JP2004361190A - 流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】入口側と出口側との流体の圧力差を検出することにより、流量有無の判別が精度よく行え、原点補正値を簡便に取得することのできる流量計を提供する。
【解決手段】電動モータ131を駆動して遮断弁130を少し閉める。このとき、流入口112側と流出口113側とのガスの圧力差を圧力検出管119(圧力センサ118)で検出する。その圧力差が設定された閾値以下であると、流路121aを流れるガスの流量が無いか、又は実質的に無い状態にあると判断して、超音波センサ(超音波送受信部2,3)を送受信させ、到達時間差ΔTを検出する。さらに、得られた到達時間差ΔTを原点補正値としてデータ記憶領域43bに記憶する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波流量計等の流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、気体(例えば都市ガス、プロパンガス)、液体(例えば水)などの流体の流量を計測する流量計測装置として、例えば、超音波を利用して流速を測定する超音波流量計が知られている。その際の測定原理として、一般には「伝搬時間差法」が用いられる。これは、流路の流体流れ方向上手側及び下手側に一対の超音波送受信部を設け、超音波信号の送受信を交互に切り替えて、流れ方向上手側の超音波送信部(送信側振動子)から流れ方向下手側の超音波受信部(受信側振動子)に到達するまでの時間(以下、順方向到達時間という)Tjと、流れ方向下手側の超音波送信部(送信側振動子)から流れ方向上手側の超音波受信部(受信側振動子)に到達するまでの時間(以下、逆方向到達時間という)Tgとの時間差(到達時間差)ΔT=Tg−Tjから流路を流れる流体の平均流速及び流量を求める方法である。
【0003】
そして、理論上は流量Q=0(平均流速v=0)のとき到達時間差ΔT=0となるが、実際には製造誤差等によりΔTは0に一致せずにずれている(オフセットともいう;例えば特許文献1の図12参照)場合がある。このずれ量(オフセット量)は個々の超音波流量計(超音波センサ)に固有の値として工場出荷時に計測可能であり、初期値あるいは検量線の形で原点補正(ゼロ点補正)されるが、オフセット量は経時変化により変動する場合がある。しかし、ガスメータ等では一旦設置されると一定期間原則としてガスの使用を停止することができないため、オフセット量を測定し直し補正することは困難となる。そこで、特許文献1には、圧力センサを用いることにより完全な流量0の状態でなくても原点補正を可能とする技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−249038号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載の技術では、
▲1▼流体の絶対圧を検出する圧力センサを設けているため、高精度が要求される。したがって、閉塞圧に等しいか否かの確認の際、さらに分解能(感度や増幅率)を高くする必要がある。
▲2▼現在のオフセット量が不明でありこれから原点補正が必要な超音波センサを用いて流量測定し、その測定データを測定流路の流量が0とみなせるか否かの判断基準にしているので、測定データと判断結果に対する信頼性が乏しい。
【0006】
そこで本発明の課題は、入口側と出口側との流体の圧力差を検出することにより、流量有無の判別が精度よく行え、原点補正値を簡便に取得することのできる流量計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するために本発明に係る流量計は、
流量計測用の流体を導入し送出するためにそれぞれ外面に開口する流入口及び流出口と、
それら流入口及び流出口の間に形成され、前記流体を通過させるための流路を含む圧力損失部と、
その圧力損失部を挟む流入口側と流出口側との前記流体の圧力差が所定値以下の場合に、前記流路を流れる前記流体の流量が無いか、又は実質的に無い状態にあることを信号出力する流量有無判別手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するために本発明に係る流量計は、
流量計測用の流体を導入し送出するためにそれぞれ外面に開口する流入口及び流出口と、
それら流入口及び流出口の間に形成され、前記流体を通過させるための流路を含む圧力損失部と、
その圧力損失部を挟む流入口側と流出口側との前記流体の圧力差を検出する圧力センサを設けた圧力検出管と、
その圧力センサが所定値以下の圧力差を検出した場合に、前記流路を流れる前記流体の流量が無いか、又は実質的に無い状態にあることを信号出力する流量有無判別手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
これらの流量計によれば、流体の流れに伴って生じる圧力損失を、流入口側と流出口側との流体の圧力差(差圧)として検出し、それによって流量の有無(すなわち流路を流体が流れているか否か)を判別するので、その差圧を生じさせる圧力損失部によって差圧を拡大(増幅)検出しやすくなる。このように、差圧を検出する際の分解能を容易に高められるので、流量有無の判別精度を高レベルに保つことができ、原点補正値(オフセット量)が精度よくかつ簡便に取得できる。しかも、流入口側と流出口側との差圧の検出のみによって流量計の原点補正の可否を判別でき、補正が必要な流量計による補正の可否の判別といった複雑な判断プロセスを要しないため、得られた原点補正値に対する信頼性が高くなる。
【0010】
このような流量計において差圧検出に圧力検出管を用いる場合には、ダイアフラム、ベローズ等を検出体とする圧力センサを判別スイッチとして使用することができ、高精度を有する検出部をコンパクトに組み込むことができる。
【0011】
さらに、上記課題を解決するために本発明に係る流量計は、
流量計測用の流体を導入し送出するためにそれぞれ外面に開口する流入口及び流出口と、
それら流入口及び流出口の間に形成され、前記流体を通過させる間にその流量を計測する流量計測手段が配置された流路を含む圧力損失部と、
その圧力損失部を挟む流入口側と流出口側との前記流体の圧力差が所定値以下の場合に、前記流路を流れる前記流体の流量が無いか、又は実質的に無い状態にあることを信号出力する流量有無判別手段と、
その流量有無判別手段からの流量無しの出力信号に基づき前記流量計測手段により計測された原点補正値を記憶する原点補正値記憶手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
この流量計によれば、上記したような精度と信頼性の高い原点補正値を定期的にあるいは不定期に取得し、流量計測の際の初期値又は検量線として更新しながら使用できる。これによって、流量有無の判別及び原点補正値ひいては流量計測の精度を高レベルで維持管理することができるようになる。例えば、超音波式家庭用ガスメータにおいて、本発明に基づく原点補正を1回/年以上の頻度で実施した場合、1リットル/時未満の微小流量に対する判別精度を法定の10年間以上にわたって容易に維持管理できるようになる。
【0013】
そして、以上のような流量計において、圧力損失部に圧力損失増幅手段を設け、圧力損失部を挟む流入口側と流出口側との流体の圧力差を増幅して検出するようにすれば、流量有無の判別精度がさらに向上し、より正確な原点補正値が得られるようになる。
その際、圧力損失増幅手段として段階的又は連続的に流路断面積を変更可能な可変絞り機構を採用するときには、絞り量の調節によって圧力損失を高精度にコントロールして近似的な流量無し状態を実現することができる。したがって、通常の流量計としての機能を維持しながら、あるいは流体の使用が開始されたときには直ちに通常の流通状態への復帰を保障しながら、原点補正値を得ることができる。このような可変絞り機構として、モータコントロール式の遮断弁を例示することができる。
そして、可変絞り機構として用いる遮断弁において、弁座に対向配置された弁体が流路を閉とする方向に移動するに伴って流路断面積が段階的又は連続的に小となる構造を採用すれば、圧力損失の拡大率(増幅率)を大きくとれるので、流量有無の判別が一層高精度で行える。
【0014】
ところで、超音波流量計の場合、流量計測用の超音波センサが設置され、かつ流量計測のため他の部分とは断面積を小とした計測用流路を含むように圧力損失部を設定すると、計測用流路で流速と圧力損失を増大させることにより、通常計測時の流量計測精度及び原点補正時の流量有無の判別精度をともに高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1(a)は、流量計の一実施例として、一般住宅用ガスメータ等に用いられる超音波流量計の正面断面図を示す。この超音波流量計100は、本体ユニット110と中間流路形成ユニット120と遮断弁130とから構成されている。
【0016】
図1(a)に示すように、本体ユニット110は全体として直方体形状を有し、その上面には、上流側のガス配管に接続される流入口112及び下流側のガス配管に接続される流出口113がそれぞれ開口している。また、その内部には、流入口112と流出口113との間にガス(流体)を通過させるための本体流路114(圧力損失部;流路)が形成されている。本体ユニット110の下部には、図1(a)の背面側から手前側に向けて本体流路切除部115が形成され、この本体流路切除部115には中間流路形成ユニット120が嵌め込まれている。
【0017】
中間流路形成ユニット120の内部には、本体ユニット110の本体流路切除部115にガスの流れ方向と直交する方向(嵌合方向)から嵌合したときに本体流路114と接続される中間流路121(圧力損失部;流路)が貫通形成されている。この中間流路121は、本体流路114と滑らかに連続する入口側連結流路121b(圧力損失部),出口側連結流路121c(圧力損失部)と、両端で両連結流路121b,121cと連なるとともに、本体流路114とほぼ直交する形態で本体ユニット110の下面に沿って配設される直線状中間流路121a(圧力損失部)とから構成されている。また、中間流路形成ユニット120には、直線状中間流路121aを通過するガスの流量を測定するために、超音波センサの一対の超音波送受信部2,3がそれぞれ着脱可能に取り付けられている。直線状中間流路121aの軸直交断面積を本体流路114の軸直交断面積よりも小とし(絞り)、この部分を流れるガスの圧力損失を大きくするとともに、直線状中間流路121aを流れるガスの流速を速くして超音波センサ(超音波送受信部2,3)による流量(流速)の測定精度が高くなるようにしている。
【0018】
このように、流入口112と流出口113との間には、ガスを通過させるための各流路114,121等で構成される圧力損失部が形成される。そして、このような圧力損失部を挟む流入口112側と流出口113側とのガスの圧力差を検出するために、中間部に圧力センサ118を備え、流入口112側及び流出口113側の本体流路114,114からそれぞれ延設した連通管116,117の先端側を圧力センサ118に連結した圧力検出管119が設けられている。
【0019】
圧力センサ118の一例として静電容量式圧力センサを用いた場合の説明図を図1(b)に示す。この圧力センサは、中央可動電極としてのダイアフラム118aの移動により固定電極118b,118bとの間の静電容量が変化し、ON−OFFするスイッチとして機能する。したがって、連通管116,117を介して導入された流入口112側と流出口113側とのガスの圧力差が所定値以下の場合にON(又はOFF)して、各流路114,121を流れるガスの流量が無いか、又は実質的に無い状態にあることを検出する。
【0020】
図1(a)に戻り、流入口112と中間流路121との間の本体流路114には、本体流路114のガスの流れを遮断する遮断弁130(圧力損失増幅手段;可変絞り機構)が設けられている。この遮断弁130は、図4に示す通り、正逆回転可能なステッピングモータ等の電動モータ131(可変絞り機構)の回転運動を弁体移動手段(図示せず)によって往復直線運動に変換し、弁体132(可変絞り機構)をコイルスプリング等の弾性部材134(可変絞り機構)に抗して弁座133(可変絞り機構)に接近・離間させて、ガスの流通を停止又は開放できる。また、遮断弁130は段階的又は連続的に流路断面積を変更可能な可変絞り機構を構成し、その絞りにより、圧力損失部を挟む流入口112側と流出口113側とのガスの圧力差を増幅する圧力損失増幅手段としても機能している。
【0021】
具体的には、図4に示すように、遮断弁130は、弁座133に対向配置された弁体132が本体流路114(流路)を閉とする方向に移動するに伴って流路断面積が段階的に小となるように構成されている。この弁体132は、弁座133への移動方向に配置された複数(例えば3枚)の平板状の弁部137,138,139を有している。弁座133から最も遠い側の弁部139を除き、各弁部137,138には、中央部に板厚方向への貫通孔137a,138aが形成され、これら貫通孔137a,138aは弁座133に近いもの(出口側;本体流路114下手側)ほど大径に形成されている。
【0022】
また、弁体132には、下記▲1▼〜▲3▼のようにして各弁部137,138,139を可逆的に移動可能とするための順次閉鎖機構140が設けられている。
▲1▼各弁部137,138,139が所定の間隔を有して並ぶ全開位置(図4(b)参照)から、
▲2▼弁座133に近い側の弁部135より順次弁座133側に移動する状態を経て、
▲3▼すべての弁部137,138,139が板厚方向(移動方向)に重なり合うとともに弁座133に接当して閉鎖する全閉位置(図4(c)参照)に至る。
【0023】
順次閉鎖機構140の詳細を図4(b)に示す。各弁部137,138,139の端面には、それぞれ1又は複数(例えば2個)の凹部137b,138b,139bが形成されている。弁座133に近い側において隣り合う弁部137,138に形成された凹部137b,138bは互いに対向するように配置され、対向配置された凹部137b,138bに跨って圧縮コイルばね141(弾発部材)が挿入・介装されている。同様に、弁座133に遠い側において隣り合う弁部138,139に形成された凹部138b,139bに跨って圧縮コイルばね142(弾発部材)が挿入・介装されている。そして、弁座133に遠い側の圧縮コイルばね142ほどばね定数を大(弾発部材の弾発力が大)としているので、弾性部材134の弾性力又は電動モータ131の駆動力によって押圧されたときに、弁座133に近い側(出口側;本体流路114下手側)の弁部から順次閉鎖移動する。
【0024】
したがって、圧縮コイルばね141,142のばね定数(弾発部材の弾発力)を設定調整しておくことにより、ステッピングモータ131(電動モータ)のステップ数に応じて弁部137,138,139を順次閉鎖し、本体流路114を流れるガスの流量が無いか、又は実質的に無い状態を実現できる。また、このようにして圧力損失の拡大率(増幅率)を大きくとれるので、圧力センサ118による流量有無の判別が高精度で行える。なお、143は、各弁部137,138,139に形成された軸孔137c,138c,139cを貫通して挿入される支持軸を示し、順次閉鎖機構140を円滑に作動させるために補助的に設けられている。
【0025】
図4の遮断弁は、図5に示す変形例のように簡略化構造とすることもできる。図5の遮断弁130’では、対向する弁体132’と弁座133’とにそれぞれ軸方向に1又は複数(例えば各々3段)の階段状の段差132a,133aが形成されている。これにより、弁座133’に対向配置された弁体132’が本体流路114(流路)を閉とする方向に移動するに伴って流路断面積が連続的に小となるように構成されている。すなわち、両者間に形成される隙間135がこれらの段差132a,133aに沿う段差形状を有することになり、隙間135への閉じ込め効果(ラビリンス効果)が増し圧力損失の拡大率(増幅率)を大きくとれるので、圧力センサ118による流量有無の判別が高精度で行える。なお、隙間135は、弁座133に近いもの(出口側;本体流路114下手側)ほど大に形成されている。
【0026】
図2に、このような超音波流量計100の計測部の基本構成を示す。
この超音波流量計100の流量計測用の直線状中間流路121aには、流量計測用のガス(流体)が流れ方向軸線Oに沿って図示の流れ方向に流通(平均流速v)している。また、流路121aの壁10には、一対の超音波送受信部2,3(流量計測手段;超音波センサ)が取り付けられている。図2では、流体の流れ方向上手側の超音波送受信部2(送受信振動子21(第一振動子))と流体の流れ方向下手側の超音波送受信部3(送受信振動子31(第二振動子))とが流路121aを挟んで対向配置された透過型Z配列に構成されている。
【0027】
計測用の流路121aは、少なくとも一対の超音波送受信部2,3間において流れ方向軸線Oが直線状であり、軸断面の形状及び断面積が流れ方向において同一に形成されている。測定対象がガスの場合、計測用の流路121aの軸断面形状は壁10により閉鎖された空間を形成するものであればよく、例えば、円形状、楕円形状、正方形状、矩形状等のいずれを採用してもよい。
【0028】
超音波送受信部2は、流路121aの壁10に固定され、圧電素子、振動板、電極板等から構成される送受信振動子21(第一振動子)を備えている。一方、超音波送受信部3は、超音波送受信部2(第一振動子21)よりも流れ方向下手側の壁10に固定され、圧電素子、振動板、電極板等から構成される送受信振動子31(第二振動子)を備えている。さらに、これら一対の超音波送受信部2,3には、第一振動子21又は第二振動子31を発振させるための駆動電圧回路等から構成される送信手段22と、第一振動子21又は第二振動子31の発生電圧を検出するための電圧検出回路等から構成される受信手段32とを備えている。これによって、第一振動子21は、流体の流れ方向下手側(超音波送受信部3側)に向けて超音波を送信するとともに、第二振動子31で送信された超音波を受信する。一方、第二振動子31は、流体の流れ方向上手側(超音波送受信部2側)に向けて超音波を送信するとともに、第一振動子21で送信された超音波を受信する。
【0029】
図2において、ガスの平均流速をv、ガス中を伝搬する音速をc、超音波の進行方向(測線M)とガスの流れ方向(流れ方向軸線O)とのなす角をθ(以下、測線角という)、超音波の伝搬距離をLとすると、順方向到達時間Tj及び逆方向到達時間Tgはそれぞれ次のように表わされる。
Tj=L/(c+v・cosθ) (1)
Tg=L/(c−v・cosθ) (2)
(1)、(2)式より次式が得られる。
v=K(L/2cosθ)(Tg−Tj)/(Tg・Tj) (3)
Q=v・A (4)
ただし、Kは補正係数、Aは流路1の断面積、Qはガスの流量である。
したがって、順方向到達時間Tjと逆方向到達時間Tg(到達時間差ΔT)の測定から、ガスの平均流速vと流量Qが求められる。このように、ガスの温度・含有成分等に依存する音速cを(3)式から消去することで、測定値(到達時間Tj,Tg;到達時間差ΔT)と一定値(伝搬距離L,測線角θ)とから流速vが得られる利点を有している。
【0030】
そこで、図2に示すように、超音波流量計100には、計測部として、上記した圧力センサ118、遮断弁130の他、計測制御部4と切換手段7とが備えられている。切換手段7は、受信手段32で処理すべき信号を切り換える受信信号切換手段71と、送信する振動子21,31を切り換える送信切換手段72とを有する。
【0031】
計測制御部4は、CPU41、RAM42、ROM43、入出力インターフェース44等を有し、これらがバス45により送受信可能に接続されたマイクロコンピュータにより構成されている。ROM43は、プログラム格納領域43aとデータ記憶領域43bとを有している。プログラム格納領域43aには後述するオフセット実行プログラム等が格納されている。データ記憶領域43bには原点補正値が記憶され、原点補正値記憶手段の機能を有している。なお、CPU41は、後述するように流量有無判別手段としての機能を有している。また、圧力センサ118で検出された圧力差及び受信手段32で受信された超音波受信信号は、入出力インターフェース44を介して計測制御部4に入力される。一方、CPU41からの指令は入出力インターフェース44を介し切換手段7に出力され、また、モータドライバ136を経て遮断弁130を駆動する電動モータ131に出力される。さらに、データ記憶領域43bは原点補正の都度原点補正値を書き込めるようにEPROMとするのが望ましい。
【0032】
次に、図3のフローチャートにより超音波流量計100の計測部の作動、具体的にはオフセット実行プログラムの内容を説明する。
まず、予め定められた補正時期(例えば1回/年)が到来しているかをチェックする(S1)。補正時期が到来していれば(S1でYES)、次に計測制御部4が既に学習した生活パターンの中で現在時がガス不使用時間帯であるかを確認する(S2)。ガス不使用時間帯であれば(S2でYES)、超音波センサ(超音波送受信部2,3)の計測する流量値が0に近いかをみる(S3)。流量値が0に近いときは(S3でYES)、ガス不使用と判断して、S4にて電動モータ131を駆動して遮断弁130を少し(例えば、モータ131の数ステップ分あるいは弁部137,138,139のうちの1段分)閉める。このとき、流入口112側と流出口113側とのガスの圧力差を圧力検出管119(圧力センサ118)で検出する(S5)。
【0033】
その圧力差が設定された閾値以下であると(S6でYES)、流路121aを流れるガスの流量が無いか、又は実質的に無い状態にあると判断して、超音波センサ(超音波送受信部2,3)を送受信させ(S7)、上記(3)式から到達時間差ΔTを検出する(S8)。さらに、得られた到達時間差ΔTを原点補正値としてデータ記憶領域43bに記憶する(S9)。その後、電動モータ131を駆動して遮断弁130を全開に戻して(S10)リターンする。S5で検出された圧力差が設定された閾値を超える場合には(S6でNO)、S4(遮断弁130閉)とS5(圧力検出管119圧力差検出)の操作を繰り返す。S1、S2及びS3でNOの場合にはリターンする。なお、遮断弁130を全閉することが許容されている場合には、S7(超音波センサ送受信)の前に遮断弁130を全閉すれば、より正確な原点補正値が取得できる(S100)。また、より信頼性の高い原点補正を可能とするために、オフセット実行プログラムを複数回実行して、各回で取得された原点補正値の平均値を求めてもよい。
【0034】
また、図3に示すオフセット実行プログラムの動作中に圧力検出管119(圧力センサ118)で圧力差が検出されたときには、ガス使用が開始されたと判断して直ちにプログラムの実行を中止し、遮断弁130を全開に戻すようにすれば、通常のガス使用に支障を与えずにすむ。さらに、補正時期が到来しているにもかかわらず(S1でYES)、ガス使用中(S3でNO)が繰り返される場合には、「補正できない」旨のアラームを出すようにしてもよい。化学工場等で24時間操業を続けているケース等に有効である。
【0035】
実施例において、超音波送受信部2,3(送受信振動子21,31)を透過型Z配列に配置する場合についてのみ説明したが、本発明は反射型V字配列等のその他の配置方式にも適用できる。また、本発明は、超音波流量計以外にフルイディック流量計等の他の流量計にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流量計の一実施例としての超音波流量計の正面断面図、及び圧力センサの説明図。
【図2】図1の超音波流量計の計測部の基本構成を示す説明図。
【図3】計測部の作動を示すフローチャート。
【図4】遮断弁の説明図。
【図5】図4の遮断弁の変形例を示す説明図。
【符号の説明】
2,3 超音波送受信部(流量計測手段;超音波センサ)
4 計測制御部
41 CPU(流量有無判別手段)
43 ROM(原点補正値記憶手段)
100 超音波流量計(流量計)
114 本体流路(圧力損失部)
121 中間流路(圧力損失部)
118 圧力センサ
119 圧力検出管
130 遮断弁(可変絞り機構;圧力損失増幅手段)

Claims (7)

  1. 流量計測用の流体を導入し送出するためにそれぞれ外面に開口する流入口及び流出口と、
    それら流入口及び流出口の間に形成され、前記流体を通過させるための流路を含む圧力損失部と、
    その圧力損失部を挟む流入口側と流出口側との前記流体の圧力差が所定値以下の場合に、前記流路を流れる前記流体の流量が無いか、又は実質的に無い状態にあることを信号出力する流量有無判別手段と、
    を備えることを特徴とする流量計。
  2. 流量計測用の流体を導入し送出するためにそれぞれ外面に開口する流入口及び流出口と、
    それら流入口及び流出口の間に形成され、前記流体を通過させるための流路を含む圧力損失部と、
    その圧力損失部を挟む流入口側と流出口側との前記流体の圧力差を検出する圧力センサを設けた圧力検出管と、
    その圧力センサが所定値以下の圧力差を検出した場合に、前記流路を流れる前記流体の流量が無いか、又は実質的に無い状態にあることを信号出力する流量有無判別手段と、
    を備えることを特徴とする流量計。
  3. 流量計測用の流体を導入し送出するためにそれぞれ外面に開口する流入口及び流出口と、
    それら流入口及び流出口の間に形成され、前記流体を通過させる間にその流量を計測する流量計測手段が配置された流路を含む圧力損失部と、
    その圧力損失部を挟む流入口側と流出口側との前記流体の圧力差が所定値以下の場合に、前記流路を流れる前記流体の流量が無いか、又は実質的に無い状態にあることを信号出力する流量有無判別手段と、
    その流量有無判別手段からの流量無しの出力信号に基づき前記流量計測手段により計測された原点補正値を記憶する原点補正値記憶手段と、
    を備えることを特徴とする流量計。
  4. 前記圧力損失部に圧力損失増幅手段を設け、その圧力損失部を挟む流入口側と流出口側との前記流体の圧力差を増幅して検出する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の流量計。
  5. 前記圧力損失増幅手段は段階的又は連続的に流路断面積を変更可能な可変絞り機構である請求項4に記載の流量計。
  6. 前記可変絞り機構には、弁座に対向配置された弁体が前記流路を閉とする方向に移動するに伴って流路断面積が段階的又は連続的に小となる遮断弁が用いられる請求項5に記載の流量計。
  7. 前記圧力損失部は、流量計測用の超音波センサが設置され、かつ流量計測のため他の部分とは断面積を小とした計測用流路を含む請求項1ないし6のいずれか1項に記載の流量計。
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