JP2012168873A - 生産スケジュール立案装置及び生産スケジュール立案方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工場の能力及び大幅な操業変動を考慮し、所定の生産計画を達成するための生産スケジュールの立案を行うことを目的とする。
【解決手段】生産スケジュール立案装置は、各工程で用いる設備それぞれの処理量を記憶し、スケジュール通りの生産が行えなくなる要因の発生を考慮して、前記スケジュールに沿って生産のシミュレーションを行い、シミュレーションの結果から、納期遅れとなった製品及びその原因を検出し、前記要因が発生することを前提に、検出した製品を生産する工程で用いる設備及びその処理量に基づいて、納期を守るために取るべき指針を示す指標を作成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数工程によって製造される製品の生産スケジューリング技術に関し、特に、操業に変動があった場合であっても納期を遵守することができるようなスケジューリングを行う技術に関する。
複数工程からなる製品を製造する場合の生産管理においては、各工程に対して一定の標準時間を設定し、その値を利用する事で生産スケジュールを立案することが多い。
そして、スケジュールに則って操業を行い、工程の実績が標準時間から大きく外れてしまった場合には、その工程に対する標準時間を変更し、再スケジューリングを行うことで対処していた。
しかしながら、このような事後的な手法では、予定より遅れてしまった処理量を取り戻すことが出来ない場合があるので、再スケジューリングを行ったとしても手遅れとなり、製品の納期遅れ等の問題が発生してしまうことがあった。
そこで、スケジュール通りに操業ができない場合であっても、納期遅れ等の問題が発生しないようなスケジューリングの手法が提案されている。
例えば、標準時間の変動を積極的に考慮した手法が提案されている(特許文献1等参照)。この方法は、スケジュール立案に利用する各工程の処理時間に余裕を持たせるものである。
また、例えば、受注のキャンセル・仕様変更を考慮した手法も提案されている(特許文献2等参照)この方法は、工程に余力がある場合に、可能な範囲で製品の生産を前倒しするものである。
これらの手法によれば、工程の実績が標準時間より長くなった場合や、受注のキャンセルや仕様変更が発生した場合でも対応が可能となり、問題が発生する可能性が低いスケジュールを立案することができる。
特開2007−188306号公報 特開2008−139919号公報
しかし、このような手法により立案されたスケジュールでは、設備故障等による製造工期の大幅な遅れや品質異常トラブル等による再生産のような、大幅な操業変動が発生した場合には、納期遅れ等の問題を回避する事ができない。
また、標準時間に余裕を持たせたり、製造物の生産スケジュールの前倒しを行うという手法は、工場の能力に余裕が存在する場合にしか適用できない。
そこで、本発明は、工場の能力及び大幅な操業変動を考慮し、所定の生産計画を達成するための生産スケジュールの立案を行うことを目的とする。
本発明にかかる一態様では、生産スケジュール立案装置は、複数工程によって生産する製品を、期日までに生産するスケジュールを作成する生産スケジュール立案装置であって、各工程で用いる設備それぞれの処理量を記憶する設備能力記憶手段と、スケジュール通りの生産が行えなくなる要因の発生を考慮して、前記スケジュールに沿って生産のシミュレーションを行うシミュレーション手段と、シミュレーションの結果から、前記期日までに生産できなかった製品及びその原因を検出し、検出した製品を生産する工程で用いる設備及び前記設備能力記憶手段に記憶されているその処理量に基づいて、前記検出した製品を前記期日までに生産するために取るべき指針を示す指標を作成する指標作成手段とを備えることを特徴とする。
そして、本発明の他の一態様に係る生産スケジュール立案方法は、複数工程によって生産する製品を、期日までに生産するスケジュールを作成し、各工程で用いる設備それぞれの処理量を記憶する設備能力記憶手段を有する生産スケジュール立案装置で用いられる生産スケジュール立案方法であって、スケジュール通りの生産が行えなくなる要因の発生を考慮して、前記スケジュールに沿って生産のシミュレーションを行うシミュレーション工程と、シミュレーションの結果から、前記期日までに生産できなかった製品を検出し、検出した製品を生産する工程で用いる設備及び前記設備能力記憶手段に記憶されているその処理量に基づいて、前記検出した製品を前記期日までに生産するために取るべき指針を示す指標を作成する指標作成工程とを備えることを特徴とする。
このような構成の生産スケジュール立案装置及び生産スケジュール立案方法によれば、スケジュール通りの生産が行えなくなる要因を考慮したシミュレーションを行うので、より現実の工場に即した環境で計画をシミュレートできる。そのシミュレーションの結果、納期遅れが生じた場合には、各工程で用いる設備及び処理能力を基に、納期遅れが生じないようにする指針である指標を作成するので、所定の生産計画を達成するための生産スケジュールを立案する為の指標を作成することが可能となる。すなわち、指標に基づいて生産スケジュールを修正等すれば、必要最小限の余裕を持たせた計画修正を行うことができ、必要最小限の仕掛(余裕)を持たせた生産計画の立案が可能となることになる。
また、上述の生産スケジュール立案装置において、前記指標作成手段は、前記検出した製品を生産する工程のうち、工程で用いる設備の処理量を超えないで、前記原因を解消するために生産を早めるべき工程及びその工程納期を前記指標として作成することが好ましい。
この構成によれば、工程納期を早めるべき工程とその期間を指標として決定できるので、残業などのコスト増を引き起こす事なく、操業変動がある中でも、納期遅れを引き起こす事の無い生産スケジュールを立案することが可能となる。
また、上述の生産スケジュール立案装置において、前記指標決定手段は、工程で用いる設備の処理量を超えないで前記指標を作成することができないと判断した場合には、設備の処理量を超えて生産を行う工程及びその量を前記指標として作成することが好ましい。
この構成によれば、設備の能力に余裕がない場合には増産する工程及び量を指標として決定できるので、この指標を基に残業も考慮した生産スケジュールを立案する事が可能となる。つまり、工程納期を早めるだけでは不可能な場合であっても、納期遅れを引き起こす事の無い生産スケジュールを立案することが可能となる。
また、上述の生産スケジュール立案装置において、前記生産スケジュール立案装置は、更に、前記指標決定手段が作成した指標に基づいて、スケジュールを作成するスケジュール作成手段を備えることが好ましい。
この構成によれば、指標に基づいた生産スケジュールが立案できるので、生産スケジュールを自動立案でき、人手による計画作成の負荷を軽減し、さらに高速に計画を立案することが可能となる。
本発明にかかる生産スケジュール立案装置は、設備(工場)の能力及び大幅な操業変動を考慮し、所定の生産計画を達成するための生産スケジュールの立案を行うことができる。
実施形態における生産スケジュール立案装置の機能的構成を示すブロック図である。 実施形態における生産スケジュール立案装置のスケジュール立案処理を説明するためのフローチャートである。 生産ラインを説明するための図である。 図1に示す生産スケジュール立案装置における受注情報テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図1に示す生産スケジュール立案装置における設備情報テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図1に示す生産スケジュール立案装置における仕掛情報テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図1に示す生産スケジュール立案装置における外乱情報テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図1に示す生産スケジュール立案装置における通過工程情報テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 図1に示す生産スケジュール立案装置における初期小日程計画(スケジュール)の例を示す図である。 2日目終了後の修正結果の例を示す図である。 8日目終了後の実行結果の例を示す図である。 再作成した小日程計画(スケジュール)の例を示す図である。 第2例の外乱情報2テーブルの構成及び内容の例を示す図である。 第2例の4日目終了後の実行結果の例を示す図である。 第2例の8日目終了後の実行結果の例を示す図である。 第2例の再作成した小日程計画(スケジュール)の例を示す図である。
<実施形態1>
<概要>
多工程からなる生産ラインで複数種類の製品を生産する場合には、各工程での処理の完了が遅延すると、次工程以降の生産スケジュールに影響を与えることとなり、予定していた生産スケジュールを達成できない場合が生ずる。このような生産ラインとして、例えば鉄鋼・銅板・アルミ板等の素材系工場の生産ラインが挙げられる。
生産ラインには、スケジュールを乱す要因、すなわち、設備トラブル等の様々な外乱要素が存在する。従って、余裕の無いスケジュールを立案すると、外乱発生時にスケジュールが乱される割合が大きくなり、生産計画量や注文の納期を守ることが困難となる。
そこで、実際の工場運営においては、可能な範囲内で、ネック工程の前に仕掛を置く等、ある程度のバッファを設けた柔軟な工場運営を図り、外乱が発生してスケジュールが乱されたとしても生産計画量や注文の納期を守れるようにしている。
しかし、仕掛量が多くなれば、その分、生産開始から売上までの期間が長期化し、キャッシュフローが悪化することにもなる。
すなわち、外乱による生産スケジュールの乱れを吸収できるだけでなく、最小の仕掛で、納期を守り、生産計画量を達成することが出来るような生産スケジュールを立案する必要がある。
本実施形態の生産スケジュール立案装置は、各工程に起こり得る外乱、例えばその工程で用いる設備が故障する確率を考慮してシミュレーションを行う。まず、外乱が発生しないとして立案されたスケジュールに基づいて操業をシミュレートし、外乱が発生したら、外乱によって乱された生産量を取り戻すように予め決められた方法で再スケジュールを行い、シミュレーションを続行する。予め決められた方法とは、計画通りに生産できなかった工程において通常取る方法であり、例えば、設備の処理可能な範囲で増産するなどである。
そして、生産スケジュール立案装置は、シミュレーション結果を評価し、問題、例えば「ある注文の納品遅れ」が発生していた場合には、スケジュールの修正指標、すなわち、問題を回避するためには、スケジュールをどのように修正するかを示す指標、例えば「ある工程のある生産を1日前倒しで生産する」等を導き出す。
すなわち、外乱が発生する都度、その外乱によって引き起こされた操業の変動に対処するのではなく、外乱の発生確率やその影響等を考慮し、操業の変動がある中でも最小限の仕掛保有による納期を遵守する生産計画を立案するための指標を導き出す。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。
<構成>
図1は、生産スケジュール立案装置100の機能ブロックの構成を示す図である。
生産スケジュール立案装置100は、生産スケジュール立案処理部101、入力部102及び提示部103を備えて構成される。
入力部102は、生産スケジュールをシミュレートするプログラム等を起動するコマンド等の各種コマンド、及び、シミュレーションの実行等をする上で必要な各種データを生産スケジュール立案装置100に入力する機器である。例えば、キーボードやマウス等である。
提示部103は、入力部102から入力されたコマンドやデータ、及び、生産スケジュール立案装置100によってシミュレートされた操業結果や作成された修正指標等を提示(出力)する機器である。例えばCRTディスプレイ、LCD、有機ELディスプレイ、及び、プラズマディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等である。
生産スケジュール立案処理部101は、例えば、マイクロプロセッサおよびその周辺回路等を備えて構成され、機能的に、小日程計画立案部110、小日程計画修正部120、操業シミュレーション部130、操業結果評価部140、小日程計画評価部150、計画修正指標作成部160、大日程計画記憶部200、操業情報記憶部210、外乱情報記憶部220、小日程計画記憶部230、操業結果記憶部240及び計画修正指標記憶部250を備え、制御プログラムに従い入力部102、及び、提示部103を当該機能に応じてそれぞれ制御する。尚、生産スケジュール立案処理部101内の矢印は、機能ブロック間のデータの流れを表す。
小日程計画立案部110は、大日程計画記憶部200に記憶されている数か月程度の生産計画である大日程計画を読み出し、数週間の生産スケジュールである小日程計画を立案する機能を有する。また、シミュレーションの結果から導き出された指標を反映して、小日程計画を立案する機能も有する。立案された小日程計画は、小日程計画修正部120に渡される。
この小日程計画立案部110は、立案の際、操業情報記憶部210に記憶されている各種情報を読み出し、読み出した情報に基づいて小日程計画を立案する。また、シミュレーションの結果を反映して修正した小日程計画を作成する場合は、計画修正指標記憶部250に記憶されている指標を参照して立案する。尚、本実施形態では、小日程計画は最適化計算等の既知の技術を用いて小日程計画立案部110で作成することとするが、人手によって作成されてもよい。
小日程計画修正部120は、小日程計画立案部110から受け取った小日程計画を操業シミュレーション部130に渡してシミュレーションを依頼する。また、操業シミュレーション部130から操業状況を受け取ると、操業シミュレーション部130がシミュレートしていた小日程計画に修正を加えた新たな小日程計画を作成する機能を有する。
作成した新たな小日程計画は、操業シミュレーション部130に渡され、続きがシミュレートされる。また、小日程計画修正部120は、作成した小日程計画を小日程計画記憶部230に蓄積する。
操業シミュレーション部130は、実際の操業において発生する処理時間の遅延や設備故障などの操業変動が確率的に発生する状況を想定し、小日程計画修正部120から渡された小日程計画を実施した際にどのような結果になるのかシミュレートする機能を有する。シミュレーションにおける操業変動は、外乱情報記憶部220に記憶されている外乱情報に基づいて発生させる。
本実施形態におけるシミュレーションは、小日程計画修正部120と操業シミュレーション部130とが連携して行う。
詳細には、操業シミュレーション部130は、まず、小日程計画立案部110が作成した小日程計画を所定期間分ずつ、実施形態では2日分ずつシミュレートする。そして、そのシミュレート結果である2日分の操業状況を小日程計画修正部120に渡す。
小日程計画修正部120は、操業状況を参照し、操業変動によってスケジュール通りの操業がなされていないことを検出すると、その後のスケジュールを修正し、新たな小日程計画を作成し、操業シミュレーション部130に渡す。
操業シミュレーション部130は、渡された小日程計画に基づいて、続きのシミュレートを行う。そして、シミュレートした2日分の操業状況を小日程計画修正部120に渡すことを繰り返して、小日程計画の最後までシミュレートを行う。小日程計画の全行程のシミュレーションの結果である操業結果は、操業シミュレーション部130によって、操業結果記憶部240に記憶される。
操業結果評価部140は、操業結果記憶部240に記憶されている操業結果を評価する機能を有する。具体的には、スケジュールに問題が発生していないかを確認し、その結果を計画修正指標作成部160に通知する。例えば、シミュレートした小日程計画が、納期が決められている製品を生産するスケジュールであった場合は、納期遅れが発生していれば問題が発生していることになる。また、問題の原因を検出する。例えば、問題が納期遅れの場合、製品の最終工程での生産量が行われなかった日を検出するなどである。
小日程計画評価部150は、操業結果評価部140で問題が検出された場合に、小日程計画記憶部230に記憶されている小日程計画を参照し、検出された問題が発生した原因がスケジューリングされた最初の小日程計画を見つけ出す機能を有する。例えば、納期遅れの原因である日程が、最初にスケジューリングされた小日程計画を見つける。
計画修正指標作成部160は、小日程計画評価部150で検索した小日程計画における原因を解決できるようなスケジュールに修正するための指標を作成する機能を有する。指標を作成する際に、操業情報記憶部210に記憶されている工場の能力、例えば、1日に生産できる最大量等を考慮する。指標としては、例えば、ある工程の納期を早める、ある工程で残業して多めの量を生産する等である。
大日程計画記憶部200は、予め、数か月程度の生産計画である大日程計画を記憶しておく機能を有する。
操業情報記憶部210は、小日程計画立案部110での小日程計画の作成、及び、操業シミュレーション部130でのシミュレート等に必要な情報を、予め記憶しておく機能を有する。例えば、注文情報、設備能力の情報、生産ラインの情報等である。
外乱情報記憶部220は、発生し得る外乱要素とその確率を示す情報を、予め記憶しておく機能を有する。
小日程計画記憶部230は、小日程計画修正部120によって作成された小日程計画等を記憶しておく機能を有する。
操業結果記憶部240は、操業シミュレーション部130が小日程計画をシミュレートした結果である操業結果情報を記憶しておく機能を有する。
計画修正指標記憶部250は、計画修正指標作成部160が作成した指標を記憶しておく機能を有する。
これらの大日程計画記憶部200等の記憶部は、その用途に応じて、例えば、生産スケジュール立案処理部101のいわゆるワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等の揮発性の記憶素子、ROM(Read Only Memory)や書換え可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の記憶素子、ハードディスク等により構成される。
また、生産スケジュール立案処理部101は、ユーザから入力部102を介して入力されたコマンドに応じて、計画修正指標記憶部250や小日程計画記憶部230等の各記憶部の内容を提示部103に表示させたり、入力部102を介して記憶部の内容を作成、修正等を行う機能も有している。また、生産スケジュール立案処理部101は、各機能部を自動的に連続して実行させる以外に、ユーザから入力されたコマンドに応じて、ある機能部から実行させることや、ある機能部のみを実行させることができる機能を有する。例えば、小日程計画立案部110、小日程計画修正部120及び操業シミュレーション部130を実行させて操業結果記憶部240に複数の操業結果を記憶させた後で、操業結果評価部140、小日程計画評価部150及び計画修正指標作成部160を実行させて各操業結果の指標を作成させるなどである。
このような構成の生産スケジュール立案装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータを用いて構成可能であり、ハードディスク等の記憶部に格納されているシミュレーション方法をプログラムしたソフトウェアを実行することによって上述の操業シミュレーション部130がコンピュータに機能的に構成され、また、指標作成方法をプログラムしたソフトウェアを実行することによって上述の計画修正指標作成部160がコンピュータに機能的に構成される等する。尚、コンピュータには、操業シミュレーション部130や計画修正指標作成部160だけではなく、図1に示す他の機能部のうちの1または複数が構成されてもよい。
シミュレーション方法等をプログラムしたプログラムが生産スケジュール立案装置100のハードディスク等の記憶部に格納されていない場合には、これらを記録した記録媒体から外部記憶部を介して生産スケジュール立案装置100内の記憶部にインストールされるように構成してもよく、また、これらプログラムを管理するサーバ(不図示)からネットワーク及び通信インタフェース部を介して各プログラムがダウンロードされるように構成してもよい。また、大日程計画記憶部200等に記憶されているデータは、このデータを記憶した記録媒体によって外部記憶部を介して生産スケジュール立案装置100に入力されるように構成してもよく、また、ユーザからネットワーク及び通信インタフェース部を介して生産スケジュール立案装置100に入力されるように構成してもよい。
<生産スケジュールの対象>
ここで、生産スケジュール立案装置100が、スケジュールを立案する対象例について説明する。以下、この対象例についてスケジュールを立案する場合を説明する。
<生産ライン>
対象とする生産ラインは、計6台の設備、具体的には設備A〜設備Fによって構成される。
図3に示すように、共通ラインを経て、2ラインに分かれる構成となっている。但し、分かれた後の2つのラインで、共通の設備が存在するものとする。
「共通のライン」は、設備A及び設備Bから成る。また、分かれた後の「ライン1」は設備C及び設備Dから成り、「ライン2」は設備D、設備E及び設備Fから成る。分かれた後の2つのラインでの共通の設備は、設備Dである。
以下、設備Aを用いる工程を「工程A」、設備Bを用いる工程を「工程B」などというものとする。
ここで、ライン1では製品Aを、ライン2では製品Bを生産する。すなわち、製品Aは、工程A、工程B、工程C、工程Dの順の4つの工程で生産され、製品Bは、工程A、工程B、工程D、工程E、工程Fの順の5つの工程で生産される。
図8は、通過工程情報テーブル350の構成及び内容の例を示す図である。
通過工程情報テーブル350は、操業情報記憶部210に予め記憶され、小日程計画立案部110等によって参照される。
通過工程情報テーブル350は、製品番号351、工程No352及び使用設備353で構成される。
製品番号351は、複数の製品のうち、ある製品を特定し区別するための番号を示す。本実施形態では、製品番号351として、「製品A」及び「製品B」が設定されている。
尚、実施形態では、説明の便宜上、製品番号として製品名を用いるものとする。
工程No352は、製品番号351で示される製品を生産する工程の順序を示す。
例えば、「製品A」は上述のように4つの工程で生産されるので、製品番号351として「製品A」が設定されたレコードが4つ登録され、それぞれのレコードの工程No352として「1」〜「4」が設定されている。
使用設備353は、工程No352で示される工程で用いる設備を示す。
例えば、「製品A」は上述のように最初の工程で設備Aが用いられるので、製品番号351として「製品A」が、工程No352として「1」が設定されたレコードには、使用設備353として「設備A」が設定されている。
<注文>
製品A及び製品Bを、定期的に受注する状況を想定する。受注の状況を図4に示す。
図4は、受注情報テーブル310の構成及び内容の例を示す図である。
受注情報テーブル310は、操業情報記憶部210に予め記憶され、小日程計画立案部110等によって参照される。
受注情報テーブル310は、注文番号311、製品番号312、注文量313及び納期314で構成される。
注文番号311は、複数の注文のうち、ある注文を特定し区別するための番号を示す。
製品番号312は、注文番号311で示される注文に応じて生産する製品を示す。
注文量313は、注文番号311で示される注文において依頼された、製品番号312で示される製品の量を示す。
納期314は、注文番号311で示される注文において依頼された、製品番号312で示される製品の納期を示す。本実施形態では、シミュレーションを行うスケジュールの開始日を1日目として納期を示している。
例えば、注文番号311が「注文1」の注文では、製品番号312が「製品A」、注文量313が「20Ton」、納期314が「4日目」であるので、製品Aを20Ton、4日目に納品する必要がある。
<シミュレーションの操業制約>
操業シミュレーション部130及び小日程計画修正部120でシミュレーションを行う場合の条件を説明する。
工程内での段取り替え作業は、発生しないものとする。また、設備故障等が発生して操業変動が生じた場合は、当初予定していた計画に対し、操業実績にずれが生じるため、操業実績を補正するために再スケジューリングを行う。この補正のタイミングは、本実施形態では2日単位とする。また、本実施形態においては、設備故障が発生した場合のスケジュール補正は、「余力が存在する場合には、遅れを取り戻す」を基本方針とする。
また、各工程の終了後、次工程での処理開始に必要な工程間時間は一日必要とする。例えば、2番目の工程がN日目に処理された場合、3番目の工程はN+1日目以降に処理が可能となる。
設備毎の処理能力を図5に示す。
図5は、設備情報テーブル320の構成及び内容の例を示す図である。
設備情報テーブル320は、各設備の生産能力を示しており、操業情報記憶部210に予め記憶され、小日程計画立案部110等によって参照される。
設備情報テーブル320は、設備番号321、製品番号322及び処理能力323で構成される。
設備番号321は、複数の設備のうち、ある設備を特定し区別するための番号を示す。本実施形態では、設備番号321として、「設備A」〜「製品F」の6つの設備が設定されている。尚、実施形態では、説明の便宜上、設備番号として設備名を用いるものとする。
製品番号322は、設備番号321で示される設備で、生産できる製品を示す。
処理能力323は、設備番号321で示される設備で、製品番号322で示す製品を、1日で生産できる最大量を示す。
例えば、製品番号322として「設備A」、製品番号322として「製品A」が設定されたレコードには、処理能力323として「15[Ton/day]」が設定されているので、設備Aでは、製品Aを1日に15Ton生産できる。また、製品番号322として「設備A」、製品番号322として「製品B」が設定されたレコードには、処理能力323として「15[Ton/day]」が設定されているので、設備Aでは、製品Bを1日に15Ton生産できる。尚、本実施形態では、製品Aと製品Bとを同じ日に生産する場合は、製品Aと製品Bとを合わせて、製品Aの生産量と製品Bの生産量との多い方の量まで生産できるものとする。例えば、設備Aでは、製品Aと製品Bとを同日に生産する場合、製品Aの量と製品Bの量とを合わせて15Tonまで生産できる。
次に、設備毎の初期仕掛を図6に示す。
図6は、仕掛情報テーブル330の構成及び内容の例を示す図である。
仕掛情報テーブル330は、小日程計画立案部110が小日程計画を作成するときの各設備の初期仕掛量を示しており、操業情報記憶部210に予め記憶され、小日程計画立案部110等によって参照される。
仕掛情報テーブル330は、設備番号331、製品番号332及び初期仕掛333で構成される。
設備番号331は、複数の設備のうち、ある設備を特定し区別するための番号を示す。本実施形態では、設備番号321として、「設備A」〜「製品F」の6つの設備が設定されている。
製品番号332は、設備番号331で示される設備で、生産できる製品を示す。
初期仕掛333は、設備番号331で示される設備で、製品番号332で示す製品の、初期仕掛の量を示す。
例えば、製品番号331として「設備A」、製品番号332として「製品A」が設定されたレコードには、初期仕掛333「5Ton」が設定されているので、設備Aでは、製品Aを1日に5Tonから生産できる。
次に、操業変動を引き起こす要因である外乱を図7に示す。
図7は、外乱情報テーブル340の構成及び内容の例を示す図である。
外乱情報テーブル340は、生産ラインに生じ得るトラブルを示しており、シミュレーション前にユーザによって外乱情報記憶部220に記憶され、操業シミュレーション部130によって参照される。
外乱情報テーブル340は、設備番号341、外乱342及び確率343で構成される。
設備番号341は、複数の設備のうち、ある設備を特定し区別するための番号を示す。本実施形態では、設備番号321として、「設備A」〜「製品F」の6つの設備が設定されている。
外乱342は、設備番号341で示される設備で発生しうるトラブルの内容を示す。
確率343は、設備番号341で示される設備で、外乱342で示すトラブルが、発生する確率を示す。尚、本実施形態では、説明の便宜上、設備故障のみを取り扱い、設備は故障後一日で修理完了する。すなわち、N日目に外乱が発生したら、N+1日目には外乱は対処され、通常通りの処理が可能となる。また、外乱が発生したN日目は、処理が行われないものとする。
例えば、設備番号341として「設備A」が設定されているレコードには、外乱342として「設備故障」が設定され、確率343として「0%」が設定されているので、設備Aでは、設備故障は発生しない。また、設備番号341として「設備B」が設定されているレコードには、確率343として「10%」が設定されているので、「設備B」は、10日に一度は故障することになる。
上記条件は、1例であり、例えば、外乱として設備故障以外のトラブル、例えば生産の遅れが発生することとしてもよく、1つの設備に複数の外乱が発生することとしてもよい。また、設備故障時間や修理完了までの時間は、設備や外乱の内容に応じて可変であっても良い。
図7の外乱情報テーブル340は、設備Bのみが故障することを示しており、この外乱情報テーブル340を用いた生産スケジュール立案装置100の動作例を第1例として以下に説明し、複数の設備が故障する外乱情報2テーブル360を用いた動作例を第2例として後で説明する。第1例と第2例とでは、計画修正指標作成部160が作成する指標が異なるものとなる。
<第1例>
<動作>
以下、生産スケジュール立案装置100の動作について、図2、及び、図9〜図12を用いて説明する。
図2は、生産スケジュール立案装置100の生産スケジュール立案処理を説明するためのフローチャートである。
まず、ユーザは、シミュレーションを行うスケジュールを作成するために必要な情報をマスタファイル(不図示)から読み出して作成する。具体的には、シミュレーション対象の大日程計画を読み出して大日程計画記憶部200に記憶させる。また、シミュレーションに必要な情報を読み出して、受注情報テーブル310、設備情報テーブル320、仕掛情報テーブル330、通過工程情報テーブル350等を作成して操業情報記憶部210に記憶させる。尚、マスタファイルには、生産スケジュール立案装置100においてシミュレーションを行う際に必要な、さまざまな情報が記憶されているものとする。
生産スケジュール立案処理部101は、生産スケジュール立案処理に必要な各種情報及び大日程計画を操業情報記憶部210及び大日程計画記憶部200から読み出す(ステップS10)。
ユーザは、設備の外乱の発生確率を決定し、外乱情報テーブル340を作成して、外乱情報記憶部220に記憶させる(ステップS11)。
次に、小日程計画立案部110は、大日程計画記憶部200から読み出した大日程計画、操業情報記憶部210から読み出した受注情報テーブル310、設備情報テーブル320、仕掛情報テーブル330、通過工程情報テーブル350等を参照して、小日程計画を作成する(ステップS12)。
図9に、小日程計画立案部110が作成した小日程計画を示す。この小日程計画は8日間の計画である。以下、この小日程計画を「初期小日程計画」という。図9において、矢印は、各工程で生産された製品を次の工程に渡していくことを示している。例えば、1日目に設備Aで生産した製品B5Tonは、2日目に設備Bに渡されて(矢印24)、設備Bの工程が実行される。
受注情報テーブル310(図4参照)で示されるように、注文番号311が「注文1」で示される注文では(以下、単に「注文1」という。)、4日目に製品Aを20Ton納品する必要がある。従って、図9の小日程計画では、製品Aの最後の工程を行う設備Dが、1日目から4日目まで毎日、初期仕掛の量(図6参照)である5Tonずつ生産し、4日目に計20Tonの製品Aを納品できるように(処理20参照)、設備A、B、C、Dの処理を計画している。そして、5日目から8日目まで毎日5Tonずつ生産し、8日目に「注文3」の製品A20Tonを納品するよう計画している(処理22参照)。
同様に、製品Bの最後の工程を行う設備Fが1日目から製品Bを毎日5Tonずつ生産し、「注文2」の製品B20Tonを4日目に納品し(処理21参照)、5日目から毎日5Tonずつ生産し、「注文4」の製品B20Tonを8日目に納品するよう計画している(処理23参照)。
尚、図9では記載されていないが、設備A〜設備Fのそれぞれでは、1日目より前においても、1日目の各設備の生産と同様の生産がなされているものとする。
ステップS12において小日程計画を作成した小日程計画立案部110は、作成した小日程計画を小日程計画修正部120に渡す。
小日程計画を渡された小日程計画修正部120は、小日程計画立案部110から受け取った小日程計画は修正を行う必要がないので、そのまま小日程計画記憶部230に記憶させ、また、その小日程計画を操業シミュレーション部130に渡して、シミュレーションを行うよう指示する(ステップS13)。
指示を受けた操業シミュレーション部130は、小日程計画における一定期間、本実施形態では2日間シミュレートする(ステップS14、ステップS15:NO)。
操業シミュレーション部130は、小日程計画の2日目までのシミュレート結果である操業状況を、ワークファイルを介して小日程計画修正部120に渡す。
1日目と2日目との操業状況を受け取った小日程計画修正部120は、結果が予定通りであるか否かを判断する。
予定通りでない場合、小日程計画修正部120は、3日目から作成し直した新たな小日程計画を作成し、操業シミュレーション部130に渡して3日目からシミュレートするよう指示する。この新たな小日程計画は、小日程計画記憶部230に記憶される。
一方、結果がスケジュール通りである場合は、その旨を操業シミュレーション部130に通知し、現在の小日程計画の3日目からシミュレートするよう指示する。
操業シミュレーション部130は、外乱情報テーブル340(図7参照)で示される確率で設備毎に判定して、設備故障を発生させる。つまり、外乱情報テーブル340によれば、設備Bは平均10日に一度は故障する。操業シミュレーション部130は、設備故障の判定を、その日の開始時点で行う。故障と判定した場合には、<シミュレーションの操業制約>で説明したように、修理に丸一日かかるとし、その日に予定していた処理を実施しない。そして、操業を続ける。
2日目までシミュレートした結果及び修正した小日程計画を図10に示す。
図10において、塗りつぶし(ハッチング)がなされている処理は実行済みの処理を示す(図11等においても同様である。)。すなわち1日目と2日目の処理が、シミュレートが済んだ計画を示す。また、3日目からは、小日程計画修正部120が1日目と2日目との操業状況に基づいて作成し直した計画である。
図10における1日目と2日目との操業状況が、小日程計画修正部120に渡される。
小日程計画修正部120は、渡された操業状況と、図9で示す初期小日程計画の1日目と2日目との計画とを比較し、予定通りに生産が行われたかをチェックする。
小日程計画修正部120は、設備Bにおいて、2日目に設備故障が発生しており、製品Aを5Ton、製品Bを5Ton生産していないことを検出する(処理30参照)。
そこで、小日程計画修正部120は、3日目以降の計画を作り直すこととし、この遅れを取り戻すようなスケジューリングを行う。すなわち、処理出来なかった処理分を単純に後ろ倒しにするようスケジューリングする。
具体的には、3日目に製品Bを当初の計画に比べ5Ton追加して計10Ton(処理31参照)、4日目に製品Aを当初の計画に比べ5Ton追加して計10Ton(処理32参照)処理する計画を立てる。設備Bの処理能力は、1日当たり15Tonであるため(図5参照)、1日の生産量が15Tonを超えないように2日に分けて遅れを取り戻すように計画する。
また、この修正に伴い、設備C〜Fの工程の計画を修正している。
例えば、設備Cでは3日目に、設備Bが2日目に生産するはずであった製品Aが届かないので、材欠となり、処理を行わない(処理33参照)。しかし、設備Cの5日目では、設備Bの4日目に生産した製品A10Ton(処理32参照)が届くので、製品A10Tonを処理する(処理34参照)。また、設備Dの4日目では、設備Bの3日目に生産した製品B10Ton(処理31参照)が届くので、製品B10Tonを処理する(処理35参照)等である。
小日程計画修正部120は、図10に示す修正後の小日程計画を小日程計画記憶部230に記憶させ、また、操業シミュレーション部130に渡して3日目からのシミュレートを依頼する。
操業シミュレーション部130は、図10に示した修正後の小日程計画の3日目と4日目とをシミュレートし、操業状況を小日程計画修正部120に渡す(ステップS14、ステップS15:NO)。小日程計画修正部120は、操業状況が、図10に示す修正後の小日程計画とを比較し、予定通りに生産が行われたかをチェックする。予定通り行われている場合、その旨を操業シミュレーション部130に通知する(ステップS13)。予定通り行われている旨の通知を受けた操業シミュレーション部130は、図10に示す修正後の小日程計画の5日目と6日目とをシミュレートする(ステップS14)。
操業シミュレーション部130は、上述のようにステップS13〜ステップS15の処理(点線の矩形参照)を繰り返し、小日程計画を最後の8日目までシミュレートし(ステップS15:YES)、すべての日程を終えたシミュレート結果である操業結果を操業結果記憶部240に記憶させる(ステップS16)。
図11に、8日目までシミュレートした操業結果を示す。
図11に示す操業結果では、3日目から8日目までは操業変動がなく、順調に操業がなされている。
操業結果記憶部240に操業結果が記憶されると、操業結果評価部140によって、操業結果の評価が行われる(ステップS17)。
操業結果評価部140は、操業結果記憶部240に記憶されている操業結果を読み出し、この操業結果において、受注情報テーブル310(図4参照)の注文が達成されているかをチェックする。
詳細には、操業結果評価部140は、操業結果記憶部240に記憶されている操業結果を読み出し、受注情報テーブル310で示されている注文のうち、1日目〜8日目に納期がきている注文1〜4が達成されているかを評価する。すなわち、受注情報テーブル310における「注文1」〜「注文4」に対する納品が、図11に示す操業結果においてなされるかをチェックする。
4日目に製品Aを20Ton納品すべき「注文1」が、達成されていないことが検出される。設備Dの4日目で製品A5Tonが生産されていないため(処理40参照)、4日目で製品Aは15Tonしか納品できないからである。すなわち、5日目には、20Ton納品できるため、納期が1日遅れたことになる。
また、「注文1」の納期を守ることができなかった原因として、図11で示す操業結果において、設備Dが4日目に製品Aを生産しなかったことが検出される。
4日目に製品Bを20Ton納品すべき「注文2」は、達成されていることが検出される(処理42参照)。また、8日目に製品Aを20Ton納品すべき「注文3」は、達成されていることが検出され(処理41参照)、8日目に製品Bを20Ton納品すべき「注文4」も、達成されていることが検出される(処理43参照)。
本実施形態では、操業実績の評価は納期遅れの発生の有無のみで行い、外乱が発生していたとしても、納期遅れが発生していなければ特に問題としては認識しないものとする。
従って、操業結果評価部140は、操業結果の評価結果として、「注文1の納期が、1日遅れた」及びその原因「設備Dが4日目に製品Aを生産しなかった」を計画修正指標作成部160に通知する。
問題が発生したという評価である場合は(ステップS17:YES)、計画修正指標作成部160は、計画を修正するための指標を作成する(ステップS18)。
尚、問題が発生していないという評価である場合(ステップS17:NO)、処理を終了する。
ステップS18の修正指標の作成は、小日程計画評価部150及び計画修正指標作成部160が次の2段階で行う。
修正された小日程計画の評価を行い、この評価を基にした修正指標の作成である。
<修正された小日程計画の評価>
計画修正指標作成部160は、小日程計画評価部150に操業結果評価部140が出した評価結果「注文1の納期が、1日遅れた」と原因とを渡す。
評価結果及び原因を計画修正指標作成部160から渡された小日程計画評価部150は、「注文1」に関して問題が初めて発生した小日程計画を、小日程計画記憶部230に蓄積されている小日程計画から検索する。小日程計画評価部150は、検索した小日程計画を計画修正指標作成部160に渡す。
本実施形態では、「注文1」の納期を守ることができなかった原因は、図11で示す操業結果において、製品Aの最終工程である設備Dはスケジュール通りに生産を行ったが、4日目で製品Aが生産されなかった為である。よって、設備Dの4日目で製品Aが生産されないような小日程計画が立てられた最初の小日程計画を検索すると、図10に示す小日程計画が検索される。
<修正指標の作成>
計画修正指標作成部160は、小日程計画評価部150から渡された小日程計画(図10)から、原因を解決できるようなスケジュールに修正するための指標を作成する機能を有する。
計画修正指標作成部160は、小日程計画評価部150が検索した小日程計画(図10)における各設備の操業実績と各設備の処理能力とから、指標を作成する。
本実施形態では、注文1の納期遅れの原因は、設備Dでの処理量が納期を満たすための目標よりも低かったためである。設備Dでの処理量が不足した原因は、前工程からの供給が不十分であった事である。そこで、計画修正指標作成部160は、設備Dには能力に余裕のある期間がある場合は、前倒し処理が可能なため、「注文1の各工程での納期(工程納期)を、初期小日程計画の納期に比べ一日早めに設定する」という指標を作成し、設備Dに能力に余裕が無い場合には、「必要処理量を達成するための必要最低限の残業を設備Dに設定する」という指標を作成する。
以下、各設備の操業実績と処理能力との検討方法を説明する。
注文1の納期遅れが発生しているという事は、所定の期間、設備Dでは1日目〜4日目の処理量が不足していたということである。ここでもし、能力に余裕があるのに、処理量が不足していれば、その処理を前倒しすればよく、余裕が無ければ残業が必要となる。そこで、必要な処理量と設備能力(図5の設備情報テーブル320)を比較し、能力に余裕があったか、無かったかを判断する。
まず、小日程計画(図10)において、設備Dは、1日目〜4日目の製品Aの生産量は15Tonである。これは、初期小日程計画(図9)において計画されていた生産量は20Tonであるので、生産量が5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Dの処理能力は1日10Tonであることから(図5の設備情報テーブル320参照)、1日目〜4日目の最大生産量は40Tonである。しかし、1日目〜4日目の製品A、Bの生産量は計35Tonであるので、設備Dには不足量5Tonを処理できる余裕がある(余裕あり)。
次に、設備Dの前工程である設備Cでは、設備Dの1日目〜4日目の原料は−1日目〜3日目において生産される。設備Cにおける−1日目〜3日目の処理量は、製品Aの生産量は15Tonであり、初期小日程計画おいて計画されていた生産量より5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Cの処理能力は1日10Tonであることから、−1日目〜3日目の最大生産量は40Tonである。しかし、−1日目〜3日目の製品Aの生産量は計15Tonであるので、設備Cは不足量5Tonを処理できる余裕がある(余裕あり)。
次に、設備Cの前工程である設備Bでは、−2日目〜2日目の処理量は、製品Aの生産量は15Tonであり、初期小日程計画おいて計画されていた生産量より5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Bの処理能力は1日15Tonであることから、−2日目〜2日目の最大生産量は60Tonである。しかし、−2日目〜2日目の製品A、Bの生産量は30Tonであるので、設備Bは不足量5Tonを処理できる余裕がある(余裕あり)。
次に、設備Bの前工程である設備Aでは、−3日目〜1日目の処理量は、製品Aの生産量は20Tonであり、初期小日程計画おいて計画されていた生産量は充足している(処理量:OK)。また、設備Aの処理能力は1日15Tonであることから、−3日目〜1日目の最大生産量は60Tonである。また、−3日目〜1日目の製品A、Bの生産量は40Tonであので、設備Aは余裕がある(余裕あり)。
検討結果をまとめると、
設備A:処理量 OK:余裕あり
設備B:処理量 NG:余裕あり
設備C:処理量 NG:余裕あり
設備D:処理量 NG:余裕あり
となる。この結果から、設備A〜Cまで余裕があるので、前倒しして処理をすれば設備Dで20Tonを生産することができて納期遅れを解消できる可能性があることがわかる。
従って、今回のシミュレーションの結果では、前倒し処理が可能なため、製品A(注文1)の納期を1日前倒しすればよいこととなり、「注文1の各工程(工場内)での納期を、初期小日程計画の納期に比べ一日早めに設定する」が指標となる。
もし、設備Dの能力に余裕が無い場合には、「必要処理量を達成するための必要最低限の残業を設備Dに設定する」、というのが指標となる。
ステップS18において修正指標を作成した計画修正指標作成部160は、作成した指標を計画修正指標記憶部250に記憶させる。
ここで、外乱は確率的に発生するものなので、1度シミュレーションをした結果を基に作成した指標が、絶対的に正しいとは限らない。そこで初期小日程計画(図10参照)を用いて、複数回シミュレーションを実施し、発生する外乱の確立とその影響度、及びそれを是正するための修正指標の組み合わせを出力することが望ましい。すなわち、ステップS13〜ステップS18の処理を繰り返し行う。
そして、この結果からリスク・コストを考慮した上で採用すべき修正指標を決定する。
小日程計画立案部110は、適切な指標を決定し、再スケジューリングを行う(ステップS12)。例えば、最も発生確率が高い指標を採用する等の方法で、適切な指標を決定する。
そして、ユーザは、上述のシミュレーションを行った結果を基に、最適な小日程計画を決定する(ステップS19)。
本実施形態の例では、10通り上記シミュレーションの処理を繰り返した結果、例えば、設備Bが0回故障:4回、1回故障:4回、2回故障:2回、3回以上故障:0回というシミュレーション結果となったとする。
ここで、故障が0回の場合を想定するなら、初期小日程計画のままで生産を実施すればよく、故障1回を想定する場合は、注文1の納期を一日早めれば良いことになる。
計画修正指標記憶部250に記憶された指標のうち、「注文1の各工程(工場内)での納期を、初期小日程計画の納期に比べ一日早めに設定する」という指標を利用し、計画を自動作成し、実行した結果を図12に示す。この結果によれば、1日目〜3日目までに製品Aを20Ton生産しており、4日目に注文1の製品Aを20Ton納品できている(処理50参照)。すなわち、計画修正指標作成部160が作成した指標に基づいてスケジューリングを行うことで、設備故障が発生したとしても納期を遵守できるような計画を立案できることとなる。尚、計画の作成方法については、ユーザが作成してもよく、また、自動で作成してもよい。
<第2例>
計画修正指標作成部160が、「納期の前倒し」、「残業の設定」の両方を指標として出力する第2例を説明する。
第1例との違いは、外乱情報テーブル340(図7参照)の代わりに、図13の外乱情報2テーブル360を用いる点である。
外乱情報2テーブル360は、設備番号361、外乱362及び確率363で構成される。
設備番号361、外乱362及び確率363は、それぞれ、外乱情報テーブル340の設備番号341、外乱342及び確率343と同様の内容を示す。
設備番号361は、複数の設備のうち、ある設備を特定し区別するための番号を示す。
外乱362は、設備番号361で示される設備で発生しうるトラブルの内容を示し、確率363は、設備番号361で示される設備で、外乱362で示すトラブルが、発生する確率を示す。
外乱情報テーブル340との違いは、設備番号361として「設備D」が設定されているレコードの確率343として「5%」が設定されている点である。設備Dは、平均20日に1回は故障する設定となっている。すなわち、設備Bが10%の確率で故障することに加え、設備Dも5%の確率で故障することになる。
その他のシミュレーションの条件等は実施形態1と同様である。
<動作>
図2のフローチャートを参照しながら生産スケジュール立案装置100の動作を説明する。
図2のステップS12で、小日程計画立案部110が作成する初期小日程計画は、実施形態1と同様の図9に示すスケジュールとなる。
実施形態1と同様に、ステップS13〜ステップS15を繰り返して、8日分の小日程計画のシミュレーションを行う。
操業シミュレーション部130は、初期小日程計画を、外乱情報2テーブル360を用いて1日目と2日目とをシミュレートする(ステップS14)。
操業シミュレーション部130が1日目と2日目とをシミュレートした結果を、図10に示す。すなわち、実施形態1と同じように、設備Bが2日目に故障している。
小日程計画修正部120は、3日目以降について、図10に示すような小日程計画を立案する(ステップ13)。
次に、操業シミュレーション部130は、図10の小日程計画の3日目と4日目とをシミュレートする(ステップS14)。その結果である操業状況を図14に示す。
小日程計画修正部120は、設備Dが3日目に故障しており操業変動が生じていることを検出するが(処理60参照)、設備Dは、最大処理能力が10Tonである。従って、3日目の故障で処理できなかった分を増産することはできないので、設備Dのスケジュールの修正は行わない。但し、設備Dの操業変動に応じて、5日目以降のスケジュールを修正している。例えば、図10においては設備Eの5日目は製品Bを10Ton生産する計画となっていたが、図14では5Tonとなっている。設備Dの4日目には製品Bを5Ton生産しているからである。
操業シミュレーション部130は、シミュレーションを続け、すべての日程を終えたシミュレート結果である操業結果を操業結果記憶部240に記憶させる(ステップS16)。
図15に、8日目までシミュレートした操業結果を示す。
操業結果記憶部240に操業結果が記憶されると、操業結果の評価が行われる(ステップS17)。すなわち、操業結果評価部140は、操業結果記憶部240に記憶されている操業結果を読み出し、この操業結果において、受注情報テーブル310(図4参照)の注文が達成されているかをチェックする(ステップS17)。
図15に示す操業結果では、製品Aは4日目までに20Ton処理する必要があるが(注文1)、15Tonしか処理出来ておらず(納期遅れ発生、処理70参照)、製品Bは8日目までに40Ton処理する必要があるが(注文2:処理71参照、注文4:処理72参照)、35Tonしか処理出来ていない(納期遅れ発生、処理72参照)。
従って、操業結果評価部140は、操業結果の評価結果として、「注文1の納期が、1日遅れた」と「注文4の納期が、1日遅れた」とを計画修正指標作成部160に渡す。また、その原因として、注文1については、設備Dに設備故障が発生して3日目に製品Aが生産されなかったこと、注文4については、設備Fで5日目に製品Bが生産されなかったことを渡す。
次に、ステップS18の修正指標の作成を行う。
<修正された小日程計画の評価>
小日程計画評価部150は、「注文1」及び「注文4」に関して問題が初めて発生した小日程計画を、小日程計画記憶部230に蓄積されている小日程計画から検索する。
図15で示す操業結果において、注文1については、製品Aの最終工程である設備Dに設備故障が発生して3日目に製品Aが生産されなかった為に納期が守られなかったのであり、故障が発生しなければ納期は守られている(処理73参照)。注文4については、製品Bの最終工程である設備Fはスケジュール通りの生産を行ったが、5日目で製品Bが生産されなかった為に納期が守られなかった(処理74参照)。よって、設備Fの5日目で製品Bが生産されないような小日程計画が立てられた最初の小日程計画を検索すると、図14に示す小日程計画が検索される。
<修正指標の作成>
計画修正指標作成部160は、小日程計画評価部150で検索した小日程計画(図14)から、原因を解決できるようなスケジュールに修正するための指標を作成する。
ここで、製品Aと製品Bとに関する処理量設備能力を判断する。
まず、製品Aを検討すると、小日程計画(図14)において、設備Dは、1日目〜4日目の製品Aの生産量は15Tonであり生産量が5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Dの処理能力は1日10Tonであるが3日目が故障であるので、1日目〜4日目の最大生産量は30Tonである。そして、1日目〜4日目の製品A、Bの生産量は30Tonであるので、設備Dには余裕がない(余裕無し)。
次に、設備Dの前工程である設備Cでは、−1日目〜3日目の処理量は、製品Aの生産量は15Tonであり生産量が5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Cの処理能力は1日10Tonであることから、−1日目〜3日目の最大生産量は40Tonであるので、設備Cは不足量5Tonを処理できる余裕がある(余裕あり)。
次に、設備Cの前工程である設備Bでは、−2日目〜2日目の処理量は、製品Aの生産量は15Tonであり生産量が5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Bの処理能力は1日15Tonであるが2日目が故障であるので、−2日目〜2日目の最大生産量は45Tonである。しかし、−2日目〜2日目の製品A、Bの生産量は30Tonであるので、設備Bは不足量5Tonを処理できる余裕がある(余裕あり)。
次に、設備Bの前工程である設備Aでは、−3日目〜1日目の処理量は、製品Aの生産量は20Tonであり生産量は充足している(処理量:OK)。また、設備Aの処理能力は1日15Tonであることから、−3日目〜1日目の最大生産量は60Tonである。また、−3日目〜1日目の製品A、Bの生産量は40Tonであるので、設備Aは余裕がある(余裕あり)。
次に、製品Bを検討すると、設備Fは、5日目〜8日目の製品Bの生産量は15Tonであり生産量が5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Fの処理能力は1日10Tonであることから、5日目〜8日目の最大生産量は40Tonである。しかし、1日目〜4日目の製品Bの生産量は35Tonであるので、設備Dには不足量5Tonを処理できる余裕がある(余裕あり)。
次に、設備Fの前工程である設備Eでは、4日目〜7日目の処理量は、製品Bの生産量は15Tonであり生産量が5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Eの処理能力は1日10Tonであることから、4日目〜7日目の最大生産量は40Tonであるので、設備Eは不足量5Tonを処理できる余裕がある(余裕あり)。
次に、設備Eの前工程である設備Dでは、3日目〜6日目の処理量は、製品Bの生産量は15Tonであり生産量が5Ton不足している(処理量:NG)。また、設備Dの処理能力は1日10Tonであるが、3日目に故障していることから、3日目〜6日目の最大生産量は30Tonである。そして、3日目〜6日目の製品A、Bの生産量は30Tonであるので、設備Dは余裕がない(余裕無し)。
次に、設備Dの前工程である設備Bでは、2日目〜5日目の処理量は、製品Bの生産量は20Tonであり生産量は充足している(処理量:OK)。また、設備Bの処理能力は1日15Tonであり、2日目に故障していることから、2日目〜5日目の最大生産量は45Tonである。しかし、2日目〜5日目の製品A、Bの生産量は40Tonであるので、設備Bは余裕がある(余裕あり)。
次に、設備Bの前工程である設備Aでは、1日目〜4日目の処理量は、製品Bの生産量は20Tonであり生産量は充足している(処理量:OK)。また、設備Aの処理能力は1日15Tonであることから、1日目〜4日目の最大生産量は60Tonである。また、1日目〜4日目の製品A、Bの生産量は40Tonであので、設備Aは余裕がある(余裕あり)。
まとめると以下のようになる。
(設備) (製品A) (製品B) (能力)
設備A:処理量 OK:処理量 OK:余裕あり
設備B:処理量 NG:処理量 OK:余裕あり
設備C:処理量 NG: :余裕あり
設備D:処理量 NG:処理量 NG:余裕無し
設備E: 処理量 NG:余裕あり
設備F: 処理量 NG:余裕あり
ここで、設備Dに関しては、余裕が無く、処理量も不足しているため、残業が必要となる。ここで納期を考えると、1日目〜4日目の間に製品A5Ton分の残業と、1日目〜6日目の間に製品B5Ton分の残業とを設定する必要があり、これが残業に関する指標となる。
しかし、設備Dで残業を確保したとしても、前工程から製品が届かなければ意味が無い。製品Aに関しては、設備Dの前工程である設備B及び設備Cについては、余裕があり、先行生産することができる。従って、製品Aの納期を前倒しすることが可能であると判断できるので、これが納期に関する指標となる。
まとめると、「注文1の各工程(工場内)での納期を、初期小日程計画の納期に比べ一日早めに設定する」、「1日目〜4日目の間に製品A5Ton分の残業を設定する。」、「1日目〜6日目の間に製品B5Ton分の残業を設定する。」の3つが指標となる。
この指標を基に再スケジューリングを実施し(ステップS19)、外乱が発生するもとでスケジュールを実施した結果を図16に示す。結果として、残業が必要となっているが、納期遅れが発生しない操業結果となっている。
以上により、操業の変動がある中でも最小限の仕掛保有による納期を遵守する生産計画を立案する事が可能となる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
100 生産スケジュール立案装置
101 生産スケジュール立案処理部
102 入力部
103 提示部
110 小日程計画立案部
120 小日程計画修正部
130 操業シミュレーション部
140 操業結果評価部
150 小日程計画評価部
160 計画修正指標作成部
200 大日程計画記憶部
210 操業情報記憶部
220 外乱情報記憶部
230 小日程計画記憶部
240 操業結果記憶部
250 計画修正指標記憶部
310 受注情報テーブル
320 設備情報テーブル
330 仕掛情報テーブル
340 外乱情報テーブル
350 通過工程情報テーブル
360 外乱情報2テーブル

Claims (5)

  1. 複数工程によって生産する製品を、期日までに生産するスケジュールを作成する生産スケジュール立案装置であって、
    各工程で用いる設備それぞれの処理量を記憶する設備能力記憶手段と、
    スケジュール通りの生産が行えなくなる要因の発生を考慮して、前記スケジュールに沿って生産のシミュレーションを行うシミュレーション手段と、
    シミュレーションの結果から、前記期日までに生産できなかった製品及びその原因を検出し、検出した製品を生産する工程で用いる設備及び前記設備能力記憶手段に記憶されているその処理量に基づいて、前記検出した製品を前記期日までに生産するために取るべき指針を示す指標を作成する指標作成手段と
    を備えることを特徴とする生産スケジュール立案装置。
  2. 前記指標作成手段は、前記検出した製品を生産する工程のうち、工程で用いる設備の処理量を超えないで、前記原因を解消するために生産を早めるべき工程及びその工程納期を前記指標として作成すること
    を特徴とする請求項1に記載の生産スケジュール立案装置。
  3. 前記指標決定手段は、工程で用いる設備の処理量を超えないで前記指標を作成することができないと判断した場合には、設備の処理量を超えて生産を行う工程及びその量を前記指標として作成すること
    を特徴とする請求項2に記載の生産スケジュール立案装置。
  4. 前記生産スケジュール立案装置は、更に、前記指標決定手段が作成した指標に基づいて、スケジュールを作成するスケジュール作成手段を備えること
    を特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の生産スケジュール立案装置。
  5. 複数工程によって生産する製品を、期日までに生産するスケジュールを作成し、各工程で用いる設備それぞれの処理量を記憶する設備能力記憶手段を有する生産スケジュール立案装置で用いられる生産スケジュール立案方法であって、
    スケジュール通りの生産が行えなくなる要因の発生を考慮して、前記スケジュールに沿って生産のシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
    シミュレーションの結果から、前記期日までに生産できなかった製品を検出し、検出した製品を生産する工程で用いる設備及び前記設備能力記憶手段に記憶されているその処理量に基づいて、前記検出した製品を前記期日までに生産するために取るべき指針を示す指標を作成する指標作成工程と
    を備えることを特徴とする生産スケジュール立案方法。
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