JP2012177572A - 超音波式流体計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、効率よく組み立てることができ、容易に所望の測定精度を確保することができる超音波式流体計測装置を提供する。
【解決手段】
本発明のガス計測装置1は、超音波信号を利用して流路ユニットを流れる流体の流速を測定し、該流速から流体の体積流量を計算して流体の使用量を計測する。ガス計測装置1は、計測装置制御部9と、他の流路部に連結して流路ユニット2を形成する計測流路部22と、計測流路部22に配設され、超音波信号を相互に送受信する第一超音波センサ4、および第二超音波センサ5と、計測装置制御部9により制御される遮断弁3とを備え、計測流路部22には、第一超音波センサ4、第二超音波センサ4に加えて、さらに遮断弁3が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流路中を流れる流体の流速を測定し、該流速から流体の体積流量を計算して流体の使用量を計測する超音波式流体計測装置に関するものである。
現在、一般のガス需要家宅には、計量室を通過する回数でガスの流量を計測する膜式ガスメータが取り付けられている。膜式ガスメータは、計測原理上、計量室に容量が必要なため大型になりがちであるが、その小型化が要望されていた。
そこで、ガスメータの小型化を実現するものとして、近年では超音波式ガスメータが開発されている。超音波式ガスメータでは、ガスが流れる流路の上流と下流とに超音波センサを設け、流路に流れるガスの流速を超音波の到達時間で計測し、ガスの流速からガスの体積流量を計算してガスの使用量を計量している。
また、ガスメータには、ガスの適切かつ安全な使用態様を確保するために、種々の保安機能が備えられている。例えば、必要に応じて、ガスメータに内蔵された遮断弁によりガスを遮断することができるように構成されている。
ところで、このような遮断弁と超音波センサとを備えた超音波式ガスメータでは、通常、遮断弁、超音波センサなどの制御部に制御される部品(制御対象機器)と、流路本体とはそれぞれ異なる製造メーカにて製造される。そして、完成品を組み立てる際に、別々に提供された制御対象機器と流路本体とを組み合わせて流路ユニットを形成する。このように、制御対象機器と流路本体とはそれぞれ異なる製造メーカにて製造され、流路ユニットの形状および寸法は、流路本体を製造する製造メーカにより決められることとなる。
また、流路ユニットの組み立ては、具体的には特許文献1に示すように、電子部品が別々に取り付けられた複数の流路部を連結して行われる。すなわち、特許文献1に示すガスメータでは、ガス流入口に連通し、遮断弁の一部が挿入された入口流路部と、超音波センサが設けられた計測流路部と、ガス流出口と連通する出口流路部とを連結してガスメータの流路ユニットを形成する。
特開2009−186429号公報
しかしながら、上述のような従来技術は、超音波式流体計測装置を効率よく組み立てることができないという問題がある。
より具体的には、超音波式ガスメータなどの超音波式流体計測装置では、入力された制御信号に基づき制御される制御対象機器と流路本体とは異なる製造メーカにより提供されている。このため、必要なスペックは予め共有するものの、制御対象機器の製造メーカが想定している流路の形状および寸法と、流路本体を提供する製造メータにより実際に製造された流路の形状および寸法との間には誤差が生じ得る。
このため、例えば、超音波振動子などの制御対象機器を実際に流路に取り付け、流速を測定すると、測定精度に誤差が生じてしまう。あるいは、例えば、遮断弁などの制御対象機器を実際に流路に取り付け、流路の遮断を行うと完全に流路を遮断できない場合がある。
そこで、現状では、超音波式流体計測装置を組み立てる際には、このような誤差を低減させるために制御対象機器の微調整を行う必要がある。このように制御対象機器の流路への取り付けに際して微調整等の作業が必要となるため、超音波式流体計測装置の組み立てを効率よく行うことができない。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、効率よく組み立てることができ、容易に所望の測定精度を確保することができる超音波式流体計測装置を実現することである。
本発明のある形態に係る超音波式流体計測装置は、上記した課題を解決するために、超音波信号を利用して流路ユニットを流れる流体の流速を測定し、該流速から流体の体積流量を計算して流体の使用量を計測する超音波式流体計測装置であって、他の流路部に連結して前記流路ユニットを形成する計測流路部と、前記計測流路部に配設され、前記超音波信号を相互に送受信する第一超音波振動子および第二超音波振動子と、入力された制御信号に基づいて制御される1以上の制御対象機器と、を備え、前記計測流路部には、前記第一超音波振動子および前記第二超音波振動子に加えて、さらに少なくとも一つの前記制御対象機器が設けられている。
上記した構成によると、流路ユニットを構成する計測流路部に、前記制御対象機器が備えられている。このため、制御対象機器と計測流路部とを一体に設計し、計測流路部に予め第一、第二超音波振動子と制御対象機器とを組み込んでおくことができる。そして、超音波式流体計測装置の製造時には、これら第一、第二超音波振動子と制御対象機器とを予め組み込んだ計測流路部を提供することができる。
つまり、このように第一、第二超音波振動子ならびに制御対象機器と計測流路部とを一体に設計し、該計測流路部に組み込んでおくことができるため、第一、第二超音波振動子ならびに制御対象機器の動作が確認済みの状態で計測流路部を提供することができる。
それゆえ、計測流路部と第一、第二超音波振動子ならびに制御対象機器とを別々に提供し、超音波式流体計測装置の製造時にこれらを組み合わせる場合と比較して、例えば、計測流路部の形状および寸法のばらつき等に起因する、第一、第二超音波振動子ならびに制御対象機器の微調整が不要となる。さらにまた、第一、第二超音波振動子ならびに制御対象機器を計測流路部に取り付ける際に生じる取り付け精度のばらつきを考慮する必要もなくなる。
したがって、本発明に係る超音波式流体計測装置は、効率よく組み立てることができ、容易に所望の測定精度を確保することができるという効果を奏する。
また、本発明のある形態に係る超音波式流体計測装置は、上記した構成において、前記流路部に備えられる制御対象機器は、前記計測流路部における流体の流れを遮断するための遮断弁であってもよい。
このため、遮断弁と第一超音波振動子および第二超音波振動子と、これらを取り付ける計測流路部とを一貫して製造することができる。したがって、遮断弁、第一超音波振動子、および第二超音波振動子と計測流路部とが別々に提供される場合と比較して、遮断弁と第一超音波振動子および第二超音波振動子とを計測流路部に取り付ける際に行う微調整等が不要となる。
また、本発明のある形態に係る超音波式流体計測装置は、上記した構成において、前記流路ユニットは、前記計測流路部と、該計測流路部と連結される第一流路部および第二流路部を備え、前記第一流路部および前記第二流路部は、同一方向に延設されており、前記計測流路部は、前記第一流路部および前記第二流路部の延設方向に対して垂直方向となるように延設され、上流側の端部で延設方向が異なる該第一流路部と連結するための第一屈曲部と、下流側の端部で延設方向が異なる該第二流路部と連結するための第二屈曲部とを有し、前記遮断弁が、前記第一屈曲部または第二屈曲部に配置されるように構成されていてもよい。
ここで、第一屈曲部または第二屈曲部を境に、上流側の流路の延設方向と下流側の流路の延設方向とは異なるものとなる。
上記した構成によると、遮断弁が前記第一屈曲部または第二屈曲部に配置されるため、異なる方向に延設する上流側の流路または下流側の流路を遮断することができる。
つまり、屈曲部ではなく直線上に伸びた流路部分に遮断弁が備えられる場合は、遮断弁により遮断できる方向に流路を形成する必要があるため、流路部内における流路形状が複雑なものとなってしまう。これに対して、本発明の更なる他の形態に係る超音波式流体計測装置では、延設方向が異なる流路部同士を連結するために形成された屈曲部に遮断弁を配置する。このため、流路部内の流路形状を複雑なものとする必要なく流路を遮断できる方向にあわせて遮断弁を配置することができる。
また、本発明のある形態に係る超音波式流体計測装置は、上記した構成において、前記遮断弁は、流路部の断面を塞ぐための弁体を有しており、前記弁体が、前記第一屈曲部または前記第二屈曲部から下流側に向かって移動するように前記遮断弁が配置されるように構成されていてもよい。
上記した構成によると、遮断弁が有する弁体は第一屈曲部または第二屈曲部から下流側に向かって移動するため、ガスの流れに逆らって上流側に向かって移動する場合より、移動に必要な力を小さくすることができる。このため、弁体を移動させるために必要な消費電力量を抑えることができる。
本発明は以上に説明したように構成され、効率よく組み立てることができ、容易に所望の測定精度を確保することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係るガス計測装置の要部構成を示す概略図である。 図1に示すガス計測装置が備える流路ユニットの要部構成を示す断面図である。 本実施の形態に係る遮断弁の取り付け位置の流路構造に関する比較例を示す図である。 他の実施の形態に係るガス計測装置が備える流路ユニットの要部構成を示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は対応する構成部材には同一の参照符号を付して、その説明については省略する。
(ガス計測装置)
まず、図1を参照して本実施の形態に係るガス計測装置(超音波式流体計測装置)1の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係るガス計測装置1の要部構成を示す概略図である。
本実施の形態に係るガス計測装置1は、ガス配管の途中に設置されて、運用時(使用時)には、ガス使用量としてガス流量の積算値を算出する超音波式ガスメータである。ガス計測装置1は、ガス流量異常を検出して流路ユニット2の遮断を行うことができる。
ガス計測装置1は図1に示すように、流路ユニット2、遮断弁(制御対象機器)3、第一超音波センサ(第一超音波振動子)4、第二超音波センサ(第二超音波振動子)5、筐体6、流入口7、流出口8、計測装置制御部(制御部)9、および電池10を備えてなる構成である。なお、ここでガスは、流入口7から流出口8に向かって流路ユニット2内を一方向に流れるものとする。
流入口7は、ガス供給源側のガス配管からガスがガス計測装置1に流れ込む入り口である。本実施の形態に係るガス計測装置1では、筐体6の上面に設けられ、ガス供給源側のガス配管と流路ユニット2とをつなぐ。
流出口8は、ガス計測装置1からガス消費源側のガス配管にガスが流れ出る出口である。本実施の形態に係るガス計測装置1では、筐体6の上面に設けられ、ガス消費源側のガス配管と流路ユニット2とをつなぐ。
流路ユニット2は、需要者に供給するガスが流れる中空円筒状の管であって、図1に示すようにその上流側から順に遮断弁3、第一超音波センサ4、および第二超音波センサ5が設けられている。なお、流路ユニット2の延設方向に対して垂直に切り出した面を流路ユニット2の断面と称する。
遮断弁3は、例えば、ガス流量異常などの異常検出、あるいは、外部からの流路ユニット2の遮断指示等に応じて、流路ユニット2を塞ぎ、ガスの流れを遮断するものである。遮断弁3は、流路ユニット2を塞ぐための弁体31と、該弁体31の動力源であるステッピングモータ32とを備える。
すなわち、ガス流量異常などの異常検出したり、外部からの流路ユニット2の遮断指示を受信したりした場合、計測装置制御部9が遮断弁3の稼動を制御する。具体的には、計測装置制御部9からの制御信号により、電池10からステッピングモータ32が有するステータのコイル(不図示)に位相差を持ったパルス状電流が印加される。そして、この電流の印加によりステッピングモータ32のロータ(不図示)が正回転する。
このロータの回転により弁体31が弁座11側に前進し、流路ユニット2を塞ぐ。これにより、流路ユニット2においてガスの流れを遮断することができる。なお、正方向の回転とは、遮断弁3から弁座11に向かってみた場合、時計周りとは逆の回転である。
第一超音波センサ4および第二超音波センサ5は、相互に超音波を送受信するものである。第一超音波センサ4は、流路ユニット2における上流側の側壁に、第二超音波センサ5は流路ユニット2における下流側の側壁に設けられている。
計測装置制御部9から第一超音波センサ4に駆動信号(制御信号)が入力されると、超音波を第二超音波センサ5に向かって出力する。第一超音波センサ4から出力した超音波は、流路ユニット2内を下流側に向かって斜め下方向に進み、第二超音波センサ5に向かって伝搬する。一方、計測装置制御部9から第二超音波センサ5に駆動信号が入力されると、超音波を第一超音波センサ4に向かって出力する。第二超音波センサ5から出力した超音波は、流路ユニット2内を上流側に向かって斜め上方向に進み、第一超音波センサ4に向かって伝搬する。そして、それぞれの超音波の到達時間を、計測装置制御部9が計測し、到達時間の差から流路ユニット2を流れるガスの流速を計算する。
計測装置制御部9は、ガス計測装置1の各種制御を行う制御機能と、ガス流量を算出する計測機能を有するものである。
計測装置制御部9は、具体的には計測機能として以下のように動作する。すなわち、上記したように、計測装置制御部9は、第一超音波センサ4から出力された超音波が第二超音波センサ5に到達するまでの時間と、第二超音波センサ5から出力された超音波が第一超音波センサ4に到達するまでの時間との差から流速を求める。そして、計測装置制御部9は求めた流速に流路ユニット2の断面積と、補正係数とをかけあわせて流量を求める。
このような計測機能は、例えば、超音波計測用のLSI(Large Scale Integration)によって実現できる。このLSIは、超音波測定を可能とするアナログ回路と、超音波の伝搬時間を計測する動作をシーケンシャルで行うデジタル回路とから構成される。
また、計測装置制御部9は、制御機能として以下のように動作する。すなわち、計測装置制御部9は、不図示の異常検知センサのセンシング結果から異常の発生の有無を判定したり、外部から流路ユニット2の遮断指示を受信したか否か判定したりする。そして、異常が発生していると判定した場合、あるいは遮断指示を受信したと判定した場合、電池10から遮断弁3に電流を印加するように制御する。なお、このような制御機能は、例えば、CPUによって実現できる。
筐体6は、上述した流路ユニット2、遮断弁3、第一超音波センサ4、第二超音波センサ5、計測装置制御部9、および電池10を収容するものである。筐体6はこれら各部材を外部からの衝撃等から保護する。筐体6の形状は任意であるが、本実施形態では、筐体6が直方体形状に形成されている構成を例示する。
以上のように、本実施の形態に係るガス計測装置1は、第一超音波センサ4と第二超音波センサ5とを備え、超音波によりガス流量を計測できる。また、遮断弁3により、必要に応じて流路ユニット2を塞ぐことができる。このため、流路ユニット2を流れるガスを遮断することができるため、ガスが漏れたり、ガスが発火したりするなどの事故を防止することができる。
ところで、本実施の形態に係るガス計測装置1では、流路ユニット2は、複数の流路部から構成されている。以下において図2を参照して流路ユニット2の構成についてより詳細に説明する。
(流路ユニットの構成)
図2に示すように、本実施の形態に係るガス計測装置1では、流路ユニット2は、入口流路部21(第一流路部)、計測流路部22、および出口流路部(第二流路部)23の3つのモジュール(流路部)から構成される。そして、3つのモジュールを組み合わせて、凹形状を形成している。図2は、図1に示すガス計測装置1が備える流路ユニット2の要部構成を示す断面図である。この図2では、流路ユニット2の延設方向に沿って、該流路ユニット2を切り出した断面形状を示している。
入口流路部21は、上流側の一端で流入口7を介してガス供給源側の配管と連結され、下流側の他端で後述する計測流路部22と連結される、中空円筒状の管である。入口流路部21は、流入口7からガス計測装置1の下方に向かって略鉛直方向に延設され、その上流側および下流側それぞれの先端部は開口している(開口21a、21b)。
出口流路部23は、下流側の一端で流出口8を介してガス消費源側の配管と連結され、上流側の他端で後述する計測流路部22と連結される、中空円筒状の管である。出口流路部23は、流出口8からガス計測装置1の下方に向かって略鉛直方向に延設され、その上流側および下流側それぞれの先端部は開口している(開口23a、23b)。
計測流路部22は、上流側の一端で入口流路部21と連結され、下流側の一端で出口流路部23と連結される、中空円筒上の管である。計測流路部22は、水平方向に延設され、上流側端部近傍の上方側の側壁、下流側端部近傍の上方側の側壁にそれぞれ開口22a、22bが設けられている。
入口流路部21と計測流路部22との連結時には、計測流路部22の上流側の側壁に設けられた開口22aと入口流路部21の下流側先端部の開口21bとによって入口流路部21と計測流路部22とが連通するようになっている。また、計測流路部22と出口流路部23との連結時には、計測流路部22の下流側の側壁に設けられた開口22bと、出口流路部23の上流側端部の開口23aとによって計測流路部22と出口流路部23とが連通するようになっている。
すなわち、計測流路部22は、入口流路部21および出口流路部23と延設方向が異なっている。このため、延設方向が異なるこれらの流路部と連結するために、計測流路部22の上流側および下流側の両端部が、凹形状をなす流路ユニット2の屈曲部(第一屈曲部)24a、および屈曲部(第二屈曲部)24bとなっている。
また、計測流路部22の屈曲部24aの側壁であって、計測流路部22の断面と対向する位置には開口22cが設けられている。なお、この開口22cの中心点は、計測流路部22の断面の中心点と一致するように位置あわせされている。そして、この開口22cから遮断弁3の弁体31およびステッピングモータ32の一部が挿入される。開口22cは、弁体31およびステッピングモータ32の一部が挿入されると、該遮断弁3によって塞がれる。このため、遮断弁3の一部(ステッピングモータ32の一部および弁体31)が計測流路部22内に、遮断弁3の残余部分(ステッピングモータ32の残余部分)が流路ユニット2外に配されることとなる。より具体的には、ステッピングモータ32においてステータ(不図示)など電流が印加される部位が流路ユニット2外に配される。
遮断弁3の弁体31は、閉弁時(流路ユニット2の遮断時)、計測流路部22を上流から下流に移動する。そこで、弁体31の移動を妨げないように、計測流路部22において、弁体31が移動する範囲の断面積の方が、それ以外の範囲の断面積よりも大きくなっている。
なお、断面積が異なる部分のつなぎ目部分に弁座11が形成されており、弁体31は、計測流路部22内を移動してこの弁座11と当接することで該計測流路部22の断面を遮断することができる。
また、計測流路部22の中央付近の上方側(図2における内周側)の側壁に第一超音波センサ4から送信する超音波、および第二超音波センサ5から受信する超音波を通すための開口22dが設けられている。そして、開口22dが設けられている側壁部分に第一超音波センサ4が取り付けられている。
また、計測流路部22の中央付近の下方側(図2における外周側)の側壁には第二超音波センサ5から送信する超音波、および第一超音波センサ4から受信する超音波を通すための開口22eが設けられている。そして、開口22eが設けられている側壁部分に第二超音波センサ5が取り付けられている。
なお、上述した入口流路部21、計測流路部22、および出口流路部23それぞれは、特に図示しないが連結部分の端部の周縁に放射状に突出したフランジが形成されており、フランジ同士を重ね合わせ螺旋止めすることで連結することができる。
以上のように、本実施の形態に係るガス計測装置1では、流路ユニット2は、3つのモジュール化された流路部(入口流路部21、計測流路部22および出口流路部23)を連結することで組み立てることができるようになっている。
また、流路ユニット2に取り付ける必要がある第一、第二超音波センサ4、5、および制御対象機器(本実施形態では遮断弁3)がすべて1つの流路部、すなわち、計測流路部22に取り付けられている。このため、計測流路部22のみを単一モジュールとして取り引きすることができる。つまり、計測流路部22の本体部分と第一、第二超音波センサ4、5、および制御対象機器とを組み込んだ計測流路部22を同一のメーカにより製造し、提供することができる。
このため、同一メーカにより流路形状、寸法を設計し、これに合わせて第一、第二超音波センサ4、5、および制御対象機器を組み入れることができるため、従来のような流路形状、寸法のばらつきに起因する、例えば、第一超音波センサ4、第二超音波センサ5の微調整等が不要となる。さらにまた、遮断弁3、第一超音波センサ4、第二超音波センサ5を流路部に取り付ける際に生じる取り付け精度のばらつきに起因する微調整を、流路ユニット2の組み立て時に行う必要が無くなる。
したがって、本実施の形態に係るガス計測装置1では、ガス計測装置1の組み立てを効率よく行うことができる。
また、第一、第二超音波センサ4、5、および制御対象機器を備えた計測流路部22を一体として補償することができ、流路ユニット2において生じた第一、第二超音波センサ4、5、および制御対象機器の故障原因、修理箇所等を効率よく特定することができる。
また、図2に示すように、遮断弁3を計測流路部22の上流側の端部に取り付ける構成である。つまり、流路ユニット2全体の形状は、凹形状をしている。そして、遮断弁3は、図2に示す凹形状のL字型に曲がった部分(鉛直方向から水平方向に折れ曲がった部分)に形成される屈曲部24aに配置されている。そして、弁体31が、屈曲部24aから下流側に配される流路部(計測流路部22)に沿って移動するように遮断弁3が配置される。
このように、流路ユニット2の屈曲部24aに遮断弁3を取り付けることで、図3に示すように入口流路部121の途中に遮断弁130を設ける構成よりも流路形状を簡易なものとすることができる。また、図3に示す流路形状よりも流路形状を簡易なものとすることができるため、流路内においてガスの流れの乱れを低減させることができる。
つまり、遮断弁3の一部は流路ユニット2の外に配置されなければならないなど、遮断弁3の取り付け位置に関する制限がある。また、遮断弁3では、ステッピングモータ32の回転軸の軸方向に弁体31が移動する構成である。
このため、図3に示すように入口流路部121の途中に遮断弁130を設ける構成の場合、以下のような屈曲構造を入口流路部21内に形成しなければならない。すなわち、弁体が当接する弁座を設けるために遮断弁130の取り付け位置の流路形状は、遮断弁130に流入したガスが、流入方向(鉛直方向)から略直角に折れ曲がって流出するような形状となっている。なお、図3は、本実施の形態に係る遮断弁3の取り付け位置の流路構造に関する比較例を示す図である。図3では、入口流路部121に遮断弁130が設けられている部分についてのみ示している。
(変形例)
なお、上記では遮断弁3は弁体31の動力源としてステッピングモータ32を備える構成であったが、備えるモータの種類はこれに限定されるものではない。例えば、DCモータなど他の種類のモータであってもよい。
また、上記では流路ユニット2は、3つのモジュール化された流路部(入口流路部21、計測流路部22および出口流路部23)を組み合わせて形成されていたが、必ずしもモジュール化される数がこれに限定されるものではない。
例えば、入口流路部21と計測流路部22とが一体に、あるいは計測流路部22および出口流路部23が一体に形成されていてもよい。
さらには、入口流路部21または出口流路部23がさらに複数の流路部から構成されていてもよい。すなわち、流路ユニット2において備える必要のある第一、第二超音波センサ4、5、および少なくとも1つの制御対象機器が1つの流路部(計測流路部22)に設けられていればよい。
また、上記では、計測流路部22に設ける制御対象機器として、遮断弁3を例に挙げて説明したが、計測流路部22に設ける制御対象機器はこれに限定されるものではない。例えば、ガス計測装置1における異常を検知するための異常検知センサを、制御対象機器として計測流路部22にさらに備える構成であってもよい。なお、異常検知センサは、ガス計測装置1に係る異常を検知するものである。この異常とは、例えば、ガス流量異常などが挙げられる。ガス流量異常を検知する場合、この異常検知センサは、流路ユニット2内を流れる流体の圧力を測定する圧力センサによって実現できる。
また、本実施の形態に係る遮断弁3は、閉弁時に、弁体31が計測流路部22内をその延設方向に上流側から下流側に向かって移動するように、計測流路部22の上流側の端部(流路ユニット2における屈曲部24a)に配置される構成である。しかしながら、遮断弁3の配置はこれに限定されるものではない。
例えば、閉弁時に、弁体31が入口流路部21に向かって計測流路部22内を下流側から上流側に移動するように計測流路部22の上流側の端部(流路ユニット2における屈曲部24a)に配置される構成であってもよい。
さらには、図4に示すように、遮断弁3を計測流路部22の下流側の端部(流路ユニット2における屈曲部24b)であって、弁体31が出口流路部23に向かって計測流路部22内を上流側から下流側に移動するように配置される構成であってもよい。あるいは、遮断弁3を計測流路部22の下流側の端部(流路ユニット2の屈曲部)であって、弁体31が計測流路部22内をその延設方向に下流側から上流側に移動するように配置される構成であってもよい。
しかしながら、図2および図4に示す遮断弁3の配置のように、閉弁時における弁体31の移動は、上流側から下流側に向かう構成の方が好ましい。これは、ガスの流れに逆らって弁体31を移動させようとするとガスの流れに合わせて移動する場合よりも大きな力が必要となるからである。遮断弁3は、長期間の経過後であっても電池10により可動することが要望されている。このため、遮断弁3はその駆動にかかる消費電力が小さいことが必要である。
このため、なるべく、大きな力を必要としないで弁体31を移動させる必要があるという点から、閉弁時には図2および図4に示すように閉弁時の弁体31の移動が上流側から下流側となるような遮断弁3の配置の方が好適である。
なお、上記した実施形態ではガス使用量を計測するガス計測装置1を例に挙げて説明したが、計測対象はガスに限定されるものではなく、流体であればよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の超音波式流体計測装置は、効率よく組み立てることができるため、超音波式流体計測装置を大量に生産する際に特に有用である。
1 ガス計測装置
2 流路ユニット
3 遮断弁
4 第一超音波センサ
5 第二超音波センサ
7 流入口
8 流出口
9 計測装置制御部
10 電池
11 弁座
21 入口流路部
21a 開口
21b 開口
22 計測流路部
22a 開口
22b 開口
22c 開口
22d 開口
22e 開口
23 出口流路部
23a 開口
24a 屈曲部
24b 屈曲部
31 弁体
32 ステッピングモータ

Claims (4)

  1. 超音波信号を利用して流路ユニットを流れる流体の流速を測定し、該流速から流体の体積流量を計算して流体の使用量を計測する超音波式流体計測装置であって、
    他の流路部に連結して前記流路ユニットを形成する計測流路部と、
    前記計測流路部に配設され、前記超音波信号を相互に送受信する第一超音波振動子および第二超音波振動子と、
    入力された制御信号に基づいて制御される1以上の制御対象機器と、を備え、
    前記計測流路部には、前記第一超音波振動子および前記第二超音波振動子に加えて、さらに少なくとも一つの前記制御対象機器が設けられている超音波式流体計測装置。
  2. 前記流路部に備えられる制御対象機器は、前記計測流路部における流体の流れを遮断するための遮断弁である請求項1に記載の超音波式流体計測装置。
  3. 前記流路ユニットは、
    前記計測流路部と、該計測流路部と連結される第一流路部および第二流路部を備え、
    前記第一流路部および前記第二流路部は、同一方向に延設されており、
    前記計測流路部は、前記第一流路部および前記第二流路部の延設方向に対して垂直方向となるように延設され、上流側の端部で延設方向が異なる該第一流路部と連結するための第一屈曲部と、下流側の端部で延設方向が異なる該第二流路部と連結するための第二屈曲部とを有し、
    前記遮断弁が、前記第一屈曲部または第二屈曲部に配置される請求項2に記載の超音波式流体計測装置。
  4. 前記遮断弁は、流路部の断面を塞ぐための弁体を有しており、
    前記弁体が、前記第一屈曲部または前記第二屈曲部から下流側に向かって移動するように前記遮断弁が配置される請求項3に記載の超音波式流体計測装置。
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