JP2012168320A - 定着装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ローラと温度センサとの間に捕捉されたトナーや紙粉などの異物を、温度センサの検知精度を低下させることなく除去できる定着装置を提供する。
【解決手段】定着ローラ11と、この定着ローラ11に圧接してニップ部Nを形成する加圧ローラ12と、定着ローラ11を加熱するハロゲンヒータHと、定着ローラ11に接触してその表面温度を検出する温度センサ2と、温度センサ2に振動を与える振動発生手段7とを設ける。そして振動発生手段7によって温度センサ2に振動を与えて温度センサ2を清掃する。ここで、温度センサ2を板バネ21に取り付け、振動発生手段8からの振動を板バネを介して伝えてもよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、定着回転体と加圧回転体とが圧接して形成されるニップ部に被転写部材を通過させることによって、被転写部材上の未定着トナー像を加熱・加圧して被転写部材に溶融定着させる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、感光体表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像し、現像されたトナー画像を用紙などの被転写材に転写させた後、定着装置によって加熱・加圧してトナー画像を被転写材に定着させる。定着装置は、通常、圧接した一対のローラを有し、この一対のローラのニップ部に被転写材を通過させて加熱・加圧を行い、トナー画像を被転写材に溶融定着する。
定着装置は、少なくとも一方のローラを加熱する加熱源と、ローラの表面温度を検出する温度センサとを備え、被転写材と接するローラの表面温度が所定温度になるように制御される。温度センサとしてはサーミスタや熱電対などの測温体が通常用いられ、これら温度センサをローラ表面に接触させて測定する方式が簡易で確実な手段として広く用いられている。
ところが、定着装置のローラのニップ部を被転写材が通過する際に、被転写材に付着していたトナーや紙粉、現像キャリアなどがローラに付着することがある。そして、ローラに付着したこれらの異物は、温度センサのローラとの接触部に捕捉されることがある。当該接触部に異物が付着すると、温度センサの検出精度が低下すると共に、長期にわたる場合にはローラ表面を傷つけてしまうことがある。
そこで、特許文献1では、温度センサをローラの回転軸方向に移動させる機構又は温度センサをローラ表面から離れる位置へ回動させる機構を設けると共に、ローラの非定着領域又は温度センサが回動した位置に、耐熱ゴムや耐熱フェルトを表面に備えたクリーニング部を設けて、定着動作を一定枚数または一定時間行うごとに、温度センサをクリーニング部に移動又は回動させ、温度センサに付着した異物を除去する技術が提案されている。
特開平3-172885号公報
しかしながら、前記提案技術では、定着装置の周囲に、温度センサを移動又は回動させる機構及びクリーニング部を配置するための空間が必要であり、装置が小型化が図れないおそれがある。また、クリーニング部に異物等の汚れが累積的に溜まるので、使用と共にクリーニング性が低下するおそれがあり、これを回避するにはクリーニング部の定期的な交換あるいは清掃が必要となる。さらに、温度センサを回動させてローラから離間させる形態では、温度センサがローラから離間している間、安全のため通常は加熱源への通電はオフとされるので、ローラの表面温度が一時的に低下し、温度センサが元の位置に復帰後、ローラ表面温度を設定定着温度まで再加熱する間、次の画像形成動作を開始できない。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ローラ表面と温度検出手段の間に捕捉されたトナーや紙粉などの異物を、装置の大型化を招くことなく、しかも温度検出手段の機能を維持した状態で除去できる定着装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る定着装置は、定着回転体と、この定着回転体に圧接してニップ部を形成する加圧回転体と、前記定着回転体及び前記加圧回転体の少なくとも一方を加熱する熱源と、前記定着回転体又は前記加圧回転体に接触して回転体の表面温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段に振動を与える振動発生手段とを備え、前記振動発生手段によって前記温度検出手段に振動を与えて前記温度検出手段を清掃することを特徴とするものである。
ここで、温度検出手段を可撓性部材に取り付け、振動発生手段からの振動を可撓性部材を介して温度検出手段に伝えるのが好ましい。
また、温度検出手段の清掃をより効果的に行う観点からは、温度検出手段の回転体への接触圧力を可変とし、温度検出手段を清掃する際は、温度検出手段の接触圧力を通常よりも小さくするのが好ましい。
さらには、温度検出手段を清掃する際、回転体を回転させるのが好ましい。
温度検出手段を清掃する際、回転体の表面温度を150℃〜230℃の範囲とするのが好ましい。
そしてまた、温度検出手段の、回転体と接触する面の表面粗さを、回転体の表面粗さよりも小さくするのが好ましい。
振動発生手段によって温度検出手段に与える振動の周波数としては20Hz〜2kHzの範囲が好ましい。
また本発明によれば、前記のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明に係る定着装置及び画像形成装置では、定着回転体及び加圧回転体の一方に接触する温度検出手段に振動発生手段から振動を与えて、温度検出手段の回転体との接触部に捕捉されたトナーや紙粉などの異物を温度検出手段から除去するので、従来の装置のような温度検出手段の移動機構や回動機構を必要とせず装置の小型化が図れる。加えて、温度検出手段の温度検出機能を維持した状態で温度検出手段の清掃ができるので、従来のような温度検出手段の清掃間における回転体の一時的温度低下が起こらず、次の画像形成動作が迅速に行える。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す側断面図。 図1の画像形成装置に搭載されている定着装置の側断面図。 温度センサに振動を与えたときに、異物に働く力を模式的に示した説明図。 本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す側断面図。
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置について図に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1に、本発明の画像形成装置及び定着装置の概説図を示す。図1の画像形成装置100はタンデム型のカラー画像形成装置であって、原稿画像を読み取るイメージリーダー部200と、読み取った画像を転写材にプリントして再現するプリンタ部300と、プリント条件を入力したり装置の稼動状況を表示する操作表示部400とから構成される。イメージリーダー部200は、不図示の原稿ガラス板に載置された原稿の画像をスキャナを移動させながら読み取る公知のもので、読み取った画像データはイメージセンサにより色別に電気信号に変換されてプリンタ部300に送られる。また、画像形成装置100は、装置の動作を制御したり画像データを記憶する制御部60を備え、各種センサの情報や使用者の指示に応じて設計された仕様で駆動制御される。
プリンタ部300は電子写真方式で画像形成するもので、その略中央部に中間転写ユニット2が設置されている。この中間転写ユニット2は、中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21を張架する駆動ローラ23と従動ローラ22とを主要構成要素として備える。従動ローラ22はテンションローラとしての役割を果たし、中間転写ベルト21に張力を与える。駆動ローラ23は駆動モータMによって図において反時計回りに回転駆動し、これにより、中間転写ベルト21が回転し、従動ローラ22が従動回転する。従動ローラ22には、中間転写ベルト21を挟んでクリーニングブレード27が圧接している。クリーニングブレード27は、用紙(被転写材)Pに転写しなかった残留トナーを中間転写ベルト21表面から除去する。
中間転写ベルト21の下面水平部の下方には、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色に対応する4つの画像形成部30Y、30M、30C、30Kが並んで配置されている。各画像形成部では、感光体表面を均一に帯電させた後、電気信号に変換された画像データに応じて露光して静電潜像を形成し、形成された静電潜像をトナーで現像し可視像化する。そして、各色ごとに形成されたトナー像を中間転写ベルト21に1次転写して重ね合わせてフルカラーのトナー画像を形成する。なお、画像形成部30Y、30M、30C、30Kには、それぞれの色別のトナー容器31Y、31M、31C、31Kからトナーが補給される。
プリントする用紙Pはトレイ41に積層されており、最上の用紙Pから順に一枚ずつ搬送路に引き出され、中間転写ベルト21の回転とタイミングを合わせて駆動ローラ23と転写ローラ42とのニップ部(2次転写領域)に送られる。そして、中間転写ベルト21の表面に形成されたトナー画像が用紙Pに転写される。その後、用紙Pが定着装置1を通過する間に、トナー画像は加熱・加圧されて用紙Pに溶融定着し排紙トレイに排出される。
図2に、図1の画像形成装置に搭載されている定着装置1の概略構成図を示す。定着装置1は、定着ローラ11と加圧ローラ12とを備える。加圧ローラ12は、バネなどの不図示の付勢部材によって定着ローラ11側へ付勢され、定着ローラ11と圧接して定着ローラ11との間でニップ部Nを形成している。定着ローラ11は、不図示の回転駆動手段によって図中反時計回りに回転し、これによって加圧ローラ12は時計回りに従動回転する。
定着ローラ11は、円筒状に成形されてなる芯金111を備える。そして、芯金111の中心部の軸方向には、熱源としてのハロゲンヒータHが設けられている。芯金111の材質は、アルミニウムや鉄などの金属材料が好ましい。また、その厚さは、0.1〜5mmの範囲が好ましく、剛性と軽量化及びウォームアップ時間の短縮化等を考慮すると0.2〜1.5mmの範囲がより好ましい。また、表面の離型性を向上させるために、芯金111の表面に、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合樹脂)等のフッ素系材料からなるチューブを被着する、あるいは前記フッ素系材料でコーティング層を形成して表層としてもよい。表層の厚さは5〜100μmの範囲が好ましい。また、水との接触角は90度以上が好ましく、より好ましくは110度である。フッ素系チューブとしては、市販品の「PFA350-J」、「451HP-J」、「951HP Plus」(いずれも三井・デュポンケミカル社製)が好適に使用できる。また、ニップ部Nの幅を大きくするために、芯金111と表層との間に、弾性層をさらに設けてもよい。弾性層の材質としては、弾性と耐熱性を有するものが望ましく、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどが挙げられる。弾性層の厚さに特に限定はないが、通常は、0.05〜2mmの範囲が好ましい。
加圧ローラ12は、円筒状の芯金121の表面に、シリコーンゴムからなる弾性層122が形成され、その表面に表層としてのPFAチューブ123が被着されてなる。なお、芯金121及び弾性層122、表層123の好適態様は定着ローラ11の場合と同様である。
温度センサ(温度検出手段)2は、保持板22に一方端が固定された板バネ(可撓性部材)21の自由端に取り付けられている。そして、保持板22は、固定板24に軸23によって揺動可能に支持され、保持板22の他方端と固定板24との間には押しバネ25が介装されている。これにより、固定板22と共に板バネ21は押しバネ25によって軸23を中心として図において反時計回りの方向に付勢され、板バネ21の自由端に取り付けられている温度センサ2は定着ローラ11に圧接する。板バネ21には振動発生手段7が取り付けられており、振動発生手段7から発生した振動は板バネ21を介して温度センサ2に伝えられる。なお、温度センサ2の定着ローラ11に対する圧接力は、固定板24に取り付けられた調整ネジ26の回動による出入量により調整できる。
本発明で使用する温度センサ2は接触方式のセンサであればよく、例えば、サーミスタや熱電対、白金測温抵抗体、IC化温度センサ、サーモバイル、NCセンサなどが使用できる。
温度センサ2の定着ローラ11との接触部は、後述するように、摩擦抵抗の少ない薄膜素材で覆われており、定着ローラ11の表面に対して高い滑り性を有している。
本発明で使用する振動発生手段7は、電気信号によって伸縮して機械的な振動を板バネ21に生じさせるものであって、圧電材料のような従来公知の手段を用いることができる。
温度センサ2による検出温度は、制御装置60(図1に図示)に送られ、定着ローラ11の表面温度が所定の設定温度を維持するように、ハロゲンヒータHへの通電が入切制御される。未定着のトナー画像tが載った用紙Pは、トナー画像形成面が定着ローラ11側となるように、定着ローラ11と加圧ローラ12とのニップ部Nに搬送され、ニップ部Nを通過する間に、トナー画像tに対して加熱及び加圧がなされ、トナー画像tは用紙Pに溶融定着する。
このような定着装置にいて、ニップ部Nを用紙Pが通過する際に、トナーや紙粉、キャリアなどが用紙Pから遊離して定着ローラ11の表面に異物8として付着することがある。そして、定着ローラ21に付着した異物8の一部は、温度センサ2の定着ローラ11との接触部で捕捉され滞留する。
本発明者が行った実験結果によれば、温度センサ2の、定着ローラ11との接触部において異物8が捕捉されるかどうかは、温度センサ2の定着ローラ11に対する接触圧と密接な関係があった。すなわち、表1に示すように、温度センサ2の接触圧が0.4N(通常)及び0.3Nの場合には、温度センサ2の、定着ローラ11との接触部に異物8は捕捉され、接触圧が0.2N及び0.1Nの場合には異物8は捕捉されなかった。したがって、温度センサ2の、定着ローラ11との接触部において異物8が捕捉されないようにするには、温度センサ2の定着ローラ11に対する接触圧を、例えば0.2N以下とすればよいが、温度センサ2の接触圧を低くすると温度センサ2の温度検知精度が低下する。
そこで、本発明者は種々実験を繰り返した結果、温度センサ2の定着ローラ11に対する接触圧が通常値(例えば0.4N)であっても、温度センサ2に振動を与えると、温度センサ2と定着ローラ11との間に異物8は捕捉されず、また温度センサ2に捕捉されていた異物8も解放されて温度センサ2が清掃されることを見出し本発明をなすに至った。
すなわち、図2に示した構成の定着装置1を用いて、振動発生手段7を作動させて板バネ21を介して温度センサ2に振動を与えた。具体的には、温度センサ2の定着ローラ11に対する接触圧は通常値(0.4N)とした状態で、振動周波数を10Hz〜40Hzまで10Hzごとに変えて、温度センサ2の接触部で異物8が捕捉されるかどうかを目視により判断した。結果を表2に示す。
表2から理解されるように、振動発生手段7による振動周波数が10Hzの場合には温度センサ2によって異物8が捕捉されたが、振動周波数が20Hz以上の場合には、温度センサ2の接触圧が通常値(0.4N)であっても異物8は捕捉されなかった。なお、これら実験は、定着ローラ11の外径は20〜40mm、周速は70〜250mm/sの範囲で行ったものである。
このように温度センサ2に振動を与えることで、温度センサ2による異物8の捕捉を防止できるのは、次のような機構からではないかと本発明者は考えている。図3を参照しながらその機構を説明する。温度センサ2と定着ローラ11との間に捕捉された異物8には、定着ローラ11からの力(F1)と、温度センサ2からの力(F2)とが加わる。ここで、F1とF2とは下記式で表される。
F1=μ×P
F2=μ×P+E
μ:定着ローラと異物との間の摩擦係数
μ:温度センサと異物との間の摩擦係数
P:温度センサの接触圧
E:温度センサによる異物を保持する力
ここで、温度センサ2による異物8の捕捉を防止するために、前述のような滑り性の高いPTFEなどで定着ローラ11及び温度センサ2の表面を被覆し、定着ローラ11と温度センサ2の摩擦係数をμ>μとしても、通常、(μ−μ)P<Eであるため、F1<F2となって、温度センサ2と定着ローラ11との間に捕捉された異物8は除去されない。
一方、温度センサ2の接触圧Pを低くすると、温度センサ2による異物8の保持力Eも同時に小さくなり、例えば前述の表1に示すように、接触圧Pを0.2N以下にすると(μ−μ)P>Eとなって、F1>F2となり温度センサ2による異物8の捕捉が防止される。また、接触圧Pを通常の0.4Nとした状態であっても、温度センサ2に振動を与えると、接触圧Pが周期的に低下して(μ−μ)P>Eとなり、F1>F2となる時が周期的に生じ、温度センサ2による異物8の捕捉が防止される。
温度センサ2に与える振動は、低い周波数で大きい振幅の振動が好ましく、通常、20Hz〜2kHzの範囲が好ましい。なお、振動発生手段7の周波数や振幅を可変とし、画像形成枚数や装置設置環境などによって変えるようにしもよい。
定着ローラ11と温度センサ2の摩擦係数をμ>μとするには、例えば、温度センサ2の、定着ローラ11と接触する部分の表面粗さを、定着ローラ11の表面粗さよりも小さくすればよい。温度センサ2の、定着ローラ11と接触する部分の表面粗さとしては、例えば0.1μm以下が好ましく、定着ローラ11の表面粗さとしては0.3〜0.9μmの範囲が好ましい。なお、本明細書における「表面粗さ」はJIS B 0601に準拠して測定した算術平均粗さをいうものとする。温度センサ2、定着ローラ11と接触する部分及び定着ローラ11をこのような表面粗さにするには、定着ローラ11については、前述のように、フッ素系材料からなるチューブを被着する、あるいはフッ素系材料のコーティング層を表面に形成すればよい。また、温度センサ2については、定着ローラ11と接触する部分に前記フッ素系材料のシートを貼着するあるいはフッ素系材料を塗布してコーティング層を形成すればよい。
トナーなどの異物8は温度センサ2に固着しているので、温度センサ2の清掃を行う場合には、定着ローラ11の温度をトナーの溶融温度以上にするのが好ましい。通常、温度センサ2の清掃を行う場合の、定着ローラ11の温度としては150℃〜230℃の範囲が好適である。また、温度センサ2の清掃は、定着ローラ11を回転させながら行うのが好ましい。
温度センサ2の清掃は、画像形成処理の終了後に、次の画像形成処理がない場合には、定着ローラ11が回転停止する前に所定時間だけ行うのが好ましい。加えて、定着動作を一定枚数または一定時間行うごとに温度センサの清掃を行っても構わない。
図4に、本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す。この図に示す定着装置1aは、温度センサ2の接触圧を可変としたものである。自由端側に温度センサ2が取り付けられ、中間部に振動発生手段7が設けられた板バネ21が保持板22に固定されている。そして、保持板22の一方端はギア27の回転軸20に取り付けられている。ギア27は、モータ29によって回動するウォームギア28と歯合している。
このような構成の定着装置において、定着処理が可能な状態では、温度センサ2の接触圧は例えば0.4Nに設定されている。そして、温度センサ2を清掃する場合は、モータ29によってウォームギア28を回転させてギア27を時計回りに回転させて、板バネ21に加わる力を弱めて温度センサ2の接触圧を例えば0.1Nにする。この状態で振動発生手段7を動作させて温度センサを清掃する。表1に示したように、温度センサ2の接触圧を低くする方が、温度センサ2に捕捉された異物を除去しやすい。定着処理を再び行う場合には、モータ29によってウォームギア28を先程とは逆方向に回転させて、ギア27を反時計回りに回転させて、板バネ21に力を加えて温度センサ2の接触圧を通常値(例えば0.4N)に戻す。なお、温度センサ2の接触圧を低くている間、温度センサ2の検知精度が低下するおそれがあるが、清掃時間は短時間であり、定着ローラ11の熱容量によって定着ローラの温度変化は問題とならない範囲で収まる。
温度センサ2の接触圧を変化させる手段としては、ギア27とウォームギア28とを用いた前記実施形態に限定されるものではなく、例えばソレノイドを用いた構成など従来公知の手段を用いることができる。
以上説明した実施形態では、定着回転体として定着ローラ11を用い、加圧回転体として加圧ローラ12を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、定着回転体及び加圧回転体として無端状ベルトを用いた構成など従来公知の構成のものを用いることができる。
本発明に係る定着装置及び画像形成装置は、定着回転体及び加圧回転体の一方に接触する温度検出手段に振動発生手段から振動を与えて、温度検出手段の回転体との接触部に捕捉されたトナーや紙粉などの異物を温度検出手段から除去するので、従来の装置のような温度検出手段の移動機構や回動機構を必要とせず装置の小型化が図れる。加えて、温度検出手段の温度検出機能を維持した状態で温度検出手段の清掃ができるので、従来のような温度検出手段の清掃間における回転体の一時的温度低下が起こらず、次の画像形成動作が迅速に行え有用である。
1,1a 定着装置
2 温度センサ(温度検出手段)
7 振動発生手段
H ハロゲンヒータ(熱源)
N ニップ部
11 定着ローラ(定着回転体)
12 加圧ローラ(加圧回転体)
21 板バネ(可撓性部材)
100 画像形成装置

Claims (8)

  1. 定着回転体と、この定着回転体に圧接してニップ部を形成する加圧回転体と、前記定着回転体及び前記加圧回転体の少なくとも一方を加熱する熱源と、前記定着回転体又は前記加圧回転体に接触して回転体の表面温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段に振動を与える振動発生手段とを備え、
    前記振動発生手段によって前記温度検出手段に振動を与えて前記温度検出手段を清掃することを特徴とする定着装置。
  2. 前記温度検出手段は可撓性部材に取り付けられ、前記振動発生手段からの振動は前記可撓性部材を介して伝えられる請求項1記載の定着装置。
  3. 前記温度検出手段の前記回転体への接触圧力を可変とし、前記温度検出手段を清掃する際は、前記温度検出手段の接触圧力を通常よりも小さくする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 前記温度検出手段を清掃する際、前記回転体を回転させる請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記温度検出手段を清掃する際、前記回転体の表面温度を150℃〜230℃の範囲とする請求項1〜4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記温度検出手段の、前記回転体と接触する面の表面粗さが、前記回転体の表面粗さよりも小さい請求項1〜5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記振動発生手段によって前記温度検出手段に与える振動の周波数が20Hz〜2kHzの範囲である請求項1〜6のいずれかに記載の定着装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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