JP2012185100A - 蒸気流量の計測方法、及び熱供給システム - Google Patents

蒸気流量の計測方法、及び熱供給システム Download PDF

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Abstract

【課題】蒸気の湿り度によらず簡便に蒸気流量を測定することができる方法、及び蒸気の制御性に優れた熱供給システムを提供する。
【解決手段】配管30内を流通する湿り蒸気の流量を渦流量計20により計測し、当該計測値を前記湿り蒸気の総流量として取得した後、前記計測値を、前記湿り蒸気の密度を用いて補正し、当該補正値を湿り蒸気の総流量として取得することを特徴とする。この方法によれば、湿り蒸気の湿り度によらず少ない誤差で湿り蒸気の総流量を取得することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸気流量の計測方法、及び熱供給システムに関するものである。
工場などにおいて、蒸気は、生産工程での加熱や空調の加熱・加湿まで幅広い用途に用いられている。例えば、集中設置されたボイラから延びる配管を工場の多くの場所に敷設し、当該配管を介して生産工程等に蒸気を送るシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−249450号公報
従来、熱供給システムから外部装置(熱需要部)に供給される蒸気の流量は、オリフィス流量計を用いて計測するのが一般的であった。しかしながら、オリフィス流量計は蒸気の湿り度に依存して計測値が変化するため、配管内を流通する蒸気の湿り度が不明である場合には計測が困難であった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、蒸気の湿り度によらず簡便に蒸気流量を測定することができる方法、及び蒸気の制御性に優れた熱供給システムを提供することを目的としている。
本発明の蒸気流量の計測方法は、配管内を流通する湿り蒸気の流量を渦流量計により計測し、当該計測値を蒸気のみの流量として取得することを特徴とする。
この方法によれば、湿り蒸気の湿り度によらず少ない誤差で蒸気のみの流量を取得することができる。
本発明の蒸気流量の計測方法は、配管内を流通する湿り蒸気の流量を渦流量計により計測し、当該計測値を前記湿り蒸気の総流量として取得した後、前記計測値を、前記湿り蒸気の密度を用いて補正し、当該補正値を湿り蒸気の総流量として取得することを特徴とする。
この方法によれば、湿り蒸気の湿り度によらず少ない誤差で湿り蒸気の総流量を取得することができる。
本発明の熱供給システムは、配管を介して熱需要部に蒸気を供給する蒸気源と、前記熱需要部の入口近傍の前記配管に設けられ、前記配管内を流通する蒸気の流量を測定する渦流量計と、前記渦流量計の測定値に基づいて前記蒸気源の出力を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、渦流量計を用いて蒸気の流量を計測するので、蒸気の湿り度によらず少ない誤差で蒸気流量を取得することができる。そして、かかる蒸気流量に基づいて蒸気源の出力を調整するので、熱需要部に対して供給される熱量を精度良く制御することができる。
前記制御部は、前記渦流量計の前記測定値を、前記配管内を流通する湿り蒸気のうち蒸気のみの流量として取得する蒸気流量取得動作と、前記蒸気流量に基づいて前記熱需要部に供給されている供給熱量を算出する供給熱量算出動作と、前記熱需要部へ供給すべき設定熱量と前記供給熱量との比較に基づいて前記蒸気源の出力を調整する出力調整動作と、を実行する構成としてもよい。
この構成によれば、渦流量計の測定値を蒸気のみの流量として取得し、これを用いて供給熱量を算出するので、蒸気流量を簡便に取得できるとともに熱需要部への供給熱量を容易に推定することができる。そして、取得した供給熱量に基づいて蒸気源の出力を調整することで、熱需要部に対して所望の熱量を精度良く供給することができる。
前記制御部は、前記渦流量計の前記測定値を、前記配管内を流通する湿り蒸気の総流量として取得する総流量取得動作と、前記総流量を前記湿り蒸気の密度を用いて補正する総流量補正動作と、補正後の前記総流量に基づいて前記熱需要部に供給されている供給熱量を算出する供給熱量算出動作と、前記熱需要部へ供給すべき設定熱量と前記供給熱量との比較に基づいて前記蒸気源の出力を調整する出力調整動作と、を実行する構成としてもよい。
この構成によれば、渦流量計の測定値を湿り蒸気の総流量として取得し、この総流量を湿り蒸気密度を用いて補正した値を用いて供給熱量を算出するので、熱需要部への供給熱量をより精度良く推定することができる。そして、取得した供給熱量に基づいて蒸気源の出力を調整することで、熱需要部に対して所望の熱量を精度良く供給することができる。
本発明によれば、蒸気の湿り度によらず簡便に蒸気流量を測定する方法、及び蒸気の制御性に優れた熱供給システムを提供することができる。
本発明の一実施の形態である熱供給システムを示す概略図。 渦流量計の構成の一例を示す図。 渦流量計の測定精度検証に用いた計測装置を示す図。 総流量誤差[%]と湿り度[%]の関係を示すグラフ。 測定誤差[%]と湿り度[%]の関係を示すグラフ。 総流量誤差[%](補正)と湿り度[%]の関係を示すグラフ。 乾き蒸気を測定したときの計測誤差を示すグラフ。
図1は、本発明の一実施の形態である熱供給システムを示す概略図である。
図1に示すように、熱供給システムS1は、蒸気源10と、渦流量計20と、これらを接続する配管30と、制御部70とを備えている。熱供給システムS1は、制御部70の制御のもと、蒸気源10において生成した蒸気を配管30を介して熱需要部90(外部装置)に供給する。渦流量計20は、熱需要部90の蒸気入口近傍の配管30に設置されている。
蒸気源10は例えばボイラであり、熱需要部90は例えば各種生産装置や空調装置などである。配管30は不図示の保熱手段により保熱されていてもよい。保熱手段としては、配管の外面を覆う保温材や、配管を加熱する加熱装置などを用いることができる。
渦流量計20としては、配管30を流通する蒸気の温度や圧力に応じて適切なものを選択して用いることができる。図2は、渦流量計の構成の一例を示す図である。
図2に示す渦流量計20は、円筒状の管体21と、管体21の直径方向に架設された柱状体である渦発生体22と、渦発生体22の近傍に設けられた渦センサ24とを有する。渦流量計20は、配管30内に、管体21の軸方向と蒸気の流通方向とがほぼ平行になるように設置される。
渦流量計20において、管体21の蒸気導入口から管体内部に導入された蒸気(被計測流体)は、渦発生体22の側方を通過して管体21の排出口側へ流れる。このとき、渦発生体22の作用により、下流側に周期的な渦23(カルマン渦)が発生する。渦23は、管体21内を流通する蒸気の渦発生体22に沿った位置の流れが運動量変化の大きい位置(渦発生体22の側面の下流側角部)から剥離して発生する。渦23は、カルマンの安定条件に従い、渦発生体22の2つの側面に交互に発生し、所定の間隔で渦23がジグザグに配列された渦列を形成する。
渦センサ24は、渦検出のためのセンサであり、例えば圧電センサや超音波センサを用いることができる。あるいは、圧電センサ等と接続された板状部材であってもよい。また、渦発生体22に接続された圧電センサからなる渦センサを用いてもよく、渦発生体22の内部に圧電センサや上記の板状部材が内蔵されている構成としてもよい。
渦センサ24が例えば圧電センサである場合には、周期的に発生する渦23による振動を渦センサ24が検出し、図示略の流量変換器に出力する。流量変換器では、渦周波数に基づいて、管体21内を流通する蒸気の流量が算出される。そして本実施形態の場合、流量変換器で算出された流量値が、蒸気流量の測定値として制御部70へ出力される。制御部70では、渦流量計20から出力される測定値に基づいて熱需要部90への供給熱量の制御が行われる。
上記構成を備えた本実施形態の熱供給システムでは、配管30を介して熱需要部90に供給される蒸気の流量計測手段として、渦流量計20が用いられている。これにより、従来のオリフィス流量計を用いた場合と比較して簡便かつ高精度に、配管30内を流通する蒸気の流量を計測することが可能である。
ここで図3は、渦流量計の測定精度検証に用いた計測装置を示す図である。
計測装置100は、ボイラ101と、過熱器102と、圧力調整弁103、104と、第1の熱交換器105と、計測配管106と、渦流量計20と、背圧弁107と、第2の熱交換器108と、コリオリ流量計109とを、配管150を介して環状に接続した構成を備えている。
また計測装置100には、水を冷却媒体とする冷却装置110と、計測装置100を制御する制御部170とが併設されている。冷却装置110は、冷媒貯留部111と、冷却塔112と、第1の冷却部113と、第2の冷却部114と、を備えており、これらは冷媒配管115を介して環状に接続されている。制御部170は、冷却装置110を含む計測装置100全体を総合的に制御する。
計測装置100では、ボイラ101で生成した蒸気を、過熱器102で過熱蒸気とし、その後、圧力調整弁103、104により所定圧力に調整して第1の熱交換器105に供給する。第1の熱交換器105では、配管150と冷却装置110の第1の冷却部113との熱交換により配管150内の蒸気が所定温度に冷却される。これにより、配管150内を流通する蒸気が凝縮水を含む湿り蒸気となって計測配管106に導入される。
第1の熱交換器105において生成される湿り蒸気の湿り度は、第1の冷却部113に供給される蒸気の温度及び圧力(温度計120及び圧力計123により計測)、並びに第1の冷却部113に供給する冷媒の温度、流量(温度計121、冷媒流量計127により計測)により調整することができる。
計測配管106内に導入された湿り蒸気は、計測配管106の中途に設置された渦流量計20による流量計測に供される。また、渦流量計20の下流側に設けられた圧力計124及び温度計125により、湿り蒸気の圧力と温度が計測される。計測後の湿り蒸気は、背圧弁107により一定圧力に調整されつつ第2の熱交換器108に供給される。
第2の熱交換器108では、冷却装置110の第2の冷却部114と配管150との熱交換により配管150内の蒸気が所定温度に冷却され、ほぼ全量が凝縮水とされる。第2の冷却部114において蒸気の冷却に用いられた後の冷媒は比較的高温になっているため、冷却塔112で冷却された後、地下水槽などの冷媒貯留部111に帰還される。
第2の熱交換器108から排出された凝縮水は、コリオリ流量計109により流量を測定される。これにより、渦流量計20により計測された湿り蒸気の総流量を取得することができる。コリオリ流量計109により計測された後の凝縮水はボイラ101に供給され、再利用される。
以上に説明した計測装置100によれば、第1の熱交換器105において制御された湿り度の湿り蒸気を生成してこれを渦流量計20により計測し、その後にコリオリ流量計109を用いて測定に用いた湿り蒸気の総流量(蒸気と凝縮水の合計流量)を計測することができる。これにより、任意の湿り度の蒸気についての渦流量計20の測定値を、コリオリ流量計109による測定値と比較により検証することができる。
下記に示す表1は、計測装置100を用いた渦流量計の精度検証試験のサンプル条件である。なお、表1に示す圧力と流量の条件は、第1の熱交換器105を動作させずに、計測配管106に乾き蒸気を供給し、この乾き蒸気を渦流量計20で計測した場合における圧力と流量である。
ここで図7は、計測装置100により乾き蒸気を測定したときの渦流量計20のコリオリ流量計109に対する計測誤差を示すグラフである。測定対象が乾き蒸気である場合、渦流量計20の測定値とコリオリ流量計109の測定値はよく一致し、両者の差異は広い流量範囲で±1%程度である。表1に条件を示した湿り蒸気の測定では、乾き蒸気の測定で誤差が±1%以内であった圧力、流量の条件を選択し、それぞれの条件で湿り蒸気を生成して測定を実施した。
表1において、湿り度の欄に記載された複数の数値は、圧力と流量を固定した状態で湿り度の条件を変えて測定を行ったことを示している。具体的に表1の第1行目に示す条件は、圧力0.2MPaA、流量200kg/hの乾き蒸気に対して、第1の熱交換器105における冷却条件の調整により、湿り度6.1%、7.8%、15.1%の3種類の湿り蒸気を生成し、それぞれについて渦流量計20及びコリオリ流量計109による計測を実施したことを示している。全体では、36条件について計測を実施した。
Figure 2012185100
図4は、表1に示す各条件について、渦流量計20の測定値と、コリオリ流量計109の測定値との差異(総流量誤差[%])を、横軸を湿り度[%]としてプロットしたグラフである。総流量誤差εは、下記に示す式(1)により算出した。
Figure 2012185100
図4に示すように、湿り度が大きくなるほど、総流量誤差がマイナス側に大きい値となっている。すなわち、湿り度が大きいほど、渦流量計20はコリオリ流量計109に対して過小な測定値を出力する。
一方、図5は、渦流量計20の測定値と、コリオリ流量計109の測定値から凝縮水に相当する流量を差し引いた値との差(測定誤差[%])を、横軸を湿り度[%]としてプロットしたグラフである。測定誤差εは、上記の式(2)により算出することができる。式(2)における係数xは、湿り蒸気に含まれる蒸気の割合である。係数xは、湿り蒸気の湿り度をβ(0<β<1)とすると、x=1−βと表すことができる。
図5に示すように、測定誤差εは±3%以内に抑えられており、湿り度に対する依存性も見られない。この結果から、渦流量計20の計測値を、蒸気と凝縮水を合わせた総流量ではなく、蒸気のみの流量として取得すれば、湿り度によらず実用的な精度で蒸気流量を測定することができる。
なお、従来から蒸気の流量計として使用されてきたオリフィス流量計では、図5のような湿り度に対して測定誤差εがほぼ一定になる傾向は得られないことが本発明者らの試験により明らかとなっている。具体的には、オリフィス流量計の場合、湿り度が大きくなるほど総流量誤差εがマイナス側に大きな値になる傾向は渦流量計の場合と同様であるが、測定誤差εは、湿り度が大きくなるほどプラス側に大きくなる。このように総流量誤差ε、測定誤差εの双方に湿り度に対する依存性があるため、オリフィス流量計の場合には、湿り度が不明な湿り蒸気の流量を正確に計測することは困難である。
一方、図4に示したように、総流量誤差εは湿り度に依存するパラメータであることから、湿り度に依存する他の状態量を用いて補正することが可能であると考えられる。
そこで、下記式(3)に示す渦流量の計算式を見ると、ρは飽和蒸気密度、KはKファクター、fは渦周波数である。これらのうち、Kファクターは定数であり、fは渦センサ24の出力値であるから、渦流量Qの変動要因は実質的に飽和蒸気密度ρの項である。
Figure 2012185100
飽和蒸気密度ρの項を補正するに際して、本発明者らは、式(4)に示すように均質流を仮定した湿り蒸気密度ρwetを規定し、式(5)に示すように渦流量を補正することを試みた。すなわち、蒸気のみの密度ρstrと凝縮水の密度ρwatとを、湿り度に係わる係数x(=1−β)に応じて案分することで得られる湿り蒸気密度ρwetにより、式(5)に示すように、飽和蒸気密度ρを補正することとした。
図6は、渦流量計20の測定値を式(5)により補正した補正値と、コリオリ流量計109の測定値との差異(総流量誤差[%])を、横軸に湿り度[%]をとってプロットしたグラフである。
図6に示す総流量誤差は、全ての条件で±2%以下の範囲である。これにより、渦流量計20の測定値を湿り蒸気密度ρwetで補正することにより、コリオリ流量計109の測定値との良好な一致が得られることがわかる。
以上に詳細に説明したように、湿り蒸気の流量測定に渦流量計20を用いることで、湿り蒸気の湿り度によらず実用的な精度で蒸気流量を測定することができる。本発明者らの検証試験によれば、図5に示したように、渦流量計20の測定値を蒸気のみの流量として取得した場合であっても、±3%以内の測定誤差で流量を測定することが可能である。さらに、渦流量計20の測定値を湿り蒸気密度ρwetを用いて補正すれば、±2%以内の測定誤差で総流量を測定することが可能である。
次に、熱供給システムS1における供給熱量制御について説明する。
上述したように、渦流量計20を用いることで、湿り蒸気における蒸気のみの流量を精度良く測定できるとともに、さらに蒸気密度補正を行うことで総流量についても精度良く測定することができる。したがって、本実施形態の熱供給システムS1では、(制御1)渦流量計20の計測値をそのまま使用して供給熱量制御を実行することができ、(制御2)渦流量計20の測定値を湿り蒸気密度を用いて補正し、得られた補正値を用いて供給熱量制御を実行することもできる。
上記(制御1)の場合、制御部70は、渦流量計20の測定値を蒸気源10から熱需要部90に供給される湿り蒸気のうち、蒸気のみの流量として取得する蒸気流量取得動作と、かかる蒸気流量から熱需要部90に供給されている熱量(供給熱量)を算出する供給熱量算出動作と、かかる供給熱量と、制御部70において設定された設定熱量(蒸気源10から熱需要部90へ供給するよう設定された熱量)との比較に基づいて蒸気源10の出力を調整する出力調整動作と、を実行する。
蒸気流量取得動作では、配管30に設置された渦流量計20を動作させ、配管30内を流通している湿り蒸気の流量を測定する。本例での動作では、図5に示した結果に基づいて、渦流量計20の測定値を、蒸気のみの流量として取得する。
供給熱量算出動作では、蒸気流量と蒸気の潜熱とから、熱需要部90に供給されている供給熱量を算出する。これにより、熱需要部90に供給されている供給熱量を精度良く推定することができる。
そして、出力調整動作では、蒸気流量から算出した供給熱量が設定熱量に一致するように、蒸気源10の出力を調整する。すなわち、設定熱量に対して供給熱量が不足していれば、蒸気源10の出力を上昇させることで蒸気流量(供給熱量)を増加させる制御を実行する。一方、設定熱量に対して供給熱量が過剰であれば蒸気源10の出力を低下させることで蒸気流量(供給熱量)を減少させる制御を実行する。
以上の蒸気流量取得動作と供給熱量算出動作と出力調整動作とを連続的に実行することで、熱需要部90に対して持続的に所望の熱量(設定熱量)を供給することができる。
一方、(制御2)の場合、制御部70は、渦流量計20の測定値を蒸気源10から熱需要部90に供給される湿り蒸気の総流量として取得する総流量取得動作と、かかる総流量を湿り蒸気密度を用いて補正する総流量補正動作と、補正後の総流量から熱需要部90に供給されている熱量(供給熱量)を算出する供給熱量算出動作と、かかる供給熱量と、制御部70において設定された設定熱量(蒸気源10から熱需要部90へ供給するよう設定された熱量)との比較に基づいて蒸気源10の出力を調整する出力調整動作と、を実行する。
総流量取得動作は、渦流量計20を用いて流量を測定する動作自体は(制御1)と同様であるが、渦流量計20の測定値を湿り蒸気の総流量として取得する点で異なる。
総流量補正動作では、上記総流量を、湿り蒸気密度ρwetを用いて補正する。これにより、補正後の総流量は、湿り度によらずコリオリ流量計109の測定値とよく一致する値となる。
供給熱量算出動作では、補正後の総流量と蒸気の潜熱及び凝縮水の顕熱とから、熱需要部90に供給されている供給熱量を算出する。これにより、熱需要部90に供給されている供給熱量を精度良く推定することができる。
そして、出力調整動作では、(制御1)と同様に、設定熱量との比較に基づいて蒸気源10の出力調整が実行され、熱需要部90に対して供給される熱量が制御される。
以上の総流量取得動作と総流量補正動作と供給熱量算出動作と出力調整動作とを連続的に実行することで、熱需要部90に対して持続的に所望の熱量(設定熱量)を供給することができる。
このように、(制御1)、(制御2)のいずれの場合にも、渦流量計20の測定値に基づいて熱需要部90への供給熱量を精度良く推定することができ、熱需要部90に供給すべき設定熱量との比較に基づいて蒸気源10の出力を調整することで、熱需要部90に所望の熱量を確実に供給することができる。
(制御1)の動作では、渦流量計20の測定値から得られる蒸気のみの流量を用いて蒸気源10の出力を調整するので、(制御2)のように測定値を補正する必要が無く、また供給熱量の算出も容易であるため、簡便に供給熱量の制御を実行することができる。なお、(制御1)では蒸気のみの流量から供給熱量を算出しているため、実際の供給熱量と異なる値になってしまうが、湿り蒸気の熱量はその大部分が蒸気の潜熱であるため、両者が大きく乖離することはない。
一方、(制御2)の動作では、渦流量計20を湿り蒸気密度ρwetを用いて補正した総流量を用いるので、(制御1)の場合と比較して総流量の値自体の誤差が小さくなる。また、湿り蒸気の総流量から供給熱量を算出するので、実際の供給熱量により近い値を得ることができる。これらから、(制御2)では、(制御1)と比較しても高い精度で熱需要部90への供給熱量を制御することが可能である。
10…蒸気源、20…渦流量計、23…渦、30,150…配管、70,170…制御部、90…熱需要部、Qv…渦流量、S1…熱供給システム

Claims (5)

  1. 配管内を流通する湿り蒸気の流量を渦流量計により計測し、当該計測値を蒸気のみの流量として取得することを特徴とする蒸気流量の計測方法。
  2. 配管内を流通する湿り蒸気の流量を渦流量計により計測し、当該計測値を前記湿り蒸気の総流量として取得した後、前記計測値を、前記湿り蒸気の密度を用いて補正し、当該補正値を湿り蒸気の総流量として取得することを特徴とする蒸気流量の計測方法。
  3. 配管を介して熱需要部に蒸気を供給する蒸気源と、
    前記熱需要部の入口近傍の前記配管に設けられ、前記配管内を流通する蒸気の流量を測定する渦流量計と、
    前記渦流量計の測定値に基づいて前記蒸気源の出力を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする熱供給システム。
  4. 前記制御部は、
    前記渦流量計の前記測定値を、前記配管内を流通する湿り蒸気のうち蒸気のみの流量として取得する蒸気流量取得動作と、
    前記蒸気流量に基づいて前記熱需要部に供給されている供給熱量を算出する供給熱量算出動作と、
    前記熱需要部へ供給すべき設定熱量と前記供給熱量との比較に基づいて前記蒸気源の出力を調整する出力調整動作と、
    を実行することを特徴とする請求項3に記載の熱供給システム。
  5. 前記制御部は、
    前記渦流量計の前記測定値を、前記配管内を流通する湿り蒸気の総流量として取得する総流量取得動作と、
    前記総流量を前記湿り蒸気の密度を用いて補正する総流量補正動作と、
    補正後の前記総流量に基づいて前記熱需要部に供給されている供給熱量を算出する供給熱量算出動作と、
    前記熱需要部へ供給すべき設定熱量と前記供給熱量との比較に基づいて前記蒸気源の出力を調整する出力調整動作と、
    を実行することを特徴とする請求項3に記載の熱供給システム。
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