JP2012172772A - 混合水栓 - Google Patents

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夕起子 豊田
Masahiro Kaneko
昌弘 金子
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Abstract

【課題】水栓本体を外ハウジングと内ハウジングとの2重構造となして、外ハウジング側の湯流入用開口と、内ハウジング側の湯流入用開口とを接続部材で接続するに際し、十分な湯の流入量を確保することのできる混合水栓を提供することを目的とする。
【解決手段】外ハウジング30に筒壁を貫通する湯流入用開口52を設け、また内ハウジング32には筒壁を貫通する湯流入用開口50を設けるとともに、これを取り囲む連結口部82を設けて、筒状の接続部材54の一端側を湯流入用開口52に水密結合する一方、他端側をスペーサ部材84及び連結口部82を介して湯流入用開口50に水密結合する。
【選択図】 図2

Description

この発明は混合水栓に関し、詳しくは水栓本体が筒形の外ハウジングと内ハウジングとの2重ハウジング構造をなして、それらの間に流路を形成する混合水栓に関する。
従来において、湯水混合水栓は水栓本体の本体ボデーをなすハウジングを金属の鋳物にて一体に構成し、その内壁面に水側,湯側の1次側流路や2次側の混合水の流路等を形成する流路壁を一体に設け、そしてその内部に、湯水の混合比率を変化させて混合水の温度調節を行う混合弁ユニットや、流路切替えをなす切替弁ユニット等を納めた構造のものが一般的であった。
しかしながらこの湯水混合水栓の場合、金属製のハウジングを製造する際に複雑な構造の流路壁を内壁面に一体に設けなければならず、製造の工程数が多くなり、また技術的にも多くの困難を伴うといった問題がある。
このような事情の下で、水栓本体のハウジングを筒形の外ハウジングと内ハウジングとの2重ハウジング構造となして、それらハウジング間に1次側流路としての水側流路,湯側流路及び2次側流路として混合水の流路を、シール部材の配置パターンによって形成するようになした混合水栓が下記特許文献1に提案されている。
この特許文献1に開示のものでは、内ハウジングの筒壁外面に複数のシール保持部を所定パターンで突出形成して、そこに弾性シール部材を装着して保持させ、そしてそれらシール部材を、内ハウジングの筒壁の外面と外ハウジングの筒壁の内面とでハウジング径方向に挟み込むことで、シール部材の配置パターンにて画定される複数の流路を内ハウジングと外ハウジングとの間に形成するようにしている。
しかしながらこの場合、複数の流路を区画形成するためのシール部材を、内ハウジングが外ハウジングとともにそれらの径方向に挟み込んでシールを行うことから、内ハウジングの形状に大きな制約が生じるとともに、突出形状のシール保持部を部分的に厚肉の偏肉部として形成しておかなければならないといった問題がある。
また内ハウジングの筒壁の外面と外ハウジングの筒壁の内面とでシール部材を径方向に挟む関係上、シール部材が必然的に長く、大きくなってしまい、シール部材をハウジングの径方向に弾性圧縮変形させる状態に外ハウジングと内ハウジングとを組み付ける際の組付性が悪く、更に内ハウジングを外ハウジングに軸方向に挿入して組付けを行うに際してシール部材を噛み込んでしまう恐れがある。
また場合によって、シール部材の噛込みを防ぐためにシール部材を冷凍した上で組み付けることが必要であるなどの問題がある。
そこで外ハウジングの筒壁の内面と内ハウジングの筒壁の外面との間の空間を、それらの間に挟み込んだシール部材により1次側流路としての水側流路及び湯側流路、更に2次側流路としての混合水の流路等の複数の流路に区画するといったことをせずに、外ハウジングと内ハウジングとの間の空間を単一の流路、例えば水側流路とする一方、外ハウジングには筒壁を貫通する通水用の外ハウジング側開口を、また内ハウジングには筒壁を貫通する通水用の内ハウジング側開口をそれぞれ設けて、外ハウジング側開口から内ハウジング側開口に向けて筒形の接続部材を延び出させ、その接続部材にて外ハウジング側開口と内ハウジング側開口とを水密に連絡し、その接続部材の内部を、上記外ハウジングと内ハウジングとの間の流路とは独立した流路として、その流路を通じて内ハウジング内部に湯を流入させたり、或いは内ハウジング内の混合水を外部に流出させるようになすといったことが考えられる。
この場合、外ハウジングの筒壁と内ハウジングの筒壁との間に複数の流路を区画形成するためのシール部材を設けたりしなくても、筒形の接続部材と外ハウジング側開口及び内ハウジング側開口との間をシールすることで、所要の複数の流路を形成することが可能であり、そしてこのようにすれば、外ハウジングと内ハウジングとの間且つ軸方向両端間の中間部に、それらの間の空間を複数の流路に区画するための複数のシール部材を所定パターンで配置することに起因して生ずる上記の問題を解消することが可能となる。
しかしながら、筒形の接続部材を外ハウジング側開口から内ハウジング側開口に延出させて、外ハウジング側開口と内ハウジング側開口とを水密に連絡する場合において、内ハウジング側開口の位置で接続部材の先端を内ハウジングの筒壁外面に当接させると、内ハウジング側開口がある程度大きかったとしても、有効な開口面積は接続部材の先端で囲まれた内側の部分の面積だけとなり、この場合、有効な開口面積即ち流路面積が小となり、十分な流量を確保することが難しいといった問題が生ずる。
例えば上記内ハウジング側開口を湯の流入用の開口として、外部からの湯(給湯源からの湯)を内ハウジング内に流入させる場合、十分な流量で湯を内ハウジング内に流入させるといったことが難しい。
尚、本発明に関連する他の先行技術として下記特許文献2,特許文献3に開示されたものがある。
但しこれら特許文献2,特許文献3には、本発明の主要な構成について開示されておらず、本発明とは別異のものである。
特許第2695364号公報 特開平6−313491号公報 特開2004−11814号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、外ハウジングと内ハウジングとの間の空間をシール部材にて複数の流路に区画することによる問題を、外ハウジング側開口と内ハウジング側開口とを接続部材で水密に接続することで解消し、且つその際に内ハウジング側開口を通じて流通する流量を十分に多く確保することのできる混合水栓を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、水栓本体が筒形の外ハウジングと内ハウジングとを有し、該外ハウジングと内ハウジングとの間に流路を形成する混合水栓において、前記外ハウジングには筒壁を貫通する通水用の外ハウジング側開口を設け、前記内ハウジングには筒壁を貫通する通水用の内ハウジング側開口を設けるとともに、更に該筒壁の外面から突出し、該内ハウジング側開口を取り囲む壁を設けて連結口部となし、接続部材を、該連結口部との間に介在させたスペーサ部材を介して、前記外ハウジング側開口と該連結口部とにまたがって配置し、該接続部材を該外ハウジング側開口に水密結合する一方、該接続部材の前記内ハウジング側の端部を、該スペーサ部材を介して前記連結口部に水密結合して、該外ハウジング側開口と内ハウジング側開口とを該接続部材にて水密に接続し、前記外ハウジングと内ハウジングとの間の空間と隔絶された流路を該接続部材の内側に形成したことを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記連結口部は前記外ハウジング側開口よりも大形状をなしており、該連結口部の内面に対して前記接続部材の外面が、前記スペーサ部材を介して嵌合状態に水密結合されていることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記外ハウジング側開口及び内ハウジング側開口の何れもが流入用又は流出用の開口であって、前記外ハウジングには、該外ハウジングとは別体をなす筒形の流入口部又は流出口部が、前記外ハウジング側開口の外側からの差込みにより該外ハウジングから外部に突出する状態に設けられており、該流入口部又は流出口部が、前記接続部材を兼ねていることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記外ハウジング側開口及び内ハウジング側開口の何れもが流入用又は流出用の開口であって、前記外ハウジングには、該外ハウジング側開口から外部に突出する筒形の流入口部又は流出口部が該外ハウジングと一体に設けられているとともに、該流入口部又は流出口部とは別体をなす前記接続部材が、該流入口部又は流出口部の内部への差込みにより、該流入口部又は流出口部及び前記外ハウジングの内側に内蔵状態で前記連結口部と前記外ハウジング側開口とに前記スペーサ部材を介して水密結合されていることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項3,4の何れかにおいて、筒形をなす前記接続部材が、前記差込みにより前記外ハウジング側開口及び前記スペーサ部材に対して、該接続部材の軸周りに配置されたシール部材にて該接続部材の径方向にシールされていることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上ように本発明は、内ハウジングの筒壁を内外方向に貫通する通水用の内ハウジング側開口を設けるとともに、更に内ハウジングには、筒壁の外面から突出して内ハウジング側開口を取り囲む壁を設けてこれを連結口部となし、接続部材を、外ハウジング側開口と連結口部とにまたがって配置して、その接続部材を外ハウジング側開口に水密結合する一方、内ハウジング側の端部を連結口部に水密結合して、外ハウジング側開口と内ハウジング側開口とを接続部材にて接続し、内ハウジングと外ハウジングとの間の空間と隔絶された流路を、その接続部材の内側に形成するようになしたものである。
特に本発明では、接続部材を連結開口と水密結合するに際し、接続部材と連結開口との間にスペーサ部材を介在させるようになしており、これにより接続部材及びスペーサ部材と、内ハウジングの筒壁外面との間にスペース形成する状態に、接続部材の内ハウジング側の端部を連結開口に水密結合することができ、その結果として次のような特有の効果が得られる。
即ち本発明によれば、基本的な効果として外ハウジングと内ハウジングとの間の空間内且つ軸方向中間部の、複数の流路を区画形成するためのシール部材を省略することが可能であり、そしてそのようになした場合、内ハウジングを外ハウジング内に挿入しながら、それらにて軸方向中間部のシール部材を挟み込むために、内ハウジングに求められる形状的な制約を無くすことができ、また軸方向中間部で外ハウジングと内ハウジングとによりシール部材を挟み込むようにして、外ハウジングと内ハウジングとを組み付け、またシール部材を所定位置に装着することに起因して生じる組付性の悪化の問題を解決することができる。具体的には内ハウジングを外ハウジングに挿入して組み付けるときにシール部材を噛み込んでしまうといった問題を解消することができる。
加えて本発明では、内ハウジング側開口を取り囲む壁を内ハウジングの筒壁の外面から突出させてこれを連結口部となし、そしてこの連結口部に対し、スペーサ部材を介して、接続部材の内ハウジング側の端部を水密結合することで、接続部材及びスペーサ部材と内ハウジングの筒壁外面との間にスペース形成可能となしているため、内ハウジング側開口を十分に大きな開口面積で形成することが可能であり、且つその大きな開口全てを流路面積として用いることができ、十分な流量で湯や水又は混合水を内ハウジング側開口を通じて流通させることができる。
本発明では、連結開口を外ハウジング側開口よりも大形状となして、この連結開口の内面に対し、接続部材の外面をスペーサ部材を介して嵌合状態に水密結合するようになすことができる(請求項2)。
また本発明では、外ハウジング側開口及び内ハウジング側開口の何れも流入用又は流出用の開口となして、外ハウジングには、これとは別体をなす筒状の流入口部又は流出口部を、外ハウジング側開口からの差込みにより外ハウジングから外部に突出する状態に設け、そしてその流入口部又は流出口部を、上記の接続部材を兼ねて構成しておくことができる(請求項3)。
このようにすれば、外ハウジングとは別体をなす筒状の流入口部又は流出口部を、外ハウジング側開口からの差込みにより外ハウジングに組み付けることで、外ハウジング側開口と内ハウジング側開口とを、接続部材を兼ねた流入口部又は流出口部にて接続状態とすることができる。
次に請求項4は、外ハウジング側開口から突出する筒状の流入口部又は流出口部を外ハウジングと一体に設ける一方、上記の接続部材をこれらの流入口部又は流出口部とは別体に設けて、その接続部材を、流入口部又は流出口部の内部への差込みにより、流入口部又は流出口部及び外ハウジングの内側に内蔵状態で上記の連結開口と外ハウジング側開口とのそれぞれにシール状態に水密結合するようになしたものである。
請求項3では、流入口部又は流出口部がそのまま水栓の外観をなすためにメッキ等の外観仕上げが必要となるが、請求項4では接続部材が組付状態で流入口部又は流出口部及び外ハウジングに内蔵されて外観に現われないため、メッキ等の外観仕上げを不要化できる。
また接続部材は単に流入口部又は流出口部内に差し込んで、外ハウジング側開口と内ハウジング側のスペーサ部材とに水密結合するだけで良いので、組付性も良好となすことができる。
請求項5はシール構造に関するもので、筒形の上記接続部材を差込みにより外ハウジング側開口及びスペーサ部材に対し、接続部材の軸周りに配置したシール部材にて径方向(接続部材の径方向)にシールするようになしたもので、この請求項5によれば、簡単なシール構造及び作業で、接続部材と外ハウジング側開口及びスペーサ部材とをシールすることができる。
本発明の一実施形態の混合水栓の斜視図である。 図1の混合水栓の一部を水平方向で切り欠いて示した部分断面図である。 図1の混合水栓の垂直方向の断面図である。 図3の混合弁ユニットを周辺部とともに拡大して示した図である。 図4の混合弁ユニットの一部を分解して示した図である。 図4の混合弁ユニットと温調ハンドルとの接続部分を分解して示した図である。 図3の切替弁ユニットを周辺部とともに拡大して示した図である。 同実施形態における内ハウジングの図である。 同実施形態における外ハウジングと内ハウジングとを分解して示した断面図である。 同実施形態の外ハウジング側の湯流入用開口と内ハウジングの湯流入用開口との接続部分の分解斜視図である。 同実施形態における要部としての、外ハウジング側の湯流入用開口と内ハンジングの湯流入用開口との接続部分の断面図である。 同実施形態におけるスペーサ部材の図である。 同実施形態における接続部材の図である。 同実施形態における固定クリップの図である。 同実施形態の混合水栓の組付手順を示した図である。 本発明の他の実施形態の要部の図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本実施形態の壁付きの混合水栓で、図中左右方向に長手形状をなす水栓本体12を有している。
水栓本体12の下面からは、先端に吐水口14を備えた略L字状をなす吐水管16が延び出しており、また背面からはシャワー側の流出口部76が後方に突出して、そこにシャワーエルボ20が接続されている。
このシャワーエルボ20には、図示を省略するシャワーヘッドが可撓性のシャワーホースを介して接続される。
水栓本体12の長手方向の一端側(図中左端側)には、温調ハンドル(温度調節ハンドル)22が設けられており、また他端側(図中右端側)には、吐水管16の側とシャワー側とで流路の切替えを行い、且つ吐水の流量調節を行う切替ハンドル24が設けられている。
ここで切替ハンドル24は吐水から止水若しくはその逆への切替えも行う。
水栓本体12からはまた、給水管を兼ねた水側のクランク脚26、及び給湯管を兼ねた湯側のクランク脚28がそれぞれ後方に延び出している。
本実施形態の混合水10は、これら一対のクランク脚26,28によって後方の壁に取り付けられている。
図2に示しているように、水栓本体12は横断面の内面形状が円形をなす略円筒状の金属製の外ハウジング30を本体ボデーとして有しており、またその内側において、同じく横断面の内面形状が円形をなす樹脂製の略円筒状の内ハウジング32を有している。
即ちこの実施形態の水栓10は、水栓本体12が2重ハウジング構造をなしている。
ここで外ハウジング30の内面は、図9(A)に示すように基本的に凹凸を有しない平滑な面とされていて、そこには複数の流路を区画形成するための流路壁は突出形成されていない。
またこの実施形態において、外ハウジング30と内ハウジング32との間の空間は、軸方向の両端部で弾性を有する環状のシール部材34でシールされているが、軸方向の中間部ではシール部材によるシールはなされておらず、外ハウジング30と内ハウジング32との間に形成される空間は、基本的に軸方向の一端から他端にかけて単一の空間を形成している。
この実施形態では、これら外ハウジング30と内ハウジング32との間に形成される空間はその全体が単一の流路、ここでは1次側の水側流路36を形成している。
外ハウジング30の背面(図2中上面)且つ図中右端側には、水を外ハウジング30の内部、つまり外ハウジング30と内ハウジング32との間の水側流路36に流入させる水流入用開口(外ハウジング側開口)38が設けられており、そしてこの水流入用開口38から、外ハウジング30に一体に構成された筒形(円筒形)の水流入口部40が後方(図中上方)に突出していて、この水流入口部40に対し、給水管を兼ねた水側のクランク脚26が締結ナット46にてねじ結合されている。
クランク脚26を通じて供給された水は、この水流入口部40,水流入用開口38を通じて上記の水側流路36へと流入する。
尚、クランク脚26と水流入口部40との接続部の内部には、クランク脚26から水流入用開口38に向けての水の流れのみを許容し、逆方向の流れを阻止する、弁体42を備えた一方向性の逆止弁44が設けられている。
一方内ハウジング32の図中左端側の前面(図中下面)には、水側流路36に流入した水を内ハウジング32内に流入させる、内ハウジング32側の水流入用開口(内ハウジング側開口)48が筒壁を貫通して設けられている。
クランク脚26を通じて供給された水は、外ハウジング30の内側の水側流路36に流入した後、この内ハウジング32側の水流入用開口48を通じて内ハウジング32内に流入する。
図中左端側において、内ハウジング32には背面側(図中上面側)に、湯流入用開口(内ハウジング側開口)50が筒壁を貫通して設けられている。
またこれに対し径方向に対向する位置において、外ハウジング30には湯流入用開口(外ハウジング側開口)52が設けられて、それらが後に詳述する接続部材54にて水密に接続されている。
この外ハウジング30側の湯流入用開口52からは、円筒形状をなす湯流入口部55が外ハウジング30から一体に突出しており、そしてその湯流入口部55に対し、湯側のクランク脚28が締結ナット46にてねじ結合されている。
この湯流入口部55の側においても、これとクランク脚28との接続部の内部に、弁体42を有する逆止弁44が設けられている。
この湯側の逆止弁44は、クランク脚28から湯流入用開口52に向けての湯の流れのみを許容し、逆方向の流れを阻止する。
而してクランク脚28から外ハウジング30の湯流入用開口52に流入した湯は、接続部材54による連絡によって、そのまま外ハウジング30と内ハウジング32との間の水側流路36を横切って、内ハウジング32側の湯流入用開口50へと到り、更にこれを通過して内ハウジング32内部へと流入する。
そして内ハウジング32の内部に流入した水と湯とは、図3に示しているように内ハウジング32の内部に軸方向に挿入されて組み付けられた混合弁ユニット56により、温調ハンドル22の操作により設定された比率で混合されて設定温度の混合水とされ、続いて同じく内ハウジング32の内部に軸方向に挿入されて組み付けられた切替弁ユニット58による流路切替えによって、図1の吐水管16側又はシャワー側へと案内されて、そこから外部に流出せしめられる。
詳しくは、図3及び図7に示しているように内ハウジング32の軸方向中間部の下面には、内ハウジング32内の混合水を流出させるための流出用開口(内ハウジング側開口)60と、図8に示すように筒壁の外面から突出して流出用開口60を取り囲む環状壁から成る連結口部62が設けられている。
一方外ハウジング30側には、流出用開口60及び連結口部62に対し径方向に対向する位置に、混合水を外部に流出させる流出用開口(外ハウジング側開口)64が設けられおり、内ハウジング32側の流出用開口60が、連結口部62において、外ハウジング30側の流出用開口64に筒形の流出口部66にて水密に接続されている。
ここで流出口部66は、流出用開口60と64とを接続する接続部材を兼ねており、外ハウジング30の流出用開口64への差込みにより、外ハウジング30に取り付けられている。
流出口部66は、外ハウジング30から下向きに突出しており、そしてその突出した部分に対して、図1に示す吐水管16が締結ナット68により回転可能にねじ結合されている。
内ハウジング32にはまた、軸方向のほぼ同じ位置において、図2に示しているようにシャワー側の混合水の流出用開口(内ハウジング側開口)70が、筒壁を貫通して設けられており、更に内ハウジング32には、図2及び図8に示すように筒壁の外面から環状に突出して流出用開口70を取り囲む環状壁から成る連結口部72が設けられている。
更にこれら流出用開口70及び連結口部72に対し径方向に対向する位置において、外ハウジング30には対応する流出用開口(外ハウジング側開口)74が設けられており、そして内ハウジング32側の流出用開口70と、外ハウジング30側の流出用開口74とが、外ハウジング30とは別体をなして筒形をなす流出口部76にて水密に接続されている。
尚、流出口部76は流出用開口74に対し、全周に亘りシール部材を介し水密に内嵌状態に嵌合せしめられており、また先端部が連結口部72に対し、全周に亘りシール部材を介し水密に且つ内嵌状態に嵌合せしめられている。
このシャワー側の流出口部76もまた、流出用開口70と74とを水密に接続する接続部材を兼ねて構成されており、外ハウジング30側の流出用開口74への差込みにより、外ハウジング30から突出する状態に外ハウジング30に取り付けられている。
そしてこの流出口部76の外ハウジング30から突出した部分に対して、シャワーエルボ20が嵌入部80をシール部材を介し嵌入させる状態に、水密にねじ結合され、接続されている。
図3,図4の混合弁ユニット56から図7の切替弁ユニット58に到った混合水は、切替弁ユニット58の流路切替作用により、内ハウジング32側の流出用開口60から流出口部66内へと流出して流出口部66の内部流路を流通した後、吐水口16から外部に流出するか、又は同じく内ハウジング32側の流出開口70から流出口部76内へと到って、その内部流路を通じた後シャワーエルボ20を経てシャワーヘッドへと送られ、そこから外部へと流出(吐水)せしめられる。
内ハウジング32に設けた上記の湯流入用開口50は、図8及び図10に示しているように平面展開形状が周方向に長い矩形状をなしている。即ち全体として周方向に長い大きな開口をなしており、その周方向長は、後述する円筒形状の接続部材54の内径よりも大きなものとされている。
但し、湯流入用開口50の位置で接続部材54の先端を内ハウジング32の筒壁の外面に直接当てるようにすると、湯流入用開口50の有効な流路面積が、接続部材54の先端で囲まれた内側の部分の面積だけとなり、必然的に湯流入用開口50の有効面積が小さいものとなって、十分な流量を確保することが難しい。
そこでこの実施形態では、湯流入用開口50を大きな開口となした上で、接続部材54を次のようにして湯流入用開口50に接続するようになしている。
即ちこの実施形態では、内ハウジング32の筒壁の外面から環状(平面視矩形状)に突出して、湯流入用開口50を取り囲む環状壁を設けて、これを連結口部82と成し、そして接続部材54の内ハウジング32側の端部をこの連結口部82に対して、リング状のスペーサ部材84を介して内嵌させるようにしている。そしてこのようにすることで、接続部材54の内ハウジング32側の端部及びスペーサ部材84と、内ハウジング32の筒壁外面との間にスペース形成するようになしている。
詳しくは、図11に示しているように連結口部82には周方向両端の付根位置に段付部86を設けて、そこにリング状のスペーサ部材84を当接させる状態に、スペーサ部材84を連結口部82に対して内嵌状態に嵌合させ、更にそのスペーサ部材84に対し、円筒形状をなす接続部材54の先端部を同じく内嵌状態に嵌合させることにより、それら接続部材54及びスペーサ部材84と内ハウジング32の筒壁外面との間にスペース形成する状態に、接続部材54を組み付け、以て内ハウジング側開口としての湯流入用開口50と外ハウジング側開口としての湯流入用開口52とを、スペーサ部材84及び連結口部82を介して接続部材54にて水密に接続するようになしている。
尚、周方向長の長い上記の湯流入用開口50は、図11に示しているように連結口部82に到るまで周方向に延びている。
上記リング状をなすスペーサ部材84は、図12(A)に示しているように平面視形状が4角形状で、円形の嵌合孔99を有しており、また図12(B)に示しているように側面の下面形状が図中上向きに凹の湾曲形状をなしている。
更に外周面には環状溝88を有していて、そこに弾性を有するOリングから成るシール部材90を保持している。
スペーサ部材84は、その外面(外周面)をこのシール部材90を介して連結口部82の内面(内周面)に水密に嵌合させている。
一方円筒形状をなす接続部材54は、図13に示しているように軸方向の各端部の外面(外周面)に環状溝92,94を有していて、それら環状溝92,94においてOリングから成るシール部材96,98を保持している。
接続部材54は、Oリング96を介して軸方向の端部(図11中下端部)を、スペーサ部材84の内面に嵌合状態に水密結合し、またOリング98を介しその外面を、外ハウジング30側開口である湯流入用開口52の内面に嵌合状態に水密結合し、以て外ハウジング30側の湯流入用開口52と、内ハウジング32側の湯流入用開口50とをスペーサ部材84,連結口部82を介して水密接続している。
即ち外ハウジング30と内ハウジング32との間に形成される水側流路36を横切る状態に、湯流入用開口52と50とを連絡してその内部に、クランク脚28から送られて来た湯を内ハウジング32内に流入させるための、独立した1次側流路としての湯側流路を形成している。
図11において、100は接続部材54を抜止状態に固定する固定クリップ(固定部材)で、図14に示しているように全体としてCリング状をなしていて、径方向に弾性変形能を有している。
図11に示しているように、この実施形態ではクランク脚28からの湯を流入させる筒状の湯流入口部55が外ハウジング30に一体に構成されており、上記の接続部材54は、この湯流入口部55の開口部からその内部に差し込まれて内ハウジング32側の湯流入用開口50、具体的には連結口部82と外ハウジング30側の湯流入用開口52とを水密接続している。
而して湯流入口部55の内面には、環状の嵌込凹部102が設けられており、そこに固定クリップ100を縮径状態で挿入した後これを拡径して嵌込凹部102に嵌め込むことで、固定クリップ100の接続部材54に対する当接作用により、接続部材54が図中上向きに抜け防止されている。
尚図14に示しているように、固定クリップ100には周方向両端部に、径方向内方に凹陥した形態の凹部106が設けられている。
この凹部106は治具を係合させるための部分であって、この固定クリップ100は、凹部106に治具を係合させて縮径させることで、湯流入口部55から取出可能である。
尚接続部材54は、これを図11中下向きに押し込むと先端が内ハウジング32の筒壁の外面に当接し、そこで押込量が規定される。
図15及び図10は、図11におけるスペーサ部材84,接続部材54及び固定クリップ100等の組付けの手順を示している。
図に示しているように、ここでは先ず内ハウジング32を外ハウジング30に挿入する前において、連結口部82にスペーサ部材84を内嵌状態に装着してそこに保持させておく。
そしてその状態で、図10(A)に示しているように内ハウジング32を外ハウジング30の内部に軸方向に挿入する。図15(III)はこのときの状態を表している。
その後、図10(A)に示しているように先ず接続部材54を外ハウジング30における湯流入口部55の内部に差し込み、しかる後、固定クリップ100を縮径変形させた状態で同じく湯流入口部55内部に押し込み、これを湯流入口部55内部の嵌込凹部102に嵌め込む。
このとき固定クリップ100は蓄えられていた弾性力で拡径して嵌込凹部102に嵌り込み、接続部材54の図中上向きの抜けを防止する。
即ち接続部材54をその軸方向に固定状態とする。
本実施形態においては、図2及び図11における接続部材54によって、外ハウジング30の湯流入用開口52と連結口部82、つまり内ハウジング32の湯流入用開口50が接続されることで、また図7に示す内ハウジング32側の混合水の流出用開口60と外ハウジング30側の流出用開口64とが、接続部材を兼ねた流出口部66にて接続されることで、更には図2に示すように混合水を流出させる内ハウジング32側の流出用開口70と外ハウジング30の流出用開口74とが、接続部材を兼ねた流出口部76にて接続されることで、外ハウジング30と内ハウジング32とが固定状態とされる。
図3における上記の混合弁ユニット56が、周辺部とともに図4に拡大して詳しく示してあり、また切替弁ユニット58が周辺部とともに図7に拡大して詳しく示してある。
本実施形態の混合弁ユニット56はサーモスタット式(自動温度調節機能付)のもので、弁ケース112を有しており、その弁ケース112ごと、上記の内ハウジング32の内部に軸方向に挿入されて組み付けられている。
図4において、110は段付きの円筒形状をなす固定ナットで、内ハウジング32内部に挿入された混合弁ユニット56は、この固定ナット110を内ハウジング32の端部にねじ結合することで、内ハウジング32から抜止めされ、内ハウジング32内部に固定される。
弁ケース112には、軸方向に互いに離隔した位置に水流入口116,湯流入口118が形成されており、これら水流入口116,湯流入口118を通じて水,湯が弁ケース112内部に流入する。
流入した水と湯とは混合室120で混合された後、その混合水が流出口122から図中右向きに流出する。
124,126はそれぞれ水流入口116,湯流入口118から流入する水,湯の流入量を調節する水側弁部,湯側弁部で、水流入口116,湯流入口118からの水と湯の流入量は、それぞれ水側弁部124,湯側弁部126の弁開度に応じて大小変化する。即ち混合室120での水と湯との混合比率が変化し、混合水温度が高低変化する。
弁ケース112の内部には、弁体ユニット128が図中左右方向(軸方向)に移動可能に設けられている。
この弁体ユニット128は、軸方向に離隔して設けられた水側弁体130と湯側弁体132、及びそれらを軸方向に連繋する連繋部134を有している。
ここで水側弁体130及び湯側弁体132はそれぞれ円筒形状(環状)をなしており、それぞれの外周面の軸方向中間位置に断面U字形状をなすシール部材136,138が保持されていて、それらシール部材136,138により水側弁体130及び湯側弁体132と弁ケース112との間が水密にシールされている。
連繋部134は湯側弁体132と一体に構成されている。
この連繋部134は、図5にも示しているように湯側弁体132の内側位置において十字状をなすように中心部から放射状に延びる複数(ここでは4つ)の補強板140と、この補強板140から軸方向且つ図中右方向に突き出した円筒部142とを一体に有している。
ここで補強板140は湯側弁体132を内側から補強する働きをなすもので、板面が軸方向に延びており、そして外周端が湯側弁体132に一体化されている。
この実施形態では、水流入口116,湯流入口118から流入した水と湯とが図中右向きに流れて混合室120に到り、そこで水と湯とが混合される。
混合室120には、形状記憶合金製のコイル形状の感温ばね(付勢部材)144が収容されており、その付勢力を軸方向の押圧力として弁体ユニット128に対し図中左向きに、即ち湯側弁体132を閉弁させ、水側弁体130を開弁させる方向に及ぼしている。
この形状記憶合金製の感温ばね144は混合室120内部の混合水温度に応じて伸縮し、混合水温度が設定温度となるように図中左向きの付勢力を変化させて、弁体ユニット128の位置を自動的に微調節する。
146は混合室120を形成するとともに感温ばね144の一端を当接させるばね受で、図中左端に外向きの係合爪148を有し、その係合爪148を弁ケース112の係合孔150に係合させることで、弁ケース112に組み付けられている。
上記水側弁体130は、湯側弁体132及び連繋部134とは別体に構成されている。
この水側弁体130には、図5にも明らかに示しているように内側が段付形状をなす円筒形状の嵌合部152が形成されており、その嵌合部152が、段付部154を円筒部142の先端面に当接させる状態に、円筒部142に外嵌状態に嵌合され組み付けられている。
詳しくは、円筒部142の内側には雌ねじ部156が形成されていて、そこに後述の弁軸206の先端部に形成された雄ねじ部158がねじ込まれている。
この弁軸206には押え部材としての止め輪160が装着されており、弁軸206の雄ねじ部158が円筒部142の内側の雌ねじ部156にねじ込まれることで、水側弁体130が止め輪160にてばね162を介し円筒部142に図中右向きに押し付けられ、連繋部134に組付固定されている。
ここでばね162は通常の金属製でコイル形状をなしている。
図4に示しているように弁ケース112には、水側弁体130,湯側弁体132のそれぞれの軸方向の内側位置に、水側弁部124における水側弁座164,湯側弁部126における湯側弁座166が設けられており、それらに対し水側弁体130,湯側弁体132が軸方向に当接するようになっている。
詳しくは水側弁座164,湯側弁座166におけるそれぞれの弁座面168,170に対して水側弁体130,湯側弁体132が当接するようになっている。
この実施形態において、弁体ユニット128は通常の金属製のコイルばねから成るバイアスばね(付勢部材)172にて図中右向き、即ち湯側弁体132を開弁させ、水側弁体130を閉弁させる方向に付勢(押圧)されており、また混合室120内に設けられた感温ばね144にてこれとは逆方向の図中左向き、即ち湯側弁体132を閉弁させ、水側弁体130を開弁させる方向に付勢されている。
弁体ユニット128は、感温ばね144による図中左向きの付勢力と、バイアスばね172による図中右向きの付勢力とが釣合う位置に保持される。
図4に示しているように、弁ケース112には回転操作軸174が組み付けられている。
この回転操作軸174は、弁体ユニット128を弁ケース112の内部で軸方向、即ち図中左右方向に移動させて混合水温度を設定操作するためのもので、嵌合軸部176と、ハンドル連結部178とを有しており、その嵌合軸部176が弁ケース112の嵌合孔180に回転可能に内嵌されている。
ここで嵌合軸部176と弁ケース112の嵌合孔180との間はOリング182にて水密にシールされている。
また弁ケース112から軸方向の左方に突き出したハンドル連結部178には、セレーション部184において温調ハンドル22が一体回転状態に連結されるようになっている。
回転操作軸174は、弁ケース112の内部において大径の円筒部185を有しており、その円筒部185の図中左端の肩部と、回転操作軸174に装着された径方向に弾性を有する止め輪186にて、弁ケース112に軸方向に固定されている。
この円筒部185の内周面には雌ねじ部188が形成され、そこに円筒形状をなす駆動部材190が、外周面の雄ねじ部192において螺合されている。
この駆動部材190は、回転操作軸174の回転操作によってねじ送りで軸方向即ち図中左右方向に進退移動させられる。
この駆動部材190と弁体ユニット128との間には、ストッパリング194,ばね受196を介して通常の金属製のコイルばねからなる上記のバイアスばね172が介在させられており、バイアスばね172の図中右向きの付勢力が弁体ユニット128に対し図中右向きに及ぼされている。
尚、ばね受196には図中右端と左端とに内向きのフランジ部198,200が設けられている。
一方、駆動部材190の図中右端には外向きのフランジ部202が設けられ、この外向きのフランジ部202が、一対のフランジ部198,200の間においてばね受196内部を図中左右方向に相対移動可能とされている。
また駆動部材190には、内向きに突出した段付部204が図中左端に設けられていて、そこにストッパリング194が図中右向きに当接させられている。
上記のように弁体ユニット128からは図中左向きに弁軸206が延び出している。
弁軸206の左端側はストッパリング194を貫通して図中左向きに突出しており、その突出した端部に、ストッパリング194の内径よりも大径の頭部208が設けられている。
この頭部208には、弁軸206における上記の雄ねじ部158を連繋部134の雌ねじ部156にねじ込む際に工具掛け部となる係合溝が形成されている。
この実施形態では、回転操作軸174を正方向に回転操作すると、駆動部材190がねじ送り作用で図中右向きに前進させられ、これによりストッパリング194を介してバイアスばね172が圧縮せしめられ、弁体ユニット128に対する図中右向きの付勢力を増大させる。
また回転操作軸174を逆方向に回転操作すると、駆動部材190が図中左向きに後退移動させられて、バイアスばね172が延びる方向に変位し、弁体ユニット28に対する図中右向きの付勢力を弱くする。
この例の混合弁ユニット56では、このようにして回転操作軸174を正方向又は逆方向に回転操作することで、弁体ユニット128に対するバイアスばね172の図中右向きの付勢力と、感温ばね144の図中左向きの付勢力との釣合位置が図中左右方向に変化し、これに伴って弁体ユニット128が図中左右方向にシフトせしめられる。即ち混合弁ユニット56における混合水の温度が設定ないし設定変更される。
この混合弁ユニット56では、弁体ユニット128が図中右向きに一杯まで移動して水側弁体130が水側弁座164の弁座面168に当接することで水流入口116が全閉、湯流入口118が全開となり、弁体ユニット128が逆方向に一杯まで移動して湯側弁体132が湯側弁座166の弁座面170に当接することで湯流入口118が全閉、水流入口116が全開状態となる。
またそれらの中間位置において水流入口116及び湯流入口118を開き、且つその開度を感温ばね144の温度感知に基づいて自動的に変化させ、水,湯の流入量を変化させて混合水温度を自動的に設定温度に調節する。
図6は、上記の混合弁ユニット56と温調ハンドル22との組付構造を示している。
図示のように温調ハンドル22には、内周面に雌セレーション部を有するセレーション部材212が一体回転状態に装着されており、このセレーション部材212が、混合弁ユニット56における上記のセレーション部184、詳しくは雄セレーション部にセレーション結合されることで、温調ハンドル22が混合弁ユニット56における回転操作軸174に一体回転状態に連結されている。
214は、温調ハンドル22に備えられた安全ボタンで、ばね216により図中上向きの外向きに突出する側に付勢されている。
この安全ボタン214には、後述のストッパ部材220におけるストッパ部224,226に当接する当接部218が備えられている。
220は、この当接部218を当接させることによって温調ハンドル22の回転規制をなすストッパ部材で、222はストッパ部材220を内ハウジング32に取り付けるための取付部材である。
この実施形態では、温調ハンドル22を高温側に回転させると、あるところで安全ボタン214の当接部218が、ストッパ部材220の第1ストッパ部224に当接するに到る。ここにおいて温調ハンドル22が、より高温側に回転操作されるのが規制される。
この段階で使用者が更に混合水の温度を高温側に設定変更したいときは、安全ボタン214をばね216の付勢力に抗して図中下向き(内向き)に押すと、当接部218と第1ストッパ部224との当接が解除され、ここにおいて温調ハンドル22が更なる高温側に回転操作可能となる。
そしてその状態で一杯まで温調ハンドル22を高温側に回転操作すると、最終的に第2ストッパ部226に対して当接部218が当接し、それ以上の回転操作が禁止される。
図7に示すように、本実施形態において切替弁ユニット58はシリンダ式の弁体ユニットであって、切替ハンドル24と一体回転する回転操作軸228と、回転操作軸228に対し同じく一体回転状態に連結されたシリンダ弁体230及び弁ケース232を備えて構成されている。
弁ケース232は、シリンダ弁体230に直接嵌合してこれを保持するインナケース234と、インナケース234の外側のアウタケース236とを有しており、そのアウタケース236が、内ハウジング32の内部に軸方向に挿入され、組み付けられている。
弁ケース232は、更にアウタケース236の回止めをなす回止め部材238を有しており、その回止め部材238の部分において、固定ナット240により内ハウジング32の端部に回止め状態に固定されている。
シリンダ弁体230には、送られて来た混合水を吐水管16側に流出させる開口242と、シャワー側に流出させる開口244とが設けられている。
一方弁ケース232は、開口242に対応する開口246と、開口244に対応する図示を省略する開口とを備えており、切替ハンドル24にてシリンダ弁体230を回転させ、開口242を弁ケース232の開口246に合致させた状態の下では、混合水を開口242,246から流出させて、これを内ハウジング32の流出用開口60へと流動させる。
流出用開口60に到った混合水は、先に述べたように吐水管16へと流れ込んで、先端の吐水口14から外部に流出(吐水)する。
一方シリンダ弁体230の開口244を、図示を省略する弁ケース232の別の開口に合致させると(このとき開口242は開口246に対して不一致の状態にあって、開口242は閉鎖された状態にある)、開口244から流出した混合水が、シャワー側の流出口部76へと流れ込んでシャワーヘッドへと送られ、そこからシャワー吐水される。
以上のような本実施形態によれば、外ハウジング30と内ハウジング32との間の空間内且つ軸方向中間部の、複数の流路を区画形成するためのシール部材を省略でき、従って内ハウジング32を外ハウジング30内に挿入しながら、それらにて軸方向中間部のシール部材を挟み込むために内ハウジング32に求められる形状的な制約を無くすことができる。
また軸方向中間部で外ハウジング30と内ハウジング32とによりシール部材を挟み込むようにして、外ハウジング30と内ハウジング32とを組み付け、またシール部材を所定位置に装着することに起因して生じる組付性の悪化の問題を解決することができ、また内ハウジング32を外ハウジング30に挿入して組み付けるときにシール部材を噛み込んでしまうといった問題を解消することができる。
また本実施形態では、湯流入用開口50を取り囲む連結口部82を設けて、これに対しリング状のスペーサ部材84を介して接続部材54の、内ハウジング32側の端部を水密結合するようになしているため、接続部材54及びスペーサ部材84と、内ハウジング32の筒壁外面との間にスペース形成でき、これにより内ハウジング32側の湯流入用開口50を十分に大きな開口面積で形成することができ、且つその大きな開口全てを流路面積として用いることができ、十分な流量で湯流入用開口50を通じて湯を内ハウジング32内に流入させることができる。
また湯流入用開口50と52との位置が、開口の軸線と直交方向に多少異なっていても、間に介在するスペーサ部材84,連結口部82,更には接続部材54の形状をそれに合せて構成することで、湯流入用開口50と52との位置の差を吸収して、それらを接続部材54にて良好に接続することが可能である。
更に本実施形態では、外ハウジング30から一体で突出する筒状の湯流入口部55とは別体で接続部材54を設けて、これを湯流入口部55の内部への差込みにより、湯流入口部55及び外ハウジング30の内側に内蔵状態で、湯流入用開口50,52を水密接続するようになしているため、接続部材54が組付状態で外観に現われず、従ってメッキ等の外観仕上げを不要化できる。
また接続部材54は、単に湯流入口部55内に差し込んで、湯流入用開口50と52とを水密接続するだけで良いので、組付性も良好となすことができる。
更に本実施形態では、筒形の接続部材54を湯流入口部55内に差し込むことにより、湯流入用開口50,52と接続部材54とを、接続部材54の軸周りに配置したシール部材96,98にてシールすることができ、簡単なシール構造及び作業で、接続部材54と湯流入用開口50及び52とをシールすることができる。
図16は本発明の他の実施形態を示している。
この例は、図11における湯流入口部55を、外ハウジング30とは別体に構成して、これを外ハウジング30の湯流入用開口52の内面にねじ込んで(差し込んで)、外ハウジング30に固定している。
この実施形態において、湯流入口部55は接続部材を兼ねて構成されている。
詳しくは、湯流入口部55は外ハウジング30側の湯流入用開口52に対して、シール部材98を介し水密に結合されており、更に内ハウジング32側の端部が、リング状のスペーサ部材84に対して、シール部材96を介し内嵌状態に水密結合されている。
従ってこの実施形態においては、湯側のクランク脚28から送られて来た湯は湯流入口部55内に流入して、そのまま外ハウジング30と内ハウジング32との間をハウジング径方向(軸直角方向)に流通し、湯流入用開口50を通じて内ハウジング32の内部に流入する。
本実施形態では、外ハウジング32とは別体をなす筒状の湯流入口部55を、差込みにより外ハウジング30に組み付けることで、外ハウジング30側開口としての湯流入用開口52と、内ハウジング32側開口としての湯流入用開口50とを接続部材を兼ねた湯流入口部55にて接続状態とすることができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば本発明は、内ハウジング32側に、水側のクランク脚26からの水を内ハウジング32内部に流入させるための水流入用開口を設けて、その内ハウジング32側の水流入用開口と、外ハウジング30側の水流入用開口38とを接続部材にて水密接続する一方、外ハウジング30と内ハウジング32との間の空間を湯側流路となして、湯側のクランク脚28からの湯を、外ハウジンの湯流入用開口52から湯側流路へと流入させて、内ハウジング32に設けた開口を通じその内部に流入させるようになすこと、その際に外ハウジングの水流入用開口38と、内ハウジングの水流入用開口との接続部材による接合構造に本発明を適用することも可能である。
更には本発明を、内ハウジング32からの混合水を吐水管16側に流出させる部分、或いはシャワー側に流出させる部分の構造に適用するといったことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
10 混合水栓
30 外ハウジング
32 内ハウジング
36 水側流路
50 湯流入用開口(内ハウジング側開口)
52 湯流入用開口(外ハウジング側開口)
54 接続部材
55 湯流入口部
82 連結口部
84 スペーサ部材

Claims (5)

  1. 水栓本体が筒形の外ハウジングと内ハウジングとを有し、該外ハウジングと内ハウジングとの間に流路を形成する混合水栓において、
    前記外ハウジングには筒壁を貫通する通水用の外ハウジング側開口を設け、
    前記内ハウジングには筒壁を貫通する通水用の内ハウジング側開口を設けるとともに、更に該筒壁の外面から突出し、該内ハウジング側開口を取り囲む壁を設けて連結口部となし、接続部材を、該連結口部との間に介在させたスペーサ部材を介して、前記外ハウジング側開口と該連結口部とにまたがって配置し、
    該接続部材を該外ハウジング側開口に水密結合する一方、該接続部材の前記内ハウジング側の端部を、該スペーサ部材を介して前記連結口部に水密結合して、該外ハウジング側開口と内ハウジング側開口とを該接続部材にて水密に接続し、前記外ハウジングと内ハウジングとの間の空間と隔絶された流路を該接続部材の内側に形成したことを特徴とする混合水栓。
  2. 請求項1において、前記連結口部は前記外ハウジング側開口よりも大形状をなしており、該連結口部の内面に対して前記接続部材の外面が、前記スペーサ部材を介して嵌合状態に水密結合されていることを特徴とする混合水栓。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記外ハウジング側開口及び内ハウジング側開口の何れもが流入用又は流出用の開口であって、
    前記外ハウジングには、該外ハウジングとは別体をなす筒形の流入口部又は流出口部が、前記外ハウジング側開口の外側からの差込みにより該外ハウジングから外部に突出する状態に設けられており、
    該流入口部又は流出口部が、前記接続部材を兼ねていることを特徴とする混合水栓。
  4. 請求項1,2の何れかにおいて、前記外ハウジング側開口及び内ハウジング側開口の何れもが流入用又は流出用の開口であって、
    前記外ハウジングには、該外ハウジング側開口から外部に突出する筒形の流入口部又は流出口部が該外ハウジングと一体に設けられているとともに、該流入口部又は流出口部とは別体をなす前記接続部材が、該流入口部又は流出口部の内部への差込みにより、該流入口部又は流出口部及び前記外ハウジングの内側に内蔵状態で前記連結口部と前記外ハウジング側開口とに前記スペーサ部材を介して水密結合されていることを特徴とする混合水栓。
  5. 請求項3,4の何れかにおいて、筒形をなす前記接続部材が、前記差込みにより前記外ハウジング側開口及び前記スペーサ部材に対して、該接続部材の軸周りに配置されたシール部材にて該接続部材の径方向にシールされていることを特徴とする混合水栓。
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