JP2012183770A - 画像記録装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチパス記録を行う画像記録装置において、短尺記録ヘッドのつなぎ部においてノズル位置にずれが生じている場合であっても、画質の劣化が生じることを効果的に防止することのできる画像記録装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】画像記録装置100において、記録データ制御部51は、短尺記録ヘッド71の各ノズル73に対してパスごとの画素の割り当てを決定し、短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部においてノズル73の主走査方向の位置にずれが生じている場合には、つなぎ部における短尺記録ヘッド71Aのノズル73とインクの着弾位置が重複する短尺記録ヘッド71Bのノズル73に対し、所定のパスから画素の割り当てを行う。画像記録部60は、記録データ制御部51により決定した画素の割り当てに基づいて、ノズル73からのインクの吐出を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像記録装置及びその制御方法に関し、特に、マルチパス記録を行う画像記録装置及びその制御方法に関する。
従来より、紙等の記録媒体に対して文字や画像等のデータを記録する画像記録装置としては、例えば、インクジェット方式のフルライン型画像記録装置が一般的に知られている。
フルライン型画像記録装置においては、インクの液滴を吐出する複数のノズルからなるノズル列(記録ヘッド)が、インク色ごとに配設されている。ノズル列(記録ヘッド)は、記録媒体が搬送される搬送方向(副走査方向)に対して直交する方向(主走査方向)に亘って形成される。インク色ごとのノズル列は、副走査方向に所定の間隔に離間し、且つ記録媒体に対してノズルが対向するように配設されている。
このような画像記録装置では、記録媒体と、ノズル列を有するラインヘッドとを、ノズルの配列方向と略直交する副走査方向に移動させることにより、記録媒体の全面に記録処理を行うことができる。従って、このようなフルライン型画像記録装置では、迅速に且つキャリッジの移動や記録媒体の間欠的な搬送等を不要とする簡易な動作で、記録処理を行うことができる。
一方、フルライン型画像記録装置の中には、単独で記録媒体の幅を超える長尺なラインヘッドを備えるものがある。長尺なラインヘッドには、短尺な記録ヘッドと比較すると、コストが高い、歩留まりが悪い、信頼性が低い等の課題があることが知られている。
これらの課題に対し、複数の短尺ノズル列を、各々の両端部が副走査方向からみて重複するように配列して、擬似的に長尺なラインヘッドを形成する技術が知られている。短尺ノズル列からなるラインヘッドは、コスト、歩留まり、信頼性等に優れた短尺ノズル列の利点を活かしつつ、長尺なラインヘッドの利点をも併せ持っている。
しかし、上記のフルライン型画像記録装置としてのインクジェットラインプリンタにおいては、記録素子であるインク吐出口、すなわちノズルからのインクの吐出体積(吐出量)や吐出方向には、インク吐出口によりばらつきがある。これにより、記録ドットの大きさやドットの吐出方向にばらつきが生じる。記録ドットの大きさやドットの吐出方向のばらつきによって、隣接するドット間の距離が不均一となり、ドット間の距離が近い箇所では濃度が高くなり、濃度のむらや滲み等による画質の劣化が生じる。また、ドット間が離れている箇所では低くなり、白すじ等の画質の劣化が生じる。
記録媒体上で濃度のむらやインク滲み等による画質の劣化が生じることを防止し、画像記録時の画質を向上させるために、種々の提案が行われている。提案の1つに、インクジェットラインプリンタによるインクジェット記録方法において、複数回に分けて間引いた画像を、記録ヘッドを主走査方向に移動させて少しずつ遅れて記録するマルチパス方式のドット記録方法がある。
具体的には、例えば特許文献1には、インクジェット記録装置において、複数枚(N枚)のシート状被印刷物を装着可能なドラム回転面に、被印刷物を(N−1)枚装着し、被印刷物を装着しないブランク区間を形成する。そして、被印刷物を装着しないブランク区間にラインヘッドを搬送方向と直交する方向(主走査方向)へと移動させることによって、マルチパス印刷を行う技術について開示されている。
特開2007−130790号公報
特許文献1においては、一般的なマルチパス印刷を行うための機構について記載されている。しかし、マルチパス印刷時のヘッドのつなぎ部分の画素の割り付け方法については開示されていない。
本発明は、マルチパス記録を行う画像記録装置において、短尺記録ヘッドのつなぎ部においてノズル位置にずれが生じている場合であっても、画質の劣化が生じることを効果的に防止することのできる画像記録装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、記録媒体の搬送方向に対して交差する主走査方向に配列された吐出ノズルの列を有する短尺記録ヘッドのノズルを一部重複して複数配置する記録ヘッドと、前記短尺記録ヘッドに対向する位置に前記記録媒体を複数回搬送走査する間に、ノズルの列の方向に前記記録ヘッドを移動させる移動制御部とを備える画像記録装置であって、前記短尺記録ヘッドの各ノズルに対してパスごとの画素の割り当てを決定し、短尺記録ヘッドのつなぎ部においてノズルの主走査方向の位置にずれが生じている場合には、該つなぎ部における第1の短尺記録ヘッドのノズルとインクの着弾位置が重複する第2の短尺記録ヘッドのノズルに対し、所定のパスから画素の割り当てを行う記録データ制御部と、前記記録データ制御部により決定した画素の割り当てに基づいて、前記ノズルからのインクの吐出を制御するノズル列記録制御部とを備える構成とする。
本発明の他の態様によれば、記録媒体の搬送方向に対して交差する主走査方向に配列された吐出ノズルの列を有する短尺記録ヘッドのノズルを一部重複して複数配置する記録ヘッドと、前記短尺記録ヘッドに対向する位置に前記記録媒体を複数回搬送走査する間に、ノズルの列の方向に前記記録ヘッドを移動させる移動制御部とを備える画像記録装置の制御方法であって、前記短尺記録ヘッドの各ノズルに対してパスごとの画素の割り当てを決定し、短尺記録ヘッドのつなぎ部においてノズルの主走査方向の位置にずれが生じている場合には、該つなぎ部における第1の短尺記録ヘッドのノズルとインクの着弾位置が重複する第2の短尺記録ヘッドのノズルに対し、所定のパスから画素の割り当てを行い、前記決定した画素の割り当てに基づいて、前記ノズルからのインクの吐出を制御する。
本発明によれば、マルチパス記録を行う画像記録装置において、短尺記録ヘッドのつなぎ部においてノズル位置にずれが生じている場合であっても、画質の劣化が生じることを効果的に防止することが可能となる。
本発明の一実施の形態である画像記録方法を実施する画像記録装置の構成の一例を概念的に示したブロック図である。 本実施の形態に係る画像記録装置の各構成要素の配置の一例を示す概念図である。 本実施形態に係る画像記録装置における画像記録部の記録ユニットの構成例を示す概念図である。 マルチパス記録での記録ユニットの主走査方向の移動を行うための記録ユニット移動機構を示し、画像記録装置を、記録媒体の搬送方向からから見た図である。 本実施形態に係る画像記録装置100におけるマルチパス記録動作の一例を示す概念図(その1)である。 本実施形態に係る画像記録装置100におけるマルチパス記録動作の一例を示す概念図(その2)である。 マルチパス記録のスループットを最大化するためのドラム周長に関して説明するための図(その1)である。 マルチパス記録のスループットを最大化するためのドラム周長に関して説明するための図(その2)である。 短尺記録ヘッドのつなぎ部が理想的な位置関係にある場合のノズルの位置を模式的に示す図である。 画像データをパスごとに分解して各ノズルに画素を割り当てる方法を説明する図である。 各ノズルに割り当てた画素についてのデータ構造例を示す図である。 図7Cに示すデータを用いて画像記録した結果を示す図である。 短尺記録ヘッドのつなぎ部において、ノズルの位置にずれが生じている場合のノズルの位置を模式的に示す図である。 短尺記録ヘッドのつなぎ部において、ノズルの位置にずれが生じている場合に、図7Cに示すデータを用いて画像記録した結果を示す図である。 短尺記録ヘッドの間にずれが生じている場合のノズルの位置を模式的に示す図である。 2つの短尺記録ヘッドのつなぎ合わせがずれている場合における画素の割り当て方法を説明する図である。 ノズル位置にずれが生じている場合に各ノズルに割り当てた画素を模式的に示す図である。 各ノズルに割り当てた画素についてのデータ構造例を示す図である。 図9Dに示すデータを用いて画像記録した結果を示す図である 短尺記録ヘッドのノズルの位置を模式的に示す図である。 補間画素を含め、各ノズルに対して割り当てた画素を模式的に示す図である。 各ノズルに割り当てた画素についてのデータ構造例を示す図である。 図10Cに示すデータを用いて画像記録した結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明及び図面においては、記録媒体の搬送方向をY方向または副走査方向と記し、この搬送方向に対し直交する方向をX方向または主走査方向と記し、X方向及びY方向のどちらにも直交する方向をZ方向と記すこととする。
まず、本発明の実施の形態に係る画像記録装置100の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である画像記録方法を実施する画像記録装置の構成の一例を概念的に示したブロック図であり、図2は、本実施の形態に係る画像記録装置の各構成要素の配置の一例を示す概念図である。
図1及び図2に示す画像記録装置100は、給送部20と、搬送機構10と、回収部30と、画像記録部60と、制御部50と、図示しないクリーニング部と、を備える。
給送部20は、記録媒体40を搬送機構10に供給する。搬送機構10は、給送部20から受け渡された記録媒体40を画像記録部60に対して相対的に搬送する。回収部30は、画像記録されて搬送機構10から排出される記録媒体40を回収して収納する。画像記録部60は、記録媒体40が搬送経路を搬送される過程で画像を記録する記録処理を行う。制御部50は、画像記録装置100の全体の制御を行う。図示しないクリーニング部は、安定して記録するために画像記録部60のクリーニングを行う。
次に、画像記録装置100の各構成要素について更に説明する。
給送部20は、給送トレイ21と、給送駆動部22とを備えている。給送トレイ21は、記録媒体40を収容し、例えば、いわゆる給送カセット等で構成されている。給送駆動部22は、給送トレイ21に収容された最上面の記録媒体40に当接して1枚ずつ取り出し、搬送機構10側へ受け渡し、例えば、給送ローラで構成されている。給送部20は、給送トレイ21に収容されている記録媒体40を搬送機構10へ受け渡す。
搬送機構10は、ドラム11、搬送情報生成部12、剥離部13、記録媒体検出部15、図1及び図2においては不図示の帯電ローラ及び徐電器を有する。
図1及び図2においては不図示の帯電ローラは、記録媒体40をドラム11の表面に案内するとともに、記録媒体40に電荷を与えることで記録媒体40をドラム11の表面に吸着させる働きをする。
ドラム11は、記録媒体40を巻き付けて画像記録部60に対して相対的に搬送するのに用いられ、図2の矢印で図示した方向に一定速度で回転が可能なモータ等の搬送駆動部14により駆動される。ドラム11の回転軸には、ドラム11の相対的回転角を検出する搬送情報生成部12を有している。
搬送情報生成部12は、例えばロータリエンコーダを備えて構成されており、記録媒体40の搬送位置情報としてのパルス信号を、ドラム11が所定量回動するごとに生成して制御部50へ出力する。搬送情報生成部12が出力するパルス信号は、記録媒体40の搬送距離を示している。
ドラム11は、中空アルミ円筒と両側面のフランジとからなり、円筒表面は絶縁コート処理されている。また、ドラム11自体はスラスト方向(主走査方向)の遊動が発生しないように構成されている。
記録媒体40は、画像記録部60に対向する位置に搬送された後、除電器に対向する位置に搬送される。除電器は、記録媒体40に帯電した電荷を除去することでドラム11に吸着された状態にある記録媒体40の吸着力をなくす働きをする。
剥離部13は、その先端部がドラム11の表面に対して記録媒体厚みに最小限の余裕をもたせた僅かな間隙を有して配置され、吸着力が失われてドラム11上から僅かに浮き上がった記録媒体40を、ドラム11から剥離するとともに、剥離した記録媒体40を回収部30へ案内する働きをする。
記録媒体検出部15は、記録媒体40の搬送経路において画像記録部60よりも上流に設けられ、記録媒体40の先端/後端位置検出部として機能し、副走査方向に搬送される記録媒体40における例えば先端と後端を検出するものであり、例えば光学式の反射型センサ、または静電容量型センサ等のいずれかをその一部分に備えて構成されている。記録媒体検出部15は、先端及び後端検出情報を制御部50へ通知する。
回収部30は、例えば収納トレイ31及び排出駆動部32を有する。収納トレイ31は、搬送機構10から排出された記録媒体40を収納する。排出駆動部32は、搬送機構10が搬送してくる記録媒体40を排出し、例えば、排出ローラ対で構成される。
画像記録部60は、副走査方向の異なる位置に配置された複数の記録ユニット70(記録ユニット70−1〜記録ユニット70−n(但し、nは2以上の整数))を備えている。複数の記録ユニット70−1〜記録ユニット70−nの各々は、副走査方向の位置の異なる後述のヘッド列h1〜ヘッド列hnを構成する。
記録ユニット70−1〜記録ユニット70−nの各々は、複数の短尺記録ヘッド71(記録ヘッド)(ノズル列72−1〜ノズル列72−m)(但し、mは2以上の整数)と、ノズル列駆動部80(ノズル列駆動部80−1〜ノズル列駆動部80−m)とを備えている。
すなわち、個々の記録ユニット70には、詳しくは後述するとおり、複数の短尺記録ヘッド71が、当該短尺記録ヘッド71に設けられたノズル列72の副走査方向の位置を揃えて、主走査方向に所定の間隔で配置されている。
ノズル列72−1〜ノズル列72−mには、インクを吐出する複数のノズル73が、X方向(主走査方向)に直線状に形成されている。
短尺記録ヘッド71の各々に設けられたノズル列72−1〜ノズル列72−mは、画像記録装置100の設計に基づく記録媒体40の最大幅W(図3参照)を超える長さに亘って主走査方向に配設される。ノズル列72−1〜ノズル列72−mは、ノズル列駆動部80−1〜ノズル列駆動部80−mによる駆動信号に従って、当該複数のノズル73からインク滴74をそれぞれ吐出して記録媒体40へ記録処理を行う。
ノズル列駆動部80−1〜ノズル列駆動部80−mは、制御部50から記録データ情報に基づいて送られてくる制御信号に従って、各ノズル73を駆動する駆動信号をノズル列72−1〜ノズル列72−mへ出力する。
図3は、本実施形態に係る画像記録装置100における画像記録部60の記録ユニット70の構成例を示す概念図である。
図3に例示されるように、本実施の形態の記録ユニット70では、例えば1色のインクに対応する記録ユニット70−1と記録ユニット70−2の各々に設けられた短尺記録ヘッド71(ノズル列72)の主走査方向の端部を一部重複させ、副走査方向に沿って、ヘッド列配列間隔La(ヘッド列h1とヘッド列h2の間隔)だけそれぞれ離間して配設されている。短尺記録ヘッド71(ノズル列72)のノズル73は、ノズル配列間隔Dで配設されている。
隣り合う記録ユニット70−1と記録ユニット70−2の短尺記録ヘッド71(ノズル列72)を組み合わせることにより、記録媒体40の搬送方向(副走査方向)から見た場合に、全体として、記録媒体40の主走査方向における最大幅Wよりも大きな一つのラインヘッドを構成している。
本実施の形態の場合、個々の記録ユニット70は、後述の記録ユニット移動機構90(移動手段)によって独立に主走査方向(X方向)に移動する。例えば、図3に示す例では、記録ユニット70−1は記録ユニット移動機構90−1によって駆動され、記録ユニット70−2は記録ユニット移動機構90−2によって駆動される。
すなわち、本実施の形態の場合、個々の記録ユニット70には、副走査方向におけるノズル列72の位置が揃うように、複数の短尺記録ヘッド71が主走査方向にヘッド列h(ヘッド列h1〜ヘッド列hn(nは2以上の整数))をなして配列され、このヘッド列hn単位(すなわち、記録ユニット70に搭載され、副走査方向の同一位置にある複数のノズル列72のグループ単位)で、記録ユニット移動機構90によって独立に、主走査方向における移動制御が行われる。
本実施の形態の場合、複数の記録ユニット70の各々には、当該記録ユニット70と同じ数の記録ユニット移動機構90(記録ユニット移動機構90−1〜記録ユニット移動機構90−n)が設けられ、複数の記録ユニット70−1と記録ユニット70−nは、それぞれ独立に主走査方向に移動可能に設置されている。本実施形態に係る画像記録装置100における複数の記録ユニット70の主走査方向移動とマルチパス記録の詳細については、後述する。
記録ユニット70−1〜記録ユニット70−nは、複数のノズル列72−1〜ノズル列72−mを例えば図2に示すように配置して構成されている。なお、図2では、例えば4色のインクに対応する態様として、K(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、及びY(イエロー)の色ごとの記録ユニット70を各色それぞれ2個配設した場合を示している。
ここで、nは記録ユニット70の総数を表しており、図2の場合、n=8である。また、mはインク色に拘りなく数えたノズル列72の総数を表しており、図3の場合では1色あたり6個のノズル列72を配置しており、各色で同じく6個のノズル列72を配置すれば、m=4×6=24である。
隣り合う二つで各色に対応した記録ユニット70−1(ヘッド列h1)〜記録ユニット70−8(ヘッド列h8)は、副走査方向に沿ってそれぞれ離間して配設されている。制御部50のノズル列記録制御部52が搬送経路の前後に配設された位置に対応したタイミングでノズル列72−1〜ノズル列72−24を各々駆動させることで、記録媒体40への記録処理を行う。
記録媒体検出部15で検出されてからノズル列72−1〜ノズル列72−24の各々までの記録媒体40の移動距離は、搬送情報生成部12により搬送情報として生成される。
上述のとおり、搬送情報は、搬送情報生成部12における例えばロータリエンコーダによって生成される、記録媒体40の搬送距離に応じたパルス信号数である。このパルス信号を例えば、600dpi(≒42μm)など間隔で発生するように設定することで、記録するドットの配置間隔を決定することができる。
ノズル列駆動部80−1〜ノズル列駆動部80−mは、上位装置200からの記録情報に基づきノズル73を選択する。そして、ノズル列駆動部80−1〜ノズル列駆動部80−mは、選択したノズル73を、制御部50のノズル列記録制御部52が生成するインク吐出タイミング制御信号により決定されるタイミングで駆動してインク吐出を行わせる。
クリーニング部は、画像記録部60の複数の記録ユニット70をクリーニングする。そのため、特には図示しないが、記録ユニット70をクリーニングするためのワイプブレードや吸引機構等の既知のクリーニング機構を有している。
制御部50は、給送部20、搬送機構10、回収部30及び画像記録部60のそれぞれを制御して、記録媒体40への記録処理を行わせる。
制御部50は、制御機能及び演算機能を有する演算処理装置における例えばMicroprocessor Unit (MPU)を含む図示しない処理回路、記憶部55、ノズル列記録制御部52、記録データ制御部51、記録ユニット移動制御部53及び用紙搬送制御部54を少なくとも有している。制御部50は、MPUが制御プログラムを記憶部55から読み出して実行することにより画像記録装置100の各構成要素を制御し、ノズル列記録制御部52、記録データ制御部51、記録ユニット移動制御部53及び用紙搬送制御部54としての機能を提供する。
記憶部55は、制御プログラムを記憶するとともに、画像記録装置100の制御に関する設定値等と画像記録情報とを記憶する。
ノズル列記録制御部52は、記憶部55から読み出した設定値に基づきノズル列72−1〜ノズル列72−mの制御を行う。
記憶部55は、制御プログラムを記憶するRead Only Memory(ROM)と、MPUのワークメモリとなるRandom Access Memory(RAM)と、記録処理の指定情報を記憶しておく不揮発性メモリとを有して構成されている。
本実施の形態の場合、この記憶部55の不揮発メモリ領域には、記録ユニット移動制御部53等による記録ユニット70の移動制御に用いられる情報が格納されるヘッド移動制御テーブル56が設けられている。
ノズル列記録制御部52は、上位装置200からのジョブ情報に基づき個々のノズル列72(ノズル73)におけるインク吐出タイミングを制御し、記録媒体40に記録処理を行うときの副走査方向の記録位置を決定する制御を行う。
記録データ制御部51は、上位装置200から受信した画像データを、ジョブ情報と、予め記憶部55に記憶されているジョブ情報に対応した設定値とに基づいて、記録処理可能な記録データへと変換する処理を行って、画像記録部60へ転送する。記録データ制御部51による画像データ変換処理には、短尺記録ヘッド71のノズル列72ごとのデータ分配やデータ位置合わせ、記録濃度変換などを含んでいる。本実施形態に係る短尺記録ヘッド71のつなぎ部におけるノズルごとの画素の割り当て方法については、後述する。
上位装置200は、本実施の形態に係る画像記録装置100に記録処理を行わせるユーザによって操作される、例えばコンピュータである。この上位装置200は、本実施の形態に係る画像記録装置100の外部機器として、例えば、Local Area Network(LAN)等のネットワークを介して接続されている。上位装置200は、本実施の形態に係る画像記録装置100に対し、記録処理に関する情報としてジョブ情報を通知する。
ジョブ情報には、記録媒体40に対し記録処理を行う際の画像記録情報が含まれる。画像記録情報には、記録媒体サイズ、記録速度、マルチパス記録回数、記録画像サイズ情報、解像度、濃度、色情報、上位装置200のメモリに保持した画像データのアドレス情報等が含まれる。
また、上位装置200は、R(レッド)、G(グリーン)、及びB(ブルー)の光の三原色からなる多階調画像データを、K並びにC、M、及びYの色からなる画像記録装置100の出力可能な階調値に変換する擬似階調変換処理などの画像データ処理を行う。上位装置200は、この画像データを画像記録装置100へ転送する。
画像記録装置100の制御部50は、上位装置200から通知されたジョブ情報を受け取ると、記憶部55に記憶させる。
記録ユニット移動制御部53は、後述するとおり、記録媒体検出部15で検出される記録媒体40の間隔L1の通過のタイミングで、複数の記録ユニット移動機構90を制御する。このように、記録ユニット移動制御部53は、短尺記録ヘッド71に対向する位置に記録媒体40を複数回搬送走査する間に、所定のタイミングで記録ユニット移動機構90を制御することにより、ノズルの列の方向に、当該複数の記録ユニット移動機構90の各々に対応した複数の記録ユニット70を移動させる動作を行う。
用紙搬送制御部54は、搬送機構10、給送部20、回収部30の動作を制御する。
制御部50は、記録処理開始の指示を上位装置200から受け取ると、用紙搬送制御部54により搬送機構10の搬送駆動部14を制御してドラム11の回動を開始させる。続いて、制御部50は、給送部20の給送駆動部22を制御して、給送トレイ21に積載された記録媒体40を1枚ずつピックアップさせて搬送機構10へ受け渡し搬送させる。
搬送機構10へ受け渡された記録媒体40は、帯電ローラによって帯電され、ドラム11に吸着され、ドラム11の回転にともなって搬送される。搬送経路上を搬送されている記録媒体40は、やがて、記録媒体検出部15により、例えばその先端が検出される。すると、記録媒体検出部15は、その先端を検出したことを示す先端エッジ信号を制御部50へ出力する。制御部50は、この先端エッジ信号を受信して、記録処理タイミングの生成のためのトリガ信号として利用する。
制御部50は、ノズル列72−1〜ノズル列72−mによるインク吐出を開始させるためのタイミングの情報を記憶部55に予め記憶している。ノズル列72によるインク吐出を開始させるためのタイミングの情報としては、記録媒体検出部15の先端/後端位置検出部から例えば図2に示す記録ユニット70−1〜記録ユニット70−8までの距離に対応する搬送情報である。搬送情報とは、上述のとおり、搬送情報生成部12で生成される情報であり、ロータリエンコーダのパルス信号数の値である。
制御部50は、記録媒体40の先端エッジ信号を受信した時点から、以後のこのパルス信号を計数する。制御部50のノズル列記録制御部52は、このパルス信号数計数値と、予め記憶している距離に対応するパルス信号数値との一致を検出する。そして、記録データ制御部51により決定した画素の割り当てに基づいて、この一致を検出したタイミングで画像記録部60のノズル列駆動部80−1〜ノズル列駆動部80−mを制御してノズル列72−1〜ノズル列72−mからのインクの吐出を制御して、ドラム11上に吸着されている記録媒体40への記録処理を行わせる。
この後、制御部50は、ジョブ情報に含まれるマルチパス記録回数Nに応じてN回転数だけドラム11を回転させ、N回のマルチパス記録を行う。マルチパス記録については後に詳しく説明する。
記録処理された後の記録媒体40は、除電器に対向する位置に搬送される。除電器は、記録媒体40に帯電した電荷を除去することでドラム11に吸着された状態にある記録媒体40の吸着力をなくす働きをする。
剥離部13は、その先端部がドラム11の表面に記録媒体40の厚さ寸法に最小限の余裕をもたせた僅かな間隙を有して配置され、吸着力がなくなりドラム11上から僅かに浮き上がった記録媒体40を、ドラム11から剥離するとともに、回収部30へ記録媒体40を案内する働きをする。
搬送機構10の下流側に設けられた回収部30へ受け渡された記録媒体40は、排出駆動部32に挟持されて搬送経路の更に下流側に搬送され、やがて収納トレイ31に収納される。
なお、ドラム11へのカット媒体の吸着手段として、上記の例では帯電ローラで発生される静電気を利用したが、絶縁されたドラム11の表面に網目上の電位の印加される配線を施し、この網目に電位を与え、電荷によりカット紙等の記録媒体40を吸着するようにしてもよい。あるいはドラム11の円周に多数の貫通穴を設け、ドラム11内を負圧にしてカット紙等の記録媒体40をドラム11の円周面に吸着させるようにしてもよい。
次に図4を参照して、本実施の形態の個々の記録ユニット70に設けられた記録ユニット移動機構90等について説明する。
図4は、マルチパス記録での記録ユニット70の主走査方向の移動を行うための記録ユニット移動機構90を示し、画像記録装置100を、記録媒体40の搬送方向からから見た図である。
記録ユニット70のドラム11に対向する位置には、各々がノズル列72を備えた複数の短尺記録ヘッド71が、記録媒体40の幅方向(主走査方向)に配置され、ドラム11に吸着された記録媒体40は、記録ユニット70に対向して搬送される。
なお、説明の簡略化のため、図4では一つの記録ユニット70と一つの記録ユニット移動機構90の組のみを図示しているが、他の記録ユニット70及び記録ユニット移動機構90の組も同様に、ドラム11の周方向に並列に配置されている。
本実施の形態の場合、複数の記録ユニット70(記録ユニット70−1〜記録ユニット70−n)の各々には、記録ユニット移動機構90(記録ユニット移動機構90−1〜記録ユニット移動機構90−n)が設けられ、記録ユニット70−1〜記録ユニット70−nの各々は、互いに独立に、主走査方向における変位が制御可能になっている。
複数の記録ユニット移動機構90(記録ユニット移動機構90−1〜記録ユニット移動機構90−n)の各々は、記録ユニットホルダ91、リニアモータ92を備えている。
記録ユニットホルダ91は、図示しない装置筐体に対して主走査方向に移動自在に設けられ、この記録ユニットホルダ91に記録ユニット70が支持されている。記録ユニットホルダ91の一端は、リニアモータ92に接続される。リニアモータ92が、主走査方向の直線的な駆動動作を行うことにより、記録ユニットホルダ91に支持された記録ユニット70が、主走査方向の任意の位置に水平移動及び位置決めされる。
リニアモータ92による記録ユニット70の主走査方向における移動方向及び移動量は、制御部50の記録ユニット移動制御部53によって制御される。
次に、図5A及び図5Bを参照して、本実施の形態におけるマルチパス記録について説明する。
図5A及び図5Bは、本実施形態に係る画像記録装置100におけるマルチパス記録動作の一例を示す概念図である。図5A及び図5Bは、マルチパス記録回数が2回の場合を例示する。
図5A及び図5Bでは、簡単のため、ノズル列72が主走査方向に1列に揃えて図示されているが、ノズル列72のノズルの配列は、これに限定されるものではない。本実施の形態の場合には、隣り合う二つの記録ユニット70の各々に搭載された複数の短尺記録ヘッド71のノズル列72の組合せによって、1色分の記録媒体40の主走査方向の幅全体にわたるノズル列72(ノズル73の配列)が実現されている。
ドラム11に吸着されて、記録ユニット70に対向した位置に搬送された記録媒体40は、ドラム11の1回転目に、図5A示すように1パス目の記録が行われる。1パス目の記録においては、ノズル73のノズル間隔dに等しい間隔で主走査方向にインク滴74(インク滴74a)によるドットが記録される。
記録媒体40は、他の記録ユニット70の同様な動作によって4色分の記録が行われたのち、ドラム11に吸着されたまま、ドラム11を更に1回転させて再び記録ユニット70に対向する位置に搬送される。
記録媒体40への1パス目の記録終了後、再び記録ユニット70に対向する位置に搬送される以前に、記録ユニット移動制御部53によって、ノズル間隔dの半分となるd/2相当の距離だけ、個々の記録ユニット70を主走査方向に移動させる。
続いて、図5Bに示すように、インク滴74aの間にインク滴74(インク滴74b)を吐出して、同一の記録媒体40に2パス目の記録が行われる。このようにして、ノズル73のノズル間隔dの2倍の解像度の補間記録を行うことが可能となる。
なお、d/2の整数倍(移動ピッチ数Np)だけ大きく移動させ、個々のノズル73の特性のばらつきに等に起因する画像の濃淡のばらつきを軽減することもできる。
ここで、例えば、ノズル間隔dが300dpi(≒85μm)相当とすれば、記録画像は、2パスのマルチパス記録によって、主走査方向に600dpi(≒42μm)で記録することが可能となる。同様に、1回あたりの主走査方向の移動量をノズル間隔のd/n、1枚あたりの記録回数をn回(nは2以上の任意の整数)とすることで、ノズル間隔dのn倍の解像度の補間記録を行うことも可能である。
図6A及び図6Bは、マルチパス記録のスループットを最大化するためのドラム周長に関して説明するための図である。
本実施の形態では、一態様として、短尺記録ヘッド(短尺ノズル列)を組み合わせたラインヘッドによりマルチパス記録を行う。マルチパス記録においては、マルチパスのための主走査方向におけるヘッド移動を、搬送方向に関する位置が一致する短尺記録ヘッド群からなるヘッド列(短尺ノズル列)単位で独立に行う。
例えば、図3、図6A及び図6Bに示すように、ラインヘッドを長さ方向に6分割した短尺記録ヘッドを搬送方向に直交する主走査方向に2列に千鳥に配置したヘッド並びを想定した場合、各色は搬送方向の上流側に3個のヘッドが横に並び、それと互い違いに下流側に3個のヘッドが横並びに配置される。
マルチパス記録に際しては、副走査方向の同一位置にある横並び3個の短尺記録ヘッドの組を移動単位とし、当該短尺記録ヘッドの組と記録媒体が対向しない記録媒体の間隔の通過時において順次移動させる制御を行う。図6Aは、記録ユニット70−1のヘッドh1配下に記録媒体40の存在しない区間が位置する場合、図6Bは、更に記録媒体40が搬送されて、記録ユニット70−2のヘッドh2配下に記録媒体40の存在しない区間が位置する場合を模式的に示す。
そのため記録媒体の間隔を搬送方向における短尺記録ヘッドの1個相当の幅寸法である間隔L1(ノズル間隔)まで縮小することができる。
このとき、ドラム周長LDは、マルチパス記録のためのヘッド移動が実施される媒体間隔をL1、それ以外の媒体間隔を間隔L2、媒体枚数をK、定型紙のサイズ等の媒体サイズLpとすると、以下の式(1)で決定される。
LD=Lp×K+L1+L2×(K−1) ・・・(1)
すなわち、K枚の媒体をドラムに保持したときのK個の媒体間隔のうち1つの間隔L1でヘッドマルチパス移動を実施し、残りのK−1個の間隔L2は媒体の剥離などに必要な最小の媒体間隔とする。
例えば、A4横の2枚で媒体間隔が2個で、一方の間隔L1でマルチパス移動を行え、他方の間隔L2を媒体の剥離可能な間隔とするドラム周長LDに構成すれば、プリントスループットを最大にすることができる。
このように構成することで、マルチパスプリントのスループットを最大にすることができる、必要なドラム周長を削減して小形化することができる。
本態様によれば、短尺記録ヘッドをノズル配列方向に複数配列して形成されているラインヘッドによってマルチパス方式で記録する場合に、マルチパス方式により高画質の画像を形成できるとともに、画像記録のスループットを向上させ、画像記録装置を小型化することができる。
上述のとおり、記録ユニット70は、ノズル列72を有する短尺記録ヘッド71を、ノズルを一部重複させて複数配置する構成である。このため、マルチパス方式で記録すると、例えば図3の短尺記録ヘッド71Aとこれに隣接する短尺記録ヘッド71Bとの間のつなぎ部については、いずれの短尺記録ヘッドのノズルから何パス目にインク吐出を行わせて画素の記録を行うかを決定する必要がある。以下においては、短尺記録ヘッド71のつなぎ目において、いずれの側の短尺記録ヘッドから何パス目にインクを吐出させて画素を形成するかを決定することを、「短尺記録ヘッド71のつなぎ部における画素の割り当て」とする。
図7A〜図7Dは、理想的な短尺記録ヘッド71のつなぎ合わせによる画素の割り当て方法を説明する図である。
図7Aは、短尺記録ヘッド71のつなぎ部が理想的な位置関係にある場合のノズルの位置を模式的に示す図である。図7Aにおいては、例えば図3に示すように、ある色についての記録ユニット70の中の隣接する2つの短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部を拡大して模式的に示している。
公知の方法により計測した短尺記録ヘッド71のノズル間の距離は、Dであるとし、あるパスから次のパスまでの間に記録ユニット70が主走査方向に関して移動する距離は、D/4であるとする。この場合、マルチパス記録回数は「4回」でとなる。以下においては、マルチパス記録回数が4回である場合を例に、本実施形態に係る画像記録装置100によるつなぎ部の画素の割り当て方法について説明することとする。
2つの短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部が理想的な位置関係にあるとは、2つの短尺記録ヘッド71A、71Bの重複部分のノズルの主走査方向に関する位置が完全に一致することをいう。この場合、例えば図7Aに示す例では、短尺記録ヘッド71AについてはノズルA1〜ノズルA3までを使用し、短尺記録ヘッド71BについてはノズルB2〜ノズルB5までを使用してインク吐出を行う。図中では、使用するノズルを太線で表し、以降のノズルの位置を模式的に示す図面についても、画像記録に使用するノズルについては同様の方法で表すこととする。
図7Aに示すノズルのうち、ノズルA4、A5、B1については、2つのノズル列で重複する部分のノズルであり、他方のノズル列を使用している。このため、これらのノズルは画像記録には使用しない。
図7Aに示すように、短尺記録ヘッド71のつなぎ部が理想的な位置関係にある場合には、あるパスにおいて、ノズルA1〜A3、B2〜B5からインク液滴を吐出させると、記録媒体40に着弾したインク液滴の間隔はDとなり、均一な濃度の記録結果を得る。
図7Bは、画像データをパスごとに分解して各ノズルに画素を割り当てる方法を説明する図である。
画像データのうち、あるラインの画素1〜画素20までを図7Aに示すつなぎ部のノズルに割り当てる場合を考える。マルチパス記録回数は「4回」であるので、制御部50の記録データ制御部51は、画像データを分解して4画素ごとに画素を抽出して、各パスに主走査方向上流側のノズルから順に割り当てていく。1パス目の画素の割り当ては、ノズルA1には画素1、ノズルA2には画素5、ノズルA3には画素9、ノズルB2には画素13、ノズルB3には画素17となる。
2パス目では、短尺記録ヘッド71A、71Bを有する記録ユニット70が、1パス目の位置からノズル列方向(主走査方向)に関して1画素分移動して記録を行う。このため、2パス目の画素の割り当ては、1パス目について各ノズルに割り当てた画素に対して1つ隣の画素となる。すなわち、ノズルA1には画素2、ノズルA2には画素6、ノズルA3には画素10、ノズルB2には画素14、ノズルB3には画素18、というように、4画素ごとに画像データから画素が抽出され、各ノズルに割り当てる。3パス目及び4パス目についても、同様の方法で画素を割り当てる。
図7B(2)の画素とノズルの関係を示す図のとおり、画素1〜4については、ノズルA1に割り当てられ、画素5〜8はノズルA2、画素9〜12はノズルA3、画素13〜16はノズルB2、画素17〜20はノズルB3に割り当てられる。図中のノズル番号については、例えば「A1−1」とは、1パス目でのノズルA1の位置を表し、ノズルA1が1パス目で記録する画素は、「画素1」であることを表す。
図7Cは、各ノズルに割り当てた画素についてのデータ構造例を示す図である。ここでは、図3の短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部のノズルに割り当てた画素のみを示している。
図7Cに示すとおり、記録ユニット70に設けられているノズルのそれぞれについて、記録を行う順に、割り当てられた画素が格納されている。制御部50の記録データ制御部51は、図7Cに例示する構成のデータを順次画像記録部60に対して送信していく。
画像記録部60は、制御部50の記録データ制御部52から受信したデータを一時的に保持し、保持しているデータと制御部50のノズル列記録制御部52からのインク吐出タイミング制御信号により決定されるタイミングとに応じて、記録処理を行う。記録データ制御部51から受信したデータの一時記憶には、例えば、シフトレジスタを使用する。このため、本実施の形態においては、データ送信元の記録データ制御部51において保持するデータについても、記録に使用しないノズルに空白値を割り当てている。例えば、ノズルA1〜A3には画素を割り当て、ノズルA4、A5は使用しないため、1パス目の短尺記録ヘッド71A(図3参照)のつなぎ部についての記録データ制御部51から送信されるデータは、「画素1、画素5、画素9、空白値、空白値」の構成となる。
図7Dは、図7Cに示すデータを用いて画像記録した結果を示す図である。上記のとおり、ここでは短尺記録ヘッド71のつなぎ部が理想的な位置関係にあるため、図7Cに示す構成のデータで記録を行うと、画素の間隔がD/4の均一な記録画像を得る。
しかし、実際には、短尺記録ヘッド71のつなぎ部が上記のように理想的な位置関係にあることはなく、ずれが生じている場合が殆どである。図8A〜図8Bを参照して、短尺記録ヘッド71のつなぎ部にずれが生じている場合の画像への影響について説明する。
図8Aは、短尺記録ヘッド71のつなぎ部において、ノズルの位置にずれが生じている場合のノズルの位置を模式的に示す図である。図7Aと同様に、図8Aにおいても、短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部のみを拡大して模式的に示している。
ここでは、つなぎ部のノズルの主走査方向に関する位置が、Δdずれているとする。すなわち、短尺記録ヘッド71Aのノズルに対して、短尺記録ヘッド71Bのノズルが主走査方向にΔdずれた位置にある。ずれ量Δdについては、公知の方法により計測可能である。
つなぎ部のノズルのうち、使用するノズル及び画素の割り当てについては図7Bと同様とする。この場合に、図7Cに示す構造のデータにしたがって記録を行うと、図8Bに示すように、ヘッドのノズルの切り替え部分に相当する位置には、Δdの隙間が発生してしまう。そこで、本実施形態に係る画像記録装置100においては、以下のとおりに画素の割り当てを行い、つなぎ部のノズル位置のずれにより画像に現れる隙間を小さくする。
図9A〜図9Eは、短尺記録ヘッド71のつなぎ部のノズルの位置にずれが生じている場合における画素の割り当て方法を説明する図である。ノズル間の距離をDとし、短尺記録ヘッド71Aと短尺記録ヘッド71Bとの間のノズルのずれをΔd(但し、Δd<D)とする。
画素の割り当てを決定するに際して、まず、画像記録に使用するノズルを決定する。
図9Aは、短尺記録ヘッド71A、71Bの間にずれΔdが生じている場合のノズルの位置を模式的に示す図であり、図9Bは、2つの短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ合わせがずれている場合における画素の割り当て方法を説明する図である。ここでは、ノズルA1〜A4、ノズルB2〜B5を使用し、ノズルA5、ノズルB1については使用しない場合を例に説明する。
使用するノズルを上記のように決定すると、短尺記録ヘッド71A、71Bのノズルの切り替え位置は、ノズルA4とノズルB2との間となる。
ノズルの切り替え位置を決定すると、次に、パスごとに画素をノズルに割り当てる。
まず、記録ユニット70の移動方向に関して上手に位置する短尺記録ヘッド71Aのノズルに対し、先に画素の割り当てを行う。画像データから4画素ごとに画素を抽出し、抽出した順に短尺記録ヘッド71Aの使用するノズルに割り当てていく。図9Bに示す例では、ノズルA2に画素1、ノズルA3に画素5、ノズルA4に画素9を割り当てている。
次に、記録ユニット70の移動方向に関して下手に位置する短尺記録ヘッド71Bのノズルへの画素の割り当てを行う。まず、短尺記録ヘッド71AのノズルA4が記録する画素と隣り合う画素を記録するノズル、図9Bに示す例では、ノズルB2に対して、画素を割り当てる。
2つの短尺記録ヘッド71A、71Bのノズル位置のずれΔdにより画像上に現れる隙間Δdを小さくするため、ノズルB2に対しては、4画素ごとの割り付けは行わない。その代わりに、ノズルB2のノズル位置が、ノズルA4が4パス移動を行う際のどの位置に最も近いかを求め、対応する位置の画素をノズルB2に割り当てる。すなわち、短尺記録ヘッド71Aの主走査方向(記録ユニット70の移動方向)に関して最も下手のノズルA4についてのパスにおけるノズル位置のうち、ノズルB2の1パス目に最も近いノズル位置が何パス目に相当するかを判断する。ノズルB2の1パス目のノズル位置に最も近いノズルA4のノズル位置に割り当てられる画素から、ノズルB2の1パス目に割り当てる画素を決定する。
図9Bに示す例によれば、ノズルB2が1パス目に画素を記録する位置は、ノズルA4が1パス目〜4パス目の間に記録する画素位置のうち、3パス目に記録する画素位置に最も近い。上記のとおり、ノズルA4には、1パス目については画素9を割り当てているので、ノズルA4の3パス目に割り当てられるべき画素は「画素11」となる。これより、ノズルB2の1パス目には、画素11を割り当てる。
これを一般的な形で表現すると、以下のとおりとなる。なお、短尺記録ヘッド71Aの最右ノズルに割り当てた画素をXとし、短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルに割り当てる画素をYとする。以下の説明では、短尺記録ヘッド71Aの最右ノズルとは、使用するノズルのうち、記録ユニット70の移動方向に関して最も下手に位置するノズル、すなわち、短尺記録ヘッド71Bの使用ノズルに最も近いノズルをいう。短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルとは、使用するノズルのうち、記録ユニット70の移動方向に関して最も上手に位置するノズル、すなわち、短尺記録ヘッド71Aの使用ノズルに最も近いノズルをいう。
Δd/(D/4)=α余りβ (2)
マルチパス記録において、短尺記録ヘッド71Aを主走査方向に順次移動させていった場合の最右ノズルA4の各パスにおける位置は、図9Bに示すとおり、位置A4−1〜位置A4−4である。(2)式中のβは、位置A4−1〜位置A4−4のうち、短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルB2の1パス目におけるノズル位置B2−1よりも左側にあり、且つ位置B2−1に最も近いノズルA4の位置と、位置B2−1との間の主走査方向の距離を表す。図9Bに示す例では、βは、位置A4−3と位置B2−1との距離がこれに相当する。なお、ノズル位置間の距離については、ノズル位置の中心を基準に算出している。
(3)式においては、(2)式で求めた距離βと、位置B2−1の中心から隣接するノズル位置(例えば、位置B2−2)との境界までの主走査方向の距離(D/4)/2=D/8との大小を比較している。
β<D/8を満たす場合とは、ノズルB2の1パス目の位置B2−1と最も近く位置B2−1よりも左側にあるノズルA4の位置A4−3が、その右隣の位置A4−4よりもノズルB2の1パス目の位置B2−1に近い場合である。一方、β≧D/8を満たす場合とは、(2)式より求めた位置A4−3よりも、右隣の位置A4−4の方が、ノズルB2の1パス目の位置B2−1に近い場合である。位置B2−1に近い方の位置に対応する画素を、ノズルB2の1パス目に割り当てる。図9Bに示す例では、位置A4−4よりも位置A4−3の方が位置B2−1に近い。そこで、ノズルA4の3パス目に割り当てられるべき画素11を、ノズルB2の1パス目に割り当てている。
上記の方法で短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルB2に画素11を割り当てると、以降は、4画素ごとの割り付けを行えばよい。図9Aや図9Bに示す例では、ノズルB3には画素15、ノズルB4には画素19を割り当てている。
なお、実施例では、上記の(2)式及び(3)式を用いて短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部のノズルに対する画素の割り当てを決定しているが、これに限定されるものではない。ノズルに最も近い画素を選択する方法として、他の方法を用いることとしてもよい。
図9Cは、ノズル位置にずれΔdが生じている場合に各ノズルに割り当てた画素を模式的に示す図である。
上記の画素の割り当て方法によれば、短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部のノズルA4、B2のうち、短尺記録ヘッド71Aの最右ノズルA4には、1パス目〜2パス目の画素9〜画素10が割り当てられている。短尺記録ヘッド71Bのノズルには、画素11以降の画素が割り当てられている。
一方で、画素11及び画素12についてはノズルA4の3パス目及び4パス目で記録することも可能であり、ノズルB2及びノズルA4のいずれのノズルを選択して記録してもよい。図9Cにおいては、ノズルA4に画素11及び画素12を割り当てた場合については破線で示す。但し、画質の観点からは、画素11及び画素12についてはノズルB2を選択して記録を行う方が、すなわち、図9Cに示す画像上の切り替え位置でヘッドの切り替えを行う方が望ましい。
図9Dは、各ノズルに割り当てた画素についてのデータ構造例を示す図であり、図9Eは、図9Dに示すデータを用いて画像記録した結果を示す図である。画素1〜20が上記の方法で割り当てられてパスごとに設定されており、また、未使用ノズルA5、B1の1パス目〜4パス目と、ノズルA4の3パス目以降には空白値が設定されている。
上記のとおり、2つの短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部のうち、短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルB2の1パス目には、マルチパス記録を行った場合の短尺記録ヘッド71Aの最右ノズルA4についての各パスにおけるノズル位置のうち、最も近いノズル位置の画素11を割り当てている。パス間のノズル位置の距離はD/4であるため、図9Dに示すデータにしたがって画像記録を行うと、図9Eに示すように、画素10と画素11との間にできる隙間を、D/4以下に抑えることができる。
このように、本実施形態に係る画像記録装置100では、記録データ制御部53は、短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部にずれが生じている場合においては、短尺記録ヘッド71Bのノズルのうち、インクの着弾位置が短尺記録ヘッド71Aのそれと重複するノズルに対して所定のパスから画素を割り当てる。ノズル列記録制御部52は、記録データ制御部51により決定した画素の割り当てに基づいて、ノズルからのインクの吐出を制御する。これにより、短尺記録ヘッド71A、71Bのつなぎ部においてノズル位置にずれが生じている場合であっても、つなぎ部のずれにより画像に現れる隙間を小さくすることができ、画質を向上させることが可能となる。
しかし、図9A〜図9Eに示す方法で画素を割り当てた場合であっても、短尺記録ヘッド71のつなぎ部のノズル位置のずれΔdの大きさによっては、隙間が視覚的に認識できてしまうことがある。そこで、本実施形態に係る画像記録装置100は、上記の方法で画素の割り当てを行い、更に、画像上に現れる隙間を補間するための補間画素を挿入して記録を行う。
図10A〜図10Dは、補間画素の挿入方法を説明する図である。このうち、図10Aは、短尺記録ヘッド71A、71Bのノズルの位置を模式的に示す図である。ノズルの位置関係等(ノズルの間隔Dや、ノズルA4とノズルB2等とのずれΔd等)については、図9Aと同様とする。
補間画素の割り当ては、図9A〜図9Eで説明した方法で、パスごとに画素を割り当てた後に行う。すなわち、まず2つの短尺記録ヘッド71A、71Bのノズルに対して画素1〜画素20を割り当て、次に、つなぎ部に生じる隙間のできる位置に補間画素を挿入する。具体的には、短尺記録ヘッド71Aのノズルに割り当てた画素のうち、記録ユニット70の移動方向に関して最も下手の画素10と、短尺記録ヘッド71Bのノズルに割り当てた画素のうち、同方向に関して最も上手の画素11との間に補間画素を挿入する。短尺記録ヘッド71Aの最右ノズルA4は2パス目までに画素が割り当てられており、短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルB2は、1パス目から画素が割り当てられている。そこで、ノズルA4の次のパス(3パス目)と、ノズルB2の左側に位置するノズルB1の最終パス(4パス目)に対して補間画素を割り当てる。
補間画素の挿入を行うためには、予め、短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルの更に左側に、少なくとも1以上の未使用ノズルを有するようにする必要がある。一方、ノズルが図10Aに示す配置となっている場合は、短尺記録ヘッド71Aについては、補間画素を挿入するためのこのような条件はない。但し、例えば図10Aにおいて、ノズルB2の位置が、3パス目のノズルA4の位置よりも4パス目の位置の方が近いような場合には、A4と隣接するノズルA5の1パス目で補間画素を挿入する必要がある。このため、画像記録に使用するノズルを決定する際には、短尺記録ヘッド71Aの使用するノズルのうち最右ノズルの更に右側と、短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルの更に左側とのそれぞれに、未使用ノズルを設けておくことが好ましい。これにより、つなぎ部のノズル位置のずれ量Δdの大きさによらず、適切に補間画素を挿入することができる。
図10Bは、補間画素を含め、各ノズルに対して割り当てた画素を模式的に示す図である。
あるライン上の画素1〜画素20のうち、2つの短尺記録ヘッド71A、71Bの切り替え位置である画素10と画素11との間に、補間画素を挿入する。図10Bに示すとおり、実施例では、ノズルA4の3パス目で記録される補間画素Aと、ノズルB1の4パス目で記録される補間画素Bとを挿入する。
図10Cは、各ノズルに割り当てた画素についてのデータ構造例を示す図であり、図10Dは、図10Cに示すデータを用いて画像記録した結果を示す図である。画素1〜画素20のデータ構造及び記録結果については、それぞれ図9D及び図9Eに示すそれと同様である。
ノズルA4の3パス目及びノズルB1の4パス目の値については、図9Dにおいては「空白値」が設定されているが、図10Cにおいては、それぞれ「補間画素A」及び「補間画素B」が設定されている。
図10Cに示すデータにしたがって画像記録を行うと、図10Dに示すとおり、ノズルA4の3パス目及びノズルB1の4パス目の位置で吐出したインク液滴により、画素10と画素11の間の隙間にそれぞれ補間画素A及びBが挿入される。これにより、画像上に現れる視覚的な隙間をD/4よりも更に小さくすることができ、画質を向上させることが可能となる。
なお、補間画素A、Bの濃度値や、隣接する画素の濃度補正量については、公知の方法を用いることにより決定することができるため、ここではその詳細については割愛する。
図3の説明においても述べたとおり、記録ユニット70は、複数の短尺記録ヘッド71を有する。主走査方向に関して上流側から順に上記の方法で画素の割り当て及び補間画素の挿入を行っていくことで、主走査方向の幅全体に亘り、ノズル位置のずれにより画像に現れる隙間の発生を防ぎ、画質の劣化を効果的に防止することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る画像記録装置100によれば、記録ユニット70の短尺記録ヘッド間のつなぎ部に主走査方向のノズル位置にずれが生じている場合には、つなぎ部については各ノズルへのパスごとの画素の割り当てにより、画像上に生じる濃度むらを抑制する。すなわち、つなぎ部の第1の短尺記録ヘッド71Aのノズルとインクの着弾位置が重複する第2の短尺記録ヘッド71Bのノズルに対し、所定のパスから画素の割り当てを行う。短尺記録ヘッド71Bのノズルのうち、インクの着弾位置が短尺記録ヘッド71Bのそれと重複するノズルを用いて記録を行うことで、画像上に生じる隙間を小さくすることができ、これにより、画質が向上する。
下手側の短尺記録ヘッド71Bのノズルのうち、上手側の短尺記録ヘッド71Aのノズルの中で、記録ユニット70の移動方向に関して最も下手の画素の割り当てられたノズルと最も近いノズルに対しては、短尺記録ヘッド71Aに割り当てられる画素の中で最も記録ユニット70の移動方向に関して下手の画素の次の画素から割り当てていく。短尺記録ヘッドのつなぎ部については、短尺記録ヘッド71Aの最も下手の画素を記録するノズル位置に最近接のノズル位置から短尺記録ヘッド71Bのノズルを用いて記録を行うことで、ノズル位置のずれにより画像に現れる隙間が小さくなり、画質が向上する。
特に、画質の観点からすれば、短尺記録ヘッド71Aのノズルのパスごとのノズル位置のうち、短尺記録ヘッド71Bのノズルの1パス目のノズル位置に最も近い位置で短尺記録ヘッド71Aのノズルに割り当てられるべき画素を、短尺記録ヘッド71Bのノズルに割り当てることが好ましい。
更には、短尺記録ヘッド71Aの最右ノズルに割り当てた画素と、短尺記録ヘッド71Bの最左ノズルに割り当てた画素との間に補間画素を挿入するよう所定のパスに画素を割り当てる構成とすることができる。補間画素を挿入して記録を行うことで、短尺記録ヘッド71のつなぎ部のノズル位置のずれにより画像に現れる隙間をより小さくすることができ、画質が向上する。
短尺記録ヘッド71Aのノズルのうち、上記最右ノズルに割り当てた画素の更に右側と、短尺記録ヘッド71Bのノズルのうち、上記最左ノズルに割り当てた画素の更に左側とにそれぞれ補間画素を挿入する構成としてもよい。それぞれに補間画素を挿入することで、画像上に生じる隙間をより小さくすることができ、画質が向上する。
画素の割り当て処理において使用するノズルを決定するときに、上記最右ノズルの右側及び上記最左ノズルの左側に、未使用ノズルを設けておくことが望ましい。つなぎ部のノズル位置のずれの大きさによらず、適切に補間画素を挿入することができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
10 搬送機構
11 ドラム
12 搬送情報生成部
13 剥離部
14 搬送駆動部
15 記録媒体検出部
20 給送部
21 給送トレイ
22 給送駆動部
30 回収部
31 収納トレイ
32 排出駆動部
40 記録媒体
50 制御部
51 記録データ制御部
52 ノズル列記録制御部
53 記録ユニット移動制御部
54 用紙搬送制御部
55 記憶部
56 ヘッド移動制御テーブル
60 画像記録部
70(70−1〜70−n) 記録ユニット
71 短尺記録ヘッド
71A 短尺記録ヘッド
71B 短尺記録ヘッド
72(72−1〜72−m) ノズル列
73 ノズル
74 インク滴
74a インク滴
74b インク滴
80(80−1〜80−m) ノズル列駆動部
90(90−1〜90−n) 記録ユニット移動機構
91 記録ユニットホルダ
92 リニアモータ
100 画像記録装置
200 上位装置

Claims (7)

  1. 記録媒体の搬送方向に対して交差する主走査方向に配列された吐出ノズルの列を有する短尺記録ヘッドのノズルを一部重複して複数配置する記録ヘッドと、前記短尺記録ヘッドに対向する位置に前記記録媒体を複数回搬送走査する間に、ノズルの列の方向に前記記録ヘッドを移動させる移動制御部とを備える画像記録装置であって、
    前記短尺記録ヘッドの各ノズルに対してパスごとの画素の割り当てを決定し、短尺記録ヘッドのつなぎ部においてノズルの主走査方向の位置にずれが生じている場合には、該つなぎ部における第1の短尺記録ヘッドのノズルとインクの着弾位置が重複する第2の短尺記録ヘッドのノズルに対し、所定のパスから画素の割り当てを行う記録データ制御部と、
    前記記録データ制御部により決定した画素の割り当てに基づいて、前記ノズルからのインクの吐出を制御するノズル列記録制御部と
    を備えることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記記録データ制御部は、前記第2の短尺記録ヘッドのノズルのうち、前記第1の短尺記録ヘッドのノズルの中で前記記録ヘッドの移動方向に関して最も下手の画素を記録する第1のノズルの位置に最も近い第2のノズルに対し、該第1の短尺記録ヘッドに割り当てられる該最も下手の画素の次の画素から割り当てを行っていく
    ことを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 前記記録データ制御部は、前記第2の短尺記録ヘッドの前記第2のノズルに対して、前記第1の短尺記録ヘッドの前記第1のノズルのパスごとの位置のうち、該第2のノズルの1パス目の位置に最も近い位置において該第1のノズルに割り当てられるべき画素から、該第2の短尺記録ヘッドのノズルに割り当てていく
    ことを特徴とする請求項2記載の画像記録装置。
  4. 前記記録データ制御部は、前記第1の短尺記録ヘッドのノズルに割り当てた画素の中で前記記録ヘッドの移動方向に関して最も下手の画素と、及び前記第2の短尺記録ヘッドのノズルに割り当てた画素の中で該記録ヘッドの移動方向に関して最も上手の画素との間に、補間画素を挿入する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  5. 前記記録データ制御部は、前記第1の短尺記録ヘッドのノズルに割り当てた画素の中で前記記録ヘッドの移動方向に関して最も下手の画素よりも更に下手側と、前記第2の短尺記録ヘッドのノズルに割り当てた画素の中で該記録ヘッドの移動方向に関して最も上手の画素よりも更に上手側とに、それぞれ前記補間画素を挿入する
    ことを特徴とする請求項4記載の画像記録装置。
  6. 前記記録データ制御部は、前記画素の割り当て処理においては、前記第1の短尺記録ヘッドのノズルに割り当てる画素の中で前記記録ヘッドの移動方向に関して最も下手の画素を記録するノズル、及び前記第2の短尺記録ヘッドのノズルに割り当てる画素の中で該記録ヘッドの移動方向に関して最も上手の画素を記録するノズルのそれぞれ下手側及び上手側には、未使用のノズルを設けておく
    ことを特徴とする請求項5記載の画像記録装置。
  7. 記録媒体の搬送方向に対して交差する主走査方向に配列された吐出ノズルの列を有する短尺記録ヘッドのノズルを一部重複して複数配置する記録ヘッドと、前記短尺記録ヘッドに対向する位置に前記記録媒体を複数回搬送走査する間に、ノズルの列の方向に前記記録ヘッドを移動させる移動制御部とを備える画像記録装置の制御方法であって、
    前記短尺記録ヘッドの各ノズルに対してパスごとの画素の割り当てを決定し、短尺記録ヘッドのつなぎ部においてノズルの主走査方向の位置にずれが生じている場合には、該つなぎ部における第1の短尺記録ヘッドのノズルとインクの着弾位置が重複する第2の短尺記録ヘッドのノズルに対し、所定のパスから画素の割り当てを行い、
    前記決定した画素の割り当てに基づいて、前記ノズルからのインクの吐出を制御する
    ことを特徴とする画像記録装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014083747A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Canon Inc 記録装置および記録方法

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