JP2012166621A - 自転車の使用ギア判定装置、自転車の使用ギア判定システム、自転車の使用ギア判定方法、およびプログラム - Google Patents

自転車の使用ギア判定装置、自転車の使用ギア判定システム、自転車の使用ギア判定方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】任意の自転車に取付けて、使用されているギアの組合せを判定する、自転車の使用ギア判定装置、自転車の使用ギア判定システム、自転車の使用ギア判定方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】自転車の使用ギア判定装置10は、クランクの回転に応じて回転する第1のギア55、及び上記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギア57の複数の組合せの中から選択された組合せを用いて駆動される自転車50の、上記第1のギアと上記第2のギアとのギア比を、上記クランクの回転速度及び上記車輪の回転速度に基づいて算出するギア比算出部154と、上記自転車が有する上記第1のギア及び上記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、上記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、上記自転車が使用している上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを判定する判定部155とを有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、自転車の使用ギア判定装置、自転車の使用ギア判定システム、自転車の使用ギア判定方法、およびプログラムに関する。
多段ギアを切替えて走行することのできる自転車は、前方及び後方にそれぞれ有するギアの組合せによって、ペダル1回転当たりの車輪の回転数を変更することができる。このような自転車のユーザは、走行している道の状態によって使用するギアの組合せを変更することによって、効率のよい走行を行うことができる。
このため、このような自転車のユーザは、現在使用しているギアの組合せを知りたいという要求を持っている。例えば、特許文献1には、シフト制御装置とディレイラの間のケーブルに機械的に介在する装置により現在用いられている前方ギアおよび後方ギアをインジケータに表示することが記載されている。
特開2003−246288号公報
しかし、上記特許文献1に記載の装置は、シフト制御装置とディレイラの間のケーブルに機械的に介在する必要があるために、任意の自転車に取付けて用いることはできないという問題があった。また、ケーブルに撓みがありギアシフト操作に応じて確実にギアの変更がされていない場合には、検出されたギアの組合せと実際に用いられているギアの組合せとが異なる場合があるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、任意の自転車に取付けて、使用されているギアの組合せを判定することが可能な、新規かつ改良された自転車の使用ギア判定装置、自転車の使用ギア判定システム、自転車の使用ギア判定方法、およびプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、クランクの回転に応じて回転する第1のギア、及び上記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギアの複数の組合せの中から選択された組合せを用いて駆動される自転車の、上記第1のギアと上記第2のギアとのギア比を、上記クランクの回転速度及び上記車輪の回転速度に基づいて算出するギア比算出部と、上記自転車が有する上記第1のギア及び上記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、上記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、上記自転車が使用している上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを判定する判定部とを有する、自転車の使用ギア判定装置が提供される。
かかる構成によれば、自転車のギア比をクランクの回転速度と車輪の回転速度とに基づいて算出することができる。そして、ギア比とギアの組合せとの対応を示す対応情報に基づいて、算出したギア比から自転車が現時点において使用しているギアの組合せを判定することができる。クランクの回転速度と車輪の回転速度とは、センサによって取得することができる。例えばクランクの回転速度及び車輪の回転速度をそれぞれ非接触で検出するセンサを用いれば、自転車の種類を問わずに、使用ギアを判定することができる。かかる構成によれば、ユーザは、自転車と使用ギア判定装置とを別途購入して組み合わせて用いることができる。このため、使用ギアを表示する機能を用いたいユーザの自転車の選択肢の幅が広がる。
また、上記第1のギア及び上記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおける上記クランク回転速度及び上記車輪回転速度の実測値に基づいて上記ギア比を算出することにより、上記対応情報を生成する対応情報生成部をさらに有してもよい。
また、上記判定部により判定された、上記自転車が用いている上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せ情報を出力する出力部をさらに有してもよい。
また、上記出力部は、上記自転車が有する上記第1のギアの段数のうちの上記自転車が用いている上記第1のギアの段数と、上記自転車が有する上記第2のギアの段数のうちの上記自転車が用いている上記第2のギアの段数と、をメータ表示することにより、上記組合せ情報を出力してもよい。
また、上記出力部は、上記組合せ情報を音声出力してもよい。
また、上記判定部は、上記対応情報のうち、上記ギア比算出部により算出されたギア比と近い値を有する上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを抽出することにより、上記自転車が使用している上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを判定してもよい。
また、上記自転車は、互いに歯数が異なる複数の種類の上記第1のギアと、互いに歯数が異なる複数の種類の上記第2のギアとを有し、上記判定部は、複数の上記組合せが抽出された場合に、ギアシフト前に使用していた上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せから、抽出された上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せに変更するために必要なギアシフト数に基づいて、上記自転車が使用している上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを判定してもよい。
また、上記自転車が使用する上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せの履歴情報を記録する履歴情報作成部をさらに有してもよい。
また、上記履歴情報に基づいて、上記自転車が使用する上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを変更した変更地点を地図に重畳して表示させる表示部、をさらに有してもよい。
また、上記表示部は、上記変更地点と共に上記自転車が使用した上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せ情報をさらに表示させてもよい。
また、上記自転車の現在の位置情報を取得する位置情報取得部と、上記位置情報に基づいて、経路を案内するナビゲーション部とをさらに有してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、クランクの回転に応じて回転する第1のギア、及び上記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギアの複数の組合せの中から選択された組合せを用いて駆動される自転車の上記クランクの回転速度を検知するケイデンスセンサと、上記自転車の上記車輪の回転速度を検知するスピードセンサと、上記クランクの回転速度と上記車輪の回転速度とに基づいて、上記第1のギアと上記第2のギアとのギア比を算出するギア比算出部と、上記自転車が有する上記第1のギア及び上記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、上記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、上記自転車が使用している上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを判定する判定部と、を有する自転車の使用ギア判定装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、クランクの回転に応じて回転する第1のギア、及び上記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギアの複数の組合せの中から選択された組合せを使用して駆動される自転車の、上記クランクの回転速度を取得するステップと、上記車輪の回転速度を取得するステップと、上記クランクの回転速度、及び上記車輪の回転速度に基づいて、上記第1のギアと上記第2のギアとのギア比を算出するステップと、上記自転車が有する上記第1のギア及び上記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、上記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、上記自転車が使用している上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを判定するステップと、を含む、自転車の使用ギア判定方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、クランクの回転に応じて回転する第1のギア、及び上記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギアの複数の組合せのうち選択された組合せを用いて駆動される自転車の、上記第1のギアと上記第2のギアとのギア比を、上記クランクの回転速度及び上記車輪の回転速度に基づいて算出するギア比算出部と、上記自転車が有する上記第1のギア及び上記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、上記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、上記自転車が使用している上記第1のギア及び上記第2のギアの組合せを判定する判定部とを有する、自転車の使用ギア判定装置として機能させるための、プログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、任意の自転車に取付けて、使用されているギアの組合せを判定することが可能な、自転車の使用ギア判定装置、自転車の使用ギア判定システム、自転車の使用ギア判定方法、およびプログラムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るPNDの外観図である。 同実施形態に係るPNDを自転車に設置した場合の外観を示す外観図である。 自転車の駆動と使用ギアとの関係について説明するための説明図である。 同実施形態に係るPNDの機能構成を示すブロック図である。 同実施形態に係るPNDと各種センサの設置例を示す説明図である。 同実施形態に係るPND周りの座標系を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDのナビゲーション部の詳細な機能構成を示すブロック図である。 自転車のギアの組合せとギア比の対応の一例を示す表である。 同実施形態に係るPNDの使用ギア表示画面の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの使用ギア表示画面の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの計測モード開始準備処理を示すフローチャートである。 同実施形態に係るPNDの計測モード動作時の割込処理を示すフローチャートである。 自転車のギアの組合せとギア比の対応の一例を示すグラフである。 同実施形態に係るPNDの初期設定方法選択画面の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの歯数入力画面の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の自転車設置準備を促す準備画面の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の前方ギアの設定を促す準備画面の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の後方ギアの設定を促す準備画面の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の実測画面の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の後方ギアの設定を促す準備画面の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の実測画面の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の前方ギアの設定を促す準備画面の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の実測画面の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の前方ギアの設定を促す準備画面の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の実測画面の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るPNDの実測方法によるギア比の補間について説明するための説明図である。 同実施形態に係るPNDのギアシフト地点の表示画面の一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る携帯電話の外観図である。 同実施形態に係る携帯電話の機能構成を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態(PNDへの適用例)
1−1.概要
1−2.構成
1−3.使用ギアの判定
1−4.対応情報の生成(初期設定)
1−5.履歴情報の作成
2.第2の実施形態(携帯電話への適用例)
<1.第1の実施形態(PNDへの適用例)>
[1−1.概要]
まず、本発明の第1の実施形態として、「自転車の使用ギア判定システム」について、自転車の使用ギア判定装置の一例であるPND(Personal Navigation Device)を用いた場合について図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るPNDの外観図である。図2は、本実施形態に係るPNDを自転車に設置した場合の外観を示す外観図である。図3は、自転車の駆動と使用ギアとの関係について説明するための説明図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る自転車の使用ギア判定装置の一例であるPND10の外観例が示される。PND10は、目的地までの経路を案内するナビゲーション機能を有し、位置情報に対応付けられた各種の情報をユーザに提供する機能を有する。PND10は、その前面に各種の情報を提供する情報提供画面を含む画像を表示する表示部12を有し、車両のダッシュボード上に吸盤16を介して取付けられたクレードル14aによってその筐体が保持される。PND10は、クレードル14aに容易に取付けることができるとともに、取り外しすることも可能である。このPND10は、PND10自身の現在の位置情報を取得する機能を有するとともに、地図データを記憶している。このため、PND10は、地図上に現在位置の情報を重畳して表示部12に表示させることができる。
また、PND10は、車載モード、徒歩モード、及び自転車モードの複数の動作モードを有する。そして、PND10は、図2に示されるように、自転車用のクレードル14bを用いることによって、自転車50に取付けて使用することができる。このPND10は、例えば、自転車50のハンドル51部分に取付けて使用される。このとき、PND10は、ユーザが自転車50に乗って走行しているときに、PND10の画面12を見るために行う視線移動が少なくなる位置に設置されることが好ましい。
自転車モードで動作するPND10は、自転車50で走行する場合に都合のよい道を選択して経路を案内することができる。例えば、PND10は、自転車モードで動作するとき、自動車などの車両では通ることのできない道を案内する経路の候補として経路を探索することができる。また、PND10は、自転車の走行スピード、走行距離、及び消費カロリーなどの情報を表示することもできる。さらに、本実施形態においてPND10は、前方ギアと後方ギアとをそれぞれ複数段有する自転車50に取付けて用いる際に有用な情報を提供することができる。
ここで、図3を参照しながら、自転車の駆動の仕組みについて簡単に説明する。なお、ここでは説明の簡略化のために、前方ギア55と後方ギア57とがそれぞれ1つ示されている。しかし、実際には自転車50は、前方ギア55と後方ギア57とそれぞれ複数有している。なお、前方ギア55は、クランクの回転に応じて回転する第1のギアの一例であり、後方ギア57は、前方ギア55の回転に応じて回転すると共に、車輪を回転させる第2のギアの一例である。また、ここではギアという言葉を用いるが、一般的に自転車に用いられている、チェーンと組み合わせて動力を伝える歯車は、スプロケットと呼ばれる。このため、前方ギア55は、フロントスプロケット、又はクランクスプロケットとも呼ばれる。また、後方ギア57は、リアスプロケット、又は後輪スプロケットとも呼ばれる。
ユーザが、ペダル53を漕ぐと、クランク54が回転する。このクランク54の回転に応じて、前方ギア55は回転する。前方ギア55が回転すると、前方ギア55の歯と噛合うローラーチェーン56が回転する。さらに、ローラーチェーン56が回転すると、このローラーチェーン56と噛合う後方ギア57が回転する。後方ギア57は、後輪と連結されている。このため、後方ギア57が回転すると、後輪が回転する。
このとき、ペダル53一回転当たりの後輪の回転数は、前方ギア55と後方ギア57との歯数の比によって決まる。例えば、前方ギア55の歯数が50で後方ギア57の歯数が25の場合、ペダル53を一回転させるとスプロケット54及び前方ギア55が一回転し、後方ギア57及び後輪は二回転する。ギア比の値は、次の(数式1)で求められるため、この場合のギア比は「2」となる。
ギア比=前方ギアの歯数/後方ギアの歯数 …(数式1)
つまり、ギア比が高いほど、ペダル53一回転当たりの後輪の回転数が上がる。つまり、ギア比が高いほど、同じ回転スピードでペダル53を漕いだ場合の自転車50の走行スピードが上がる。しかし、ギア比が高くなると、回転数が得られる代わりに駆動力(トルク)は失われる。このため、ギア比が高くなると、クランク54を回す脚への負担が大きくなる。特に、走り始め又は上り坂のように駆動力が必要な場合には、高いギア比で走行することは難しい。また、低いギア比で平坦な道を走行すると、ペダルを漕ぐ回転数の割りにスピードを出すことができず、エネルギー効率が悪い。このため、走行する道の状態に応じて用いるギアの組合せの変更(以下、ギアシフトと呼ぶ)を適切に行うことにより、エネルギー効率を高めることができる。
エネルギー効率に関して言えば、ペダル53及びクランク54の回転数が一定になるように走ると、エネルギー効率が高いと言われている。ペダル53及びクランク54の毎分回転数は、ケイデンスと呼ばれる。高いエネルギー効率で走行しようとすると、自転車50のユーザは、このケイデンス値を参照しながら、或いは、自身でペダル53の回転速度を感じながら、使用するギアの組合せを適切に選択することが重要である。特に、競技レースなどにおいては、このギアの選択及びギアシフトのタイミングが競技結果をも左右する。また、高速で自転車走行しているユーザは、なるべく視線移動を少なくしたいという要求を有している。これは、視線移動によって、走行スピードが落ちてしまったり、コースを誤ってしまう可能性などが考えられるためである。そこで、PND10は、図2に示すように使用ギアの組合せ情報を表示や音声によって出力する。このときPND10が自転車50のハンドル51の上部に突き出るように設置されていると、ユーザの視線移動が少なくて済む。また、音声出力により使用ギアの組合せ情報が提供されれば、ユーザは、視線を移動しなくても現在使用しているギアの組合せを知ることができる。
従来、現時点において使用しているギアの組合せは、通常左右のハンドル51部分に設置されているギアシフト操作するためのシフトレバーに表示される数字により段数が確認されていた。この場合、左右のシフトレバーをそれぞれ確認しなければならず、視線移動が大きい。このため、上述の特許文献1に示すように、シフト制御装置とディレイラの間のケーブルに機械的に介在する装置により使用ギアの組合せを検出して表示するシステムが提案されている。しかし、この場合には、特殊な装置に対応する自転車又は変速システムを購入する必要があり、既に使用している自転車に後から設置することが困難であった。そこで、本実施形態に係るPND10は、スピードセンサ及びケイデンスセンサを用いることにより、あらゆる自転車に設置することができる自転車の使用ギア判定装置として機能する。かかる機能を実現するための一例であるPND10の構成について、次に説明される。
[1−2.構成]
次に、図4〜図10を参照しながらPND10の機能構成について説明する。図4は、本実施形態に係るPNDの機能構成を示すブロック図である。図5は、本実施形態に係るPNDと各種センサの設置例を示す説明図である。図6は、本実施形態に係るPND周りの座標系を示す説明図である。図7は、本実施形態に係るPNDのナビゲーション部の詳細な機能構成を示すブロック図である。図8は、自転車のギアの組合せとギア比の対応の一例を示す表である。図9は、本実施形態に係るPNDの使用ギア表示画面の一例を示す説明図である。図10は、本実施形態に係るPNDの使用ギア表示画面の他の一例を示す説明図である。
PND10は、表示部12と、記憶部102と、操作部104と、音声出力部106と、接続インタフェース108と、ナビゲーション機能ユニット110とを主に有する。
ナビゲーション機能ユニット110は、GPSアンテナ112と、Z軸ジャイロセンサ114と、Y軸ジャイロセンサ116と、3軸加速度センサ118と、地磁気センサ120と、気圧センサ122と、GPS処理部132と、角度算出部134と、位置算出部136と、速度算出部138と、姿勢角検出部140と、方位算出部142と、高度算出部144と、制御部150とを主に有する。
表示部12は、例えば、地図データに現在位置を示す情報を重畳した画面を出力する表示装置である。この表示部12は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示装置であってもよい。
記憶部102は、PND10が動作するためのプログラムや、地図データなどを記憶する記憶媒体である。なお、この記憶部102は、例えば、Flash ROM(又はFlash Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)などの不揮発性メモリ、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどの磁気ディスク、CD(Compact Disc)、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))などの光ディスク、並びに、MO(Magneto Optical)ディスクなどの記憶媒体であってもよい。
操作部104は、ユーザによる操作指示を受付け、その操作内容をナビゲーション機能ユニット110に出力する。ユーザによる操作指示としては、例えば、目的地の設定、地図の拡大および縮小、音声案内設定、画面表示設定などが挙げられる。この操作部104は、表示部12と一体的に設けられるタッチスクリーンであってもよい。或いは、操作部104は、ボタン、スイッチ、およびレバーなど、表示部12と分離して設けられる物理的構成であってもよい。また、操作部104は、リモートコントローラから送信されたユーザによる操作指示を示す信号を検出する信号受信部であってもよい。
音声出力部106は、音声データを出力する出力装置であり、例えば、スピーカなどであってよい。この音声出力部106は、例えば、ナビゲーションにかかる音声ガイダンスを出力する。ユーザは、この音声ガイダンスを聞くことにより表示部12を見なくても進むべき経路を知ることができる。また、本実施形態において音声出力部106は、自転車50が現時点において使用している使用ギアの組合せ情報を出力することもできる。
接続インタフェース部108は、スピードセンサ60及びケイデンスセンサ70と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース部108は、スピードセンサ60が出力するスピードパルス信号を受信し、受信した情報を制御部150に入力する。また、接続インタフェース部108は、ケイデンスセンサ70が出力するケイデンスパルス信号を受信し、受信した情報を制御部150に入力する。ここで、スピードセンサ60及びケイデンスセンサ70は、例えば図5に示されるように自転車50に設置される。すなわち、スピードセンサ60は、後輪52の回転スピードを計測することができる位置に設置される。スピードセンサ60は、後輪52が1回転する毎にスピードパルス信号を出力する。PND10は、このスピードパルス信号のパルス間隔を検出することによって、後輪52の回転スピードすなわち自転車50の走行スピードを検出することができる。ケイデンスセンサ70は、クランク54の回転スピードを計測することができる位置に設置される。ケイデンスセンサ70は、クランク54が一回転する毎にケイデンスパルス信号を出力する。PND10は、このケイデンスパルス信号のパルス間隔を検出することによって、クランク54の回転スピード、すなわちケイデンスを検出することができる。
なお、ここで用いられるスピードセンサ60及びケイデンスセンサ70は、非接触で検出することができるセンサであることが好ましい。スピードセンサ60及びケイデンスセンサ70は、非接触で回転速度を検出することができるセンサであることにより、任意の自転車50に設置することができる。
GPSアンテナ112は、複数のGPS衛星からのGPS信号を受信することができ、受信したGPS信号をGPS処理部132に入力する。なお、ここで受信されるGPS信号には、GPS衛星の軌道を示す軌道データと、信号の送信時刻などの情報が含まれている。
GPS処理部132は、GPSアンテナ112から入力された複数のGPS信号に基づいて当該PND10の現在位置を示す位置情報を算出し、算出した位置情報を制御部150に供給する。具体的には、GPS処理部132は、複数のGPS信号をそれぞれ復調することにより得られる軌道データから各GPS衛星の位置を算出し、GPS信号の送信時刻と受信時刻との差分から各GPS衛星から当該PND10との距離を算出する。そして、算出された各GPS衛星の位置と、各GPS衛星から当該PND10までの距離とに基づいて、現在の3次元位置が算出される。
ナビゲーション機能ユニット110は、上記のGPSアンテナ112とGPS処理部132による絶対位置取得機能に加えて、各種のセンサを用いた相対位置取得機能を有する。この相対位置の情報は、絶対位置を取得することができない状況、即ち、GPS信号を受信することができない位置にPND10が存在している状況において用いられても良い。または、相対位置の情報は、絶対位置の情報と合わせて用いられても良い。
Z軸ジャイロセンサ114は、PND10が旋回しているときのZ軸周りの回転角の変化する速度(角速度)であるヨーレートωを電圧値として検出する機能を有するセンサである。Z軸ジャイロセンサ114は、このヨーレートを例えば50Hzのサンプリング周波数で検出して、検出されたヨーレートを示すデータを角度算出部134に入力する。なお、図6に示したように、Z軸は鉛直方向に対応する。そして、X軸はPND10の進行方向に対応し、Y軸はX軸に直交する水平方向に対応する。
角度算出部134は、Z軸ジャイロセンサ114から入力されたヨーレートωにサンプリング周期(例えば、ここでは0.02s)を積算することにより、PND10が旋回したときの角度θを算出し、その角度θが示された角度データを位置算出部136に入力する。
Y軸ジャイロセンサ116は、Y軸周りの角速度であるピッチレートωyを電圧値として検出する機能を有するセンサである。Y軸ジャイロセンサ116は、このピッチレートを例えば50Hzのサンプリング周波数で検出して、検出されたピッチレートを示すデータを速度算出部138に入力する。
3軸加速度センサ118は、X軸に沿った加速度αx、Y軸に沿った加速度αy、及びZ軸に沿った加速度αzをそれぞれ電圧値として検出する機能を有するセンサである。3軸加速度センサ118は、この加速度αx、加速度αy、および加速度αzを例えば50Hzのサンプリング周波数で検出して、検出された加速度を示すデータを速度算出部138および姿勢角検出部140に入力する。
速度算出部138は、3軸加速度センサ118から入力されたZ軸に沿った加速度αzをY軸ジャイロセンサ116から入力されたピッチレートωyで除算することにより進行方向に対する速度Vを例えば1秒につき50回算出し、算出した速度Vを位置算出部136に入力する。
位置算出部136は、速度算出部138により算出された速度Vおよび角度算出部134により算出された角度θに基づき、現在位置の位置情報を算出する機能を有する。具体的には、位置算出部136は、速度Vおよび角度θに基づいて前回算出時の位置から現在位置までの変化量を求める。そして、位置算出部136はこの変化量と前回の位置とから現在の位置情報を算出する。その後位置算出部136は、この現在位置の位置情報を制御部150に供給する。
姿勢角検出部140は、まず3軸加速度センサ118から入力された加速度データαx、αyおよびαzに基づいて所定の姿勢角検出処理を行うことにより、PND10の姿勢角を示す姿勢角データを生成して方位算出部142に入力する。
地磁気センサ120は、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向それぞれの地磁気Mx、MyおよびMzをそれぞれ電圧値として検出するセンサである。地磁気センサ120は、この検出した地磁気データMx、MyおよびMzを方位算出部142に入力する。
方位算出部142は、地磁気センサ120から入力された地磁気データMx、MyおよびMzに対して所定の補正処理を施し、補正した地磁気データと姿勢角検出部140から入力された姿勢角データとに基づいてPND10の方位を示す方位データを生成する。方位算出部142は、生成した方位データを制御部150に供給する。
すなわち地磁気センサ120、3軸加速度センサ118、姿勢角検出部140、および方位算出部142は、いわゆる電子コンパスとして機能し、方位データを生成する。制御部150は、主にPND10がクレードル14から離脱されて使用されるとき(例えば徒歩にて使用される場合など)にこの方位データを利用してPND10の向きに合わせて表示した地図データをユーザに提供することができる。なお、PND10は、車載にて使用されるときには、自車位置の経路から地図データにある道路と自車位置との対応付けを行い、地図の方位に基づいてPND10の向きに合わせた地図データをユーザに提供することもできる。あるいは、取得したGPS方位からPND10の向きを算出してその向きに合わせた地図データをユーザに提供することもできる。
気圧センサ122は、周囲の気圧を電圧値として検出する機能を有するセンサである。気圧センサ122は、気圧を例えば50Hzのサンプリング周波数で検出し、検出した気圧データを高度算出部144に入力する。
高度算出部144は、気圧センサ122から入力された気圧データに基づいて、PND10の高度を算出し、算出された高度データを制御部150に供給する。
以上の構成により、制御部150は、GPS処理部132または位置算出部136から現在の位置情報を取得することができ、さらに方位算出部142からPND10の向いている方位を、高度算出部144からはPND10の高度を取得することができる。ここで、制御部150は、取得した位置に関する情報をそのまま用いることもできるが、各種の補正を施すこともできる。例えば、補正処理の典型的な一例としては、マップマッチング処理が挙げられる。マップマッチング処理とは、位置情報の誤差を補正するために、地図情報を利用する手法である。マップマッチング処理によって、位置情報の変化から地図上の該当する道路を探索し、正しい位置情報が推定され、この推定に基づいて位置情報は補正される。
ここで、制御部150の詳細な機能構成について、図7を参照しながら説明する。制御部150は、ナビゲーション部151と、動作モード切替部152と、パルス間隔算出部153と、ギア比算出部154と、ギア組合せ判定部155と、表示制御部156と、履歴情報作成部157と、対応情報作成部158と、を主に有する。
ナビゲーション部151は、主に目的地として設定された地点までの経路を案内する機能を有する。かかる機能を実現するために、ナビゲーション部151は、現在の位置情報を取得する機能、取得した位置情報を補正する機能、操作部104による操作情報に基づいて指定された地点の位置情報を取得する機能、地図情報に基づいて経路を探索する機能などを有する。そして、ナビゲーション部151は、探索した経路と、取得した位置情報に基づいて、ユーザが目的地に到達できるよう案内する。
動作モード切替部152は、PND10の動作モードを切替える機能を有する。動作モード切替部152は、例えば、ユーザが動作モードを選択するための動作モード選択画面を生成して表示制御部156に表示させる。そして、動作モード切替部152は、この動作モード選択画面に対するユーザの操作情報を取得し、操作情報に基づいてPND10の動作モードを切替える。ここで選択肢となる動作モードとしては、自動車に設置して用いる場合に選択される車載モード、自転車に設置して用いる場合に選択される自転車モード、徒歩で移動する場合に選択される徒歩モードなどが挙げられる。また、自転車モードの中には、ウィザード形式でユーザに各ギアの情報を入力させる初期設定モードと、実際の走行中に利用する計測モードとが準備されてよい。
パルス間隔算出部153は、スピードパルス及びケイデンスパルスのパルス間隔をそれぞれ算出する機能を有する。パルス間隔算出部153は、スピードパルス信号を受信すると、前回スピードパルス信号を受信した時点からの経過時間に基づいてパルス間隔を算出する。このとき、パルス間隔算出部153は、算出したパルス間隔をスピードパルス間隔としてもよい。また、パルス間隔算出部153は、算出したパルス間隔に基づいて移動平均を算出し、この値をスピードパルス間隔としてもよい。また同様に、パルス間隔算出部153は、ケイデンスパルス信号を受信すると、前回ケイデンスパルス信号を受信した時点からの経過時間に基づいてケイデンスパルス間隔を算出する。パルス間隔算出部1533は、算出したスピードパルス間隔と算出したケイデンスパルス間隔とをそれぞれ記憶部102に記憶する。スピードパルス間隔は、後輪54の回転速度を示す。また、ケイデンスパルス間隔は、クランク回転速度すなわちケイデンスを示す。
ギア比算出部154は、パルス間隔算出部153が算出したスピードパルス間隔及びケイデンスパルス間隔に基づいてギア比を算出する機能を有する。具体的には、ギア比は、ケイデンスパルス間隔をスピードパルス間隔で除算することにより算出することができる。ギア比算出部154は、例えばスピードパルス信号及びケイデンスパルス信号を受信する度にギア比を算出してもよい。或いは、ギア比算出部154は、スピードパルス信号及びケイデンスパルス信号の受信に関わらず、一定間隔でギア比を算出してもよい。
ギア組合せ判定部155は、ギア比算出部154により算出されたギア比に基づいて、前方ギア55と後方ギア57のうち、現時点において自転車50の駆動に使用されている使用ギアの組合せを判定する機能を有する。ギア組合せ判定部155は、予め準備された対応情報に基づいて、使用ギアの組合せを判定する。対応情報は、自転車50が有する複数の前方ギア55及び複数の後方ギア57について、前方ギア55と後方ギア57の組合せそれぞれが使用された場合のギア比の値を含む情報である。対応情報の一例が図8に示される。この対応情報は、後述される対応情報作成部158により予め作成される。なお、図8の対応情報は、自転車50が3段の前方ギア55と9段の後方ギア57とを有する場合の一例である。
表示制御部156は、表示部12に表示する表示画面の内容を制御する機能を有する。表示制御部156は、例えば、PND10が自転車モードの計測モードで動作している場合に、例えば図9に示される使用ギア組合せ情報表示画面1201を表示させてもよい。使用ギア組合せ情報表示画面1201は、数字により使用ギアの段数が示される。或いは、表示制御部156は、図10に示される使用ギア組合せ情報表示画面1202を表示させてもよい。使用ギア組合せ情報表示画面1202は、メータ表示により使用ギアの段数が示される。このとき、使用ギアの段数は、自転車50が有する総段数のうちの使用段数の位置がわかるようにメータ表示される。なお、上記の表示制御部156による表示内容は、自転車50に搭載されたサイクルコンピュータに表示されるようにしてもよい。
履歴情報作成部157は、PND10の取得した位置情報、ケイデンス情報、使用ギア組合せ情報、スピード情報などの履歴情報を作成する機能を有する。履歴情報作成部157は、それぞれの情報を取得された時刻と対応づけて履歴情報を作成する。PND10は、この履歴情報をユーザ操作に応じて表示する機能を有してもよい。
対応情報作成部158は、PND10が自転車モードの初期設定モードで提供する初期設定画面に対する入力情報に基づいて対応情報を作成する機能を有する。対応情報は、上述の通り、使用ギアの組合せを判定するための情報であり、自転車50が有する複数の前方ギア55及び複数の後方ギア57について、前方ギア55と後方ギア57の組合せそれぞれについてのギア比の値を含む情報である。なお、対応情報の作成処理の詳細については、後述される。
以上、本実施形態に係るPND10の機能の一例が示された。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。また、本実施形態を実施する時々の技術レベルや実施の態様に応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。例えば、実施の態様に応じて上記の例に係るPND10の機能を一部省略したり、或いは、新たに機能を追加したりすることが可能である。
なお、上述のような本実施形態に係るPND10の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
[1−3.使用ギアの判定]
次に、使用ギアの判定処理の詳細について、図11〜図13を参照しながら説明する。図11は、本実施形態に係るPNDの計測モード開始準備処理の一例を示すフローチャートである。図12は、本実施形態に係るPNDの計測モード動作時の割込処理を示すフローチャートである。図13は、自転車のギアの組合せとギア比の対応の一例を示すグラフである。
まず、図11を参照すると、PND10の動作モード切替部152は、動作モード設定画面に対してユーザが自転車モードの計測モードを選択したことを検知すると、計測モード開始準備処理を実行する。動作モード切替部152は、まず、カウンタをフリーランに設定する(S101)。このカウンタは、パルス間隔を算出するために経過時間を計測する。また、動作モード切替部152は、スピードパルス信号及びケイデンスパルス信号の割込みを受信するための設定を行う(S103)。そして、動作モード切替部152は、割込みをEnableすなわち割込みを受信して割込み信号に応じて動作するように設定し、待機状態に入る(S105)。
図11に示された計測モード開始準備処理が実行され、PND10が待機状態となると、割込み信号に応じて図12に示される割込処理が実行される。まず、パルス間隔算出部153は、割込が検知されたか否かを判断する(S201)。次に、パルス間隔算出部153は、検知した割込がスピードパルス信号による割込みか否かを判断する(S203)。
ステップS203の判断において、スピードパルス信号による割込であると判断された場合には、パルス間隔算出部153は、前回スピードパルス信号を受信したときのカウンタ値と比較することによって、スピードパルス間の時間間隔を算出する(S205)。パルス間隔算出部153は、ここで算出された時間間隔をそのままスピードパルス間隔としてもよい。なお、スピードセンサ60により回転の検出漏れが発生し、瞬間的にスピードパルス間隔が大きく変動してしまう可能性が考えられる。このような瞬間的な変動を抑制するには、例えば、スピードパルス間隔の移動平均を利用すればよい。そこで、図12の例において、パルス間隔算出部153は、スピードパルス間隔の履歴を用いて移動平均を算出している(S207)。移動平均を算出すると、パルス間隔算出部153は、算出した移動平均の値をスピードパルス間隔として保存する(S209)。
一方、ステップS203の判断において、スピードパルス信号による割込でないと判断された場合には、次に、パルス間隔算出部153は、ケイデンスパルス信号による割込であるか否かを判断する(S211)。そして、検知した割込がケイデンスパルス信号による割込である場合には、パルス間隔算出部153は、前回ケイデンスパルス信号を受信したときのカウンタ値と比較することによって、ケイデンスパルス間の時間間隔を算出する(S213)。次いで、パルス間隔算出部153は、ケイデンスパルス間の時間間隔についても移動平均を算出する(S214)。ここで移動平均を算出する理由は、ケイデンスセンサ70により検出漏れが発生した場合にケイデンスパルス間の時間間隔が瞬間的に大きく変動してしまうのを抑制するためである。移動平均を算出すると、パルス間隔算出部153は、算出した移動平均の値をケイデンスパルス間隔として保存する(S215)。
次に、ギア比算出部154は、ケイデンスパルス間隔をスピードパルス間隔で除算することにより、ギア比を算出する(S217)。そして、ギア組合せ判定部155は、ギア比算出部154により算出されたギア比に基づき、対応情報を参照することによって使用ギアの組合せを判定する(S219)。PND10は、例えば表示部12への表示や音声出力部106による音声出力によって、判定された使用ギアの組合せ情報を出力する(S221)。
ここで、ステップS219の使用ギアの組合せ判定処理の詳細を図13を参照しながら説明する。ギア組合せ判定部155は、ギア比算出部154により算出されたギア比の値と対応情報とに基づいて、自転車50が現時点において使用している使用ギアの組合せを判定する。例えば、ギア組合せ判定部155は、ギア比算出部154により算出されたギア比の値と最も近い値を対応情報の中から抽出し、かかるギア比と対応するギアの組合せを現在使用されているギアの組合せとしてもよい。このとき、ギア比算出部154により算出されたギア比の値と近い値が複数抽出される場合には、ギアシフト前のギア組合せからのシフト数が少なくなる方のギア比を用いるようにしてもよい。
例えば、変数mを前方ギア55の段数、変数nを後方ギア57の段数、変数Cmを前方ギア55がm段目のときの歯数、変数Rnを後方ギア57がn段目のときの歯数とし、関数gr(m,n)を前方ギア55及び後方ギア57がそれぞれm段目及びn段目のときのギア比とすると、関数gr(m,n)は、下記の(数式2)により表現される。

gr(m,n)=Cm/Rn …(数式2)
図13は、図8の表に示すようなギアの組み合わせを有する自転車(変速システム)のギア比を表したものである。例えば、ある時点において、前方ギア55(クランク側)の段数が3段、後方ギア57(リア側)の段数が2段の組み合わせ(図13の例でgr0に対応)であると判定された場合について考える。この場合、前方ギア55の段数m0=3、後方ギア57の段数n0=2であり、gr0におけるギア比gr(m0,n0)は、gr(3,2)=2.3077となる。
ギアシフト後にギア比算出部154において算出されたギア比が2.02だった場合、ギア組み合わせ判定部155は、ギアの組み合わせの候補として、前方ギア55の段数が3段かつ後方ギア57の段数が4段の組み合わせ(図13の例でgr1)、及び、前方ギア55の段数が2段かつ後方ギア57の段数が8段の組み合わせ(図13の例でgr2)を導出する。ギアの組み合わせがgr1の場合、前方ギア55の段数m1=3、後方ギア57の段数n1=4であり、gr1におけるギア比gr(m1,n1)は、gr(3,4)=2.0000となる。一方、ギアの組み合わせがgr2の場合、前方ギア55の段数m1=2、後方ギア57の段数n1=8であり、gr2におけるギア比gr(m2,n2)は、gr(2,8)=2.0526となる。
また、ギアの組み合わせgrxからギアの組み合わせgryにギアをシフトする際に必要なギアシフト量(シフト回数)の最小値を関数r(grx,gry)とすると、関数r(grx,gry)は、下記の(数式3)のように表現される。例えば、ギアの組み合わせgr0からgr1へのギアシフト量r(gr0,gr1)は、下記の(数式4)のように表現される。さらに、ギアの組み合わせgr0からgr2へのギアシフト量r(gr0,gr2)は、下記の(数式5)のように表現される。

r(grx,gry)=|mx−my|+|nx−ny| …(数式3)
r(gr0,gr1)=|m0−m1|−|n0−n1|
=|3−3|+|2−4|=2 …(数式4)
r(gr0,gr2)=|m0−m2|−|n0−n2|
=|3−2|+|2−8|=7 …(数式5)
ギア組合せ判定部155は、このギアシフト量が小さい組合せを使用ギア組合せとする。上記の例の場合には、gr1に対応するギア組合せが使用ギア組合せとされる。
[1−4.対応情報の生成(初期設定)]
次に、ギア組合せを判定するために用いられる対応情報の生成について図14〜図26を参照しながら説明する。図14は、本実施形態に係るPNDの初期設定方法選択画面の一例を示す説明図である。図15は、本実施形態に係るPNDの歯数入力画面の一例を示す説明図である。図16は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の自転車設置準備を促す準備画面の一例を示す説明図である。図17は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の前方ギアの設定を促す準備画面の一例を示す説明図である。図18は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の後方ギアの設定を促す準備画面の他の一例を示す説明図である。図19は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の実測画面の一例を示す説明図である。図20は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の後方ギアの設定を促す準備画面の他の一例を示す説明図である。図21は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の実測画面の他の一例を示す説明図である。図22は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の前方ギアの設定を促す準備画面の他の一例を示す説明図である。図23は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の実測画面の他の一例を示す説明図である。図24は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の前方ギアの設定を促す準備画面の他の一例を示す説明図である。図25は、本実施形態に係るPNDの実測方法による初期設定の実測画面の他の一例を示す説明図である。図26は、本実施形態に係るPNDの実測方法によるギア比の補間について説明するための説明図である。
まず、ユーザが動作モード選択画面において自転車モードの初期設定モードを選択すると、図14に示される初期設定方法選択画面1203が表示される。この初期設定方法選択画面1203において、ユーザは、歯数入力方法選択部401及び実測方法選択部402のいずれかを選択することができる。ここでユーザが歯数入力方法選択部401を選択すると、図15に示される歯数入力画面1204が表示される。歯数入力画面1204は、前方ギア55それぞれの歯数を入力するためのクランクスプロケット歯数入力部403と、後方ギア57それぞれの歯数を入力するための後輪スプロケット歯数入力部404とを有する。ユーザは、例えば夫々のギアの歯数が自転車50のカタログなどに記載されている場合には、記載された歯数を参照しながら歯数を入力することができる。或いは、ユーザは、自転車50が有するギアそれぞれの歯数を数えて入力してもよい。歯数入力画面1204に対して歯数が入力されると、対応情報作成部158は、前方ギア55の歯数を後方ギア57の歯数で除算することによってギア比を算出し、対応情報を作成する。
ところが、自転車50のカタログ等に前方ギア55及び後方ギア57の歯数が記載されていない場合には、ユーザは歯数をそれぞれ数えて入力しなければならず、煩わしい。このため、本実施形態に係るPND10は、歯数を入力することなく、測定値からギア比を算出して対応情報を作成するための実測モードで動作することができる。
この実測モードを用いることによって、ユーザは、ウィザード形式で提供される画面に従って操作することにより、各ギアを使用した場合の後輪の回転スピード及びクランクの回転スピードの実測値から算出したギア比の値を取得することができる。
さて、以下では、前方ギア55の段数が3段かつ後方ギア57の段数が9段というギア構成であることを前提に説明を進める。但し、ユーザの様々な利用環境に適応できるよう、ユーザに前方ギア55の段数と後方ギア57の段数とを入力してもらうようにしてもよい。
例えば、実測モードの開始に当たっては、図16に示されるような自転車設置準備を促す準備画面1205が表示されることが好ましい。ここで示されるように、自転車のペダル54を回転させることができる状態に自転車50が設置される。次に、図17に示される前方ギアの設定を促す準備画面1206及び図18に示される後方ギアの設定を促す準備画面1207に従ってユーザが前方ギア55と後方ギア57とをそれぞれ1段目に設定すると、図19に示される実測画面1208が表示される。ここで、ユーザがクランク54(ペダル53)を手で回転させると、対応情報作成部158は、パルス間隔算出部153にスピードパルス間隔とケイデンスパルス間隔とを算出させる。そして、対応情報作成部158は、ギア比算出部154にパルス間隔算出部153が算出したスピードパルス間隔とケイデンスパルス間隔とを用いてギア比を算出させる。対応情報作成部158は、ここで算出されたギア比の値を、前方ギア55が1段目、後方ギア57が1段目の場合のギア比の値として、対応情報を作成する。
次に、対応情報作成部158は、図20に示されるような後方ギアの設定を促す準備画面1209を表示させ、ユーザが後方ギア57を2段目にシフトさせるように促す。そして、対応情報作成部158は、図21に示す実測画面1210を表示させて、前方ギア55が1段目、後方ギア57が2段目の状態でユーザがクランク54を回転させるように促す。同様にして、対応情報作成部158は、前方ギア55が1段目の状態で、後方ギア57を3段目〜9段目までそれぞれシフトさせながら、ギアシフトの都度ギア比の実測値を算出させる。
後方ギア57が9段目にシフトするまで実測動作を繰り返すと、次に、対応情報作成部158は、図22に示される前方ギアの設定を促す準備画面1211を表示させる。ここで、ユーザは準備画面1211に従って前方ギア55を2段目にシフトさせる。そして、対応情報作成部158が図23に示される実測画面1212を表示させると、ユーザは上記と同様にクランク54を回転させて、ギア比の実測値が算出される。また、対応情報作成部158は、前方ギア55が2段目、後方ギア57が9段目の状態でギア比の実測値が算出されると、図24に示される前方ギアの設定を促す準備画面1213を表示させる。そして、前方ギア55が3段目にギアシフトされ、後方ギア57が9段目の状態で、ギア比が算出される。
以上の動作が完了すると、図26に示される対応情報のうち、色が付された枡の部分の数字が埋められる。上記の動作を全ての組合せについて実行することで対応情報を作成することもできる。しかし、本実施形態においては、符号405で示される部分については、補間処理が行われる。この補間処理により、ユーザの測定の手間を減らすことが可能になる。つまり、全てのギアの組み合わせについてユーザが一つ一つギア比を実測する手間を省くことが可能になる。
補間処理について説明するために、次の表1を参照する。表1は、前方ギア55の歯数と後方ギア57の歯数とギア比との関係について説明するための表である。なお、本実施形態においては、前方ギア55が3段、後方ギア57が9段の場合について説明してきたが、ここでは説明を容易にするために前方ギア55が3段、後方ギア57が4段の場合について示す。
Figure 2012166621
この表1を参照すると、gr11:gr21=gr12:gr22の関係が成り立つことがわかるだろう。同様に、gr11:gr13=gr12:gr32の関係が成り立つ。この関係を利用すると、補間処理によって値を求めることができる。このため、ギア比の実測は、少なくとも1つの前方ギア55に対して全ての後方ギア57を組み合わせた場合のギア比の値と、1つの後方ギア57に対して全ての前方ギア55を組み合わせた場合のギア比の値とが測定されればよい。
つまり、図26に戻って考えると、図26の表中の色が付された枡の値が実測されると、符号405で示される部分については対応情報作成部158が補間処理を行うことによって対応情報が完成される。
[1−5.履歴情報の作成]
次に、図27を参照しながら、履歴情報作成部157による履歴情報の作成と、履歴情報の提供について説明する。図27は、本実施形態に係るPNDのギアシフト地点の表示画面の一例を示す説明図である。
履歴情報作成部157は、PND10の取得した位置情報、ケイデンス情報、使用ギア組合せ情報、スピード情報などの履歴情報を作成する機能を有する。履歴情報作成部157は、それぞれの情報を取得された時刻と対応づけて履歴情報を作成する。履歴情報作成部157は、またギアシフト情報の履歴を作成することができる。このギアシフト情報は、例えば、時刻とその時刻における使用ギア組合せ情報とが記録されてもよい。或いは、ギアシフトされた時点において、その時刻とギアシフト前後のギア組合せ情報とが記録されてもよい。
このような履歴情報を用いて、表示制御部156は、図27に示すようなギアシフト地点の表示画面1215を表示させることができる。このギアシフト地点の表示画面1215は、地図上の移動軌跡情報と、それぞれの経路を移動中の自転車50の速度と、ギアシフト地点を示すギアシフトアイコン406とが示される。かかる表示画面1215を参照することにより、ユーザは、競技レースの終了後にギアシフトのタイミングを反省することができる。このギアシフト地点の表示画面1215は、ギアシフト地点とギアシフト前後の使用ギアの組合せとが表示されてもよい。或いは、自転車50の走行中にギアシフト地点の表示画面1215が表示されてもよい。例えば、同じ周遊コースを複数回走行するレースなどにおいては、前回同じコースを走行したときのギアシフト地点を知ることができる。
<2.第2の実施形態(携帯電話への適用例)>
次に、本発明の第2の実施形態にかかる携帯電話30について図28及び図29を参照しながら説明する。図28は、本発明の第2の実施形態に係る携帯電話の外観図である。図29は、本実施形態に係る携帯電話の機能構成を示すブロック図である。
図28に示したように、携帯電話30は、自転車の使用ギア判定装置の一例であり、表示部302と、操作部304と、スピーカ324とを主に有する。また、携帯電話30は、PND10と同様、クレードルを介して、自転車50に取り付けるようになされていてもよい。
図29に示したように、携帯電話30は、ナビゲーション機能ユニット110と、表示部302と、操作部304と、記憶部308と、携帯電話機能ユニット310と、統括制御部334とを主に有する。
携帯電話機能ユニット110は、表示部302、操作部304、および記憶部308と接続されている。因みに、図18においては、簡略化して図示しているが、表示部302、操作部304、および記憶部308は、ナビゲーション機能ユニット110にもそれぞれ接続されている。なお、ナビゲーション機能ユニット110の詳細な構成については、図4及び図7を用いて詳述したためここでは説明を省略する。
携帯電話機能ユニット110は、通話機能や電子メール機能などを実現するための構成であり、通信アンテナ312と、マイクロホン314と、エンコーダ316と、送受信部320と、スピーカ324と、デコーダ326と、携帯電話制御部330と、を有する。
マイクロホン314は、音声を集音し、音声信号として出力する。エンコーダ316は、携帯電話制御部330による制御に従い、マイクロホン314から入力される音声信号のデジタル変換およびエンコードなどを行い、音声データを送受信部320に出力する。
送受信部320は、エンコーダ316から入力される音声データを所定の方式に従って変調し、通信アンテナ312から無線で携帯電話30の基地局へ送信する。また、送受信部320は、通信アンテナ312により無線信号を復調して音声データを取得し、デコーダ326に出力する。
デコーダ326は、携帯電話制御部330による制御に従い、送受信部320から入力される音声データのデコードおよびアナログ変換などを行い、音声信号をスピーカ324に出力する。スピーカ324は、デコーダ326から供給される音声信号に基づいて音声を出力する。
また、携帯電話制御部330は、電子メールを受信する場合、送受信部320からデコーダ326に受信データを供給し、デコーダ326に受信データをデコードさせる。そして、携帯電話制御部330は、デコードにより得られた電子メールデータを表示部302に出力して表示部302に表示させると共に、記憶部308に電子メールデータを記録する。
また、携帯電話制御部330は、電子メールを送信する場合、操作部304を介して入力された電子メールデータをエンコーダ316にエンコードさせ、送受信部320および通信アンテナ312を介して無線送信する。
総括制御部334は、上述した携帯電話ユニット310およびナビゲーション機能ユニット110を制御する。例えば、総括制御部334は、ナビゲーション機能ユニット110によりナビゲーション機能を実行している間に電話がかかってきた場合、ナビゲーション機能を携帯電話ユニット310による通話機能に一時的に切替え、通話終了後、ナビゲーション機能ユニット110にナビゲーション機能を再開させてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、自転車の使用ギア判定装置がPND10又は携帯電話30である場合について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、自転車の使用ギア判定装置は、その他の携帯型電子機器やサイクルコンピュータなどであってもよい。また、上記実施形態においては、自転車の使用ギア判定装置は、ナビゲーション装置の一機能として実現されたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、自転車の使用ギア判定装置は、ナビゲーション機能を有さない端末装置やサイクルコンピュータなどにおいて実現されてもよい。
また、上記実施形態では、GPSによる絶対位置測位機能と、センサによる相対位置測位機能とを有するナビゲーション装置について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、ナビゲーション装置は、複数の基地局からのWiFi電波を受信する受信機と、受信したWiFi電波の受信強度から各基地局との距離を推定し、各基地局との距離および各基地局の位置を利用して三角測量の原理に基づいて現在位置を算出する現在位置算出部とを含む位置情報取得部を有するものであってもよい。また、測位衛星の一例として、GPSが挙げられたが、もちろん測位衛星はGPSに限られない。測位衛星は、ガリレオ、GLONASS、北斗、みちびきなど各種の測位衛星であってよい。このとき、測位衛星は、1つの種類の衛星が用いられてもよいし、複数の種類の衛星による測位信号が組合わせて用いられてもよい。実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、位置情報取得のために利用する構成を変更することが可能である。
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
10 PND(自転車の使用ギア判定装置)
30 携帯電話(自転車の使用ギア判定装置)
102 記憶部
12 表示部
104 操作部
106 音声出力部
108 接続インタフェース部
110 ナビゲーション機能ユニット
112 GPSアンテナ
114 Z軸ジャイロセンサ
116 Y軸ジャイロセンサ
118 3軸加速度センサ
120 地磁気センサ
122 気圧センサ
132 GPS処理部
134 角度算出部
136 位置算出部
138 速度算出部
140 姿勢角検出部
142 方位算出部
144 高度算出部
150 制御部
151 ナビゲーション部
152 動作モード切替部
153 パルス間隔算出部
154 ギア比算出部
155 ギア組合せ判定部
156 表示制御部
157 履歴情報作成部
158 対応情報作成部

Claims (14)

  1. クランクの回転に応じて回転する第1のギア、及び前記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギアの複数の組合せの中から選択された組合せを使用して駆動される自転車の、前記第1のギアと前記第2のギアとのギア比を、前記クランクの回転速度及び前記車輪の回転速度に基づいて算出するギア比算出部と、
    前記自転車が有する前記第1のギア及び前記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、前記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、前記自転車が使用している前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せを判定する判定部と、
    を備える、自転車の使用ギア判定装置。
  2. 前記第1のギア及び前記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおける前記クランク回転速度及び前記車輪回転速度の実測値に基づいて前記ギア比を算出することにより、前記対応情報を生成する対応情報生成部、
    をさらに備える、請求項1に記載の自転車の使用ギア判定装置。
  3. 前記判定部により判定された、前記自転車が使用している前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せ情報を出力する出力部、
    をさらに備える、請求項1又は2のいずれかに記載の自転車の使用ギア判定装置。
  4. 前記出力部は、前記自転車が有する前記第1のギアの段数のうちの前記自転車が用いている前記第1のギアの段数と、前記自転車が有する前記第2のギアの段数のうちの前記自転車が用いている前記第2のギアの段数と、をメータ表示することにより、前記組合せ情報を出力する、請求項3に記載の自転車の使用ギア判定装置。
  5. 前記出力部は、前記組合せ情報を音声出力する、請求項3または4のいずれかに記載の自転車の使用ギア判定装置。
  6. 前記判定部は、前記対応情報のうち、前記ギア比算出部により算出されたギア比と近い値を有する前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せを抽出することにより、前記自転車が使用している前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せを判定する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の自転車の使用ギア判定装置。
  7. 前記自転車は、互いに歯数が異なる複数の種類の前記第1のギアと、互いに歯数が異なる複数の種類の前記第2のギアとを有し、
    前記判定部は、複数の前記組合せが抽出された場合に、ギアシフト前に使用していた前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せから、抽出された前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せに変更するために必要なギアシフト数に基づいて、前記自転車が使用している前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せを判定する、請求項6に記載の自転車の使用ギア判定装置。
  8. 前記自転車が使用する前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せの履歴情報を記録する履歴情報作成部、
    をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の自転車の使用ギア判定装置。
  9. 前記履歴情報に基づいて、前記自転車が使用する前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せを変更した変更地点を地図に重畳して表示させる表示部、
    をさらに備える、請求項8に記載の自転車の使用ギア判定装置。
  10. 前記表示部は、前記変更地点と共に前記自転車が使用した前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せ情報をさらに表示させる、請求項9に記載の自転車の使用ギア判定装置。
  11. 前記自転車の現在の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記位置情報に基づいて、経路を案内するナビゲーション部と、
    をさらに備える、請求項1に記載の自転車の使用ギア判定装置。
  12. クランクの回転に応じて回転する第1のギア、及び前記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギアの複数の組合せの中から選択された組合せを使用して駆動される自転車の、前記クランクの回転速度を検知するケイデンスセンサと、
    前記自転車の前記車輪の回転速度を検知するスピードセンサと、
    前記クランクの回転速度と前記車輪の回転速度とに基づいて、前記第1のギアと前記第2のギアとのギア比を算出するギア比算出部と、前記第1のギア及び前記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、前記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、前記自転車が使用している前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せを判定する判定部と、を有する自転車の使用ギア判定装置と、
    を備える、自転車の使用ギア判定システム。
  13. クランクの回転に応じて回転する第1のギア、及び前記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギアの複数の組合せの中から選択された組合せを使用して駆動される自転車の、前記クランクの回転速度を取得するステップと、
    前記車輪の回転速度を取得するステップと、
    前記クランクの回転速度、及び前記車輪の回転速度に基づいて、前記第1のギアと前記第2のギアとのギア比を算出するステップと、
    前記自転車が有する前記第1のギア及び前記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、前記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、前記自転車が使用している前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せを判定するステップと、
    を含む、自転車の使用ギア判定方法。
  14. コンピュータを、
    クランクの回転に応じて回転する第1のギア、及び前記第1のギアの回転に応じて回転すると共に車輪を回転させる第2のギアの複数の組合せの中から選択された組合せを使用して駆動される自転車の、前記第1のギアと前記第2のギアとのギア比を、前記クランクの回転速度及び前記車輪の回転速度に基づいて算出するギア比算出部と、
    前記自転車が有する前記第1のギア及び前記第2のギアの複数の組合せそれぞれにおけるギア比の値を含む対応情報と、前記ギア比算出部により算出されたギア比の値とに基づいて、前記自転車が使用している前記第1のギア及び前記第2のギアの組合せを判定する判定部と、
    を備える、自転車の使用ギア判定装置として機能させるための、プログラム。

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