JP2012165544A - 駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出器や制御部において発生する遅れを反映させたすべり補正を行うことができる駆動装置を提供する。
【解決手段】制御部18は、被駆動体12が検出器16を通過する通過時点tにおける被駆動体12の位置θと、通過時点tから検出器16が検出信号を出力する出力時点までの検出遅れ期間Δtにおける被駆動体12の移動距離である第一距離Δθと出力時点から制御部18が検出信号を取得する取得時点tまでの取得遅れ期間Δtにおける被駆動体の移動距離である第二距離Δθとの少なくとも一方の距離と、を用いて取得時点tにおける被駆動体12の実際の位置を求める。さらに、被駆動体12の駆動開始時点から取得時点tまでにモータ14に出力した駆動信号によって定まる取得時点tにおける被駆動体12の理論上の位置を求め、実際の位置と理論上の位置との差に基づいて取得時点t以降の駆動信号を定める。
【選択図】図1

Description

本発明は駆動装置に関する。
ロボットアームや搬送ステージ等を駆動させる駆動装置の駆動源として従来からステッピングモータ等のモータが使用されている。ステッピングモータの回転子の回転角θは、ステッピングモータに入力されるパルス信号のパルス数(ステップ数)Sと、予め定められた1パルス(ステップ)当たりのステップ角θSTとの積に等しい。このことから、パルス数Sを制御することによりステッピングモータの回転角θを制御することができる。
また、ロボットアーム等の被駆動体の1ステップ当たりの回転角をステッピングモータのステップ角θSTよりも微小にするため、従来からステッピングモータとロボットアームとの間に減速機が設けられることも多い。減速機の予め定められた減速比Rに応じて1ステップ当たりのロボットアームの回転角θはステッピングモータのステップ角θSTより小さくなる。このように、減速機を用いることによってロボットアームを高精度に位置制御することができる。
ここで、減速機は太陽ギヤ(または太陽ローラ)や遊星ギヤ(遊星ローラ)等、複数のギヤまたはローラの組合せによって構成されており、ギヤ間やローラ間のすべりが生じる場合がある。すべりが生じる分、図9に示すように、ロボットアーム100の実際の回転角θACTはステッピングモータ102の回転角θと減速機104の減速比Rとの積である理論上の回転角θCALからずれてしまう。
そこで、すべりによるずれを補正するため、例えば特許文献1においては搬送ステージの実際の移動距離をリニアスケール等の検出器で検出し、検出された実際の移動距離と理論上の移動距離との差異に応じた補正パルスを求めてステッピングモータに入力している。また、特許文献2においては被駆動体の実際の回転角をエンコーダ等の検出器で検出し、検出された実際の回転角と理論上の回転角との差異に応じた補正パルスを求めてステッピングモータに入力している。
ここで、従来のすべり補正制御においては、被駆動体の実際の位置や角度を求める際に検出器が配置された位置や角度を利用している。すなわち、検出器を通過する時点(通過時点)における被駆動体の位置又は角度は、検出器が配置された位置や角度と等しくなることから、検出器が配置された位置や角度を通過時点における被駆動体の位置として算出している。また、被駆動体の理論上の位置や角度は制御部が検出信号を受け取った取得時点における理論上の位置や角度が用いられる。例えば被駆動体の駆動開始時点から取得時点までに制御部がモータに送った駆動信号のパルス数に基づいて被駆動体の理論上の位置や角度が算出される。
特開平5−337788号公報 特開2003−339191号公報
従来のすべり補正制御においては、図10に示すように、被駆動体100が検出器106を通過した時点(以下、この時点を通過時点tと呼ぶ)から検出器106が当該被駆動体100の通過を検出するまでに掛かる遅れ(以下、この遅れを検出遅れΔtと呼ぶ)が発生する。また、検出器106から検出信号を取得する制御部108では検出信号を取得するサンプリング周期が予め定められており、サンプリング周期に起因した遅れ(以下、この遅れを取得遅れΔtと呼ぶ)が生じる。すなわち、通過時点tと、実際に制御部がそのデータを取得する時点(以下、この時点を取得時点tと呼ぶ)は同時ではなく、通過時点tに対して取得時点t=(t+Δt+Δt)に時間差(遅れ)が生じる。ここで、取得時点tにおける被駆動体の理論上の回転角度はθCAL(t+Δt+Δt)で表される。
すなわち、従来のすべり補正制御においては、通過時点tにおける被駆動体の実際の回転角θACT(t)と取得時点tにおける被駆動体の理論上の回転角θCAL(t+Δt+Δt)との差異を算出し、その差異に基づいて制御を行っている。しかし、この差異に基づいた制御においては誤差が含まれることになり、この誤差を修正し得るより精度の高いすべり補正制御に対する要求が高まっている。
そこで本発明は、検出器や制御部において発生する遅れを反映させたすべり補正を行うことができる駆動装置を提供することを目的とする。
本願発明は駆動装置に関する。当該駆動装置は、駆動信号に基づいて被駆動体を駆動させるモータと、被駆動体の通過を検出して検出信号を出力する検出器と、モータに駆動信号を送るとともに検出器から検出信号を取得する制御部と、を備えている。制御部は、被駆動体が検出器を通過する通過時点における被駆動体の位置と、通過時点から検出器が検出信号を出力する出力時点までの検出遅れ期間における被駆動体の移動距離である第一距離と出力時点から制御部が検出信号を取得する取得時点までの取得遅れ期間における被駆動体の移動距離である第二距離との少なくとも一方の距離と、を用いて取得時点における被駆動体の実際の位置を求める。さらに制御部は、被駆動体の駆動開始時点から取得時点までにモータに出力した駆動信号によって定まる取得時点における被駆動体の理論上の位置を求め、実際の位置と理論上の位置との差に基づいて取得時点以降の駆動信号を定める。
また、上記発明において、制御部は、駆動信号によって定まる被駆動体の理論上の移動速度または加速度と検出遅れ期間とによって第一距離を求めることが好適である。
また、上記発明において、制御部は、駆動信号によって定まる被駆動体の理論上の移動速度または加速度と取得遅れ期間とによって第二距離を求めることが好適である。
また、上記発明において、モータはステッピングモータであって、駆動信号はステッピングモータを駆動させるパルス信号であることが好適である。この場合において制御部は、駆動開始時点から取得時点までにステッピングモータに出力したパルス信号のパルス数から取得時点における被駆動体の理論上の位置を求めるとともに、被駆動体の実際の位置と理論上の位置との差に応じた修正パルス数を求めて取得時点以降のパルス信号のパルス数を修正パルス数だけ増減することが好適である。
本発明によれば、検出器や制御部において発生する遅れを反映させたすべり補正を行うことができる。
本実施形態に係る駆動装置を例示する図である。 検出ピンの反射面を例示する図である。 モータの移動パターンを例示した図である。 制御部とその周辺機器とを例示した図である。 制御部の取得遅れを説明する図である。 本実施形態に係るすべり補正制御を実施したときの結果を示す図である。 本実施形態に係るすべり補正制御を実施したときの結果を示す図である。 本実施形態に係るすべり補正制御を実施したときの結果を示す図である。 従来の駆動装置を例示する図である。 検出遅れ及び取得遅れを説明する図である。
図1に本実施形態に係る駆動装置10を例示する。駆動装置10は、被駆動体12に駆動力を伝達するモータ14と、被駆動体12の通過を検出する検出器16と、モータ14及び検出器16と電気的に接続された制御部18とを含んで構成されている。
モータ14は例えばステッピングモータから構成され、制御部18から送られるパルス信号に応じて駆動される。パルス信号のパルス数(ステップ数)をSとし、1パルス当たりのモータ14の回転角(ステップ角)をθSTとすると、モータ14の理論上の回転角θはθ=S・θSTにより求めることができる。
さらに、モータ14の出力軸には減速機20が接続されている。減速機20はモータ14の出力軸の回転速度、回転角を減じて出力する機器であり、例えば遊星ギヤ減速機、遊星ローラ減速機、ハーモニックドライブ(登録商標)減速機等から構成される。このうち、ギヤの噛み合わせに起因する回転むらやギヤノイズを軽減して滑らかな回転運動を得るため、遊星ローラ減速機を用いると好適である。
減速機20には予め減速比Rが定められており、減速機20の出力軸における理論上の回転角θはθ=θ・Rから求めることができる。その一方で、減速機20はギヤ間やローラ間で駆動力を伝達する際にすべりが発生する。このすべりの影響を受け、実際の減速機20の出力軸の回転角は上記理論上の回転角θとは異なる値となる。
減速機20の出力軸には被駆動体12が接続されている。図1においては被駆動体12としてロボットアームが接続されているが、搬送ステージや、溶接トーチ、ドリル、スプレーノズル等の任意のエンドエフェクタであってもよい。
駆動装置10には、被駆動体12の位置や角度を検出するための検出器16が設けられる。検出器16は、被駆動体12の位置や角度を検出することができればどのような方式や構成であってもよい。本実施の形態では、光学センサを検出器16として適用した場合について説明する。
検出器16は、例えば固定部材26に固定されており、被駆動体12の移動経路に沿った位置に配置される。具体的には検出器16は被駆動体12の移動先である第一の停止角度θと第二の停止角度θとの間の設置角度θ上に配置される。なお、図1においては第一の停止角度θ=0°とし、第一の停止角度θから時計回りに回転したときの角度を第二の停止角度θ及び設置角度θとして表わす。
一方、被駆動体12上には検出器16に対する被検出子となる検出ピン22が設けられている。検出ピン22は駆動装置10の回転軸Cから離れた被駆動体12の先端部(図1ではアーム部の近傍)に設けられ、検出器16と対向する反射面24が形成されている。反射面24は光信号等の反射を可能とするために例えば鏡面加工されている。検出器16の検出面は、検出ピン22が設置角度θを横切る際に検出ピン22の反射面24と対向するように配置される。検出器16の検出面から出力された光は、検出ピン22の反射面24で反射して検出器16に入射する。これにより、設置角度θの検出器16を被駆動体12が横切ったことが検出される。
ここで検出器16は被駆動体12の第一の停止角度θまたは第二の停止角度θの近傍に配置されると好適である。後述するように、検出器16の検出結果に応じて減速機20によるすべりが補正されるものの、その後は再びすべりによるずれが蓄積されていくことから、検出器16通過後はすべりが極力小さい方が好ましい。そこで、本実施形態では検出器16を被駆動体12の停止角度の近傍に配置し、検出器16通過後に生じるすべりを抑えている。具体的には、第一の停止角度θまたは第二の停止角度θと設置角度θとの角度差が0°〜10°であると好ましい。例えば第一の停止角度θを0°とし、第二の停止角度θを90°とすると、設置角度θは0°〜10°または80°〜90°であると好適である。
なお、図1に示す実施形態においては検出ピン22における反射面24を検出器16の検出面と平行な平面としたが、この形態に限られない。例えば、図2に示すように反射面24の形状を、駆動装置10の回転軸Cから反射面24までの距離rに基づく曲率1/rの曲面となるように構成しても良い。反射面24が平面であると、反射面24の中心部分と外縁部分とで検出器16との距離が変わってしまい、反射位置によって検出タイミングに誤差が生じるおそれがあるが、反射面24を曲率1/rの曲面とすることで、反射面24のいずれに位置にあっても検出器16との距離が等しくなるため、反射位置による検出タイミングの誤差を抑制することができる。
また、制御部18はROMやRAM等の記憶媒体やCPU等の演算回路を備えており、モータ14及び検出器16に電気的に接続されている。また、後述するようにエンコーダ19を使用する際にはエンコーダ19にも電気的に接続されている。制御部18は、第一の停止角度θと第二の停止角度θとの間を被駆動体12が移動するために必要なパルス数の指令信号をモータ14に出力するとともに、後述するように検出器16からの検出信号に応じてモータ14に対して補正信号を出力する。
また、制御部18は指令信号の生成においてパルス周波数(単位時間当たりのパルス数)を変化させることでモータ14の回転速度を制御する。例えば図3に示すように、被駆動体12の駆動開始時から所定の速度までモータ14の回転速度を上げる加速時と、所定の速度を保つ定常時と、所定の速度からモータ14を停止させる減速時とに分けた場合、制御部18はそれぞれの運転条件に応じてパルス周波数を設定する。例えば加速時においてはパルス周波数が0[kHz]から漸増するように設定され、定常時では所定のパルス周波数となるように設定され、減速時においては当該所定のパルス周波数から0[kHz]に向かって漸減するように設定される。検出器16が第一の停止角度θまたは第二の停止角度θの近傍に配置されている場合には、検出器16は被駆動体12の加速時又は減速時に被駆動体12を検知することになる。
図4には、制御部18の主要構成とその周辺機器が示されている。制御部18は、モータ14に電気的に接続された指令信号発生部30と、指令信号発生部30に接続された理論角度演算部32とを備えている。さらに、検出器16の設置角度θが記憶された検出器角度設定部34と、遅れ補正部36とを備えている。さらに、検出器16に電気的に接続された補正切替部38を備えている。
理論角度演算部32は、指令信号と減速機20の減速比Rに基づいて任意の時刻tにおける被駆動体の理論上の角度θCAL(t)を求める。なお、指令信号と減速比Rとに基づいて理論上の角度θCAL(t)を求める代わりに、図1に示すエンコーダ19からモータ14の出力軸の回転角θを取得し、この回転角と減速比Rとに基づいて理論上の角度θCAL(t)を求めてもよい。
遅れ補正部36は、検出器16の検出遅れ及び制御部18の取得遅れを算出する。また、補正切替部38は補正パルス信号をモータに帰還するフィードバックループの切断/接続の切り替えを行っている。
次に、制御部18が行うすべり補正制御について説明する。制御部18が検出器16から検出信号を取得した時点(取得時点)tにおける被駆動体12のすべり角Θ(t)は、取得時点tにおける被駆動体12の理論上の角度θCAL(t)と、取得時点tにおける被駆動体12の実際の回転角度θACT(t)との差から求めることができる。
被駆動体12の実際の回転角度θACT(t)は以下のようにして求める。取得時点tは被駆動体12が検出器16を通過した時点(通過時点)tと、検出器16の検出遅れ期間Δtと、制御部18の取得遅れ期間Δtの和で表すことができる。このことから、時刻tにおける被駆動体12の実際の回転角度θACT(t)は、通過タイミングtにおける被駆動体の回転角θACT(t)と、検出器16の検出遅れによる被駆動体12の進み角Δθと、制御部18の取得遅れによる被駆動体12の進み角Δθから求めることができる。加えて、通過時点tにおける被駆動体12の角度θACT(t)は検出器16の設置角度θに等しい。以上から、時刻tにおける被駆動体12のすべり角Θ(t)は下記数式1のように表すことができる。
Figure 2012165544
ここで、検出器16の検出遅れとは、検出ピン22が検出器16を通過したときから検出器16が当該検出ピン22の通過を検出するまでに掛かる遅れ時間を指し、例えば検出器16が検出ピン22からの反射光を受けた際に、検出器16の光学素子における光電変換及び電荷転送等に掛かる遅れ時間を指している。本実施形態においては、検出器16の検出遅れ期間Δtとして予め実測した遅れ期間を用いる。また、図5に示すように、制御部18は予め定められたサンプリング周期毎に検出器16からの検出信号(位置信号)を取得するように設定されており、検出器16が当該検出ピン22の通過を検出してから直近のサンプリングタイミングまでの期間が取得遅れ期間となる。本実施形態においては取得遅れ期間について、予め複数回サンプリングを行った際の取得遅れ期間Δtの平均値ΔtrAVEを用いている。
検出器16の検出遅れに基づく進み角Δθはモータ14の加速度α、検出器16の検出遅れ期間Δt、減速機20の減速比Rを用いて下記数式2のように表すことができる。
Figure 2012165544
また、モータ14の速度Vを用いて下記数式3のように表すこともできる。
Figure 2012165544
ここで、モータ14の加速度α及び速度Vはモータ14に出力した駆動信号に基づいて算出する。例えばモータ回転速度を図3のように変化させるように駆動信号を定めた場合、取得時点tにおける駆動信号の周波数、モータ14のステップ角、減速機20の減速比R等から理論上の加速度又は速度を求め、この理論上の加速度又は速度を数式2、3に代入する。
さらに、制御部18の取得遅れに基づく進み角Δθは下記数式4のように表すことができる。
Figure 2012165544
また、モータ14の速度Vを用いて下記数式5のように表すこともできる。
Figure 2012165544
したがって、検出遅れ及び取得遅れに基づく進み角Δθは下記数式6のように表わすことができる。
Figure 2012165544
また、モータ14の速度Vを用いて下記数式7のように表わしてもよい。数式6または数式7を数式1に代入することにより被駆動体12のすべり角Θ(t)を求めることができる。
Figure 2012165544
再び図4を参照し、すべり補正制御時における制御部18の各構成の動作について説明する。制御部18の補正切替部38が検出器16からの検出信号(位置信号)を受信すると、すべり補正制御を実施するために補正切替部38はモータ14へのフィードバックループを切断状態から接続状態に切り替える。理論角度演算部32は制御部18が検出器16から検出信号を取得したことを受け、取得時点tにおける被駆動体12の理論上の角度θCAL(t)を算出する。すなわち、被駆動体12の駆動開始時点から取得時点tまでの期間に制御部18からモータ14に出力された駆動信号のパルス数S(t)とモータ14のステップ角θSTと減速機20の減速比Rとの積から被駆動体12の理論上の角度θCAL(t)を求める。
また、遅れ補正部36は数式6または数式7による演算を行い、検出遅れ及び取得遅れに基づく進み角Δθを出力する。理論角度演算部32から出力された理論上の角度θCAL(t)と、検出器角度設定部34から出力された設置角度θと、遅れ補正部36から出力された進み角Δθとがそれぞれ数式1に基づいて演算され、取得時点tにおけるすべり角Θ(t)が算出される。
さらに制御部18は、すべり角Θ(t)に基づいて補正信号を生成する。補正信号におけるパルス数ΔSは下記数式8に基づいて算出される。
Figure 2012165544
補正信号はモータ指令信号発生部30から出力された指令信号に加えられてモータ14に送られる。補正信号が重畳された指令信号に基づいてモータ14が駆動することにより、減速機20によるすべりが補正される。例えばすべりに基づく補正パルス数ΔSが10である場合、取得時点t以降の指令信号のパルス数は予め設定されていたパルス数から10増加し、その分モータの駆動量が増加する。
本実施形態におけるすべり補正制御を実施した際の結果を図6に示す。図6上段はモータ14に送られる指令信号のパルス数にモータ14のステップ角θSTと減速機20の減速比Rを掛けた被駆動体12の理論上の角度値と、減速機20の出力軸の回転角度値、つまり被駆動体12の実際の回転角度値の時間変化を示している。また、図6中段は被駆動体12の回転速度変化を示している。また、図6下段はすべり補正量を示している。なお、図6の補正制御においては検出器16の設置角度θを5°としている。つまり、第一の停止角度θ(=0°)から時計回りに5°の位置に検出器16を配置している。さらに被駆動体12の動作について、第一の停止角度θから第二の停止角度θまで回転させた後に再び第一の停止角度θに回転させるものとし、第一の停止角度θに戻る際にすべり補正制御を行っている。
図7に被駆動体12が第二の停止角度θから第一の停止角度θに戻る際の拡大図を示す。図7下段において検出ピン22の検出にともなってすべり補正が行われ、すべり角度Θが算出される。すべり角度Θに基づいて補正信号が指令信号に重畳される。これにより指令信号のパルス数が増え被駆動体12はθに戻ることができる。なお、図7中段においてすべり補正実行時に回転速度が増加しているが、これは指令信号に補正信号が重畳した結果、単位時間当たりのパルス数が増加し、パルス周波数が増加したためである。
次に、図8に本実施形態におけるすべり補正制御を実施した場合の被駆動体12の位置(塗りつぶし菱形プロットで示す)と、すべり補正制御を実施しなかった場合の被駆動体12の位置(白抜き菱形プロットで示す)との比較を示す。図中横軸は被駆動体12の負荷トルクを示し、縦軸は停止角度の位置からのずれを表わしている。図中左上に0.0点をプロットし、この点を目標とする停止角度とする。図8に示されているように、本実施形態におけるすべり補正制御を実施した場合の被駆動体12はおおむね停止角度で停止しており、すべり補正制御を行わない場合と比較して停止角度までの移動を高精度に行うことができる。
なお、上述した実施形態においてはすべり補正制御の際に検出器16の検出遅れと、制御部18の取得遅れの両者に基づいてすべり角Θを算出していたが、この形態に限られず、少なくともどちらか一方の遅れをすべり角Θの算出に反映するようにしてもよい。このようにすることで、いずれの遅れも反映されていなかった従来のすべり補正制御よりも位置制御の精度の向上を図ることができる。また、考慮すべき遅れ要素を減らすことで演算処理の軽減が図られる等の利点がある。
また、上述した実施形態においては被駆動体12とモータ14との間に減速機20を設けていたが、この形態に限られない。例えばモータ14と被駆動体12とを直接接続してもよい。この場合、被駆動体12の理論上の角度θCAL(t)は被駆動体12の駆動開始時点から取得時点tまでの期間に制御部18からモータ14に出力された駆動信号のパルス数S(t)とモータ14のステップ角θSTとの積から求める。また、補正信号におけるパルス数ΔSを求める数式8については減速比Rを省略して演算を行う。
10 駆動装置、12 被駆動体、14 モータ、16 検出器、18 制御部、19 エンコーダ、20 減速機、22 検出ピン、24 反射面、26 固定部材、30 指令信号発生部、32 理論角度演算部、34 検出器角度設定部、36 遅れ補正部、38 補正切替部。

Claims (4)

  1. 駆動信号に基づいて被駆動体を駆動させるモータと、
    前記被駆動体の通過を検出して検出信号を出力する検出器と、
    前記モータに前記駆動信号を送るとともに前記検出器から前記検出信号を取得する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記被駆動体が前記検出器を通過する通過時点における前記被駆動体の位置と、前記通過時点から前記検出器が前記検出信号を出力する出力時点までの検出遅れ期間における前記被駆動体の移動距離である第一距離と前記出力時点から前記制御部が前記検出信号を取得する取得時点までの取得遅れ期間における前記被駆動体の移動距離である第二距離との少なくとも一方の距離と、を用いて前記取得時点における前記被駆動体の実際の位置を求めるとともに、前記被駆動体の駆動開始時点から前記取得時点までに前記モータに出力した前記駆動信号によって定まる前記取得時点における前記被駆動体の理論上の位置を求め、前記実際の位置と前記理論上の位置との差に基づいて前記取得時点以降の前記駆動信号を定めることを特徴とする、駆動装置。
  2. 請求項1記載の駆動装置であって、
    前記制御部は、前記駆動信号によって定まる前記被駆動体の理論上の移動速度または加速度と前記検出遅れ期間とによって前記第一距離を求めることを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項1記載の駆動装置であって、
    前記制御部は、前記駆動信号によって定まる前記被駆動体の理論上の移動速度または加速度と前記取得遅れ期間とによって前記第二距離を求めることを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動装置であって、
    前記モータはステッピングモータであって、
    前記駆動信号は前記ステッピングモータを駆動させるパルス信号であって、
    前記制御部は、前記駆動開始時点から前記取得時点までに前記ステッピングモータに出力した前記パルス信号のパルス数から前記取得時点における前記被駆動体の理論上の位置を求めるとともに、前記被駆動体の前記実際の位置と前記理論上の位置との差に応じた修正パルス数を求めて前記取得時点以降の前記パルス信号のパルス数を前記修正パルス数だけ増減することを特徴とする駆動装置。
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