JP2012179665A - 成形シートの切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形シートのカットズレが発生することがなく、良好に熱切断することができる成形シートの切断装置を提供する。
【解決手段】成形シートを複数枚積み重ねた状態で熱切断するための切断部を備え、切断部は、張架された加熱線と、加熱線及び成形シートのうちの少なくとも一方を移動させて両者を接触させることにより、加熱線で成形シートを熱切断する移動機構とを備えた成形シートの切断装置であって、移動機構により移動される加熱線及び成形シートのうちの少なくとも一方の熱切断終了側領域での移動速度を、熱切断開始側領域での移動速度よりも遅くするための移動速度調整手段32を備えた。
【選択図】図6

Description

本発明は、成形シートを熱切断して個別のシート体にするために用いる成形シートの切断装置に関する。
従来、この種の切断装置として、ニクロム線からなる加熱線を上下に積み重ねてエージングされた複数枚の成形シートに接触させた状態で上下方向に移動させることによって、成形シートを熱切断して個別のシート体とすることができるものが公知である。ここで、個別にされたシート体は、例えば納豆などの収容物を収容するための収容部と、該収容部の開口を閉塞するための蓋部とを一体的に備えた容器として構成される場合があり、従って、成形シートは、前記収容部と蓋部とが複数並んだ樹脂シートとして形成される(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−240710号公報
しかしながら、上記特許文献1の切断装置では、加熱線は前記積み重ねられた複数枚の成形シートに下から順に接触して熱切断を行うと、熱切断が進行するにつれて成形シートとの接触により温度が開始直後の加熱温度から低下してしまう。そうすると、加熱線が成形シートから大きな移動抵抗を受けて、所望の切断位置から水平方向にずれる結果、積み重ねた複数枚の成形シートを熱切断した端面が上下方向の平面に沿った形状とすることができず、上下方向と交差した斜め方向の平面に沿った形状となる、又は、前記移動抵抗によって、加熱線が水平方向で頻繁に往復移動して前記熱切断した端面に凹凸(換言すると、積み重ねた複数枚の成型シートの熱切断した端面が平面に沿わない状態)が発生してしまうなど、切断面にカットズレを発生する不都合があった。特に、収容部と蓋部とが一体となった容器となるシート体を作成するための成形シートを熱切断した時には、前記カットズレが発生すると、熱切断により分離されたシート体の収容部に蓋部を合わせたときに両者にズレが発生して、製品価値を低下させてしまうことになってしまう。
因みに、前記カットズレを防止するために、加熱線の温度を通常より高く設定して熱切断を行うことが考えられるが、この場合、加熱線の温度を高温に維持しながら熱切断することになるため、加熱線が早期に断線してしまう不都合や、熱切断する際の成形シートの溶融が前記高温によって必要以上に進行し、熱切断した端面がフラットな面にならず、凹凸面となってシート体の製品価値を低下させてしまう不都合が生じることとなる。
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、成形シートのカットズレが発生することがなく、良好に熱切断することができる成形シートの切断装置を提供することを課題とする。
本発明の成形シートの切断装置は、前述の課題解決のために、成形シートを複数枚積み重ねた状態で熱切断するための切断部を備え、前記切断部は、張架された加熱線と、該加熱線及び前記成形シートのうちの少なくとも一方を移動させて両者を接触させることにより、加熱線で成形シートを熱切断する移動機構とを備えた成形シートの切断装置であって、前記移動機構により移動される加熱線及び成形シートのうちの少なくとも一方の熱切断終了側領域での移動速度を、熱切断開始側領域での移動速度よりも遅くするための移動速度調整手段を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、移動速度調整手段によって、移動機構により移動される加熱線及び成形シートのうちの少なくとも一方の熱切断終了側領域での移動速度が、熱切断開始側領域での移動速度よりも遅くなるので、成形シートとの接触により加熱線が奪われる単位時間当たりの熱の量を少なくすることができる。その結果、加熱線の温度低下が緩やかになり、加熱線による成形シートの熱切断を良好に行うことができる。
また、本発明の成形シートの切断装置は、前記移動速度調整手段が、前記切断終了側領域での移動速度を切断開始側領域での移動速度よりも遅くするための異なる複数の減速パターンを記憶する減速パターン記憶手段と、該減速パターン記憶手段に記憶されている複数の減速パターンの中から1つの減速パターンを選択する減速パターン選択手段を備えていてもよい。
このように、減速パターン記憶手段に記憶されている複数の減速パターンの中から1つの減速パターンを減速パターン選択手段により選択する構成としておけば、例えば速度調整レバーを手動操作して移動速度を連続的に変更していく構成に比べて、移動速度調整を容易かつ迅速に行うことができる。
また、本発明の成形シートの切断装置は、前記加熱線が、水平方向において所定間隔を置いて並設された複数の第1加熱線と、該第1加熱線の上方位置又は下方位置に該第1加熱線とほぼ直交するように水平方向において所定間隔を置いて並設された複数の第2加熱線とを備え、前記移動機構は、第1加熱線及び第2加熱線を成形シートに対して上下方向に移動させることにより該成形シートを熱切断するように構成されていてもよい。
このように、上下方向に配置した第1加熱線及び第2加熱線を移動機構で移動させて成形シートを熱切断する構成にしておけば、第1加熱線又は第2加熱線が成形シートに接触して熱切断が開始してから所定時間経過して、第2加熱線又は第1加熱線が成形シートに接触して熱切断が開始されることになる。よって、例えば第1加熱線と第2加熱線とを重ねた状態で配置して成形シートにほぼ同時に接触させる場合に比して、加熱線と成形シートとの接触面積を小さく抑制することができ、加熱線の移動抵抗を抑制することができる。
また、本発明の成形シートの切断装置は、前記成形シートを上下方向で挟み込んで支持する上下一対の支持部を備え、該支持部には、前記第1加熱線及び第2加熱線の通過を許容するための隙間が形成されていてもよい。
かかる構成によれば、上下一対の支持部にて成形シートを上下方向で挟み込んで支持しておけば、成形シートと第1加熱線及び第2加熱線との接触時において成形シートが位置ずれすることがないようにすることができる。また、支持部の隙間を第1加熱線及び第2加熱線が通過して成形シートの熱切断を行うことができる。
また、本発明の成形シートの切断装置は、前記第1加熱線及び第2加熱線のそれぞれにおいて、加熱線並設方向両端に位置する2本の加熱線を他の加熱線よりも太い線にしてもよい。
このように、加熱線並設方向両端に位置する2本の加熱線を他の加熱線よりも太い線にしておけば、該太い加熱線において成形シートを熱切断する際の溶融能力を高めることができるから、熱切断する際の加熱線との接触によって逃げ易い成形シートの外周縁部分を確実に熱切断することができる。
以上の如く、本発明によれば、移動速度調整手段によって、移動機構により移動される加熱線及び成形シートのうちの少なくとも一方の熱切断終了側領域での移動速度を、熱切断開始側領域での移動速度よりも遅くすることによって、成形シートとの接触により加熱線が奪われる単位時間当たりの熱の量を少なくすることができるので、成形シートのカットズレが発生することがなく、良好に熱切断することができるという効果を奏する。
成形シートの切断装置の斜視図である。 ニクロム線の取付部を示す要部の斜視図である。 上型の一部分を示す斜視図である。 上下に配置したニクロム線の平面図である。 (a)は成形シートを熱切断した後の個別のシート体を示す斜視図、(b)は熱切断する前の成形シートの平面図である。 ニクロム線の移動速度を制御するためのブロック図である。 (a),(b)はニクロム線の2種類の減速パターンを示すグラフである。 (a),(b)はニクロム線の他の2種類の減速パターンを示すグラフである。
以下、本発明に係る成形シートの切断装置(以下において、単に切断装置という)の一実施形態について、図面を参酌しつつ説明する。
図1〜図3に示すように、切断装置は、前後それぞれに配置された縦向きの左右一対の支柱1(図1では3本しか示していない)、及び、これら4本の支柱1の上端に互いに隣り合う支柱同士を連結する4本の連結部材2(図1では3本しか示していない)を有する枠フレームと、この枠フレームに取り付けられ、複数枚積み重ねた成形シート3を上下方向で挟み込んで支持する上下一対の支持部としての上型4及び下型5(図2及び図3参照)と、上型4及び下型5で支持された複数枚の成形シート3を熱切断するための切断部6(図2参照)とを備えている。
まず、本発明に係る切断装置で熱切断される成形シートについて説明する。成形シート3は、図示していない成形機により成形される。この成形シート3は、図1及び図5(b)に示すように、扁平で板状の樹脂シート3Aに、台形状の収容部3Bが上方へ突出すると共に前後左右に複数並ぶように形成されて構成されている。該成形シート3は、複数枚を積み重ねて一日程度エージングされ、その後、本発明の切断装置によって熱切断されることによって、多数の個別のシート体に分離される。即ち、成形シート3は、多数のシート体となる領域が前後左右に複数並んで配置された一枚のシートである。個別のシート体は、図5(a)に示すように、凹部が形成された収容部3Bと収容部3Bの開口3Kを閉じるための平板状の蓋部3Cとからなり、一点鎖線X1で示す折り返し部で蓋部3Cを収容部3B側に折り返すことによって、収容部3Bの開口部3Kを閉じることができるように構成され、前記収容部3Bに例えば納豆などの収容物を収容することができる納豆容器として使用することができるようになっている。尚、成形シート3の積み重ね枚数は、2枚以上であれば何枚に設定してもよいが、熱切断時の効率化を考えると、例えば50枚程度にすることが好ましい。
また、成形シート3としては、特に発泡ポリスチレンシートが好ましいが、各種の熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂シートや非発泡樹脂シートであってもよい。
上型4は、図1及び図3に示すように、成形シート3のシート体となる各領域をそれぞれ上方から押さえ付けるための複数の押圧部7(収容部3Bと同数にするのが好ましいが、必ずしも同数でなくてもよい)と、押圧部7を上下方向に昇降させる昇降体9を備えている。これら押圧部7は、前後左右に隙間7Sを空けて配置されており、この隙間7Sを後述するニクロム線22,23が通過できるようになっている。
具体的には、押圧部7は、収容部3Bを押圧する第1押圧部7Aと、この第1押圧部7Aよりも下方に位置する押圧面を有し、樹脂シート3Aの表面を押圧する第2押圧部7Bとを備え、ロッド8を介して上下方向に昇降自在に支持されている昇降体9に取り付けられている。
昇降体9は、4本の縦向きのポール10に上下方向に移動自在に左右一対のブラケット11,11(図1では前方側のみ示している)を介して支持された平面視が長方形状のメインフレーム12と、このメインフレーム12の下面に固定されたサブフレーム13と、サブフレーム13の下面に固定され、前記ロッド8の上端が連結される長方形で板状の取付部材14とを備えている。そして、メインフレーム12の上端には、前記対向する連結部材2,2間に固定された固定フレーム15にシリンダチューブ(図示せず)が固定されたエアシリンダのピストンロッド(図3では、1本のみ示しているが、複数本備えている)16の下端が連結されている。従って、上型4は、昇降体9を下降するように作動させる、即ち、エアシリンダを伸長側に操作してピストンロッド16を下方へ移動させることによって、全ての押圧部7が下降し、下型5に載置している複数枚の成形シート3を上方から押圧することができるように構成されている。
下型5は、図2に示すように、上型4のそれぞれの押圧部7の直下位置に配置され、かつ、平面視において押圧部7とほぼ同一の大きさを有しフラットな上下面を有する直方体形状の複数の載置部17(本実施形態では、押圧部7と同数も受けられている)と、これら載置部17の下端に連結された支持用のロッド18と、これらロッド18の下端を固定するために前記枠フレームに連結された板状の支持プレート19とを備えている。これら載置部17は、前後左右に隙間17S(図2では左右方向の隙間17S)を空けて配置されており、この隙間17Sを後述するニクロム線22,23が通過できるようになっている。尚、支持プレート19は、床に固定されていてもよい。
前記切断部6は、成形シート3の下方に配置されており、上昇することにより、成形シート3に接触して該成形シート3を熱切断できるように構成されている。具体的には、切断部6は、図2及び図4に示すように、下型5の載置部17に積み重ねられた成形シート3の下方位置に前後方向に間隔を置いて配置された左右方向に延びる前後一対のパイプ20A,20B間に前後方向に沿う姿勢で張架された複数本(図4では7本であるが、何本でもよい)の加熱線としての第1ニクロム線22と、これら第1ニクロム線22の直下方位置に左右方向に間隔を置いて配置された前後方向に延びる左右一対のパイプ21A,21B間に左右方向に沿う姿勢で張架された複数本(図4では6本であるが、何本でもよい)の加熱線としての第2ニクロム線23と、これらニクロム線22,23を上昇させて載置部17に載置された成形シート3に接触させることにより該成形シート3を熱切断する移動機構24(図1参照)とを備えている。このように、上下方向に配置した第1ニクロム線22及び第2ニクロム線23を移動機構24で移動させて成形シート3を熱切断する構成にしておけば、第1ニクロム線22又は第2ニクロム線23が成形シート3に接触して熱切断が開始してから所定時間経過して、第2ニクロム線23又は第1ニクロム線22が成形シート3に接触して熱切断が開始されることになる。よって、例えば第1ニクロム線22と第2ニクロム線23とを重ねた状態で配置して成形シート3にほぼ同時に接触させる場合に比して、ニクロム線22又は23と成形シート3との接触面積を小さく抑制することができ、ニクロム線22又は23の移動抵抗を抑制することができる。
移動機構24は、図1に示すように、前後方向に間隔を置いて配置され、かつ、前記左右一対のパイプ21A,21Bの両端がそれぞれ固定される前後一対のフレーム25A,25B、及び、これらフレーム25A,25Bの左右端部同士を連結し、かつ、前後一対のパイプ20A,20Bの両端がそれぞれ固定される左右一対の連結フレーム26,26(図1では一方側のみ示している)からなる昇降フレームと、前記各フレーム25A又は25Bの左右端部にそれぞれ上下方向に貫通するネジ軸27,27又は28,28(ネジ軸は合計4本備えているが、図1では前方右側と後方左側の2本のみ示している)と、ネジ軸27,27、28,28をそれぞれ駆動回転させるための電動モータD(図1では省略している。図6参照)とを備えている。従って、移動機構24は、4個の電動モータDを駆動することによって、昇降フレームを上下方向に移動させる、具体的には、電動モータDでネジ軸27,27、28,28を回転させ、該ネジ軸27,27、28,28に沿って昇降フレームを上下方向に移動させることで上下に間隔を置いて配置されたニクロム線22,23を昇降させることができる。これらニクロム線22,23は、移動機構24によって上昇されることで、載置部17,17同士間の隙間17Sを通過して、成形シート3の下端に接触することによって、該成形シート3の熱切断を開始することができる。そして、成形シート3の熱切断終了後は、ニクロム線22,23は、押圧部7,7同士間の隙間7Sに入むまで移動機構24で移動させられ、そこで停止する。尚、ニクロム線22,23が成形シート3の熱切断を終了して停止した後は、電動モータDを逆回転させることにより下降させて成形シート3の下方に位置する初期位置に戻すことになる。
前記上側に配置された複数の第1ニクロム線22は、図1及び図2に示すように、パイプ20A,20Bそれぞれの長手方向に間隔を置いて配置された複数のガイドロール29(ニクロム線22と同数)の溝29Mに巻回されて、下方へ延ばされ、それら下端部が連結板31を介して下方へ引っ張り付勢するためのコイルスプリング30の上端に連結されている。
図示していないが、前記下側に配置された複数の第2ニクロム線23は、前記上側に配置された複数の第1ニクロム線22と同様の構成で引張り付勢されているが、引っ張り付勢される方向が、上側に配置された複数の第1ニクロム線22とは異なり、上方側に引っ張り付勢されている。
図4に示すように、第1ニクロム線22及び第2ニクロム線23のそれぞれにおいて、ニクロム線並設方向両端に位置する2本のニクロム線22A,22A及び23A,23Aを他のニクロム線22及び23よりも太い線にしている。具体的には、2本のニクロム線22A,22A及び23A,23Aの直径が0.7mmで、他のニクロム線22及び23の直径が0.6mmにしているが、無論これらの寸法以外の寸法であってもよい。このように構成しておけば、成形シート3に対するニクロム線並設方向両端に位置する2本のニクロム線22A,22A及び23A,23Aの溶融能力を高めることができるから、ニクロム線22,23が成形シート3に接触した時に該ニクロム線22,23に対して逃げ易く位置ずれし易い成形シート3の外側部分(外周縁)に接触する2本のニクロム線22A,22A及び23A,23Aに加わる成形シート3からの移動抵抗を小さくすることができ、これら2本のニクロム線22A,22A及び23A,23Aが成形シート3に対して位置ずれすることを確実に防止して、成型シート3の外周縁を確実に熱切断することができる。尚、本実施形態では、加熱線として、断面円形のニクロム線22,23を用いているが、矩形状や多角形状などの断面形状を有するニクロム線などであってもよい。
ここで、成形シート3の熱切断される熱切断ラインについて説明する。図5(b)に示すように、成形シート3は、平面視縦横に交差する第1ニクロム線22及び第2ニクロム線23によって、縦横にマトリックス状に熱切断され、熱切断された各切断片がシート体となる。より詳細に説明すると、1点鎖線で示す4本の縦ラインL2が、下側の第2ニクロム線23のうちのニクロム線並設方向両端に位置する2本のニクロム線23A,23Aを除く4本の第2ニクロム線23で成形シート3を前後方向において5つに分離すべく熱切断するラインであり、前後端に位置する2点鎖線で示す2本の縦ラインL1,L3が、ニクロム線並設方向両端に位置する2本のニクロム線23A,23Aによって成形シート3の前後端(前側の外周縁及び後側の外周縁)を切り落とすべく熱切断するラインである。また、破線で示す5本の横ラインL5が、上側の第1ニクロム線22のうちのニクロム線並設方向両端に位置する2本のニクロム線22A,22Aを除く5本の第1ニクロム線22で成形シート3を左右方向において6つに分離すべく熱切断するラインであり、左右端に位置する2点鎖線で示す横ラインL4,L6が、ニクロム線並設方向両端に位置する2本のニクロム線22A,22Aによって左右端(左側の外周縁及び右側の外周縁)を切り落とすべく熱切断するラインである。尚、第1ニクロム線22に電力を供給する電源部と第2ニクロム線23に電力を供給する電源部とは、別々に備えさせてもよいし、1個の共通の電源部を備えさせてもよい。
また、前記切断装置は、図6に示すように、前記移動機構24により上方側へ移動されるニクロム線22,23の熱切断終了側領域での移動速度を、熱切断開始側領域での移動速度よりも遅くするための移動速度調整手段32を有する制御装置Uを備えている。この移動速度調整手段32は、速度調整信号を出力する信号出力手段36と、該信号出力手段36からの速度調整信号に基づいて移動機構24(4個の電動モータD)に駆動信号を出力するための駆動手段33とを備えている。このように、移動速度調整手段32により上昇するニクロム線22,23の熱切断終了側領域での移動速度を、熱切断開始側領域での移動速度よりも遅くすることによって、成形シート3との接触によりニクロム線22,23が奪われる単位時間当たりの熱の量を少なくすることができる。その結果、ニクロム線22,23の温度低下が緩やかになり、ニクロム線22,23により成形シート3のカットズレが発生することがなく、成形シート3を良好に熱切断することができる。
信号出力手段36は、異なる複数の減速パターンを記憶する減速パターン記憶手段34と、該減速パターン記憶手段34に記憶されている複数の減速パターンの中から1つの減速パターンを選択する減速パターン選択手段35を備えている。従って、例えば速度調整レバーを手動操作して移動速度を連続的に変更していく構成に比べて、移動速度調整を容易かつ迅速に行うことができる。また、各種の成形シート3に対して良好な熱切断を行うことができる減速パターンをそれぞれ予め設定しておけば、成形シート3に応じた減速パターンで常に良好な熱切断を行うことができる。具体的には、成形シート3の大きさによってニクロム線22,23の接触面積が異なることや、成形シート3の厚みや重ねる枚数の違いの他、室内の温度などを考慮して、複数の異なる減速パターンを予め設定しそれらのうちから1つの減速パターンを選択することで、最適な熱切断を行うことができる。減速パターン記憶手段34に記憶する減速パターンの数は、2個以上であれば、何個でもよいが、多ければ多いほど、多くの種類の成形シート3に対応することができることから、例えば50個程度の減速パターンを備えさせて実施することが好ましい。
前記信号出力手段36から出力される速度調整信号は、熱切断終了側の移動速度を熱切断開始側の移動速度よりも遅くするための信号で、熱切断が進行するほど移動速度を減速させるよう移動機構24を制御するための信号である。具体的に説明すると、図7(a),(b)に、熱切断終了側領域での移動速度が熱切断開始側領域での移動速度よりも遅くなる2種類の減速パターンが示されている。これら2種類の減速パターンは、移動速度が移動開始(時間0)から一定の割合で加速して時間t1で速度vとなり、時間t2まで一定速度vを維持した後、時間t2から一定の割合で減速するように設定されており、時間t3に近い減速領域である熱切断終了側領域での移動速度が、時間t2に近い減速領域である切断開始側領域での移動速度よりも遅くなるように設定されている。図7(a)に示す減速パターンについて詳述すれば、成形シート3の下方の初期位置からニクロム線22,23を加熱すると共に移動機構24を作動して上昇開始させ(時間0)、速度を設定速度vになるまで設定された加速度で上昇させる。ニクロム線22,23の上昇速度は、時間t1の時点で設定速度vに達し、時間t2になるまで設定速度vを維持する。時間t2になった時点で上側の第1ニクロム線22が成形シート3の下端に接触し、熱切断を開始する。それから所定時間経過後、下側の第2ニクロム線23が成形シート3の下端に接触し、熱切断を開始する。そして、ニクロム線22,23の上昇速度は、時間t2から設定された減速度で減速し始め、速度0となって停止する。尚、ニクロム線22,23による熱切断は、時間t3まで行われる。尚、図7(a)では同一の減速度で減速させているが、異なる減速度で減速してもよい。また、上側のニクロム線22が成形シート3の下端に接触して熱切断を開始する時点を、時間t2に設定しているが、時間t1に設定してもよいし、時間t1から時間t2の間の任意の時間に設定してもよい。また、時間t1から時間t2の間の一定速度vでニクロム線22,23を上昇させる領域を省略してもよい。
図7(b)に示す減速パターンは、図7(a)に示す減速パターンに対して減速度の傾きが緩やかに設定されており、かつ、図7(a)で示す減速パターンで設定したニクロム線22,23の上昇速度よりも遅い上昇速度になるように設定されている。この場合、速度が遅くなる分、熱切断が完了するまでにかかる時間(時間t31)が図7(a)の時間t3よりも長くなり、熱切断に要する時間が多くかかる。これら2種類の減速パターンは、例えば熱切断する成形シート3との接触面積に応じて、良好な熱切断を行うべく選択される。
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前記実施形態では、一定の割合で減速する直線的な減速度が設定された減速パターンを示したが、図8(a)に示すように、時間t2から時間t32までの間において、一定の割合で減速しない曲線的な減速度(時間とともに変化する減速度)が設定された減速パターンであってもよい。また、図8(b)に示すように、時間t2から時間t5までの間において複数段階(図8(b)では2段階であるが、3段階以上であってもよい)で減速度が変化する段階的な減速度が設定された減速パターンであってもよい。図8(b)に示す減速パターンは、具体的には、時間t2から時間t3までは直線的な減速度と、時間t3から時間t4までは一定速度(減速度0)と、時間t4から時間t5までは直線的な減速度となるように、段階的な減速度が設定されている。この場合、時間t2から時間t3までの減速度よりも時間t4から時間t5までの減速度を緩やかにすることが好ましい。また、図8(b)においても、図8(a)と同様に直線的な減速度に代えて、曲線的な減速度であってもよい。尚、図8(b)では、時間t3から時間t4の間は、一定速度v2で上昇させる領域を設けているが、省略してもよい。
また、前記実施形態では、加熱線としてニクロム線を用いたが、タングステン線の他、通電によって加熱状態となる各種の線を用いてもよい。
また、前記実施形態では、第1ニクロム線22と第2ニクロム線23とを上下方向に間隔を置いて上下に配置した上下2段式の加熱線の構成を示したが、前後方向に配置した複数の加熱線と左右方向に配置した複数の加熱線とを上下方向に重ね合わせたものであってもよいし、場合によっては上下方向に間隔を置いて3段以上に加熱線を配置した構成であってもよい。
また、前記実施形態では、成形シート3を縦横に熱切断する構成を示したが、縦方向又は横方向のいずれか一方にのみ熱切断する構成であってもよい。
また、前記実施形態では、加熱線を上昇させて成形シート3を熱切断するようにしたが、加熱線を下降させて成形シート3を熱切断するようにしてもよいし、加熱線と成形シート3の両方を上下方向で接近移動させて成形シート3を熱切断するようにしてもよい。また、加熱線及び成形シート3の移動方向は、上下方向に限らず、水平方向であってもよい。
また、前記実施形態では、第1ニクロム線22及び第2ニクロム線23のそれぞれにおいて、ニクロム線並設方向両端に位置する2本のニクロム線22A,22A、23A,23Aを他のニクロム線22、23よりも太い線にしたが、全てのニクロム線22、23を同一の太さにして実施することもできる。
1…支柱、2…連結部材、3…成形シート、3A…樹脂シート、3B…収容部、3C…蓋部、3K…開口、3K…開口部、4…上型、5…下型、6…切断部、7…押圧部、7A…第1押圧部、7B…第2押圧部、7S…隙間、8…ロッド、9…昇降体、10…ポール、11…ブラケット、12…メインフレーム、13…サブフレーム、14…取付部材、15…固定フレーム、16…ピストンロッド、17…載置部、17S…隙間、18…ロッド、19…支持プレート、20A,20B…前後パイプ、21A,21B…左右パイプ、22…第1ニクロム線(加熱線)、23…第2ニクロム線(加熱線)、24…移動機構、25A,25B…前後フレーム、26…連結フレーム、27,28…ネジ軸、29…ガイドロール、29M…溝、30…コイルスプリング、31…連結板、32…移動速度調整手段、33…駆動部、34…減速パターン記憶手段、D…電動モータ、U…制御装置

Claims (5)

  1. 成形シートを複数枚積み重ねた状態で熱切断するための切断部を備え、前記切断部は、張架された加熱線と、該加熱線及び前記成形シートのうちの少なくとも一方を移動させて両者を接触させることにより、加熱線で成形シートを熱切断する移動機構とを備えた成形シートの切断装置であって、
    前記移動機構により移動される加熱線及び成形シートのうちの少なくとも一方の熱切断終了側領域での移動速度を、熱切断開始側領域での移動速度よりも遅くするための移動速度調整手段を備えていることを特徴とする成形シートの切断装置。
  2. 前記移動速度調整手段が、前記切断終了側領域での移動速度を切断開始側領域での移動速度よりも遅くするための異なる複数の減速パターンを記憶する減速パターン記憶手段と、該減速パターン記憶手段に記憶されている複数の減速パターンの中から1つの減速パターンを選択する減速パターン選択手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の成形シートの切断装置。
  3. 前記加熱線は、水平方向において所定間隔を置いて並設された複数の第1加熱線と、該第1加熱線の上方位置又は下方位置に該第1加熱線とほぼ直交するように水平方向において所定間隔を置いて並設された複数の第2加熱線とを備え、前記移動機構は、第1加熱線及び第2加熱線を成形シートに対して上下方向に移動させることにより該成形シートを熱切断するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形シートの切断装置。
  4. 前記成形シートを上下方向で挟み込んで支持する上下一対の支持部を備え、該支持部には、前記第1加熱線及び第2加熱線の通過を許容するための隙間が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の成形シートの切断装置。
  5. 前記第1加熱線及び第2加熱線のそれぞれにおいて、加熱線並設方向両端に位置する2本の加熱線を他の加熱線よりも太い線にしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の成形シートの切断装置。
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