JP2012187514A - 粉体分級装置 - Google Patents

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弘昭 増田
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Abstract

【課題】気体と混合状態にて搬送される原料粉体を、粉体のサイズまたは密度に応じて複数種類の粉体に分級する粉体分級処理において、壁面への粉体の付着・剥離などにより生じる圧力変動の影響を低減して、分級精度を高める。
【解決手段】粉体分級装置が、長方形状流路断面を有する原料粉体流路と、原料粉体流路とは分離された状態にて原料粉体流路を囲む長方形枠状流路断面を有するクリーンエア流路と、原料粉体流路の外周全体がクリーンエア流路により囲まれた状態にて、原料粉体流路とクリーンエア流路とが合流された合流流路と、長方形状流路断面を有し、分岐部分にて合流流路に連通されるとともに合流流路と略同じ流路方向に配置された第1粉体流路と、分岐部分にて合流流路の長辺側内壁面に開口された長方形状開口部を通じて合流流路に連通された第2粉体流路とを備え、クリーンエア流路は、長方形枠状流路断面において周方向に連通された流路である。
【選択図】図6

Description

本発明は、気体と混合状態にて搬送される原料粉体を、粉体のサイズまたは密度(もしくは比重)に応じて分離することで、原料粉体を複数種類の粉体に分級する粉体分級装置に関する。
従来、粒径分布を有する原料粉体を気体に混合させて搬送して、粉体のサイズまたは密度に応じて複数の種類の粉体に分級するような粉体分級装置として様々な構成のものが知られている。例えば、原料粉体を細粉と粗粉とに分級処理するような粉体分級装置では、原料粉体として例えばミクロンオーダーの粒径分布の粉体を含む、いわゆる微細な粉体が取り扱われる。
このような従来の粉体分級装置において、原料粉体流路として長方形状流路断面を採用した粉体分級装置が知られている(例えば、非特許文献1参照)。非特許文献1の粉体分級装置では、長方形状流路断面の原料粉体流路の各辺沿いにそれぞれクリーンエア流路を隣接して配置させて、原料粉体流路と4つのクリーンエア流路とを合流させた後、原料粉体の分級が行われる部分において、原料粉体の流れがクリーンエアにより囲まれるような構成が採用されている。このような構成を採用することにより、分級部分において、流路壁面に原料粉体の流れが直接接触することを抑制でき、壁面への粉体の付着・堆積が生じることを抑制できる。
"Improvement of the Classification Performance of a Rectangular Jet Virtual Impactor", Kuniaki Gotoh and Hiroaki Masuda, Aerosol Science and Technology 32:221-232(2000), 2000 American Association for Aerosol Research
近年、分級処理が行われる原料粉体の対象が多様化しており、さらに原料粉体から細粉や粗粉(あるいは高密度粉体や低密度粉体)を高い分級精度でもって分級し、所定の粒径(あるいは密度)範囲の粉体を選択的に確実に取り出したいという要望が増えつつある。
しかしながら、非特許文献1の粉体分級装置のように原料粉体の流れがクリーンエアの流れにより囲まれているような場合であっても、流路壁面に粉体が付着することを完全には防げない。壁面に粉体が一度付着すると、付着した粉体上にさらに粉体が付着して堆積し、堆積量が多くなると風圧を受けて付着した粉体が壁面から剥離する。このような粉体の付着・剥離現象を完全に防止することは現実的には困難である。
また、非特許文献1では、原料粉体流路の周囲に配置されている4つのクリーンエア流路同士は互いに分離された状態となっている。そのため、個々のクリーンエア流路の流量調整を個別に行うことが可能となるが、上述のような粉体の付着・剥離が生じた場合に、個々のクリーンエア流路が影響を受け、圧力変動(脈動)が生じやすいという課題がある。このような脈動は、分級精度に直接的に影響し、分級精度の向上を阻害する要因となる。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、気体と混合状態にて搬送される原料粉体を、粉体のサイズまたは密度(もしくは比重)に応じて複数種類の粉体に分級する粉体分級処理において、壁面への粉体の付着・剥離などにより生じる圧力変動の影響を低減して、分級精度を高めることができる粉体分級装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、気体と混合された状態で供給される原料粉体を、慣性力を用いて第1粉体と第2粉体とに分級する粉体分級装置において、長方形状流路断面を有する原料粉体流路と、原料粉体流路とは分離された状態にて原料粉体流路を囲む長方形枠状流路断面を有するクリーンエア流路と、原料粉体流路の外周全体がクリーンエア流路により囲まれた状態にて、原料粉体流路とクリーンエア流路とが合流された合流流路と、長方形状流路断面を有し、分岐部分にて合流流路に連通されるとともに合流流路と略同じ流路方向に配置された第1粉体流路と、分岐部分にて合流流路の長辺側内壁面に開口された長方形状開口部を通じて合流流路に連通された第2粉体流路とを備え、クリーンエア流路は、長方形枠状流路断面において周方向に連通された流路である、粉体分級装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、その内壁面にて原料粉体流路を画定する第1部材と、第1部材の外壁面を囲むように配置され、その内壁面と第1部材の外壁面とによりクリーンエア流路を画定する第2部材と、クリーンエア流路の流路断面方向において、第2部材を第1部材に対して相対的に移動調整可能に支持する支持調整機構とをさらに備える、第1態様に記載の粉体分級装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、支持調整機構は、クリーンエア流路の短辺に沿って第2部材を相対的に平行移動可能に支持する、第2態様に記載の粉体分級装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、原料粉体流路の断面中心に対して、クリーンエア流路の断面中心が流路の長辺側へ偏心されている、第1態様から第3態様のいずれか1つに記載の粉体分級装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、クリーンエア流路内を通過する長方形枠状断面を有するクリーンエア気流を整流する枠状の整流部材がクリーンエア流路に配置されている、第1態様から第4態様のいずれか1つに記載の粉体分級装置を提供する。
本発明によれば、長方形状流路断面を有する原料粉体流路が、長方形枠状流路断面を有するクリーンエア流路にて囲まれ、原料粉体流路とクリーンエア流路とが合流流路にて合流した後、流路の分岐部分にて第1粉体と第2粉体とに分級される装置構成において、クリーンエア流路は、その長方形枠状流路断面において周方向に連通されている。したがって、合流流路などにおいて粉体の付着・剥離が発生するような場合であっても、クリーンエア流路が周方向に連通された流路として構成されているため、圧力変動の影響を受けにくくすることができる。よって、粉体分級装置において分級精度を向上させることができる。
本発明の一の実施の形態にかかる粉体分級システムのフロー図 本発明の実施の形態の粉体分級装置の外観正面図 本発明の実施の形態の粉体分級装置の外観側面図 本発明の実施の形態の粉体分級装置の分解図 本発明の実施の形態の粉体分級装置内における各流れの模式図 本発明の実施の形態の分級部の外観側面図 図5Aの分級部のA−A線断面図 図5Bの分級部のB−B線断面図であって、原料粉体流路とクリーンエア流路との配置関係を示す図(同心配置状態) 原料粉体流路とクリーンエア流路との配置関係を示す図(偏心配置状態)
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の一の実施の形態にかかる粉体分級装置を備える粉体分級システムの主要な構成について、図1に示すフロー図を用いて説明する。
図1に示すように、粉体分級システム1は、定量フィーダ2と、分散機3と、粉体分級装置4と、細粉回収用バグフィルタ5と、粗粉回収用バグフィルタ6と、真空ポンプ7と、クリーンエア供給部8とを備えている。
本実施の形態にかかる粉体分級システム1では、例えば0.1μm〜数十μmの粒径分布を含むような原料粉体を気体に混合させた状態(すなわち、固気混合状態)にて搬送して、粉体分級装置4にて細粉(第2粉体:例えば粒径0.1μm〜1μm程度)と粗粉(第1粉体:例えば1μmを超える粒径)に分級して回収するシステムである。
このような原料粉体としては、ファインセラミックス、金属材料、高分子材料、電池・電子材料、複合材料、医薬品材料、食品材料など、電子、エネルギ、医療、食品などの各種技術分野にて用いられる無機物および有機物の微粉を含む粉体を対象とするものである。原料粉体から特定の仕様(サイズ、密度など)の粉体を選択的に取り出す処理が本発明の粉体分級処理である。また、原料粉体に含まれる特定の仕様の粉体以外の異物を、原料粉体から取り除く処理についても本発明の粉体分級処理に含まれる。
定量フィーダ2は、粉体分級システム1内に対して、原料粉体を定量供給する装置であり、本実施の形態では、例えばマイクロフィーダが用いられる。
分散機3はエジェクタを備え、定量フィーダ2にて定量供給された原料粉体をエジェクタ内に通過させることにより解砕して分散させる。分散機3としてはこのように原料粉体を解砕・分散する機能を有する装置であればよく、エジェクタ以外の構成を採用しても良い。また、複数の分散機で構成してもよく、必要に応じて分級装置の直前に配置しても良い。
粉体分級装置4は、分散機3にて分散されて気体と混合状態にて搬送される原料粉体に対して、慣性力を用いて細粉と粗粉とに選択的に分級する装置である。この粉体分級装置4には、分散部9および分級部10が備えられおり、装置内に供給された原料粉体に対して、分散部9にて再度分散処理を行った後、分級部10にて分級処理を行う。また、粉体分級装置4には、クリーンエア供給部8が接続されており、装置内にクリーンエアが供給される。クリーンエア供給部8より供給されるクリーンエアの流れにより原料粉体が取り囲まれた状態にて分級部10にて分級処理が行われるため、分級部10の内壁面に原料粉体が付着することが抑制され、高い分級精度を得ることができる。なお、粉体分級装置4の詳細な構成については後述する。
細粉回収用バグフィルタ5は、粉体分級装置4にて分級された細粉を含む粉体気流を濾過して細粉を回収する。同様に、粗粉回収用バグフィルタ6は、粉体分級装置4にて分級された粗粉を含む粉体気流を濾過して粗粉を回収する。
図1に示すように、粉体分級システム1において、上述したそれぞれの装置構成は管路(原料粉体の搬送用配管)にて接続されている。真空ポンプ7は、粉体分級システム1の管路全体の下流側端部に接続されており、管路内を吸引することにより、管路内が負圧に保たれて原料粉体の気流による搬送が行われる。なお、本実施の形態では、真空ポンプ7を用いた真空吸引搬送方式を採用した例について説明するが、原料粉体の搬送方法はその他方式を採用しても良く、例えば、圧縮空気を用いた圧送方式を採用しても良い。
細粉回収用バグフィルタ5および粗粉回収用バグフィルタ6のそれぞれの出口の管路上には、開度調節弁5a、6a、流量計5b、6b、および圧力計5c、6cが設けられている。また、クリーンエア供給部8の管路上においても開度調節弁8a、流量計8b、および圧力計8cが設けられている。それぞれの流量計および圧力計が適切な値を示すようにそれぞれの開度調節弁を調節することで、クリーンエア、細粉、粗粉の各流れのバランスを制御できる。
次に、粉体分級装置4の構成について図面を参照しながら説明する。粉体分級装置4の外観図(正面図)を図2Aに示し、外観図(側面図)を図2Bに示し、分解図を図3に示す。なお、図3の分解図では、図2Aおよび図2Bの粉体分級装置4の外観図に示す構成部材の中の主要な構成部材について示している。
図2A、図2Bおよび図3に示すように、粉体分級装置4は、原料粉体導入部11と、分散板押さえ部材12と、分散板13と、分散板受け部材14と、整流板15と、整流板押さえ部材16と、合流部17と、分離部18と、クリーンエア導入部19と、細粉排出部20と、粗粉排出部21とを備えている。
原料粉体導入部11は、定量フィーダ2および分散機3より管路を経由して搬送される原料粉体の投入口となっている。原料粉体導入部11は、管路との接続部分である円形状断面の原料粉体の流路を長方形状断面の流路に変換するコートハンガー型流路を有する。
本実施の形態では、分散板13と、この分散板13を上流側および下流側から挟むようにして保持する分散板押さえ部材12および分散板受け部材14とにより、分散部9が構成されている。分散板押さえ部材12は原料粉体導入部11に接続されており、原料粉体導入部11よりの長方形状断面の流れにて原料粉体が分散部9に供給される。分散板13は複数のエジェクタが横一列に隣接配置された構成を有しており、それぞれのエジェクタ内に原料粉体を通過させることで、原料粉体を解砕して分散させる機能を有する。
クリーンエア導入部19はクリーンエア供給部8と管路にて接続され、粉体分級装置4におけるクリーンエアの導入口となっている。分散板押さえ部材12および整流板押さえ部材16は、クリーンエア導入部19に接続されたクリーンエアの流路を形成する。クリーンエア流路は、分散部9の原料粉体流路の外周全体を囲み、原料粉体流路と区分された流路として形成される。クリーンエア流路には枠状の整流板15(整流部材)が配置され、整流板15は上流側および下流側から分散板押さえ部材12および整流板押さえ部材16により挟まれて保持される。なお、整流板15は、例えば網状の金属部材を積層して構成される。
合流部17は分散板受け部材14と接続され、その内側に原料粉体流路を有するとともに、分離部18の内側に配置されることにより、分離部18との内壁面との間で原料粉体流路を囲むクリーンエア流路を形成する。合流部17の下流側先端にて、原料粉体流路とクリーンエア流路とが連通され、分離部18内にて原料粉体の流れを囲むようなクリーンエアの流れが形成される。
特に図2Bに示すように、分離部18内では、図示下方側へ向かう合流流路22が、下方へ向かう粗粉流路24(第1粉体流路)と大略横方向に分岐された細粉流路23(第2粉体流路)とに分岐されている。この流路の分岐部分において、慣性力を利用した原料粉体の分級処理が行われ、細粉流れおよび粗粉流れの分離が行われる。なお、本実施の形態では、合流部17および分離部18により分級部10が構成されている。分級部10の詳細な構成については後述する。
分離部18の細粉流路23は細粉排出部20に接続され、粗粉流路24は粗粉排出部21に接続される。また、細粉排出部20は管路を介して細粉回収用バグフィルタ5に接続され、粗粉排出部21は管路を介して粗粉回収用バグフィルタ6に接続される。
ここで、粉体分級装置4における原料粉体およびクリーンエアなどのそれぞれの流路について、概略的に図4に示す。
図4に示すように、粉体分級装置4に供給された原料粉体の流路は、原料粉体導入部11にて、円形状断面の流路25から長方形状断面の流路26へと変換されて、分散板13へと導かれる。分散板13内のそれぞれのエジェクタを通過した原料粉体は、合流部17(および分散板受け部材14)内の長方形状断面の流路27へと吐出される。
一方、クリーンエア導入部19から粉体分級装置4に供給されたクリーンエアは、分散板押さえ部材12内にて、長方形状断面の原料粉体流路26を囲むような枠断面状の流路28となって、合流部17の外周へと導かれる。
合流部17の外周では、下流側へ向かって枠状断面のクリーンエア流路28の外径が絞られて、合流部17の先端にて原料粉体流路27とクリーンエア流路28とが合流し、その外周全体がクリーンエアにより囲まれた合流流路22となる。
その後、分離部18内において、合流流路22が細粉流路23と粗粉流路24とに分岐され、この分岐部分にて原料粉体が細粉と粗粉とに分級される。
次に、分級部10(合流部17および分離部18)の詳細な構成について、図5Aおよび図5Bを用いて説明する。図5Aは分級部10の外観側面図であり、図5Bは図5AにおけるA−A線断面図である。
図5Aおよび図5Bに示すように、分級部10は、分離部18の内部空間に合流部17が挿入配置されることにより構成されている。合流部17は、その中央に上下方向に貫通する原料粉体流路27を有しており、分散部9からの原料粉体がこの原料粉体流路27を通じて分離部18内に供給される。また、合流部17の外壁面と分離部18の内壁面との間に枠状断面を有するクリーンエア流路28が形成されており、分離部18内に供給される原料粉体の流れの外周全体を囲むように、このクリーンエア流路28を通じてクリーンエアが分離部18内に供給される。なお、クリーンエア流路28の気流は、整流板15を通過する際に整流されて、気流の乱れと偏流が抑制される。
分離部18内の原料粉体とクリーンエアの合流部分では、長方形状断面の合流流路22が形成されている。この合流流路22は、分岐部分30にて、同じく長方形状断面の粗粉流路24と細粉流路23とに分岐されている。
粗粉流路24は、分岐部分30にて合流流路22に連通されるとともに、合流流路22と実質的に同じ流路方向に配置されている。分岐部分30にて合流流路22の長辺側流路壁面には長方形状開口部33が形成されており(特に、図5B参照)、この開口部33を通じて細粉流路23が合流流路22に連通されている。
また、図5Aに示すように、合流流路22、粗粉流路24、および細粉流路23のそれぞれの短辺方向の幅は、それぞれの流路方向において一定幅に形成されている。例えば、細粉流路23の幅が下流側に向かって拡大するような場合には、流速変動により細粉が壁面に付着してしまう。このようにそれぞれの幅がそれぞれの流路方向において例えば所定の距離の区間だけ一定幅に形成されていることにより、壁面への原料粉体の付着を抑制できる。
また、図5Bに示すように、分岐部分30において形成された開口部33の長辺方向の幅L2は、合流流路22の幅L1よりも小さく形成されている。また、合流流路22の長方形状断面の短辺を画定するそれぞれの壁面から、開口部33の長辺方向の両端部が離間するように開口部33が形成されている。合流流路22の長辺方向の端部では、流速のバラツキや乱流の発生などが生じる可能性があり、このように開口部33の幅L2を設定することで、このような部分の気流が開口部33を通して細粉流路23内に積極的に導入されることを抑制できる。なお、本実施の形態では、粗粉流路24の長辺方向の幅は、合流流路22の幅L1と同じに形成されている。
なお、図4および図5Bでは、粗粉流路24の長辺方向の幅L1が略一定状態にて図示下方に向けて延在するような場合、すなわち直線状の流路として延在する場合を例として説明している。このように粗粉流路24が直線状の流路として延在するような構成では、粗粉が壁面に付着することを抑制できる。なお、このような粗粉流路24の形態は直線状の流路に限られず、例えば、図2Aおよび図3に示すように下方に向かって長辺方向の幅が減少するように絞られた流路としても良い。また、所定の距離だけ直線状の流路として、その後絞られた流路としても良い。
ここで、原料粉体流路27とクリーンエア流路28との関係について、図5BにおけるB−B線断面図(すなわち、原料粉体流路27とクリーンエア流路28との合流部分の断面図)である図6を用いて説明する。
図6に示すように、長方形状流路断面を有する原料粉体流路27は、合流部17(第1部材)の内部に形成されている。この合流部17の周囲を囲むように長方形枠状流路断面を有するクリーンエア流路28が分離部18(第2部材)の内部に形成されている。クリーンエア流路28は、枠状流路断面における周方向に連通された一続きの流路として形成されている。
原料粉体流路27とクリーンエア流路28との合流部分近傍などにおいて、原料粉体が流路壁面に付着して堆積し、その後剥離するような現象が生じると、局所的な気流の乱れが生じる場合がある。このような場合であっても、クリーンエア流路28が枠状流路断面の周方向に一続きに連通された流路として形成されていることにより、クリーンエア流路28に圧力変動が生じることを抑制できる。すなわち、本実施の形態では、クリーンエア流路28が一続きに連通して形成されているため、局所的な気流の乱れにより生じる圧力変動を、一続きの流路28全体で吸収することができる。したがって、粉体の付着・剥離による圧力変動の影響をクリーンエア流路28が受けることを抑制でき、クリーンエアを安定して連続供給できる。よって、その下流側直近に位置される分岐部分30での分級精度を向上することができる。
また、本実施の形態の粉体分級装置4では、原料粉体流路27とクリーンエア流路28との短辺方向における相対的な配置関係を調整可能としている。例えば、図7に示すように、クリーンエア流路28に対して原料粉体流路27を図示Y方向に近づけるように配置することができる。このような配置とすることで、図示Y方向上側のクリーンエア流路28の幅W1を、図示Y方向下側のクリーンエア流路28の幅W2よりも小さく設定できる。
例えば、図示Y方向上側のクリーンエア流路28側に細粉流路23の開口部33が配置されている場合には、幅W1を幅W2よりも小さく設定することにより、大粒径の粉体(あるいは高密度の粉体)を細粉流路23に導き易くなる。逆に、幅W1を幅W2よりも大きく設定することにより、大粒径の粉体が細粉流路23に導かれ難くすることができる。このように、原料粉体流路27とクリーンエア流路28との幅方向における相対的な配置関係を調整することにより、所望の仕様(サイズ、密度)の原料粉体を高い精度でもって分級することが可能となる。
また、このような流路27、28の相対的な配置関係の調整を行う手段としては、例えば、図2Bに示すような調整用ボルト41等を用いることができる。具体的には、図2Bに示すように、粉体分級装置4において、整流板押さえ部材16にボルト40を用いて固定された支持プレート42が互いに対向するように配置されている。この対向する支持プレート42の間には分離部18の上部が配置されており、それぞれの支持プレート42に係合(螺合)された調整用ボルト41の先端により分離部18の上部がY方向において規定されている。
このような構成では、互いに対向する調整用ボルト41の先端位置を変更することにより、合流部17に対して分離部18をY方向に移動できる。合流部17に対して分離部18をY方向に移動させることにより、例えば図7に示すように、クリーンエア流路28の中心位置に対して原料粉体流路27の中心位置をY方向に偏心させることができる。
なお、ボルト40、調整用ボルト41および支持プレート42により構成される支持調整機構は一例であって、ボールネジ軸機構やスライド機構などその他様々な機構を採用できる。さらに、本実施の形態では、合流部17に対して分離部18を移動させるような場合について説明したが、分離部18に対して合流部17を移動させるような構成を採用しても良く、両者を共に移動させるような構成を採用しても良い。
また、原料粉体流路27およびクリーンエア流路28は、共に長方形(枠)状流路断面を有しているため、互いの流路間の相対的な配置関係を調整して偏心配置させるような場合であっても、流路を相対的に平行移動させれば、流路断面の各辺沿いの流路幅は一定となるため、流路の均一性が保たれる。したがって、円形状流路断面を採用するような場合に比して、長方形状流路断面では、流路を平行移動させることで流路の配置関係の調整を容易に行うことができる。
また、図2B、図6および図7に示すように、原料粉体流路27とクリーンエア流路28との間のY方向における相対的な配置関係を調整するような場合を例としたが、図示X方向における配置関係についても調整可能としても良い。なお、図2B、図6および図7において、X方向およびY方向は原料粉体流路28の流路方向に直交する方向でありかつ互いに直交する方向である。また、Z方向はX方向およびY方向に直交する方向である。
また、図6において、合流部17のY方向の幅S1、クリーンエア流路28のY方向の幅S2、X方向の枠幅S3とすると、それぞれの寸法は式1〜式3のように設定することが好ましい。
S1=0.1〜50mm ・・・(式1)
S2=(1.5〜10)×S1 ・・・(式2)
S3=0.5×(S2−S1) ・・・(式3)
また、図5Aおよび図5Bに示すように、合流部17の外壁面17a、17bが、分離部18におけるクリーンエア流路28の形成部分の内壁面18a、18bに対して、凹状に湾曲するように形成されている。このように合流部17の外壁面17a、17bが凹状に湾曲されることにより、クリーンエア流路28の容積をその流路途中にて増大することができ、圧力変動の吸収効果を高めることができる。また、このように容積を増大させることで、クリーンエア流路28における圧力損失を低減できる。
さらに、合流部17の凹状の湾曲面(外壁面)17a、17bは、原料粉体流路27との合流部分にて原料粉体流路27の流路方向に沿うように形成されている。したがって、合流部分において、原料粉体流路27とクリーンエア流路28との流れ方向の角度差を減少させることができ、乱流や圧力変動の発生を抑制できる。
上述の実施の形態では、粉体分級装置4が、原料粉体を粉体サイズに応じて分離して、粗粉(第1粉体)と細粉(第2粉体)とに分級するような場合を例として説明したが、本発明の粉体分級装置は、このような場合についてのみに限定されない。本発明の粉体分級装置にて、原料粉体を粉体密度に応じて分離して、原料粉体を高密度粉体(第1粉体)と低密度粉体(第2粉体)とに分級するような場合であっても良い。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
1 粉体分級システム
2 定量フィーダ
3 分散機
4 粉体分級装置
5 細粉回収用バグフィルタ
6 粗粉回収用バグフィルタ
7 真空ポンプ
8 クリーンエア供給部
9 分散部
10 分級部
13 分散板
17 合流部
17a 外壁面
17b 外壁面
18 分離部
18a 内壁面
18b 内壁面
22 合流流路
23 細粉流路
24 粗粉流路
30 分岐部分
40 ボルト
41 調整用ボルト
42 支持プレート

Claims (5)

  1. 気体と混合された状態で供給される原料粉体を、慣性力を用いて第1粉体と第2粉体とに分級する粉体分級装置において、
    長方形状流路断面を有する原料粉体流路と、
    原料粉体流路とは分離された状態にて原料粉体流路を囲む長方形枠状流路断面を有するクリーンエア流路と、
    原料粉体流路の外周全体がクリーンエア流路により囲まれた状態にて、原料粉体流路とクリーンエア流路とが合流された合流流路と、
    長方形状流路断面を有し、分岐部分にて合流流路に連通されるとともに合流流路と略同じ流路方向に配置された第1粉体流路と、
    分岐部分にて合流流路の長辺側内壁面に開口された長方形状開口部を通じて合流流路に連通された第2粉体流路とを備え、
    クリーンエア流路は、長方形枠状流路断面において周方向に連通された流路である、粉体分級装置。
  2. 内壁面にて原料粉体流路を画定する第1部材と、
    第1部材の外壁面を囲むように配置され、内壁面と第1部材の外壁面とによりクリーンエア流路を画定する第2部材と、
    クリーンエア流路の流路断面方向において、第2部材を第1部材に対して相対的に移動調整可能に支持する支持調整機構とをさらに備える、請求項1に記載の粉体分級装置。
  3. 支持調整機構は、クリーンエア流路の短辺に沿って第2部材を相対的に平行移動可能に支持する、請求項2に記載の粉体分級装置。
  4. 原料粉体流路の断面中心に対して、クリーンエア流路の断面中心が流路の長辺側へ偏心されている、請求項1から3のいずれか1つに記載の粉体分級装置。
  5. クリーンエア流路内を通過する長方形枠状断面を有するクリーンエア気流を整流する枠状の整流部材がクリーンエア流路に配置されている、請求項1から4のいずれか1つに記載の粉体分級装置。
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