及び第2厚膜領域と、を有する酸化物半導体層と、
    前記酸化物半導体層の前記薄膜領域を覆うとともに、前記第1厚膜領域の一部及び前記第2厚膜領域の一部をそれぞれ露出する第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜から露出した前記第1厚膜領域に電気的に接続されたソース電極と、
    前記第2絶縁膜から露出した前記第2厚膜領域に電気的に接続されたドレイン電極と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  7. 前記第1厚膜領域及び前記第2厚膜領域において、それぞれの上層はそれぞれの下層よりも低抵抗であることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記第1厚膜領域及び前記第2厚膜領域において、それぞれの上層の酸素濃度はそれぞれの下層の酸素濃度よりも低いことを特徴とする請求項6または7に記載の半導体装置。
  9. 前記薄膜領域と前記第1厚膜領域及び前記第2厚膜領域との境界は、前記ゲート電極の両端部の直上に位置することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置。
  10. 前記酸化物半導体層は、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)の少なくとも1つを含む酸化物によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置。
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