JP2012169549A - 露光装置及び露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の形状やサイズにかかわらず、光源から基板に至る照射光路に設けられた光学部品及び空間光変調器の交換作業の作業性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】露光装置100は光学ユニット40a,40bを備えている。光学ユニット40a,40bが備えるレーザ発振器41a,41bから出射された光が、照明光学系43a,43bを介して導入された空間光変調器441a,441bで空間変調されて基板W上に照射される。レーザ発振器41a,41bから照明光学系43a,43bに至る光路には光源からの光を通過又は遮断するシャッタ部49a,49bが設けられている。シャッタ部49a,49bの開閉制御を行うことにより、各光学ユニット40a,40bから照射された光がシャッタ部49a,49bよりも下流に設けられた光学部品を照射する時間は、各光学ユニット40a,40bで同一となる。
【選択図】図8

Description

本発明は、半導体基板、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、太陽電池用パネルなどの各種基板(以下、単に「基板」と称する)に対して光を照射することで、パターンを基板表面に直接露光する技術に関する。
基板上に塗布された感光材料に回路などのパターンを形成するにあたって、光源とフォトマスクを用いて当該感光材料を面状に露光する露光装置が周知である。これに対して、近年では、フォトマスクを用いず、CADデータ等に応じて変調した光ビームによって基板上の感光材料を走査することにより、当該感光材料に直接パターンを露光する直接露光装置が注目されている。直接露光装置は、感光材料への光ビームを画素単位でオン/オフ変調するための空間光変調器を備える。反射型の空間光変調器では、光源から供給される光ビームを反射して基板上に与えるオン状態と、光ビームを基板の外部に向けて反射あるいは拡散させるオフ状態とを、露光パターンを表現した制御信号によって画素単位で切り換える。
空間光変調器は、直接露光装置が備える複数の光学ユニット各々に設けられている。このような各光学ユニットから照射された光が基板上の露光を分担する面積(露光分担面積)は、基板のサイズなどによって光学ユニット毎に異なる場合がある。たとえば、特許文献1に開示されたパターン描画装置では各光学ユニットの露光分担面積が互いに等しくなっているが、基板のサイズや形状によっては、露光分担面積が光学ユニット毎に異なるという状況も発生する。
特開2009−288740号公報
各光学ユニットの露光分担面積が異なる場合には、光学ユニットの光路に存在する光学部品及び空間光変調器が光に照射される時間は、光学ユニット毎に相違するため、光学部品及び空間光変調器などの劣化の進み具合は各光学ユニットで異なる。従って、劣化した光学部品及び空間光変調器の交換のタイミングは、光学ユニット毎にばらつくことになり、その交換作業が煩雑になるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、基板の形状やサイズにかかわらず、光源から基板に至る照射光路に設けられた光学部品及び空間光変調器の交換作業の作業性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明は、所定のパターンを表現した変調信号によって光を変調し、変調された光を複数の光学ユニットから照射しつつ基板を前記光学ユニットに対して相対的に移動させて、前記基板の表面に前記パターンを形成する露光装置であって、前記複数の光学ユニットの各々が、光源と、前記光源によって生成された光を空間変調して前記基板上に導く変調光学手段と、前記光源と前記変調光学手段との間に介挿され、開放されることによって、前記光が前記変調光学手段に入射し、閉鎖されることによって、前記光の前記変調光学手段への入射が遮断される開閉手段と、を備えるとともに、前記露光装置が、前記基板の露光対象領域についての露光処理の開始から完了までの処理期間のうち、前記光が前記変調光学手段に入射している入射期間が、前記複数の光学ユニット相互間で同一となるように、前記複数の光学ユニットにおける前記開閉手段の開閉制御を行う制御手段、を備える。
第2の発明は、第1の発明に係る露光装置であって、前記複数の光学ユニットの各々が、前記光を前記基板上に照射する投影光学系を有しており、前記複数の光学ユニットと前記基板との相対的な移動に応じて、前記投影光学系が、前記露光対象領域から外れた領域から、前記露光対象領域へと移動する間で、前記露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、前記開閉手段が開放され、前記複数の光学ユニットと前記基板との相対的な移動に応じて、前記投影光学系が、前記露光対象領域から、前記露光対象領域から外れた領域へと移動する間で、前記露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、前記開閉手段が閉鎖される。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る露光装置であって、前記露光対象領域が前記基板の前記表面に一致し、前記基板は円形基板であるとともに、2基の前記光学ユニットが設けられており、2基の前記光学ユニットについての前記変調光学手段からの出射光路の中心間距離を、前記基板の半径に略一致させている。
第4の発明は、光源によって生成された光を空間変調して基板上に導く変調光学手段をそれぞれが有する複数の光学ユニットを、前記基板に対して相対的に移動させつつ、前記複数の光学ユニットから前記基板に光を照射して、前記基板上にパターンを露光する露光方法であって、前記基板が有する露光対象領域を前記複数の光学ユニットによって並列的に走査する走査工程と、前記走査工程と並行して、前記変調光学手段に前記光源から前記光を与える光供給工程と、前記走査工程と並行して、前記変調光学手段における前記光の空間変調を行う変調工程と、前記光供給工程では、前記露光対象領域についての露光処理の開始から完了までの処理期間のうち、前記光を前記変調光学手段に入射させている入射期間が、前記複数の光学ユニット相互間で同一となるように、前記複数の光学ユニットの各々が備える前記光源と前記変調光学手段との間の光路において、前記光の前記変調光学手段への入射と遮断とを制御する。
第5の発明は、第4の発明に係る露光方法であって、前記複数の光学ユニットの各々が、前記光を前記基板上に照射する投影光学系を有しており、前記複数の光学ユニットと前記基板との相対的な移動に応じて、前記投影光学系が、前記露光対象領域から外れた領域から、前記露光対象領域へと移動する間で、前記露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、前記光を前記変調光学手段に入射させ、前記複数の光学ユニットと前記基板との相対的な移動に応じて、前記投影光学系が、前記露光対象領域から、前記露光対象領域から外れた領域へと移動する間で、前記露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、前記光の前記変調光学手段への入射を遮断させる。
第1ないし第5の発明によれば、複数の光学ユニットの各々が開閉手段を備えていることによって、光が変調光学手段に入射している入射期間を複数の光学ユニット相互間で同一となるように制御することができる。従って、各変調光学手段が備える光学部品の露光時間が等しくなるので劣化の進行具合はそれぞれ同程度であり、すべての変調光学手段が有する光学部品のほぼ同時期での交換が可能となる。
また、開閉手段は、光源と変調光学手段との間に介挿されている。このため、開閉手段が閉鎖されると、開閉手段よりも下流に設けられた変調光学手段を構成する光学部品に、光が照射されることはないため、劣化の進行を遅らせることが可能であり、寿命を延ばすことができる。
特に、第2及び第5の発明によれば、光学ユニットが投影光学系を有しており、光学ユニットと基板との相対的な移動に応じて、投影光学系が露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、開閉手段の開閉が行われる。このため、変調光学手段が有する光学部品は、光源からの光を余分に照射されることがなく、より寿命を延ばすことができる。
本発明の第1の実施形態に係る露光装置100の正面図である。 露光装置100の平面図である。 光学ユニット40a,40bの概略図である。 空間光変調ユニット44の構成例を模式的に示す図である。 電圧がオフされている状態の空間光変調素子4411を示す図である。 電圧がオンされている状態の空間光変調素子4411を示す図である。 露光装置100で実施される実施の流れを示したフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る処理が行われる様子を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る処理が行われる様子を示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<1.第1の実施形態>
<1−1.露光装置100の構成>
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係る露光装置100の構成を示した正面図及び平面図である。露光装置100は、レジスト等の感光材料の層が形成された基板Wの上面に光を照射して、パターンを露光する装置である。なお、基板Wは、半導体基板、プリント基板、カラーフィルタ用基板、液晶表示装置やプラズマ表示装置に具備されるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板のいずれでもよい。図示例では円形の半導体基板のための露光装置となっている。
露光装置100は、本体フレーム101で構成される骨格の天井面および周囲面にカバーパネル(図示省略)が取り付けられることによって形成される本体内部と、本体フレーム101の外側である本体外部とに、各種の構成要素を配置した構成となっている。
露光装置100の本体内部は、処理領域102と受け渡し領域103とに区分されている。処理領域102には、主として、ステージ10、ステージ移動機構20、ステージ位置計測部30、光学ユニット40、アライメントユニット60が配置される。各構成要素については、後に詳述している。一方、受け渡し領域103には、処理領域102に対する基板Wの搬出入を行う搬送装置70が配置される。
また、露光装置100の本体外部には、アライメントユニット60に照明光を供給する照明ユニット61が配置される。また、本体外部には、露光装置100が備える各部と電気的に接続されて、これら各部の動作を制御する制御部90が配置される。
なお、露光装置100の本体外部で、受け渡し領域103に隣接する位置には、カセットCを載置するためのカセット載置部104が配置される。受け渡し領域103に配置された搬送装置70は、カセット載置部104に載置されたカセットCに収容された未処理の基板Wを取り出して処理領域102に搬入するとともに、処理領域102から処理済みの基板Wを搬出してカセットCに収容する。カセット載置部104に対するカセットCの受け渡しは、図示しない外部搬送装置によって行われる。
以下において、露光装置100を構成する各部の構成について説明する。
<ステージ10>
ステージ10は、平板状の外形を有し、その上面に基板Wを水平姿勢に載置して保持する保持部である。ステージ10の上面には、複数の吸引孔(図示省略)が形成されており、この吸引孔に負圧(吸引圧)を形成することによって、ステージ10上に載置された基板Wをステージ10の上面に固定保持することができるようになっている。
<ステージ移動機構20>
ステージ移動機構20は、ステージ10を主走査方向(Y軸方向)、副走査方向(X軸方向)、及び回転方向(Z軸周りの回転方向(θ軸方向))に移動させる機構である。ステージ移動機構20は、ステージ10を回転させる回転機構21と、ステージ10を回転可能に支持する支持プレート22を支持するベースプレート24と、ベースプレート24を主走査方向に移動させる主走査機構25とを備える。回転機構21、副走査機構23、及び主走査機構25は、制御部90に電気的に接続されており、制御部90からの指示に応じてステージ10を移動させる。
回転機構21は、支持プレート22上で、基板Wの上面に垂直な回転軸を中心としてステージ10を回転させる。
副走査機構23は、支持プレート22の下面に取り付けられた図示しない移動子とベースプレート24の上面に敷設された図示しない固定子とにより構成されたリニアモータ23aを有している。また、支持プレート22とベースプレート24との間には、副走査方向に延びる一対のガイド部23bが設けられている。このため、リニアモータ23aを動作させると、ベースプレート24上のガイド部23bに沿って支持プレート22が副走査方向に移動する。
主走査機構25は、ベースプレート24の下面に取り付けられた移動子と露光装置100の基台106上に敷設された固定子とにより構成されたリニアモータ25aを有している。また、ベースプレート24と基台106との間には、主走査方向に延びる一対のガイド部25bが設けられている。このため、リニアモータ25aを動作させると、基台106上のガイド部25bに沿ってベースプレート24が主走査方向に移動する。
<ステージ位置計測部30>
ステージ位置計測部30は、ステージ10の位置を計測する機構である。ステージ位置計測部30は、制御部90と電気的に接続されており、制御部90からの指示に応じてステージ10の位置を計測する。
ステージ位置計測部30は、例えば、ステージ10に向けてレーザ光を照射し、その反射光と出射光との干渉を利用して、ステージ10の位置を計測する機構により構成することができる。この場合、ステージ位置計測部30は、例えば、レーザ光を出射する出射部31と、ビームスプリッタ32と、ビームベンダ33と、第1干渉計34と、第2干渉計35とを備える。出射部31、各干渉計34,35は、制御部90と電気的に接続されており、制御部90からの指示に応じてステージ10の位置を計測する。
出射部31から出射されたレーザ光は、まずビームスプリッタ32に入射し、ビームベンダ33に向かう第1分岐光と、第2干渉計35に向かう第2分岐光とに分岐される。第1分岐光は、ビームベンダ33により反射され、第1干渉計34に入射するとともに、第1干渉計34からステージ10の第1の部位に照射される。そして、第1の部位で反射した第1分岐光が、再び第1干渉計34へと入射する。第1干渉計34は、ステージ10の第1の部位に向かう第1分岐光と第1の部位で反射された第1分岐光との干渉に基づいて第1の部位の位置に対応した位置パラメータを計測する。
一方、第2分岐光は、第2干渉計35に入射するとともに、第2干渉計35からステージ10の第2の部位(ただし、第2の部位は、第1の部位とは異なる位置である。)に照射される。そして、第2の部位で反射した第2分岐光が、再び第2干渉計35へ入射する。第2干渉計35は、ステージ10の第2の部位に向かう第2分岐光とステージ10の第2の部位で反射された第2分岐光との干渉に基づいて第2の部位の位置に対応した位置パラメータを計測する。
制御部90は、第1干渉計34及び第2干渉計35の各々から、ステージ10の第1の部位の位置に対応した位置パラメータ及びステージ10の第2の部位の位置に対応した位置パラメータを取得する。そして、取得した各位置パラメータに基づいて、ステージ10の位置を算出する。
<アライメントユニット60>
アライメントユニット60は、基板Wの上面に形成された図示しないアライメントマークを撮像する。アライメントユニット60は、照明ユニット61のほか、鏡筒、対物レンズ、およびCCDイメージセンサ(いずれも図示省略)を備える。アライメントユニット60が備えるCCDイメージセンサは、例えばエリアイメージセンサ(二次元イメージセンサ)により構成される。
照明ユニット61は、鏡筒とファイバ601を介して接続され、アライメントユニット60に対して照明用の光を供給する。照明ユニット61から延びるファイバ601によって導かれる光は、鏡筒を介して基板Wの上面に導かれ、その反射光は、対物レンズを介してCCDイメージセンサで受光される。これによって、基板Wの上面の撮像データが取得されることになる。CCDイメージセンサは、制御部90と電気的に接続されており、制御部90からの指示に応じて撮像データを取得し、取得した撮像データを制御部90に送信する。
なお、アライメントユニット60はオートフォーカス可能なオートフォーカスユニットをさらに備えていてもよい。
<制御部90>
制御部90は、各種の演算処理を実行しつつ、露光装置100が備える各部の動作を制御する。制御部90は、例えば、各種演算処理を行うCPU、ブートプログラム等を記憶するROM、演算処理の作業領域となるRAM、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶する記憶部(例えばハードディスク)、各種表示を行うディスプレイ、キーボード及びマウスなどで構成される入力部、LAN等を介したデータ通信機能を有するデータ通信部、等を備えるコンピュータにより構成される。コンピュータにインストールされたプログラムに従って、コンピュータが動作することにより、当該コンピュータが露光装置100の制御部90として機能する。制御部90で実現される各機能部は、コンピュータによってプログラムが実行されることにより実現されてもよいし、専用のハードウェアによって実現されてもよい。
制御部90が備える記憶部には、基板Wに露光すべきパターンを記述したデータ(パターンデータ)が格納される。パターンデータは、例えば、CADを用いて生成されたCADデータであり、回路パターンなどを表現している。制御部90は、基板Wに対する一連の処理に先立ってパターンデータを取得して記憶部に格納している。なお、パターンデータの取得は、例えばネットワーク等を介して接続された外部端末装置から受信することにより行われてもよいし、記録媒体から読み取ることにより行われてもよい。
<光学ユニット40a,40b>
本実施形態に係る露光装置100は、2基の光学ユニット40a,40bを備えている。光学ユニット40a,40bは、ステージ10上に保持された基板Wの上面に光を照射して露光するための機構である。光学ユニット40a,40bは、ステージ10及びステージ移動機構20を跨ぐようにして基台106上に架設されたフレーム107に設けられる。つまり、これらの光学ユニット40a,40bは、所定の間隔をあけて、共通の支持体によって支持されている。これらの光学ユニット40a,40bは設置位置において固定されることとなる。つまり、一度光学ユニット40a,40bが取り付けられると当該光学ユニット40a,40bの位置間隔は一定となる。なお、光学ユニット40a,40bの位置間隔は必ずしも一定である場合に限らない。光学ユニット40a,40bの間隔を調節可能にする機構が設けられていても構わない。具体的に、例えば、上述のようなリニアモータとガイド部とによる移動機構を採用することで、光学ユニット40a,40bを自動的にX軸方向、つまり副走査方向に沿って移動させることができる。また、ガイド部に沿って光学ユニット40a,40bの一方(あるいは両方)を移動可能に構成し、手動によって、光学ユニット40a,40bの一方(あるいは両方)を移動させてねじ留めすることにより、光学ユニット40a,40bの相互間隔を調整できるようにしてもよい。
光学ユニット40a,40bはいずれも同一の光学部品で構成されている。説明を簡略化するため、以下において図3に示される光学ユニット40aについてのみ説明するが、光学ユニット40bについても別個に同様の構成を有するものとする。
光学ユニット40aは、図示しない出力ミラーからレーザ光を出射するレーザ発振器41aと、レーザ発振器41aを駆動させるレーザ駆動部42aと、レーザ発振器41aから出射された光(スポットビーム)を、強度分布が均一な線状の光(光束断面が線状の光であるラインビーム)とする照明光学系43aと、照明光学系43aを介して入射した光にパターンデータに応じた空間変調を施して、基板Wの上面に照射するヘッド部45aと、を備える。また、光学ユニット40aは、レーザ発振器41aから照明光学系43aに至る光路を遮ることが可能なシャッタ部49aをさらに備えている。シャッタ部49aは、制御部90からの信号に応じて開閉する開閉手段である。
シャッタ部49aが開放されている場合(図3において、シャッタ部49aが実線で描かれている位置にある場合)は、光源であるレーザ発振器41aからの光がシャッタ部49aを通過して照明光学系43aへと入射する。照明光学系43aに入射した光は、ミラー431aで反射されてから、空間光変調器441aに照射されて空間変調される。そして、空間変調された光は、ヘッド部45aから基板W上に照射される。
シャッタ部49aが閉鎖されている場合(図3において、シャッタ部49aが二点鎖線で描かれている位置にある場合)、レーザ発振器41aからの光は、シャッタ部49aで遮断される。このため、シャッタ部49aの下流に設けられた照明光学系43a及びヘッド部45aに導光されることはなく、基板Wへの露光処理が行われない状態となる。
このように、シャッタ部49aが設置されることによって、光源であるレーザ発振器41aの駆動を停止させることなく、基板Wへの露光処理のオンとオフとを切り替えることができる。図3では、図示の都合上、シャッタ部49aはレーザ発振器41aとは離間して記載されているが、実際には、シャッタ部49aは、レーザ発振器41aに設けられた、出射口に至る光の通過路の出口付近に設置されている。なお、シャッタ部49aは、レーザ発振器41aが有する図示しない出力ミラーから照明光学系43aの間に介挿されて設置されていれば、いずれの位置に設けられていてもよい。
ヘッド部45aは、フレーム107の(+Y)側に取り付けられた付設ボックスの内部に収容されている。ヘッド部45aの構成については、後に詳細に説明する。これらの各部41a,42a,43aは、フレーム107の天板を形成するボックス内部に配置される。また、これらの各部41a,42a,43aは、制御部90と電気的に接続されており、制御部90からの指示に応じて動作する。
なお、光学ユニット40bについても、光学ユニット40aと同様に、レーザ発振器41b、シャッタ部49b、図示しないレーザ駆動部、照明光学系43b、ミラー431b、そしてヘッド部45bを有している。
<ヘッド部45a,45b>
光学ユニット40aが備えるヘッド部45aの構成について、図3を参照しながら説明する。なお、光学ユニット40bが備えるヘッド部45bについても同様の構成を有しているものとし、説明は省略する。
ヘッド部45aは、照明光学系43aからミラー431aを介して所定の角度で入射した光を、パターンデータに基づいて空間変調する空間光変調ユニット44aと、空間光変調ユニット44aで変調された光を基板Wの表面に導いて当該表面に結像させる投影光学系46aとを備える。ヘッド部45aが備える各部44a,46aは、制御部90と電気的に接続されており、制御部90からの指令信号に応じて動作する。
なお、ヘッド部45aは、さらに、投影光学系46aが備える投影系フォーカスレンズ465aの位置を調整する駆動部と、基板Wの上面の高さ位置を検出する位置検出ユニットとで構成されるオートフォーカスユニットを備えてもよい。オートフォーカスユニットにオートフォーカスを行わせる場合、制御部90は、位置検出ユニットに基板Wの上面内の露光予定位置の高さ位置を検出させ、取得された位置情報に基づいて駆動部を制御して、投影系フォーカスレンズ465aが適切な位置(光学ユニット40aから照射される光を露光予定位置に結像させる位置)に置かれるように調整する。
ヘッド部45aが備える各部44a,46aの構成を詳細に説明する。
<空間光変調ユニット44a,44b>
空間光変調ユニット44aは、電気的な制御によって入射光を空間変調させる空間光変調器441aを備える。なお、ヘッド部45bが備える空間光変調ユニット44bについても同様の構成を有するものとし、説明は省略する。
一般に、光の空間変調とは、光の進行方向(光軸方向)や、光量の空間的な分布状態などを変化させることを指すが、この実施形態では、変調信号に応じて光の進行方向を2つの方向すなわち、基板Wに向かう方向と、それ以外の方向とで切り換える変調となっている。これは、基板Wから見れば、光が照射される状態(オン状態)と光が照射されない状態(オフ状態)との2状態の間で変化させる2値的な変調である。
既述したように、レーザ発振器41a(図1参照)から出射されて照明光学系43a(図1参照)でラインビーム(線状の光)とされた光はミラー431aに照射される。ミラー431aは、照明光学系43aから、所定の変調用空間に配置された空間光変調器441aに至る光路に設置されている。ミラー431aが光を反射して光軸方向を変化させることによって、光は空間光変調器441aに照射される。なお、空間光変調器441aは、その反射面の法線が入射光の光軸に対して傾斜して配置される。
本実施形態では、照明光学系43aおよびミラー431aで構成される光路系が、レーザ発振器41aと空間光変調器441aとの間で、変調前の光を伝達する光学系として機能する。また、投影光学系46aが、空間光変調器441aと基板Wとの間で、変調後の光を空間光変調器441aと基板Wとの間で伝達する光路系として機能する。
本実施形態で使用される空間光変調器441a,441bは、例えば回折格子型の空間光変調器、例えば、GLV(Grating Light Valve:グレーティングライトバルブ:シリコンライトマシーンズ社(米国カリフォルニア州サンノゼ)の登録商標)等を利用して構成される。回折格子型の空間光変調器は、格子の深さを変更可能な回折格子であり、例えば、半導体装置製造技術を用いて製造される。以下において、空間光変調器441a,441bとして使用される空間光変調器441を詳細に説明する。
空間光変調器441の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、空間光変調ユニット44の概略構成を表す図である。空間光変調ユニット44の構成は、空間光変調ユニット44a,44bと同様の構成である。空間光変調ユニット44が備える空間光変調器441は、基板400上に、複数の可動リボン401と複数の固定リボン402とが、その長手方向を互いに平行して各々交互に配列された構成を備えている。なお、各リボン401,402の短尺方向に沿う幅は、略同一とされてもよいし、コントラストや反射率を考慮して、微量に異なるものとされてもよい。
ここで、互いに隣接する可動リボン401と固定リボン402とを「リボン対403」とすると、互いに隣接する3個以上(本実施形態では4個)のリボン対403によって形成されるリボン対集合404が、露光されるパターンの1つの画素(画素単位)に対応する。すなわち、1個のリボン対集合404が、1つの画素に対応する空間光変調素子4411を構成する。
空間光変調素子4411の構成について、図5、図6を参照しながらより詳細に説明する。各リボン401,402の表面は帯状の反射面で構成されている。固定リボン402は、スペーサ(図示省略)を介して基板400上に配設されており、基板400から一定の距離だけ離間した位置に固定されている。従って、固定リボン402の表面は、基板400の表面(以下、「基準面400f」という)と平行な姿勢で基準面400fに対して固定された固定反射面402fを形成する。
一方、可動リボン401は、固定リボン402と同じ位置(すなわち、基板400から一定の距離だけ離間した位置)と、基準面400fの側に引き下げられた位置との間で移動可能とされている。従って、可動リボン401の表面は、基準面400fと平行な姿勢を維持しつつ基準面400fに対して移動可能な可動反射面401fを形成する。つまり、空間光変調器441は、複数の固定反射面402fと可動反射面401fとが交互に一次元に配列された構成となっている。
空間光変調素子4411の動作は、可動リボン401と基板400との間に印加する電圧のオン/オフで制御される。
図5に示されるように、電圧がオフの状態では、可動リボン401は、基準面400fとの離間距離が固定リボン402と等しい位置にあり、可動反射面401fと固定反射面402fとが面一になる。つまり、電圧がオフの状態では、空間光変調素子4411の表面は平面となっている。この状態で、光が空間光変調素子4411に入射すると、その入射光L1は回折せずに正反射する。これにより、正反射光(0次光)L2が発生する。
一方、図6に示されるように、電圧がオンの状態では、可動リボン401は、基準面400fの側に引き下げられた位置にあり、可動反射面401fが固定反射面402fよりも基準面400fの側に引き下がった状態となる。つまり、電圧がオンされている状態では、空間光変調素子4411の表面には、平行な溝が周期的に並んで複数本形成される。この状態で、空間光変調素子4411に光が入射すると、可動反射面401fで反射される反射光と、固定反射面402fで反射される反射光との間に光路差が生じる。ただし、空間光変調素子4411では、以下に説明するように、この光路差が光路差d=(n+1/2)λ(ただし、λは入射光L1の波長、nは任意の整数値である)となるようにされている。従って、正反射光(0次光)は打ち消しあって消滅し、他の次数の回折光(±1次回折光、及びさらに高次の回折光)L3が発生する。
なお、上記では、電圧がオフの時に可動リボン401と固定リボン402とが等しい位置(基準面400fから等しい距離だけ離間した位置であり、0次光が発生する位置)となる状態が形成されるとしたが、電圧と各リボン401,402の位置との関係は、必ずしもこれに限られるものではなく、任意の電圧時に、等しい位置(0次光が発生する位置)となり、また、別の電圧時に、1次回折光が発生する位置となるように構成してもよい。
光路差dは、電圧がオンされた状態での可動反射面401fと固定反射面402fとの離間距離Df、入射光L1の波長λ、及び入射光L1の入射角αを用いて(式1)で規定される。ただし、「入射光L1の入射角α」は、入射光L1の光軸と、反射面401f,402fの法線方向とがなす角度をいう。
d=2Df・cosα ・・・(式1)
つまり、空間光変調素子4411では、離間距離Df及び入射光L1の入射角αは、(式2)の関係を満たす値に調整されている。
(n+1/2)λ=2Df・cosα ・・・(式2)
ただし、空間光変調素子4411に入射する入射光L1の光軸は、反射面401f,402fの法線方向に対して角度αだけ傾斜して、かつリボン401,402の配列方向(すなわち、各リボン401,402の長手方向と直交する方向)に垂直とされる。
ここで、入射光L1は、光軸及びリボン401,402の配列方向に垂直な方向に関してわずかに集光しつつ、配列方向に関して平行な状態である。つまり、入射光L1は、光束断面が配列方向に長い線状の光である。
空間光変調器441は、空間光変調器441が備える複数の空間光変調素子4411各々に対して独立に電圧を印加可能なドライバ回路ユニット4412を備える。各空間光変調素子4411の表面状態は、ドライバ回路ユニット4412から当該空間光変調器441に印加される電圧(以下、「入力電圧」という)に応じて、0次光L2を出射する状態(オフ状態)と1次、及び更に高次の回折光L3(±1次回折光、±2次回折光、±3次回折光・・・)を出射する状態(オン状態)との間で切り替えられる。各空間光変調素子4411から出射される光(0次光L2、あるいは1次回折光L3)は、投影光学系に導かれる。以下に説明する通り、投影光学系は、1次回折光L3を遮断し、0次光L2のみを通過させる。すなわち、0次光L2のみが基板Wの表面まで到達することになる。
ドライバ回路ユニット4412は、制御部90と接続されており、制御部90からの指示に応じて、指示された空間光変調素子4411に対して電圧を印加する。つまり、制御部90が、パターンデータに基づいてドライバ回路ユニット4412に指示を与え、ドライバ回路ユニット4412が指示された空間光変調素子4411に対して電圧を印加することによって、入射光L1に、パターンデータに応じた空間変調を形成することができる。
なお、空間光変調器441が備える空間光変調素子4411の配列方向は副走査方向(X軸方向)に沿うように配置される。従って、空間光変調器441が備える空間光変調素子4411の個数をN個とすると、空間光変調器441からは、副走査方向に沿うN画素分の空間変調された光、すなわち、互いに平行でかつ個別に空間変調されたN本の単位光ビームの集合が出射される。
後に説明するように、光学ユニットは、副走査方向に沿うN画素分の空間変調された光を断続的に照射し続けながら(すなわち、基板Wの表面にパルス光を繰り返して投影し続けながら)、主走査方向(Y軸方向)に沿って基板Wに対して相対的に移動する。従って、光学ユニットが主走査方向に沿って基板Wを1回横断すると、基板Wの表面に、副走査方向に沿ってN画素分の幅を持つ1本のパターン群(1ストライプ領域)(図8、図9で示される点線で描かれた矩形領域)が露光されることになる。
<投影光学系46a,46b>
続いて、投影光学系46aについて、図3を参照しながら説明する。なお、ヘッド部45bが備える投影光学系46bは、投影光学系46aと同様の構成を備えているものとする。従って、説明は省略するが、投影光学系46aと同様に、投影光学系46bは、遮光板461b、レンズ462b,463b、絞り板464b、及び投影系フォーカスレンズ465bを備える。
投影光学系46aは、空間光変調ユニット44aで空間変調された光を、基板Wの表面に導いて、基板Wの表面に結像させる機能部である。投影光学系46aは、例えば、空間光変調ユニット44a側から順に、ゴースト光を遮断する遮光板461aと、ズーム部を構成する2個のレンズ462a,463aと、高次回折光を遮断する絞り板464aと、フォーカス部を構成する投影系フォーカスレンズ465aと、が配置される。
レンズ462a,463aを通過した光は、開口を有する絞り板464aへと導かれる。ここで、一部の光(0次光L2)は、絞り板464aの開口を通過して投影系フォーカスレンズ465aへ導かれ、残りの光(±1次回折光L3)は、絞り板464aにより遮断される。投影系フォーカスレンズ465aを通過した光(0次光L2)は、定められた倍率で基板Wの表面に導かれる。
投影光学系46aと投影光学系46bとの中心間距離は、光学ユニット40a,40bの相互間隔によって決定される。本実施形態では、図8に示すように、露光対象領域が基板Wの表面に一致しており、投影光学系46aと投影光学系46bとの出射光路の中心間距離は、露光対象領域である基板Wの半径に一致している。なお、投影光学系46aと投影光学系46bとの中心間距離は必ずしも基板Wの半径に一致する場合に限られない。投影光学系46aと投影光学系46bとの中心間距離は、基板Wの半径よりも所定の長さだけ大きく設定されていてもよい。例えば、露光対象領域である基板Wの半径が150mmである場合、投影光学系46a,46bの出射光路の中心間距離は152mmで設定される。
投影光学系46a,46bの中心間距離が露光対象領域である基板Wの半径よりもやや大きく設定されることによって、投影光学系46a,46bの照射口が基板Wの側方端縁部の直上を確実に通過するため、未露光領域が基板Wの側方端縁部に生じることを抑えることができる。このように、投影光学系46aと投影光学系46bとの出射光路の中心間距離は、基板Wの半径に略一致する長さとなる。なお、このときの所定の長さは、ビーム幅の長さよりも小さい長さであればよい。つまり、投影光学系46aと投影光学系46bとの中心間距離は、基板Wの半径に一致する長さから、基板Wの半径に一致する長さにビーム幅よりも小さい長さを足し合わせた長さまでの範囲内で設定される。従って、露光走査が行われる際に、各投影光学系46a,46bから出射される光は少なくともその一部が必ず基板W表面を露光することとなる。ただし、所定の長さがビーム幅の長さに近づくほど、基板W外の領域を露光することになるため、できるだけ小さいことが望ましい。投影光学系46aと投影光学系46bとの中心間距離が維持された状態で、光学ユニット40a,40bは並列的に基板Wの露光対象領域の走査を行う。
また、投影光学系46aは、必ずしも遮光板461a、レンズ462a,463a、絞り板464a、及び投影系フォーカスレンズ465aにより構成される必要はなく、他の光学素子が追加される等してもよい。同様に、投影光学系46bは、必ずしも遮光板461b、レンズ462b,463b、絞り板464b、及び投影系フォーカスレンズ465bにより構成される必要はなく、他の光学素子が追加される等してもよい。また、0次光L2を遮断し、±1次回折光L3を基板Wの表面に照射するように構成してもよい。
以上の構成のうち、本実施形態では、空間光変調ユニット44a(44b)とその前後の光学系を含んだ部分、すなわち照明光学系43a(43b)から投影光学系46a(46b)に至るまでの部分が、光源41a(41b)によって生成された光を空間変調して基板W上に導く変調光学手段として機能する。
また、以下で詳述するように、この露光装置100の制御部90は、基板Wの露光対象領域についての露光処理の開始から完了までの処理期間のうち、光源からの光が変調光学手段に入射している入射期間が、複数の光学ユニット相互間で同一となるように、複数の光学ユニットが有する各開閉手段の開閉制御を行う。これに伴って、並列的に基板Wの露光対象領域の走査を行う各光学ユニット40a,40bによる露光分担面積は互いに等しくなる。
<1−2.処理の流れ>
<1−2−1.全体の流れ>
露光装置100で実行される一連の処理の流れについて説明する。なお、露光装置100で処理対象となる基板Wには、図示しない複数のアライメントマークが形成されている。アライメントマークは、例えば、基板Wの前後方向の位置合わせに用いられるマーク部分(基板Wの前後方向に沿う長尺のマーク部分)と、基板Wの左右方向の位置合わせに用いられるマーク部分(基板Wの査収方向に沿う長尺のマーク部分)とが重ねられた十字状のマークである。
図7は、露光装置100によって実行される一連の処理の流れを示す図である。搬送装置70が処理対象の基板Wを搬入してステージ10上に載置すると、当該基板Wに対する一連の処理が開始される(ステップS1)。
まず、アライメントユニット60の下方に、基板Wのアライメントマークの形成位置が置かれるように基板Wを移動させる。基板Wが目標位置まで移動させられると、アライメントユニット60は、制御部90からの指示に応じて、基板Wの表面を撮像する(ステップS2)。
続いて、ステージ10の位置調整が行われる(ステップS3)。この処理では、制御部90は、まず、ステップS2で得られた複数の撮像データに基づいて、ステージ位置計測部30及びステージ移動機構20を制御してステージ10の位置を調整する。なお、ステップS3の処理は、光学ユニット40に対する基板Wの位置が調整されるようにパターンデータを修正することで対応してもよい。すなわち、ステップS3の処理は、ステージ10の位置を調整するのではなく、パターンデータを補正処理することにより行われてもよい。
続いて、パターンデータの補正処理が行われる(ステップS4)。この処理では、制御部90は、まずステップS2で得られた複数の撮像データからアライメントマークの位置を検出する。そして、当該検出位置の理想位置(基板Wが変形していない場合に検出されるべきアライメントマークの位置)からのズレの幅をズレ量として検出する。パターンデータに記述されるパターンを検出されたズレ量分だけずらすように修正することによって、パターンデータに記述されるパターンを、基板Wと同じように変形させる。なお、この処理は、ステップS3の処理と並行して行われてもよい。
ステップS3及びステップS4の処理が完了すると、ステップS4で得られた修正されたパターンデータに基づいて、基板Wに対するパターンの露光処理が行われる(ステップS5)。この処理については、後にさらに具体的に説明する。
基板Wに対するパターンの露光処理が終了すると、搬送装置70が処理済みの基板Wを搬出し、当該基板Wに対する一連の処理が終了する(ステップS6)。
<1−2−2.露光処理>
露光装置100で実行される露光処理について、図8を参照しながら説明する。図8は、パターン露光処理中の光学ユニット40a,40bと基板Wとの様子を模式的に示す図である。
最初に、投影光学系46a,46bから出射されるビーム幅が設定される。この場合、ビーム幅は、各光学ユニット40a,40bが基板W上を露光する露光分担面積がそれぞれ等しくなるように設定される。従って、ビーム幅の設定値は、露光装置100が備える光学ユニットの数、露光対象領域の形状に応じた値である。また、設定値は、制御部90が光学ユニットの数、露光対象領域に基づいて算出してもよいし、オペレータが計算することで算出してもよい。なお、光学ユニット40a,40bが、投影光学系46aと投影光学系46bとの中心間距離を調節可能にする機構を有している場合は、投影光学系46aと投影光学系46bとの中心間距離も設定される。光学ユニット40a,40bが中心間距離を調節可能にする機構を有していない場合、露光装置100で使用される基板Wのサイズは一定であるため、投影光学系46a,46bが露光装置100に設置されるときに、露光分担面積がそれぞれ等しくなるような中間距離をおいて、投影光学系46a,46bが取り付けられることとなる。
本実施形態では、投影光学系46a,46bから出射されるビーム幅はいずれもビーム幅BE1で表されるものとする。このため、1ストライプ領域の幅方向の長さはBE1である。なお、ビーム幅の調節は、空間光変調器441が備える可動リボン401及び固定リボン402の数を調節することなどによって実現可能である。
この第1実施形態及び後述する第2実施形態では、基板Wの上表面の全域を露光対象領域としており、図上では、基板Wの表面の範囲と露光対象領域の範囲とは区別していない。しかしながら、これらを区別する必要がある場合も考慮すれば、露光対象領域を基準としてビーム幅は決定される。
このように、光学ユニット40a,40bが備える投影光学系46a,46bのパラメータを設定することは、空間的に見れば、それぞれの光学ユニット40a,40bの「露光分担面積の同等化」であるが、時間的に見れば、光学ユニット40a,40bのそれぞれのシャッタ部49a、49bを開放して光源からの光をそれぞれの変調光学手段側へ入射させる「入射期間の同等化」に対応する。
図8の説明に戻る。ヘッド部45aは、基板Wの(+X)側の側方端縁部の主走査方向に沿う位置に配置されており、ヘッド部45bは、基板Wの中央部の主走査方向に沿う位置に配置されている。従って、露光処理が開始されると、最初にヘッド部45bが、基板Wの端縁部を露光し、続いてヘッド部45aが基板Wの側方端縁部の露光を開始する。このように、露光が開始されるタイミングは、基板Wが円形であるため、光学ユニット40a,40bでそれぞれ異なる。
基板Wに対する露光処理は、基板Wを光学ユニット40a,40bに対して相対的に移動させるとともに、光学ユニット40a,40bから基板Wの上面に空間変調された光を照射させることによって行われる。
ステージ移動機構20は、制御部90からの指示に応じて、ステージ10を、ステージ10の原点位置から主走査方向(Y軸方向)に沿って移動させることにより、基板Wを光学ユニット40a,40bに対して相対的に移動させる。これによって投影光学系46a,46bは、露光対象領域である基板Wから外れた領域から、露光対象領域である基板Wへと、相対的に移動することとなる。このとき基板Wの(−Y)側の端縁部が、光学ユニット40a,40bが備えるヘッド部45a,45bの投影光学系46a,46bの下方に位置するまで、当該光学ユニット40a,40bが備えるシャッタ部49a,49bは閉鎖されている。従って、レーザ発振器41a,41bが駆動していても、シャッタ部49a,49bが閉鎖されているため、投影光学系46a,46bが基板Wの端縁部上方に到達するまで、光源からの光が照明光学系43a,43b、空間光変調器441a,441b及び投影光学系46a,46bに入射することはない。
基板Wが主走査方向に沿って移動することで、基板Wの端縁部が、光学ユニット40bの投影光学系46b下方に到達する。ステージ位置計測部30が、基板Wが所定距離を移動して投影光学系46bの下方に到達したことを検出すると、制御部90に到達信号を送信する。到達信号を受けた制御部90は、光学ユニット40bが備えるシャッタ部49bに開放信号を送信する。これによって、シャッタ部49bが開放されて、光源からの光が照明光学系43bを介して、空間光変調ユニット44bに入射する。空間光変調ユニット44bで空間変調された光は、投影光学系46bを介して、基板Wの表面に向けて照射される。このように、ヘッド部45bの投影光学系46bが、基板Wから外れた領域から、基板Wへと相対的に移動される間で、基板Wの端縁部SB1の上方に到達したことをきっかけにして、ヘッド部45bからの光の照射が開始される。そして、基板Wは空間変調された光によって走査される。
なお、本実施形態では、基板Wの端縁部が投影光学系46a,46bの下方に到達する、換言すれば、相対的に移動する投影光学系46a,46bが基板Wの端縁部上方に到達するとは、投影光学系46a,46bの出射口の直下に基板Wの端縁部の一部がかかった状態をいうものとする。
ヘッド部45bが、主走査方向に沿って1ストライプ領域の半分の領域を走査すると、基板Wの(+X)側の側方端縁部が、ヘッド部45aが備える投影光学系46bの下方に到達する。制御部90が、ステージ位置計測部30からの到達信号を受けることで、基板Wの側方端縁部SA1が投影光学系46aの下方に到達したことを検出すると、光学ユニット40aが備えるシャッタ部49aに開放信号を送信する。これによって、それまで閉鎖されていたシャッタ部49aが開放され、光源からの光が照明光学系43aを介して空間光変調ユニット44aに照射される。空間光変調ユニット44aで空間変調された光は、投影光学系46aを介して、基板Wの表面に入射する。このように、ヘッド部45bと同様に、相対的に移動するヘッド部45aの投影光学系46aが、基板Wの端縁部SA1の上方に到達したことによって、ヘッド部45aからの光の照射が開始される。そして、ヘッド部45a及びヘッド部45bから光が照射された状態で、基板Wの主走査方向への露光処理が引き続き行われる。
ヘッド部45a及びヘッド部45bから光を照射しつつ、主走査方向への走査が所定の距離にわたって行われると、ステージ位置計測部30は、基板Wの(+Y)側の端縁部EA1が投影光学系46aの下方に到達したことを検知する。これを受けて、制御部90は、シャッタ部49aに閉鎖信号を送信する。閉鎖信号を受けたシャッタ部49aは閉鎖され、光源からの光はシャッタ部49aで遮断される。このため、レーザ発振器41aが駆動状態であっても、光源からの光が照明光学系43a、空間光変調器441a及び投影光学系46aに入射することは抑えられる。つまり、投影光学系46aが、基板Wから、基板Wから外れた領域へと相対的に移動される間で、端縁部EA1の上方に到達すると、シャッタ部49aは閉鎖される。そして、露光処理が行われているヘッド部45bの露光走査に伴って、ヘッド部45aは光の照射が遮断された状態で、基板W上から外れた領域を主走査方向に沿って移動する。
基板Wの端縁部EB1が投影光学系46bの下方に到達すると、ステージ位置計測部30から制御部90に到達信号が送信される。そして、制御部90は、光学ユニット40bに閉鎖信号を送信してシャッタ部49bを閉鎖させて、ヘッド部45bからの光の照射を停止させる。このように、投影光学系46bが、基板Wから、基板Wから外れた領域へと相対的に移動される間で、端縁部EB1の上方に到達すると、シャッタ部49bが閉鎖される。
上述のように、基板Wの(+Y)側の端縁部が、光学ユニット40a,40bの下方を通過すると、1回の露光処理が終了する。この結果、露光された1ストライプ領域が基板W上に2箇所形成される。1回の露光処理が終了すると、ステージ移動機構20は、シャッタ部49a,49bが閉鎖された状態のままで、ステージ10を副走査方向(X軸方向)に沿って、1ストライプ領域の幅に相当する距離を移動させる。これによって、基板Wは光学ユニット40a,40bに対して副走査方向に沿って相対的にステップ移動される。
副走査方向のステップ移動が終了すると、再び主走査方向に沿って露光処理が行われる。2回目の露光処理は、基板Wが(+Y)側に向けて進行することとなる。基板Wの(+Y)側の端縁部がヘッド部45a,45bが備える投影光学系46a,46bの下方に到達するたびに、光学ユニット40a,40bが備えるシャッタ部49a,49bが順次開放されて、修正されたパターンデータに応じて空間変調された光が、基板Wに向けて照射される。そして、基板Wの(−Y)側の端縁部が投影光学系46a,46bの下方に到達するたびに、シャッタ部49a,49bは順次閉鎖される。このようにして、先の露光処理で露光された1ストライプ領域の隣に、さらに1ストライプ分の露光領域が形成されることになる。
このように、主走査方向及び副走査方向に、ヘッド部45a,45bと基板Wとを相対的に移動させることを繰り返しながら露光処理が行われることによって、基板Wの表面のレジスト層(感光材料層)の全域にパターンが露光される。このような露光処理で得られるパターン像は潜像であり、露光後にレジスト層の現像と選択的除去が行われることにより、物理的構造としてのレジストパターンが出現する。レジストパターンが得られた後は、レジストパターンの下にある層についての周知の選択的エッチングなどの処理が実行される。
最終的に、一方のヘッド部45aが、基板Wの(+X)側の側方端縁部から、ヘッド部45bが最初に露光処理を行った1ストライプ分の露光領域の隣の領域までを露光する。そして、他方のヘッド部45bは、基板Wの副走査方向の中央付近から、(−X)側の側方端縁部までの露光を行う。つまり、2基の光学ユニット40a,40b各々が基板Wの半分ずつの領域を露光し、それぞれが受け持った基板Wの露光分担面積が等しくなる。
光学ユニット40a,40bが受け持つそれぞれの露光領域の面積(露光分担面積)が互いに等しいことは、変調光学手段への光の入射期間が、光学ユニット40a,40b間で同一であることに対応する。すなわち、個々のタイミングで見ればシャッタ部49a,49bのうち、一方のみが開放(他方は閉鎖)している時期もあるが、1枚の基板Wの露光対象領域の露光処理が完了した時点では、第1のシャッタ部49aが開放されている期間(開放時間の累算値)と、第2のシャッタ部49bが開放されている期間(開放時間の累算値)とが同等になっていることになる。このため、各光学ユニット40a,40bが備える空間光変調器441a,441b、各光学系を構成する光学部品は、光を照射される時間が、いずれも同程度となる。従って、各光学部品及び空間光変調器441a,441bの劣化の進み具合にバラツキがなくなり、同じタイミングで、各光学部品及び空間光変調器441a,441bを交換することが可能になる。
この発明の露光装置100では、このような同等化が、光源から変調光学手段側への光の入射段階において、開閉手段を開閉制御することで行われている。一般的に、露光処理が行われている間、出射される光の状態を一定にするため、光源は駆動させた状態が維持される。従って、基板Wに光を照射しないという状態は、例えば空間光変調器441a,441bの全リボンを「オフ状態」(空間光変調器441からの光が投影光学系46a、46bには向かわない状態)とすること、または、投影光学系46a、46bの途中にシャッタ部を設けてそれを閉鎖することによって達成される。しかしながら、このような方法で露光分担面積の同等化を行うと、空間光変調器441a,441bやその前後の光学系に設けられた光学部品への光照射は継続されていることになる。このため、空間光変調器441a,441b及びその前後に設けられた光学部品の劣化が進むことになり、各光学ユニット40a,40bにおける空間光変調器441a,441bなどの要素の交換時期をほぼ同じにすることはできても、それらの要素の寿命は全体的に短くなってしまう。これに対して、光路における変調光学手段の上流位置にシャッタ部49a,49bを設けて、その開閉制御を上記「入射期間についての同等化」の原理に従って行うことにより、空間光変調器441a,441bなどの各要素の寿命の全体的な低下を招かずに、それらの交換時期をほぼ同じ程度にすることが可能である。
各光学部品及び空間光変調器441a,441bが従来よりも長寿命化されることによって、劣化に伴う交換の頻度を少なくすることができる。また、同じタイミングで全ての光学部品及び空間光変調器441a,441bの交換が可能になるため、各部品の交換時期の管理が容易となる。このように、本実施形態に係る露光装置100は、各光学部品及び空間光変調器441a,441bの長寿命化を図ることが可能であるとともに同じタイミングでの交換が実現可能であるため、交換作業の作業性を従来よりも向上させることができる。
また、上述のように、1ストライプ領域ごとの露光処理が複数回繰り返されることで、露光対象領域である基板Wの全面が露光される。この1ストライプ領域の露光処理が行われる際に、相対的に移動する投影光学系46a,46bが基板Wの端縁部上方に到達する都度、開閉手段の開放又は閉鎖のいずれかが行われる。具体的には、光学ユニット40a,40bと基板Wとの相対的な移動に応じて、投影光学系46a,46bが、基板Wから外れた領域から、基板Wの上方に向けて移動される間で、露光対象領域である基板Wの端縁部上方に到達する都度、シャッタ部49a,49bが開放される。そして、相対的に移動する投影光学系46a,46bが、基板Wの上方から、基板Wから外れた領域へと移動される間で、露光対象領域である基板Wの端縁部上方に到達する都度、シャッタ部49a,49bが閉鎖される。
図8には、本実施形態のように、理想的な制御が行われたときの露光開始位置、露光終了位置が記載されている。図8で示される二点鎖線の矢印に沿って、ヘッド部45a,45bからの出射光路が基板W上を相対的に移動する期間では、シャッタ部49a,49bは開放されている。また、図8で示されている一点鎖線の矢印に沿って、ヘッド部45a,45bが基板Wに対して相対的に移動する期間では、シャッタ部49a,49bは閉鎖されている。
このように、シャッタ部49a,49bの開閉制御は、露光対象領域である基板Wの端縁部上方に、相対的に移動する投影光学系46a,46bが到達するタイミングで行われる。従って、光学ユニット40a,40bを構成する照明光学系43a,43b、投影光学系46a,46bが備える光学部品及び空間光変調器441a,441bは、実際に基板Wが露光される期間、光源からの光に照射されることとなる。これによって、空間光変調器441a,441b及びその前後の光学系に設けられた光学部品が余分に露光されることを防ぐことが可能であり、露光時間がより少なくなることによって、より長寿命化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、投影光学系46a,46bの出射口の直下に基板Wの端縁部の一部がかかった状態を、相対的に移動する投影光学系46a,46bが基板Wの端縁部上方に到達したものとして、光の照射の開始及び停止を行っていた。上記実施形態が採用されることによって、露光時間は最も短くなる。しかしながら、必ずしも上記実施形態に限られるものではない。相対的に移動する投影光学系46a,46bが、露光対象領域である基板Wから外れた領域から、基板Wへと移動する間で、投影光学系46a,46bの出射口の直下に基板Wの端縁部の一部がかかる前に、光の照射を開始する形態であってもよい。また、相対的に移動する投影光学系46a,46bが、露光対象領域である基板Wから、基板Wから外れた領域へと移動する間で、投影光学系46a,46bの出射口の直下に基板Wの端縁部の一部がかかってから所定距離の走査が行われた後で、光の照射が停止される形態であってもよい。つまり、投影光学系46a,46bが、基板Wの端縁部直上ではなくて、基板Wの端縁部外側における上方に位置するときに、投影光学系46a,46bの光の照射及び停止が行われる形態であっても構わない。これによって、基板Wの端部に未露光領域が生じることを防ぐことができる。基板Wの端縁部から光の照射が開始又は停止される位置までの距離は小さければ小さいほど各光学部品の露光時間が短くなるため、各光学部品の長寿命化に有効である。
<2.第2の実施形態>
次に、図9を参照しつつ、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態において、上記第1の実施形態に示された構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されており、上記第1の実施形態における露光装置と異なる点についてのみ説明するものとする。
第1の実施形態では、露光装置100は、光学ユニットを2基備えており、基板Wは円形であったがこのような形態には限られない。光学ユニットは3基以上備えられていても構わず、また基板Wは円形に限られない。
図9は、3基の光学ユニット40c,40d,40eが、矩形の基板W2を走査する様子を示す図である。投影光学系46c,46d,46eは、投影光学系46a,46bと同様の構成を備える。制御部90は、予め光学ユニットの数、基板W2のサイズ及びパターンデータに基づいて、各投影光学系46c,46d,46eから出射される光のビーム幅の調節を行う。これによって、最終的に、各光学ユニット40c,40d,40eが基板W2上を露光する露光面積はそれぞれ等しくなる。なお、図9では、隣り合う投影光学系46cと投影光学系46dとの中心間距離、隣り合う投影光学系46dと投影光学系46eとの中心間距離をそれぞれL2、各投影光学系より出射されるビーム幅をBE2とする。
上記実施形態と同様に、投影光学系46c,46d,46eのビーム幅の設定が行われてから、基板W2の露光処理が開始される。なお、投影光学系46c,46d,46eの中間距離が調節可能であるなら、各中心間距離の設定も行われる。
露光処理は上記実施形態と同様に実施される。つまり、光学ユニット40c,40d,40eが、基板Wから外れた領域から、基板Wへと相対的に移動する間で、基板Wの端縁部上方に到達する都度、図示しないシャッタ部が開放されて露光走査が行われる。具体的に、露光走査は、投影光学系46c,46d,46eが、図9における2点鎖線の矢印に沿って、基板W2に対して相対的に走査する期間行われる。
また、光学ユニット40c,40d,40eが、基板Wから、基板Wから外れた領域へと、相対的に移動する間で、基板Wの端縁部上方に到達する都度、シャッタ部が閉鎖されて露光走査は停止される。なお、投影光学系46c,46d,46eが基板W2の露光対象領域から外れて、露光対象領域に対向していない期間(図9における1点鎖線の矢印に沿って基板W2に対して相対的に走査する期間)では、シャッタ部が閉鎖された状態は維持される。
図9では、投影光学系46c,46d,46eの直下に基板Wの端縁部がかかるとシャッタ部が開放又は閉鎖される。また、基板W2は矩形であるため、基板W2の(+Y)側及び(−Y)側の端縁部が各投影光学系46c,46d,46eの下方に到達するタイミングは、各投影光学系で同時となる。なお、第1の実施形態と同様に、露光の開始および終了は基板端縁部外側の上方に投影光学系46c,46d,46eが位置するときに行われても構わない。
主走査方向及び副走査方向に、ヘッド部45c,45d,45eと基板Wとを相対的に移動させることを繰り返しながら露光処理が行われることによって、基板Wの表面のレジスト層(感光材料層)の全域にパターンが露光されることになる。したがって、変調光学手段への光の入射期間は、光学ユニット40c,40d,40e間で同一となり、光学ユニット40c,40d,40eによって露光された、基板W2上の露光分担面積各々は、いずれも等しくなる。
以上のように、本実施の形態は、基板の形状が矩形であるとともに、露光装置が光学ユニットを3基備える形態である。本実施の形態であっても、上記第1の実施形態と同様の効果を奏する。なお、各光学ユニットが基板上を露光する露光面積が等しくなるならば、光学ユニットは3基より多く設けられていても構わない。また、本実施形態では、基板の形状は矩形であるが、基板の形状はその他の形状であっても構わない。
<3.変形例>
本願発明は上記実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、空間光変調器441として変調単位である固定リボン402と可動リボン401とが一次元に配設された回折格子型の空間光変調器であるGLVが用いられていたが、このような形態には限られない。例えば、GLVに限らず、ミラーのような変調単位が、一次元に配列されている空間光変調器が利用される形態であってもよい。
また、例えば、DMD(Digital Micromirror Device:デジタルマイクロミラーデバイス:テキサスインスツルメンツ社の登録商標)のような変調単位であるマイクロミラーが二次元的に配列された空間光変調器が利用されてもよい。
また、上記実施形態では、基板がステージ移動機構20によって移動されることで、投影光学系から出射された光と基板とを相対的に移動させる形態であったが、このような形態に限らない。ヘッド部45a,45bを主走査方向及び副走査方向に沿って移動させることにより、投影光学系から出射された光と基板とを相対的に移動させる形態であっても構わない。
40a,40b,40c,40d,40e 光学ユニット
41a,41b レーザ発振器
43a,43b 照明光学系
44a,44b 空間光変調ユニット
45a,45b ヘッド部
46a,46b 投影光学系
49a,49b シャッタ部
90 制御部
100 露光装置
401 可動リボン
402 固定リボン
441a,441b 空間光変調器
W,W2 基板

Claims (5)

  1. 所定のパターンを表現した変調信号によって光を変調し、変調された光を複数の光学ユニットから照射しつつ基板を前記光学ユニットに対して相対的に移動させて、前記基板の表面に前記パターンを形成する露光装置であって、
    前記複数の光学ユニットの各々が、
    光源と、
    前記光源によって生成された光を空間変調して前記基板上に導く変調光学手段と、
    前記光源と前記変調光学手段との間に介挿され、開放されることによって、前記光が前記変調光学手段に入射し、閉鎖されることによって、前記光の前記変調光学手段への入射が遮断される開閉手段と、
    を備えるとともに、
    前記露光装置が、
    前記基板の露光対象領域についての露光処理の開始から完了までの処理期間のうち、前記光が前記変調光学手段に入射している入射期間が、前記複数の光学ユニット相互間で同一となるように、前記複数の光学ユニットにおける前記開閉手段の開閉制御を行う制御手段、
    を備える露光装置。
  2. 請求項1に記載の露光装置であって、
    前記複数の光学ユニットの各々が、前記光を前記基板上に照射する投影光学系を有しており、
    前記複数の光学ユニットと前記基板との相対的な移動に応じて、前記投影光学系が、前記露光対象領域から外れた領域から、前記露光対象領域へと移動する間で、前記露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、前記開閉手段が開放され、
    前記複数の光学ユニットと前記基板との相対的な移動に応じて、前記投影光学系が、前記露光対象領域から、前記露光対象領域から外れた領域へと移動する間で、前記露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、前記開閉手段が閉鎖される、露光装置。
  3. 請求項1又は2に記載の露光装置であって、
    前記露光対象領域が前記基板の前記表面に一致し、
    前記基板は円形基板であるとともに、2基の前記光学ユニットが設けられており、
    2基の前記光学ユニットについての前記変調光学手段からの出射光路の中心間距離を、前記基板の半径に略一致させている、露光装置。
  4. 光源によって生成された光を空間変調して基板上に導く変調光学手段をそれぞれが有する複数の光学ユニットを、前記基板に対して相対的に移動させつつ、前記複数の光学ユニットから前記基板に光を照射して、前記基板上にパターンを露光する露光方法であって、
    前記基板が有する露光対象領域を前記複数の光学ユニットによって並列的に走査する走査工程と、
    前記走査工程と並行して、前記変調光学手段に前記光源から前記光を与える光供給工程と、
    前記走査工程と並行して、前記変調光学手段における前記光の空間変調を行う変調工程と、
    前記光供給工程では、前記露光対象領域についての露光処理の開始から完了までの処理期間のうち、前記光を前記変調光学手段に入射させている入射期間が、前記複数の光学ユニット相互間で同一となるように、前記複数の光学ユニットの各々が備える前記光源と前記変調光学手段との間の光路において、前記光の前記変調光学手段への入射と遮断とを制御する、露光方法。
  5. 請求項4に記載の露光方法であって、
    前記複数の光学ユニットの各々が、前記光を前記基板上に照射する投影光学系を有しており、
    前記複数の光学ユニットと前記基板との相対的な移動に応じて、前記投影光学系が、前記露光対象領域から外れた領域から、前記露光対象領域へと移動する間で、前記露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、前記光を前記変調光学手段に入射させ、
    前記複数の光学ユニットと前記基板との相対的な移動に応じて、前記投影光学系が、前記露光対象領域から、前記露光対象領域から外れた領域へと移動する間で、前記露光対象領域の端縁部上方に到達する都度、前記光の前記変調光学手段への入射を遮断させる、露光方法。
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