JP2012163492A - トルク検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力軸9と出力軸10とは、トーションバー11を介して連結されている。トルクセンサ20は、入力軸9に一体回転可能に連結された第1の磁石41と、出力軸10に一体回転可能に連結された第2の磁石42と、入力軸9の回転角を検出するための第1の磁気センサ43Aおよび第2の磁気センサ43Bと、出力軸10の回転角を検出するための第3の磁気センサ44Aおよび第4の磁気センサ44Bとを含んでいる。第1の磁石41と第2の磁石42との間に、第1〜第4の磁気センサ43A,43B,44A,44Bが配置されている。
【選択図】図4
Description
この種のトルク検出装置として、下記特許文献1に開示されたものが既に提案されている。具体的には、入力軸(第1軸)と出力軸(第2軸)とがトーションバー(連結軸)を介して同軸に連結されている。入力軸には、複数の磁極を有する円筒状の永久磁石が固定されている。出力軸には、前記永久磁石を囲む2つの環状の磁気ヨークが固定されている。各磁気ヨークの周囲には、各磁気ヨークからの磁束をそれぞれ誘導するとともに、誘導した磁束を集めるための集磁部を有する2つの集磁リングが配置されている。また、各集磁部に集められた磁束をそれぞれ検出するための2つの磁束検出器が設けられている。そして、各磁束検出器の出力信号に基づいて、入力軸に加えられたトルクが演算される。
この発明の目的は、トルク検出装置における第1軸の軸方向と直交する方向の大きさを低減化できるトルク検出装置を提供することである。
請求項2記載の発明は、前記第1の磁石と前記第2の磁石との間に、前記第1の磁石に対向する第1の面と前記第2の磁石に対向する第2の面とを有するセンサ取付用基板(47)が配置されており、前記センサ取付用基板における前記第1の面および前記第2の面のいずれか一方の面に、前記第1軸回転角検出用の磁気センサが取り付けられており、他方の面に、前記第2軸回転角検出用の磁気センサが取り付けられている、請求項1に記載のトルク検出装置である。
請求項3記載の発明は、前記センサ取付用基板における前記第1の面に、前記第1軸回転角検出用の磁気センサが取り付けられており、前記センサ取付用基板における前記第2の面に、前記第2軸回転角検出用の磁気センサが取り付けられている、請求項2に記載のトルク検出装置である。
図1は、この発明の一実施形態に係るトルク検出装置を備えた電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6の周囲には、トルクセンサ20が設けられている。トルクセンサ20は、トーションバー11の捩れに起因する入力軸9および出力軸10の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2(入力軸9)に加えられたトルク(以下「操舵トルク」という)を検出する。トルクセンサ20は、後述するように4つの磁気センサ43A,43B,44A,44B(図4参照)を含んでいる。各磁気センサの出力信号は、マイクロコンピュータを含むECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)12に入力される。ECU12は、各磁気センサの出力信号に基づいて、操舵トルクを演算する。したがって、トルクセンサ20とECU12とによってトルク検出装置が構成されている。また、ECU12には、車速センサ23によって検出される車速が入力される。
ラック軸14は、自動車の左右方向に沿って直線状にのびている。ラック軸14の軸方向の中間部には、ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることによって、転舵輪3を転舵することができる。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。電動モータ18は、この実施形態では、三相ブラシレスモータからなる。減速機構19は、ウォーム軸21と、このウォーム軸21と噛み合うウォームホイール22とを含むウォームギア機構からなる。ウォーム軸21は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール22は、ステアリングシャフト6とは同方向に回転可能に連結されている。
図2および図3を参照して、入力軸9と出力軸10とは、トーションバー11を介して連結されている。入力軸9および出力軸10は、車体(図示略)に取り付けられているハウジング30に支持されている。ハウジング30は、センサハウジング31とギヤハウジング32とによって構成されている。ギヤハウジング32には、減速機構19等が収容される。センサハウジング31には、トルクセンサ20等が収容される。
トーションバー11は、入力軸9および出力軸10を貫通している。トーションバー11の一端11aは、入力軸9に一体回転可能に連結されている。トーションバー11の他端11bは出力軸10に一体回転可能に連結されている。入力軸9には、ステアリングホイール2が連結されている軸8が、一体回転可能に連結されている。出力軸10には、中間軸7(図3では図示略)が一体回転可能に連結されている。
第1の磁石固定金具45における第2の磁石固定金具46と対向する環状端面の外周縁部には、環状の切除部45aが形成されている。第2の磁石固定金具46における第1の磁石固定金具45と対向する環状端面の外周縁部には、環状の切除部46aが形成されている。
センサ取付用基板47は、入力軸9の軸方向から見て略矩形であり、その下部に入力軸9を通すための略半円形の切欠部47aが形成されている。センサ取付用基板47における第1の磁石41に対向する第1の面に、第1の磁気センサ43Aおよび第2の磁気センサ43Bが取り付けられている。センサ取付用基板47における第2の磁石42に対向する第2の面に、第3の磁気センサ44Aおよび第4の磁気センサ44Bが取り付けられている。つまり、第1〜第4の磁気センサ43A,43B,44A,44Bは、第1の磁石41と第2の磁石42との間(第1の磁石41と第2の磁石42とによって挟まれた空間内)に配置されている。
第2の磁気遮断部材49は、第1の磁石41から第3および第4の磁気センサ44A,44Bに向かう磁束を遮断するものである。第2の磁気遮断部材49は、第1の磁石41側から第2の磁石を見た場合、センサ取付用基板47の左半分の形状からその右上部分を切除した形状である。
図5は、ステアリングホイール2が中立位置にあり、ステアリングホイール2に操舵トルクが加えられていない状態において、センサ取付用基板47側から第1の磁石41を見た場合の第1および第2の磁気センサ43A,43Bと第1の磁石41との位置関係を示す模式図である。図6は、ステアリングホイール2が中立位置にあり、ステアリングホイール2に操舵トルクが加えられていない状態において、センサ取付用基板47側から第2の磁石42を見た場合の第3および第4の磁気センサ44A,44Bと第2の磁石42との位置関係を示す模式図である。
なお、ステアリングホイール2が中立位置にあり、ステアリングホイール2に操舵トルクが加えられていない状態において、第1および第2の出力信号V1,V2から演算される第1の磁石41の回転角(電気角)を第1の基準電気角θ1oとする。第1の基準電気角θ1oは、ECU12内の不揮発性メモリに記憶されている。
θ2=tan−1(V3/V4) …(2)
なお、ステアリングホイール2が中立位置にあり、ステアリングホイール2に操舵トルクが加えられていない状態において、第3および第4の出力信号V3,V4から演算される第2の磁石42の回転角(電気角)を第2の基準電気角θ2oとする。第2の基準電気角θ2oは、ECU12内の不揮発性メモリに記憶されている。
一方、入力軸9に操舵トルクが与えられたときには、トーションバー11に捩れが発生するため、入力軸9の中立位置からの回転角と出力軸10の中立位置からの回転角との間に、トーションバー11に捩れ角γに応じた角度差が生じる。トーションバー11の捩れ角γ[deg]の最大値の絶対値は、前記電気角の360°に相当する機械角72[deg]より小さい。したがって、この場合には、第1の電気角偏差Δθ1と第2の電気角偏差Δθ2との間に、トーションバー11に捩れ角γに応じた角度差が生じる。
γ=(Δθ1−Δθ2)/5…(3)
前記式(3)における「5」は、各磁石41,42に設けられた磁極対の数である。
T=γ×K
={(Δθ1−Δθ2)/5)×K …(4)
ECU12は、上記のような演算を所定の演算周期毎に行なうことにより、演算周期毎に操舵トルクTを演算する。
また、第1および第2の磁気センサ43A,43Bは、第1の磁石41からの磁束に基づいて入力軸9の回転角を検出するものであるから、第2の磁石42からの磁束の影響を受けないようにすることが好ましい。同様に、第3および第4の磁気センサ44A,44Bは、第2の磁石42からの磁束に基づいて出力軸10の回転角を検出するものであるから、第1の磁石41からの磁束の影響を受けないようにすることが好ましい。そこで、第1および第2の磁気センサ43A,43Bと第2の磁石42との間隔を大きくするとともに、第3および第4の磁気センサ44A,44Bと第1の磁石41との間隔を大きくすることが考えられる。しかしながら、そのようにすると、トルクセンサ11における入力軸9の軸方向の大きさが大きくなってしまう。
この発明は、電動パワーステアリング装置以外の他の装置にも適用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (4)
- 第1軸と第2軸とを連結する連結軸を含み、前記連結軸の捩れに起因する前記第1軸と前記第2軸の相対的回転変位量に基づいて、前記第1軸に加えられたトルクを検出するトルク検出装置であって、
前記第1軸に一体回転可能に連結された第1の磁石と、
前記第2軸に一体回転可能に連結された第2の磁石と、
前記第1の磁石と前記第2の磁石との間に配置され、前記第1の磁石からの磁束に基づいて、前記第1軸の回転角を検出するための複数の第1軸回転角検出用の磁気センサと、
前記第1の磁石と前記第2の磁石との間に配置され、前記第2の磁石からの磁束に基づいて、前記第2軸の回転角を検出するための複数の第2軸回転角検出用の磁気センサと、
を含むトルク検出装置。 - 前記第1の磁石と前記第2の磁石との間に、前記第1の磁石に対向する第1の面と前記第2の磁石に対向する第2の面とを有するセンサ取付用基板が配置されており、
前記センサ取付用基板における前記第1の面および前記第2の面のいずれか一方の面に、前記第1軸回転角検出用の磁気センサが取り付けられており、他方の面に、前記第2軸回転角検出用の磁気センサが取り付けられている、請求項1に記載のトルク検出装置である。 - 前記センサ取付用基板における前記第1の面に、前記第1軸回転角検出用の磁気センサが取り付けられており、
前記センサ取付用基板における前記第2の面に、前記第2軸回転角検出用の磁気センサが取り付けられている、請求項2に記載のトルク検出装置。 - 前記第1軸回転角検出用の磁気センサと前記第2の磁石との間に、前記第2の磁石から前記第1軸回転角検出用の磁気センサへ向かう磁束を遮断するための第1の磁気遮断部材が配置されており、前記第2軸回転角検出用の磁気センサと前記第1の磁石との間に、前記第1の磁石から前記第2軸回転角検出用の磁気センサへ向かう磁束を遮断するための第2の磁気遮断部材が配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトルク検出装置。
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