ところで、少なくとも1の図柄の変動中には、当然のことながら遊技者は当該変動中の図柄を注視する。なお、既に停止表示された図柄があればその図柄にも視線は注がれる。換言すれば、遊技者の関心は、変動中の図柄等以外にはあまり向けられない。
このことから、従来の可変表示装置を備えた遊技機にあっては、図柄の変動以外に遊技者の興味を惹くものが少なく、かかる点での改善が要望されているのが実状である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、識別情報の変動表示以外にも趣向を凝らすことで、ひいては、一層の興趣の向上を図ることの可能な遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用等についても説明する。
手段1.表示部において複数の識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備えた遊技機であって、前記識別情報が変動表示されている期間中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の起因又は契機となりうる示唆を行うようにしたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、可変表示装置の表示部において複数の識別情報が変動表示される。さて、識別情報が変動表示されている期間中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の起因又は契機となりうる示唆が行われる。このため、前記示唆に伴い、遊技者は、表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられることを把握できるとともに、前記示唆が切換の起因又は契機となることから、前記示唆を注意深く見守ることとなる。従って、遊技者の関心が、変動中の識別情報以外にも及ぶこととなり、これまでにはない興趣の向上を図ることができる。また、識別情報以外にも示唆のための表示領域を設ける分だけ表示部の有効活用を図ることができる。
手段2.表示部に設定された表示領域において複数の識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備えた遊技機であって、前記識別情報が変動表示されている期間中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の起因又は契機となりうる示唆を表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行うようにしたことを特徴とする遊技機。
手段2.可変表示装置の表示部に設定された表示領域において複数の識別情報が変動表示される。さて、識別情報が変動表示されている期間中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の起因又は契機となりうる示唆が行われる。このため、前記示唆に伴い、遊技者は、表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられることを把握できるとともに、前記示唆が切換の起因又は契機となることから、前記示唆を注意深く見守ることとなる。特に、前記示唆は識別情報の表示領域以外の領域で行われることから、遊技者の関心が、変動中の識別情報以外の領域にも及ぶこととなり、これまでにはない興趣の向上を図ることができるとともに、表示部の有効活用を図ることができる。
手段3.表示部に設定された表示領域において複数の識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備えた遊技機であって、前記識別情報が変動表示されている期間中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換のタイミングが事前に把握されるような示唆を表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行うようにしたことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、可変表示装置の表示部に設定された表示領域において複数の識別情報が変動表示される。さて、識別情報が変動表示されている期間中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換のタイミングが事前に把握されるような示唆が行われる。このため、前記示唆に伴い、遊技者は、表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられるタイミングを把握できるとともに、前記示唆が行われてから切換までの間、前記示唆が行われた領域を注意深く見守ることとなる。特に、前記示唆は識別情報の表示領域以外の領域で行われることから、遊技者の関心が、変動中の識別情報以外の領域にも及ぶこととなり、これまでにはない興趣の向上を図ることができるとともに、表示部の有効活用を図ることができる。
手段4.表示部に設定された表示領域において複数の識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備えた遊技機であって、前記識別情報が変動表示されている期間中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の所定時間前からその切換タイミングに関する示唆を表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行うようにしたことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、可変表示装置の表示部に設定された表示領域において複数の識別情報が変動表示される。さて、識別情報が変動表示されている期間中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換のタイミングに関する示唆がその切換の所定時間前から行われる。このため、前記示唆に伴い、遊技者は、表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられるタイミングを把握できるとともに、前記切換のタイミングに関する示唆が行われてから、所定時間の間、前記示唆に関する領域を注意深く見守ることとなる。特に、前記示唆は識別情報の表示領域以外の領域で行われることから、遊技者の関心が、変動中の識別情報以外の領域にも及ぶこととなり、これまでにはない興趣の向上を図ることができるとともに、表示部の有効活用を図ることができる。
手段5.前記識別情報が所定の態様で確定停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられるよう構成されるとともに、前記識別情報が変動表示されている期間中は、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示される前段階たるリーチ状態中であることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
手段5によれば、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。かかる遊技機において、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示される前段階たるリーチ状態中に、上記示唆が行われることとなる。従って、遊技者にとって最もわくわくどきどきするリーチ状態中に表示態様が切り換えられることから、遊技者は前記示唆をより注意深く見守ることとなる。その結果、示唆による演出効果をより一層高めることができ、もって興趣のさらなる向上を図ることができる。
手段6.前記表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられる場合には、切換が行われない場合に比べて、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示される可能性が高く設定されていることを特徴とする手段5に記載の遊技機。
手段6によれば、前記表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられた場合には、特別遊技状態が発生する可能性が高くなるため、遊技者は、前記切換が行われるのは勿論のこと、前記示唆が行われることを心待ちにし、実際に示唆が行われた場合には、期待感、わくわく感が一層高められることとなる。その結果、示唆による演出効果をより一層高めることができ、もって興趣のさらなる向上を図ることができる。
手段7.表示部に設定された表示領域において複数の識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示される前段階においてリーチ状態を演出表示するリーチ状態演出表示手段とを備えた遊技機であって、前記リーチ状態中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の起因又は契機となりうる示唆を表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行うようにしたことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、可変表示装置の表示部に設定された表示領域において複数の識別情報が変動表示される。そして、識別情報が所定の態様で確定停止表示された場合に、特別遊技状態発生手段によって、遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。また、識別情報が所定の態様で確定停止表示される前段階においてリーチ状態演出表示手段によってリーチ状態が演出表示される。従って、かかるリーチ状態の間、遊技者は、識別情報が所定の態様で確定停止表示されることを願いつつ遊技を行う。さて、前記リーチ状態中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の起因又は契機となりうる示唆が、表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行われる。このため、前記示唆に伴い、遊技者は、表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられるタイミングを把握できるとともに、前記示唆が行われてから切換までの間、前記示唆が行われた領域を注意深く見守ることとなる。特に、前記示唆は識別情報の表示領域以外の領域で行われることから、遊技者の関心が、変動中の識別情報以外の領域にも及ぶこととなり、これまでにはない興趣の向上を図ることができるとともに、表示部の有効活用を図ることができる。
手段8.表示部に設定された表示領域において複数の識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示される前段階においてリーチ状態を演出表示するリーチ状態演出表示手段とを備えた遊技機であって、前記リーチ状態中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換のタイミングが事前に把握されるような示唆を表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行うようにしたことを特徴とする遊技機。
手段8によれば、可変表示装置の表示部に設定された表示領域において複数の識別情報が変動表示される。そして、識別情報が所定の態様で確定停止表示された場合に、特別遊技状態発生手段によって、遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。また、識別情報が所定の態様で確定停止表示される前段階においてリーチ状態演出表示手段によってリーチ状態が演出表示される。従って、かかるリーチ状態の間、遊技者は、識別情報が所定の態様で確定停止表示されることを願いつつ遊技を行う。さて、前記リーチ状態中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換のタイミングが事前に把握されるような示唆が、表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行われる。このため、前記示唆に伴い、遊技者は、表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられることを把握できるとともに、前記示唆によって切換のタイミングが事前に把握できることから、前記示唆を注意深く見守ることとなる。特に、前記示唆は識別情報の表示領域以外の領域で行われることから、遊技者の関心が、特別遊技状態発生に直接関係のある変動中の識別情報以外の領域にも及ぶこととなり、これまでにはない興趣の向上を図ることができるとともに、表示部の有効活用を図ることができる。
手段9.表示部に設定された表示領域において複数の識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示された場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、前記識別情報が所定の態様で確定停止表示される前段階においてリーチ状態を演出表示するリーチ状態演出表示手段とを備えた遊技機であって、前記リーチ状態中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の所定時間前からその切換タイミングに関する示唆を表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行うようにしたことを特徴とする遊技機。
手段9によれば、可変表示装置の表示部に設定された表示領域において複数の識別情報が変動表示される。そして、識別情報が所定の態様で確定停止表示された場合に、特別遊技状態発生手段によって、遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。また、識別情報が所定の態様で確定停止表示される前段階においてリーチ状態演出表示手段によってリーチ状態が演出表示される。従って、かかるリーチ状態の間、遊技者は、識別情報が所定の態様で確定停止表示されることを願いつつ遊技を行う。さて、前記リーチ状態中において第1の表示態様から第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換のタイミングが事前に把握されるような示唆が、表示部のうちの前記表示領域以外の領域で行われる。このため、前記示唆に伴い、遊技者は、表示態様が第1の表示態様から第2の表示態様へと切り換えられるタイミングを把握できるとともに、前記示唆が行われてから切換までの間、前記示唆が行われた領域を注意深く見守ることとなる。特に、前記示唆は識別情報の表示領域以外の領域で行われることから、遊技者の関心が、変動中の識別情報以外の領域にも及ぶこととなり、これまでにはない興趣の向上を図ることができるとともに、表示部の有効活用を図ることができる。
手段10.前記第1の表示態様はノーマルリーチに対応する表示態様であり、前記第2の表示態様は前記ノーマルリーチよりも前記識別情報が所定の態様で確定停止表示される可能性が高く設定されているスーパーリーチに対応する表示態様であることを特徴とする手段7乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、ノーマルリーチに対応する表示態様から、スーパーリーチに対応する表示態様に切換えられる。このため、表示態様の切換が行われる場合には、特別遊技状態が発生する可能性が高くなるため、遊技者は、前記切換が行われるのは勿論のこと、前記示唆が行われることを心待ちにし、実際に示唆が行われた場合には、期待感、わくわく感が一層高められることとなる。その結果、示唆による演出効果をより一層高めることができ、もって興趣のさらなる向上を図ることができる。
手段11.前記第1の表示態様は所定のリーチパターンに対応する表示態様であり、前記第2の表示態様は前記所定のリーチパターンに対する発展型のリーチパターンに対応する表示態様であることを特徴とする手段7乃至10のいずれかに記載の遊技機。なお、「所定のリーチパターンは、ノーマルリーチパターンである」こととしてもよいし、「所定のリーチパターンは、スーパーリーチパターンである」こととしてもよいし、「所定のリーチパターンは、複数のリーチパターンのうちの特定のリーチパターンである」こととしてもよい(手段12,13においても同様)。
手段11によれば、所定のリーチパターンに対応する表示態様から、それに対する発展型のリーチパターンに対応する表示態様に切り換えられる。このため、このような表示態様の切換が行われる場合には、特別遊技状態が発生する期待感(又は可能性)が高くなるため、遊技者は、前記切換が行われるのは勿論のこと、前記示唆が行われることを心待ちにし、実際に示唆が行われた場合には、期待感、わくわく感が一層高められることとなる。その結果、示唆による演出効果をより一層高めることができ、もって興趣のさらなる向上を図ることができる。
手段12.前記第1の表示態様は所定のリーチパターンに対応する表示態様であり、前記第2の表示態様は前記識別情報が所定の態様で確定停止表示されることに対応する表示態様であることを特徴とする手段7乃至11のいずれかに記載の遊技機。
手段12によれば、所定のリーチパターンに対応する表示態様から識別情報が所定の態様で確定停止表示されることに対応する表示態様に切り換えられる。このため、このような表示態様の切換が行われる場合には、特別遊技状態が発生するため、遊技者は、前記切換が行われるのは勿論のこと、前記示唆が行われることを心待ちにし、実際に示唆が行われた場合には、喜びが最高潮となる。その結果、示唆による演出効果をより一層高めることができ、もって興趣のさらなる向上を図ることができる。
手段13.前記第1の表示態様は所定のリーチパターンに対応する表示態様であり、前記第2の表示態様は前記識別情報が前記所定の態様以外の態様で確定停止表示されることに対応する表示態様であることを特徴とする手段7乃至12のいずれかに記載の遊技機。
手段13によれば、所定のリーチパターンに対応する表示態様から識別情報が前記所定の態様以外の態様で確定停止表示されることに対応する表示態様に切り換えられる。このため、このような表示態様の切換が行われる場合には、特別遊技状態が発生しないため、遊技者は、前記切換が行われた場合にがっかりすることとなる。その結果、示唆が行われたときと切換が行われた後との期待度の落差が大きなものとなり、かかる点で示唆による演出効果をより一層高めることができ、もって興趣のさらなる向上を図ることができる。
手段14.前記第2の表示態様が、前記第1の表示態様と同様の表示態様である場合を含むようにしたことを特徴とする手段7乃至13のいずれかに記載の遊技機。
手段14によれば、第2の表示態様が、前記第1の表示態様と同様の表示態様である場合が含まれる。すなわち、示唆があった場合でも、表示態様が実質的には切換えられない場合が起こりうる。このため、演出態様にバリエーションを持たせることができ、かかる点で興趣のさらなる向上を図ることができる。
手段15.前記示唆を、前記切換のタイミングまでの時間の変化を連続的に知らしめる手法により行うようにしたことを特徴とする手段1乃至14のいずれかに記載の遊技機。なお、「時間の変化を連続的に知らしめる手法」としては、例えば、アニメーション、或いは実写画像等を用いて、メータ残量やアナログタイマ等が徐減してゆく様子を表示したり、切換タイミングで爆発するダイナマイトの導火線の残長が徐減してゆく様子を表示したりすること等が挙げられる。
手段15によれば、示唆によって連続的に(徐々に)遊技者の期待感が高められ、しかも、切換タイミングを察知しやすい。
手段16.前記示唆を、前記切換のタイミングまでの時間の変化を段階的に知らしめる手法により行うようにしたことを特徴とする手段1乃至14のいずれかに記載の遊技機。
手段16によれば、示唆によって段階的に遊技者の期待感が高められ、しかも、切換タイミングを察知しやすい。
手段17.前記示唆を、前記切換のタイミングまでの時間の変化を段階的に知らしめるべくカウントダウン方式で行うようにしたことを特徴とする手段1乃至14のいずれかに記載の遊技機。
手段17によれば、前記示唆がカウントダウン方式で行われるため、かかるカウントダウンとともに、遊技者にとっての期待感が高められ、さらに面白味が増す。
手段18.前記カウントダウンは前記識別情報の1コマずつの変動表示に合わせて行われるものであることを特徴とする手段17に記載の遊技機。
手段18によれば、識別情報の1コマずつの変動表示に合わせてカウントダウンが行われる。このため、表示態様が切り換えられる際の識別情報の種別等を予見することができ、かかる点でさらに面白味が増す。
手段19.前記カウントダウンは時間の経過に合わせて定刻的に行われるものであることを特徴とする手段17又は18に記載の遊技機。なお、「定刻的に」に代えて、「所定秒数毎に」としてもよい。
手段19によれば、時間の経過に合わせて定刻的にカウントダウンが行われるため、遊技者自身が切換のタイミングをとりやすく、遊技内容の把握がより容易なものとなる。
手段20.前記示唆を、識別標識を表示することで行うようにしたことを特徴とする手段1乃至19のいずれかに記載の遊技機。
手段20によれば、前記示唆は、識別標識が表示されることで行われる。このため、遊技者は識別情報以外にも識別標識を注視することとなり、より確実に表示部の有効活用を図ることができる。なお、識別標識としては、数字(コマ数、秒数等)、文字、記号、或いは、切換タイミングに対応する識別情報の種別を示唆する絵柄等の標識等が挙げられる。
手段21.前記示唆を識別標識の表示態様を変化させることに基づいて行うようにしたことを特徴とする手段1乃至19のいずれかに記載の遊技機。
手段21によれば、遊技者は識別情報以外にも識別標識の表示態様の変化を注視することとなり、より確実に表示部の有効活用を図ることができる。なお、「識別標識の表示態様を連続的に変化させる」こととしてもよいし、「識別標識の表示態様を段階的に変化させる」こととしてもよい。
手段22.前記示唆のパターンが複数通り用意されており、そのときどきに応じて採用される示唆のパターンが相違するようにしたことを特徴とする手段1乃至21のいずれかに記載の遊技機。
手段22によれば、示唆のパターンが複数通り用意されており、そのときどきに応じて採用される示唆のパターンが相違する。このため、どのようなパターンに基づく示唆が行われるのかを遊技者はどきどきしながら遊技を行うこととなる。その結果、遊技内容に厚みを持たせることができ、さらなる興趣の向上が図られる。
手段23.前記切換後の第2の表示態様が複数通り用意されており、そのときどきに応じて切換表示される第2の表示態様が相違するようにしたことを特徴とする手段1乃至22のいずれかに記載の遊技機。
手段23によれば、第2の表示態様が複数通り用意されており、そのときどきに応じて採用される第2の表示態様が相違する。このため、どのような表示態様に切り換えられるのかを遊技者はどきどきしながら遊技を行うこととなる。その結果、遊技内容に厚みを持たせることができ、さらなる興趣の向上が図られる。
手段24.前記示唆を、可変表示装置以外の外部装置においても併せて行うようにしたことを特徴とする手段1乃至23のいずれかに記載の遊技機。なお、前記外部装置としては、例えばスピーカ等よりなる音声発生手段、ランプ等の発光手段等が挙げられる。
手段24によれば、前記示唆が、可変表示装置以外の外部装置においても併せて行われる。そのため、示唆により演出効果をより一層高めることができる。
手段25.さらに、前記表示態様の切換後において、第2の表示態様となったことに基づく演出を前記表示部において行うようにしたことを特徴とする手段1乃至24のいずれかに記載の遊技機。
手段25によれば、表示態様の切換後において、第2の表示態様となったことに基づく演出が表示部においてさらに行われる。このため、第2の表示態様に切り換えられた事実が遊技者に理解されやすいものとなり、また、前記切換に基づく喜怒哀楽を助長させることができる。かかる点で、遊技内容にさらに厚みを持たせることができる。
手段26.手段1乃至25のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ遊技機であること。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として可変表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。
手段27.手段1乃至25のいずれかにおいて、遊技機は回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報である場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。なお、回胴式遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。なお、この場合、可変表示装置は、遊技機本体を画定する本体ボックスに設置される。
手段28.手段1乃至25のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。なお、かかる遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
以下に、遊技機としてパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、その前部に設けられた前面枠3とを備えている。前面枠3は外枠2の一側部にて開閉可能に装着されている。前面枠3の前面側には、ガラス扉枠4が開閉自在に設けられているとともに、ガラス扉枠4の下側において遊技球B(図2参照)を貯留するための上皿5が、上皿5の下方位置において同じく遊技球Bを貯留するための下皿6がそれぞれ設けられている。
前面枠3の前面側の下皿6側方には操作手段としてのハンドル7が設けられており、ハンドル7は図示しない遊技球発射装置に連結されている。また、前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤8(図2参照)が着脱可能に装着されており、前記遊技球発射装置はこの遊技盤8の上部に向けて遊技球Bを発射する。なお、該遊技球発射装置は、発射制御基板140(図3参照)により制御される。
さらに、前面枠3内部(上皿5の側方)には、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を音声にて報知するためのスピーカ9が埋設されている。なお、スピーカ9は、音声制御基板130(図3参照)により制御される。
さて、図2に示すように、遊技盤8には、内レール10a及び外レール10bが設けられており、前記遊技球発射装置によって発射された遊技球Bは内レール10a及び外レール10bに沿って遊技盤8の上部に案内される。
遊技盤8の下部には、作動口11及び大入賞口12が設けられている。作動口11は遊技球B用の通路を備えるとともに、その通路入口には羽根13が開閉可能に支持されている。大入賞口12の奥にはシーソー14が設けられているとともに、その右側にはVゾーン15が、左側には入賞通路16がそれぞれ設けられている(左右逆でもよい)。つまり、大入賞口12に遊技球Bが入賞した場合、この遊技球Bはシーソー14によってVゾーン15又は入賞通路16のどちらかへ転がるように振り分けられ、Vゾーン15又は入賞通路16のどちらかを通って導出されるような構成となっている。
大入賞口12の前部には、大入賞口12を開閉するシャッタ17が設けられている。シャッタ17は大入賞口12の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド18により作動させられる。詳しくは、大入賞口ソレノイド18が励磁状態となることにより、シャッタ17が略水平に傾き、大入賞口12が開かれる。また、大入賞口ソレノイド18が非励磁状態となることにより、シャッタ17が略垂直状態となり、大入賞口12は閉鎖されるようになっている。
さらに、大入賞口12の一側部には、シーソー用ソレノイド19が設けられている。通常、シーソー用ソレノイド19は非励磁状態となっており、この状態におけるシーソー14はVゾーン15の方へ傾いた状態となっている。つまり、遊技球BがVゾーン15を通過していくような傾きとなっている。また、シーソー用ソレノイド19が励磁状態となることにより、シーソー14は遊技球Bを入賞通路16に通過させるような傾きとなる。なお、本実施の形態では、シャッタ17の開状態において遊技球Bが1つでもVゾーン15を通過した場合には、シーソー用ソレノイド19が励磁状態となり、シャッタ17が閉じられた場合には、シーソー用ソレノイド19が非励磁状態となるように構成されている。
遊技盤8の中央部分には、可変表示装置としての特別図柄表示装置20が組込まれている。特別図柄表示装置20は、対角線の長さが約7インチ(約17cm)の液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部20aを備えており、複数の図柄列を表示することができるようになっている。本実施の形態において、これらの図柄列としては左図柄列21、中図柄列22及び右図柄列23の3つの図柄列(識別情報列)が挙げられる(図5(a)参照)。しかし、3つの図柄列に限らず、それ以外の数の図柄列が表示されることとしてもよい。
さらに、特別図柄表示装置20の表示部20aでは、遊技球Bの作動口11への入賞に基づいて、各図柄列21〜23の図柄変動表示(本実施の形態においては、スクロール変動表示)が行われるような構成となっている。また、この変動表示中に新たな遊技球Bが作動口11に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されている。しかし、保留最大回数は、これに限られるものではない。
表示部20aの上方には、前述したような図柄の変動表示の保留回数を示す発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ24a,24b,24c,24dが組み込まれている。保留ランプ24a〜24dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)となっている。保留ランプ24a〜24dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。
特別図柄表示装置20の上部には、普通図柄表示装置31が併設されている。普通図柄表示装置31は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ32と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部33とを有している。また、特別図柄表示装置20の左右両側方には、一対の通過ゲート34が配設されており、同通過ゲート34を遊技球Bが通過すると普通図柄表示装置31が作動するような構成となっている。本実施の形態における普通図柄表示装置31は、「0」から「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部33にセグメント表示させる。その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、作動口11の羽根13を所定秒数開放させるようになっている。普通図柄表示装置31は、遊技球Bの通過ゲート34の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ32でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ32が点灯している状態で、遊技球Bが通過ゲート34を通過してもカウントされないようになっている。また、保留ランプ32が点灯している限り、遊技球Bが通過ゲート34を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置31は作動するようになっている。
さらに、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の図示しない各種演出用ランプや電飾部材が取付けられている。これらの演出用ランプや電飾部材等(以下単に「ランプ」と称する)の点灯状態(消灯、点灯、点滅等)は、遊技の進行に応じて適宜変えられるようになっている。なお、これらランプは、ランプ制御基板120(図3参照)により制御される。
また、遊技盤8には、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するためのスルースイッチ40、作動口用スイッチ41、Vゾーン用スイッチ42及びカウントスイッチ43等がそれぞれ取付けられている。スルースイッチ40は、遊技球Bの通過ゲート34の通過を検出するものであり、作動口用スイッチ41は、遊技球Bの作動口11への入賞を検出するものであり、Vゾーン用スイッチ42は、遊技球Bの大入賞口12のうちのVゾーン15への入賞を検出するものであり、カウントスイッチ43は、遊技球Bの大入賞口12への入賞を検出するものである。
さて、本実施の形態では、各スイッチ40〜43の検出結果に基づき、各ソレノイド18,19、特別図柄表示装置20(表示部20a)、各保留ランプ24a〜24d、スピーカ9、普通図柄表示装置31(保留ランプ32及び7セグ表示部33)、羽根13等をそれぞれ駆動制御するため制御装置(主基板)50が設けられている。
主基板50は、主たる制御を司るためのものであって、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を図柄乱数バッファ、図柄乱数エリア、停止図柄エリア等に一時的に記憶する。なお、主基板50はパチンコ機1の裏側の図示しない基板ボックス内に封印された状態で装着されている。
また、RAMは、後述する特別遊技状態としての大当たり状態の発生を決定するための乱数カウンタをも備えている。この乱数カウンタは、乱数更新処理により、所定(例えば「0」〜「299」)の範囲で、例えば2ms毎に、1カウントずつ更新される。本実施の形態では、遊技球Bが作動口11に入賞し、それが作動口用スイッチ41にて検出されたときに(保留最大回数時は除く)、前記乱数カウンタの値が所定値、例えば「7」であった場合に、大当たり状態が発生させられるようになっている。
上記CPU、ROM及びRAMは、バスラインを介して互いに接続されている。図3のブロック図に示すように、バスラインは、主基板50のインターフェイス50aにも接続されており、インターフェイス50aは、コネクタ及びケーブル等を介して表示制御基板110のインターフェイス61や他の装置と接続されている。また、インターフェイス50aは、コネクタ及びケーブル等を介して作動口スイッチ41等の各種センサに接続されている。すなわち、主基板50は、作動口スイッチ41等からインターフェイス50aを介して入賞信号等を入力するとともに、インターフェイス50aを介して表示制御基板110や他の入出力装置(他の制御基板を含む)へ制御データ等の各種動作コマンドを出力し、各ソレノイド等の各種アクチュエータ及び各制御基板を制御する。
さて、本実施の形態では、特別図柄表示装置20の表示部20aにおける各種表示制御は、主たる制御を行う主基板50ではなく、主として特別図柄表示装置20の表示制御基板110において行われるように構成されている。なお、表示制御基板110は、特別図柄表示装置20に組み込まれた状態となっている。
さらに、本実施の形態においては、各種(演出用の)ランプの点灯、点滅制御については、主としてランプ制御基板120において行われ、スピーカ9から発せられる音声の制御については、主として音声制御基板130において行われる。また、前記遊技球発射装置における遊技球Bの発射制御についても、主基板50ではなく、発射制御基板140において行われるような構成となっている。
ここで、主として本実施の形態における表示制御を行う表示制御基板110の電気的構成について、図3のブロック図に従って説明する。同図に示すように、表示制御基板110は、主基板50から送られてくるコマンドを順次受信するインターフェイス61と、プログラムROM62に記憶された制御プログラム及び各種の情報に基づいて、各種遊技状態(通常変動やリーチ演出や大当たり報知等)において表示される表示画像の画面構成情報を生成するCPU63と、CPU63での処理結果等を一時的に記憶するワークRAM64と、CPU63で生成された画面構成情報を記憶するビデオRAM65と、ビデオRAM65に記憶された画面構成情報に基づいて画像データROM66から画像データを取り出し、そのデータを画面構成情報に書き込むことにより各種遊技状態における表示画像を生成するVDP67とを備えている。そして、生成された表示画像は表示部(液晶ディスプレイ)20aへ出力される。
インターフェイス61は、主基板50から送信されてくるコマンド(指令)を受信する。また、それらのコマンドは、CPU63によってワークRAM64に設けられたコマンドバッファ領域64aに記憶される。
CPU63は、プログラムROM62に記憶された制御プログラムに従って動作する。具体的には、前記コマンドを監視して、該コマンドに応じたタスクを生成し、ワークRAM64に記憶する。そのタスクを実行することで、ワークRAM64内に各種遊技状態(通常変動やリーチ演出や大当たり報知等)において表示される表示画像の画面構成情報を生成し、この画面構成情報をビデオRAM65に書き込む。なお、画面構成情報は、表示部(液晶ディスプレイ)20aの垂直操作信号(VSYNC)ごとに生成される。
ワークRAM64には、主基板50からのコマンドを記憶するための前記コマンドバッファ領域64aをはじめ、生成されたタスクが記憶されるタスクバッファ領域64bや、画像構成情報(通常変動時やリーチ状態時の図柄画像の指示や、その配置位置や表示優先順位等)を一括してビデオRAM65に書き込むために各種情報が記憶されるスプライトチェーン領域64cが設定される。
ビデオRAM65は、前記画像構成情報を記憶するとともに、VDP67で生成される表示画像のデータを記憶するメモリである。ビデオRAM65には、表示部20aに表示される一画面分の表示画像のデータを記憶する記憶領域である第1フレームメモリ65aと第2フレームメモリ65bが設けられており、CPU63が生成した画像構成情報並びにVDP67で生成される表示画像のデータを交互に記憶することができるような構成となっている。
画像データROM66は、表示部20aに表示される図柄や背景画像等の各種画像データを記憶するメモリである。前記画像データには、図柄や背景画像等の例えば形状、サイズ、模様、配色、色調等を定めた図柄や背景画像等を生成するために必要な各種情報が含まれている。
VDP67は、表示画像の画像生成処理を行う画像データプロセッサである。つまり、VDP67は、ビデオRAM65に記憶された画像構成情報に基づいて、画像データROM66に記憶されている画像データを読み出し、前記画像データに含まれる情報を前記画像構成情報に書き込むことにより、表示部20aに表示可能な表示画像を生成する。そして、生成した表示画像を表示部20aに出力する。
さらに詳しくは、図4に示すように、VDP67は、CPU63から送られてくる各種コマンドやデータを受信するインターフェイス67aと、インターフェイス67aから送られる各種コマンドやデータに基づいてビデオRAM65に記憶された画像構成情報を読み出し、該画像構成情報に基づいて表示画像を生成する画像生成部67bと、表示画像のカラー情報を格納するパレットRAM67cとから構成されている。
インターフェイス67aから各種コマンドやデータを受け取った画像生成部67bは、ビデオRAM65の第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bに記憶された画像構成情報を読み出す。その画像構成情報に基づいて画像データROM66から画像データを読み出し、前記画像データに含まれる各種情報を該画像構成情報に書き込む。同時に、前記画像データに対応するカラー情報をパレットRAM67cから取得し、前記画像構成情報に書き込む。これにより、カラー情報に基づく配色を施した表示画像が生成される。
同時に、画像生成部67bは、前記書き込みが行われていない第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bに記憶されている表示画像のデータを読み出し、表示部(液晶ディスプレイ)20aに出力する。この際、表示画像のデータはRGB信号で出力され、このRGB信号に基づいて、色調(色、彩度、輝度、コントラストなど)等が制御されて表示部(液晶ディスプレイ)20aに表示される。また、表示画像のデータが出力され、何もデータが記憶されていない第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bには、新たな画像構成情報が書き込まれる。なお、画像生成部67bにおいて生成される表示画像は、図柄及び背景画像用等の複数のレイヤによって構成されており、これらを重ね合わせ、1画面分の表示画像として生成している。
パレットRAM67cは、複数種類のカラー情報を設定した複数種類のカラーパレットを保持しており、画像データに含まれるカラー情報に応じたカラーパレットを画像生成部67bに与えるものである。ここで、カラーパレットを与えるとは、例えば、パレットRAM67cに格納されたカラーパレットの格納アドレスを画像生成部67bに与えることを意味している。なお、カラー情報は、原色例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の基本色情報を組み合わせた配合割合等によって、定められているものである。
ここで、特別図柄表示装置20の表示部20aにおいて、遊技状態中等に表示される表示画像の構成について具体的に説明するとともに、その表示態様を基に大当たり状態、リーチ状態、外れ状態等についても説明する。
図5(a)に示すように、特別図柄表示装置20の表示部20aには、屋根YN等の背景画像が表示され、その前側に位置するように、各図柄列21〜23が表示されるようになっている。各図柄列21〜23は、図5,6に示すように、それぞれ複数種類かつ複数個の識別情報としての図柄70A〜70H及び外れ図柄70Iによって構成されている。外れ図柄70Iを除く各図柄70A〜70Hは、それぞれ凧の絵と「一」〜「八」の数字との組合せによって構成されている(勿論、各種絵柄、各種文字のみ、或いは、数字や文字に各種絵柄が組合わさったものを図柄として使用してもよい)。これらの図柄70A〜70Hは、左、中図柄列21,22については降順に、右図柄列23については昇順にそれぞれ配列されている。これらの図柄70A〜70Hは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる(これらについては後述する)。
また、外れ図柄70Iは「小凧」のマークによって構成されており、前記図柄70A〜70H間に配置される。さらに、当該外れ図柄70Kは、その名のとおり、大当たり図柄になることはなく、外れ図柄にのみなりうる。
各々の図柄列21〜23においては、表示される図柄70A〜70H,70Iが、原則として所定の表示領域において下から上方向へと移動するかのごとく表示される。より詳しくは、図9に示すように、凧が逆放物線を描きながら奥行き方向かつ、上昇しているかの如く変動表示される。また、左図柄列21の側方には、表示対象としてのキャラクタGCが表示されるようになっている。なお、各図柄列21〜23において、図柄70A〜70Iの配列順序をランダムに変更し変動表示させたり、図柄70A〜70Iの数を適宜増減させたり、1つの図柄列例えば左図柄列21に同じ図柄例えば図柄70Aを複数個表示したり、図柄70A〜70Iの変動表示態様、例えばスクロール変動表示や差換変動表示等を適宜変更したりしてもよい。
さて、図5(c)に示すように、上述したように変動表示される各図柄列21〜23の各図柄70A〜70Iは、所定時間経過後、表示部20aの大当たりラインL1〜L5上に停止表示(確定停止表示)される。このとき、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択された上で、前記大当たりラインL1〜L5上に停止表示される。なお、停止図柄とは、各図柄列21〜23が図柄変動を停止したときに確定表示される図柄である。また、本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列21、右図柄列23、中図柄列22の順に停止させられる。
次に、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態について説明する。図5(c)及び図5(b)は、表示部20aにおける大当たり状態発生時の画面を示す図である。同図に示すように、大当たり図柄は、通常遊技状態からリーチ遊技状態(リーチ状態)を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列21〜23の変動が停止させられたとき、表示されている図柄70A〜70Hの組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄70A〜70Hが大当たりラインL1〜L5に沿って並んでいるときの同図柄70A〜70Hの組合せとなる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。
本実施の形態では、上中下の横ラインL1,L2,L3及び斜めの2本のラインL4,L5によって大当たりラインL1〜L5が構成されている(5ラインと称される)。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。(例えば図5(c)では斜めのラインL4において「三」「三」「三」の図柄70Cが揃って停止表示されている)。
本実施の形態では、一旦大当たり状態が発生すると、大入賞口12の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口12への10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口12が閉鎖される。この大入賞口12の開閉のサイクルが遊技球BのVゾーン15への入賞を最大で所定回数(例えば16回:16ラウンド)繰り返されることとなる。
また、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう(もちろん大当たり状態に至らない場合もある)。図7(a)に示すように、本実施の形態におけるリーチ状態には、右図柄列23の図柄変動が、前記大当たりラインL1〜L5上において左図柄列21の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。
上記のリーチ状態には、中図柄列22の図柄変動が、最終的に左・右両図柄列21,23の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列22の図柄変動が一旦停止した後(停止しなくてもよい)、全図柄列(或いは一部の図柄列)が変動し、その後全図柄列21〜23の図柄70A〜70Hが停止するような場合(再変動リーチ、全回転リーチとも称される)も含まれる。
上記リーチ状態において、リーチパターンとしては、中図柄列22の図柄70A〜70Hが通常変動時と同様に単にスクロールする「ノーマルリーチ」の外に、種々のリーチパターンが設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっていることとしてもよい。さらに、「スーパーリーチ」よりも大当たり期待値の高い「スペシャルリーチ」や「プレミアムリーチ」と称されるリーチパターンを用意することとしてもよい。
本実施の形態では、図7(b),(c),(d)及び図8(a),(b)に示すように、「スーパーリーチ」として、キャラクタGCがまといを振り回すとともに、凧の図柄70A〜70Iがまといの図柄に切り換えられる「まといリーチ」(図7(b)〜(d)参照)、前記キャラクタGCに代えて、別のキャラクタKCが表示されるとともに、背景が境内に切り替わり、凧の図柄70A〜70Iが提灯の図柄に切り換えられる「提灯リーチ」(図8(a)参照)、前記キャラクタGCに代えて、さらに別のキャラクタMCが表示されるとともに、中央の図柄(例えば図柄70E)を中心に、回りの図柄が台風のように回転する「台風リーチ」(図8(b)参照)等が設定されている。なお、本実施の形態では一旦リーチ状態が発生させられた後、所定時間「ノーマルリーチ」での演出表示が行われた後、所定のタイミングでその表示態様が切り換えられた上で上記各「スーパーリーチ」の演出が行われるようになっている。もちろん、いきなり「スーパーリーチ」の演出が行われる場合があってもよい。
次に、上記のように構成されたパチンコ機1における各制御部の作用及び効果について説明する。
まず、作動口用スイッチ41からの検出信号に基づき、遊技球Bが作動口11へ入賞した旨が主基板50によって認識された場合の制御処理について説明する。
主基板50が遊技球Bが作動口11へ入賞した旨を検出した場合、そのことに基づいて、主基板50は、対応する保留ランプ24a〜24d(例えば、それまで2つの保留ランプ24a及び24bの2つの保留ランプが点灯されていた場合には3つ目の保留ランプ24c)を点灯させ、保留カウンタの値を「1」ずつインクリメントする。但し、保留ランプ24a〜24dが全て点灯している場合は除かれる。
また、主基板50は、内部乱数カウンタ、大当たり図柄カウンタ、外れリーチ図柄カウンタ、外れ図柄カウンタ等の各カウンタの値を各乱数エリアに格納する。そして、所定のタイミングにおいて対応する保留ランプ24a〜24dを消灯させるとともに、保留カウンタの値をデクリメントし、各エリア等に格納されたデータに基づき図柄変動を実行する。
このとき、主基板50は、当該変動に際し、指令としてのコマンドを特別図柄表示装置20の表示制御基板110をはじめ、ランプ制御基板120、音声制御基板130等へと出力(送信)する。さて、当該コマンドには、(1)変動開始から所定時間後に図柄70A〜70Iを確定表示させる旨の時間情報及び各リーチパターンに代表される変動パターンからなるパターン情報、並びに、(2)いかなる図柄70A〜70Iで確定表示させるかという図柄情報が含まれる。ここで、図柄情報としては、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄が含まれ、これらは、上述した内部乱数カウンタ、大当たり図柄カウンタ、外れリーチ図柄カウンタ、外れ図柄カウンタ等に基づいて決定されるものである。
本実施の形態における上記コマンドは、2バイト構成からなっており、順次連続的に表示制御基板110等へと送信される。2バイト構成からなるコマンドのうち、先頭の1バイト目は、これからいかなる情報が送信されてくるかというキーワード情報によって構成されている。また、後半の1バイトは、具体的な指示内容に該当するパターンコード等の内容情報によって構成されている。
例えば、本実施の形態において、まず最初に送信されるコマンドはパターン情報である。この場合、1バイト目は、これからパターン情報(時間情報及び変動パターンを示唆する)が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、「00」、「01」等のパターンコード情報により構成されている。ここで、「00」、「01」等のパターンコード情報は、図柄の変動時間を例えば「10秒」とする、或いは、「30秒」とするといった内容を示唆する時間情報と、どのような変動パターン(又は変動パターン群のうちいずれか)を実行するといった変動パターンを示唆する情報とからなる。
続いて送信されるのは図柄情報である。すなわち、本実施の形態のように左→右→中の順に3つの図柄列21〜23の図柄が確定させられる場合においては、まず、パターン情報に続いて2番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから左図柄列21の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。また、3番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから右図柄列23の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。併せて、4番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから中図柄列22の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。このように、確定図柄に関する3つの表示情報がたて続けに送信される。すなわち、1回の図柄変動に際して、2バイト構成からなるデータが1バイトずつ送信されることにより、合計8(1×2+3×2)回のデータ送信が行われることとなる。
なお、上記実施の形態では、左、右、中の各図柄列21〜23に対応した図柄情報が送信されることとなっているが、例えば8つの図柄を確定表示させる必要がある場合には、1×2+8×2=18回のデータ送信が行われるといった具合に、図柄数を適宜変更した場合であっても適用することができる。
なお、本実施の形態では、コマンド(一群のコマンド)が、表示制御基板110に対してのみならず、ランプ制御基板120、音声制御基板130にも同期して出力されるようになっている(厳密な意味で全く同時でなくてよい)。勿論、このときに出力されるコマンドは、表示制御基板110に出力されるコマンドに対応したものであることが望ましい(場合によっては対応していなくてもよい)。これに対し、図柄変動に関する一群のコマンド(1回の図柄変動に際して送られてくるデータ群)を受信した表示制御基板110は、特別図柄表示装置20の表示部20aで表示する表示画像を順次生成する。
さらに、表示制御基板110は、当該コマンドに基づき図柄変動を開始するとともに、変動停止に至るまでの間、前記変動パターンに基づく種々の演出を行う。当該演出としては、例えばリーチ演出が主として挙げられる。
すなわち、上記コマンドのうち、パターン情報に基づき、表示制御基板110のCPU63は、テーブルを参酌して、上述した各変動パターンの中から所定のパターンを選択決定するとともに、当該決定したパターンに基づく演出を、変動開始から確定表示までの間、別途設定された時間データの秒数分だけ実行する。さらにその後、主基板50側のCPUは、自身が有するタイマに基づき、前記所定時間に応じたタイミングで、表示制御基板110に対し、確定コマンドを出力する。
一方、表示制御基板110のCPU63は前記一旦停止からさらに所定時間後において(時間情報に基づく変動を完了した時点で)、前記図柄情報に応じた図柄70A〜70Iを確定停止表示させる。このとき、結果的に前記出力された確定コマンドに同期して、図柄70A〜70Iが確定表示させられることとなる。同様に、ランプ制御基板120、音声制御基板130の各CPUも、前記タイミングにおいて、ランプ演出、音声演出を確定停止させる。
なお、本実施の形態では、変動パターンに関し、リーチ演出以外の演出に関しても、上記と同様に変動パターン情報に盛り込まれた上で制御が行われる。リーチ演出以外の演出としては、前述したすべり変動をはじめとして、再変動、リーチ予告、スーパーリーチ予告、大当たり予告、本実施の形態特有の「カウントダウン予告」等の演出が挙げられる。ここで、「予告」とあるのは、演出によって、所定の遊技状態が発生しやすくなることを示唆可能であればよい、或いは、演出によって所定の遊技状態の発生率に影響が生じるという趣旨であって、所定の遊技状態が発生しない場合があっても差し支えない(示唆)。このように、本実施の形態では、主基板50によって主たる制御が司られ、該主基板50からのコマンドに基づいて、表示制御基板110等によって表示制御等が司られることとなっている。これにより、主基板50の負担軽減が図られている。
さて、主基板50から表示制御基板110に対し、図柄変動を行うべくコマンドが出力されると、表示制御基板110側では、図柄変動を開始させる。該変動に際しては、上述したように、表示される図柄70A〜70Iが、奥行き方向に移動し、かつ、上昇しているかの如く変動表示される。そして、各図柄列21〜23に対応する図柄70A〜70Iが、左図柄列21、右図柄列23、中図柄列22の順で停止表示させられる。ここで、本実施の形態では、いわゆる5ラインを採用しているため、各図柄列21〜23毎に3つずつの図柄70A〜70Iが表示された上で確定停止されることとなる。つまり表示部20a上には、合計9つの図柄70A〜70Iが確定停止表示させられる。
このときの停止態様は、通常変動時と同じく表示領域に応じて大きさが異なっており、上方の図柄70A〜70Iほど大きく表示されるのであるが、停止後、一時的に(例えば1秒程度の間)、図5(b)に示すような態様とさせられる。つまり、各図柄列21〜23が一時的に平面的なものとされ、表示領域に関わらず、(上部であろうと下部であろうとを問わず)、各図柄70A〜70Hのサイズが互いに同等のサイズとされる。これにより、遊技者は、各図柄を均等に視認することができるとともに、停止図柄をより容易に、且つ、確実に識別することができる。
また、このとき、単に平面的なものとされるのではなく、各停止図柄が若干傾動しているかの如く表示させられる。これにより、図柄70A〜70Iのサイズをある程度確保したまま(比較的大きな図柄サイズとしたまま)、傾動の分だけ表示面積を狭くすることができ、もって全図柄70A〜70Iの表示を確保することができるようになっている。
なお、上記通常変動に際しては、各図柄列21〜23毎に、変動表示される位置に応じて図柄70A〜70Iのサイズが徐変させられる。すなわち、変動に際し、図柄70A〜70Iが表示される位置が移動するのであるが、この移動に際し、図柄70A〜70Iのサイズが徐々に小さくなるように変更させられる。これにより、今までは平面的な表示しか行われなかった通常変動に際しての奥行き感が醸し出される。従って、遊技者は今までにない通常変動態様を堪能することができ、面白味を覚える。
ここで、前記図柄変動を行うべく表示制御基板110に対し出力されるコマンドに、「カウントダウン予告」を行う旨の情報が含まれていた場合において、表示制御基板110側で行われる処理内容について詳述する。
この場合において、表示制御基板110のCPU63により、図10(a)に示すように、各図柄列21〜23の図柄70A〜70Iの変動が開始させられる。なお、このときは前記通常変動とほぼ同様の変動態様となる。但し、同図に示すように、キャラクタGCが所持しているまといMTの房FSをそれまで表示されていた帯状のものから毛状のものに切り換えたり、或いは当該房FSが風に吹かれているかのような表示にしたり、キャラクタGCがまばたきをするかのような表示をしたりといった具合に、これから行われるカウントダウン予告をさらに事前に予告することとしてもよい。
そして、変動開始から所定時間経過後において、左図柄列21の図柄変動速度がそれまでの変動速度よりも遅くされた後、所定の図柄70A〜70Iにて停止させられる(図10(b)では、上段に「三」の図柄70C、中断に外れ図柄70I、下段に「四」の図柄70Dが停止表示されている)。続いて、右図柄列22の図柄変動速度が遅くさせられる。そして、左図柄列21と同様に所定の図柄70A〜70Iにて停止させられる(図10(b)では、上段に「四」の図柄70D、中断に外れ図柄70I、下段に「三」の図柄70Cが停止表示されている)。このように、本実施の形態では、カウントダウン予告が行われる場合には、リーチ状態が発生させられる。
次に、リーチ状態が発生してから、所定時間の間、図10(b)に示すように、ノーマルリーチと同様の表示が行われる(第1の表示態様に相当)。すなわち、背景等に関してそれまでとほとんど変化させられることがなく、単に中図柄列22の図柄70A〜70Iだけが変動表示される。なお、リーチ状態が発生していることから、同図に示すように、キャラクタGCがまといMTを回しながら振る動作を行わせる等、大当たり図柄で停止することを願っているかの如く付随的な(軽度の)演出を行うこととしてもよい。もちろん、かかる演出が、いわゆる通常の(カウントダウン予告が行われないときの)ノーマルリーチ中に行われることとしてもよいことはいうまでもない。
続いて、所定時間経過後、CPU63は、カウントダウン予告を実行するべく次のような制御を行う。すなわち、図10(c)に示すように、それまでキャラクタGCが振り回していたまといMTの回転を停止させるとともに、上部の標識部HSに、所定の数字、例えば本実施の形態では切換の3秒前であることを示唆する「3」という数字(識別標識)を表示させる。
次に、図10(d)に示すように、キャラクタGCが先ほどとは反対方向を向いた状態で(反対側の足を挙げた状態で)上記と同様にまといMTを振り回す動作表示を行う。
続いて、前記「3」の数字の表示から1秒経過した後、図11(a)に示すように、キャラクタGCが振り回していたまといMTの回転を再度停止させるとともに、上部の標識部HSに、「2」という数字(識別標識)を表示させる。これにより、切換の2秒前であることが示唆されることとなる。
さらに、図11(b)に示すように、キャラクタGCが先ほどとは反対方向を向いた状態で上記と同様にまといMTを振り回す動作表示を行う。続いて、前記「2」の数字の表示から1秒経過した後、図11(c)に示すように、キャラクタGCが振り回していたまといMTの回転を再度停止させるとともに、上部の標識部HSに、「1」という数字(識別標識)を表示させる。これにより、切換の1秒前であることが示唆されることとなる。その後、図11(d)に示すように、キャラクタGCが先ほどとは反対方向を向いた状態で上記と同様にまといMTを振り回す動作表示を行う。この時点で、遊技者にとってのわくわく感が高められることとなり、次にどのような演出が行われるのが(切換が行われることを知っている遊技者は、どのような表示態様の切換が行われるのか)をわくわくどきどきしながらまといMT(標識部HS)を注視することとなる。
そして、前記「1」の数字の表示から1秒経過した後、図12(a)〜(d)のいずれかに示すように、キャラクタGCが振り回していたまといMTの回転を再度停止させるとともに、上部の標識部HSに、予め設定されていた所定の識別標識を表示させる。
本実施の形態においては、予め複数通り(4通り)の識別標識が用意されている。すなわち、図12(a)に示すように標識部HSに「0」の数字が表示された場合には、中図柄列22の図柄70A〜70Iの変動が停止され、所定の図柄70A〜70Iにて確定表示されることとなる(この場合、外れリーチ図柄で停止することとしてもよいし、外れリーチ図柄又は大当たり図柄で停止することとしてもよい)。
また、図12(b)に示すように標識部HSに「Go」の文字が表示された場合には、中図柄列22の図柄70A〜70Iの変動が継続され、次に、所定の発展型のスーパーリーチによる演出が実行される(第2の表示態様に切り換えられる)。従って、このような示唆(予告)を認知した遊技者、又は切換を認知した遊技者にとっては、それまでよりも大当たり状態発生の期待感が高められることとなる。
さらに、図12(c)に示すように標識部HSに「×」の文字が表示された場合には、中図柄列22の図柄70A〜70Iの変動が継続されるが、表示態様がそれまでに対し特に切り換えられることなく、そのままノーマルリーチでの演出表示が継続される。
併せて、図12(d)に示すように標識部HSに「クエスチョンマーク」の記号が表示された場合には、中図柄列22の図柄70A〜70Iの変動が継続されるとともに、表示態様がそれまでとは切り換えられることとなる。但し、この時点では次にどのような遊技状態になるかは把握することができず、その後、所定の表示態様へと切り換えられる。ここで、切り換えられる表示態様としては、複数種類あるうちのスーパーリーチパターンのいずれかであってもよいし、スーパーリーチパターン又はさらに期待度の高いスペシャルリーチパターンのいずれかであってもよいし、大当たり図柄での停止表示であってもよいし、外れリーチ図柄の停止表示であってもよいし、ノーマルリーチの継続表示であってもよいし、これらの任意の組合せのうちのいずれがであってもよい。従って、このような示唆(予告)を認知した遊技者にとっては、次の瞬間、どのような表示態様になるのか、不安と期待が入り交じった状態で表示態様の切換を待つこととなる。
このように、本実施の形態によれば、リーチ状態中においてノーマルリーチパターンに基づく表示態様(第1の表示態様)から、第2の表示態様へと表示態様が切り換えられるに際し、その切換の起因又は契機となりうる示唆、すなわち、キャラクタGCの所持するまといMTを媒介としたカウントダウン予告が、表示部20aのうちの図柄70A〜70Iの変動表示領域以外の領域で行われる。このため、カウントダウン予告に伴い、遊技者は、表示態様がノーマルリーチから別の表示パターンへと切り換えられるタイミングを把握できるとともに、カウントダウンが行われている期間中、まといMTの標識部HSを注意深く見守ることとなる。特に、前記カウントダウン予告は図柄70A〜70Iの表示領域以外の領域で行われることから、遊技者の関心が、変動中の図柄70A〜70Iの領域にも及ぶこととなる。その結果、これまでにはない興趣の向上を図ることができるとともに、表示部20aの有効活用を図ることができる。
また、カウントダウン予告によって、前記切換の行われる旨を事前に把握することができ、その切換の所定時間前(3秒前)からその切換タイミングを把握することができる。このため、ノーマルリーチから発展型リーチへと急激に切換が行われてしまう場合に比べて、遊技者は切換の前段階からどきどきわくわく感を抱くことができ、切換による演出効果を一層高めることができる。特に、本実施の形態では、ノーマルリーチから発展型のスーパーリーチに対応する表示態様に切換えられることがあるため、切換が行われると大当たり状態が発生する期待感が高められる。従って、遊技者は、前記切換が行われるのは勿論のこと、カウントダウン予告が行われることを心待ちにし、実際に該予告が行われた場合には、期待感、わくわく感が一層高められることとなる。その結果、カウントダウン予告による演出効果をより一層高めることができ、もって興趣のさらなる向上を図ることができる。ここで、スーパーリーチパターンは、既に定められた1のスーパーリーチパターンであってもよいし、複数通りのスーパーリーチパターンのうちの選定されたスーパーリーチパターンであってもよい。
さらに、本実施の形態では、カウントダウン予告の最後の表示パターンが複数通り(4通り)用意されており、そのときどきに応じて採用される表示パターンが相違する。また、これとともに、そのときどきに応じて採用される第2の表示態様が相違する。このため、どのような表示パターン、どのような表示態様に切り換えられるのかを遊技者はどきどきしながら遊技を行うこととなる。その結果、遊技内容に厚みを持たせることができ、さらなる興趣の向上が図られる。
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、カウントダウン予告が行われた場合でも表示態様が切り換えられない場合が起こりうる構成となっているが、該予告が行われた場合には、必ず表示態様が切り換えられることとしてもよい。
(b)上記実施の形態では、カウントダウン予告の最後の表示パターンが複数通り用意されており、そのときどきに応じて採用される表示パターンが相違する構成となっているが、例えば、前記予告が行われた場合には、必ずスーパーリーチパターンに対応する表示態様が切り換えられる構成となっていてもよい。この場合、スーパーリーチの発展タイミングが事前に把握できることとなり、遊技者にとっての期待感が確実に高められることとなる。
(c)上記実施の形態では、示唆をカウントダウン方式で行うようにしているが、必ずしもこのような方式を採用する必要はない。例えば、切換の所定時間前に所定時間前(例えば3秒前)であることを示唆するのみであってもよい。このように示唆があることで、遊技者は例えば3秒後に切換が行われることを把握でき、ひいては興趣の向上を図ることができる。
(d)また、前記カウントダウンは、時間の経過に合わせて定刻的に(1秒毎に)行われるものとしているが、図柄70A〜70Iの1コマずつの変動表示に合わせて行われるものとしてもよい。この場合、表示態様が切り換えられる際の図柄70A〜70Iの種別等を予見しやすくなり、かかる点でさらに面白味が増す。
(e)上記実施の形態では、示唆を、数字、文字、記号等の識別標識を表示することで行うようにしているが、切換タイミングに対応する(切換時点で表示されるであろう)図柄70A〜70Iの種別を示唆する絵柄等の標識を表示することとしてもよい。
(f)示唆を、可変表示装置20以外の外部装置においても併せて行うようにしてもよい。例えば、外部装置がスピーカ9等の音声発生手段である場合には、スピーカから「3」「2」「1」といった具合にかけ声が発生される構成となっていてもよい。さらに、外部装置がランプ等の発光手段である場合には、標識部HSの停止表示に合わせて、ランプがフラッシュさせられる構成となっていてもよい。
(g)上記実施の形態では特に言及していないが、表示態様の切換後において、第2の表示態様となったことに基づく演出を表示部20aにおいて行うようにしてもよい。例えば、切換によってスーパーリーチに発展した場合には、キャラクタGCがガッツポーズをするといった演出表示を行うこととしてもよいし、切換が行われなかったような場合、或いは外れリーチ図柄で停止してしまったような場合には、キャラクタGCががっかりした表情をするといった演出表示を行うこととしてもよい。このように構成することで、第2の表示態様に切り換えられた事実が遊技者に理解されやすいものとなり、また、前記切換に基づく喜怒哀楽を助長させることができる。かかる点で、遊技内容にさらに厚みを持たせることができる。
(h)上記実施の形態では、リーチ演出中に示唆が行われることとしているが、全図柄列21〜23の図柄70A〜70Iが変動中に、示唆が行われることとしてもよい。
(i)上記実施の形態では、通常変動に際し、図柄70A〜70Iが奥行き方向かつ該奥行き方向に交わる上下方向に変動しているかの如く表示されることとしたが、かかる立体的な表示を行わなくてもよい。従って、単に左右方向にスクロール変動が行われることとしてもよいし、或いは、単に上下方向にスクロール変動が行われることとしてもよい。
(j)上記実施の形態のような5ラインタイプのものでなくてもよい。例えば、いわゆる2ラインタイプ(例えば上下の横方向の大当たりラインがあるもの)や、3ラインタイプ(例えば上中下の横方向の大当たりラインがあるもの)のパチンコ機であってもよい。また、1ラインタイプ(例えば1本の大当たりラインがあるもの)のものであってもよい。
(k)特別図柄表示装置13としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示管等を用いてもよい。
(l)上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。例えば、大当たり図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるものである。
(m)上記実施の形態では、図柄列として、左・中・右の3つの図柄列21,22,23を採用したが、2つ以下、或いは4つ以上の図柄列により構成してもよい。また、停止順序も上記実施の形態のものに何ら限定されるものではない。
(n)上記実施の形態では、図柄70A〜70Iの変動表示領域から外れる部位に標識部HSを設定したが、示唆の表示部位として図柄70A〜70Iの変動表示領域と重なる部分があっても差し支えない。
(o)上記実施の形態では、示唆をカウントダウン方式で行うようにしている。いわば、切換のタイミングまでの時間の変化を段階的に知らしめる手法により行うようにしている。これに対し、示唆を、切換のタイミングまでの時間の変化を連続的に知らしめる手法により行うようにしてもよい。なお、「時間の変化を連続的に知らしめる手法」としては、例えば、アニメーション、或いは実写画像等を用いて、メータ残量やアナログタイマ等が徐減してゆく様子を表示したり、切換タイミングで爆発するダイナマイトの導火線の残長が徐減してゆく様子を表示したりすること等が挙げられる。この場合には、メータや、アナログタイマや、ダイナマイトの導火線等が、(連続的に表示態様が変化する)識別標識に相当する。