JP2012171728A - カッター装置およびこれを備えるプリンター - Google Patents

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Abstract

【課題】可動刃ユニット内への異物の侵入を効果的に抑制できる鋏式のカッター装置を提案すること。
【解決手段】サーマルプリンターのカッター機構11は、記録紙3の搬送路6を挟んで固定刃12および可動刃ユニットを対向配置した構成である。可動刃ユニットは、旋回式の可動刃15およびこれを覆うカッターカバー18を備え、カッターカバー18の搬送路6に面する部分に設けられた開口20から可動刃15が固定刃12側に出入りする。開口20には、可撓性の樹脂シートからなる遮蔽部材22がカーテン状に設置されている。可動刃15が開口20から出るときは遮蔽部材22が可動刃15の動きに追従して変形するため、可動刃15は支障なく開口20から出入りできる。可動刃15が開口20内に戻ると、遮蔽部材22は自重および弾性復帰力によって開口20を閉鎖する状態に復帰する。
【選択図】図6

Description

本発明は、長尺の記録媒体に印刷するプリンターに関し、特に、印刷済みの記録媒体を切断するために記録媒体の搬送路に配置されるカッター装置に関する。
従来から、プリンターにおける記録媒体の排出口付近に、記録媒体を切断するためのカッター装置を配置したものがある。この種のカッター装置としては、可動刃および固定刃を搬送路を挟んで対峙させ、可動刃をモーターなどの駆動機構によって駆動し、可動刃と固定刃を摺動させてこれらの間に挟みこんだ記録媒体を切断する鋏式のカッター装置が用いられている。特許文献1には、この種のカッター装置を備えるプリンターが開示されている。
特許文献1のプリンターは、プリンター上面に記録媒体の排出口が設けられ、排出口のすぐ下側にカッター機構部が配置されている。カッター機構部には、搬送路を挟んで対向配置された固定刃及び可動刃が設けられ、可動刃は支軸を介してカッターフレーム上に支持されている。可動刃の上部はカッターカバーで覆われており、カッターカバーには可動刃が出入りするための出入口が設けられている。また、固定刃の上部はプリンターカバーに覆われており、プリンターカバーには可動刃が出入りするための出入口が設けられている。記録媒体は、可動刃および固定刃によって幅方向の一部(接続部)を残して切断され、プリンターカバーおよびカッターカバーの間を通ってプリンターの上方に排出される。このとき、記録媒体は、プリンターカバーおよびカッターカバーによってガイドされながら排出されるため、紙ジャムが発生しにくい構造となっている。
特許第3622820公報
特許文献1のような鋏式のカッター装置は、可動刃ユニットのケース部材(特許文献1のカッターカバーに相当する部分)に搬送路に面した開口が設けられ、この開口から可動刃を出入りさせる構造となっている。ここで、鋏式のカッター装置では、カット性能を確保するために、可動刃および固定刃の板厚をある程度以上の厚さにする必要がある。このため、可動刃を収納しているケース部材(カッターカバー)に設ける開口を小さくするのには限度があった。
ケース部材に設けた開口が大きいと、ここから可動刃ユニット内に異物(例えば、記録紙排出口から搬送路内に落下したクリップや紙片など)が入り込み、可動刃の動きを妨げるおそれがあった。また、可動刃ユニット内には、可動刃を往復動作させるためのモーター、ウォームギヤなどの駆動機構が配置されているため、異物によって可動刃ユニットの動作不良や故障が引き起こされるという問題点があった。例えば、可動刃ユニットの異常動作(可動部材のロック、異音、誤検出など)が発生するおそれがあった。また、搬送路内から入り込んだ紙粉や紙片が駆動機構の潤滑用の油を吸収し、負荷や磨耗の増加による動作不良が発生するおそれがあった。更に、紙粉に含まれる磨耗成分によって駆動機構の歯車が異常磨耗し、耐久性が低下するおそれがあった。
本発明の課題は、この点に鑑みて、可動刃ユニット内への異物の侵入を効果的に抑制でき、異物に起因する可動刃ユニットの不具合を抑制できるカッター装置およびこれを備えたプリンターを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のカッター装置は、
記録媒体の搬送路に面して配置された可動刃ユニットのケース部材と、
当該ケース部材に形成された開口を通って前記搬送路側に出入りする可動刃と、
前記搬送路を挟んで前記可動刃と対向配置された固定刃と、
当該固定刃に向けて前記可動刃を往復移動させる可動刃駆動機構と、
前記開口に設けられ、前記開口の少なくとも一部を閉鎖する遮蔽状態、および、前記可動刃の通過経路上から退避した退避状態に変位する遮蔽部材とを有することを特徴としている。
本発明では、このような構成により、可動刃を開口内に待機させているときには遮蔽部材によって可動刃ユニット内を搬送路から遮蔽できる。また、可動刃を固定刃側に出すときには遮蔽部材を可動刃の通過経路上から退避させることができる。従って、カット動作時以外は可動刃ユニット内を搬送路から遮蔽でき、搬送路から可動刃ユニット内へ異物が入り込むのを抑制できる。これにより、クリップなどの各種の異物、紙片、紙粉に起因する異常動作や故障、耐久性低下などの不具合を抑制できる。その一方で、可動刃の出入りには支障がなく、カット動作を妨げることがない。
この場合に、前記遮蔽部材は、前記固定刃側に移動する前記可動刃の動きに追従、或いは連動して変形もしくは移動することにより、前記退避状態に変位し、前記可動刃が前記可動刃ユニット内に戻ると、前記遮蔽部材の自重および/または弾性復帰力により、前記開口を遮蔽する遮蔽状態に戻るように構成することができる。このような構成では、可動刃の動きに応じて自動的に遮蔽部材が退避状態あるいは遮蔽状態になるため、シンプルな構成で、確実かつ容易に可動刃ユニット内を遮蔽できる。
ここで、前記遮蔽部材は、可撓性のあるシート状の部材、可撓性のある多数本の突起を備えるブラシ状の部材、一端が前記開口の縁あるいはその近傍に回転自在に支持されている板状の部材、のいずれかとすることができる。このような部材は、いずれも、可動刃の刃先に押されると、可動刃の動きに追従して変形もしくは移動し、可動刃の通過経路上から退避する。また、可動刃が可動刃ユニット内に戻ると、自動的に遮蔽状態に復帰する。従って、可動刃の出入りには支障がなく、また、カット動作時以外は確実かつ容易に開口を遮蔽できる。
本発明において、前記可動刃が板状であり、その板面に対して垂直な回転軸線を中心として旋回可能に支持されており、前記開口が前記可動刃の板厚よりもスリット幅が広いスリット状開口であり、前記可動刃が前記回転軸線を中心として旋回するとき、少なくともその先端側の部分が前記開口を通過する構成の場合には、前記遮蔽部材として、その一端が前記スリット状開口の長手方向の開口縁に沿って固定された可撓性のあるシート材を用い、当該シート材の他端を自由端にすることができる。このように、開口にカーテン状のシート材を取り付けると、可動刃が通過するときにシート材の自由端が可動刃の動きに追従して持ち上がるため、可動刃の出入りには支障がない。一方、可動刃が開口内に後退すると、シート材がその自重あるいは弾性復帰力によって元の遮蔽姿勢に戻る。従って、カット動作を妨げることなく、且つ、カット動作時以外は開口内を搬送路から遮蔽できる。更に、このような構成では、可動刃が開口を出入りするとき、シート材が可動刃の表面に沿って摺動するため、可動刃の上に載っている、あるいは、可動刃の表面に付着している紙粉などを払い落とすことができる。従って、可動刃と共に異物が入り込むのを抑制でき、紙粉などの異物に起因する不具合をより確実に防止できる。
また、この場合に、前記遮蔽部材を、前記スリット状開口の長手方向の開口縁に沿って取り付けられている固定端の側が最も幅広であり、前記自由端に向かうに従って幅が狭まる形状とすることができる。このようにすると、遮蔽部材を持ち上げるときの抵抗を低減させることができる。また、遮蔽部材を繰り返し変形させても塑性変形しにくく、形状が元に戻らなくなるなどの不具合が発生しにくいという利点もある。
このとき、前記可動刃が、前記固定刃側に旋回するとき、その旋回中心に近い基端部側の刃先が先端側の刃先よりも先に前記スリット状開口を通過するように構成されている場合には、前記遮蔽部材における前記基端部側の側端縁を前記可動部の刃先に対して斜めにカットした形状とすることが望ましい。このようにすると、可動刃が開口から出るときに最初に接触する遮蔽部材の縁部分、すなわち、可動刃からの押圧力が最も多く作用する縁部分を、可動刃の刃先に対して斜めに交差するように接触させることができる。従って、繰り返し可動刃が接触しても、この部分を塑性変形しにくくすることができる。
本発明において、前記遮蔽部材として、PET樹脂、PP樹脂、あるいは塩化ビニル樹脂のいずれかにより形成された可撓性の樹脂シートを用いることができる。本発明者は、このような素材により形成した遮蔽部材を用いてカッター装置の試作を行い、可動刃および遮蔽部材の動きを検証している。その結果、可動刃の動作に支障がなく、遮蔽部材の塑性変形も発生しにくいとの検証結果を得ている。
また、本発明において、前記可動刃駆動機構は、前記ケース部材内に収納されている。このような構成では、カット時以外は可動刃駆動機構を搬送路から遮蔽できるため、クリップなどの各種の異物による可動刃駆動機構の異常動作や故障を抑制できる。特に、紙片や紙粉が可動刃駆動機構の潤滑油を吸い取ってしまうことによる不具合を抑制できる。また、紙粉に含まれる磨耗成分に起因する可動刃駆動機構の異常磨耗による耐久性低下を抑制できる。
次に、本発明のプリンターは、
記録媒体に印刷するための印刷ヘッドと、
当該印刷ヘッドによる印刷位置を経由する搬送路に沿って前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送機構と、
前記搬送路に設けられた上記のカッター装置とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、可動刃を開口内に待機させているときには遮蔽部材によって可動刃ユニット内を搬送路から遮蔽できる。また、可動刃を固定刃側に出すときには遮蔽部材を可動刃の通過経路上から退避させることができる。従って、カット動作時以外は可動刃ユニット内を搬送路から遮蔽でき、搬送路から可動刃ユニット内へ異物が入り込むのを抑制できる。これにより、クリップなどの各種の異物、紙片、紙粉に起因する異常動作や故障、耐久性低下などの不具合を抑制できる。その一方で、可動刃の出入りには支障がなく、カット動作を妨げることがない。
本実施形態のサーマルプリンターの外観斜視図である。 図1のサーマルプリンターの主要部分の概略構成図である。 図1のサーマルプリンターの内部機構の斜視図である。 カッター機構の部分斜視図(図3の領域Xの拡大図)である。 カッターカバーを外した内部機構の斜視図である。 カッター機構の断面図(図3のY−Y断面図)である。
以下に、図面を参照して本発明を適用したカッター装置およびプリンター(サーマルプリンター)の実施の形態を説明する。
(全体構成)
図1は本実施形態のサーマルプリンターの外観斜視図、図2はサーマルプリンターの主要部分の概略構成図である。また、図3はサーマルプリンターの内部機構の斜視図である。これらの図に示すように、サーマルプリンター1(プリンター)は、その筐体2内に、長尺の記録紙3(記録媒体)をロール状に巻いたロール紙4を収納する収納部5が設けられている。収納部5から引き出される記録紙3は、筐体2内に形成した搬送路6に沿って搬送され、筐体2の上面に設けられた記録紙排出口7から排出される。搬送路6は、ガイド8、プラテンローラー9などによって規定されている。プラテンローラー9には、サーマルヘッド10(印刷機構)が記録紙3を挟んで押圧されている。このサーマルヘッド10による印刷位置Aと記録紙排出口7の間にはカッター機構11(カッター装置)が配置されている。
プラテンローラー9は紙送りモーター(図示省略)によって回転駆動される。記録紙3は、プラテンローラー9の回転によってサーマルヘッド10の印刷面に押し付けられながら搬送され、記録紙排出口7に向けて排出される。すなわち、プラテンローラー9および紙送りモーターによって記録紙の搬送機構が構成されている。記録紙3の搬送に同期させてサーマルヘッド10を駆動することにより、記録紙3の表面に所定の印刷が行われる。記録紙3の印刷済み部分がカッター機構11による切断位置を通過するまで記録紙3を搬送した後、カッターモーター(図示省略)を駆動することにより、記録紙3が切断位置Bにおいて幅方向に切断される。
(カッター機構)
図4はカッター機構の部分斜視図(図3に示した領域Xの拡大図)であり、図5はカッターカバーを外した内部機構の斜視図である。また、図6はカッター機構の断面図(図3のY−Y断面図)であり、図6(a)は可動刃をカッターカバー内(待機位置)に収納した状態、図6(b)は可動刃がカッターカバー外(カット位置)に出た状態を示している。図3、図6等に示すように、本実施形態のカッター機構11は、搬送路6に刃先12aを向けて配置された固定刃12と、搬送路6を挟んで固定刃12と対峙するように配置された可動刃ユニット13を備えている。固定刃12はサーマルプリンター1のカバーフレーム14に支持されている。また、可動刃ユニット13は、プリンターフレーム23に固定されている。
図6(a)に示すように、可動刃ユニット13は、搬送路6を挟んで固定刃12と対向配置された可動刃15と、可動刃15の下側に配置されたカッターフレーム16を備えている。また、可動刃ユニット13は、可動刃15の上部に配置された可動刃駆動機構17と、可動刃15および可動刃駆動機構17を覆うように配置されたカッターカバー18を備えている。カッターカバー18およびカッターフレーム16により、可動刃ユニット13のユニットケース19(ケース部材)が形成されている。図3、図4に示すように、カッターカバー18の固定刃12に面した部分には横長のスリット状の開口20が形成されている。開口20の下端縁はカッターフレーム16の上面によって規定されている。
図5に示すように、可動刃15は、カッターフレーム16上に配置された細長い板状の部材であり、その一端に設けられた支軸21により、板面に対して垂直な回転軸線Lを中心として旋回可能に支持されている。支軸21は開口20の一端側に配置されており、その下端はカッターフレーム16に固定されている。開口20は、支軸21を中心として可動刃15を旋回させたときの可動刃15の通過経路上に形成されているため、可動刃15の旋回動作により、開口20を通ってユニットケース19内から搬送路6側に可動刃15の刃先15aを出し入れすることができる。
可動刃駆動機構17は、図示しないカッターモーターの出力回転に基づいて回転する駆動歯車17aを備えている。可動刃15は、この駆動歯車17aの回転に基づいて旋回することにより、図6(a)に示す待機位置から、図6(b)に示すカット位置までの範囲で往復する。可動刃15は、待機位置では、その刃先15aが開口20内まで後退しており、ユニットケース19内に収納されている。一方、カット位置では、可動刃15の刃先15aと固定刃12の刃先12aが交叉して記録紙3を切断する。
(遮蔽部材)
図4、図6に示すように、カッターカバー18の前面部分には、可動刃15の一端が取り付けられた支軸21の近傍を除き、開口20の大部分を閉鎖するための遮蔽部材22がカーテン状に取り付けられている。遮蔽部材22は、弾性および可撓性のある薄い樹脂シートであり、開口20をカッターカバー18の内側から覆うように配置されている。遮蔽部材22は、その上端縁22aが上側の開口縁20aに沿って両面テープで貼り付けられている。遮蔽部材22の下端縁22bは、カッターフレーム16の上面とほぼ同位置まで延びており、自由端となっている。なお、遮蔽部材22の取付方法は両面テープに限定されるものではなく、接着剤やねじやカシメなどの他の固定方法を用いても良い。
遮蔽部材22における支軸21に近い側の側端縁22cは、上端縁22aと鋭角をなすように交差し、且つ、下端縁22bと鈍角をなすように交差する方向に斜めに延びている。一方、支軸21から遠い側の側端縁22dは、開口20の縁に沿って垂直に延びている。このように、遮蔽部材22は、支軸21側の側端を斜めにカットした形状となっており、開口縁20aに固定された部分の幅が最も広く、自由端である下端側に向かうに従って幅が狭まる形状となっている。このような形状では、上端から下端まで同一幅とした場合に比べて、遮蔽部材22を持ち上げて退避させるための負荷が低減される。また、刃先15aが当たる側端の縁形状を刃先15aに対して斜めに形成すると、刃先15aに対して直交する縁形状とするよりも押圧による変形が発生しにくく、遮蔽部材22が屈曲しにくくなる。従って、遮蔽部材22を繰り返し変形させることに起因する塑性変形を抑制できる。
図4に示すように、本実施形態では、可動刃15の支軸21がカッターカバー18の前面とほぼ同位置に配置されているため、可動刃15における支軸21に取り付けられた端部は、開口20の内側ではなく搬送路6の側に露出している。このため、可動刃15は、カット動作を行わない待機位置では、図5に示すように、その先端部分15bをユニットケース19の奥側に向けて斜めに延ばした姿勢になるまで旋回して停止している。このとき、可動刃15の刃先15aが開口20内に退避しているため、遮蔽部材22は、図4、図6(a)に示すように、カッターカバー18の前面部分に沿って上下方向に延びており、これによって開口20が閉鎖されている。
図5に示す待機位置から固定刃12に向けて可動刃15を旋回させると、可動刃15は、支軸21に取り付けられた端部を除き、遮蔽部材22によって閉鎖された開口20を通過する。遮蔽部材22は、上記のように開口20にカーテン状に取り付けられており、可撓性を有するため、開口20を通過する可動刃15の刃先によって内側から押されると、可動刃15の動きに追従して変形する。すなわち、可動刃15が固定刃12の側に出て行くのに伴い、遮蔽部材22の下端が持ち上げられて屈曲し、図6(b)に示すように、可動刃15の上面に載った状態になる。
一方、記録紙3の切断後に可動刃15が開口20内に戻るときには、可動刃15の上面から遮蔽部材22がすべり落ち、樹脂シートそれ自体の自重および屈曲していた部分の弾性復帰力によって遮蔽部材22が平面状に戻り、上下方向に延びた元の姿勢になって開口20を閉鎖した状態に復帰する。カッターフレーム16の前端部分は、開口20が形成されたカッターカバー18の前面部分よりも固定刃12側にわずかに突出しているため、可動刃15の上面から滑り落ちた遮蔽部材22の下端部分はこの突出部分の上面に滑り落ち、スムーズに元の位置に復帰する。すなわち、カッターフレーム16の前端部分は、遮蔽部材22をスムーズに復帰させるための受け部材として機能する。
ここで、可動刃15は、開口20から出るとき、その支軸21に近い側の部分である基端部15cの刃先が最初に開口20を通過し、先端部分15bの刃先は最後に開口20を通過する。このため、遮蔽部材22は、支軸21に近い側の側端縁22cが、可動刃15に最初に接触することになる。そこで、本実施形態では、支軸21に近い側の側端縁22cを刃先15aに対して斜めにカットした形状としている。このように、可動刃15からの押圧力を多く受ける側の側端縁22cを変形しにくい形状とすることにより、可動刃15を繰り返し出し入れした場合の遮蔽部材22の塑性変形を効果的に抑制し、耐久性を向上させることができる。
本発明者は、遮蔽部材22として、PET樹脂を素材とする薄い樹脂シート、および、PP樹脂を素材とする薄い樹脂シ−ト、さらに塩化ビニル樹脂を素材とする薄い樹脂シートを形成した。このとき、シートの厚さは0.06mmに設定した。そして、これらを両面テープで上記のように取り付けて、可動刃15を開口20から出し入れする動作を繰り返し行い、可動刃15の動きと遮蔽部材22の耐久性を検証した。その結果、遮蔽部材22は、可動刃15の往復動作を妨げることなく、カット動作に支障がないことを確認した。また、遮蔽部材22は、弾性変形を繰り返すと、徐々に屈曲部分が完全な平面にまでは戻らないようにはなるものの、大きく塑性変形することはなく、遮蔽部材22による開口20の遮蔽機能は実用上十分な程度に維持されることを確認した。
以上のように、本実施形態では、可動刃15を開口20内に待機させているときには遮蔽部材22によって可動刃ユニット13内を搬送路6から遮蔽できる。また、可動刃15を固定刃12側に出すときには遮蔽部材22を可動刃15の通過経路上から退避させることができる。このため、カット動作時以外は可動刃ユニット13内を搬送路6から遮蔽することができ、搬送路6から可動刃ユニット13内へ異物が入り込むのを抑制できる。その一方で、可動刃15の出入りには支障がなく、カット動作が妨げられることがない。従って、クリップなどの各種の異物、紙片、紙粉に起因するカッター機構11の異常動作や故障、耐久性低下などの不具合を抑制できる。
特に、本実施形態では、記録紙排出口7がサーマルプリンター1の上面に開口しており、不注意による異物の落下が発生しやすい構造となっているため、遮蔽部材22によるカッター機構11の不具合防止効果が高い。また、可動刃ユニット13内には、駆動歯車17aなどの可動刃駆動機構17が収納されており、異物が入り込むと異常動作や故障、耐久性低下などの不具合が発生しやすいため、このような不具合を抑制することによってメンテナンスや修理の負担を軽減できる。
更に、本実施形態では、遮蔽部材22は可動刃15の動きに追従して動くと共に、復帰時には部材自体の弾性復帰力および自重によって復帰するため、シンプルな構成で、確実かつ容易に可動刃ユニット13内を遮蔽できる構成となっている。加えて、可動刃15が開口20を出入りする際に、遮蔽部材22が可動刃15の上面に摺接するため、可動刃15の上に載っている紙粉などを効果的に払い落とすことができる。従って、可動刃と共に異物が開口20内に入り込むのを抑制でき、紙粉などの異物に起因する不具合をより効果的に抑制できる。
なお、上記実施形態はサーマルプリンターのカッター機構に本発明を適用したものであったが、インクジェット式などの他の印刷方式のプリンターのカッター機構として用いても良い。また、本発明は、可動刃15を直線方向に往復移動させて開口から出し入れする構成のカッター機構にも適用できる。例えば、V字状の可動刃をスライドさせるタイプのカッタ−機構にも適用できる。
(改変例)
(1)上記実施形態では、遮蔽部材22として、可撓性および弾性を有する樹脂シートを用いていたが、開口縁20aに沿って延びる支軸を開口縁20aあるいはその近傍に取り付けて、この支軸に板状の遮蔽部材の上端縁を回転自在に支持させた構成とすることもできる。このような構成では、可動刃15が遮蔽部材を押圧すると遮蔽部材が支軸を中心として上向きに回転して可動刃15の通過経路上から退避するため、可動刃15の通過には支障がない。また、可動刃15が開口20内に戻ると、遮蔽部材が自重によって、又は専用に設けたバネにより下向きに回転して開口20を閉鎖する状態に戻るため、上記の遮蔽部材22と同様に機能させることができる。なお、板状の遮蔽部材の回転支軸を可動刃15の動きに連動して回転させる構成とすることにより、可動刃15と遮蔽部材とを連動させて動かすことも可能である。
(2)シート状の遮蔽部材22に代えて、可撓性および弾性を有する突起を多数本形成したブラシ状の部材を遮蔽部材として用いることができる。この場合には、突起の先端を自由端とし、突起を植設した部分を開口20の縁に沿って固定することにより、突起の配列によって開口20を遮蔽する。このような構成では、可動刃15が遮蔽部材を押圧すると各突起が変形して可動刃15の通過経路上から退避するため、可動刃15の通過には支障がない。また、可動刃15が開口20内に戻ると、各突起が自重および弾性復帰力によって元の形状に戻るため、上記の遮蔽部材22と同様に機能させることができる。なお、樹脂シ−トにいくつかのスリットを入れることや、樹脂シートを複数のシート片に分割して、これらによって1つの遮蔽部材を構成することも可能である。
(3)遮蔽部材それ自体を弾性復帰力のある素材で形成する代わりに、ばね等の弾性部材と可撓性のシート材などを組み合わせて、遮蔽部材として用いることもできる。例えば、可撓性のシート材をカーテン状にとりつけ、このシート材に沿って板ばねなどのばね部材のばね足を延ばしておき、ばね部材の弾性復帰力によってシート材を元の平面状に復帰させる構成とすることができる。なお、可撓性のある遮蔽部材を上下方向に延ばして開口20に設置した場合には、部材自体に弾性復帰力がなくても、自重のみで平面状に復帰させることも可能である。
1…サーマルプリンター(プリンター)、2…筐体、3…記録紙(記録媒体)、4…ロール紙、5…収納部、6…搬送路、7…記録紙排出口、8…ガイド、9…プラテンローラー、10…サーマルヘッド(印刷ヘッド)、11…カッター機構(カッター装置)、12…固定刃、12a…刃先、13…可動刃ユニット、14…カバーフレーム、15…可動刃、15a…刃先、15b…先端部分、15c…基端部、16…カッターフレーム、17…可動刃駆動機構、17a…駆動歯車、18…カッターカバー、19…ユニットケース(ケース部材)、20…開口、20a…開口縁、21…支軸、22…遮蔽部材、22a…上端縁、22b…下端縁、22c…側端縁、22d…側端縁、23…プリンターフレーム、A…印刷位置、B…切断位置、L…回転軸線

Claims (9)

  1. 記録媒体の搬送路に面して配置された可動刃ユニットのケース部材と、
    当該ケース部材に形成された開口を通って前記搬送路側に出入りする可動刃と、
    前記搬送路を挟んで前記可動刃と対向配置された固定刃と、
    当該固定刃に向けて前記可動刃を往復移動させる可動刃駆動機構と、
    前記開口に設けられ、前記開口の少なくとも一部を閉鎖する遮蔽状態、および、前記可動刃の通過経路上から退避した退避状態に変位する遮蔽部材とを有することを特徴とするカッター装置。
  2. 請求項1において、
    前記遮蔽部材は、
    前記固定刃側に移動する前記可動刃の動きに追従、或いは連動して変形もしくは移動することにより、前記退避状態に変位し、
    前記可動刃が前記可動刃ユニット内に戻ると、前記遮蔽部材の自重および/または弾性復帰力により、前記遮蔽状態に戻ることを特徴とするカッター装置。
  3. 請求項2において、
    前記遮蔽部材は、可撓性のあるシート状の部材、可撓性のある多数本の突起を備えるブラシ状の部材、一端が前記開口の縁あるいはその近傍に回転自在に支持されている板状の部材、のいずれかであることを特徴とするカッター装置。
  4. 請求項3において、
    前記可動刃は板状であり、その板面に対して垂直な回転軸線を中心として旋回可能に支持されており、
    前記開口は、前記可動刃の板厚よりもスリット幅が広いスリット状開口であり、
    前記可動刃は、前記回転軸線を中心として旋回するとき、少なくともその先端側の部分が前記開口を通過し、
    前記遮蔽部材は、その一端が前記スリット状開口の長手方向の開口縁に沿って固定された可撓性のあるシート材であり、当該シート材の他端が自由端となっていることを特徴とするカッター装置。
  5. 請求項4において、
    前記遮蔽部材は、前記スリット状開口の長手方向の開口縁に沿って取り付けられている固定端の側が最も幅広であり、前記自由端に向かうに従って幅が狭まる形状であることを特徴とするカッター装置。
  6. 請求項5において、
    前記可動刃は、前記固定刃側に旋回するとき、その回転軸線に近い基端部側の刃先が先端側の刃先よりも先に前記スリット状開口を通過し、
    前記遮蔽部材は、前記基端部側の側端縁を前記可動部の刃先に対して斜めにカットした形状であることを特徴とするカッター装置。
  7. 請求項4ないし6のいずれかの項において、
    前記遮蔽部材は、PET樹脂、PP樹脂、あるいは塩化ビニル樹脂のいずれかにより形成された可撓性の樹脂シートであることを特徴とするカッター装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかの項において、
    前記可動刃駆動機構は、前記ケース部材内に収納されていることを特徴とするカッター装置。
  9. 記録媒体に印刷するための印刷ヘッドと、
    当該印刷ヘッドによる印刷位置を経由する搬送路に沿って前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送機構と、
    前記搬送路に設けられた請求項1ないし8のいずれかの項に記載のカッター装置とを備えることを特徴とするプリンター。

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