JP2012172118A - 流体軸受用潤滑油、並びにそれを用いた流体軸受及び流体軸受の潤滑方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度による動粘度の変化が小さく、使用温度で低粘度でありながら、蒸発量が少なく、低温流動性に優れた流体軸受用潤滑油を提供する。
【解決手段】炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコールからなる第1のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコール及び分岐アルコールからなる第2のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の分岐アルコールからなる第3のエステルとからなる基油を用い、該基油は、基油基準で第1のエステルを2質量%〜40質量%、第2のエステルを25質量%〜55質量%、かつ第3のエステルを10質量%〜75質量%含有し、40℃での動粘度が12mm2/s以下、粘度指数が145以上、0℃での動粘度と100℃での動粘度の比が17以下、流動点が−10℃以下、かつ酸価が0.05mgKOH/g以下であることを特徴とする流体軸受用潤滑油である。
【選択図】図1
【解決手段】炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコールからなる第1のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコール及び分岐アルコールからなる第2のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の分岐アルコールからなる第3のエステルとからなる基油を用い、該基油は、基油基準で第1のエステルを2質量%〜40質量%、第2のエステルを25質量%〜55質量%、かつ第3のエステルを10質量%〜75質量%含有し、40℃での動粘度が12mm2/s以下、粘度指数が145以上、0℃での動粘度と100℃での動粘度の比が17以下、流動点が−10℃以下、かつ酸価が0.05mgKOH/g以下であることを特徴とする流体軸受用潤滑油である。
【選択図】図1
Description
本発明は、流体軸受用潤滑油、並びに該流体軸受用潤滑油を用いた流体軸受及び流体軸受の潤滑方法に関し、特に低粘度で、蒸発量が少なく、低温流動性に優れた流体軸受用潤滑油に関するものである。
昨今の映像・音響機器、パソコン等の電子機器の小型・軽量化、大容量化及び情報処理の高速化の進歩には目覚ましいものがある。これら電子機器には、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)、DVD、Blu−ray等の磁気ディスクや光ディスクを駆動する回転装置が使用されており、電子機器の小型・軽量化、大容量化、高速化には、回転装置に不可欠な軸受の改良が大きく寄与している。そして、潤滑油を介して対向するスリーブと回転軸とを具える流体軸受は、ボールベアリングを持たないため、小型・軽量化に好適であり、しかも静寂性、経済性等に優れており、パソコン、音響機器、ビジュアル機器やカーナビゲーション等にその用途を広げてきている。
そして、上記流体軸受用の潤滑油には、一般に潤滑性、劣化安定性(寿命)、低蒸発性、スラッジ生成防止性、摩耗防止性、腐食防止性等が必要とされ、これまでに、本発明者は、ジカルボン酸と一価アルコールとのエステルをこのような潤滑油の基油として用いることを提案してきた。(特許文献1、2参照)
ところで、今後、大容量情報の高速処理や、機器の小型化等の要求が益々強くなるものと考えられる。従来、音響機器やパソコン等の消費電力は、余り大きくないため注目されていなかったが、内蔵電池の長寿命化又は小容量化によって機器の小型化が図られ、携帯パソコン、デジタルビデオ等のモバイル機器が普及したため、省エネルギー化に対する要求は依然として強い。そして、大容量情報の高速処理や、機器の小型化への要求に伴い、流体軸受には更なる高速回転が要求されている。しかしながら、軸受におけるエネルギーロスは高速になればなるほど大きくなる。これに対して、従来の流体軸受用潤滑油は、粘度が高いものが多く、軸受におけるエネルギーロスが大きかった。
また、上記電子機器は、昨今大衆化が進み、様々な目的で使用されることが増えており、特に、HDDに関しては様々に機器に組み込まれて使用されている。最近では高精細な画像等、記録するものの容量が増大しており、それに伴い、HDDの記憶容量の増大への要求が大きくなっている。HDDの記憶容量の増大を達成する手段のひとつにモータの高精度な回転制御があり、流体軸受に使用されている油の温度による粘度変化が大きいと設計が非常に困難になってしまう。また、種々の環境で長期使用もされるため、低温流動性、低蒸発性も必須である。これに対して、従来の流体軸受用潤滑油は、一般に低温流動性に優れる場合、温度による粘度変化が大きく、また蒸発量が多く、一方、温度による粘度変化が小さい場合、低温流動性が低く、低温流動性と低蒸発性、温度による粘度変化のバランスが十分でなかった。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、温度による動粘度の変化が小さく、使用温度で低粘度でありながら、蒸発量が少なく、低温流動性に優れた流体軸受用潤滑油を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる流体軸受用潤滑油を用いた流体軸受及び流体軸受の潤滑方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するための検討過程で、従来の流体軸受用潤滑油の基油として用いられているジエステルは、分岐アルコールを用いているために温度による動粘度の変化が大きいことに着目し、エステルのアルコール由来部分の構造に着目して、特定のエステルを特定の割合で組み合わせて基油を構成することで、温度による動粘度の変化が小さく、使用温度で低粘度でありながら、蒸発量が少なく、低温流動性に優れた潤滑油が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の流体軸受用潤滑油は、
・炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコールからなる第1のエステルと、
・炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコール及び分岐アルコールからなる第2のエステルと、
・炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の分岐アルコールからなる第3のエステルと
からなる基油を用い、
該基油は、基油基準で前記第1のエステルを2質量%以上40質量%以下、前記第2のエステルを25質量%以上55質量%以下、かつ、前記第3のエステルを10質量%以上75質量%以下含有し、
40℃での動粘度が12mm2/s以下、
粘度指数が145以上、
0℃での動粘度と100℃での動粘度との比(0℃での動粘度/100℃での動粘度)が17以下、
流動点が−10℃以下、かつ、
酸価が0.05mgKOH/g以下である
ことを特徴とする。
・炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコールからなる第1のエステルと、
・炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコール及び分岐アルコールからなる第2のエステルと、
・炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の分岐アルコールからなる第3のエステルと
からなる基油を用い、
該基油は、基油基準で前記第1のエステルを2質量%以上40質量%以下、前記第2のエステルを25質量%以上55質量%以下、かつ、前記第3のエステルを10質量%以上75質量%以下含有し、
40℃での動粘度が12mm2/s以下、
粘度指数が145以上、
0℃での動粘度と100℃での動粘度との比(0℃での動粘度/100℃での動粘度)が17以下、
流動点が−10℃以下、かつ、
酸価が0.05mgKOH/g以下である
ことを特徴とする。
本発明の流体軸受用潤滑油においては、前記第1のエステルが、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜7の直鎖アルコールからなることが好ましい。また、前記分岐アルコールが、2-エチル-1-ヘキサノール、3,5,5-トリメチルヘキサノール、2-オクタノール、3-オクタノール、2-メチルペンタノールのいずれかであることが好ましい。
また、本発明の流体軸受は、軸とスリーブとを具え、該軸とスリーブとの隙間に上記の流体軸受用潤滑油が保持されていることを特徴とし、本発明の流体軸受の潤滑方法は、軸とスリーブとを具える流体軸受の軸とスリーブとの隙間を上記の流体軸受用潤滑油を用いて潤滑することを特徴とする。
本発明によれば、アルコール由来部分の構造の異なる3種類のジカルボン酸のエステルを所定量含有するため、温度による動粘度の変化が小さく、使用温度で低粘度でありながら、蒸発量が少なく、低温流動性に優れた流体軸受用潤滑油を提供することができる。また、かかる流体軸受用潤滑油を用いた流体軸受及び流体軸受の潤滑方法を提供することができる。
<流体軸受用潤滑油>
以下に、本発明の流体軸受用潤滑油を詳細に説明する。本発明の流体軸受用潤滑油は、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコールからなる第1のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコール及び分岐アルコールからなる第2のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の分岐アルコールからなる第3のエステルとからなる基油を用いる。ここで、ジカルボン酸としては、炭素数が8〜10のジカルボン酸が好ましく、特にはスベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸が好ましい。一方、直鎖アルコール及び分岐アルコールとしては、炭素数が7〜9のアルコール、特には炭素数が7〜8のアルコールが好ましい。ここで、分岐アルコールとしては、2-エチル-1-ヘキサノール、3,5,5-トリメチルヘキサノール、2-オクタノール、3-オクタノール、2-メチルペンタノールが好ましい。一方、直鎖アルコールとしては、1-ヘキサノール、1-ヘプタノール、1-オクタノール、1-ノナノールが挙げられ、これらの中でも、1-ヘプタノール、1-オクタノールが好ましい。
以下に、本発明の流体軸受用潤滑油を詳細に説明する。本発明の流体軸受用潤滑油は、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコールからなる第1のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコール及び分岐アルコールからなる第2のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の分岐アルコールからなる第3のエステルとからなる基油を用いる。ここで、ジカルボン酸としては、炭素数が8〜10のジカルボン酸が好ましく、特にはスベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸が好ましい。一方、直鎖アルコール及び分岐アルコールとしては、炭素数が7〜9のアルコール、特には炭素数が7〜8のアルコールが好ましい。ここで、分岐アルコールとしては、2-エチル-1-ヘキサノール、3,5,5-トリメチルヘキサノール、2-オクタノール、3-オクタノール、2-メチルペンタノールが好ましい。一方、直鎖アルコールとしては、1-ヘキサノール、1-ヘプタノール、1-オクタノール、1-ノナノールが挙げられ、これらの中でも、1-ヘプタノール、1-オクタノールが好ましい。
本発明の流体軸受用潤滑油に用いる基油は、基油基準で上記第1のエステルを2質量%以上40質量%以下、上記第2のエステルを25質量%以上55質量%以下、かつ、上記第3のエステルを10質量%以上75質量%以下含有する。ここで、基油中の第1のエステルの含有量が2質量%未満では、動粘度比、蒸発性が大きくなり、一方、基油中の第1のエステルの含有量が40質量%を超えると、低温流動性が悪くなる。また、基油中の第2のエステルの含有量が25質量%未満であったり、55質量%を超えたりすると、第1と第3のエステルのバランスが取れなくなる。また、基油中の第3のエステルの含有量が10質量%未満では、低温流動性が悪くなり、一方、基油中の第3のエステルの含有量が75質量%を超えると、動粘度比が大きくなる。また、これらの観点から、本発明の流体軸受用潤滑油に用いる基油は、基油基準で第1のエステルを10質量%以上40質量%以下、第2のエステルを35質量%以上55質量%以下、かつ、第3のエステルを15質量%以上55質量%以下含有すること、特には、第1のエステルを13質量%以上30質量%以下、第2のエステルを40質量%以上55質量%以下、かつ、第3のエステルを20質量%以上40質量%以下含有することが好ましい。本発明の流体軸受用潤滑油に用いる基油は、第1、第2、第3のエステル以外の成分を含んでもよいが、他の成分は基油基準での含有量が10質量%未満、特には2質量%未満が好ましい。
本発明の流体軸受用潤滑油に用いる基油は、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜7の直鎖アルコールからなる第1のエステルの含有量が基油基準で40質量%未満であること、特には30質量%未満であることが好ましく、即ち、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜7の直鎖アルコールからなる第1のエステルを、基油基準で40質量%以上、特には30質量%以上含有しないことが好ましい。これにより、流体軸受用潤滑油の蒸発量を低く維持することができる。
本発明の流体軸受用潤滑油に用いる基油は、40℃での動粘度が12mm2/s以下、0℃での動粘度と100℃での動粘度との比(0℃での動粘度/100℃での動粘度)が17以下、流動点が−10℃以下、かつ、酸価が0.05mgKOH/g以下である。40℃での動粘度は、9.5以上12.0mm2/s以下、特には10.0以上11.5mm2/s以下が好ましい。0℃での動粘度と100℃での動粘度との比は、13以上17以下、特には14以上16以下が好ましい。0℃での動粘度は、40以上55mm2/s以下、特には46以上52mm2/s以下が好ましい。100℃での動粘度は、2.8以上3.4mm2/s以下が好ましい。粘度指数は、145以上、特には155以上が好ましい。流動点は−10℃以下、特には−15℃以下が好ましい。酸価は、0.02mgKOH/g以下、特には0.01mgKOH/g以下が好ましい。蒸発量(120℃、1000時間)は、5質量%以下、特には4質量%以下が好ましい。
本発明の流体軸受用潤滑油は、上記基油の含有量が95質量%以上であって、添加剤を5質量%以下含有することが好ましい。ここで、添加剤としては、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、トリアゾール化合物等が挙げられる。
本発明の流体軸受用潤滑油は、添加剤として、アミン系酸化防止剤を0.01〜5質量%含有することが好ましく、0.02〜3質量%含有することが更に好ましく、0.05〜2質量%含有することがより一層好ましい。アミン系酸化防止剤の含有量が0.01質量%以上であれば、流体軸受用潤滑油に十分な酸化安定性を付与することができ、一方、5質量%以下であれば、スラッジの生成を十分に抑制することができる。
上記アミン系酸化防止剤としては、(1)モノオクチルジフェニルアミン、モノノニルジフェニルアミン等のモノアルキルジフェニルアミン、(2)4,4'-ジブチルジフェニルアミン、4,4'-ジペンチルジフェニルアミン、4,4'-ジヘキシルジフェニルアミン、4,4'-ジヘプチルジフェニルアミン、4,4'-ジオクチルジフェニルアミン、4,4'-ジノニルジフェニルアミン等のジアルキルジフェニルアミン、(3)テトラブチルジフェニルアミン、テトラヘキシルジフェニルアミン、テトラオクチルジフェニルアミン、テトラノニルジフェニルアミン等のポリアルキルジフェニルアミン、(4)α-ナフチルアミン、フェニル-α-ナフチルアミン、ブチルフェニル-α-ナフチルアミン、ペンチルフェニル-α-ナフチルアミン、ヘキシルフェニル-α-ナフチルアミン、ヘプチルフェニル-α-ナフチルアミン、オクチルフェニル-α-ナフチルアミン、ノニルフェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン及びその誘導体を挙げることができる。これらの中でも、ジアルキルジフェニルアミン及びアルキルフェニルナフチルアミンが好ましく、炭素数4〜24のアルキル基を有するジアルキルジフェニルアミン及びアルキルフェニルナフチルアミンが更に好ましく、炭素数6〜18のアルキル基を有するジアルキルジフェニルアミン及びアルキルフェニルナフチルアミンがより一層好ましい。これらアミン系酸化防止剤は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の流体軸受用潤滑油は、アミン系酸化防止剤の他に、更にフェノール系酸化防止剤を含有してもよいが、該フェノール系酸化防止剤の含有量は、0.1質量%以下であることが好ましく、0.03質量%以下であることが更に好ましく、0.01質量%以下であることがより一層好ましく、フェノール系酸化防止剤を含有しないことが最も好ましい。フェノール系酸化防止剤の含有量が0.1質量%以下であれば、流体軸受用潤滑油により優れた酸化安定性を付与することができる。
上記フェノール系酸化防止剤としては、2,6-ジ-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、4,4'-メチレンビス(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)、4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2'-メチレンビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4'-イソプロピリデンビスフェノール、2,4-ジメチル-6-t-ブチルフェノール、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ビス(2'-ヒドロキシ-3'-t-ブチル-5'-メチルベンジル)-4-メチルフェノール、ビス[2-(2-ヒドロキシ-5-メチル-3-t-ブチルベンジル)-4-メチル-6-t-ブチルフェニル]テレフタレート、トリエチレングリコール-ビス[3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6-ヘキサンジオール-ビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等を挙げることができる。これらフェノール系酸化防止剤は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の流体軸受用潤滑油は、添加剤として、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、及びトリアゾール化合物からなる群から選択される少なくとも一種を0.01〜2質量%含有することが好ましく、0.02〜1質量%含有することが更に好ましい。これら化合物の含有量が0.01質量%以上であれば、流体軸受用潤滑油の酸化安定性が更に向上すると共に、加水分解安定性も向上し、また、2質量%以下であれば、スラッジの生成を十分に抑制することができる。
上記エポキシ化合物は、炭素数が4〜60であることが好ましく、炭素数が5〜25であることが更に好ましい。ここで、該エポキシ化合物として、具体的には、ブチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、t-ブチルフェニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類、アジピン酸グシリジルエステル、2-エチルヘキサン酸グリシジルエステル、イソノナン酸グリシジルエステル、ネオデカン酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類、エポキシ化ステアリン酸メチル等のエポキシ化脂肪酸モノエステル類や、エポキシ化大豆油等のエポキシ化植物油が挙げられる。また、上記エポキシ化合物としては、下記一般式(I):
[式中、R1は、水素原子、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は炭素数7〜24のアルキルフェニル基である]で表わされるグリシジルエーテル、下記一般式(II):
[式中、R2は、炭素数1〜18の直鎖若しくは分岐のアルキレン基である]で表わされるグリシジルエーテル、及び下記一般式(III):
[式中、R3は、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は炭素数7〜24のアルキルフェニル基である]で表わされるグリシジルエステルが好ましく、式(I)のグリシジルエーテルが特に好ましい。これらエポキシ化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
[式中、R1は、水素原子、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は炭素数7〜24のアルキルフェニル基である]で表わされるグリシジルエーテル、下記一般式(II):
[式中、R2は、炭素数1〜18の直鎖若しくは分岐のアルキレン基である]で表わされるグリシジルエーテル、及び下記一般式(III):
[式中、R3は、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は炭素数7〜24のアルキルフェニル基である]で表わされるグリシジルエステルが好ましく、式(I)のグリシジルエーテルが特に好ましい。これらエポキシ化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記カルボジイミド化合物は、下記一般式(IV):
R4−N=C=N−R5 ・・・ (IV)
[式中、R4及びR5は、それぞれ独立して炭素数1〜24の炭化水素基であり、好ましくは炭素数7〜24のアルキルフェニル基であり、より好ましくは炭素数7〜18のアルキルフェニル基である]で表わされことが好ましい。該カルボジイミド化合物として、具体的には、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、1,3-ジ-t-ブチルカルボジイミド、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3-ジ-p-トリルカルボジイミド、1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等が挙げられ、これらの中でも、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、1,3-ジ-p-トリルカルボジイミド、及び1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドが好ましい。これらカルボジイミド化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
R4−N=C=N−R5 ・・・ (IV)
[式中、R4及びR5は、それぞれ独立して炭素数1〜24の炭化水素基であり、好ましくは炭素数7〜24のアルキルフェニル基であり、より好ましくは炭素数7〜18のアルキルフェニル基である]で表わされことが好ましい。該カルボジイミド化合物として、具体的には、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、1,3-ジ-t-ブチルカルボジイミド、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3-ジ-p-トリルカルボジイミド、1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等が挙げられ、これらの中でも、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、1,3-ジ-p-トリルカルボジイミド、及び1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドが好ましい。これらカルボジイミド化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記トリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール及びベンゾトリアゾール誘導体が挙げられ、下記一般式(V):
[式中、R6は、水素原子又はメチル基であり、R7は、水素原子、或いは窒素原子及び/又は酸素原子を含有する炭素数0〜20の一価の基である]で表わされる化合物が好ましい。上記トリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール誘導体が更に好ましく、上記式(V)で表わされ、R7が窒素原子を含有する炭素数5〜20の一価の基である化合物がより一層好ましい。上記トリアゾール化合物として、具体的には、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2'-ヒドロキシ-3',5'-ビス(α,α'-ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1-[N,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらトリアゾール化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
[式中、R6は、水素原子又はメチル基であり、R7は、水素原子、或いは窒素原子及び/又は酸素原子を含有する炭素数0〜20の一価の基である]で表わされる化合物が好ましい。上記トリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール誘導体が更に好ましく、上記式(V)で表わされ、R7が窒素原子を含有する炭素数5〜20の一価の基である化合物がより一層好ましい。上記トリアゾール化合物として、具体的には、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2'-ヒドロキシ-3',5'-ビス(α,α'-ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1-[N,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらトリアゾール化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本発明の流体軸受用潤滑油は、必要に応じて、清浄分散剤、耐摩耗剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、無灰系分散剤、金属不活性剤、金属系清浄剤、油性剤、界面活性剤、消泡剤、摩擦調整剤、防錆剤、腐食防止剤等を更に含有してもよい。
本発明の流体軸受用潤滑油は、腐食防止性、耐摩耗性及び安定性の観点から、酸価が1mgKOH/g以下であることが好ましく、0.3mgKOH/g以下であることが更に好ましい。また、本発明の流体軸受用潤滑油は、耐吸湿性及び安定性の観点から、基油の水酸基価が20mgKOH/g以下であることが好ましく、5mgKOH/g以下であることが更に好ましい。更に、本発明の流体軸受用潤滑油は、25℃での比誘電率が2.5以上であることが好ましく、2.7〜10であることが更に好ましく、2.9〜8.0であることがより一層好ましい。
<流体軸受及び流体軸受の潤滑方法>
次に、本発明の流体軸受及び流体軸受の潤滑方法を詳細に説明する。本発明の流体軸受は、軸とスリーブとを具え、該軸とスリーブとの隙間に上述した流体軸受用潤滑油が保持されていることを特徴とし、また、本発明の流体軸受の潤滑方法は、軸とスリーブとを具える流体軸受の該軸とスリーブとの隙間を上述した流体軸受用潤滑油を用いて潤滑することを特徴とする。本発明の流体軸受は、ボールベアリング等の機構を有さず、スリーブと軸とを具え、それらの間に収容された潤滑油によって互いに直接接触することがないように間隔が保持される流体軸受であれば、機械的に特に限定されるものではない。また、本発明の流体軸受は、回転軸及び/又はスリーブに動圧発生溝が設けられ、回転軸が動圧によって支持される流体軸受や、回転軸に垂直方向に動圧を生じるようにスラストプレートが設けられている流体軸受等も含む。
次に、本発明の流体軸受及び流体軸受の潤滑方法を詳細に説明する。本発明の流体軸受は、軸とスリーブとを具え、該軸とスリーブとの隙間に上述した流体軸受用潤滑油が保持されていることを特徴とし、また、本発明の流体軸受の潤滑方法は、軸とスリーブとを具える流体軸受の該軸とスリーブとの隙間を上述した流体軸受用潤滑油を用いて潤滑することを特徴とする。本発明の流体軸受は、ボールベアリング等の機構を有さず、スリーブと軸とを具え、それらの間に収容された潤滑油によって互いに直接接触することがないように間隔が保持される流体軸受であれば、機械的に特に限定されるものではない。また、本発明の流体軸受は、回転軸及び/又はスリーブに動圧発生溝が設けられ、回転軸が動圧によって支持される流体軸受や、回転軸に垂直方向に動圧を生じるようにスラストプレートが設けられている流体軸受等も含む。
流体軸受は、非回転時には動圧が生じないためにスリーブと回転軸又はスリーブとスラストプレートが部分的若しくは全面接触しており、回転により動圧が生じて非接触状態となる。こうしたことから接触、非接触を繰り返し、スリーブと回転軸又はスリーブとスラストプレートの金属摩耗が起こったり、回転中の一時的な接触により焼き付きを起こすことがある。しかしながら、低粘度で、蒸発量が少なく、低温流動性に優れた本発明の流体軸受用潤滑油を用いることによって、長期に亘り高速回転安定性及び耐久性が維持され、特に高速において優れた省エネルギー性を示す。
以下に、図を参照しながら、本発明の流体軸受及び流体軸受の潤滑方法を詳細に説明する。図1は、流体軸受用潤滑油を用いる記録ディスク駆動用の流体軸受を装備したモータの概略構成を模式的に示す断面図である。図1において、モータ1は、ブラケット2と、該ブラケット2の中央開口部に一方の端部が外嵌固定されたシャフト4と、該シャフト4に対して相対的に回転自在に保持されたロータ6とを備える。ブラケット2にはステータ12が固定され、これに対向してロータ6に設けられたロータマグネット10との間で、回転駆動力が生じる。
また、シャフト4の上部及び下部には、半径方向外方に突出する円盤状の上部スラストプレート4a及び下部スラストプレート4bが配設されており、これらのスラストプレート間のシャフト外側面には、気体介在部22が形成されている。一方、ロータ6は、その外周部に記録ディスクDが載置されるロータハブ6aと、ロータ6の内周側に位置し潤滑油8が保持される微小間隙を介してシャフト4に支持されるスリーブ6bとを具えている。さらにスリーブ6bには、上部及び下部スラストプレートの外側に蓋をする形で、上部カウンタプレート7a及び下部カウンタプレート7bが設けられている。
ここで、シャフト4の中央部に設けられた気体介在部22の上部に隣接するシャフト4の外周部から、上部スラストプレート4aの下面、外周面及び上面外周部に至る部分には、対向するスリーブ6bの内周部貫通孔6cの上部から上部カウンタプレート7aの下面に至る部分との間に、微小間隙が形成され、潤滑油8が保持されている。そして、上部スラストプレート4aの下面には、ロータ6の回転にともない潤滑油8中に動圧を発生するスパイラル溝14が形成されており、モータ回転時にロータ部を軸線方向に保持する支持力を発生すると同時に、潤滑油8を矢印Aの方向に押し戻す。さらにスリーブ6bの内周部貫通孔6c上部内面の潤滑油保持部には、アンバランスなヘリンボーン状溝24が形成されており、モータ回転時にロータ部を半径方向に保持する支持力を発生すると同時に、潤滑油8を矢印Bの方向に押し上げる。
これらの溝により生じる潤滑油8の動圧により、微小間隙内の潤滑油8に生じる圧力分布は、上部スラストプレート4aの下面内周部Pで最も高くなっている。その結果、仮に潤滑油8内に溶け込んだ空気が気泡化しても、その気泡は前記内周部Pの外側に拡散排除され、下方の気体介在部22空隙部又は上方の上部カウンタプレート7a下面空隙部に至る。そして、これらの空隙部は、直接又は外気連通孔20により大気に解放されており、前記気泡は外気に解放され、潤滑油漏れがなく且つ支持力の高い流体軸受構造を実現している。
また、同様の微小間隙、溝、潤滑油保持部の構造が、シャフト4の中央部に設けられた気体介在部22の下部から下部スラストプレート4b及び下部カウンタプレート7bに、上下逆配置で形成されており、この下部動圧軸受部により、ロータ部は一層安定に支持される。また、本構造の流体軸受は、毎分2万回転前後の高速回転においても、回転遠心力による潤滑油8の外周方向への発散が、上部及び下部カウンタプレート7a,7bにより効果的に防止される。さらに、本構造の流体軸受に上述の流体軸受用潤滑油を用いることにより、広い温度範囲での使用が可能となり、優れた省エネルギー性及び耐久性を伴いながら、一層高速で安定した回転を実現できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<潤滑油の調製と評価>
セバシン酸とアゼライン酸のエステルを表1及び2に示す割合で混合して、実施例1〜4、比較例1〜4となる潤滑油を調製した。これらの潤滑油の動粘度、粘度指数、流動点、酸価及び蒸発量を下記の方法で測定し、その結果を表1及び2に示す。
セバシン酸とアゼライン酸のエステルを表1及び2に示す割合で混合して、実施例1〜4、比較例1〜4となる潤滑油を調製した。これらの潤滑油の動粘度、粘度指数、流動点、酸価及び蒸発量を下記の方法で測定し、その結果を表1及び2に示す。
(1)動粘度及び粘度指数:JIS K 2283に準じ、キャノン−フェンスケ粘度計を用いて、0℃、40℃、100℃における動粘度をそれぞれ測定し、更に粘度指数を算出した。
(2)流動点:JIS K 2269に準じて流動点を測定した。
(3)酸価:JIS K 2501に準じて酸価を測定した。
(4)蒸発量:9mLのスクリュー瓶にサンプルを1g入れ、120℃に設定した恒温槽で1000時間保存することにより、蒸発量を求めた。
(2)流動点:JIS K 2269に準じて流動点を測定した。
(3)酸価:JIS K 2501に準じて酸価を測定した。
(4)蒸発量:9mLのスクリュー瓶にサンプルを1g入れ、120℃に設定した恒温槽で1000時間保存することにより、蒸発量を求めた。
表1及び2から明らかなように、直鎖アルコールのみからなるエステルが2重量%未満で、分岐アルコールのみからなるエステルが75質量%を超える場合は、粘度指数、動粘度比が悪化する。一方、直鎖アルコールのみからなるエステルが40重量%を超え、分岐アルコールのみからなるエステルが10質量%未満の場合は、流動点が高くなり低温特性に劣る。
一方、本発明に従う実施例の潤滑油は、粘度指数が高く、温度による動粘度の変化が小さい上、流動点が低く、低温特性に優れており、流体軸受用潤滑油として特に優れていることが分かる。
1 モータ
2 ブラケット
4 シャフト(軸)
4a 上部スラストプレート
4b 下部スラストプレート
6 ロータ
6a ロータハブ
6b スリーブ
6c 内周部貫通孔
7a 上部カウンタプレート
7b 下部カウンタプレート
8 潤滑油
10 ロータマグネット
12 ステータ
14 スパイラル溝
20 外気連通孔
22 気体介在部
24 ヘリンボーン状溝
D 記録ディスク
P 上部スラストプレートの下面内周部
2 ブラケット
4 シャフト(軸)
4a 上部スラストプレート
4b 下部スラストプレート
6 ロータ
6a ロータハブ
6b スリーブ
6c 内周部貫通孔
7a 上部カウンタプレート
7b 下部カウンタプレート
8 潤滑油
10 ロータマグネット
12 ステータ
14 スパイラル溝
20 外気連通孔
22 気体介在部
24 ヘリンボーン状溝
D 記録ディスク
P 上部スラストプレートの下面内周部
Claims (5)
- 炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコールからなる第1のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の直鎖アルコール及び分岐アルコールからなる第2のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜9の分岐アルコールからなる第3のエステルとからなる基油を用い、
該基油は、基油基準で前記第1のエステルを2質量%以上40質量%以下、前記第2のエステルを25質量%以上55質量%以下、かつ、前記第3のエステルを10質量%以上75質量%以下含有し、
40℃での動粘度が12mm2/s以下、粘度指数が145以上、0℃での動粘度と100℃での動粘度との比(0℃での動粘度/100℃での動粘度)が17以下、流動点が−10℃以下、かつ、酸価が0.05mgKOH/g以下であることを特徴とする流体軸受用潤滑油。 - 前記第1のエステルが、炭素数6〜10のジカルボン酸と炭素数6〜7の直鎖アルコールからなる請求項1に記載の流体軸受用潤滑油。
- 前記分岐アルコールが、2-エチル-1-ヘキサノール、3,5,5-トリメチルヘキサノール、2-オクタノール、3-オクタノール、2-メチルペンタノールのいずれかである請求項1に記載の流体軸受用潤滑油。
- 軸とスリーブとを具え、該軸とスリーブとの隙間に請求項1〜3のいずれかに記載の流体軸受用潤滑油が保持されていることを特徴とする流体軸受。
- 軸とスリーブとを具える流体軸受の潤滑方法において、
前記軸とスリーブとの隙間を請求項1〜3のいずれかに記載の流体軸受用潤滑油を用いて潤滑することを特徴とする流体軸受の潤滑方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011037637A JP2012172118A (ja) | 2011-02-23 | 2011-02-23 | 流体軸受用潤滑油、並びにそれを用いた流体軸受及び流体軸受の潤滑方法 |
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JP7251850B1 (ja) | 2022-03-16 | 2023-04-04 | 築野食品工業株式会社 | 脂肪酸エステル混合物 |
-
2011
- 2011-02-23 JP JP2011037637A patent/JP2012172118A/ja not_active Withdrawn
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