JP2012182321A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】カバーガラスを備えた太陽電池モジュールの軽量化を図る。
【解決手段】太陽電池モジュール1は、カバーガラス11と、カバーガラス11と対向するバックシート12と、カバーガラス11とバックシート12の間に配設された太陽電池セル2,2,…と、カバーガラス11とバックシート12との間に充填された封止材13と、カバーガラス11と太陽電池セル2,2,…との間に配設された樹脂製プレート15とを備えている。樹脂製プレート15の剛性は、封止材13の剛性よりも高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、カバーガラスを備えた太陽電池モジュールに関するものである。
従来より、表面にカバーガラスが設けられた太陽電池モジュールが知られている。例えば、特許文献1に係る太陽電池モジュールは、カバーガラスと、バックシートと、カバーガラスとバックシートとの間に設けられた太陽電池素子と、カバーガラスとバックシートとの間に充填された封止材とを備えている。
特開2005−327886号公報
太陽電池モジュールは、屋外に設置されることが多く、耐候性が求められる。そのため、太陽電池モジュールの表面には、カバーガラスを設けることが好ましい。
しかしながら、ガラス材料は脆弱で破損し易いため、カバーガラスの厚みが厚くなってしまう。カバーガラスが厚くなると、ガラス材料は樹脂等に比べて比較的重いため、太陽電池モジュールの重量が増大してしまう。太陽電池モジュールが重いと、太陽電池モジュールの取扱いが不便になると共に、太陽電池モジュールの設置構造も頑丈にしなければならないというデメリットも生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、カバーガラスを備えた太陽電池モジュールの軽量化を図ることにある。
ここに開示された太陽電池モジュールは、カバーガラスと、前記カバーガラスと対向するバックシートと、前記カバーガラスと前記バックシートの間に配設された太陽電池素子と、前記カバーガラスと前記バックシートとの間に充填された封止材と、前記カバーガラスと前記太陽電池素子との間に配設された樹脂製プレートとを備え、前記樹脂製プレートの剛性は、前記封止材の剛性よりも高いものとする。
前記太陽電池モジュールによれば、カバーガラスの内側に樹脂製プレートを設けることによってカバーガラスへの応力集中が緩和されるため、カバーガラスを薄くすることができ、ひいては、太陽電池モジュールの軽量化を図ることができる。
実施形態に係る太陽電池モジュールの断面図である。 太陽電池モジュールの拡大断面図である。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施形態1に係る太陽電池モジュールの断面図を、図2は、太陽電池モジュールの拡大断面図を示す。太陽電池モジュール1は、カバーガラス11と、該カバーガラス11と対向するバックシート12と、該カバーガラス11及びバックシート12の間に設けられた複数の太陽電池セル2,2,…と、該カバーガラス11及びバックシート12の間に充填された封止材13と、カバーガラス11と太陽電池セル2,2,…との間に設けられた樹脂製プレート15と、バックシート12の背面側に設けられた補強シート16と、カバーガラス11及び補強シート16の周縁部に設けられた枠体4と、カバーガラス11の表面に設けられたジャンクションボックス14とを備えている。太陽電池モジュール1は、全体として、平板状に形成されている。
前記カバーガラス11は、透明なガラス材料で構成されている。カバーガラス11は、例えば、1mm以下の平板状のガラスで構成されている。
前記樹脂製プレート15は、透明な樹脂で構成されている。樹脂製プレート15は、カバーガラス11と略同じ平面形状を有し且つ、略同じ面積を有している。樹脂製プレート15は、例えば、硬質塩化ビニル、アクリル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ウレタン、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等で構成される。
前記バックシート12は、水及び水蒸気等の透過を防止するシート状の部材であって、太陽電池セル2を保護するための部材である。バックシート12は、アルミニウム薄膜と樹脂薄膜との積層シートで構成されている。尚、バックシート12は、PETシートとアルミニウムシートとポリエチレン系フィルムとを積層させた積層シート、又はPETシートとアルミニウムシートとフッ素樹脂フィルムとを積層させた積層シートであってもよい。
前記太陽電池セル2は、特定のセルに限定されるものではない。例えば、太陽電池セル2は、シリコンで構成されている。また、太陽電池セル2は、結晶シリコン(単結晶シリコン及び多結晶シリコンを含む)で構成されていてもよく、アモルファスシリコンで構成されていてもよい。また、太陽電池セル2は、薄膜シリコン、タンデム型シリコン、球状シリコン等で構成されていてもよく、その形状が限定されるものではない。また、太陽電池セル2として、色素増感型の太陽電池セルを採用してもよい。すなわち、太陽電池セル2は、トップシートとバックシートとの間に挟持される太陽電池セルであれば、任意の太陽電池セルを採用することができる。この太陽電池セル2が太陽電池素子を構成する。
前記補強シート16は、バックシート12の耐候性を向上させると共に、太陽電池モジュール1の強度を補強するためのものである。補強シート16は、バックシート12と略同じ面積を有している。補強シート16は、ブチルゴムで構成された粘着テープを介してバックシート12に接着されている。補強シート16は、塩化ビニル系防水シート、ポリオレフィン系防水シート、アルミニウム合金やガルバリウム鋼板等の金属板、該金属板と樹脂と該金属板とのサンドイッチパネル、前記防水シートに金属板若しくはサンドイッチパネルを貼り合わせたもの、又は金属製若しくは樹脂製ハニカムボード等で構成される。例えば、太陽電池モジュール1を屋根等に取り付けるための取付部(例えば、アングルのような部材)を太陽電池モジュール1の背面側に設ける場合、補強シート16が無い構成においては、該取付部をバックシート12に取り付けることになる。バックシート12は、太陽電池モジュール1の防水性及び防湿性を担う部材であるため、取付部を取り付けるための孔等を空けることはできない。また、バックシート12に求められる機能は防水性及び防湿性であるので、バックシート12の剛性はそれほど高くない。すなわち、バックシート12は、太陽電池モジュール1の荷重が作用する取付部からの反力を受け止めることができるほどに高剛性ではない。これらの問題を解決するために、補強シート16が設けられている。太陽電池モジュール1の防水性及び防湿性はバックシート12で確保されるので、補強シート16には、ビスやリベットを介して取付部を取り付けることができる。また、或る程度の剛性を有する(少なくとも、バックシート12よりは高剛性の)部材で補強シート16を構成することによって、取付部からの反力を補強シート16で受け止めることができる。さらに、補強シート16を設けることによって、バックシート12が補強シート16で覆われることになるので、太陽電池モジュール1の耐候性を向上させることができる。
前記封止材13は、液体や気体などの物質が太陽電池セル2内に入らないように保護する部材である。この封止材13は、カバーガラス11とバックシート12とを接着する機能も有する。また、封止材13は、カバーガラス11と樹脂製プレート15との間にも充填されている。封止材13は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)で構成されている。尚、封止材13は、メチルメタアクリレート樹脂(PMMA)、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)、又はポリウレタン樹脂等で構成されてもよい。
前記ジャンクションボックス14は、略直方体の箱状をしている。太陽電池モジュール1は、太陽電池モジュール1に対して直交する方向を向いて見たときに、太陽電池セル2,2,…が配設される電池領域Xと、該電池領域Xを囲む周縁部Yとを有している。ジャンクションボックス14は、該周縁部Yにおけるカバーガラス11上に設けられている。尚、ジャンクションボックス14は、太陽電池モジュール1の背面側において、補強シート16に設けられていてもよい。
枠体4は、カバーガラス11及び補強シート16の周縁部に沿って延びる部材であって、断面が略コ字状(又は、U字状)に形成されている。枠体4は、シリコン、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、又は金属板を芯材として含む樹脂で構成することができる。枠体4は、カバーガラス11及び補強シート16の周縁部に、ブチルゴムで構成された粘着テープを介設させた状態で、嵌め込まれる。枠体4の内部の隙間(太陽電池モジュール1の厚み方向への隙間)は、カバーガラス11及び補強シート16の周縁部に防湿テープを貼着した状態において、防湿テープを含む周縁部の厚み(太陽電池モジュール1の厚み方向への寸法)よりも狭く構成されている。そのため、枠体4を周縁部に嵌め込んだ状態においては、枠体4の内周面と防湿テープの表面とは密着している。尚、枠体4は、防湿テープの代わりに、接着剤等を介してカバーガラス11及び補強シート16の周縁部に取り付けてもよい。
ここで、前記樹脂製プレート15は、カバーガラス11への応力集中を緩和するためのプレートである。樹脂製プレート15は、封止材13の剛性よりも高い剛性を有する。樹脂製プレート15は、その曲げ剛性が封止材13の曲げ剛性よりも高いことが好ましい。さらに、樹脂製プレート15は、その曲げ剛性がカバーガラス11の曲げ剛性よりも高いことが好ましい。また、樹脂製プレート15は、その厚みがカバーガラス11の厚み以上である。樹脂製プレート15とカバーガラス11との間には封止材13が存在する。
太陽電池モジュール1に曲げ荷重が作用すると、太陽電池モジュール1は湾曲するが、全体として円弧を描くように各部分が均一に湾曲するのではない。太陽電池セル2,2,…は曲がり難いため、隣接する太陽電池セル2,2の間の部分17,17,…、即ち、太陽電池セル2が存在しない部分がより屈曲し易い。極端に言えば、太陽電池モジュール1は、太陽電池セル2,2,…の部分はあまり屈曲せず、太陽電池セル2,2,…の間の部分17,17,…が局所的に屈曲し、全体としては、角張った状態で屈曲する。このような太陽電池セル2,2,…及びその周辺の変形は、樹脂製プレート15が存在しない場合は、封止材13を介してカバーガラス11に伝わり、カバーガラス11を同様に変形させる。その結果、カバーガラス11には、太陽電池セル2,2,…の間の部分17,17,…に対応する部分に曲げ応力が集中し易くなる。それに対して、樹脂製プレート15が存在する場合は、太陽電池セル2,2,…及びその周辺の変形は、封止材13を介して一旦、樹脂製プレート15に伝わる。このとき、太陽電池セル2,2,…及びその周辺の変形における曲げ応力の不均一さは、封止材13によって多少緩和される。さらに、樹脂製プレート15の曲げ応力は、面内方向に分散するので、このことによっても、曲げ応力の不均一さは緩和される。それに加えて、樹脂製プレート15は、曲げ剛性が高いため、変形により破損することはない。この樹脂製プレート15の曲げ変形は、封止材13を介してカバーガラス11に伝わる。このとき、曲げ応力の不均一さは、封止材13によってさらに緩和される。こうして、カバーガラス11における曲げ応力の不均一さは、太陽電池セル2,2,…及びその周辺の変形に比べて緩和されているので、カバーガラス11における曲げ応力の集中が抑制される。それにより、応力集中によるカバーガラス11の破損が防止される。そのため、カバーガラス11を、樹脂製プレート15を設けない場合よりも薄くすることができる。カバーガラス11が薄くなると、太陽電池モジュール1の重量を軽くすることができる。尚、樹脂製プレート15の分だけ重量が増加するものの、樹脂はガラスよりも比重が小さいため、カバーガラス11が薄くなった分の軽量化の効果の方が大きい。
したがって、本実施形態によれば、カバーガラス11の内側に樹脂製プレート15を設けることによって、カバーガラス11における曲げ応力の集中を緩和することができる。それにより、カバーガラス11を薄くすることができる。その結果、太陽電池モジュール1の重量を低減することができる。
また、カバーガラス11と樹脂製プレート15との間に封止材13を介在させることによって、樹脂製プレート15に加えて、封止材13によっても曲げ応力の不均一さを緩和することができ、カバーガラス11における曲げ応力の集中をさらに緩和することができる。
さらに、樹脂製プレート15を設けることによって、樹脂製プレート15が存在しない場合と比較して、太陽電池モジュール1全体の曲げ剛性を向上させることができる。このことによっても、カバーガラス11が曲がり難くなり、破損を防止することができる。そのため、カバーガラス11を薄くして、太陽電池モジュール1の軽量化を図ることができる。
このとき、カバーガラス11が外方に露出し、樹脂製プレート15が内方に位置するため、高い耐候性を確保することができる。つまり、樹脂よりもガラスの方が耐候性が高いため、上記のような配置とすることによって、太陽電池モジュール1の耐候性を向上させることができる。また、樹脂製プレート15に耐候性を求める必要がなく、樹脂製プレート15の材料の選択の余地を広げることができる。
《その他の実施形態》
実施形態について、以下のような構成としてもよい。
例えば、カバーガラス11と樹脂製プレート15とは、積層されていてもよい。カバーガラス11と樹脂製プレート15とを積層することによって、カバーガラス11を補強することができる。すなわち、カバーガラス11に外方から衝撃力が加わったときに、カバーガラス11の変形を抑制して、樹脂製プレート15でも衝撃力を受け止めることができる。ただし、樹脂製プレート15の変形の不均一さを緩和してカバーガラス11に伝えるという観点では、カバーガラス11と樹脂製プレート15との間に封止材13を介在させることが好ましい。
尚、カバーガラス11と樹脂製プレート15との間に介在させる部材は、封止材13に限られるものではない。ただし、カバーガラス11と樹脂製プレート15との間に介在させる部材は、カバーガラス11及び樹脂製プレート15よりも剛性が低いことが好ましい。こうすることで、樹脂製プレート15の変形の不均一さを緩和してカバーガラス11に伝えることができるからである。
また、前記カバーガラス11、バックシート12、封止材13、樹脂製プレート15、補強シート16及び枠体4は、前記実施形態に限られるものではなく、任意の材料を採用することができる。さらに、補強シート16は、省略されてもよい。また、バックシート12及び/又は補強シート16は、透明な樹脂製シート又はガラスで構成されていてもよい。すなわち、太陽電池モジュール1は、光を透過するように構成されていてもよい。
さらに、カバーガラス11の表面には、フッ素樹脂フィルム等の被膜を設けてもよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、カバーガラスを備えた太陽電池モジュールについて有用である。
1 太陽電池モジュール
11 カバーガラス
12 バックシート
13 封止材
15 樹脂製プレート
2 太陽電池セル(太陽電池素子)

Claims (3)

  1. カバーガラスと、
    前記カバーガラスと対向するバックシートと、
    前記カバーガラスと前記バックシートの間に配設された太陽電池素子と、
    前記カバーガラスと前記バックシートとの間に充填された封止材と、
    前記カバーガラスと前記太陽電池素子との間に配設された樹脂製プレートとを備え、
    前記樹脂製プレートの剛性は、前記封止材の剛性よりも高い太陽電池モジュール。
  2. 請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、
    前記カバーガラスと前記樹脂製プレートとの間には、封止材が充填されている太陽電池モジュール。
  3. 請求項1又は2に記載の太陽電池モジュールにおいて、
    前記樹脂製プレートの厚みは、前記カバーガラスの厚み以上である太陽電池モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107666276A (zh) * 2016-07-27 2018-02-06 江苏绿扬光伏科技有限公司 一种储能效率高的太阳能光伏组件

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