JP4282289B2 - 流体軸受用潤滑油及びそれを用いた流体軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、流体軸受用潤滑油、それを用いた流体軸受及び流体軸受の潤滑方法に関し、特には、省エネルギー性、耐熱性及び低温特性に優れ、高速回転で使用されるコンパクトな流体軸受に好適な流体軸受用潤滑油に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像・音響機器、パソコン等の小型・軽量化、大容量化及び情報処理の高速化の進歩は目覚ましいものがある。これらの電子機器には、各種の回転装置、例えば、FD、MO、zip、ミニディスク、コンパクトディスク(CD)、DVD、ハードディスクなどの磁気ディスクや光ディスクを駆動する回転装置が使用されており、小型・軽量化、大容量化、高速化はこれらの改良、あるいは回転装置に不可欠な軸受の改良によるところも大きい。潤滑油を介して対向するスリーブと回転軸とからなる流体軸受は、ボールベアリングを持たないため、小型・軽量化に好適であり、しかも静寂性、経済性等に優れており、パソコン、音響機器、ビジュアル機器やカーナビゲーションなどにその用途を広げてきている。
【0003】
また、流体軸受に使用される潤滑油あるいは軸受用流体としては、ネオペンチルポリオールエステル、スクワラン及び/又はナフテン系鉱油とウレア化合物粘稠剤のグリースからなるもの(特開平1-279117号公報)、トリメチロールプロパンの脂肪酸トリエステルを基油とし、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及びベンゾトリアゾール誘導体を含有するもの(特開平1-188592号公報)、特定のヒンダードフェノール系酸化防止剤及び芳香族アミン系酸化防止剤を特定の割合で含有するもの(特開平1-225697号公報)、フェニル基を有する特定のモノカルボン酸エステル及び/又は特定のジカルボン酸エステルを基油とするもの(特開平4-357318号公報)、基油として単体組成物を用いたもの(特許第2621329号公報)、炭酸エステルを基油とし、硫黄含有フェノール系酸化防止剤及び亜鉛系極圧剤を含有するもの(特開平8-34987号公報)、磁性流体を用いるもの(特開平8-259977、8-259982、8-259985号公報)、炭酸エステルを主成分とする基油にフェノール系酸化防止剤を用いるもの(特開平10-183159号公報)などが提案されている。
【0004】
今後、大容量の情報の高速処理、あるいはさらなる機器のコンパクト化などに対する欲求、要求がますます増えていくものと予想される。また、従来、音響機器やパソコンなどの消費電力は、余り大きくないために注目されていなかったが、内蔵電池の長寿命化、あるいは小容量化による機器の小型化が図れるので省エネルギー化に対する要求は依然強いものがある。このように、情報の高速処理、あるいは機器の小型化への欲求に伴い、流体軸受はより高速回転が要求されている。そして、軸受におけるエネルギーロスは高速になればなるほど大きくなる。
【0005】
しかし、上記提案されている各種の潤滑油あるいは軸受用流体は、粘度が高く、軸受における省エネルギー性の観点から評価されていない。流体軸受用の潤滑油としては、潤滑性、劣化安定性(寿命)、スラッジ生成防止性、摩耗防止性、腐食防止性といった基本的な性能に加えて省エネルギー性能を有し、蒸発性の低い潤滑油が、情報の高速処理、コンパクト化等の要請に応えるために要望されている。また、装置のコンパクト化が進めば進むほど、装置自体の耐久性が犠牲になる場合があり、さらに潤滑油がかかる耐久性を左右することもあり、憂慮される。
【0006】
さらに、上述の情報処理機器の使われる場所についても、大衆化して過酷な環境での使用が拡大している。特に車に搭載されて使用されるカーナビゲーションなどの機器は、自動車の使用環境を考慮すると、寒冷地から炎天下までの使用に耐えるものでなければならない。したがって、車載機器に用いられる軸受用の潤滑油も−40〜80℃といった広い温度範囲で問題なく使用できるものであることが要求される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題を解決するものであり、潤滑性はもとより、省エネルギー性、低蒸発性、耐熱性及び低温特性などの性能に優れた流体軸受用の潤滑油を提供することを課題とする。また、本発明は、かかる流体軸受用の潤滑油を用いた流体軸受及び流体軸受の潤滑方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トリメチロールプロパンと炭素数4〜8の1価脂肪酸の少なくとも2種の混合酸とのエステルであって、粘度指数が100以上、全酸価が1 mgKOH/g以下、及び水酸基価が20 mgKOH/g以下の流体軸受用潤滑油である。また、前記混合酸は、少なくとも1種の直鎖1価脂肪酸を含むことが好ましく、さらには、n−ヘキサン酸とn−ヘキサン酸との混合酸であり、その混合割合(モル比)が2:8〜8:2であることが好ましい。
【0009】
さらに、流体軸受用潤滑油は、(a)少なくとも2個の水酸基と少なくとも1個のエステル結合を有する多価アルコール部分エステル化合物及び/又は少なくとも2個の水酸基と少なくとも1個のエーテル結合を有する多価アルコール部分エーテル化合物を0.1〜5重量%、及び/又は(b)ベンゾトリアゾール及び/又はその誘導体を0.1〜5重量%含有することが好ましい。
【0010】
さらに、フェノール系酸化防止剤、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、リン酸エステル及びアルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群から選択される1種又は2種以上を、それぞれ0.01〜5重量%含有することが好ましい。
【0011】
また、本発明は、軸とスリーブからなる流体軸受において、前記の流体軸受用潤滑油を充填して用いる流体軸受であり、さらに、該流体軸受を前記の流体軸受用潤滑油を用いて潤滑する潤滑方法である。
【0012】
【好ましい実施の態様】
映像・音響機器、パソコンなどは、それらの普及によりごく一般の者が格別な配慮を講じることなく使用できることが要求され、それらの使用環境はさらに厳しさを増している。特に、カーナビゲーションシステムなどの車載用の機器は、−40〜80℃といった広い温度範囲において問題なく使用できることが必要である。こうした条件下での使用を可能にするには、流体軸受用潤滑油にも低温において十分な流動性が得られる優れた低温特性、高温下で劣化しにくい耐熱性などが要求される。
【0013】
上述のように、流体軸受用潤滑油には、(A)省エネルギー性(適切な粘度と高粘度指数)、(B)低蒸発性、(C)広い温度範囲における適応性(低温流動性、耐熱性)などの諸特性が要求される。(A)の省エネルギー性を確保するために粘度は低い方が好ましいが、低粘度の潤滑油は一般的に蒸発性が高くなるため(B)の低蒸発性を確保することが面倒になる。また、(B)の低蒸発性を確保することは、通常高粘度であることを意味し、(A)の省エネルギー性及び(C)の低温流動性を悪化する。(C)の広い温度範囲における適応性は、特に車載機器用の潤滑油に要求される機能であり、−40℃でも固まらない低温流動性と炎天下に放置されて高温化に曝されても劣化しにくい耐熱性が要求される。したがって、流体軸受用潤滑油には、前記のように相反する機能などが複雑に錯綜していることから、前記の機能をバランスよく発揮するものが求められる。
【0014】
本発明において、トリメチロールプロパンと、炭素数4〜8の1価脂肪酸の少なくとも2種以上の混合酸とから合成される粘度指数100以上、全酸価1 mg KOH/g以下、及び水酸基価20 mg KOH/g以下のエステルを基油として用いる。こうすることにより、本発明の流体軸受用潤滑油は、小型・軽量化、大容量化、情報の高速処理化に望まれる映像・音響機器、パソコン等における各種回転装置に好適な流体軸受の潤滑油として有効に用いることができる。すなわち、本発明の流体軸受用潤滑油は、上記のように特定したエステルを用いることによって、上記の(A)〜(C)の要求される諸特性、すなわち、優れた省エネルギー性、低い蒸発性、優れた低温特性及び耐熱性がバランスよく付与される。
【0015】
本発明で用いるエステルは、ネオペンチル骨格を有する多価アルコールのトリメチロールプロパンと炭素数4〜8の1価脂肪酸の少なくとも2種以上の混合酸とから合成されるエステルである。トリメチロールプロパンのエステルは、ネオペンチル骨格を有し、化学的安定性、耐熱性に優れる。ネオペンチル骨格を有するエステルは、ネオペンチルポリオールあるいはネオ酸を用いることによって得ることができるが、上記のバランスの良い特性を有する流体軸受用潤滑油を得るために、トリメチロールプロパンを用いる。
【0016】
本発明において、トリメチロールプロパンとでエステルを生成する酸としては、炭素数4〜8の1価脂肪酸の少なくとも2種以上の混合酸を用いる。ここで用いる1価脂肪酸は、飽和でも不飽和でも構わないが、化学的安定性や耐熱性から飽和1価脂肪酸が好ましい。省エネルギー性の観点から、エステルは低粘度であることが好ましいが、低粘度のエステルは蒸発しやすくなるので、炭素数4以上の1価脂肪酸を用いる。炭素数8を超える1価脂肪酸とのエステルは、粘度が高く、低蒸発性の観点からは好ましいが、省エネルギー性及び低温流動性が悪くなる。
また、流体軸受用潤滑油に適当な40℃における動粘度は8〜13mm2/sであり、かかる粘度を得るためにも炭素数4〜8の1価脂肪酸を用いることが好適である。
【0017】
本発明で使用する炭素数4〜8の1価脂肪酸としては飽和の1価脂肪酸が好ましく、具体的には、n−ブタン酸、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸及びn−オクタン酸の直鎖1価脂肪酸、及びこれらの異性体である各種の分岐鎖1価脂肪酸が挙げられる。分岐鎖1価脂肪酸として、特には、i−ブタン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、3−エチルヘキサン酸、2−メチルヘプタン酸などが好ましく用いることができる。これらのなかでも、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸が好ましく、特に、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸及びn−ヘプタン酸の直鎖1価脂肪酸が好ましい。
【0018】
本発明の流体軸受用潤滑油に用いるエステルは、2種以上の1価脂肪酸とのエステルである。1種のみの1価脂肪酸とのエステルは、結晶化されやすく、低粘度のエステルであっても低温流動性が悪くなることがあるが、1価脂肪酸2種以上の混合酸とのエステルを用いることにより低温流動性は改善される。2種以上の混合酸とは、直鎖、分岐鎖、飽和及び不飽和1価脂肪酸から選択される2種以上の1価脂肪酸の組合せに限定されるものでなく、例えば、同じ直鎖又は分岐鎖のであっても炭素数の異なる1価脂肪酸2種以上の組合せ、又は同じ炭素数であってもの直鎖1価脂肪酸と分岐鎖1価脂肪酸の組合せ、或いは同じ炭素数の分岐鎖脂肪酸であっても置換基の位置が異なる複数の脂肪酸の組合せなどを意味し、換言すれば、分子構造が異なる1価脂肪酸2個以上の組合せを意味する。
【0019】
一般的に直鎖の1価脂肪酸とのエステルは低温流動性が劣るが、分子量が異なる混合酸とのエステルであっても、低温流動性は改善される。この低温流動性の改善は、特に広範な使用温度範囲が要求されるカーナビゲーションシステム等の車載機器に有効である。直鎖1価脂肪酸は、高い粘度指数を有しているので、また比較的低温流動性に劣るが、上記のように2種以上の混合酸として用いることにより、低温流動性は顕著に改善される。したがって、本発明において、混合酸は、少なくとも1種の直鎖1価脂肪酸を含むことが好ましい。
【0020】
1価脂肪酸2種以上の混合酸において、混合割合は特に限定するものではないが、最少成分が5モル%以上、好ましくは10モル%以上、特には20%以上の割合で含まれることが、流体軸受用潤滑油に低温流動性を改善する上で好ましい。混合酸として、特にn−ヘキサン酸とn−ヘプタン酸との組合せが好ましく、さらに両者の混合割合(モル比)が2:8〜8:2である組合せが好ましい。
【0021】
本発明に用いるエステルは、トリメチロールプロパンと上記2種以上の1価脂肪酸混合物とから容易に合成することができる。また、本発明のエステルは、前記1価脂肪酸と低級アルコールとのエステルや酸無水物又は塩化物などの1価脂肪酸の誘導体とから、公知のエステル化反応又はエステル交換反応によって得ることができる。したがって、本発明でいうエステルは、このような方法で得られたエステルも包含する。1価脂肪酸の誘導体を用いる場合、塩化物はエステル合成の際に腐食性を有する塩素化合物を副生して、エステル製品の品質を低下し、また面倒な塩素分の除去精製が課せられるため、低級アルコールエステル又は酸無水物を用いることが好ましい。
【0022】
本発明の潤滑油に用いるエステルは、粘度指数が100以上のものを使用する。エステルの粘度指数は、アシル基が直鎖で、炭素数が多いほど高くなる傾向がある。したがって、必要な粘度、低温流動性及び潤滑性を確保できる範囲内で、炭素数が多く、直鎖の割合が多い混合脂肪酸を用いる。特に直鎖の脂肪酸のみを用いると、高い粘度指数によって、低温での粘度上昇が小さく、省エネルギー性を保持でき、一方、高温で高い粘度を確保できるため良好な潤滑性が得られる。また、分岐鎖脂肪酸を含む場合、その混合割合は、50モル%以下、さらには40%以下が好ましい。
【0023】
本発明の流体軸受用潤滑油には、全酸価1 mgKOH/g以下及び水酸基価20 mgKOH/g以下のエステルを使用する。全酸価は、腐食防止性、耐摩耗性及び安定性を確保する上で重要であり、さらには0.5 mgKOH/g以下、特には0.3 mgKOH/g以下が好ましい。また水酸基価は、耐吸湿性、安定性向上の観点から5mgKOH/g以下が好ましい。このような性状を有するエステルは、十分にエステル化反応を行い、その後適宜公知の方法で精製することによって得ることができる。
【0024】
さらに、エステルに含まれる水分は加水分解に関与する物質であり、灰分は加水分解を促進する触媒やスラッジ発生の原因物質なりえることから、できるだけ小さい値に調整することが好ましい。水分含有量は、500 ppm以下、さらには100 ppm以下であることが好ましく、灰分含有量は、10 ppm以下、さらには1 ppm以下であることが好ましい。水分は例えば加熱蒸留、加熱減圧蒸留あるいは不活性ガス吹き込みにより除去することができ、また、灰分は吸着処理により除去することができる。灰分を少なくするためには、エステル合成を無触媒で行うことも効果的である。こうすることによってエステルの加水分解やスラッジ発生はミニマムに抑えられて安定性の高いエステルを得ることができるので、流体軸受用潤滑油の耐劣化安定性が向上し、長期安定性、長寿命化を図ることができる。
【0025】
本発明の潤滑油は、上記の基油としてのエステルに加えて、実用性能を向上させるために、各種の添加剤を配合することができる。このような添加剤として、多価アルコール部分エステル化合物及び/又は多価アルコール部分エーテル化合物、ベンゾトリアゾール及び/又はその誘導体が挙げられる。さらに、フェノール系酸化防止剤、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、リン酸エステル及びアルキルアリルスルホン酸塩から選択される1種又は2種以上を配合することも効果的である。
【0026】
多価アルコール部分エステル及び多価アルコール部分エーテルは、2個以上の水酸基を有し、さらに、1個以上の炭化水素基がエーテル結合又はエステル結合で付加されている多価アルコール誘導体であり、油性剤として用いられる。これらの多価アルコール誘導体は、水酸基部分で一方の軸受金属(例えば軸)に吸着し、前記エーテル結合又はエステル結合から伸展する炭化水素基は他方の軸受金属(例えば、スリーブ)との接触を防止して、潤滑作用を向上するものと考えられる。
【0027】
前記多価アルコール誘導体は、3〜6個の水酸基を有する多価アルコールと、炭素数10〜22のモノオール又は1価脂肪酸との縮合反応によって得ることができる。多価アルコールとして、具体的には、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、トリグリセリン、ソルビトール、マンニトールなどが挙げられ、特に3価のアルコールが好ましく、なかでもグリセリンが好ましい。また、多価アルコールとで部分エステルを生成する1価脂肪酸は、炭素数14〜20のものがより好ましく、具体的には、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸などが挙げられる。多価アルコールと部分エーテルを生成するモノオールとしてはこれらの酸に相当する1価のアルコールが挙げられる。これらの中で、特にオレイン酸及びオレイルアルコールが好ましく、すなわち、多価アルコール誘導体としては、グリセリンモノオレート及びグリーゼリンモノオレイルエーテルが好ましい。
【0028】
この多価アルコール誘導体は、効果を発揮する有効量を適宜配合すればよく、特にその配合量を限定するものではないが、流体軸受用潤滑油を基準として0.1〜5重量%、さらには0.5〜5重量%程度含有されるよう配合することが好ましい。また、上記多価アルコール部分エーテル及び多価アルコール部分エステルは、それぞれ単独で用いても、複数のエーテル化合物又はエステル化合物を用いても、またそれらの混合物を用いてもよい。
【0029】
ベンゾトリアゾール及び/又はその誘導体としては、次の一般式(1)で示される化合物を用いることが好ましい。
【化1】
Figure 0004282289
式中、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2は、水素原子、又は窒素原子及び/又は酸素原子を含有する炭素数O〜20の基を示す。銅の耐摩耗性を向上させることから、ベンゾトリアゾール誘導体が好ましく、さらに、R2が窒素原子を含有する炭素数10〜20の基であることが好ましい。
【0030】
また、ベンゾトリアゾール及び/又はその誘導体は、流体軸受用潤滑油全体を基準として0.1〜5重量%、さらには0.5〜5重量%程度含有されるよう配合することが好ましい。添加量が少ないと、特に銅の耐摩耗の効果がなく、多すぎると、添加量に見合う効果が得られないばかりでなく、場合によってはスラッジ生成の原因となるので好ましくない。
【0031】
フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4-nブチルフェノール(エチル744)、4,4’メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2'−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。また、アミン系酸化防止剤を使用してもよく、特に併用により大幅な酸化安定性の向上を図ることができる。
【0032】
エポキシ化合物としては、フェニルグリシジルエーテル型エポキシ化合物、アルキルグリシジルエーテル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、エポキシ化脂肪酸モノエステル、エポキシ化植物油などを単独で又は複数混合して使用することができる。これらのエポキシ化合物の中でも好ましいものは、アルキルグリシジルエーテル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物及びエポキシ化脂肪酸モノエステルである。中でもアルキルグリシジルエーテル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物もしくはこれらの混合物がより好ましい。これらのエポキシ化合物を添加することにより、基材の安定性、特に加水分解安定性が大幅に向上する。
【0033】
カルボジイミド化合物は、次の一般式(2)で表される化合物である。
【化2】
3−N=C=N−R4 (2)
式中、R3及びR4は水素又は炭化水素基、あるいは窒素及び/又は酸素を含有する炭化水素基であり、R3及びR4はそれぞれ同一であっても、異なっていてもよい。
上記一般式(2)において、好ましくは、R3及びR4が水素、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、及び芳香−脂肪族炭化水素基の場合である。具体的には、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、2−メチルブチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等のアルキル基、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、2−エチルヘキセニル、オクテニル等のアルケニル基、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロペンチル、エチルシクロペンチル等のシクロアルキル基、フェニル、ナフチル等のアリール基、トレイル、イソプロピルフェニル、ジイソプロピルフェニル、トリイソプロピルフェニル、ノニルフェニル等のアルキル置換フェニル等のアリール基、ベンジル、フェネチル等のアラルキル基等をR3、R4として含有する化合物を挙げることができる。カルボジイミド化合物は酸補足剤としての働きを有し、加水分解安定性を向上させる。
【0034】
リン酸エステルとしては、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジフェニルハイドロジェンホスフート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートなどが挙げられ、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェートがより好ましい。リン酸エステルを添加することにより鉄の耐摩耗性を大幅に向上することができる。
【0035】
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、炭素数1〜20のアルキル基を置換基として持つアルキルベンゼンスルホン酸と炭素数1〜20のアルキルアミンの中和塩などが挙げられる。このイオン系帯電防止剤は、エステル基油に対して親和力があり、静電気を逃がすのに十分な導電性を発揮させることができる。
【0036】
フェノール系酸化防止剤、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、リン酸エステル及びアルキルアリルスルホン酸塩は、これらから選択される1種又は2種以上を配合することが好ましい。本発明において、特にこれらの添加剤の配合量を限定するものではないが、複数の添加剤を配合する場合にも、それぞれの添加剤について、流体軸受用潤滑油全量に対して0.05〜5重量%含有されるように配合すればよい。添加量が少ないと効果がなく、多すぎると基油の特性が生かされず、スラッジ生成の原因ともなるので好ましくない。
【0037】
本発明の流体軸受は、上記の流体軸受用潤滑油を用いることを特徴とする。ボールベアリングなどの機構を有さず、スリーブと軸からなり、それらの間に収容された潤滑剤によって互いに直接接触することがないように間隔が保持される流体軸受であれば、機械的に特に限定するものではない。本発明の流体軸受は、回転軸及びスリーブの何れかに又はそれらの両方に動圧発生溝が設けられ、回転軸が動圧によって支持される流体軸受、また回転軸に垂直方向に動圧を生じるようにスラストプレートが設けられている流体軸受なども含む。
【0038】
流体軸受は、非回転時には動圧が生じないためにスリーブと回転軸あるいはスリーブとスラストプレートが部分的あるいは全面接触しており、回転により動圧が生じて非接触状態となる。こうしたことから接触、非接触を繰り返し、スリーブ、回転軸あるいはスリーブとスラストプレートの金属摩耗が、また回転中の一時的な接触により焼き付きを起こすことがある。しかし、優れた省エネルギー性、耐熱性及び低温特性を有する本発明の流体軸受用潤滑油を用いることによって、長期に亘り高速回転安定性、耐久性が保持される。特に高速において優れた省エネルギー性を示す。
【0039】
図1に、本発明の流体軸受用潤滑油を装填して用いるために好ましい流体軸受の一具体例を示す。この図1は、該潤滑油を用いる記録ディスク駆動用の流体軸受を装備したモータの概略構成を模式的に示す断面図である。この図1において、モータ1は、ブラケット2と、このブラケット2の中央開口部に一方の端部が外嵌固定されるシャフト4、このシャフト4に対して相対的に回転自在に保持されたロータ6とを備える。ブラケット2にはステータ12が固定され、これに対向してロータ6に設けられたロータマグネット10との間で、回転駆動力を生ずる。
【0040】
シャフト4の上部及び下部には、半径方向外方に突出する円盤状の上部スラストプレート4aと下部スラストプレート4bがあり、これらのスラストプレート間のシャフト外側面には、気体介在部22が形成されている。一方ロータ6は、その外周部に記録ディスクDが載置されるロータハブ6aとロータ6の内周側に位置し潤滑油8が保持される微小間隙を介してシャフト4に支持されるスリーブ6bとを備えている。さらにスリーブ6bには、上部及び下部スラストプレートの外側に蓋をする形で、上部カウンタプレート7a及び下部カウンタプレート7bが設けられている。
【0041】
シャフト4の中央部に設けられた気体介在部22の上部に隣接するシャフト4の外周部から、上部スラストプレートの下面、外周面及び上面外周部に至る部分には、対向するスリーブ6bの内周部貫通孔6cの上部から上部カウンタプレート7aの下面に至る部分との間に、微小間隙が形成され、潤滑油8が保持されている。そして上部スラストプレート4aの下面には、ロータ6の回転にともない潤滑油8中に動圧を発生するスパイラル溝14が形成されており、モータ回転時にロータ部を軸線方向に保持する支持力を発生すると同時に、潤滑油8を矢印Aの方向に押し戻す。さらにスリーブ6bの内周部貫通孔6c上部内面の潤滑油保持部には、アンバランスなヘリンボーン状溝24が形成され、モータ回転時にロータ部を半径方向に保持する支持力を発生すると同時に、潤滑油8を矢印Bの方向に押し上げる。
【0042】
これらの溝により生じる潤滑油8の動圧により、微小間隙内の潤滑油8に生じる圧力分布は、上部スラストプレート4aの下面内周部Pで最も高くなっている。その結果、仮に潤滑油8内に溶け込んだ空気が気泡化しても、その気泡は前記内周部Pの外側に拡散排除され、下方の気体介在部22空隙部又は上方の上部カウンタプレート7a下面空隙部に至る。そしてこれらの空隙部は、直接又は外気連通孔20により大気に解放されており、前記気泡は外気に解放され、潤滑油漏れがなくかつ支持力の高い流体軸受構造を実現している。
【0043】
同様の微小間隙、溝、潤滑油保持部の構造が、シャフト4の中央部に設けられた気体介在部22の下部から下部スラストプレート4b及び下部カウンタプレート7bに、上下逆配置で形成されており、この下部動圧軸受部によりロータ部は一層安定に支持される。また、本構造の流体軸受は、毎分2万回転前後の高速回転においても、回転遠心力による潤滑油8の外周方向への発散が、上部及び下部カウンタプレート7a、7bにより効果的に防止される。さらに、本発明にかかる流体軸受用潤滑油を用いることにより、優れた省エネルギー性及び耐久性を伴いながら、一層高速で安定した回転を実現できる。
さらに、本発明は、前記流体軸受を上記に規定した流体軸受用潤滑油で潤滑する流体軸受の潤滑方法である。既に記したように、前記流体軸受用潤滑油を流体軸受に充填して潤滑することにより、長期に亘り高速回転安定性、耐久性が保持され、かつ優れた省エネルギー性、長寿命化が得られる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら制限されるものではない。
各種の流体軸受用潤滑油を試作し、潤滑油性能を評価した。
【0045】
流体軸受用潤滑油のべ一ス基材として次に示す本発明のエステル(A〜D)、及び比較例としてのエステル(E〜H)を使用した。
A:トリメチロールプロパン(TMP)と、n-C6酸(40 mol%)とn-C7酸(60 mol%)の混合酸とのエステル
B:TMPと、n-C5酸(20 mol%)とn-C7酸(80 mol%)の混合酸とのエスアル
C:TMPと、n-C6酸(80 mol%)とn-C7酸(20 mol%)の混合酸とのエステル
D:TMPと、n-C6酸(70 mol%)と2-エチルヘキサン酸(30 mol%)の混合酸とのエステル
【0046】
E:TMPとn-C6酸とのエステル
F:TMPとn-C7酸とのエステル
G:TMPと2-エチルヘキサン酸とのエステル
H:ペンタエリスリトール(PE)とn-C5酸とのエステル
【0047】
また、添加剤としては、次のものを用いた。
I:グリセリンモノオレイルエーテル
J:次の一般式(3)で表されるベンゾトリアゾール誘導体
【化3】
Figure 0004282289
K:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
L:2−エチルヘキシルグリシジルエーテル
M:トリクレジルホスフェート
N:ビス(ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド
【0048】
エステル基材(A〜H)及び添加剤を表1に示すように配合して本発明の流体軸受用潤滑油(実施例1〜10)を調製した。実施例1〜4の油は添加剤を含有せず、実施例5〜10は、表1に示すように、上記I〜Nの添加剤を括弧内の数量含有されるよう配合した。また、E〜Hのエステル基材を用いて比較例の流体軸受用潤滑油(比較例1〜4)を調製した。なお、比較例1〜4の流体軸受用潤滑油にはいずれも添加剤を配合していない。
【0049】
【表1】
Figure 0004282289
【0050】
調製した実施例1〜10及び比較例1〜4の油について、それぞれの物性を測定して、実用性能を評価した。物性測定及び性能評価試験は、次の方法で行った。
【0051】
(1) 蒸発量:熱重量分析法(TG法)により、120℃に12時間保持したときの重量減少量から求めた。
(2) 動粘度、粘度指数:JIS K 2283に準じ、キャノン−フェンスケ粘度計を用いて動粘度を測定するとともに粘度指数を算出した。
(3) 水酸基価:JIS K 0070に準じて測定した。
(4) 全酸価:JIS K 2514に準じて測定した。
(5) 低温流動性:50 mlのサンプル瓶に油を20 ml入れて−40℃で2日間静置し、油の流動性(固化状況)を観察した。評価は、2日間静置後に取り出したサンプル瓶を逆さにし、1分以内に流動しないものを固化とした。
(6) 熱安定性:内径70 mmのシャーレに油を20 ml入れて140℃で2週間エージングして強制的に劣化させ、劣化油の全酸価(JIS K 2514)を測定した。
【0052】
物性測定、低温流動性及び熱安定性の評価試験の結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
Figure 0004282289
【0054】
表2から、実施例1〜10の潤滑油は、いずれも蒸発量が少なく、−40℃において流動性を有し、劣化後の全酸価は3 mgKOH/g以下と熱安定性にも優れ、その他の物性を含めてバランスの良い性能を示している。したがって、流体軸受用潤滑油として有効に使用できるものであることがわかる。
一方、比較例1〜4の潤滑油は、流体軸受用潤滑油としての物性や性能で劣るものがあり、実用的に用いることはできない。すなわち、比較例1は蒸発量が多い。比較例2は−40℃において固化し、かつ粘度が流体軸受用潤滑油としての適正粘度を超えている。比較例3は、比較例2よりも高粘度であり、かつ粘度指数が100以下であり、省エネルギー性に劣ると推察される。比較例4の潤滑油は、粘度指数が小さく、蒸発量が多く、熱安定性も悪い。
【0055】
【発明の効果】
本発明の流体軸受用潤滑油は、トリメチロールプロパンと、特定の混合酸とから合成される粘度指数100以上、全酸価1 mgKOH/g以下、及び水酸基価20 mgKOH/g以下のエステルからなることから、優れた省エネルギー性、低蒸発性、耐熱性及び低温特性などのバランスの良い性能を示し、特に高速化、コンパクト化が進む電子機器の回転装置に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流体軸受を装備したモータの概略構成を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
1 モータ
4 シャフト(軸)
4a 上部スラストプレート
4b 下部スラストプレート
6b スリーブ
8 潤滑油

Claims (8)

  1. トリメチロールプロパンと炭素数4〜8の1価脂肪酸の少なくとも2種の混合酸とのエステルであって、粘度指数が100以上、全酸価が1 mgKOH/g以下、水酸基価が20 mgKOH/g以下、及び40℃における動粘度が8〜13mm 2 /sであることを特徴とする流体軸受用潤滑油。
  2. 混合酸は、少なくとも1種の直鎖1価脂肪酸を含む請求項1に記載の流体軸受用潤滑油。
  3. 混合酸が、n−ヘキサン酸とn−ヘプタン酸とを含む混合酸である請求項1に記載の流体軸受用潤滑油。
  4. 混合酸のn−ヘキサン酸とn−ヘプタン酸との混合割合(モル比)が2:8〜8:2である請求項3に記載の流体軸受用潤滑油。
  5. さらに、(a)少なくとも2個の水酸基と少なくとも1個のエステル結合を有する多価アルコール部分エステル化合物及び/又は少なくとも2個の水酸基と少なくとも1個のエーテル結合を有する多価アルコール部分エーテル化合物を0.1〜5重量%、及び/又は(b)ベンゾトリアゾール及び/又はその誘導体を0.1〜5重量%含有する請求項1〜4のいずれかに記載の流体軸受用潤滑油。
  6. さらに、フェノール系酸化防止剤、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、リン酸エステル及びアルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群から選択される1種又は2種以上を、それぞれ0.01〜5重量%含有する請求項1〜5のいずれかに記載の流体軸受用潤滑油。
  7. 軸とスリーブとからなる流体軸受において、請求項1〜6のいずれかに記載の潤滑油を用いることを特徴とする流体軸受。
  8. 請求項7に記載の流体軸受を、請求項1〜6のいずれかに記載の流体軸受用潤滑油を用いて潤滑することを特徴とする流体軸受の潤滑方法。
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