JP2012179352A - 電流双極子を構築するシステムおよび電流双極子を構築する方法 - Google Patents

電流双極子を構築するシステムおよび電流双極子を構築する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】観測される低解MCG分布図におけるノイズをさらに低減するMCGシステムを提供し、MCGシステムの観測計測値を改善するべく高解MCG分布図をより良く利用する方法を提供すること。
【解決手段】逆問題を、連続した段階において複数回解くことによって、電流双極子が求められる。各段階において、直前の段階からの磁場分布図から新しい高分解能画像が生成され、各段階において、直前の段階において入手できたよりも多くの拘束条件が現在の高分解能画像から抽出される。現在の高分解能画像から拘束条件が抽出された後、現在の高分解能は直前の段階からの拘束条件を組み込むように更新される。更新された高分解能画像、および現在抽出されている拘束条件が用いられて逆問題が解かれ、ビオ・サバールの法則が用いられて電流双極子を算出する。
【選択図】図3

Description

本発明は磁場計測値からの電流双極子の算出に関する。より具体的には、本発明は、物理的に計測された磁場から得られるよりも多くの拘束条件を定義することによって逆問題の分解能を向上させることに関する。
電流源推定は種々の電磁気イメージング技術における共通の問題である。例えば、生きた生体は電気インパルス、すなわち電場、を発生し、電気イメージングは、これらの電場の画像を生成することを可能にする。電気イメージングは医療分野において広い用途を見いだしている。
物理学より、電流は磁場を発生することが知られている。従って、電気インパルスを発生する生体はその結果、磁場も発生する。生きた生体、すなわち生きた組織内のこのような磁場の研究は生体磁気学として一般的に知られている。生体磁気学の分野は人間の脳および人間の心臓の磁気画像の作成に応用されている。
電気および磁気イメージング(または記録)技術の発展は脳、心臓および他の神経系内の電気生理学的プロセスの検出および分析を可能にしている。このような組織からの電磁場の記録/イメージングは通例、調べられる組織の周りに複数の電気または磁気センサーを配することによって遂行される。例えば、脳波検査(electroencephalography、EEG)は、脳の周りに配される電気センサーを用いて脳組織の電気画像を記録し、心電図検査(electrocardiography、ECGまたはEKG)は、胸部上に配される電気センサーを用いて心臓組織の電気画像を記録する。同様に、脳磁図検査(magnetoencephalography、MEG)は、脳の周りに配される磁気センサーを用いて脳組織の磁気画像を記録し、心磁図検査(magnetocardiography、MCG)は、胸部上に配される磁気センサーを用いて心臓組織の磁気画像を記録する。MEG装置およびMCG装置の例がそれぞれ図1Aおよび1Bに提供されている。
図1Aを参照すると、MEGシステムは、計測値に高い空間分解能を提供するために、(人間の頭部の周りに装着されるべく)球状に配列される多数の(通常、300個以下)磁気センサーから成る。MEGシステムは、脳神経活動によって作られる磁場を計測する。各磁気センサーは半径方向の1次元(one−dimensional、1D)磁気波形、Bz、を計測する。
図1Bを参照すると、MCGシステムは、少数の(普通、64個以下)磁気センサー(すなわち、センサー平面アレイとして配列される超伝導量子干渉素子(Superconducting Quantum Interference Device)、すなわちSQUID)を含めばよい。(x,y,z)軸によって示されるように、各SQUIDセンサーはz方向の1D磁気波形(Bz)を計測する。MCGデバイスは通常、患者の心臓上のロケーション内の、患者の胸部の上方10cm以内に配される。心臓内の電流(すなわち電気インパルス(単数または複数))が、患者の胴から外へ発出する磁場Bを発生する。各SQUIDセンサーは、それに到達する発出磁場Bのz成分(すなわちBz)を計測する。すなわち、各SQUIDセンサーはz方向の1D磁気波形を計測する。
EEGおよびECG等の電気イメージング(または記録)技術と比べて、MEGおよびMCG等の磁気イメージング技術は、より非侵襲的であり且つ、各時点において(SQUIDセンサーのx−y平面によって)2D画像を提供するが故に、好ましいであろう。さらに、身体組織の磁気特性の故に、人体の外側に発生される磁場は、身体表面に垂直な方向(例えば図1Aにおける半径方向および図1Bにおけるz方向)においては歪まない。それ故、磁気イメージングはより正確であり且つ、身体内の弱い電気的活動に敏感である。
例のために、以下の説明は心臓組織の磁気イメージングに焦点を合わせるが、以下の説明は同様に磁気イメージング全般に適用可能であり、特に、他の生きた組織の磁気イメージングに適用可能であることを理解されたい。
心臓内の電気生理学的プロセスによって心臓電流(または電流インパルス)が発生される。心筋梗塞、狭心症など等の虚血性疾患の診断において、異常電流の位置特定を用いることができる。それは、Int. Conf. on Biomagnetism Advances in Biomagnetism, 28:1−8, 2010における、F. Stroinkによる、「磁気心臓学の40年(Forty Years of Magnetocardiology)」において説明されているように、カテーテル検査室における患者にも治療および経過観察の両方のために利益になる。
従来、心電図(electrocardiogram、ECG)を用いて不整脈等の不整な心臓の電気的活動が診断されている。しかし、ECGは時間的情報を提供するのみであり、それ故、たとえ虚血性疾患が検出されていても、心臓内の異常電気インパルス電流を直接位置特定することができない。電気インパルス電流を位置特定しようと試みる1つの技法が体表面電位マッピング(Body Surface Potential Mapping、BSPM)として知られており、それは多数の電極(すなわち、リード)を用いて体表面電位分布図を再構築する。このBSPM技法は、CVPR,2176−2183ページ,2009における、Wangらによる、「心臓電気生理学の非侵襲的体積イメージング(Noninvasive Volumetric Imaging of Cardiac Electrophysiology)」において説明されている。しかし、観測される電気信号は、身体組織の導電性の悪さのせいで歪み得るため、BSPMの電流の位置特定の精度は限られている。
心磁図(magnetocardiogram)、または心磁図検査、(MCG)の出現は、心臓電気インパルス電流の空間的にも時間的にもより正確な計測値を利用可能にした。MCGは、図1Bを参照して上記で記載されている。
MCGシステムでは、電磁気センサー(すなわちSQUIDセンサー)がセンサー平面アレイとして配列される。各電磁気センサーはキャプチャー点であり、以下、「キャプチャー」と呼ばれる場合がある。各キャプチャーは、患者の胸部(すなわち人間の胴)から発出する、センサー平面アレイに垂直な方向(すなわちz方向)の1次元(すなわち1D)磁気波形を計測する。(心臓組織を貫く観測面を定義すればよい)z方向の所与の深さにおけるキャプチャーの平面アレイの深さ計測値(すなわち1D磁気波形)を整合させること(または同期させること)によって、所与の深さにおける2次元(two−dimensional、2D)MCG分布図が構築されればよい。MCGシステムは通常、患者の胸部21の上方5ないし10センチメートルに配され、患者の心臓磁場を非侵襲的に計測する。かくして、キャプチャーのアレイは電磁気的活動の低分解能(以下、低解)の2次元(2D)MCG分布図の一群を計測する。
MCGはECGに対していくつかの利点を有する。第1に、心臓の電流インパルス(以下、電流(current)、電流(electric current)または電流(electrical current))によって発生される磁場は、身体組織の磁気特性の故に、体表面に垂直な方向(すなわち、z方向)においては歪まない。それ故、MCGはより正確であり且つ、心臓障害の初期段階における弱い電気的活動に敏感である。第2に、MCGセンサーアレイは心臓内の電流の位置を位置特定することができる。最後に、MCG計測は非侵襲的である。40年にわたるMCGの研究を経て、心臓電流の位置特定、およびMCG計測のための高分解能の視覚化は研究および臨床の双方の領域からどんどん関心を引き付けるようになっている。
しかし、MCGに付随する問題点は数多くある。第1の問題点は、人間の心臓内で作られる小さい磁場を覆い隠してしまいうる大量の電磁ノイズである。これは、背景ノイズを低減するべく磁気遮蔽室を用いることによって、および超伝導量子干渉素子(SQUID)等の高感度の電磁気センサー13の導入によって或る程度対処されている。これらのステップは役に立ってはいるが、それでもなお、生の読み取り値は所望よりもノイズが多いままである。
もう1つの問題点は、MCGシステム内で用いられ得る電磁気センサー(すなわちSQUID)の数は限られており、それがMCG分布図の分解能を制限することである。その結果、MCGシステムは通例、低分解能(低解)の2D MCG分布図を作成することしかできない。通例、これらの低解2D MCG分布図は、心臓内の電流を位置特定するには十分でない。例えば、25mmのセンサー間隔を有する64チャネルの日立(商標)のMCGシステム(Hitachi Review,50(1):13−17,2001における、ツカダ(Tsukada)らによる、「新開発の心疾患診断用心磁計システム(Newly Developed Magnetocardiographic System for Diagnosing Heart Disease)」に記載されているとおりのもの)は、8×8MCG分布図(すなわち64個の計測点、すなわちキャプチャーの8×8アレイ)を計測するのみである。1つの解決策はセンサーの数を増やすことであるが、これは、センサーの物理的サイズおよびシステムの設計の故に、実際上は非常に困難である。
代替のアプローチは、限られた数の磁気センサーによって作られた低解画像から高解磁気画像を近似することである。それ故、MCGにおいて必要なステップは、低解2D MCG画像または分布図から高分解能(以下、高解)の2D MCG画像または分布図を生成することになる。図2に、高解2D MCG画像の2つの画像例LおよびRが示されている。左の画像Lは、生成された、健全な心臓の高解MCG画像の、接線画像を示す。画像L内の最大点(すなわち最強点)が心臓内の電流のロケーション(または源)を示す。このように、高解MCG画像は、医師が心臓内の電気的活動を直接「見る」ことを可能にする。右の画像Rは不健全な心臓の高解MCG画像の接線画像を示す。それは健全な心臓の左の画像Lと大幅に異なっており、それ故、診断のための重要な手掛かりを提供する。低解MCG分布図と比べて、高解MCG画像はより高い診断的意義を提供し、正確な電流の位置特定のための基盤の役割を果たす。
低解磁気画像から高解磁場画像を生成する1つの方法は、補間を用いるものである。最新のMCGシステムは、低解2D MCG分布図から高解2D MCG画像を構築するために、Ann Noninvasive Electrocardiol,10(2):152−160,2005における、B. A. S.らによる、「心磁計による不整脈基質の位置特定:副伝導路焼灼を参照として用いた方法論研究(Magnetocardiographic Localization of Arrhythmia Substrates: A Methodology Study With Accessory Path−Way Ablation as Reference)」に記載されているもの、およびInt. Congress Series,1300:512−515,2007における、ノムラ(Nomura)らによる、「心磁図による梗塞ベクトルの評価:心電図から推測できない起電力の検出(Evaluation of an Infarction Vector by Magnetocardiogram: Detection of Electromotive Forces that Cannot be Deduced from an Electrocardiogram)」に記載されているもの等の、電磁気センサーの観測計測値間のカーブフィッティング補間方法を用いる。残念ながら、カーブフィッティング方法の精度は通例、限られている。
最近では、機械学習技法が高解磁場画像生成のために用いられている。一例が、MCGマッピングにおける補間(Interpolation in MCG Mapping)、IEEE Engineering in Medicine and Biology 27th Annual Conference,上海,中国,4381−4384ページ,2005,S. Jiangらに提示されている。このアプローチは、ニューラルネットワークを用いて非線形の補間動作を学習することを説明している。
低解計測画像から高解磁気画像を生成することに向けたもう1つのアプローチは、観測された磁気画像を発生した電流インパルスを特定しようと試みる逆問題を利用することである。すなわち、様々な場所において得られた磁場計測値を用い、観測された(すなわち計測された)磁場を発生した電流源のロケーションおよびモーメントを推定しようと試みる。これは逆問題と呼ばれる。例えば、M. B.らによる、2つの異なるマルチチャネルSquidデバイス間の心磁計記録の変換(Conversion of Magnetocardiographic Recordings Between Two Different Multichannel Squid Devices)、IEEE Trans. on Biomedical Engineering,47(7):869−875,2000は、電流源の3D位置、大きさおよび配向を再構築するべく逆問題を解くことを記載している。電流源が分かれば、高解磁場は、再構築された電流源からビオ・サバールの法則を用いて計算されることができる。しかし、その開始のまずさのせいで、このアプローチは信頼できないことが多い。それでもなお、逆問題に対処することに向けたアプローチがいくつか提案されている。
しかし、逆問題に対処することに関する問題点は数多くある。ヘルムホルツの相反法則によれば、事前に電流およびそれらの数が既知でなければ、MCGのための逆問題は不良設定問題となる。例えば、ワールド原点にセンサーアレイから離れて配置される単一の電流を仮定する単純な場合が、心磁計による不整脈基質の位置特定:副伝導路焼灼を参照として用いた方法論研究(Magnetocardiographic Localization of Arrhythmia Substrates: a Methodology Study with Accessory Pathway Ablation as Reference),Europace,11(2):169−177,2009,R. J.らに記載されている。この状況は実際には満足されることができない。
脳内の神経活動を推定する等、多数の電流源を推定する場合には、逆問題は、J. Z. Wangらによる、リードフィールド分析によって求められる磁気源画像:独自の最小ノルム最小二乗推定(Magnetic Source Images Determined by a Lead−Field Analysis: The Unique Minimum−Norm Least−Squares Estimation)、IEEE Trans. Biomed Eng.,39(7):665−675,1992に記載されるもの等の拘束条件の下に置かれることができる。このアプローチは、大規模な非線形最適化問題を解くことを必要とし、それは計算に多大なコストがかかり、良好な初期値設定がなければ、望ましくない局所最適を招いてしまう場合がある。
代替的に、時間的情報および信号対ノイズ比を考慮することによって、逆問題は、A.マタニ(Matani)による、リードフィールドを用いたMEG逆問題(MEG Inverse Problem with Leadfieds)、15th Japan Biomagnetism Conference, 13(1):42−45, 2000に記載されているように、ビームフォーマおよび合成開口マグネトメトリ(synthetic aperture magnetometery、SAM)方法によってバイ対処されることができる。こうした種類の方法は特定の電流源の統計分析を必要とし、それ故、電流源に関する何らの仮定もない1度だけの2D磁場画像の利用を許さない。
それ故、逆問題に対処することは通常、それが、正則化法を利用することによって単純化されること(上述のマタニによって記載されているとおり)、および電流源の位置が事前に与えられること(P. Hughettによる、磁気源イメージングのための最適な、拘束条件付き線形反転法(An Optimal Constrained Linear Inverse Method for Magnetic Source Imaging)、Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference,1241−1245ページ,1993に記載されているとおり)を必要とする。
しかし、J. Z. Wangら(上述)によって説明され、さらに生体磁気コンピュータートモグラフィのシミュレーション研究(Simulation Studies of Biomagnetic Computed Tomography)、IEEE Trans. Biomed Eng.,40(4):317−322,1993,C. Ramonらにおいて説明されているように、逆問題に対する線形解は、一様な3D格子に電流の位置が固定される特別な場合には近似されることができる。
C. Ramonらは、心疾患診断の多くの用途において広く用いられている単一の電流源の場合には、逆問題は過剰な拘束条件を有しうることも示している。しかし、この場合であっても、逆問題はなお、初期値設定、および独立した拘束条件の数に強く依存する中規模の非線形最適化プロセスである。しかし、低密度の磁気計測は、良好な初期値設定を推定して逆問題を解くためには、限られた情報を提供することしかできない。例えば、64チャネルの日立のMCGシステムは、25mmのセンサー間隔を有する8×8格子上の磁場を計測するのみである。
必要とされているのは、観測される低解MCG分布図におけるノイズを首尾よくさらに低減するMCGシステムである。
同様に必要なのは、MCGシステムの観測計測値を改善するべく高解MCG分布図をより良く利用する方法である。
本発明の電流双極子を構築するシステムは、
複数の電磁気センサーを含むセンサーユニットであって、前記電磁気センサーは、前記電磁気センサーに垂直な方向のデータ値の低密度の計測値出力を作成し、前記低密度の計測値出力は、第1の分解能を有する第1の低分解能画像を構成する、センサーユニットと、
前記第1の低分解能画像を受け取り、前記第1の低分解能画像のより高分解能の表現である第1の高分解能画像を作成する高分解能画像合成器と、
前記第1の高分解能画像および前記第1の低分解能画像を受け取り、前記第1の低分解能画像の前記拘束条件を所与として、前記第1の高分解能画像によって表現される電流源の3次元(three−dimensional、3D)ロケーションおよびモーメントを算出する第1の逆問題ソルバデータ処理ブロックと、
前記第1の逆問題ソルバデータ処理ブロックから、前記算出された電流源の3Dロケーションおよびモーメントを受け取り、前記第1の低分解能画像内に示されるとおりの前記複数の電磁気センサーの前記低密度の計測値のうちの1つに各々対応する複数のデータ点位置を有する中間低解画像を計算する低分解能画像生成器と、
前記中間低解画像を受け取り、それを前記第1の低分解能画像と比較する第1の画像更新処理ブロックであって、前記中間低解画像内の各データ点位置について、もし、その現在のデータ値と前記第1の低分解能画像からのその対応する低密度の計測値の前記データ値との間の差が所定の閾値よりも大きければ、このときは、その現在のデータ値を維持し、さもなければ、その現在のデータ値を前記第1の低分解能画像からのその対応する低密度の計測値と置換し、その結果が、更新された中間低解画像となる、第1の画像更新処理ブロックと、
前記更新された中間低解画像を受け取り、前記更新された中間低解画像のより高分解能の表現である第2の高分解能画像を作成する第2の高分解能画像合成器と、
前記第2の高分解能画像からデータ点を抽出するデータ抽出処理ブロックであって、前記抽出されたデータ点は、前記第1の低解画像よりも高分解能の抽出場画像を構成し、前記抽出場画像は前記抽出されたデータ値のサブセットを含み、前記サブセット内の各抽出されたデータ値は、前記第1の低分解能画像内に示されるとおりの前記複数の電磁気センサーの前記低密度の計測値のうちの1つに対応する、データ抽出処理ブロックと、
前記抽出場画像を受け取り、前記抽出されたデータ値の前記サブセットを前記更新された中間低解画像内のそれらの対応する値と置換し、その結果が、更新された抽出場画像となる第2の画像更新処理ブロックと、
前記第2の高分解能画像および更新された抽出場画像を受け取り、前記更新された抽出場画像の拘束条件を所与として、前記第2の高分解能画像によって表現される前記電流源の第2の3Dロケーションおよびモーメントを算出し、前記電流双極子は前記第2の3Dロケーションおよびモーメントによって定義される第2の逆問題ソルバデータ処理ブロックと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記作成される低密度の計測値出力内の前記データ値は磁気データ値であることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記中間低分解能画像は、前記第1の低分解能画像に等しい分解能のものであり、前記第1の低分解能画像との1対1のデータ点対応を有することを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記低分解能画像生成器によって計算される前記中間低解画像は磁場の中間低解画像であることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記所定の閾値は0.4e-3であることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記第1および第2の高分解能画像合成器は共通の高分解能画像合成データ処理ブロックの一部であることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記データ抽出処理ブロックによって抽出される前記場画像は磁場画像であることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記データ抽出処理ブロックによって抽出される前記場画像は前記第2の高分解能画像と同程度の分解能のものであることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記第1および第2の画像更新処理ブロックは共通の画像更新処理ブロックの一部であることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記第1および第2の逆問題ソルバデータ処理ブロックは共通の逆問題ソルバデータ処理ブロックの一部であることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記電流双極子を構築するシステムは、前記電磁気センサーのM×Mアレイを有する心磁図(magnetocardiogram、MCG)システムであることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築するシステムにおいて、前記システムは脳磁計(magnetoencephalograph、MEG)システムであることを特徴とする。
ここで、本発明の電流双極子を構築する方法は、物理的磁気センサーから得られた現実の低分解能(低解)画像から電流双極子を構築する方法であって、
前記現実の低解画像の、前記現実の低解画像よりも高分解能のものである第1の高分解能(高解)画像表現を構築するステップと、
前記第1の高解画像によって表現される第1の推定電流源の第1の2次元(2dimensional、2D)ロケーションを推定するステップと、
前記第1の推定電流源を、逆問題を初期値設定するために用い、ビオ・サバールの法則を前記現実の低解画像からの拘束条件とともに用い、再構築中間低解画像を作成するべく、前記物理的磁気センサーのうちの1つに各々対応する複数のシミュレートセンサー位置における低解磁場を計算するステップと、
前記再構築中間低解画像を以下のように更新するステップ、すなわち、前記再構築中間低解画像内の各センサー位置について、もし、その現在の磁場値と前記現実の低解画像から決めるとおりの前記その対応する物理的磁気センサーの値との間の差が所定の閾値よりも大きければ、このときは、その現在の磁場値を維持し、さもなければ、その現在の磁場値を前記現実の低解画像からの前記元の対応する値と置換し、その結果が、更新された再構築中間低解画像となる、更新するステップと、
前記更新された再構築中間低解画像の、前記再構築中間低解画像のより高分解能の表現である第2の高解画像表現を構築するステップと、
前記第2の高解画像から磁場値を抽出することによって、前記現実の低解画像よりも高分解能のものである抽出場分布図を形成するステップであって、前記抽出場分布図は、前記再構築中間低解画像と等しい分解能の前記抽出されたデータ値のサブセットを含み、前記サブセット内の各抽出されたデータ値は前記再構築中間低解画像内のデータ値との1対1対応を有するステップと、
前記抽出場分布図内で、前記サブセット内の各抽出されたデータ値を前記再構築中間低解画像内のその対応するデータ値と置換するステップであって、その結果が、更新された抽出場分布図となる、ステップと、
前記第2の高解画像によって表現される第2の推定電流源の第2の2Dロケーションを推定するステップと、
前記第2の推定電流源を、前記逆問題を初期値設定するために用い、前記更新された抽出場分布図を前記逆問題に対する拘束条件として用い、前記電流双極子を定義するべく前記逆問題を解くステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築する方法において、前記第1の高解画像は、前記現実の低解画像を高解モデルにフィッティングすることによって構築されることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築する方法において、前記高解モデルは、ランダムに生成される、既知の電流源を有するシミュレート高解磁気画像のセットのPCA分析によって作り上げられることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築する方法において、前記第2の高解画像は、前記更新された再構築低解画像を前記高解モデルにフィッティングすることによって構築されることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築する方法において、前記抽出場分布図は前記第2の高解画像と同程度の分解能のものであることを特徴とする。
また、本発明の電流双極子を構築する方法において、前記抽出場分布図および前記第2の高解画像はどちらも36x36画像分布図であることを特徴とする。
図1Aおよび図1Bは、それぞれMEG装置およびMCG装置の例を示す図である。 高解2D MCG画像の2つの画像例を示す図である。 MCGシステムを示す図である。 高解モデルを利用するMCGシステムにおける単純化されたプロセスの概略フローを示す図である。 求められた、電流の3D位置ベクトルおよびモーメントベクトル(すなわち電流双極子)の2つのあり得る利用法を示す図である。 主成分分析(principal component analysis、PCA)によって高解モデルを作る好ましい方法の単純化された概要を示す図である。 図6の方法のより詳細な概要である。 図8はシミュレーション構成における3D空間の心臓体積の上面図および側面図を示す図である。 合成された訓練用画像のいくつかの例を示す図である。 本発明のいくつかの態様の説明を容易にするために種々の式(式1ないし式6)を示す。 本発明のいくつかの態様の説明を容易にするために種々の式(式7ないし式11)を示す。 本発明のいくつかの態様の説明を容易にするために種々の式(式12)を示す。 本発明による心臓体積内の深さ層を示す図である。 段落番号0082に記載の数式対深さ、Sz、のグラフである。 目下好ましい方法および従来技術の方法によって生成された高解画像をグラウンドトゥルースのサンプルと比較する図である。 逆問題の算出における構成を示す図である。 逆問題を解く1つのプロセスの概要である。 逆問題を解く目下好ましい方法/システムの概要である。 逆問題を解く目下好ましい方法/システムを示すフローチャートである。 2Dセンサーアレイおよび対応する高解磁場画像を示す。 逆問題を解く目下好ましい方法を説明する上で役立つ種々の式を示す。 逆問題を解く目下好ましい方法を説明する上で役立つ種々の式を示す。 図20aおよび20bは本発明の例におけるセンサー面および境界ボックスの空間配置を示す図である。 低解計測値(すなわち低解画像)、従来技術の方法によって復元された/作られた高解磁場画像、目下好ましい方法によって生成された高解磁場画像、およびグラウンドトゥルースの高解画像を示す図である。 目下好ましい方法から生じる3D位置特定誤差を示す表1を提供する。 電流源の大きさの推定誤差を示す表2を提供する。 推定電流モーメントと本物の電流モーメントとの間の方向の差を示す表3を提供する。 低解計測値によって提供された低解磁気画像、図15に示されるとおりの線形モデルによって復元された高解磁場画像、図16に示されるとおりの目下好ましい方法によって得られた再構築電流を所与として計算された高解磁場、および本物の電流源を所与として計算された、グラウンドトゥルースの高解磁場を示す。 ボクセル電流源についての位置特定誤差を示す。 実際のファントム実験を示す。 様々な深さレベルにおいて回復された様々な高解画像を示す。
電流源推定は種々の電気イメージングおよび磁気イメージング技術にとって共通の問題である。電流源の推定は多くの研究分野および臨床的応用分野にとって有益である。例えば、脳内の電流源の位置およびモーメントの推定は、細胞集成体の機能組織体等の神経集団を研究するための重要な示唆を有し、心臓内の異常な電流源の位置特定は、心筋梗塞および狭心症等の虚血性疾患を診断するために重要な意味を持つ。電流源の推定はカテーテル検査室における患者にも治療および経過観察の両方のために、例えばウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群の早期興奮経路の検出のために、利益になる。
通例、磁気センサーが用いられ、生きている組織から発出する磁場のz成分を時間領域で連続的に計測する。これは一連の2D磁場画像を生じさせ、そこで、各2D磁場画像は、例えば、心周期における心房収縮段階の開始等の、特定の生理機能の時点に対応する。様々な場所において得られた磁場計測値を用い、計測された磁場を発生した電流源のロケーションおよびモーメントを推定しようと試みることは逆問題と呼ばれる。
電流源のこの推定されたロケーションおよびモーメントは3D空間内の電流双極子(または、理解され得るように、流れの双極子)と考えることができる。当技術分野において周知のように、流れの双極子とは吸い込み点と発生源を分離したものである。この基本定義を脳のシナプス内の電流双極子に適用すると(シナプスは興奮性であるかそれとも抑制性であるかに依存して)、樹状突起は電流双極子の発生源の役割を果たし、細胞体は吸い込み点の役割を果たし得る(またはその逆)。
本願明細書においては、脳磁図検査(MEG)および心磁図検査(MCG)において用いられる超伝導量子干渉素子(SQUID)センサー等の複数の磁気センサーから取得された低密度の計測値のセットに基づき逆問題を解くために、モデル学習に基づくアルゴリズムが開発される。まず、磁気センサーから得られた低密度の計測値に線形モデルをフィッティングすることによって高分解能(すなわち高解)磁場画像が推定される。好ましくは、高分解能画像は、低分解能画像の分解能よりも少なくとも20倍を超えて大きい分解能を有することによって、低分解能画像と区別される。モデルは、ビオ・サバールの法則に基づきランダムに生成された多数の高解磁場画像から基本的に成る、合成された高解訓練用画像のライブラリーを用いて構築される。
次に、推定された高解磁場画像の接線画像内の最大点として電流源の2D位置が検出される。最後に、前のステップによって初期値設定された逆問題を解くために、二重更新アルゴリズムが開発される。復元された高解磁場は逆問題により多くの拘束条件を提供し、精度を向上させることを助けることが示される。単一点双極子モデルについてのシミュレーションおよび実際の実験は、本アプローチは電流源のロケーションおよびモーメントを正確に推定することができることを示す。
本発明を詳細に説明する前に、典型的な心磁計システムの全体構造をまず記載するとともに、本発明の基礎的要素のいくつかを記載することが参考になろう。
図3を参照すると、MCGシステムは、少数の個々の電磁気センサー13(通例、64個以下のセンサーの平面アレイとして配列される)を収容するMCGセンサーユニット11から成る。身体内の電気インパルス17が磁場15を作る。この場合、人間の心臓19は、観測される、電気インパルス17の発生源として(すなわち電流源として)機能する。
各電磁気センサー13はキャプチャー点であり、以下、キャプチャー13と呼ばれる場合がある。各キャプチャー13は、患者の胸部21(すなわち人間の胴)から発出する、センサー平面アレイに垂直な方向(すなわちz方向)の1次元(すなわち1D)磁気波形を計測する。z方向の所与の深さにおけるキャプチャー13のアレイの深さ計測値(すなわち1D磁気波形)を整合させること(または同期させること)によって、所与の深さにおける2次元(2D)MCG分布図を構築することができる。MCGセンサーユニット11は通常、患者の胸部21の上方5ないし10センチメートルに配され、患者の心臓磁場を非侵襲的に計測する。かくして、キャプチャー13のアレイは電磁気的活動の低分解能(以下、低解)の2次元(2D)MCG分布図の一群を計測する。
低解2D MCG画像分布図をより良く解釈するためには、所与の組織、すなわち今の場合では人間の心臓、内の電気的活動のモデルを利用することが役立つ。好ましくは、このモデルは、電磁気的活動の低解2D MCG分布図を受け取り、該低解2D分布図に対応するシミュレート高解2D MCG分布図を出力することができる高解モデルである。これは、心臓19を心臓組織のブロック23としてシミュレートし、心臓組織のブロック23に基づき高解モデルを定義することによって達成することができる。
図4に、高解モデルを利用するMCGシステムにおける単純化されたプロセスの概略フローが示されている。物理的MCGセンサーユニット11は、上記で説明されたように、第1の低解MCG分布図、すなわち画像、12を作成する。この第1の低解MCG画像12はその後高解モデル14に渡され、該高解モデル14は高解、2Dの第2のMCG画像16を作成する。好ましくは、高解モデル14は、以下により詳細に説明されるように、多数の訓練用高解画像のプリンシプル成分分析(principle component analysis、PCA)に基づく。高解の第2のMCG画像16は第1のMCG画像12のより高分解能の画像表現である。例えば、第1のMCG画像12がM×M画素の分解能を有するならば、第2のMCG画像16はP×P画素の分解能を有すればよい。ここで、P≫Mである。さらに好ましくは、第2のMCG画像16は、第1のMCG画像12よりもより高い均一な画素密度を有する。例えば、第1のMCG画像12が20cm×20cmの画像エリアに及ぶならば、その画素密度は400cm2当たりM×M画素になろう。一方、対応する、第2のMCG画像16の同じ画像エリアについての画素密度は400cm2当たりP×P画素になろう。第2のMCG画像16の画像エリアが第1のMCG画像12のものよりも大きい場合には、第2のMCG画像16はその画像エリア全体にわたり同じ画素密度を維持することが好ましいことに留意されたい。
逆問題を解く好ましい方法/システムを詳述する前に、高解モデル14を定義して用いる好ましい方法/システムをまず詳細に記載し、さらに逆問題に対処するための予備的方法を記載することが有益である。逆問題に対処するこの予備的方法を記載した後、好ましい実施形態全体の詳細な記載が以下に提示される。
本実施形態は高解MCG画像の復元(すなわち生成)の問題を事例ベースの超分解能問題として考える。通例、事例ベースの問題は、本物の例(すなわち本物のサンプル画像)のライブラリーを必要とし、そのライブラリーからこのような本物の例の特徴を学習する必要がある。しかし、高密度の磁場を計測することは、不可能ではないとしても、現実的ではないので、直接観測された本物の計測値からこのような本物の例を得ることは実現可能ではない。従って、目下好ましい実施形態は、コンピューターで生成された(すなわち合成の)高解(訓練用)MCG画像を訓練の目的のための本物のサンプル画像のライブラリーとして用いる。すなわち、本モデル学習アルゴリズムは、合成された高解MCG画像に基づく。
サンプル画像の本ライブラリーを含む合成高解MCG画像は好ましくはビオ・サバールの法則に基づきランダムに生成される。これらのサンプル画像より、好ましくは主成分分析(PCA)を用いて、線形モデルが構築される。次に、物理的MCGセンサーユニットからの低密度の、本物の計測値が、以上のように構築された線形モデルの部分空間内に射影され、モデル係数を推定し、線形モデルのモデル具体例として高解MCG画像を復元すればよい(すなわち作る、合成するまたは生成する)。このモデル具体例は、物理的MCGセンサーの低密度の計測値によって定義された低分解能画像/分布図の高解MCG画像表現として高解モデルから出力されればよい。
図6を参照しながら概括すると、複数の高分解能訓練用画像42aないし42kが、高解モデル14を定義するべく主成分分析(PCA)ブロック22、に送られる。上記で説明されているように、解決する必要がある当面の問題は、多数の高分解能訓練用画像42a〜42kをどのようにして得ればよいかである。なぜなら、例えば、図3に示されているように、最新の物理的MCGセンサーユニットを前提とすると、このような高分解能画像/分布図は物理的に入手可能ではないからである。この問題に対する目下好ましい解決策は、必要とされる高分解能訓練用画像42aないし42kをシミュレートすることである。
図7を参照すると、図3および6のものと同様の要素はすべて同様の参照文字を有し、上記で記載されることであり、基本的な概念は、心臓19を(図3に示される)心臓組織ブロック23としてシミュレートし、次に、心臓組織ブロック23内の複数の電流インパルス36をシミュレートすることである。心臓組織23(および心臓19と物理的MCGセンサーユニット11との間の任意の他の介在組織/媒質)の物理的特性は既知であるので、電流インパルス36によって生成されたとおりの、心臓組織ブロック23を通じた磁場の伝播がシミュレートされることができる。心臓組織ブロック23のサイズは心臓19と同程度のサイズのものであればよい(または平均的な人間の心臓と同様の体積のものであればよい)。
図7では、心臓組織体積(すなわちブロック)23上に図3の物理的MCGセンサーユニット11と同様のシミュレートMCGセンサーユニット11’が示されている。シミュレートMCGセンサーユニット11’は、図3の物理的電磁気センサー13と同様の数のシミュレート電磁気センサー13’を収容することができよう。この場合において、シミュレートMCGセンサーユニット11’は、図3のものと同じく、低分解能MCGセンサーユニットとなる。しかし、今の場合の目的は物理的MCGセンサーユニットからの計測読み取り値を強化することであるので、さらに、シミュレートMCGセンサーユニット13’は、任意の所望の特質を有するように自由に定義できるので、低分解能のシミュレートMCGセンサーユニット11’は仮定的な高分解能のシミュレートMCGセンサーユニット32と置換されることが好ましい。
仮定的な高解MCGセンサーユニット32は所望の高解訓練用MCG画像42a〜42kと同様の分解能を有するものになろう、それ故、シミュレート電磁気センサーのより大きなアレイ34、所望の高解MCG画像の1画素につき1個、を収容するものになろう。ここで、心臓組織体積23内にランダムな電流インパルス36を定義することもあり得、その結果生じる磁場38が、ビオ・サバールの法則を用いて生成される。これで、高解MCGセンサーユニット32は心臓組織体積23内の種々の深さにおける磁場38の高分解能読み取り値を作る(すなわち高解訓練用MCG画像を生成する)ことになろう。
実際上の理由で、心臓組織体積23内の所定の限られた数の深さ、すなわち層40、における高解訓練用MCG画像を生成することが好ましい。すると、個々の層40は心臓組織体積23から抽出され、各深さレベルのための個々の高解訓練用MCG画像42を作るために分けられることができる。多数のランダムな電流インパルスが定義され、それらの磁場が生成され、その結果生じるレベル画像が作られることになることを理解されたい。1つの実施形態では、1000個のランダムな電流インパルスが定義され、深さレベル毎に1000個のサンプル画像が作られる。これらのシミュレート高解訓練用MCG画像42はその後、PCAベースの高解MCG画像モデル14を構築するために用いられる。
本実施形態では、仮定的なシミュレート高解MCGセンサーユニット32によって覆われるエリアは、シミュレート低解MCGセンサーユニット11’によって覆われるエリアと同じとすることができ、また、物理的な低解MCGセンサーユニット11のものに一致することができる。高解モデル14の構築のより詳細な説明は以下のとおりである。
本実施形態は種々の計算デバイス(またはデータ処理デバイス)を利用し、ランダムな電気インパルス電流によって生成された合成高解MCG画像のセットから線形モデルを学習する(すなわち作る)。次に、MCGセンサーユニットから受け取られた低密度のデータ(すなわち低分解能画像)が線形モデル上に射影され、そこから低分解能画像の高分解能画像表現が作られる。
図8を参照すると、上面図(a)が、2Dセンサーアレイ(またはセンサー面)の上面図を、シミュレーション構成における、側面図による3D空間心臓体積33[側面図(b)]と関連付けながら示している。本例では、上面図(a)は、8×8センサーアレイ状に配列される64個の物理的センサー13(電磁気(SQUID)センサー13等のもの)を備えるMCGセンサーユニット(図3のMCGセンサーユニット11等のもの)の上面図を示す。ただし、本実施形態では、x方向およびy方向に隣接する本物の物理的センサー13同士の間に4つの仮想センサー31のセットが直線状に並んで挿入される。加えて、4つの角の物理的センサー13、およびそれらの、仮想センサー31の4つの整列したセットによって画定される正方形エリアは追加の仮想センサー31の4×4アレイで埋められる。かくして、本実施形態は64個の物理的センサー13に1232個の仮想センサー31を追加して合計1296個のシミュレートセンサーとする。これは36×36センサーアレイと等価であり、本シミュレート高解訓練用画像の1つの実装のための基盤を構成する。1つのセンサーにつき1つの画像画素を対応付け、本実装はかくして高解MCG画像内にP×P個の(P>8)画素を提供する。好ましくは、センサー面は心臓体積の境界ボックス33の上方5cmないし10cmにある。今の場合、境界ボックス33は1000cm3(すなわち10cm×10cm×10cm)である。本例では、各高解MCG画像における画素密度は(1296画素)/(100cm2)、すなわち1平方センチメートル当たり約13画素となろう(つまり、高解画像は、低解画像の20倍を超える分解能を有する)。電流は、3D点に配置されるベクトルによって表現される。
仮想センサーの数、および従ってPの値は設計上の選択であることを理解されたい。図10Aないし10Cは、以下の説明を容易にするために種々の式(式1ないし式14)を示す。
上記で説明されたように、訓練ステップにおいて、高解P×P MCG画像のセット(ここで、P≫Mであり、例えば、PはMよりも4倍大きいとしてもよい)が合成される。各高解P×P MCG画像を生成するために、ランダムなモーメントおよびランダムな3D位置の両方を有する単一の電流が定義される。その結果生じる高解P×P MCG画像が、式2に基づき計算される。
各合成高解MCG画像は、ランダムなモーメントおよび3D位置の両方を有する単一の電流によって生成される。心臓によって発生される磁場は非常に弱いので(10-12ないし10-10テスラ)、高解MCG画像は好ましくは0〜255に正規化され、JETカラー分布図を用いて表示される。このようにして、K個の高解MCG訓練用画像が生成される、すなわち合成される。画像ベクトルはすべて集中化され(平均ベクトルはμによって示される)、それらは行列A内に積み重ねられる。それ故、行列AはP×PベクトルのK個の列から成る。PCAが適用され、行列Aの固有ベクトルを抽出し、かくして固有行列Σを定義する。
図9に、合成された訓練用画像のいくつかの例が示されている。4つのそれぞれの深さ、すなわち層、において生成された異なるMCG画像(すなわち4つの2D MCG画像)の4つの横列が示されている。深さが変わるにつれてMCG画像同士の間に大きな変動が見られることができる。
図11に、これらの深さ層41の説明図が示されている。本実施形態では、異なる深さ層41において電流がランダムに生成される。深さ層のセットを選択するためにあらゆる深さをサンプリングするのは徹底的すぎることになろう。このアプローチは、以下においてより完全に説明されるように、Bzは電流の深さの線形関数として近似されることができることを仮定する。
本例では、均等に分布した10個の深さ層、すなわちレベル、の各々において1000個の高分解能訓練用MCG画像サンプルが生成された。
次に、図13に示されるように、高解MCG画像を作る本方法のBz図およびBxy図が上述の従来技術のバイキュービック補間方法と比較され、さらに、グラウンドトゥルースの画像と比較された。評価の目的のために、グラウンドトゥルースの電流からビオ・サバールの法則に基づき再構築された高解MCG画像が示されている。物理的条件をより良くシミュレートするために、各シミュレートセンサーに5%一様分布ランダムノイズが加えられ、次に、ノイズのあるセンサーの結果に本好ましい方法および従来技術のバイキュービック補間方法が適用された。3つの画像の対照比較より視覚的に明らかであるように、目下方法を用いて構築された高解MCG画像の方がグラウンドトゥルースのMCG画像により厳密に一致する。このように、本方法は高解MCG画像の構築においてバイキュービック補間方法よりも高いレベルの精度を達成する。
以上のように高解訓練用MCG画像が再構築されると、生成された高解MCG画像は、このような画像を作り出すのであろう電気インパルス電流のロケーション、深さ、大きさおよび配向を特定するべく分析されればよい。
上述されたように、観測された物理的計測値から得られる本物のMCG画像は通例、特定の電気インパルス電流情報を直接回復するために十分な情報を提供しない低解の2D MCG分布図で構成される。しかし、低解の2D MCG分布図の高解MCG画像の推定が構築されれば、電流の2D位置は、構築された高解MCG画像の接線成分の最大点として位置特定されることができる。すなわち、構築された高解MCG画像を分析することによって電流ロケーションの2D推定値が得られることができる。
位置特定の精度を向上させるための目下好ましい方法は、電流の3D位置およびモーメントの両方を再構築する非線形最適化、すなわち逆問題、を解くことである。
線形モデルによって作成される推定高解MCG画像の精度が高いほど、逆問題のための初期値設定は良好になり、それが大域的最適解により速く収束するのを助ける。同時に、電流の深さ、大きさおよび配向も回復される。
より具体的には、本方法は2つのステップを反復的に繰り返す(すなわち、線形モデルを用いて高解MCG画像を推定することと推定された高解MCG画像から逆問題を解くこととを繰り返す)。第1のステップは3D電気インパルス電流の発生位置を推定し、第2のステップはその大きさおよび配向を推定発生位置に基づき再構築する。3D電気インパルス電流の発生位置の推定においては、モデルに基づく復元から推定された2D電流ロケーションが初期値設定として用いられる。
本方法は効率的、正確で且つ信頼性が高く、特別な仮定も必要としない。明解にするために、本システム/方法は単一の電気インパルス電流の場合のみに適用されるように示されている。しかし、本システム/方法/デバイスの、複数のインパルス電流への拡張は容易であることを理解されたい。
推定高解MCG画像から2D推定値を生成する好ましい方法は以下のとおりである。
高解MCG画像Bz(i,j)(i=1,2,...,N;j=1,2,...,N)が与えられると、Bz(i,j)の接線成分B’xy(i,j)の最大点が電流の2D位置(xp,yp)を指す。これは図13の第2の横列の画像に見ることができる。Bz(i,j)の接線成分は式5の式を用いて計算されればよい。これで、残されているのは、逆問題を解くこととなる。
高解モデル14を定義して用いる好ましい方法/システムを記載し、逆問題を解く際に再構築高解画像を用いる予備的方法を記載したので、今度は、以下に、逆問題を解く改良された方法/システムの詳細な説明が提示される。
上記で説明されているように、磁気イメージングの適用において正確な結果を得るためには電気双極子の正確な再構築が重要であり、双極子再構築のための好ましい方法/システムは、逆問題を解くことに基づく。さらに、逆問題を解く好ましい方法/システムの信頼性および精度は、独立した拘束条件または計測値の初期値設定および数に大きく依存する。より多くの拘束条件または計測値を得ること/作ることによって、信頼性および精度を向上させることができる。以下の方法/システムは、MCGシステム等の物理的磁気イメージングシステムから得られる拘束条件または計測値の数を増やすことに焦点を合わせる。
第1のステップは、限られた数の物理的マネンティックセンサーによって作成される現実の低解画像/分布図から高解画像を合成することである。上記で説明され、図6および7に説明的に概要が示されているように、このような高解画像を合成するための高解モデルを作る目下好ましい方法は、多数の高解訓練用画像を合成し、PCA分析を適用するというものである。高解モデルが作られれば、それを用いて現実の低解画像の計測値から高解画像を合成すればよい、すなわち再構築すればよい。次に、再構築された高解画像からイニチラズション条件/拘束条件が抽出され、逆問題を解けばよい。
図15に、逆問題を解くための上述のプロセスの概要が示されている。現実の低解画像61(物理的計測から得られる)が高解モデルフィッティングブロック63に送られ、高解モデルフィッティングブロック63はモデルフィッティングによって高解画像を再構築する。高解画像から電流双極子が求められ、それが逆問題ソルバ(データ処理)ブロック65のための初期値設定条件を提供する。現実の低解画像からの拘束条件(例えば物理的磁気計測値)も逆問題ソルバブロック65に送られ、逆問題ソルバブロック65は(好ましくは3Dの)推定電流源20を出力する。すなわち、逆問題を解くために元の低解画像の計測値が用いられる。
逆問題ソルバの精度を向上させる好ましい方法/システムの概要が、図16のブロック図および図17のフローチャートを参照しながら提供される。基本理念は、毎回、より正確な初期値設定条件および拘束条件を提供しながら、逆問題ソルバブロックを複数回用いることである。説明の目的のために、図16および17の例は、逆問題ソルバブロックを2回用いること、ならびに第1の逆問題ソルバブロック73に送られるものと比べて第2の逆問題ソルバブロック85のための初期化条件および拘束条件を向上させるプロセスを示す。
予備的ステップS0は、ランダムに生成されたシミュレート高解MCG画像(例えば上述のもの等)のセットから高解モデルを作り上げることである。好ましくは、これはPCA分析によって達成される。高解モデルは高解モデルフィッティングブロック71の一部を形成する。
一般プロセスは、MCGシステム内のもの等の物理的磁気センサーから得られた現実の低解画像/分布図61にアクセスすることから開始する(ステップS1)。
次のステップS2は現実の低解画像61の高解画像表現を構築することである。これは、現実の低解画像61を高解モデルフィッティングブロック71に送り、該ブロック71が現実の低解画像61を、予備的ステップS0において作られた高解モデルにフィッティングし、高解画像を再構築することによって達成されればよい。
次に、再構築された高解画像から電流源の2Dロケーションが推定される(ステップS3)。電流源の推定2Dロケーションから初期値設定パラメーターの第1のセット(初期値設定_1)が求められる(ステップS4)。初期値設定パラメーターの第1のセット(初期値設定_1)、および拘束条件の第1のセット(拘束条件_1)は逆問題ソルバブロック73に送られる。
ステップS4において、与えられた推定電流源からの初期値設定(すなわち初期値設定_1)は、拘束条件_1とともに、(逆問題ソルバ73内で)逆問題を解くために用いられる。ビオ・サバールの法則を用い、物理的磁気センサー(例えばMCGシステムからのもの)に各々対応する複数のシミュレートセンサー位置における低解磁場が計算され、再構築低解画像を作成する。該画像は本願明細書において推定電流源_1として特定される(図16参照)。
推定電流源_1は処理ブロック75に渡され、処理ブロック75は低解計測値(各々、低解画像61の現実の物理的計測値と(画像画素ロケーションによる)1対1対応を有する)を計算する。計算された低解計測値(すなわち第2の低解画像/分布図または再構築された低解磁場)は処理ブロック77に渡され、処理ブロック77は次に、第1の低解画像61の実際の物理的計測値を考慮して、計算された低解計測値を更新する。これらのプロセスステップはステップS5に記載されている。
ステップS5において、再構築された低解磁場(すなわち第2の低解画像)は元の低解計測値(すなわち第1の低解画像61)と比較され、比較の結果は第3の低解画像となる。すなわち、第2の低解画像内の各算出計測値は第1の低解画像61内のその対応する物理的計測値と比較され、2つの対応する計測値の間の差が(好ましくは0.4e-13の)所定の閾値よりも大きければ、第2の低解画像の算出値は維持され、さもなければ、それは(第1の低解画像61からの)対応する元の計測値と置換される。第1の低解画像および第2の低解画像をこのように組み合わせることで第3の低解画像を構成する。換言すると、(再構築された)第2の低解画像は以下のように更新され、第3の低解画像を作成する:第2の低解画像内の各センサー位置について、もし、その現在の磁場値と第1の低解画像61内のその対応する物理的磁気センサーの値との間の差が所定の閾値よりも大きければ、このときは、その現在の磁場値は維持され;さもなければ、その現在の磁場値は元の物理的計測値と置換される。
更新された再構築低解画像(すなわち第3の低解画像)は高解モデルフィッティングブロック79に送られ、高解モデルフィッティングブロック79は第3の低解画像から第2の高解画像を構築する(ステップS6)。前述同様に、これは、第1の低解画像を高解モデルにフィッティングすることによってなすことができる。高解モデルフィッティングブロック79および高解モデルフィッティングブロック71は共通のデータ処理ブロックの一部であってもよいし、または各々、別個のデータ処理ブロックであってもよい。
次に、第2の高解画像は処理ブロック81に渡され、処理ブロック81は計測値を再度抽出するが、今回は、第1の低解画像61内に見いだされるよりも多くの計測値を抽出する。それでもなお、(ブロック75〜77およびステップS5を参照して上記で説明されたように、)第2の高解画像から抽出された計測値のサブセットは物理的計測値との1対1対応を維持する。抽出された計測値は抽出場分布図(または抽出画像分布図)を構成する。ステップS7に記載されているように、抽出場分布図は、現実の低解画像61内で見いだされるよりも多くの磁場値を第2の高解MCGから抽出することによって作られる。すなわち、第1の低解画像61の元の64個の計測値よりも多くの補間計測値が第2の高解MCG画像から抽出される。例えば、15x15個または36x36個の計測値を抽出することができ;その場合、抽出場分布図は15x15画像/分布図または36x36画像/分布図をそれぞれ構成する。1つの実装では、高解フィッティングモデルフィッティングブロック79によって作成される高解画像は351×351分解能を有し、ブロック81は351×351個の計測値を抽出する。それ故、抽出場画像分布図の分解能は、(現実の計測値によって得られる)元の低解画像/分布図61よりも高く、高解モデルフィッティングブロック79によって作成される第2の高解画像と同様の分解能に達することができる。
さらに、任意選択的な実装では、高解モデルフィッティングブロック79によって作成されるこの第2の高解画像は、高解モデルフィッティングブロック71によって作成される第1の高解画像よりも高い分解能のものとなってもよい。これは、高解モデルフィッティングブロック79の定義において、高解モデルフィッティングブロック71の定義において用いられたものよりも高い分解能の訓練用画像を用いることによって達成することができる。この場合、ブロック81から抽出される場画像分布図は、高解モデルフィッティングブロック71によって作成される第1の高解画像よりも高い分解能のものになり得る。
次に、ステップS9に記載されているように、抽出場分布図は処理ブロック83に渡され、抽出計測値をさらに更新する。抽出場分布図は好ましくは以下のように更新される:図16において線89によって示されるように、抽出場分布図内において、物理的磁気センサーに対応するセンサー位置における抽出値(抽出計測値の上述のサブセットのもの)をそれらの対応する更新された再構築低解画像値(すなわち第2の低解画像からのもの)と置換する。すなわち、抽出計測値の、対応する64個の構成要素は、更新された低解計測値によって置換される。
低解計測値更新ブロック77および抽出計測値更新ブロック83は共通の画像更新処理ブロックの一部であってよいことを理解されたい。
更新された抽出場分布図は、拘束条件の第1のセット、拘束条件_1、よりも大きい、拘束条件の第2のセット(すなわち拘束条件_2)を構成する。高解モデルフィッティングブロック71を参照して上述されたものと同様の様式で、高解モデルフィッティングブロック79によって作成された第2の高解画像から初期値設定パラメーターの第2のセット(初期値設定_2)が求められる(すなわち、その電流源の2Dロケーションが推定され、それが、逆問題を解くための初期値設定として用いられる)。初期値設定パラメーターの第2のセット(初期値設定_2)および拘束条件の第2のセット(すなわち拘束条件_2)は逆問題ソルバブロック85に渡され、逆問題ソルバブロック85は初期値設定_2および拘束条件_2を用いて逆問題を再び解く(ステップS10)。これは、第1の推定電流源(推定電流源1)よりも正確である第2の推定電流源(推定電流源_2)87を作成する。逆問題ソルバブロック85および逆問題ソルバブロック73は、共通のデータ処理ブロックの一部であってもよいし、または各々、別個のデータ処理ブロックであってもよい。
逆問題ソルバブロック73および85は、共通の逆問題ソルバブロックの一部であってもよい。
以下に、図16および17の好ましい方法/システムのより詳細な実装が記載される。
上記で説明されたように、高解磁場画像は逆問題を解くための良好な初期値設定およびより多くの拘束条件を提供するだけでなく、より大きな診断的意義も提供する。医師は高解画像から心臓内の電気的活動を直接「見る」ことができる。明解にするために、単一の電流源から複数の電流源への拡張は当業者の思考力の範囲内であるという理解のもとに、本願明細書においては単一の電流源の例が記載されている。まず高解磁場画像がモデル学習に基づき生成される。本物の計測値から高解磁場画像を得ることは実行不可能であるので、合成された高解磁場画像がサンプルの訓練用画像として用いられる。訓練用画像はビオ・サバールの法則に基づきランダムに生成される。アルゴリズムは、主成分分析(PCA)を適用することによって、合成されたランダムなサンプル高解磁場画像から線形モデルを構築する。実際には、SQUIDのアレイから得られた低密度の計測値が線形モデルの部分空間内に射影され、モデル係数が推定され、図18bに示されるように、モデル具体例として高解磁場画像が復元される(すなわち生成される)。
図18cは高解磁場画像の接線成分を示す:画像の最大点は電流源の2D射影を表す。
構築された高解磁場画像(図18b)から電流源の位置および大きさのための良好な初期値設定が抽出されることができる。高解磁場画像の接線画像内の最大点(図18c参照)は電流源の、x−y平面上への2D射影を示す。2つの磁極の間の距離(図18bおよび18c参照)は電流源の深さの初期推定値を与える。電流源の大きさも、構築された高解画像から磁場の最大値を計算することによって推定されることができる。
ビオ・サバールの法則より、磁気ファイルドは、電流源の位置パラメーターに関する非線形関数であり、電流源のモーメントパラメーターに関する線形関数であることが理解されることができる。従って、目下好ましい方法は、大きな最適化プロセスにおいてすべての未知数を関わらせるのではなく、2つのステップを反復的に繰り返す二重更新アルゴリズムを利用する。第1のステップは、非線形最適化を解くことによって電流源の3D位置を推定し、第2のステップは、線形系を解くことによってその大きさおよび配向を再構築する。復元された高解磁場画像からの良好な初期値設定を用いて、本方法は正確且つ信頼性の高い結果を効率的に達成する。さらに、高解磁気ファイルドは逆問題に対してより多くの拘束条件を提供することができ、そのことが、精度を向上させることを助けることが示されている。
以下の詳細な記載は、3D空間内のx−y平面上に、M×M個の磁気センサーから成るプランナーセンサーアレイが配されることを仮定する。各センサーは磁場のz成分、すなわちBz、を計測する。センサー面の下に、立方形状およびプレーナー表面を有する境界づけられた均質な体積導体がある。センサー面と導体の上面との間の距離はDと示される。隣接するセンサー同士の間の間隔はωである。この構成は上述の典型的なMCGシステムと同様である。一般性を失うことなく、それは、M=8、D=10cm、ω=2.5cm、および体積導体の境界ボックスは10×10×10cm3であるとさらに仮定することである。全計測エリアは17.5×17.5cm2と仮定される。平坦な表面を有する境界づけられた均質な磁気体積導体の理論を所与とし且つ、Bzは導体の表面(x−y平面)に垂直であることを所与とすれば、Bzの値は体積電流によって影響を受けない。これは電気的な記録システムに対する重要な利点である。さらに、本構成は、環境ノイズを無くす遮蔽室内にあると仮定される。従って、本願明細書においては計測ノイズのみが考慮される。
以下の説明は、図19aおよび19bに列挙された式を用いる。以下の説明の一部は、上記で示された詳細な説明に相応するが、説明をしやすくするために、上記で示されたいくつかの数式は以下において、さらに図19aおよび19bにおいて繰り返される。
本例は均質な導体を仮定するので、双極子モデルが電流源のために用いられる。さらに、電流源のサイズは考慮せず、点モデルが用いられ、本アルゴリズムに対処する。換言すると、電流源(例えば1つの現実の例では心筋組織)の長さまたはサイズは電流源のモーメントパラメーターに取り入れられている。本方法において用いられる3Dモーメントベクトルは、電流源の大きさ、長さおよび方向を全体的に含む情報を表す。
低解計測値から高解磁場画像/分布図を復元するために、すなわち生成するまたは合成するために、高解P×P磁場画像のセットを生成するべく、予備的な訓練ステップが必要とされる(ここで、P≫Mである)。毎回、ランダムなモーメントおよび3D位置の両方を有する単一の点電流源が生成される。電流源の大きさは訓練では1に正規化され、テストではランダムである。式18に基づく高解P×P磁場画像が計算される。
図9に、訓練用画像のいくつかの例が示されている。基本的に、各高解磁場訓練用画像は、ランダムなモーメントおよび3D位置の両方を有する単一の点電流源によって生成される。シミュレーションによって生成される磁場は非常に弱い(10-12ないし10-10テスラ)。これは脳および心臓内の多くの実際の状況に当てはまる。画像はすべて、実際の値を用いる代わりにJETカラー分布図を用いて表示される。このようにして、K個の高解訓練用画像が生成される。異なる行からの画像は、異なる深さ(z方向の電流源の距離)から生成される。
画像ベクトルはすべて集中化され(平均ベクトルはμによって示される)、行列A内に積み重ねられる。行列Aは、P2の次元のベクトルのK個の列から成る。主成分分析(PCA)が適用され、Aの固有ベクトルが抽出される。
以下は電流源の推定をより詳細に説明する。電流源を推定するためには、逆問題が解かれなければならず、それは良好な初期値設定を必要とする。上述されたように、良好な初期値設定は、高解磁場画像を分析することによって得られることができる。さらに、本願明細書において、逆問題は、計算の複雑性を低減し、高速且つ正確な収束を提供する代替の方法で解かれる。
図22における表1は、目下好ましい方法から生じる3D位置特定誤差を示す。本発明では高解磁場画像を復元したので、逆問題を解くためのより多くの拘束条件を用いることができる。表1は、異なる数の拘束条件を用いることの結果も示す。
すなわち8×8は元の64計測値からのものであり、15×15は、復元された/生成されたBzから得られた(すなわち抽出された)(225−64個の)より多くの拘束条件を用い、36×36は、復元された/生成されたBzから得られた(すなわち抽出された)(1296−64個の)より多くの拘束条件を用いる。見て分かるように、より多くの拘束条件を用いること/抽出することはアルゴリズムの信頼性を高めるだけでなく、位置特定の精度も向上させる。
現実の場合では、電流源は、点よりはむしろ(3D立方形状を有する)ボクセルに近い形状およびサイズを有する。0.5mm間隔の3D格子内に、同じ方向および大きさを共有する点電流のセットを生成することによって、ボクセル電流の様々なサイズがシミュレートされた。
図26はボクセル電流源についての位置特定誤差を示す。ボクセル電流源の幾何学的中心がグラウンドトゥルースとして用いられている。結果は、目下好ましい方法は電流源のサイズに対してロバストであり、最新技術に匹敵することを示す。
図27を参照すると、実際のファントム実験において、電流源は物理的形状およびサイズを有する。本ファントム実験は、0.5cmの直径を有する4巻垂直円形ワイヤーコイルを用いる。それは小さい線分電流のセットと見なされることができる。本方法はコイルの幾何学的中心の位置を推定する。本円形ワイヤーコイルは「信号コイル」構成要素に組み込まれている。コイルの上方に、z方向に沿って動かされることができる台がある。台上には、各方向に−4から3に及ぶ目盛りを有する8×8格子が2cm間隔で印刷されている。コイルは(0,0)座標の真下にある。各格子点における磁場のz成分を計測するために、台上に配されたフラックスゲートセンサー(Mag639)が用いられる。フラックスゲートセンサーの出力はスペクトルアナライザーに取り込まれ、その後、テスラに変換される。フラックスゲートセンサーを様々な格子点に動かすことによって、様々な位置におけるBzの64個の計測値を得ることができる。この場合においては、無限の均質な導体が仮定され;Bzは体積電流によっても影響を受けることはない。しかし、この構成は遮蔽されていないので(すなわち磁気遮蔽室内にない)、計測値は、計測ノイズに加えて、環境ノイズによって歪むことになる。
センサーとコイルとの間の距離を:5cm、10cmおよび15cm、に変え、次に、コイルの幾何学的中心を推定することによって3つのセットの計測が行われた。この実際のファントム構成は全く遮蔽されていないので、計測ノイズは大きい。z=5cmの場合、センサー計測値の1/4超は、70%を超えるノイズを有し、センサー計測値の約1/2は30%〜60%のノイズを有する。他の2つの場合については、ノイズ比は同じレベル内にある。結果は、この、ノイズの多い構成においてさえ、本方法は6ないし9mmの精度をなおも達成することができることを示す(図28参照)。
センサーの深さが増大すると、高解磁気ファイルド画像Bz(i,j)および対応する接線画像B’xy(i,j)は大きく変化する。しかし、B’xy(i,j)の大域的最小点はグラウンドトゥルースの近くにロバストにとどまる。これは、遮蔽室を用いる最新技術と比べると、非常に有望な結果である。
平均計測誤差は他の2つの場合よりも大きいが、最良の精度は、z=5cmのときに達成されることに留意されたい。1つの考え得る理由は、コイルにより近い局所的計測値の方がより高精度であることである。
本方法は典型的な非線形最小二乗解法ではない。なぜなら、そのような解法は今の場合においてはうまくいかないからである。この例示的な実装は、回復すべき未知の3Dロケーションおよびモーメントを有する非線形性の高い定式化の下で、非常に弱い発生源からの磁気計測値を最大で64個有するのみである。特に電流源のロケーションに関する、良好な初期値設定がなければ、標準解は望ましくない局所最適をしばしばこうむってしまう。
2つのステップが提案されている。第1のステップでは、目下好ましい方法は高解磁場画像を復元し、そこから電流源の3Dロケーションが正確に推定されることができる。これは、非線形最適化の次のステップにとって重要である良好な初期値設定を提供する。さらに、復元された高解磁場画像は、元の低解計測値よりもはるかに多くの入力を最適化に提供し、かくして信頼性を高める。第2に、従来の方法であればそうであろうように、大きな最適化プロセスにおいてすべての未知数を関わらせるのではなく、代替的に電流源のモーメントおよびロケーションについて解くことが提案されている。これは高速且つ正確な収束をさらに確実にする。
高解磁場画像の分解能は位置特定の精度に影響を及ぼすことができる。Nを351から141に変えることによって分解能が下げられると、すなわち隣接する本物のセンサー同士の間に挿入される画素が50個の代わりに20個になると、位置特定誤差は150%増大する。一方、50個を超える画素が挿入されると、精度はあまり変化しない。
本発明はいくつかの特定の実施形態と関連して記載されているが、上述の記載に鑑みれば、多くのさらなる代替、変更および変形が明らかになることは当業者にとって明白である。それ故、本願明細書において記載されている本発明は、添付のクレームの精神と範囲に含まれ得るとおり、このような代替、変更、応用および変形をすべて包含するように意図されている。
11…MCGセンサーユニット、13…電磁気センサー、15…磁場、16…第2のMCG画像、17…電気インパルス、19…心臓、21…胸部、23…ブロック、24…電流ローカライザー、31…仮想センサー、32…高解MCGセンサーユニット、61…現実の低解画像、63…高解モデルフィッティングブロック、65…逆問題ソルバブロック。

Claims (20)

  1. 電流双極子を構築するシステムであって、
    複数の電磁気センサーを含むセンサーユニットであって、前記電磁気センサーは、前記電磁気センサーに垂直な方向のデータ値の低密度の計測値出力を作成し、前記低密度の計測値出力は、第1の分解能を有する第1の低分解能画像を構成する、センサーユニットと、
    前記第1の低分解能画像を受け取り、前記第1の低分解能画像のより高分解能の表現である第1の高分解能画像を作成する高分解能画像合成器と、
    前記第1の高分解能画像および前記第1の低分解能画像を受け取り、前記第1の低分解能画像の前記拘束条件を所与として、前記第1の高分解能画像によって表現される電流源の3次元(three−dimensional、3D)ロケーションおよびモーメントを算出する第1の逆問題ソルバデータ処理ブロックと、
    前記第1の逆問題ソルバデータ処理ブロックから、前記算出された電流源の3Dロケーションおよびモーメントを受け取り、前記第1の低分解能画像内に示されるとおりの前記複数の電磁気センサーの前記低密度の計測値のうちの1つに各々対応する複数のデータ点位置を有する中間低解画像を計算する低分解能画像生成器と、
    前記中間低解画像を受け取り、それを前記第1の低分解能画像と比較する第1の画像更新処理ブロックであって、前記中間低解画像内の各データ点位置について、もし、その現在のデータ値と前記第1の低分解能画像からのその対応する低密度の計測値の前記データ値との間の差が所定の閾値よりも大きければ、このときは、その現在のデータ値を維持し、さもなければ、その現在のデータ値を前記第1の低分解能画像からのその対応する低密度の計測値と置換し、その結果が、更新された中間低解画像となる、第1の画像更新処理ブロックと、
    前記更新された中間低解画像を受け取り、前記更新された中間低解画像のより高分解能の表現である第2の高分解能画像を作成する第2の高分解能画像合成器と、
    前記第2の高分解能画像からデータ点を抽出するデータ抽出処理ブロックであって、前記抽出されたデータ点は、前記第1の低解画像よりも高分解能の抽出場画像を構成し、前記抽出場画像は前記抽出されたデータ値のサブセットを含み、前記サブセット内の各抽出されたデータ値は、前記第1の低分解能画像内に示されるとおりの前記複数の電磁気センサーの前記低密度の計測値のうちの1つに対応する、データ抽出処理ブロックと、
    前記抽出場画像を受け取り、前記抽出されたデータ値の前記サブセットを前記更新された中間低解画像内のそれらの対応する値と置換し、その結果が、更新された抽出場画像となる第2の画像更新処理ブロックと、
    前記第2の高分解能画像および更新された抽出場画像を受け取り、前記更新された抽出場画像の拘束条件を所与として、前記第2の高分解能画像によって表現される前記電流源の第2の3Dロケーションおよびモーメントを算出し、前記電流双極子は前記第2の3Dロケーションおよびモーメントによって定義される第2の逆問題ソルバデータ処理ブロックと、を含む電流双極子を構築するシステム。
  2. 前記作成される低密度の計測値出力内の前記データ値は磁気データ値である、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  3. 前記中間低分解能画像は、前記第1の低分解能画像に等しい分解能のものであり、前記第1の低分解能画像との1対1のデータ点対応を有する、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  4. 前記低分解能画像生成器によって計算される前記中間低解画像は磁場の中間低解画像である、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  5. 前記所定の閾値は0.4e−3である、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  6. 前記第1および第2の高分解能画像合成器は共通の高分解能画像合成データ処理ブロックの一部である、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  7. 前記データ抽出処理ブロックによって抽出される前記場画像は磁場画像である、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  8. 前記データ抽出処理ブロックによって抽出される前記場画像は前記第2の高分解能画像と同程度の分解能のものである、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  9. 前記第1および第2の画像更新処理ブロックは共通の画像更新処理ブロックの一部である、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  10. 前記第1および第2の逆問題ソルバデータ処理ブロックは共通の逆問題ソルバデータ処理ブロックの一部である、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  11. 前記電流双極子を構築するシステムは、前記電磁気センサーのM×Mアレイを有する心磁図(magnetocardiogram、MCG)システムである、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  12. 前記システムは脳磁計(magnetoencephalograph、MEG)システムである、請求項1に記載の電流双極子を構築するシステム。
  13. 物理的磁気センサーから得られた現実の低分解能(低解)画像から電流双極子を構築する方法であって、
    前記現実の低解画像の、前記現実の低解画像よりも高分解能のものである第1の高分解能(高解)画像表現を構築するステップと、
    前記第1の高解画像によって表現される第1の推定電流源の第1の2次元(2dimensional、2D)ロケーションを推定するステップと、
    前記第1の推定電流源を、逆問題を初期値設定するために用い、ビオ・サバールの法則を前記現実の低解画像からの拘束条件とともに用い、再構築中間低解画像を作成するべく、前記物理的磁気センサーのうちの1つに各々対応する複数のシミュレートセンサー位置における低解磁場を計算するステップと、
    前記再構築中間低解画像を以下のように更新するステップ、すなわち、前記再構築中間低解画像内の各センサー位置について、もし、その現在の磁場値と前記現実の低解画像から決めるとおりの前記その対応する物理的磁気センサーの値との間の差が所定の閾値よりも大きければ、このときは、その現在の磁場値を維持し、さもなければ、その現在の磁場値を前記現実の低解画像からの前記元の対応する値と置換し、その結果が、更新された再構築中間低解画像となる、更新するステップと、
    前記更新された再構築中間低解画像の、前記再構築中間低解画像のより高分解能の表現である第2の高解画像表現を構築するステップと、
    前記第2の高解画像から磁場値を抽出することによって、前記現実の低解画像よりも高分解能のものである抽出場分布図を形成するステップであって、前記抽出場分布図は、前記再構築中間低解画像と等しい分解能の前記抽出されたデータ値のサブセットを含み、前記サブセット内の各抽出されたデータ値は前記再構築中間低解画像内のデータ値との1対1対応を有するステップと、
    前記抽出場分布図内で、前記サブセット内の各抽出されたデータ値を前記再構築中間低解画像内のその対応するデータ値と置換するステップであって、その結果が、更新された抽出場分布図となる、ステップと、
    前記第2の高解画像によって表現される第2の推定電流源の第2の2Dロケーションを推定するステップと、
    前記第2の推定電流源を、前記逆問題を初期値設定するために用い、前記更新された抽出場分布図を前記逆問題に対する拘束条件として用い、前記電流双極子を定義するべく前記逆問題を解くステップとを含む、電流双極子を構築する方法。
  14. 前記第1の高解画像は、前記現実の低解画像を高解モデルにフィッティングすることによって構築される、請求項13に記載の電流双極子を構築する方法。
  15. 前記高解モデルは、ランダムに生成される、既知の電流源を有するシミュレート高解磁気画像のセットのPCA分析によって作り上げられる、請求項14に記載の電流双極子を構築する方法。
  16. 前記第2の高解画像は、前記更新された再構築低解画像を前記高解モデルにフィッティングすることによって構築される、請求項14に記載の電流双極子を構築する方法。
  17. 前記抽出場分布図は前記第2の高解画像と同程度の分解能のものである、請求項13に記載の電流双極子を構築する方法。
  18. 前記抽出場分布図および前記第2の高解画像はどちらも36x36画像分布図である、請求項17に記載の電流双極子を構築する方法。
  19. 請求項13に記載の方法を実装する脳磁計(MEG)システム。
  20. 請求項13に記載の方法を実装する心磁図(MCG)。
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