JP2012174806A - 熱硬化性樹脂シート、半導体装置、および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱硬化性樹脂シートにあらかじめスリットを形成することで、加熱硬化時にシートと部品間、およびシート内部に内在する気体を効率よく樹脂外へ放出する。
【解決手段】半導体基板1と、半導体基板1上に実装された半導体部品2と、半導体部品2の面積よりも大きな面積を有し、かつ複数のスリット6を有する熱硬化性樹脂シート3と、を備え、スリット6は、少なくとも半導体部品2が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1により半導体部品2が封止されている。
【選択図】図1
【解決手段】半導体基板1と、半導体基板1上に実装された半導体部品2と、半導体部品2の面積よりも大きな面積を有し、かつ複数のスリット6を有する熱硬化性樹脂シート3と、を備え、スリット6は、少なくとも半導体部品2が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1により半導体部品2が封止されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱硬化性樹脂シート、半導体装置、および半導体装置の製造方法に関する。
ノート型パーソナルコンピュータをはじめ、携帯電話や携帯情報端末、映像や音楽の再生機器、ゲーム機器など電子機器を携行する場面が増えている。しかしながら、これらの電子機器では、内部に存在する回路基板やこれに実装される半導体部品などは機器内部で暴露している。これによって、水、埃、振動や落下衝撃荷重などの様々な影響を受け、破壊や誤動作などの問題が起こりうる。このため、信頼性確保が必須であり、高強度な部品実装技術に対する要求がある。
半導体基板上に実装された半導体部品を補強する場合、一般的にはアンダーフィル樹脂と呼ばれる熱硬化性樹脂を用いることが多い。これは半導体部品を実装した後に、熱硬化性の液状樹脂を塗布し、加熱硬化して補強するものである。ところが、液状樹脂の場合、デメリットとして、濡れ広がりによる浸透を期待し、補強効果を高めようと樹脂を多くすると、補強したい部位以外へも樹脂が流れていってしまう。そこで、近年、シート状にあらかじめ成型された熱硬化性樹脂シートが開発されている。このシートは常温では固形状態で、加熱していくと一度溶融した後、硬化する。さらに、樹脂補強が必要とされる部位のみ、シート状樹脂を切り出して溶融硬化することも可能である。
特許文献1には、半導体部品を実装した半導体基板に、スリットを形成した熱硬化性樹脂シートを貼り付け、加熱硬化時に熱硬化性樹脂シートと半導体部品との間、および熱硬化性樹脂シート内部に内在する気体を樹脂外部へ放出し、半導体基板上に実装された半導体部品を補強する手法が開示されている。
熱硬化性樹脂シートを貼り付ける場合、貼り付け場所に存在する凹凸の段差に空気を封じてしまい、凹凸部分に樹脂が十分に充填されず、気泡が残存する可能性がある。さらに樹脂の溶融時の粘度が高いと、気泡が樹脂外へ放出できず、樹脂内部に留まってしまう。 補強樹脂内部、半導体基板と熱硬化性樹脂シートの隙間、半導体部品と熱硬化性樹脂シートの隙間に気泡が存在すると強度的に弱くなり、その気泡部分を基点に熱硬化性樹脂シートおよびそれに連なる半導体部品の接続部が破断することや、気泡に水分が溜まることによって、電気的な不具合を生じる可能性もある。
半導体基板に実装された半導体部品を、熱硬化性樹脂シートを用いて封止する場合、熱硬化性樹脂シートは自重や周囲温度の影響で、半導体基板や半導体部品の形状と合うように変形する。このとき、熱硬化性樹脂シートの変形が不十分であるため、半導体基板、半導体部品、および熱硬化性樹脂シートとの間に隙間が出来てしまう。この状態で加熱硬化させた場合、空気が抜けることができず、熱硬化性樹脂が充填されていない未充填状態や、熱硬化性樹脂中に気泡が残った状態で硬化完了してしまう。このため、空気を効率よく抜く方法が必要である。
本発明の目的は、半導体基板上に実装された半導体部品の補強に用いる熱硬化性樹脂シートに、あらかじめ少なくとも半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲にスリットを形成しておく。これにより、熱硬化性樹脂の加熱硬化時にシートと部品間、およびシート内部に内在する気体を効率よく樹脂外へ放出する方法を提供することにある。
本発明によれば、半導体基板と、
上記半導体基板上に実装された半導体部品と、
上記半導体部品の面積よりも大きな面積を有し、かつ複数のスリットを有する熱硬化性樹脂シートと、
を備え、
上記スリットは、少なくとも上記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、
上記熱硬化性樹脂シートと上記半導体基板により上記半導体部品が封止された半導体装置が提供される。
上記半導体基板上に実装された半導体部品と、
上記半導体部品の面積よりも大きな面積を有し、かつ複数のスリットを有する熱硬化性樹脂シートと、
を備え、
上記スリットは、少なくとも上記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、
上記熱硬化性樹脂シートと上記半導体基板により上記半導体部品が封止された半導体装置が提供される。
さらに、本発明によれば、半導体部品を封止するためのものであって、
複数のスリットを備え、
上記スリットは、封止する半導体部品の面積よりも大きな面積を有しており、
少なくとも上記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられている熱硬化性樹脂シートが提供される。
複数のスリットを備え、
上記スリットは、封止する半導体部品の面積よりも大きな面積を有しており、
少なくとも上記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられている熱硬化性樹脂シートが提供される。
さらに、本発明によれば、半導体基板上に実装された半導体部品の上から、複数のスリットを有する熱硬化性樹脂シートを上記半導体部品に貼り付ける貼付工程と、
上記熱硬化性樹脂シートを加熱することによって、上記半導体部品を上記半導体基板と上記熱硬化性樹脂シートによって封止する加熱工程と、
を含み、
上記スリットは、少なくとも上記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、上記半導体部品の面積よりも大きな面積を有する上記熱硬化性樹脂シートと上記半導体基板により上記半導体部品が封止された半導体装置の製造方法が提供される。
上記熱硬化性樹脂シートを加熱することによって、上記半導体部品を上記半導体基板と上記熱硬化性樹脂シートによって封止する加熱工程と、
を含み、
上記スリットは、少なくとも上記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、上記半導体部品の面積よりも大きな面積を有する上記熱硬化性樹脂シートと上記半導体基板により上記半導体部品が封止された半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、半導体基板上に実装された半導体部品を熱硬化性樹脂シートにより補強する際、熱硬化性樹脂の加熱硬化時にシートと部品間、およびシート内部に内在する気体を効率よく樹脂外へ放出できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態による貼付工程での、半導体装置の断面図、図2は、上面図である。
図1および図2に示すように、半導体基板1と、半導体基板1上に実装された半導体部品2と、半導体部品2の面積よりも大きな面積を有し、かつ複数のスリット6を有する熱硬化性樹脂シート3と、を備え、スリット6は、少なくとも半導体部品2が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1により半導体部品2が封止されている。
図1は、本実施形態による貼付工程での、半導体装置の断面図、図2は、上面図である。
図1および図2に示すように、半導体基板1と、半導体基板1上に実装された半導体部品2と、半導体部品2の面積よりも大きな面積を有し、かつ複数のスリット6を有する熱硬化性樹脂シート3と、を備え、スリット6は、少なくとも半導体部品2が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1により半導体部品2が封止されている。
なお、スリット6は等間隔、かつ互いに平行に形成されている。また、スリット6の幅は、0.2mm以上0.5mm以下の範囲であり、スリット6は半導体部品2に対し、短辺方向、平行、および垂直方向のいずれかの方向に配されている半導体装置が提供される。
図3は、本実施形態による熱硬化性樹脂シートにおけるスリットの形状を示す断面図である。
図3(a)に示すように台形形状や、(b)に示すように楕円形状のスリット6の断面形状をとっても良い。 このような断面形状の熱硬化性樹脂シート3を用いても同様な効果を得られる。ただし、半導体装置の補強構造に対する成形性は優れるが、その分、樹脂量が減る。このため、熱硬化性樹脂シート3の厚みを増すなどの工夫が必要になる。これは、熱硬化性樹脂シート3の樹脂量が減ったことによって、本来半導体部品下に充填されるべき量が減ることが危惧されるためである。
図3(a)に示すように台形形状や、(b)に示すように楕円形状のスリット6の断面形状をとっても良い。 このような断面形状の熱硬化性樹脂シート3を用いても同様な効果を得られる。ただし、半導体装置の補強構造に対する成形性は優れるが、その分、樹脂量が減る。このため、熱硬化性樹脂シート3の厚みを増すなどの工夫が必要になる。これは、熱硬化性樹脂シート3の樹脂量が減ったことによって、本来半導体部品下に充填されるべき量が減ることが危惧されるためである。
以下、図1および図2に示した半導体装置の製造方法における各工程について説明する。
ここで示す半導体装置の製造方法における各工程とは、半導体基板1上に実装された半導体部品2の上から複数のスリット6を有した熱硬化性樹脂シート3を貼り付ける貼付工程と、熱硬化性樹脂シート3を加熱することによって、半導体部品2を半導体基板1と熱硬化性樹脂シート3によって封止する加熱工程の2工程とを含む。
ここで示す半導体装置の製造方法における各工程とは、半導体基板1上に実装された半導体部品2の上から複数のスリット6を有した熱硬化性樹脂シート3を貼り付ける貼付工程と、熱硬化性樹脂シート3を加熱することによって、半導体部品2を半導体基板1と熱硬化性樹脂シート3によって封止する加熱工程の2工程とを含む。
図4(a)および(b)は、本実施形態による貼付工程を説明するための断面図、(c)および(d)は、本実施形態による加熱工程を説明するための断面図である。
まず、半導体基板1上に、半導体チップや半導体パッケージなどの半導体部品2をフリップチップ実装する。
まず、半導体基板1上に、半導体チップや半導体パッケージなどの半導体部品2をフリップチップ実装する。
次に、図4(a)に示すように、熱硬化性樹脂シート3を、半導体部品2上に乗せる。このとき、熱硬化性樹脂シート3にはスリット6が、少なくとも半導体部品2が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられている。このため、半導体部品2は、熱硬化性樹脂シート3によって全てが覆われる。なお、熱硬化性樹脂シート3は、半導体部品2の面積よりも大きな面積を有している。
次に、図4(b)に示すように、半導体部品2に乗せた熱硬化性樹脂シート3は、段差7を形成する。熱硬化性樹脂シート3は、半導体部品2直上以外の範囲において、スリット6があることによって柔軟性が増す。このため、熱硬化性樹脂シート3は自重の影響により変形し、段差7を生じる。この段差7によって半導体部品2の側面に対する熱硬化性樹脂シート3の追従性も良好となることから、隙間4が小さくなる。
次に、図4(c)および(d)に示すように、熱硬化性樹脂シート3を半導体部品2に被せた状態で全体を加熱する。まず、予備加熱温度である80℃まで熱すると、熱硬化性樹脂は軟化する。これにより、熱硬化性樹脂は半ペースト状態となり、半導体部品2の形状にさらに追従する(図4(c))。このとき、半導体装置への加熱方法は、オーブンなどの雰囲気加熱、ホットプレートなどの底面からの加熱といった方法を取っている。これによって、雰囲気加熱であれば雰囲気から熱硬化性樹脂シート3、および半導体基板1に熱が伝導し、底面からの加熱であれば半導体基板1から熱硬化性樹脂シート3に熱が伝導する。
次に、熱硬化性樹脂の溶融温度である100〜130℃まで加熱する。これにより、熱硬化性樹脂が溶融状態となり、完全にペースト状態になることで半導体部品2や半導体基板1の上に濡れ広がる(図4(d))。なお、溶融した熱硬化性樹脂は、半導体装置への加熱をとめることにより、凝固する。これによって、熱硬化性樹脂シート3による半導体装置の補強は完了する。
本実施形態による半導体装置の製造方法について、さらに詳しく説明する。
熱硬化性樹脂は、粘度が高い。このため、熱硬化性樹脂シート3を貼り付けた部位以外に、溶融した熱硬化性樹脂が大きく流動することはない。また、段差7部分に存在する熱硬化性樹脂が溶融した際、半導体部品2の側面を熱硬化性樹脂で覆いながら半導体基板1と半導体部品2の間のはんだボール高さの隙間4を充填していく。このとき、熱硬化性樹脂により隙間4が充填されるにしたがって、隙間4にあった空気はスリット6から抜けていく。 さらに、溶融の後半ではスリット6はふさがり、そのまま硬化するため、最終的な硬化後の状態ではスリット6は残存しない。
熱硬化性樹脂は、粘度が高い。このため、熱硬化性樹脂シート3を貼り付けた部位以外に、溶融した熱硬化性樹脂が大きく流動することはない。また、段差7部分に存在する熱硬化性樹脂が溶融した際、半導体部品2の側面を熱硬化性樹脂で覆いながら半導体基板1と半導体部品2の間のはんだボール高さの隙間4を充填していく。このとき、熱硬化性樹脂により隙間4が充填されるにしたがって、隙間4にあった空気はスリット6から抜けていく。 さらに、溶融の後半ではスリット6はふさがり、そのまま硬化するため、最終的な硬化後の状態ではスリット6は残存しない。
次に、本実施形態の効果について説明する。
第1の効果は、熱硬化性樹脂シート3にスリット6を設けることで、スリット6部分が空気の通り道となる。このため、段差7に空気を閉じ込めることなく貼り付けが可能である。そして、第2の効果は、予備加熱によって熱硬化性樹脂が半ペースト状態となった時、隙間4にあった空気が抜けることで、段差7の形状への追従性を良くすることができる。さらに、第3の効果は、熱硬化性樹脂を溶融温度まで加熱した時、熱硬化性樹脂が溶融しながらスリット6部分から空気が抜けていくことである。
第1の効果は、熱硬化性樹脂シート3にスリット6を設けることで、スリット6部分が空気の通り道となる。このため、段差7に空気を閉じ込めることなく貼り付けが可能である。そして、第2の効果は、予備加熱によって熱硬化性樹脂が半ペースト状態となった時、隙間4にあった空気が抜けることで、段差7の形状への追従性を良くすることができる。さらに、第3の効果は、熱硬化性樹脂を溶融温度まで加熱した時、熱硬化性樹脂が溶融しながらスリット6部分から空気が抜けていくことである。
(第2の実施形態)
図5は、本実施形態による半導体装置の上面図である。
図5に示すように、半導体部品2を熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1により封止する際、スリット6を半導体部品の上面に対し斜めに形成している点で第1の実施形態とは異なっている。ただし、その他の、半導体装置の製造方法等は、第1の実施形態と同様である。
スリット6が半導体部品2の辺に対し45度の場合、半導体部品2と半導体基板1の凹凸の影響を最も大きく緩和できる。半導体部品2の各辺に対して、均等に空気を抜くことが出来る。一方、スリット6が半導体部品2の辺に対し、45度以外の角度で形成される場合、空気の抜け具合は各辺均等ではなくなる。本実施形態においても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図5は、本実施形態による半導体装置の上面図である。
図5に示すように、半導体部品2を熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1により封止する際、スリット6を半導体部品の上面に対し斜めに形成している点で第1の実施形態とは異なっている。ただし、その他の、半導体装置の製造方法等は、第1の実施形態と同様である。
スリット6が半導体部品2の辺に対し45度の場合、半導体部品2と半導体基板1の凹凸の影響を最も大きく緩和できる。半導体部品2の各辺に対して、均等に空気を抜くことが出来る。一方、スリット6が半導体部品2の辺に対し、45度以外の角度で形成される場合、空気の抜け具合は各辺均等ではなくなる。本実施形態においても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
図6は、本実施形態による半導体装置の上面図である。
図6に示すように、半導体部品2を熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1で封止する際、スリット6を垂直方向に配置している点で第1の実施形態とは異なっている。ただし、その他の、半導体装置の製造方法等は、第1の実施形態と同様である。なお、本実施形態においても、第1または、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
図6は、本実施形態による半導体装置の上面図である。
図6に示すように、半導体部品2を熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1で封止する際、スリット6を垂直方向に配置している点で第1の実施形態とは異なっている。ただし、その他の、半導体装置の製造方法等は、第1の実施形態と同様である。なお、本実施形態においても、第1または、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
図7は、本実施形態による半導体装置の上面図である。
図7に示すように、半導体部品2を熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1で封止する際、同一シート3に、直行するように2種類のスリット6を配置している点で第1の実施形態とは異なっている。ただし、その他の、半導体装置の製造方法等は、第1の実施形態と同様である。なお、本実施形態においても、第1、第2、および第3の実施形態と同様の効果が得られる。
図7は、本実施形態による半導体装置の上面図である。
図7に示すように、半導体部品2を熱硬化性樹脂シート3と半導体基板1で封止する際、同一シート3に、直行するように2種類のスリット6を配置している点で第1の実施形態とは異なっている。ただし、その他の、半導体装置の製造方法等は、第1の実施形態と同様である。なお、本実施形態においても、第1、第2、および第3の実施形態と同様の効果が得られる。
ただし、粗密、部分的なスリット6などを、半導体基板1に実装された半導体部品2の配置形状に合わせて形成しても良い。これによって、半導体装置の補強構造に対する追従性は非常に良くなる。しかしながら、半導体基板1ごとに半導体部品2の配置は異なるため汎用性に欠ける。さらに、貼り付け位置を合わせなくてはならない。 なぜならば、スリット6などを半導体部品2の配置形状に合わせなかった場合、貼付時に巻き込んだ空気が上手く抜けず、気泡が残ってしまう可能性が高くなるからである。
実際の半導体装置の作製は、例えば、以下に述べる方法がある。
400mm×500mm×1mmの半導体基板1に、12mm×12mm×高さ1.5mmと8mm×12mm×高さ1mm、1608型半導体部品2が実装されている。 この上から、幅0.2mm〜0.5mm程度のスリット6の入った熱硬化性樹脂シート3を貼り付ける。熱硬化性樹脂シート3の厚さは0.5mmから1mmであることが望ましい。熱硬化性樹脂シート3の厚さが厚いと、硬化後の樹脂厚が厚くなるので、強度が増す。この熱硬化性樹脂シート3は半導体基板1の外形寸法よりひとまわり小さい。
400mm×500mm×1mmの半導体基板1に、12mm×12mm×高さ1.5mmと8mm×12mm×高さ1mm、1608型半導体部品2が実装されている。 この上から、幅0.2mm〜0.5mm程度のスリット6の入った熱硬化性樹脂シート3を貼り付ける。熱硬化性樹脂シート3の厚さは0.5mmから1mmであることが望ましい。熱硬化性樹脂シート3の厚さが厚いと、硬化後の樹脂厚が厚くなるので、強度が増す。この熱硬化性樹脂シート3は半導体基板1の外形寸法よりひとまわり小さい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
1 半導体基板
2 半導体部品
3 熱硬化性樹脂シート
4 隙間
6 スリット
7 段差
2 半導体部品
3 熱硬化性樹脂シート
4 隙間
6 スリット
7 段差
Claims (9)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に実装された半導体部品と、
前記半導体部品の面積よりも大きな面積を有し、かつ複数のスリットを有する熱硬化性樹脂シートと、
を備え、
前記スリットは、少なくとも前記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、
前記熱硬化性樹脂シートと前記半導体基板により前記半導体部品が封止された半導体装置。 - 前記スリットは等間隔、かつそれぞれが平行に形成されている請求項1に記載の半導体装置。
- 前記スリットの断面形状が、長方形、台形、楕円形である請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記スリット幅が0.2mm以上0.5mm以下の範囲である請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置。
- 前記スリットが前記半導体部品に対し、短辺、平行、および直角方向のいずれかの方向に配されている請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置。
- 半導体部品を封止するためのものであって、
複数のスリットを備え、
前記スリットは、封止する半導体部品の面積よりも大きな面積を有しており、
少なくとも前記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられている熱硬化性樹脂シート。 - 半導体基板上に実装された半導体部品の上から、複数のスリットを有する熱硬化性樹脂シートを前記半導体部品に貼り付ける貼付工程と、
前記熱硬化性樹脂シートを加熱することによって、前記半導体部品を前記半導体基板と前記熱硬化性樹脂シートによって封止する加熱工程と、
を含み、
前記スリットは、少なくとも前記半導体部品が搭載される領域の全域およびその周囲に設けられており、前記半導体部品の面積よりも大きな面積を有する前記熱硬化性樹脂シートと前記半導体基板により前記半導体部品が封止された半導体装置の製造方法。 - 前記スリットは等間隔、かつそれぞれが平行に形成されている請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記スリットが前記半導体部品に対し、短辺、平行、および直角方向のいずれかの方向に配されている請求項7または8に記載の半導体装置の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014103176A (ja) * | 2012-11-16 | 2014-06-05 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 支持基材付封止材、封止後半導体素子搭載基板、封止後半導体素子形成ウエハ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 |
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