以下、発明の実施の形態例を、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態例に係るパチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の内側に収容された遊技盤3と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部8が形成されたガラス扉4と、このガラス扉4の開口部8に取り付けられた透明なガラス板10と、本体枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、本体枠2の下部に設けられた発射装置9と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7等を具備している。さらに、ガラス扉4の上部にはスピーカ20が左右に1個ずつ取り付けられており、遊技に関する様々な効果音を発している。
また、図3に示すように、このパチンコ機Pは、背面側に、主制御処理部11と、副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fと、発射制御処理部13と、賞球払出装置14等を備えている。続いて、図1〜図4を参照して、本実施形態に係るパチンコ機Pの構成を詳しく説明していくことにする。
遊技盤3は、その盤面に遊技領域31を有しており、本体枠2に装着した後、ガラス板10から遊技領域31を観察することができる。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されており、発射装置9によって打ち出された遊技球はこの遊技領域31内を流下する。また、遊技領域31内には、特別図柄表示装置17と、演出表示装置34と、スルーチャッカ21と、普通図柄表示装置22と、電動チューリップ49と、ステージ36と、第1始動入賞口(始動口)37aおよび第2始動入賞口(始動口)37bと、一般入賞口38と、アウト口39と、遊技釘(図示せず)と、風車(図示せず)と、アタッカー装置41等が設けられている。なお、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bとは上下方向に間隔を空けて設けられている。
演出表示装置34は、遊技盤3の略中央部に設けられ、第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態では液晶表示装置が用いられている。この演出表示装置34には、所定の演出態様の一部として、特別図柄表示装置17に変動表示される特別図柄と同期をとってダミー図柄(演出図柄)が変動表示されるようになっている。なお、この演出表示装置34には、保留球乱数が保留球乱数記憶部(メモリ)115a、115bに記憶された場合に保留表示(保留球乱数が記憶された旨の表示)を行うための表示領域が区画形成されている。つまり、この表示領域の部分が保留球表示装置34aとなっているのである。
また、特別図柄表示装置17は、第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものであって、より具体的には、抽選結果を、特別図柄(数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示するものである。この特別図柄表示装置17は、本実施形態では7セグメント表示器が用いられており、演出表示装置34を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤3の右下部分に離れて設けられている。そして、7セグメント表示器を点滅表示させることにより特別図柄が変動し、その点滅が停止して点灯表示に変わることで特別図柄の変動が停止する。この点滅中の時間が、特別図柄の変動時間である。なお、本実施形態では、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づく遊技よりも、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づく遊技を優先して実行するようになっているので、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bの両方の抽選結果を同時に表示することはない。よって、2つの始動入賞口37a、37bに遊技球が入賞したことに基づく抽選の結果を1つの特別図柄表示装置17で表示している。
スルーチャッカ21は、遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ46が内蔵されている。また、このスルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置22が、特別図柄表示装置17の隣に設けられている。この普通図柄表示装置22は、本実施形態では、二つのLEDランプで構成されており、普図当たりのときに一方のLEDランプが点灯し、ハズレのときには他方のLEDランプが点灯するようになっている。なお、2つのLEDランプを交互に点滅表示させることにより普通図柄が変動し、その点滅が停止して点灯表示に変わることで普通図柄の変動が停止する。この点滅中の時間が、普通図柄の変動時間である。
電動チューリップ49は、第2始動入賞口37bの入口に設けられ、遊技盤3の面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を備えており、ソレノイドに通電がなされると一対の羽根部材が互いに離れる方向に回動して、第2始動入賞口37bの入口を拡大するようになっている。そして、電動チューリップ49が開放されない限り、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することはない。また、ステージ36は、演出表示装置34の下方に配置されており、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ36の中央には溝が形成されており、この溝の真下の位置には第1始動入賞口37aが配されている。そのため、溝から落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口37aへと導かれる。
アタッカー装置41は、第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、特図当たり(本実施形態では15R確変当たり、2R確変当たり、2R時短当たり)となって大当たり遊技に移行した場合に所定回数開放される装置である。このアタッカー装置41は、水平な軸を中心として前後方向に開閉する板状の蓋部材を備えており、図示しないソレノイドを駆動することにより蓋部材が水平軸回りに回動する構成となっている。そして、蓋部材が開いた状態では遊技領域31の下部に設けられた大入賞口42が露呈され、その大入賞口42に遊技球を入賞させることができる構成となっている。
つまり、アタッカー装置41は、常態では蓋部材が大入賞口42を閉じているため、大入賞口42に遊技球が入賞することはないが、上記したように、大当たり遊技に移行すると、蓋部材が開放されて大入賞口42が露呈されるため、遊技球を大入賞口42内に入賞させることが可能となるのである。そして、大入賞口42に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。即ち、遊技者は、大入賞口42に遊技球を入賞させることによって出玉を獲得できるのである。なお、大入賞口42は、横長な長方形の開口であり、アタッカー装置41の蓋部材は、この大入賞口42の形状とほぼ同じ形状を成している。
また、一般入賞口38に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、一般入賞口38、およびアタッカー装置41に入らなかった遊技球は、アウト口39から回収される。なお、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、一般入賞口38、大入賞口42の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサ43a、43b、44、45(図4参照)が設けられている。
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球払出装置14から賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、遊技球を遊技領域31に向けて発射するための発射装置9が本体枠2の下部に取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置9に1個ずつ供給される。そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、その回動量に応じた発射強度で発射装置9が遊技球を遊技領域31へと発射することができるようになっている。また、図1に示すように、受皿5の側部には、遊技者が押下操作するタッチボタン60が設けられている。
主制御処理部11は、遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられている。この主制御装置11は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等とにより構成されている。このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。
具体的には、図4に示すように、主制御処理部11は、始動入賞口37a、37bに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う特別図柄抽選処理部(特別図柄抽選手段)110と、この特別図柄抽選処理部110が判定した抽選結果に応じて特別図柄の種類(特図当たりの種類)を決定する特別図柄種類決定処理部(特別図柄種類決定手段)120と、特別図柄の変動時間に関するコマンドである特別図柄変動パターンコマンドを決定するための特別図柄変動パターン(PT)コマンド決定部130と、所定条件が成立したことに基づいて遊技モード(遊技状態)を所定の遊技モードへと移行させる遊技モード移行制御部(遊技モード移行制御手段)140と、特別図柄抽選処理部110による抽選結果の判定が特図当たりとなった場合にアタッカー装置41(のソレノイド)を作動させて大当たり遊技に移行する大当たり遊技制御部(大当たり遊技制御手段)160と、大当たり遊技が終了した後の電サポ回数(詳しくは後述)を決定する電サポ回数決定部(特殊モード遊技回数決定手段)150とを備えている。
さらに、主制御処理部11は、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選処理部(普通図柄抽選手段)170と、この普通図柄抽選処理部170が判定した抽選結果に応じて普通図柄の種類(普図当たりの種類)を決定する普通図柄種類決定処理部(普通図柄種類決定手段)200と、普通図柄の変動時間に関するコマンドである普通図柄変動パターンコマンドを決定するための普通図柄変動パターン(PT)コマンド決定部190と、電動チューリップ49の作動を制御する電動チューリップ作動制御部(電動チューリップ制御手段)180とを備えている。
特別図柄抽選処理部110は、図5に示すように、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄当否判定用乱数発生部111と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に、特別図柄に係る抽選を行って当否を判定するための第1特別図柄当否抽選部119aと、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に、特別図柄に係る抽選を行って当否を判定するための第2特別図柄当否抽選部119bとを備えて構成されている。即ち、本実施形態において、特別図柄に係る抽選手段には、第1始動入賞口37aに入賞したことを契機に行うものと、第2始動入賞口37bに入賞したことを契機に行うものとの2つのものがある。
第1特別図柄当否抽選部119aは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43aからの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)、特別図柄当否判定用乱数発生部111で発生した特別図柄当否判定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する第1特別図柄当否判定用乱数取得部112aと、この第1特別図柄当否判定用乱数取得部112aが取得した乱数が特図当たりであるか否かを、第1特別図柄高確率判定テーブル116aまたは第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して決定する第1特別図柄当否判定部113aと、第1特別図柄当否判定用乱数取得部112aが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を特別図柄に係る保留球乱数として最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aとを備えている。
ここで、第1特別図柄高確率判定テーブル116aは、第1特別図柄低確率判定テーブル117aよりも特図当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、第1特別図柄高確率判定テーブル116aは、特図当たりの当選確率が1/30、第1特別図柄低確率判定テーブル117aは、特図当たりの当選確率が1/300に設定されている。つまり、第1特別図柄高確率判定テーブル116aの方が、第1特別図柄低確率判定テーブル117aに比べて10倍特図当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。
第2特別図柄当否抽選部119bも第1特別図柄当否抽選部119aと同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43bからの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)、特別図柄当否判定用乱数発生部111で発生した特別図柄当否判定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する第2特別図柄当否判定用乱数取得部112bと、この第2特別図柄当否判定用乱数取得部112bが取得した乱数が特図当たりであるか否かを、第2特別図柄高確率判定テーブル116bまたは第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して決定する第2特別図柄当否判定部113bと、第2特別図柄当否判定用乱数取得部112bが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を特別図柄に係る保留球乱数として最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第2特別図柄用保留球乱数記憶部115bとを備えている。
ここで、第2特別図柄高確率判定テーブル116bは、第2特別図柄低確率判定テーブル117bよりも特図当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、第2特別図柄高確率判定テーブル116bは、特図当たりの当選確率が1/30、第2特別図柄低確率判定テーブル117bは、特図当たりの当選確率が1/300に設定されている。つまり、第2特別図柄高確率判定テーブル116bの方が、第2特別図柄低確率判定テーブル117bに比べて10倍特図当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。
なお、第1特別図柄当否抽選部119aが第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して特別図柄に係る電子抽選を行う構成、および第2特別図柄当否抽選部119bが第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して特別図柄に係る電子抽選を行う構成が、本発明の「第1特別図柄抽選手段」に相当し、第1特別図柄当否抽選部119aが第1特別図柄高確率判定テーブル116aを参照して特別図柄に係る電子抽選を行う構成、および第2特別図柄当否抽選部119bが第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照して特別図柄に係る電子抽選を行う構成が、本発明の「第2特別図柄抽選手段」に相当する。
また、本実施形態では、第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aと第2特別図柄用保留球乱数記憶部115bの両方に保留球乱数が記憶されている場合には、第2特別図柄用保留球乱数記憶部115bに記憶されている保留球乱数の方が優先して読み出されて当たりであるか否かの判定が行なわれ、その判定に従って遊技が進行するような制御がなされている。つまり、特別図柄抽選処理部110によって、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づく遊技が、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づく遊技よりも優先するような処理が行なわれているのである。
次に、特別図柄種類決定処理部120について説明する。上述した特別図柄抽選処理部110が特図当たりに当選しているか否かを決定するものであるのに対して、特別図柄種類決定処理部120は、特図当たりの種類を決定するためのものである。特別図柄種類決定処理部120は、図6に示すように、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態例では0〜399までの範囲)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄種類決定用乱数発生部121と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に、抽選により特別図柄の種類を決定するための第1特別図柄種類抽選部129aと、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に、抽選により特別図柄の種類を決定するための第2特別図柄種類抽選部129bとを備えて構成されている。即ち、本実施形態において、特別図柄の種類の決定は、第1始動入賞口37aに入賞したことを契機に行うものと、第2始動入賞口37bに入賞したことを契機に行うものとの2つがある。
第1特別図柄種類抽選部129aは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43aからの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)、特別図柄種類決定用乱数発生部121で発生した特別図柄種類決定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する第1特別図柄種類決定用乱数取得部122aと、この第1特別図柄種類決定用乱数取得部122aが取得した乱数から、第1特別図柄種類決定テーブル125aを参照して特別図柄の種類を決定する第1特別図柄種類決定部123aと、第1特別図柄種類決定用乱数取得部122aが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第1特別図柄種類決定用乱数記憶部124aとを備えている。
第1特別図柄種類決定テーブル125aは、図7に示すように、特別図柄種類決定用の乱数と特別図柄の種類とが予め対応付けられたテーブル構成を成している。具体的には、特別図柄種類決定用乱数の値が0〜99までのものに対して「15R確変図柄」が対応付けられており、当該乱数値が100〜159までのものに対して「2R確変図柄A」が、160〜199のものに対して「2R確変図柄B」が、200〜219までのものに対して「2R確変図柄C」が、220〜319までのものに対して「2R時短図柄A」が、320〜379までのものに対して「2R時短図柄B」が、380〜399までのものに対して「2R時短図柄C」が、それぞれ対応付けられている。
この図7から明らかなように、15R確変図柄に対応付けられた乱数の個数は、全体で400個の特別図柄種類決定用乱数のうち100個であるから、15R確変図柄が選択される確率は、100/400x100=25%である。また、2R確変図柄Aの選択確率は15%、2R確変図柄Bの選択確率は10%、2R確変図柄Cの選択確率は5%、2R時短図柄Aの選択確率は25%、2R時短図柄Bの選択確率は15%、2R時短図柄Cの選択確率は5%である。
ここで、上記した特別図柄の種類と大当たり遊技との関係について説明する。本実施形態では、特別図柄の種類に応じて提供される大当たり遊技の内容が異なるものとなっている。まず、本実施形態の大当たり遊技は、アタッカー装置41が所定回数だけ開閉するラウンド遊技を複数回連続して行う構成となっている。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技開始後にアタッカー装置41が開き、露呈した大入賞口42に所定個数(例えば8個)の遊技球が入賞すること、またはラウンド遊技が開始されてから所定時間(例えば30秒)が経過したことの何れかの終了条件が成立すると終了する。なお、このアタッカー装置14の作動を制御して、特別図柄の種類に応じたラウンド数の大当たり遊技を提供しているのが、大当たり遊技制御部160である。
そして、特図当たりに当選し、特別図柄の種類が「2R確変図柄A」、「2R確変図柄B」、「2R確変図柄C」、「2R時短図柄A」、「2R時短図柄B」、「2R時短図柄C」の場合、このラウンド遊技が2回(ラウンド)行われる大当たり遊技が提供される。このとき、遊技者は、およそ120個の賞球を獲得することができる(図8参照)。これに対して、特別図柄の種類が「15R確変図柄」の場合、このラウンド遊技が15回(ラウンド)行われる大当たり遊技が提供される。このとき、遊技者は、およそ1000個の賞球を獲得することができる。よって、15R確変図柄がその他の図柄に比べて遊技者に有利である。
なお、2R時短図柄A,B,Cは、本発明の第1特図当たりに相当する。また、2R確変図柄A,B,Cは、本発明の第2特図当たりに相当する。
また、第2特別図柄種類抽選部129bも第1特別図柄種類抽選部129aと同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43bからの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)、特別図柄種類決定用乱数発生部121で発生した特別図柄種類決定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する第2特別図柄種類決定用乱数取得部122bと、この第2特別図柄種類決定用乱数取得部122bが取得した乱数から、第2特別図柄種類決定テーブル125bを参照して特別図柄の種類を決定する第2特別図柄種類決定部123bと、第2特別図柄種類決定用乱数取得部122bが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第2特別図柄種類決定用乱数記憶部124bとを備えている。なお、第2特別図柄種類決定テーブル125bの構成は、第1特別図柄種類決定テーブル125aと同じであるため、ここでの説明は省略する。
一方、普通図柄抽選処理部170は、図11に示すように、乱数を発生させる普通図柄用当否判定用乱数発生部171と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る抽選を行って当否を判定するための普通図柄当否抽選部177とを備えて構成されている。普通図柄当否判定用乱数発生部171は、特別図柄当否判定用乱数発生部111より発生する乱数は少ないが、乱数を発生させるための構成は同じである。また、普通図柄当否抽選部177は、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ46からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)、普通図柄当否判定用乱数発生部171で発生した普通図柄当否判定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する普通図柄当否判定用乱数取得部172と、この普通図柄当否判定用乱数取得部172が取得した乱数が普図当たりであるか否かを、判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定部173と、普通図柄当否判定用乱数取得部172が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を上限4個まで普通図柄に係る保留球乱数として記憶する普通図柄用保留球乱数記憶部174と、判定テーブルとして、普図当たりに当選する確率が低い普通図柄低確率判定テーブル176と、この普通図柄低確率判定テーブル176よりも普図当たりに当選する確率が高い普通図柄高確率判定テーブル175とを備えている。
ここで、普通図柄高確率判定テーブル175は、普通図柄低確率判定テーブル176よりも普図当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、普通図柄高確率判定テーブル175は、普図当たりの当選確率が1/1.1、普通図柄低確率判定テーブル176は、普図当たりの当選確率が1/120に設定されている。つまり、普通図柄高確率判定テーブル175の方が、普通図柄低確率判定テーブル176に比べて格段に普図当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。そして、普通図柄高確率判定テーブル175を参照して抽選が行われると、殆どの場合、普図当たりに当選することになる。
なお、普通図柄当否抽選部177が普通図柄低確率判定テーブル176を参照して普通図柄に係る電子抽選を行う構成が、本発明の「第1普通図柄抽選手段」に相当し、普通図柄当否抽選部177が普通図柄高確率判定テーブル175を参照して普通図柄に係る電子抽選を行う構成が、本発明の「第2普通図柄抽選手段」に相当する。
次に、普通図柄種類決定処理部200について説明する。上述した普通図柄抽選処理部170が普図当たりに当選しているか否かを決定するものであるのに対して、普通図柄種類決定処理部200は、普図当たりの種類を決定するためのものである。普通図柄種類決定処理部200は、図12に示すように、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態例では0〜99までの範囲)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する普通図柄種類決定用乱数発生部201と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に、抽選により普通図柄の種類を決定するための普通図柄種類抽選部207とを備えて構成されている。
普通図柄種類抽選部207は、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ46からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)、普通図柄種類決定用乱数発生部201で発生した普通図柄種類決定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する普通図柄種類決定用乱数取得部202と、この普通図柄種類決定用乱数取得部202が取得した乱数から、第1普通図柄種類決定テーブル205または第2普通図柄種類決定テーブル206を参照して普通図柄の種類を決定する普通図柄種類決定部203と、普通図柄種類決定用乱数取得部202が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する普通図柄種類決定用乱数記憶部204とを備えている。
第1普通図柄種類決定テーブル205は、図13(a)に示すように、普通図柄種類決定用の乱数と普通図柄の種類とが予め対応付けられたテーブル構成を成している。具体的には、普通図柄種類決定用乱数の値が0〜79までのものに対して「普図ノーマル図柄」が対応付けられており、当該乱数値が80〜99までのものに対して「普図ロング図柄」が対応付けられている。この図13(a)から明らかなように、普図ノーマル図柄に対応付けられた乱数の個数は、全体で100個の普通図柄種類決定用乱数のうち80個であるから、普図ノーマル図柄が選択される確率は、80/100x100=80%である。一方、普図ロング図柄の選択確率は20%となる。
これに対して、第2普通図柄種類決定テーブル206は、普通図柄種類決定用の乱数と普通図柄の種類とが予め対応付けられたテーブル構成を成している点では、第1普通図柄種類決定テーブル206と同じであるが、普通図柄種類決定用乱数値と普通図柄の種類との対応関係が異なっている。具体的には、図13(b)に示すように、普通図柄種類決定用乱数の値が0〜39までのものに対して「普図ノーマル図柄」が対応付けられており、当該乱数値が40〜99までのものに対して「普図ロング図柄」が対応付けられている。この図13(b)から明らかなように、普図ノーマル図柄に対応付けられた乱数の個数は、全体で100個の普通図柄種類決定用乱数のうち40個であるから、普図ノーマル図柄が選択される確率は40%である。一方、普図ロング図柄の選択確率は60%となる。
このことから、第2普通図柄種類決定テーブル206を参照して普通図柄の種類を決定する方が、第1普通図柄種類決定テーブル205を参照して普通図柄の種類を決定するのに比べて、普図ロング図柄が選択される確率が高いということになる。
ここで、上記した普通図柄の種類と電動チューリップ49の開閉パターンとの関係について説明する。本実施形態では、普図当たりに当選した場合に、電動チューリップ49が所定の開閉パターンで開閉するが、その開閉パターンは、普通図柄の種類に応じて異なるものとなっている。具体的には、図14に示すように、普通図柄の種類が「普図ノーマル図柄」の場合、電動チューリップ49は、開放時間0.2秒で1回開放するか、あるいは開放時間2.9秒で2回開放する。なお、どちらの開放パターンとなるかは、遊技モードに応じて異なっているが、これについては後ほど詳しく説明する。一方、普通図柄の種類が「普図ロング図柄」の場合、遊技モードを問わず、電動チューリップ49は、開放時間5.9秒で1回開放する(図14参照)。よって、普図ロング図柄の方が、普図ノーマル図柄に比べて電動チューリップ49の1回の開放時間が長いので、遊技球が入賞し易くなり、遊技者にとって有利である。
なお、普図ノーマル図柄は、本発明の第1普図当たりに相当する。また、普図ロング図柄は、本発明の第2普図当たりに相当する。
次に、大当たり遊技後に付与される電サポ回数について説明する。ここで、「電サポ回数」とは、電動チューリップ49によるサポートを受けながら遊技を行うことができる遊技回数のことであり、より詳しくは、普通図柄抽選処理部170による抽選で参照する判定テーブルを普通図柄高確率判定テーブル175とした状態で、特別図柄抽選処理部110による抽選を行うことのできる回数のことである。なお、電サポ回数のことを、所謂、「時短回数」と言うこともある。例えば、電サポ回数が100回であるとすると、大当たり遊技後の100回の遊技、即ち、特別図柄抽選処理部110による抽選が大当たり遊技後100回行われるまでの間、普通図柄抽選処理部170は普通図柄高確率判定テーブル175を参照して普通図柄に係る抽選を行うということになる。よって、電サポ回数が所定数に到達するまでの間の遊技では、電動チューリップ49が頻繁に開くので、遊技球があまり減ることが無い。
そして、本実施形態において、電サポ回数は複数種類あり、大当たり遊技後に付与される電サポ回数は、特別図柄の種類と遊技モードとに応じて異なる設定がされている。詳しくは、図8に示すように、電サポ回数は、10000回、80回、60回、40回の4種類あり、何れの回数が付与されるかは、特別図柄の種類と遊技モードとにより様々である。ここで、図8を説明するにあたり、まず、本実施形態における7種類の遊技モード(遊技状態)について説明する。
「通常モードA」は、第1特別図柄当否判定部113aが、第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、第2特別図柄当否判定部113bが第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄当否判定部173が普通図柄低確率判定テーブル176を参照して普図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄種類決定部203が、第1普通図柄種類決定テーブル205を参照して普通図柄の種類の決定を行う遊技状態である。この通常モードAは、簡単に言うと、特図当たりに当選する確率が低確率、普図当たりに当選する確率が低確率、および普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率が低確率の遊技状態である。
なお、この通常モードAは、本発明の第1通常モードに相当する。
「通常モードB」は、第1特別図柄当否判定部113aが、第1特別図柄高確率判定テーブル116aを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、第2特別図柄当否判定部113bが第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄当否判定部173が普通図柄低確率判定テーブル176を参照して普図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄種類決定部203が、第1普通図柄種類決定テーブル205を参照して普通図柄の種類の決定を行う遊技状態である。この通常モードBは、簡単に言うと、特図当たりに当選する確率が高確率(所謂、確変状態)、普図当たりに当選する確率が低確率、および普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率が低確率の遊技状態である。
なお、この通常モードBは、本発明の第2通常モードに相当する。
「突確モードA」は、第1特別図柄当否判定部113aが、第1特別図柄高確率判定テーブル116aを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、第2特別図柄当否判定部113bが第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄当否判定部173が普通図柄高確率判定テーブル175を参照して普図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄種類決定部203が、第2普通図柄種類決定テーブル206を参照して普通図柄の種類の決定を行う遊技状態である。この突確モードAは、簡単に言うと、特図当たりに当選する確率が高確率(所謂、確変状態)、普図当たりに当選する確率が高確率、および普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率が高確率の遊技状態である。この突確モードAは、内部的に確変状態であるが、表面上はその区別がつかない状態、即ち、「潜伏確変」の状態である。
なお、この突確モードAは、本発明の第2特殊モードに相当する。
「突時モードA」は、第1特別図柄当否判定部113aが、第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、第2特別図柄当否判定部113bが第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄当否判定部173が普通図柄高確率判定テーブル175を参照して普図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄種類決定部203が、第2普通図柄種類決定テーブル206を参照して普通図柄の種類の決定を行う遊技状態である。この突時モードAは、簡単に言うと、特図当たりに当選する確率が低確率、普図当たりに当選する確率が高確率、および普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率が高確率の遊技状態である。
なお、この突時モードAは、本発明の第1特殊モードに相当する。
「確変モード」は、第1特別図柄当否判定部113aが、第1特別図柄高確率判定テーブル116aを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、第2特別図柄当否判定部113bが第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄当否判定部173が普通図柄高確率判定テーブル175を参照して普図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄種類決定部203が、第1普通図柄種類決定テーブル205を参照して普通図柄の種類の決定を行う遊技状態である。この確変モードは、簡単に言うと、特図当たりに当選する確率が高確率(所謂、確変状態)、普図当たりに当選する確率が高確率、および普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率が低確率の遊技状態である。
「突確モードB」は、第1特別図柄当否判定部113aが、第1特別図柄高確率判定テーブル116aを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、第2特別図柄当否判定部113bが第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄当否判定部173が普通図柄高確率判定テーブル175を参照して普図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄種類決定部203が、第1普通図柄種類決定テーブル205を参照して普通図柄の種類の決定を行う遊技状態である。この突確モードBは、簡単に言うと、特図当たりに当選する確率が高確率(所謂、確変状態)、普図当たりに当選する確率が高確率、および普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率が低確率の遊技状態である。
「突時モードB」は、第1特別図柄当否判定部113aが、第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、第2特別図柄当否判定部113bが第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して特図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄当否判定部173が普通図柄高確率判定テーブル175を参照して普図当たりに係る当否の判定を行い、普通図柄種類決定部203が、第1普通図柄種類決定テーブル205を参照して普通図柄の種類の決定を行う遊技状態である。この突時モードBは、簡単に言うと、特図当たりに当選する確率が低確率、普図当たりに当選する確率が高確率、および普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率が低確率の遊技状態である。
なお、説明するまでもないが、何れの遊技モードにおいても、第1特別図柄種類決定部123aは、第1特別図柄種類決定テーブル125aを参照して特別図柄の種類を決定し、第2特別図柄種類決定部123bは、第2特別図柄種類決定テーブル125bを参照して特別図柄の種類を決定している。
続いて、特別図柄の種類に応じて付与される電サポ回数について説明する。電サポ回数を決定するのは電サポ回数決定部150であり、この電サポ回数決定部150は、特別図柄の種類と遊技モードとに基づいて、所定の回数(40、60、80、10000回)を決定している。具体的には、図8に示すように、15R確変図柄に決定した場合には、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードA、確変モード、突確モードB、および突時モードBの何れの遊技モードであっても、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を10000回にセットする。ここで、詳しくは後述するが、特図当たりの図柄の種類が15R確変図柄に決定された場合には、大当たり遊技後に遊技モードが必ず確変モードに移行するため、特図当たりの当選確率が1/30となる。そのため、次回の特図当たりに当選するまでの遊技回数が10000回を超えることは皆無である。よって、本実施形態例において、電サポ回数が10000回付与されるということは、次回の特図当たりまで遊技球を殆ど減らすことなく遊技を行うことができることが約束されたことになる。別言すれば、特図当たりの連荘が確定したと言える。
特別図柄の種類が2R確変図柄Aに決定した場合には、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードA、確変モード、突確モードB、および突時モードBの何れの遊技モードであっても、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を80回にセットする。
特別図柄の種類が2R確変図柄Bに決定したときは、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、および突時モードAの場合に、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を60回にセットし、その決定の時点での遊技モードが確変モード、突確モードB、および突時モードBの場合に、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を80回にセットする。
特別図柄の種類が2R確変図柄Cに決定したときは、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、および突時モードAの場合に、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を40回にセットし、その決定の時点での遊技モードが確変モード、突確モードB、および突時モードBの場合に、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を80回にセットする。
特別図柄の種類が2R時短図柄Aに決定した場合には、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードA、確変モード、突確モードB、および突時モードBの何れの遊技モードであっても、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を40回にセットする。
特別図柄の種類が2R時短図柄Bに決定した場合には、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードA、確変モード、突確モードB、および突時モードBの何れの遊技モードであっても、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を60回にセットする。
特別図柄の種類が2R時短図柄Cに決定した場合には、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードA、確変モード、突確モードB、および突時モードBの何れの遊技モードであっても、電サポ回数決定部150は、大当たり遊技後の電サポ回数を80回にセットする。
図7と図8とを併せて見てみると、遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、および突時モードAの場合において、電サポ回数80回が選択されるのは、2R確変図柄Aおよび2R時短図柄Cの場合であるが、2R確変図柄Aが選択される確率は15%であるのに対して、2R時短図柄Cが選択される確率が5%である。よって、80回の電サポ回数がセットされた場合、2R確変図柄Aが選択されている可能性が高いということになる。これを遊技者の目線で考えてみると、特図当たりが2R確変図柄Aと2R時短図柄Cとの区別なく演出表示装置34に表示され、大当たり遊技後の演出にも背景色等の変化がない場合、遊技者は、電サポ回数が長ければ、もしかすると特図当たりは2R確変図柄Aであったかもしれないと予測することができる。逆に、電サポ回数が短ければ、遊技者は、2R確変図柄Aであることを期待しつつも、2R時短図柄Cだったかもしれないと考えることもある。
また、これとは反対に、遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、および突時モードAの場合において、電サポ回数40回が選択されるのは、2R確変図柄Cおよび2R時短図柄Aの場合であるが、2R確変図柄Cが選択される確率は5%であるのに対して、2R時短図柄Aが選択される確率が25%である。よって、40回の電サポ回数がセットされた場合、2R時短図柄Aが選択されている可能性が高いということになる。よって、遊技者は、電サポ回数が40回と短ければ、特図当たりが2R時短図柄Cである可能性が高いと予測し、落胆するものの、2R確変図柄Cの可能性も残されていることから、その可能性に賭けようとする。
このように、本実施形態では、電サポ回数に応じて、特別図柄の種類(特図当たりの種類)が何であるかを遊技者に予測させるようにするべく、特別図柄の種類と遊技モードとに応じて異なる電サポ回数を割り当てているのである。また、本実施形態では、電サポ回数の大小と、電動チューリップのロング開放(定義は後述を参照のこと)の頻度とが相俟って、遊技モードの予測ができるような仕組みとなっているが、これついては少し後で詳しく述べることにする。
次に、遊技モードに応じた電動チューリップ49の開閉パターンについて説明する。図14に示すように、電動チューリップ49の開閉パターンは、普通図柄の種類と遊技モードとによって予め決められている。具体的には、普通図柄の種類が普図ノーマル図柄に決定したときは、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、および通常モードBの場合に、電動チューリップ49の開閉パターンは、開放時間0.2秒の1回開放となり、その決定の時点での遊技モードが、突確モードA、突時モードA、確変モード、突確モードB、および突時モードBの場合には、電動チューリップ49の開閉パターンは、開放時間2.9秒の2回開放となる。一方、普通図柄の種類が普図ロング図柄に決定した場合には、その決定の時点での遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードA、確変モード、突確モードB、および突時モードBの何れの遊技モードであっても、電動チューリップ49の開閉パターンは、開放時間5.9秒の1回開放となる。
そして、普通図柄抽選処理部170が行った抽選で普図当たりに当選した場合には、電動チューリップ作動制御部180が、普通図柄種類決定処理部200が決定した普通図柄の種類と、その決定時点の遊技モードとから図14に示す電動チューリップ49の開閉パターンに従って、電動チューリップ49の開閉動作を制御している。
このように、本実施形態では、普通図柄の種類と遊技モードとに応じて、電動チューリップ49の開閉パターンが変化するため、電動チューリップ49の作動状況は、遊技モード毎に異なるものとなる。これをまとめたものが図15である。図15に示すように、通常モードAでは、普図当たりに当選する確率が低確率であるため、あまり電動チューリップ49が開閉することはなく、しかも、普通図柄の種類の決定に際して第1普通図柄種類決定テーブル205が参照されるため、普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率は低い。よって、電動チューリップ49が開閉したとしても、殆どの場合、開放時間0.2秒で1回の開閉動作しか行われない。この状況は、通常モードBにおいても同じである。従って、遊技者から見れば、電動チューリップ49の開閉動作の状況(開閉の頻度、開放時間など)を見ても、現在の遊技モードが、通常モードAと通常モードBの何れであるかの区別はつかない。
また、突確モードAでは、普図当たりに当選する確率が高確率であるため、電動チューリップ49が頻繁に開閉する。しかも、普通図柄の種類の決定に際して参照されるテーブルは第2普通図柄種類決定テーブル206であるため、普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率が高い。よって、突確モードAでは、電動チューリップ49が頻繁に開閉し、その開閉の多くは、開放時間5.9秒で1回の開閉動作が行われる開放パターン(以下、単に「ロング開放」と言う)である。この状況は、突時モードAにおいても同じである。
ここで、詳しくは後述するが、突確モードAは2R確変図柄A,B,Cに当選した場合に移行し、突時モードAは2R時短図柄A,B,Cに当選した場合に移行する(図19参照)。そして、前述したように、電サポ回数が80回付与される確率は、2R確変図柄の方が2R時短図柄より高い。また、突確モードAと突時モードAとは、共に、ロング開放が多く発生する。これを、遊技者の立場で見ると、2ラウンドの大当たり遊技が終了してからの遊技回数が少ないうちは、電動チューリップ49がロング開放しても、現在の遊技状態が突確モードAと突時モードAのどちらであるかを遊技者が予測することは難しい。しかし、遊技回数を重ねていき、大当たり遊技後80回近くになってもまだ電動チューリップ49が頻繁にロング開放するようであれば、もしかすると現在の遊技モードが突確モードAであるかもしれないということを、遊技者は、ある程度確信を持って予測できると言うことになる。反対に、大当たり遊技後40回前後でロング開放が途絶えたら、遊技者は、現在の遊技モードが突時モードAであるかもしれないと思ってしまう。このように、本実施形態では、大当たり遊技終了後の遊技回数と電動チューリップ49のロング開放とから遊技者に現在の遊技モードが何であるかを予測できるような工夫がなされているのである。
一方、確変モードでは、普図当たりに当選する確率が高確率であるため、電動チューリップ49が頻繁に開閉する。しかし、普通図柄の種類の決定に際して第1普通図柄種類決定テーブル205が参照されるため、普図ロング開放(5.9秒x1回)に当選する確率は低い。よって、電動チューリップ49は頻繁に開閉するものの、その多くは、開放時間2.9秒で2回の開閉動作となる。この状況は、突確モードBおよび突時モードBにおいても同じである。
続いて、特別図柄の変動時間を決定するための処理について説明する。特別図柄変動パターンコマンド決定部130は、図9に示すように、特別図柄に係る変動パターンコマンドの決定に用いる変動パターン用乱数を発生させるための特別図柄変動パターン用乱数発生部131と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づいて特別図柄に係る変動パターン(PT)コマンドを決定するための第1特別図柄変動パターン抽選部130aと、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づいて変動パターン(PT)コマンドを決定するための第2特別図柄変動パターン抽選部130bとを備えて構成されている。
特別図柄変動パターン用乱数発生部131は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(0〜9まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成するものである。
第1特別図柄変動パターン抽選部130aは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に、特別図柄変動パターン用乱数発生部131にて発生した特別図柄変動パターン用の乱数の中から1つの乱数を取得する第1特別図柄変動パターン用乱数取得部132aと、この第1特別図柄変動パターン用乱数取得部132aが取得した乱数から、第1特別図柄変動パターンコマンドテーブル134aを参照して特別図柄に係る変動パターンコマンドを決定する第1特別図柄変動パターン決定部135aと、特別図柄が変動中の場合に、第1特別図柄変動パターン用乱数取得部132aが取得した乱数を上限4個まで記憶する第1特別図柄変動パターン用乱数記憶部133aとを備えて構成されている。なお、第1特別図柄変動パターン抽選部130aは、第1始動入賞口37aに遊技球が1個入賞すると、第1特別図柄当否抽選部119aと同様に、その入賞につき1つの特別図柄変動パターン用乱数を取得する。
第2特別図柄変動パターン抽選部130bも第1特別図柄変動パターン抽選部130aと同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に、特別図柄変動パターン用乱数発生部131にて発生した特別図柄変動パターン用の乱数の中から1つの乱数を取得する第2特別図柄変動パターン用乱数取得部132bと、この第2特別図柄変動パターン用乱数取得部132bが取得した乱数から、第2特別図柄変動パターンコマンドテーブル134bを参照して特別図柄に係る変動パターンコマンドを決定する第2特別図柄変動パターン決定部135bと、特別図柄が変動中の場合に、第2特別図柄変動パターン用乱数取得部132bが取得した乱数を上限4個まで記憶する第2特別図柄変動パターン用乱数記憶部133bとを備えて構成されている。なお、第2特別図柄変動パターン抽選部130bは、第2始動入賞口37bに遊技球が1個入賞すると、第2特別図柄当否抽選部119bと同様に、その入賞につき1つの特別図柄変動パターン用乱数を取得する。
第1特別図柄変動パターンコマンドテーブル134aには、図10に示すように、第1特別図柄当否抽選部119aによる抽選で特図当たりに当選した場合に参照される特図変動テーブルA(134a−1)と、第1特別図柄当否抽選部119bによる抽選でハズレとなった場合に参照される特図変動テーブルB(134a−2)および特図変動テーブルC(134a−3)の3つのテーブルが記憶されている。それぞれのテーブルは、特別図柄変動パターン用乱数と特別図柄変動パターンNo.が予め対応づけられた構成となっている。そのため、特別図柄変動パターン用乱数が決まると、それぞれのテーブルを参照すれば、その変動パターン用乱数に対応する変動パターンNo.(特別図柄に係る変動パターンコマンド)が自ずと決まり、その変動パターンNo.に対応する特別図柄の変動時間が決まるようになっている。
次に、各特図変動テーブルA〜Cに記憶されている特別図柄の変動時間について説明する。まず、特図変動テーブルA(134a−1)には、30秒から120秒までの変動時間が記憶されている。特図変動テーブルB(134a−2)には、10秒〜120秒までの変動時間が記憶されているが、特図変動テーブルA(134a−1)と比べて相対的に短い変動時間が多く含まれている。なお、特図変動テーブルB(134a−2)は、ハズレの場合であって、通常モードA、通常モードBにおいて、遊技開始時(特別図柄の変動開始時)に保留球乱数記憶部に記憶されている保留球乱数の保留記憶数が1〜3個までの場合、突確モードAの場合、および突時モードAの場合に参照されるテーブルである。
特図変動テーブルC(134a−3)には、2秒〜45秒までの変動時間が記憶されている。特図変動テーブルB(134a−2)と特図変動テーブルC(134a−3)とを比較すると、特図変動テーブルC(134a−3)の方が特図変動テーブルB(134a−2)に比べて相対的に短い変動時間が記憶されている。なお、特図変動テーブルC(134a−3)は、ハズレの場合であって、通常モードA、通常モードBにおいて、遊技開始時(特別図柄の変動開始時)に保留球乱数記憶部に記憶されている保留球乱数の保留記憶数が4個の場合、確変モードの場合、突確モードBの場合、および突時モードBの場合に参照されるテーブルである。
本実施形態では、特図当たり時に選択可能な全ての変動パターンNo.1〜10で大当たりコマンドが構成され、ハズレ時に選択可能な変動パターンNo.11〜30のうち、リーチになる変動パターンNo.15〜No.20、およびNo.28〜No.30(図11参照)でリーチハズレコマンドが構成され、それ以外の変動パターンNo.で通常のハズレコマンドが構成されている。
なお、第2特別図柄変動パターンコマンドテーブル134bの構成は、第1特別図柄変動パターンコマンドテーブル134aと同じであるため、図示およびここでの説明は省略する。また、本実施形態例では、特別図柄変動パターン用乱数を0〜9までの10個、変動パターンNo.を当たり用としてNo.1〜No.10、ハズレ用としてNo.11〜No.30までとしているが、変動パターン用乱数の数や変動パターンNo.の数は適宜設定すれば良い。
次に、普通図柄変動パターンコマンド決定部190は、図16に示すように、普通図柄変動パターンコマンドの決定に用いる普通図柄変動パターン用乱数を発生させる普通図柄変動パターン用乱数発生部191と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に、普通図柄変動パターン用乱数発生部191にて発生した普通図柄変動パターン用の乱数の中から1つの乱数を取得する普通図柄変動パターン用乱数取得部192と、この普通図柄変動パターン用乱数取得部192が取得した乱数から、普通図柄変動パターンコマンドテーブル194を参照して普通図柄に係る変動パターンコマンドを決定する普通図柄変動パターン決定部195と、普通図柄が変動中の場合に、普通図柄変動パターン用乱数取得部192が取得した乱数を上限4個まで記憶する普通図柄変動パターン用乱数記憶部193とを備えて構成されている。なお、普通図柄変動パターンコマンド決定部190は、スルーチャッカ21を遊技球が1個通過すると、その通過につき1つの普通図柄変動パターン用乱数を取得する。
普通図柄変動パターン用乱数発生部191は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば0〜4まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成するものである。
普通図柄変動パターンコマンドテーブル194には、図17に示すように、普通図柄の変動時間が長い普図変動テーブルA(194−1)と短い普図変動テーブルB(194−2)の2つの普図変動テーブルが記憶されている。それぞれのテーブルは、普通図柄変動パターン用乱数と普通図柄変動パターンNo.とが予め対応づけられた構成となっている。そのため、普通図柄変動パターン用乱数が決まると、それぞれのテーブルを参照すれば、その変動パターン用乱数に対応する変動パターンNo.(普通図柄に係る変動パターンコマンド)が自ずと決まり、その変動パターンNo.に対応する普通図柄の変動時間が決まるようになっている。
ここで、本実施形態では、普図変動テーブルA(194−1)を参照すると何れの普通図柄変動パターン用乱数の値であっても、普通図柄の変動時間は30秒となり、普図変動テーブルB(194−2)を参照すると何れの普通図柄変動パターン用乱数の値であっても、普通図柄の変動時間は0.6秒となっているが、普図変動テーブルAとBの何れを参照するかについては、遊技モードに応じて予め決められている。これについて、図18を参照しながら以下に詳しく説明する。
遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、および突時モードAの場合には、普通図柄変動パターン決定部195は、普図変動テーブルA(194−1)を参照して普通図柄の変動時間を決定している。よって、通常モードA、通常モードB、突確モードA、および突時モードAの場合には、普通図柄の変動時間が30秒となる(変動時間が長い)。これに対して、遊技モードが確変モード、突確モードB、および突時モードBの場合には、普通図柄変動パターン決定部195は、普図変動テーブルB(194−2)を参照して普通図柄の変動時間を決定している。よって、確変モード、突確モードB、および突時モードBの場合には、普通図柄の変動時間が0.6秒となる(変動時間が短い)。
このように普通図柄の変動時間が遊技モードに応じて異なるようになっているから、本実施形態では、例えば、普通図柄の当選確率が高確率な状態の、確変モード、突確モードB、および突時モードBでは、普通図柄が0.6秒間変動した後に電動チューリップ49が開閉するといった現象が繰り返し発生することになる。一方、突確モードAと突時モードAの場合、普通図柄の変動時間が30秒と長いため、普通図柄の当選確率が高確率な状態であるにも拘らず、電動チューリップ49が30秒毎に1回ロング開放するような現象が繰り返し発生する。つまり、本実施形態では、普通図柄の変動時間を0.6秒と30秒の2種類設けることにより、確変モード、突確モードB、および突時モードBのように電動チューリップ49を短時間に数多く開閉させるような状況と、突確モードAおよび突時モードAのように電動チューリップ49は頻繁に開閉するものの時間当たりの開閉回数は少なめの状況とを意図的に作り出しているのである。
続いて、図19を参照しながら、図4の遊技モード移行制御部140が行う遊技モードの移行について説明する。上述したように、本実施形態では、遊技モードとして、通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードA、確変モード、突確モードB、および突時モードBの7つの遊技モードが設けられており、遊技モード移行制御部140は、所定条件(M1〜M21)が成立したことに基づいて、7つの遊技モード間で遊技モードの移行を行っている。以下に、遊技モードの移行条件(M1〜M21)をまとめた。なお、電源投入時やRAMクリア時のような初期状態では、通常モードA(通常状態)が設定されるようになっている。
通常モードA/Bから突確モードAに移行するための条件(M1):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が2R確変図柄A,B,Cの何れかであり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突確モードAから通常モードBに移行するための条件(M2):
突確モードAでの遊技回数が、所定の電サポ回数(40、60、80回の何れか)に到達したこと。
突確モードAから確変モードに移行するための条件(M3):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が15R確変図柄であり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突確モードAから突時モードAに移行するための条件(M5):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が2R時短図柄A,B,Cの何れかであり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
通常モードA/Bから突時モードAに移行するための条件(M6):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が2R時短図柄A,B,Cの何れかであり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突時モードAから通常モードAに移行するための条件(M7):
突時モードAでの遊技回数が、所定の電サポ回数(40、60、80回の何れか)に到達したこと。
突時モードAから確変モードに移行するための条件(M8):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が15R確変図柄であり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突時モードAから突確モードAに移行するための条件(M10):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が2R確変図柄A,B,Cの何れかであり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
通常モードA/Bから確変モードに移行するための条件(M11):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が15R確変図柄であり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
確変モードから突確モードBに移行するための条件(M13):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が2R確変図柄A,B,Cの何れかであり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突確モードBから確変モードに移行するための条件(M14):
突確モードBでの遊技回数が、所定の電サポ回数(40、60、80回の何れか)に到達したこと。または、特図当たりに当選し、特別図柄の種類が15R確変図柄であり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突確モードBから突時モードBに移行するための条件(M16):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が2R時短図柄A,B,Cの何れかであり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
確変モードから突時モードBに移行するための条件(M17):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が2R時短図柄A,B,Cの何れかであり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突時モードBから確変モードに移行するための条件(M18):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が15R確変図柄であり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突時モードBから突確モードBに移行するための条件(M20):
特図当たりに当選し、特別図柄の種類が2R確変図柄A,B,Cの何れかであり、かつ、その当選に係る大当たり遊技が終了したこと。
突時モードBから通常モードAに移行するための条件(M21):
突時モードBでの遊技回数が、所定の電サポ回数(40、60、80回の何れか)に到達したこと。
なお、突確モードAで2R確変図柄A,B,Cに当選した場合(M4)には、遊技モードは突確モードAのままとなる(移行しない)。同様に、突時モードAで2R時短図柄A,B,Cに当選した場合(M9)には、遊技モードは突時モードAのままとなり、確変モードで15R確変図柄に当選した場合(M12)には、遊技モードは確変モードのままとなり、突確モードBで2R確変図柄A,B,Cに当選した場合(M15)には、遊技モードは突確モードBのままとなり、突時モードBで2R時短図柄A,B,Cに当選した場合(M19)には、遊技モードは突時モードBのままとなる。
このように構成された主制御処理部11は、第1始動入賞口37aに入賞したことを契機に行われる遊技の開始に際して、第1特別図柄変動パターン抽選部130aで決定された特別図柄変動パターンコマンドを演出制御処理部12aに送信すると共に、第1特別図柄当否抽選部119aによる抽選に当選した場合には第1特別図柄種類抽選部129aで決定された特別図柄の種類に関するコマンドも演出制御処理部12aに送信している。同様に、主制御処理部11は、第2始動入賞口37bに入賞したことを契機に行われる遊技の開始に際して、第2特別図柄変動パターン抽選部130bで決定された特別図柄変動パターンコマンドを演出制御処理部12aに送信すると共に、第2特別図柄当否抽選部119bによる抽選に当選した場合には第2特別図柄種類抽選部129bで決定された特別図柄の種類に関するコマンドも演出制御処理部12aに送信している。
また、スルーチャッカ21を遊技球が通過した場合には、普通図柄変動パターン抽選部196で決定された普通図柄変動パターンコマンドを普通図柄表示制御部12fに送信すると共に、普通図柄当否抽選部177による抽選に当選した場合には、普通図柄種類抽選部207で決定された普通図柄の種類に関するコマンドも普通図柄表示制御部12fに送信している。
ここで、主制御処理部11から演出制御処理部12aに送信する特別図柄の種類に関するコマンドと特別図柄変動パターンコマンドとから成るコマンドのことを、以下の説明において、「遊技コマンド」と言うことにする。
次に、この遊技コマンドの中身について説明する。遊技コマンドは、「No.?」または「No.?+?図柄」の何れかで構成されている。遊技コマンドのうち「No.?」は、第1特別図柄変動パターン抽選部130aまたは第2特別図柄変動パターン抽選部130bが決定した特別図柄に係る変動パターンコマンドを示し、遊技コマンドのうち「?図柄」は、第1特別図柄種類抽選部129aまたは第2特別図柄種類抽選部129bが決定した特別図柄の種類に関するコマンドを示している。
変動パターンNo.1〜No.10は、図10に示すように特図変動テーブルA(134a−1)を参照していることから、「No.1」〜「No.10」の各コマンドは大当たりコマンドであり、変動パターンNo.11〜No.30は、図10に示すように特図変動テーブルB(134a−2)またはC(134a−3)を参照していることから、「No.11」〜「No.30」の各コマンドはハズレコマンドである。また、特別図柄の種類に関するコマンドは、15R確変図柄、2R確変図柄A,B,C、2R時短図柄A,B,Cの7種類のコマンドから成るものである。
よって、遊技コマンドに変動パターン「No.1」〜「No.10」の何れかの情報が含まれていれば、その遊技コマンドは大当たりコマンドであり、「?図柄」のコマンドを確認すれば、その遊技コマンドが、15ラウンドの大当たりであるか、あるいは2ラウンドの大当たりであるか等が分かる。また、遊技コマンドに変動パターン「No.11」〜「No.30」の何れかの情報が含まれていれば、その遊技コマンドはハズレコマンドであることが分かる。
続いて、主制御処理部11からの指令(コマンド)を受けて各種装置を制御する副制御処理部について説明する。副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fは、遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられ、主制御処理部11が生成した処理情報に従って、演出表示装置34やスピーカ20、その他の演出装置(LED装置など)などの制御を行う装置である。
演出制御処理部12aは、図20に示すように、処理部として、演出態様を決定するための演出態様決定部210と、この演出態様決定部210が決定した演出態様を演出表示装置34に表示するよう制御する演出表示制御部(演出表示制御手段)220と、始動入賞口37a,bに遊技球が入賞して保留球乱数が記憶される毎に、保留球表示装置34aに所定の態様で保留球表示を行う保留球表示制御部230と、を備えている。また、演出制御処理部12aは、記憶部として、複数種類の演出パターン(演出態様)が記憶された通常演出用テーブル261aと、演出表示装置34に表示する背景画像が記憶された共通背景画像テーブル261bおよび特殊背景画像テーブル261cとを格納した演出態様記憶部260を備えている。
演出態様決定部210は、遊技の開始時に、当該遊技に係る遊技コマンドに基づいて、演出態様記憶部260に記憶されている通常演出用テーブル261aを参照しながら、今回用いる演出パターンを決定する。この通常演出用テーブル261aは、図21に示すように、遊技コマンドに演出パターンが対応付けられた構成となっている。例えば、遊技コマンドNo.1+「図柄」には、変動時間30秒の「ノーマルリーチA1」と「ノーマルリーチA2」が対応する演出パターンとして記憶されており、遊技コマンドNo.13には、変動時間10秒の「リーチなしB」が対応する演出パターンとして記憶されている。
そして、例えば、遊技コマンドとして「No.15」が演出制御処理部12aに送られてきた場合には、演出態様決定部210は、遊技コマンド「No.15」に対応する演出パターン「ノーマルリーチA1」または「ノーマルリーチA2」の中から一方の演出パターンを抽選により決定する。
演出表示制御部220は、演出態様決定部210が決定した演出パターンを表示するだけでなく、演出表示装置34の背景画像を表示する制御も行っている。背景画像は、共通背景画像テーブル261bに記憶されているものと、特殊背景画像テーブル261cに記憶されているものとがあり、演出表示制御部220は、遊技モードに応じて何れかの背景画像テーブルを参照して、演出表示装置34に背景画像を表示している。具体的には、遊技モードが通常モードA、通常モードB、突確モードA、および突時モードAの場合には、演出表示制御部220は、共通背景画像テーブル261bを参照して背景画像を表示し、遊技モードが確変モード、突確モードB、および突時モードBの場合には、演出表示制御部220は、特殊背景画像テーブル261cを参照して背景画像を表示している。
このように背景画像の表示が制御されているため、例えば、通常モードAと通常モードBとでは、背景画像が同じであるため、遊技者は、演出表示装置34を見ても、遊技状態が通常モードAと通常モードBの何れであるかを識別することができない。つまり、通常モードBは、特別図柄の抽選確率が高い状態(確変状態)であるにも拘らず、演出表示装置34での表示が通常モードAと同じであるから、遊技者は、現在、確変状態にあるか否かが分からないということになる。
さらに、本実施形態で特筆すべきは、突確モードAおよび突時モードAの背景画像も同じとなるように表示の制御がなされている点である。突確モードAと突時モードAの背景画像が同じであるため、遊技者は、演出表示装置34を見ても、現在の遊技モードが突確モードAであるか、あるいは突時モードAであるかを識別することはできない。しかしながら、本実施形態では、前述したように、突確モードAと突時モードAでは電動チューリップ49がロング開放する機会がその他のモードと比べて多いうえ、突確モードAの方が突時モードAに比べて多くの遊技回数に亘って、電動チューリップ49がロング開放することが多い。
よって、遊技者は、電動チューリップ49が長い間、ロング開放するようであれば、もしかすると現在の遊技モードが突確モードAであるかもしれないと予測することができる。逆に、遊技回数を重ねていくうちに、電動チューリップ49のロング開放が生じなくなってくれば、遊技者は、残念ながら現在の遊技モードが突時モードAかもしれないと思うようになる。このように、本実施形態では、突確モードAと突時モードAの何れの遊技モードにあるかの示唆を、電動チューリップ49のロング開放の頻度によって行っているのである。つまり、本実施形態では、遊技モードに応じて電動チューリップ49の作動状態に差を持たせることにより、遊技者に間接的に遊技状態を示唆させるようにしているのである。
勿論、本実施形態において、2R確変図柄と2R時短図柄の何れに当選したかが分からないように、演出表示装置34に大当たりの表示を行うようにし、かつ、電サポ回数も何回であるかを表示しないようにしていることは言うまでもない。
図4に説明を戻すと、特別図柄表示制御部12bは、主制御処理部11から出力された遊技コマンドに基づき、特別図柄表示装置17に特別図柄を所定の時間だけ変動させた後に停止させる態様で表示する。また、普通図柄表示制御部12fは、主制御処理部11から出力された、普通図柄に係る抽選の当否結果のコマンドと普通図柄変動パターンコマンドとに従って、普通図柄表示措置22に普通図柄を所定時間だけ変動表示させた後、所定の態様で停止表示させる。なお、普通図柄表示制御部12fは、上記した特別図柄表示制御部12bによる表示制御と比べて表示する図柄の対象が相違するものの、表示制御の基本構成はほぼ同じである。また、ランプ制御処理部12cは、主制御処理部11からコマンドを受けて各種ランプや電飾の点灯制御を行うものである。
払出制御処理部12eは、CRユニットからの信号を受けて遊技球を遊技者に貸し出すように賞球払出装置14を制御する他、主制御処理部11からの払出指令を受けて、所定個数の賞球を遊技者に対して払い出すように賞球払出装置14を制御する。この賞球払出装置14は、遊技球を1個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット(図示せず)と、このスプロケットを回転させるモータ(図示せず)とを備えて構成されている。そして、モータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、始動入賞口検知センサ43a、43b、一般入賞口検知センサ44、大入賞口検知センサ45等が遊技球の通過を検知したら、賞球払出装置14は主制御処理部11を経由して受けたコマンドに基づき遊技球を払い出す。
発射制御処理部13は、ハンドル7の回動量に応じて、発射装置9に対する作動の制御を行う装置である。より具体的に言うと、発射装置9に対して通電させたり、通電を停止したり、あるいは、通電電流を変化させるといった制御処理を行う。なお、この発射制御処理部13は、払出制御処理部12eと接続されており、CRユニットが接続されていない場合に発射停止信号が受信されるようになっている。
次に、本発明の実施の形態例に係るパチンコ機Pの特別図柄に係る遊技処理の手順について図22を参照して説明するが、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bのどちらの始動入賞口に遊技球が入賞しても遊技に関する処理は同じであるため、以下では、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞した場合について説明することとする。
図22に示すように、遊技球が第1始動入賞口37aに入賞したか否かを主制御処理部11は判断する(ステップS1)。入賞した場合(ステップS1でYes)には、第1特別図柄当否判定用乱数取得部112aは特別図柄当否判定用の乱数を取得し、第1特別図柄種類決定用乱数取得部122aは特別図柄種類決定用の乱数を取得し、第1特別図柄変動パターン用乱数取得部132aは特別図柄変動パターン用の乱数を取得する(ステップS2)。特別図柄が変動中の場合(ステップS3でYes)には、ステップS2で取得した特別図柄当否判定用乱数を第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aに、特別図柄種類決定用乱数を第1特別図柄種類決定用乱数記憶部124aに、特別図柄変動パターン(PT)用乱数を第1特別図柄変動パターン用乱数記憶部133aに、それぞれ記憶して(ステップS4)、ステップS3の手前まで戻って、今回の入賞に係る遊技が開始するまで待機する。
一方、特別図柄が変動中でない場合、即ち、遊技の順番が来た場合(ステップS3でNo)には、ステップS5に進んで特図当たり判定処理を行う。つまり、取得した特別図柄当否判定用乱数が特図当たりであるか否かを第1特別図柄当否判定部113aが判断する。次いで、ステップS6に進んで、特別図柄種類決定処理を行う。具体的には、ステップS5での特図当たり判定処理の結果、特図当たりと判定された場合には、第1特別図柄種類決定部124aが、ステップS2で取得した特別図柄種類決定用乱数に基づいて、その特図当たりに対する特別図柄の種類を決定する。即ち、今回の遊技での特図当たりが、15R確変図柄、2R確変図柄A,B,C、または2R時短図柄A,B,Cの何れであるかを、このステップS6で決定する。
なお、電サポ回数決定部150は、特図当たり判定処理の結果、今回の遊技が特図当たりに当選している場合には、このステップS6において、特別図柄の種類と遊技モードとから、図8に示すテーブルを参照して大当たり遊技後に付与される電サポ回数を決定している。
次いで、ステップS7で特別図柄変動パターンコマンド決定処理を行う。この特別図柄変動パターンコマンド決定処理では、取得した特別図柄変動パターン用乱数に基づいて、上述したように第1特別図柄変動パターンコマンドテーブル134aを参照して変動パターンNo.を決定する。より詳細に説明すると、第1特別図柄変動パターン決定部135aは、ステップS5で特図当たりと判定された場合には、特図変動テーブルA(134a−1)を参照し、ステップS5でハズレと判定された場合には、特図変動テーブルB(134a−2)または特図変動テーブルC(134a−3)を参照して変動パターンNo.(変動パターンコマンド)を決定する。
次いで、ステップS8にて、演出態様決定処理を行う。この演出態様決定処理では、演出態様決定部210が、通常演出用テーブル261aを参照して、遊技コマンドに対応する演出パターンを今回の遊技に用いる演出パターンに決定する。例えば、今回の遊技において、演出制御処理部12aに入力された遊技コマンドが「No.7+15R確変図柄」である場合には、演出態様決定部210は、図21に示す通常演出用テーブル261aを参照して、この遊技コマンド「No.7+15R確変図柄」に対応する演出パターン「スーパーリーチB1」を、今回の遊技に用いる演出パターンに決定する。また、今回の遊技において、演出制御処理部12aに入力された遊技コマンドが「No.15」である場合には、演出態様決定部210は、同テーブル261aから、遊技コマンド「No.15」に対応する演出パターン「ノーマルリーチA2」を、今回の遊技に用いる演出パターンに決定する。
次いで、ステップS9で、特別図柄の変動が開始され、演出表示制御部220が演出表示装置34にステップS8で決定された演出パターンを表示する。次いで、ステップS10で特別図柄の変動が停止され、それと同期して、演出パターンの表示が停止される。
次いで、停止した特別図柄が特図当たりの組合せで確定している場合(ステップS11でYes)は、大当たり遊技制御部160は、特図当たりの種類に応じてアタッカー装置41を開放して大当たり遊技を提供する(ステップS12)。次いで、ステップS13にて、遊技モード移行制御部140は、次の遊技における遊技モードを図19に示すように所定のモードに設定する。例えば、今回の遊技で2R確変当たりに当選した場合には、遊技モード移行制御部140は、次回の遊技における遊技モードを、突確モードAにセット(昇格)する。また、現在の遊技モードが突確モードAであり、今回の遊技で電サポ回数(例えば80回)に到達した場合には、遊技モード移行制御部140は、次回の遊技における遊技モードを、通常モードBにセット(転落)する。勿論、遊技モードの移行条件が成立していない場合は、同じ遊技モードのままである。
このステップS13で、次回の遊技の遊技モードが設定されると、1回の遊技に係る処理が終了する。また、ステップS11でNoの場合は、大当たり遊技が提供されることなくステップS13に進んで、次遊技の遊技モードが設定される。なお、ステップS1でNoの場合は遊技が行われることなく終了となる。
次に、本発明の実施の形態例に係るパチンコ機Pの普通図柄に係る遊技処理の手順について図23を参照しながら説明する。図23に示すように、遊技球がスルーチャッカ21を通過したか否かを主制御処理部11は判断する(ステップS101)。通過した場合(ステップS101でYes)には、普通図柄当否判定用乱数取得部171は普通図柄当否判定用の乱数を取得し、普通図柄種類決定用乱数取得部202は普通図柄種類決定用の乱数を取得し、普通図柄変動パターン用乱数取得部192は普通図柄変動パターン用の乱数を取得する(ステップS102)。普通図柄が変動中の場合(ステップS103でYes)には、ステップS102で取得した普通図柄当否判定用乱数を普通図柄用保留球乱数記憶部174に、普通図柄種類決定用乱数を普通図柄種類決定用乱数記憶部204に、普通図柄変動パターン(PT)用乱数を普通図柄変動パターン用乱数記憶部193に、それぞれ記憶して(ステップS104)、ステップS103の手前まで戻る。そして、今回のスルーチャッカ21通過を契機とした普通図柄に係る遊技処理が開始するまで待機する。
一方、普通図柄が変動中でない場合、即ち、処理の順番が来た場合(ステップS103でNo)には、ステップS105に進んで普図当たり判定処理を行う。つまり、取得した普通図柄当否判定用乱数が普図当たりであるか否かを普通図柄当否判定部173が判断する。次いで、ステップS106に進んで、普通図柄種類決定処理を行う。具体的には、ステップS5での普図当たり判定処理の結果、普図当たりと判定された場合には、普通図柄種類決定部203が、ステップS102で取得した普通図柄種類決定用乱数に基づいて、その普図当たりに対する普通図柄の種類を、第1普通図柄種類決定テーブル205または第2普通図柄種類決定テーブルを参照して決定する。即ち、今回の普図当たりが、普図ノーマル当たりと普図ロング当たりの何れであるかを、このステップS106で決定する。
次いで、ステップS107で普通図柄変動パターンコマンド決定処理を行う。この普通図柄変動パターンコマンド決定処理では、取得した普通図柄変動パターン用乱数に基づいて、上述したように普図変動テーブルA(194−1)または普図変動テーブルB(194−2)を参照して変動パターンNo.を決定する。
次いで、ステップS108で、普通図柄表示装置22において、普通図柄の変動が開始され、ステップS107で決定した変動パターンNo.に応じた変動時間が経過すると、ステップS109に進んで普通図柄の変動が停止される。
次いで、停止した普通図柄が普図当たりのもので確定している場合(ステップS110でYes)は、電動チューリップ作動制御部180は、現在の遊技モードと普図当たりの種類に応じて、電動チューリップ49を所定の開放時間および開放回数(図14参照)だけ開閉動作させる。そして、1回の普通図柄に係る処理が終了する。また、ステップS110でNoの場合は、電動チューリップ49が開閉することなく終了となる。なお、ステップS101でNoの場合はそのまま終了に進む。
以上、説明したように、本実施形態に係るパチンコ機によれば、遊技者は、遊技モードを予測するには、電動チューリップ49の開閉動作の状況を手掛かりにしなければならない。つまり、今までは電動チューリップ49は単に開閉するだけのものでしかなかったが、その開閉動作に遊技モードを予測するヒントが隠されているから、遊技者は、電動チューリップ49がロング開放となるか否か、ロング開放の頻度はどうか、ロング開放は遊技回数を重ねても発生するかなどを頼りに遊技モードの予測を試みることになる。そのため、本実施形態によれば、従来にはない遊技モードの予測が可能となり、趣向性が高まるといった効果を奏することとなる。
しかも、通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードAにおいて普通図柄の変動時間は同じ時間、即ち30秒(図17参照)であるため、現在のモードが何れのモードであるかを普通図柄の変動時間から予測することは困難である。よって、益々、遊技モードの予測には、電動チューリップ49の開閉動作を頼りにしなければならない。そのため、今までは、単なる第2始動入賞口37bの入口を開放するためだけにあった電動チューリップ49が、遊技モードの予測の最も重要な手掛かりとなるため、遊技者は遊技モードを予測するために、電動チューリップ49の作動に注目することになる。よって、電動チューリップ49を用いて、今までにない遊技性を実現することができ、遊技者の興味を惹き付けることができる。
なお、上記の実施形態例では、通常モードA、通常モードB、突確モードA、突時モードAにおいて普通図柄の変動時間は同じ時間としたが、例えば、通常モードAと通常モードBとを同じ時間Aとし、突確モードAと突時モードAとを同じ時間Bとし、この時間Aと時間Bとを異なる時間とすることもできる。