JP2012187851A - 粗面被覆線 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦力が高く、かつ耐久性に優れた樹脂被覆線を作る。
【解決手段】無垢のアイオノマー樹脂からなる保護層の上に、粗面材を含むアイオノマー樹脂からなる粗面層を設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、金網の材料となる被覆線に関し、特に、護岸工事で用いるかごマットなど、地面に敷いて用いる金網の材料に関する。
金網は、落石防護や、護岸工事用のかごマット、侵入防止フェンスなど、種種の用途で用いられている。ただし、鉄線のみからなる金網は容易に錆びるため、亜鉛メッキや亜鉛アルミ合金メッキなどによる保護層を施すことで、錆びにくくしたものが一般に用いられている。しかし、亜鉛メッキによる防錆処理では、犠牲防食による防錆効果はあるものの、雨風により少しずつ亜鉛が溶落するため、時間とともに全体に錆が広がることは避けられない。特に、海岸や離島のような塩害の強い地域や、融雪剤と接触する北国、硫黄などが介在する温泉地などでは、錆の進行が早く、使用が困難である。
これに対して、鉄線の周囲に、接着剤層を介してポリオレフィン樹脂などの樹脂層を設けた樹脂被覆鉄線が考案されている(例えば特許文献1)。樹脂層は塩害の強い場所でも破れにくく、水辺や海岸などで用いても従来の亜鉛メッキ鉄線に比べて比較的高い耐久性を示した。しかし、ポリオレフィンは耐寒性が低く、冬場に工事をすると表面の樹脂層が割れやすいという問題があった。特に、川の護岸工事は水田に影響を与えにくい冬場に行うことが多いが、その冬場に工事を行う際に、破損しやすいため、扱いにくかった。これを解決する手段として、表面の樹脂にアイオノマー樹脂を用いた耐久性及び耐寒性に優れた樹脂被覆鉄線が提案されている(非特許文献1)。
一方、樹脂被覆鉄線に共通して、表面が濡れていたり、ある種の性質の土と重なっていたりした場合に、歩く人の不注意によって金属線よりも滑りやすくなってしまう場合があるという問題があった。フェンスなどに用いる場合には問題とならないが、護岸工事用のかごマットに用いた場合、土や砂とともに地面に敷設すれば、一般の場合には土や砂がひっかかることで滑らないが、雨で土が流された上で樹脂被覆鉄線が濡れているような場合には、通常時に比べて上に乗った人間が足を滑らせる可能性は高くなる。これを解決するために、上記樹脂層に粒状体を含有させてその粒状体により摩擦を向上させる方法や(特許文献2)、樹脂層を形成する樹脂に発泡剤を入れて樹脂の表面を粗くして摩擦を向上させる方法(特許文献3)が提案されている。
特開2004−025459号公報 特開2002−292714号公報 特開2007−223085号公報
(財)土木研究センター 建設技術審査証明報告書 鉄線かご形護岸用被覆鉄線「IR被覆鉄線」
しかしながら、特許文献2及び3のように樹脂層に粗面材や気泡を含有させると、粗面材を含む箇所も気泡も樹脂の傷であるため、そこから樹脂層が裂けて破損するおそれがあり、樹脂の被覆による防護効果が損なわれてしまう可能性があった。耐久力の高いアイオノマー樹脂を用いた場合は粗面材や気泡を含有させても比較的破損しにくいが、それでも樹脂層が破れる可能性は、粗面材や気泡を含有させないものよりも増加してしまった。
そこでこの発明は、耐久性及び耐寒性の高いアイオノマー樹脂で被覆した金属線に、滑り止め効果を付与する際に、耐久性の維持と両立させることを目的とする。
この発明は、アイオノマー樹脂で表面を覆った樹脂被覆線について、粗面材や気泡を含有させない無垢状態のアイオノマー樹脂からなる保護層を設けた上に、粗面材を含有するアイオノマー樹脂からなる粗面層を設けることにより、上記の課題を解決したのである。外表面に位置する粗面層が粗面材を含有していれば、表面の摩擦向上効果は十分に確保でき、一方で、粗面層と金属線との間に、粗面材も気泡も含有しない無垢状態であるアイオノマー樹脂からなる保護層が維持されていれば、それより外側の部分が含む粗面材に関わりなく、十分な防護被覆効果の耐久性を維持できる。
粗面材としては、アイオノマー樹脂の押し出し温度より融点が高い別の樹脂を用いてもよいが、安定性の点からは無機物を用いることが望ましい。そのような無機物としては例えば炭酸カルシウムが挙げられる。
またこの発明による樹脂被覆線は、内側の領域(以下、「保護層」ということがある。)が十分に耐久性を有するため、外側の領域(以下、「粗面層」ということがある。)が少々傷ついたくらいでは問題とならないため、十分な摩擦向上効果を発揮させるために従来よりも大きな粗面材を用いることができる。一般に押し出し成形品に含有させる粗面材として炭酸カルシウムがあり、普通用いられる大きさは数μm〜30μm程度のものであるが、本発明では50μm以上の粒子を含有させても、強度上問題なく、前記の外側の領域の層厚より100μm大きい粒子までならば含有させることができる。具体的には210μm以下であれば下記の厚さの外側の領域に十分に含有可能である。
具体的な構成としては、粗面材を有する粗面層の厚さが、100μm以上であれば粗面材を保持しつつ、強度を確保できる。一方で厚すぎると樹脂の内部に完全に埋まった粗面材はまったく役に立たなくなり、樹脂が無駄になるだけなので、500μm以下がよく、300μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましい。また、粗面材を含有しない保護層の厚さは、強度の点から、100μm以上がよく、150μm以上であると好ましく、特に、従来の鉄線籠型護岸用被覆鉄線の標準仕様を充足するためには、300μm以上あると特に好ましく、500μm程度だと好適に用いられる。一方で、2000μmを超えることは現実的ではなく、ほとんどの場合1000μm以下であればよい。
このような保護層と粗面層の二層構造からなる樹脂層は、一旦前記保護層として無垢のアイオノマー樹脂で押出成形した後に、前記粗面層として粗面材を含むアイオノマー樹脂で成形してもよいし、前記保護層と前記粗面層とが混ざらないようにしつつ同時に成形させてもよい。
これら樹脂層によって覆われる金属線は、鉄線でもよいが、溶融亜鉛メッキなどの亜鉛メッキや、アルミ亜鉛メッキなどが施されたメッキ層を有する保護鉄線であると、切断された端面からの腐食に対しても強くなるためより好ましい。また、前記樹脂層と鉄線又は保護鉄線との間は、接着剤で接着させておくと、前記金属線と前記樹脂層との間で摩擦が生じたり、撚れたりすることがなく、力学的な作用に対する耐久力が高くなるのでより好ましい。
この発明により、海岸や雪国、温泉地などの金属が腐食しやすい環境においても高い耐久性を発揮して、長期間に亘って利用可能な樹脂被覆線を、金網などで地面に敷設する場合であっても滑りにくく、より安全なものとすることができる。
この発明にかかる樹脂被覆線の断面図 この発明にかかる樹脂被覆線の斜視図 (a)護岸工事で敷設するかごネットの概略図、(b)かごネットに砂利等を投下した際の概略図、(c)この発明にかかる樹脂被覆線を蓋網として用いる例の概略図
以下、この発明にかかる樹脂被覆線の実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。
まず、心線として鉄線11を用い、その周囲をメッキ層12が包んでいる。さらに外側に保護層14と粗面層15とからなる樹脂層があり、メッキ層12と保護層14との間には接着剤層13があって、金属部分と樹脂部分を接着させている。
鉄線11は一般的な鉄系材料を用いることができるが、鉄鋼材料を用いたものでもよい。
メッキ層12は、鉄線11に対して犠牲防食をするために設けるものであり、鉄に対して防食効果がある材料であれば特に限定されない。具体的には、亜鉛メッキ、亜鉛アルミ合金メッキなどが挙げられる。
鉄線11とメッキ層12とを合わせた心線部分の径は特に限定されるものではないが、一般的な用途に使用可能な大きさとして、2.0mm以上だとよく、3.0mm以上だと好ましい。2.0mm未満の心線に対しては、樹脂で被覆したとしても粗面材を付与しにくくなり、また、強度の点でやや弱くなる。一方で、太い分には強度上の問題は無いが、太すぎると金網などに加工しにくいため、7.0mm以下がよく、6.0mm以下が好ましい。ただし、用途次第ではこの上限から外れたとしても、本発明の利用上の問題は無い。
接着剤層13を構成する接着剤としては、アイオノマー樹脂からなる保護層14との接着性の高さから、ポリオレフィン系接着剤が好ましく、ポリエチレン系接着剤が特に好ましい。接着剤層13の厚さは特に限定されるものではないが、50μm以上、300μm以下程度であれば実用上の問題は生じにくい。その接着強度としては、JIS G 3543に準拠して、心線部分と樹脂層とを接着した後で、線径の1.5倍の円筒に6回巻き付けても剥離を生じなければ、実用上の問題は生じにくい。
上記樹脂層のベース樹脂は、アイオノマー樹脂からなる。アイオノマー樹脂とは、エチレン−メタクリル酸共重合体や、エチレン−アクリル酸共重合体などの分子間をナトリウムや亜鉛などの金属のイオンで分子間結合した構造を有する樹脂である。このアイオノマー樹脂は、通常のポリオレフィン樹脂と比べて著しく強靱でありながら、適度な弾力性と柔軟性を有し、また、ポリオレフィンと比較して耐寒性、耐摩耗性、耐ストレスクラッキング性に優れているという特徴を有する。このような特質を有しながらも、ポリエチレンとほぼ同様の可塑成形が可能であり、加熱溶融して押出成形することで上記心線に上記樹脂層を被覆させることができる。
上記樹脂層のうち、保護層14は、上記アイオノマー樹脂の無垢材料からなる。ただし、粗面材や発泡剤以外の添加剤であれば、この発明にかかる樹脂被覆線の効果を害さない程度に含有していてもよい。保護層14の厚みは、100μm以上がよく、従来の鉄線籠型護岸用被覆鉄線の標準仕様を満たすには、300μm以上が好ましく、500μm程度が特に好ましい。100μm未満では保護層14による防護効果が不充分で、破れてしまうおそれがあるためである。一方、2000μmを超えることは現実的ではなく、1000μm以下であるとよい。
上記樹脂層のうち、粗面層15は、粗面材16を含有した上記アイオノマー樹脂からなる。また、この発明にかかる樹脂被覆線の効果を害さない程度で、その他の添加剤を含有していてもよい。粗面層15の厚みは、100μm以上がよく、150μm以上が好ましい。100μm未満では、粗面材を保持することが難しくなる場合がある。一方で、厚すぎると、内部に完全に埋没した粗面材は摩擦向上効果を発揮せず、単に樹脂層の強度を低下させる瑕疵となるだけで意味が無いため、500μm以下がよく、300μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましい。
上記の粗面層15は、粗面材16が表面から突出しており、これにより表面を粗くして上に乗った際に滑ることを防止する。この粗面材16としては、上記アイオノマー樹脂の押し出し成形時の溶融状態の中で混合されても変質しない無機鉱物が好ましく、例えば、炭酸カルシウムが好適に用いることができる。粗面材16の粒径は、50μm以上であるとよく、100μm以上であると好ましく、特に、粗面層15の厚み以上であると好ましい。粗面層15の厚みより小さいと、樹脂の中に埋没してしまい、摩擦力の向上効果が不充分になるからである。一方、粗面層15の厚みより大きすぎると、押出成形を行う際にダイスの先端を詰まらせやすくなり、事実上、成形が困難になる。このため、(粗面層15の厚み+100μm)以下であるとよく、(粗面層15の厚み+60μm)以下であるとより好ましい。具体的には、210μm以下である粒子を用いるのがよく、150μm以下である粒子を用いるのが好ましい。
ただし、粗面材16の粒径を揃えることは実際には困難であるため、メッシュによる篩い分けをした粗面材16を用いるとよい。70メッシュ、すなわち、1インチ角の正方形の金網の中に、70マスの網目がある篩に残る量が0.5質量%以下であるとよく、これは粒子径の最大径が210μm程度であることを示す。より好ましくは、100メッシュの篩を抜ける程度の材料を用いるとよい。これは概ね、粒径が150μm以下であることを示す。一方で、300メッシュの篩を抜ける量が、全体の30質量%以下であると好ましく、20質量%以下であるとより好ましい。細かい粗面材16があっても、摩擦力の向上効果はほとんど望めないためである。
上記粗面層15における、粗面材16と上記アイオノマー樹脂との混合比は、アイオノマー樹脂に対して、粗面材16が20質量%以上であるとよく、30質量%以上であると好ましい。少なすぎると摩擦力の向上効果が不充分となってしまう。一方で、多すぎるとアイオノマー樹脂によって粗面材16を保持しきれなくなるおそれがあるので、80質量%以下であるとよく、70質量%以下であると好ましい。
このようにして得られる樹脂被覆線の表面の粗面層15の表面の粗さは、一般的な粗面鉄線と同程度であるとよい。具体的には、JIS B 0601に従った試験において、算術平均粗さRaが9.5μm以上であると好ましく、最大高さRyが70.00μm以上であると好ましい。
この発明にかかる樹脂被覆線の製造手順としては、まず鉄線11にメッキ層12を施した後、例えば、接着剤層13及び保護層14を同時に押出被覆した後、粗面材16を含む粗面層15を押出成形により形成させたり、これら三層を同時に押出成形により形成させたりしてもよい。
次に、上記樹脂層を形成させるにあたっては、二通りの方式を採ることができる。第一の方式としては、上記心線の周囲に、上記の粗面材16を含有しない無垢状態のアイオノマー樹脂を加熱溶融して押し出し成形することで保護層14を成形させて、一旦冷却させた後、さらにその周囲に、上記の粗面材16を含有するアイオノマー樹脂を加熱溶融して押出成形することで、粗面材16を含む粗面層15を形成させるという方式である。第二の方式は、上記の粗面材16を含有しないアイオノマー樹脂を内側に、上記の粗面材16を含有するアイオノマー樹脂を外側に配するように、加熱溶融したそれらの樹脂を一括して押出成形し、保護層14と粗面層15とを同時に形成させるという方式である。第一の方式の方が手間と時間がかかるが、製造装置の制御は比較的楽である。第二の方式の方が製造時間は短縮できるが、押し出し成形のダイスの形状は、金属線の周囲に環状の保護層14を形成させる部分と、さらに外側に環状の粗面層15を形成させる部分を有する二重構造のものを利用しなければならず、必然的に構成が複雑になり、粗面材16によってダイスが詰まる可能性が高くなるため、制御が比較的難しい。
また、上記粗面層15の形成に用いる粗面材16を含むアイオノマー樹脂は、アイオノマー樹脂のペレットと粗面材16とを混合し、加熱してそのまま押し出してもよいが、一旦粗面材16とアイオノマー樹脂とを上記の混合比で混合したコンパウンド(マスターバッチ)化し、これを加熱溶解させて押し出してもよい。特にコンパウンドにすると、粗面材とアイオノマー樹脂との混合が進めやすいので望ましい。
このようにして製造した本件発明にかかる樹脂被覆線は、通常の樹脂被覆線と同様の利用法も可能であるが、粗面材16による摩擦力の向上と、それにも関わらず維持している耐久性とが有効に働く用途として、地面への敷設用途に用いると好適である。地面に敷設した場合に、上に人が乗っても粗面材16により滑りにくく、長期間に亘って雨風や砂などに曝されても、その耐久力により腐食しにくく、かつ、表面の粗さも長期間にわたって維持できるからである。
地面へ敷設する用途としては、主に河川における護岸工事で用いるかごマットが挙げられる。その利用手順を図3に示す。図3(a)に示すような、金網で出来た籠21を縦横に並べて敷設し、そこに図3(b)のように、砂利や石材を投下する。この籠21を構成する金網は地面に露出するわけではないので、本件発明にかかる樹脂被覆線10を用いなくても、従来の樹脂被覆線でよい。この投下した砂利や石材が籠21から外れないように、全体に、本件発明にかかる樹脂被覆線10を組んで製造した金網22で蓋をして固定する。この状態を図3(c)に示す。このように用いても、この発明にかかる樹脂被覆線10の表面にある摩擦力のため、金網の上は滑りにくく歩きやすいものとなる。その後は、工事の必要に応じて、上から土砂を乗せたり、護岸植物を植えたりしてよい。
以下、実施例を挙げてこの発明を具体的に示す。まず、用いた材料について説明する。
アイオノマー樹脂として、三井・デュポンポリケミカル(株)製ハイミランを使用した。接着剤層に用いる接着剤として、ポリエチレン系接着剤を使用した。心線として、直径4.0mmの鉄線に、溶融亜鉛メッキを施したものを用いた。
粗面材としては、日東粉化工業(株)製の炭酸カルシウム粉であるカンスイ#70、カンスイ#100を使用した。カンスイ#70は、70メッシュ(粒径210μm程度)に対応する篩に残存する粒子が全体の0.1質量%以下である。また、カンスイ#100は、100メッシュ(粒径150μm程度)に対応する篩に残存する粒子が全体の0.1質量%以下である。これらそれぞれの粗面材を、アイオノマー樹脂を溶融したものに対して、50質量%となるように混合した後、押し出し、冷却して、粗面材の異なる二種類の混合ペレットを製造した。
心線に、接着剤樹脂による平均厚さ100μmの接着層と、溶融したアイオノマー樹脂による平均厚さ500μmの保護層とを、同時に押出成形により形成させた。これを冷却した後、上記のそれぞれの混合ペレットを溶融した粗面材を含むアイオノマー樹脂を押出成形することにより、平均厚さ100μmの粗面層を形成させたものと、平均厚さ400μmの粗面層を形成させたものを製造した。
これらについて、JIS G 0601に従ってRa及びRyを測定した。その結果を表1に示す。また、参考例1として、現在鉄線籠型護岸用で使用されている粗面メッキ線のデータを記載した。
Figure 2012187851
いずれも、高いRa,Ryを示したが、粗面層厚みが400μmと厚いのに対して、粗面材の粒径が比較的小さい実施例2は、粗面材が埋没しやすいため、やや粗さが低いものとなった。一方、実施例3では良好な結果が得られたものの、製造途中で一度、ダイスが粗面材によって詰まる現象が起きた。
11 鉄線
12 メッキ層
13 接着剤層
14 保護層
15 粗面層
16 粗面材
21 籠
22 金網

Claims (5)

  1. 金属線を樹脂で被覆した樹脂被覆線であって、
    前記金属線の上に無垢状態のアイオノマー樹脂からなる保護層が被覆されており、
    その保護層の上に粗面材を含有するアイオノマー樹脂からなる粗面層が被覆されていることを特徴とする樹脂被覆線。
  2. 前記金属線が、鉄線の周囲に、鉄に対して犠牲防食となる金属からなるメッキ層を設けたものであり、
    前記金属線と前記保護層との間に、接着剤からなる接着剤層が介されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂被覆線。
  3. 前記粗面層の厚みが100μm以上500μm以下であり、
    上記粗面材が、70メッシュの篩に残る量が0.5質量%以下であり、300メッシュの篩を抜ける量が30質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂被覆線。
  4. 前記金属線の周囲に、前記接着剤による接着剤層を押出成形により形成させると同時に、無垢状態の溶融させたアイオノマー樹脂を用いて押出成形により前記保護層を形成し、一旦冷却した後、その周囲に、粗面材を含有する溶融したアイオノマー樹脂を用いて押出成形により前記粗面層を形成する、請求項2又は3に記載した樹脂被覆線の、製造方法。
  5. 前記金属線の周囲に、前記接着剤、無垢状態の溶融させたアイオノマー樹脂、及び、粗面材を含有する溶融させたアイオノマー樹脂を順に配して、同時に押出成形することにより、前記接着剤層と前記保護層と前記粗面層とを同時に形成させる、請求項2又は3に記載した樹脂被覆層の、製造方法。
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