JP2012186493A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トランジスタ領域におけるゲート間距離などのレイアウトに依存することなく、半導体層のチャネル領域に有効に応力を作用させることができる半導体装置を実現する。
【解決手段】MOSトランジスタを備える半導体装置の構成として、素子分離層4で素子分離されたトランジスタ領域を有する半導体層3と、トランジスタ領域で半導体層3の第1の面上にゲート絶縁膜5を介して形成されたゲート電極6と、トランジスタ領域で半導体層3の第1の面と反対側の第2の面上に形成された応力膜31とを備え、応力膜31は、シリサイド膜を用いて形成されている。
【選択図】図13

Description

本技術は、半導体装置に関し、特に、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを備える半導体装置に関する。
従来、トランジスタの性能はサイズを縮小することで、オン電流等の性能向上を図ってきたが、65nm(ナノメートル)以降、ショートチャネル領域の閾値電圧の極端な劣化等により、単純にサイズを縮小するだけでは、従来のスケーリング則にしたがった改善率を達成することが困難になってきている。そこで近年においては、MOSトランジスタに応力を与えることにより、キャリア(電子、正孔)の移動度を高めてトランジスタの性能向上を図る技術が検討されている。
トランジスタに付与する応力は圧縮応力と引っ張り応力に分けられる。これに対して、nチャネル型(以下、単に「n型」と記す)のMOSトランジスタとpチャネル型(以下、単に「p型」と記す)のMOSトランジスタでは、キャリアの移動度を高めるために半導体層に作用させる応力の方向が異なる。具体的には、ゲート電極G、ソース領域S及びドレイン領域Dが形成されたMOSトランジスタにおいて、n型のMOSトランジスタでは、図15(A)に示すように、ゲート長方向Xとゲート幅方向Yの双方で、それぞれ引っ張り応力を作用させることが好ましい。これに対して、p型のMOSトランジスタでは、図15(B)に示すように、ゲート長方向Xでは圧縮応力を作用させることが好ましく、ゲート幅方向Yでは引っ張り応力を作用させることが好ましい。
従来技術の一つとして、例えばp型のMOSトランジスタにおいて、トランジスタ領域に設けられるソース・ドレインとして、シリコン(Si)よりも格子定数の大きいシリコンゲルマニウム(SiGe)層をエピタキシャル成長によって形成することにより、半導体層のチャネル領域に応力を付与する技術が提案されている(例えば、下記非特許文献1参照)。また、他の従来技術として、ゲート電極上にコンタクトのエッチングストッパーとして利用される窒化シリコン膜を応力膜として利用する技術も提案されている。
しかしながら、上記従来技術においては、トランジスタ領域のレイアウト上の都合で、隣り合うゲート電極間の距離(以下、「ゲート間距離」と記す)が短くなった場合に、SiGe層による応力や窒化シリコン膜による応力が半導体層のチャネル領域に有効に作用せず、トランジスタの性能を十分に向上させることができないという難点があった。
本技術に係る半導体装置は、トランジスタ領域を有する半導体層と、トランジスタ領域で半導体層の第1の面上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、トランジスタ領域で半導体層の第1の面と反対側の第2の面上に形成された応力膜とを備え、応力膜は、シリサイド膜を用いて形成されたものである。
本技術に係る半導体装置においては、ゲート電極が形成される面とは反対側となる半導体層の第2の面上に応力膜を形成し、この応力膜によって半導体層に応力を印加する構成になっているため、トランジスタ領域におけるゲート間距離などのレイアウトに依存することなく、半導体層のチャネル領域に有効に応力を作用させることが可能となる。また、シリサイド膜は強力な引っ張り応力を発生するため、半導体層の第2の面上にシリサイド層を用いて応力膜を形成することにより、半導体層のチャネル領域に強い引っ張り応力を作用させることが可能となる。
本技術の半導体装置によれば、トランジスタ領域におけるゲート間距離などのレイアウトに依存することなく、半導体層のチャネル領域に有効に応力を作用させて、トランジスタの性能を向上させることができる。
本技術の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その1)である。 本技術の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その2)である。 本技術の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その3)である。 本技術の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その4)である。 本技術の第1実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図である。 本技術の第1実施形態に係る半導体装置において、半導体層に印加される応力の方向を説明する図である。 本技術の第1実施形態におけるCMOSトランジスタの構成例を示す図である。 CMOSインバータ回路への第1の適用例を示す図である。 CMOSインバータ回路への第2の適用例を示す図である。 SRAMセルへの適用例を示す図である。 本技術の第1実施形態に係る半導体装置の他の製造工程を示す断面図である。 本技術の第1実施形態に係る半導体装置のさらに他の製造工程を示す断面図である。 本技術の第2実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図である。 本技術の第2実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す図である。 MOSトランジスタの導電型と好ましい応力方向の関係を示す図である。
以下、本技術の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、本技術の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
[第1実施形態]
図1〜図4は本技術の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。まず、図1(A)に示すように、SOI(silicon on insulator)構造のシリコン基板1を用いてCMOSトランジスタ(相補型MOSトランジスタ)を形成する。
シリコン基板1の一方の面上には、酸化シリコンからなるBOX(Buried Oxide)層2を介して、シリコンからなる半導体層3が形成されている。SOI基板は、シリコン基板1、BOX層2及び半導体層3によって構成されるものである。BOX層2は、後段の工程でSOI基板を薄膜化する際に、エッチングストッパー層として用いられるものである。
半導体層3は、素子分離層4によって区分(素子分離)されている。より具体的に記述すると、半導体層3は、平面的にみて、導電型の異なるn型のMOSトランジスタ領域とp型のMOSトランジスタ領域に区分されている。ただし、ここでは一方の導電型のMOSトランジスタ領域だけを表示している。素子分離層4は、STI(shallow trench isolation)法によるトレンチ型の分離層である。半導体層3のMOSトランジスタ領域には、ゲート絶縁膜5、ゲート電極6、エクステンション領域7、サイドウォール8、ソース・ドレイン領域9、シリサイド層10が形成され、さらにそれらを覆う状態で半導体層3の第1の面上にキャップ層11が形成されている。また、半導体層3においては、一対のソース・ドレイン領域9の間でかつゲート電極6の下にチャネル領域が形成されている。
ここで、MOSトランジスタの製造方法の一例を記述する。まず、シリコン基板1の一方の面にBOX層2及び半導体層3を順に形成する。次に、半導体層3にSTI法によって素子分離層4を形成した後、素子分離層4で区画された半導体層3のトランジスタ形成領域に導電性不純物を導入することにより、半導体層3にウェル領域を形成する。なお、素子分離層4については、半導体層3にウェル領域を形成した後で形成してもよい。また。ここでは加工精度の点からSOI基板を採用しているが、SOI基板に代えて通常のバルク基板を採用することも可能である。
次に、半導体層3の第1の面上に、酸化シリコンからなるゲート絶縁膜5とポリシリコンからなるゲート電極6をそれぞれパターニングによって形成する。次いで、ゲート電極6をマスクとして、半導体層3に導電性不純物を導入することにより、ゲート電極6の両側にエクステンション領域7を形成する。
次に、ゲート電極6の側面上に、絶縁膜からなるサイドウォール8を形成する。続いて、ゲート電極6とサイドウォール8をマスクとして、半導体層3に導電性不純物を導入することにより、ゲート電極6の両側にソース・ドレイン領域9を形成する。ソース・ドレイン領域9に関しては、ソース・ドレインを形成する位置にシリコンよりも格子定数が大きいシリコンゲルマニウムをエピタキシャル成長させることにより、シリコンゲルマニウム層で形成することも可能である。
次いで、ゲート電極6とソース・ドレイン領域9の上にシリサイド層10を形成した後、このシリサイド層10を覆う状態で半導体層3の第1の面上にキャップ層11を形成する。シリサイド層10は、コンタクト抵抗を下げるために形成されるものである。シリサイド材料としては、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、チタン(Ti)等を用いることができる。特に、低温形成の点ではNiSi層で形成することが好ましい。キャップ層11は、後段の工程でコンタクトホールを形成する際に、エッチングストッパー層として用いられるものである。また、キャップ層11は、高い伸縮性を有する窒化シリコン膜等によって形成されるもので、引っ張り応力を発生する。キャップ層11としては、n型MOSトランジスタ領域とp型MOSトランジスタ領域で応力の方向が異なるDSL(Dual Stress Line)膜を採用することも可能である。
以上の製造方法によって半導体層3にMOSトランジスタ領域が形成される。このMOSトランジスタ領域が、n型のMOSトランジスタ領域であれば、半導体層3がp型で、エクステンション領域7及びソース・ドレイン領域9がそれぞれn型となり、p型のMOSトランジスタ領域であれば、半導体層3がn型で、エクステンション領域7及びソース・ドレイン領域9がそれぞれp型となる。
その後、多層配線形成のためのBEOL(Back End Of the Line)工程では、図1(B)に示すように、半導体層3の第1の面上にキャップ層11を介して第1の層間絶縁膜12を形成した後、ゲート電極6上のシリサイド層10とソース・ドレイン領域9上のシリサイド層10に到達するコンタクトホール(不図示)を第1の層間絶縁膜12に形成して、各々のコンタクトホールをタングステン(W)等の導電材料で埋め込むことにより、コンタクトプラグ13を形成する。次に、第1の層間絶縁膜12上に第2の層間絶縁膜14を形成した後、第2の層間絶縁膜14に銅(Cu)等の配線材料を用いて配線層15を形成する。次いで、第2の層間絶縁膜14の上に第3の層間絶縁膜16を形成する。
続いて、図2(A)に示すように、第3の層間絶縁膜16上に接着層17を介して支持基板18を張り合わせる。接着層17には、ポリイミドや、BCB(benzocyclobutene)、SiLKなどの樹脂を用いることができる。また、支持基板18には、Si基板やSiO2基板を用いることができる。次いで、図2(B)に示すように、基板の表裏を反転させて、支持基板18の反対側に位置するシリコン基板1をCMP(Chemical Mechanical Polishing;化学的機械研磨)やウェットエッチングによって除去することにより、SOI基板を薄膜化する。その際、BOX層2をエッチングストッパー層として利用することにより、SOI基板を精度良く薄膜化することができる。
次に、図3(A)に示すように、半導体層3の第2の面からBOX層2を除去した後、図3(B)に示すように、半導体層3の第2の面上に例えばSiO2からなる絶縁膜19を形成する。なお、BOX層2は、必要に応じて除去すればよい。次いで、図4(A)に示すように、絶縁膜19をパターニングすることにより、半導体層3の第2の面上に応力伝達パターン19Aを形成する。応力伝達パターン19Aは、半導体層3の厚み方向に凹凸をなすパターンであって、ゲート幅方向(図4の奥行き方向)に沿って筋状に形成される。また、応力伝達パターン19Aは、筋状をなす複数の直線パターンからなるもので、半導体層3の面方向では、素子分離層4で素子分離された半導体層3のトランジスタ領域に形成されている。
その後、図4(B)に示すように、半導体層3の第2の面上に、上記応力伝達パターン19Aを覆う状態で、絶縁膜からなる応力膜20を形成する。応力膜20には、例えば、SiN、SiO2、SiON等のCVD(Chemical Vapor Deposition)膜や、ポリイミド、BCB、SiLK、ポリシラザン等の塗布系膜などを適用することが可能である。
応力膜20は、半導体層3に応力を印加する膜である。応力膜20は、引っ張り応力を発生する膜(以下、「引っ張り応力膜」とも記す)と、圧縮応力を発生する膜(以下、「圧縮応力膜」とも記す)に分けられる。このうち、引っ張り応力膜はn型のMOSトランジスタ領域に形成され、圧縮応力膜は、p型のMOSトランジスタ領域に形成される。
以上のような製造方法によって得られる半導体装置においては、図5(A),(B)に示すように、半導体層3においてゲート電極6が形成される第1の面とは反対側の第2の面上に応力膜20を形成し、この応力膜20によって半導体層3に応力を印加する構成となっている。このため、MOSトランジスタ領域におけるゲート間距離などのレイアウトに依存することなく、半導体層3のチャネル領域に有効に応力を作用させることができる。また、半導体層3の第2の面上に応力伝達パターン19Aを形成し、この応力伝達パターン19Aを覆う状態で応力膜20を形成した構成となっている。かかる構成においては、応力膜20によって発生する応力が、半導体層3の面方向で応力伝達パターン19Aに強く作用するため、この応力伝達パターン19Aを介して半導体層3に効率良く応力が伝達される。このため、応力伝達パターン19Aを形成しない場合に比較すると、応力膜20によって半導体層3に印加される応力が増幅する。つまり、応力膜20によって半導体層3に印加される応力が応力伝達パターン19Aの存在によって強化される。したがって、応力伝達パターン19Aを形成しない場合に比較して、より強い応力を半導体層3のチャネル領域に作用させることができる。
また、本技術の第1実施形態に係る半導体装置においては、応力膜20によって半導体層3に印加される応力の方向が、応力伝達パターン19Aの向きによって規制される。具体的には、筋状をなす応力伝達パターン19Aの向きに対して、これに直交する方向で半導体膜3に応力が印加される。このため、n型のMOSトランジスタ領域に形成される応力膜20を引っ張り応力膜とすることにより、図6(A)に示すように、ゲート電極6下のチャネル領域に対して、ゲート長方向(チャネル長方向)Xに引っ張り応力を作用させることができる。また、p型のMOSトランジスタ領域に形成される応力膜20を圧縮応力膜とすることにより、図6(B)に示すように、ゲート電極6下のチャネル領域に対して、ゲート長方向Xに圧縮応力を作用させることができる。したがって、n型MOSトランジスタ領域とp型MOSトランジスタ領域の双方で、それぞれキャリアの移動度を高めてトランジスタの性能を向上させることができる。
さらに、CMOSトランジスタの構成として、図7(A),(B)に示すように、素子分離層4で素子分離されたn型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRに対して、n型MOSトランジスタ領域nTRには、半導体層3の第2の面上に応力伝達パターン19Aを覆う状態で引っ張り応力膜20tを形成するとともに、半導体層3の第1の面上に引っ張り応力膜となるキャップ層11tを形成し、p型MOSトランジスタ領域pTRには、半導体層3の第2の面上に応力伝達パターン19Aを覆う状態で圧縮応力膜20cを形成するとともに、半導体層3の第1の面上に圧縮応力膜となるキャップ層11cを形成することも可能である。
上記図7(A),(B)に示す構成を採用した場合は、n型MOSトランジスタ領域nTRにおいて、半導体層3の第1の面上に形成されたキャップ層11tと、半導体層3の第2の面上に形成された引っ張り応力膜20tの相乗効果により、半導体層3の第1の面と第2の面の両方から、それぞれ半導体層3に引っ張り応力が印加される。このため、n型MOSトランジスタ領域nTRのゲート電極6下のチャネル領域に対して、より強力に引っ張り応力を作用させることができる。同様に、p型MOSトランジスタ領域pTRにおいては、半導体層3の第1の面上に形成されたキャップ層11cと、半導体層3の第2の面上に形成された圧縮応力膜20cの相乗効果により、半導体層3の第1の面と第2の面の両方から、それぞれ半導体層3に圧縮応力が印加される。このため、p型MOSトランジスタ領域pTRのゲート電極6下のチャネル領域に対して、より強力に圧縮応力を作用させることができる。
図8(A),(B)はCMOSインバータ回路への適用例を示す図である。図において、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRは、素子分離層4によって素子分離されている。n型MOSトランジスタ領域nTRには、n型のソース・ドレイン領域9nが形成され、p型MOSトランジスタ領域pTRには、p型のソース・ドレイン領域9pが形成されている。ゲート電極6は、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRで共通の電極となっている。
これに対して、応力伝達パターン19Aは、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRで、いずれもゲート長方向Xに沿って筋状に形成されている。また、応力伝達パターン19Aは、平面的にみて、ゲート電極6に交差する状態で形成されている。この応力伝達パターン19Aは、半導体層3の第2の面上において、引っ張り応力を発生する応力膜20によって覆われている。このため、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRでは、いずれも応力伝達パターン19Aを覆う応力膜20の引っ張り応力がゲート幅方向Yに作用する。このようにゲート幅方向Yに引っ張り応力を作用させると、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRの双方で、キャリアの移動度が高まる。したがって、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRで応力膜20を作り分けなくても、それぞれのトランジスタの性能を向上させることができる。
さらに、CMOSインバータ回路への適用に際しては、図9(A),(B)に示すように、n型MOSトランジスタ領域nTRにおいて、半導体層3の第1の面上にゲート電極6を覆うように引っ張り応力膜21tを形成する一方、p型MOSトランジスタ領域pTRにおいて、半導体層3の第1の面上にゲート電極6を覆うように圧縮応力膜21cを形成することも可能である。
かかる構成を採用した場合は、n型MOSトランジスタ領域nTRにおいて、半導体層3の第1の面上に形成された引っ張り応力膜21tにより、半導体層3の第1の面側から引っ張り応力が印加されるとともに、半導体層3の第2の面上に応力伝達パターン19Aを覆う状態で形成された応力膜(引っ張り応力膜)20により、半導体層3の第2の面側からゲート幅方向Yの引っ張り応力が印加される。このため、n型MOSトランジスタ領域nTRのチャネル領域に対しては、ゲート長方向Xの引っ張り応力とゲート幅方向Yの引っ張り応力が同時に作用する。このため、n型MOSトランジスタ領域nTRのチャネル領域に対して、トランジスタの性能向上に有効な応力を効率良く作用させることができる。
一方、p型MOSトランジスタ領域pTRにおいては、半導体層3の第1の面上に形成された圧縮応力膜21cにより、半導体層3の第1の面側から圧縮応力が印加されるとともに、半導体層3の第2の面上に応力伝達パターン19Aを覆う状態で形成された応力膜(引っ張り応力膜)20により、半導体層3の第2の面側からゲート幅方向Yの引っ張り応力が印加される。このため、p型MOSトランジスタ領域pTRのチャネル領域に対しては、ゲート長方向Xの圧縮応力とゲート幅方向Yの引っ張り応力が同時に作用する。このため、p型MOSトランジスタ領域pTRのチャネル領域に対して、トランジスタの性能向上に有効な応力を効率良く作用させることができる。
また、図10に示すように、それぞれMOSトランジスタからなるドライブトランジスタTr1、アクセストランジスタTr2、ロードトランジスタTr3等を含むSRAMセルへの適用に際しても、上記同様に半導体層の第2の面上にゲート長方向Xに沿って筋状の応力伝達パターンPtを形成し、この応力伝達パターンPtを、引っ張り応力を発生する応力膜(不図示)で覆うことにより、各々のトランジスタ領域でゲート幅方向Yに引っ張り応力を作用させ、トランジスタの性能を向上させることができる。
なお、上記第1実施形態においては、半導体層3の第2の面上に絶縁膜19を形成し、この絶縁膜19をパターニングすることにより、半導体層3の第2の面上に応力伝達パターン19Aを形成するものとしたが、これに限らず、例えば、上記図2(B)に示すようにSOI基板を薄膜化した後で、半導体層3の第2の面を覆っているBOX層2をパターニングすることにより、図11(A)に示すように、半導体3の第2の面上に応力伝達パターン2Aを形成した後、図11(B)に示すように、応力伝達パターン2Aを覆う状態で半導体層3の第2の面に応力膜20を形成してもよい。
また、他の例として、上記図2(B)に示すようにSOI基板を薄膜化した後で、半導体層3の第2の面を覆っているBOX層2を含めて、図12(A)に示すように、半導体層3の第2の面上に溝加工を施して、半導体層3の厚み方向に凹凸をなす応力伝達パターン3Aを形成した後、図12(B)に示すように、応力伝達パターン3Aを覆う状態で半導体層3の第2の面上に応力膜20を形成してもよい。また、BOX膜2は、溝加工の前に除去してもよい。
[第2実施形態]
図13(A),(B)は本技術の第2実施形態に係る半導体装置の構成例を示す図である。なお、本技術の第2実施形態においては、上記第1実施形態で記述した半導体装置の構成要素と同様の部分に同じ符号を付して説明する。図13においては、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRが、素子分離層4によって素子分離されている。
n型MOSトランジスタ領域nTRには、半導体層3の第1の面上にゲート電極6が形成され、その反対側となる半導体層3の第2の面上に、シリサイド層からなる第1の引っ張り応力膜31と、絶縁膜からなる第2の引っ張り応力膜32が形成されている。これらの引っ張り応力膜31,32は、n型MOSトランジスタ領域nTRに半導体層3の第2の面を覆う状態で形成されている。第1の引っ張り応力膜31は、例えば、NiSi、CoSi、TiSi等のシリサイド膜を用いて形成されるものである。これに対して、第2の引っ張り応力膜32は、例えば、SiN、SiO2、SiONなどの絶縁膜を用いて形成されるものである。
これに対して、p型MOSトランジスタ領域pTRには、半導体層3の第1の面上にゲート電極6が形成され、その反対側となる半導体層3の第2の面上に、絶縁膜からなる圧縮応力膜33が形成されている。この圧縮応力膜33は、p型MOSトランジスタ領域pTRに半導体層3の第2の面を覆う状態で形成されている。圧縮応力膜33は、例えば、SiN、SiO2、SiONなどの絶縁膜を用いて形成されるものである。
上記構成の半導体装置を製造するにあたっては、例えば、上記第1実施形態と同様の方法にしたがって上記図2(B)に示すようにSOI基板を薄膜化した後、n型MOSトランジスタ領域nTRでは、図14(A)に示すように、半導体層3の第2の面上にスパッタ等の成膜処理とアニール処理により、シリサイド層からなる第1の引っ張り応力膜31を形成し、その後、図14(B)に示すように、第1の引っ張り応力膜31を覆う状態で半導体層3の第2の面上に、絶縁膜からなる第2の引っ張り応力膜32を形成する。また、p型MOSトランジスタ領域pTRでは、図示はしないが、上記第1の引っ張り応力膜31の成膜処理に先立って、例えば、半導体層3の第2の面をフォトレジスト膜で覆っておき、その後、圧縮応力膜33の形成に先立って、フォトレジスト膜を剥離する。これにより、n型MOSトランジスタ領域nTRだけに第1の引っ張り応力膜31を形成することができる。
本技術の第2実施形態に係る半導体装置においては、半導体層3においてゲート電極6が形成される第1の面とは反対側の第2の面上に応力膜(31〜33)を形成し、この応力膜(31〜33)によって半導体層3に応力を印加することにより、MOSトランジスタ領域におけるゲート間距離などのレイアウトに依存することなく、半導体層3のチャネル領域に有効に応力を作用させることができる。また、n型MOSトランジスタ領域nTRに対しては、強力な引っ張り応力を発生するシリサイド層を用いて第1の引っ張り応力膜33を形成しているため、第1の引っ張り応力膜31と第2の引っ張り応力膜32の相乗効果により、半導体層3のチャネル領域にチャネル長方向Xの引っ張り応力を強く作用させることができる。このため、n型MOSトランジスタの性能を確実に向上させることができる。一方、p型MOSトランジスタ領域pTRにおいては、圧縮応力膜33による圧縮応力が半導体層3に印加されるため、半導体層3のチャネル領域にチャネル長方向Xの圧縮応力を作用させることができる。このため、p型MOSトランジスタの性能を向上させることができる。
さらに、シリサイド膜を用いた応力膜と、絶縁膜を用いた応力膜とを比較すると、シリサイド膜を用いた応力膜の方が、絶縁膜を用いた応力膜よりも相対的に強い応力を発生する。このため、例えば、基板上の同じ領域に、シリサイド膜からなる引っ張り応力膜と、絶縁膜からなる圧縮応力膜を形成した場合は、引っ張り応力膜の応力が、圧縮応力膜の応力に打ち勝つため、基板には引っ張り応力が印加される。したがって、n型MOSトランジスタ領域nTRにシリサイド膜からなる引っ張り応力膜を形成し、この引っ張り応力膜を覆う状態で、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRの両方に、絶縁膜からなる圧縮応力膜を形成した場合は、n型MOSトランジスタ領域nTRで半導体層3のチャネル領域にゲート長方向Xの引っ張り応力を作用させる一方、p型MOSトランジスタ領域pTRで半導体層3のチャネル領域にゲート長方向Xの圧縮応力を作用させることができる。このため、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRの双方で、トランジスタの性能を向上させることができる。また、絶縁膜を用いた応力膜を、n型MOSトランジスタ領域nTRとp型MOSトランジスタ領域pTRで作り分ける必要がないため、製造工程を削減することが可能となる。
ちなみに、NiSi、CoSi、TiSi等のシリサイド膜を用いた応力膜は、上記第1実施形態において、n型MOSトランジスタ領域nTRに形成される引っ張り応力膜20t(図7参照)や、ゲート長方向Xに沿う応力伝達パターン19Aを覆う応力膜20(図8、図9参照)に適用することも可能である。
3 半導体層
4 素子分離層
5 ゲート絶縁膜
6 ゲート電極
9、9n、9p ソース・ドレイン領域
2A、3A、19A 応力伝達パターン
20、20t、20c 応力膜
31 第1の引っ張り応力膜(シリサイド膜)
32 第2の引っ張り応力膜
33 圧縮応力膜
X ゲート長方向
Y ゲート幅方向

Claims (7)

  1. トランジスタ領域を有する半導体層と、
    前記トランジスタ領域で前記半導体層の第1の面上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記トランジスタ領域で前記半導体層の前記第1の面と反対側の第2の面上に形成された応力膜とを備え、
    前記応力膜は、シリサイド膜を用いて形成されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記シリサイド膜を用いた応力膜は、前記半導体層のn型のトランジスタ領域に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記トランジスタ領域で前記半導体層のp型のトランジスタ領域の第2の面上には、絶縁膜を用いた圧縮応力膜が形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記応力膜の成膜処理に先立って、前記第2の面上をフォトレジスタ膜で覆っておき、
    その後、前記圧縮応力膜の形成に先立ち、前記フォトレジスタ膜を剥離する
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記シリサイド膜は、NiSi、CoSi又はTiSiである
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記第2の面上に形成された前記応力膜の上に、絶縁膜からなる他の応力膜が形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記他の応力膜は、SiN、SiO 又はSiONである
    ことを特徴とする請求項6記載の半導体装置。
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