JP2012160128A - 進路生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】演算時間を短縮して実時間処理を実現する。
【解決手段】周辺車両の予測進路に基づいて自車の目標進路を生成する進路演算処理部10と、進路演算処理部10に目標進路を再計算させる進路再計算部20とを備え、進路再計算部20は、周辺車両の現在進路に対する予測進路の誤差に基づき目標進路の再計算の必要性を判断する進路予測誤差評価部21と、衝突危険度に基づいて目標進路の再計算の必要性を判断する衝突危険度判定部22と、予測進路の生成対象となる周辺車両を絞り込む対象車両絞込処理部23と、目標進路を再計算させた頻度に基づいて目標進路の予測時間を変更する予測時間変更処理部24と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、他車の予測進路に基づいて自車の目標進路を生成する進路生成装置に関する。
従来、他車の予測進路に基づいて自車の目標進路を生成する進路生成装置として、特許文献1に記載された技術が知られている。特許文献1に記載された技術は、自車に搭載されたセンサなどの検出結果に基づいて周辺車両の所定時間分の挙動(予測進路)を生成し、この生成した周辺車両の予測進路に基づき自車両の所定時間分の動作計画(目標進路)を生成し、この生成した目標進路に基づき推奨操作量(目標値)を生成する。そして、所定時間内に、周辺車両を見失った場合、新たな周辺車両が発生した場合、周辺車両の予測進路と現在位置との誤差が所定の閾値を越えた場合には、目標経路を再計算して目標値を更新する。
特許第3714258号公報
しかしながら、上述した再計算の条件を満たす場合であっても必ずしも目標進路を再計算する必要はないため、従来の進路生成装置では、無駄な目標進路の再計算により演算時間が長くなるという問題があった。しかも、従来の進路生成装置では、自車の目標進路を再計算するために、全ての周辺車両について予測進路を算出しているため、実時間処理の実現が難しいという問題もあった。
そこで、本発明は、演算時間を短縮して実時間処理を実現することが可能な進路生成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る進路生成装置は、他車の予測進路に基づいて設定予測時間分の自車の目標進路を生成する進路生成装置であって、他車の現在進路に基づく自車との衝突危険度を算出する危険度算出手段と、危険度算出手段が算出した衝突危険度が設定閾値以上である場合に、自車の目標進路を再計算させる進路再計算手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る進路生成装置によれば、他車の現在進路に基づく自車との衝突危険度が設定閾値以上である場合に自車の目標進路を再計算させるため、自車との衝突危険度が低い場合にまで自車の目標進路が再計算されるのを抑止することができる。これにより、演算時間が短縮されるため、実時間処理を実現することが可能となる。
この場合、他車の現在進路に対する予測進路の誤差を算出する誤差算出手段を更に有し、進路再計算手段は、誤差算出手段が算出した誤差が設定閾値以上である場合に、自車の目標進路を再計算させることが好ましい。このように、他車の現在進路に対する予測進路の誤差が設定閾値以上である場合に自車の目標進路を再計算させることで、自車の目標進路の信頼性を向上させつつ、自車の目標進路の無駄な再計算を抑止することができる。
また、進路再計算手段が目標進路を再計算させた頻度に基づいて自車の目標進路を生成する設定予測時間を変更することが好ましい。このように、目標進路を再計算させた頻度に基づいて設定予測時間を変更するため、例えば、目標進路が頻繁に再計算される場合は、設定予測時間を短くすることで自車の目標進路の再計算を減少させ、目標進路が再計算されない場合は、設定予測時間を長くすることで自車の目標進路の生成サイクルを長くして演算時間を短縮することができる。これにより、環境に応じた適切な目標進路の生成を行うことができる。
また、目標進路を生成してからの経過時間に基づいて誤差の設定閾値を変更することが好ましい。生成した他車の予測進路は時間の経過とともに予測誤差が拡大することに鑑み、目標進路を生成してからの経過時間に基づいて誤差の設定閾値を変更することで、この予測誤差の拡大に応じた適切な基準により自車の目標進路の再計算を判断することができる。
また、他車の予測進路を生成する他車進路予測手段を更に有し、他車進路予測手段は、自車に対する衝突余裕時間に基づいて予測進路の生成対象となる他車を絞り込むことが好ましい。このように、自車に対する衝突余裕時間に基づいて予測進路の生成対象となる他車を絞り込むことで、迅速に自車の目標進路を再計算することができる。これにより、他車との衝突リスクを適切に低減させることができる。
本発明によれば、演算時間を短縮して実時間処理を実現することができる。
実施形態に係る進路生成装置のブロック構成を示した図である。 目標進路の生成を説明するためのモデル図である。 基準となる目標進路の生成スケジュールを示した図である。 周辺車両の予測進路に生じる誤差を示した図である。 誤差判定閾値を示す図である。 予測誤差と衝突危険度を説明するためのモデル図である。 対象車両の絞り込みを説明するためのモデル図である。 衝突余裕時間と絞り込む台数との関係を示した図である。 実行途中での予測進路の再計算の連続実施回数と予測時間との関係を示したマップである。 目標進路の再計算スケジュールを示した図である。 目標進路を再計算するECUの処理動作を示すフローチャートである。 図11における再計算処理を示すフローチャートである。 ある時刻に生成されたT秒分の目標進路を示した図である。 目標進路の他の生成スケジュールを示した図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る進路生成装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
図1は、実施形態に係る進路生成装置のブロック構成を示した図である。図に示すように、本実施形態の進路生成装置1は、周辺車両(他車)を考慮して生成した目標進路に沿って自車の走行制御を行うものであり、自車情報取得装置2、周辺環境認識装置3、ECU(Electronic Control Unit)4、車両制御装置5と、を備えている。
自車情報取得装置2は、自車の位置、速度、加速度、進行方向などの自車情報を取得するものであり、例えば、GPS(Global Positioning System)、電子地図情報、車輪速センサ、加速度センサ、操舵角センサなどで構成される。
周辺環境認識装置3は、自車走行レーン情報、周辺走行レーン情報、自車の周辺を走行する周辺車両(他車)の各種情報などの周辺情報を取得するものである。周辺車両の情報には、周辺車両の有無、位置、速度、加速度、進行方向などが含まれる。走行レーン情報や周辺車両の各種情報は、例えば、カメラなどの撮像装置により得られたデータを画像処理することや、ミリ波レーダーやレーザーレーダーなどのセンシングデバイスの検出結果を分析することにより取得することができる。なお、走行レーン情報は、例えば、GPSと電子地図情報とを併せて利用することも可能であり、周辺車両の各種情報は、例えば、車々間通信や路車間通信を併せて利用することも可能である。
ECU4は、自車情報取得装置2及び周辺環境認識装置3が取得した情報に基づいて所定の予測時間(設定予測時間)分の自車の目標進路を生成し、この目標進路で自車が走行するように車両制御装置5を制御するものである。また、ECU4は、所定の条件に合致すると、生成した目標進路を再計算する機能も備えている。このため、ECU4は、進路演算処理部10と、進路再計算部20と、を備える。
進路演算処理部10は、進路の演算を行うものであり、具体的には、周辺車両の予測進路を生成し、この生成した周辺車両の予測進路に基づいて自車の目標進路を生成する。このため、進路演算処理部10は、他車進路予測部11と、自車進路生成部12と、を備える。
他車進路予測部11は、周辺環境認識装置3が検出した周辺情報に基づいて、自車の周辺に存在する周辺車両の予測時間分の予測進路を生成するものである。この予測進路は、公知の様々な手法により算出することができ、例えば、微小時間毎に所定の範囲内で進路を複数に分岐させることにより行うことができる。なお、他車進路予測部11は、周辺環境認識装置3が複数の周辺車両を検出すると、周辺環境認識装置3が検出した全ての周辺車両について予測進路を生成する。
自車進路生成部12は、他車進路予測部11が生成した周辺車両の予測進路と、自車情報取得装置2が取得した自車情報とに基づいて、周辺車両の予測進路に干渉しない最適な自車の目標進路を生成するものである。目標進路は、微小時間ごとの自車の位置及び車速を示す目標値の集合体で構成されている。なお、目標進路を構成する目標値として、加速度や操舵角などの様々な情報を含めてもよい。
図2は、目標進路の生成を説明するためのモデル図である。図2に示すように、自車Aの前方を自車Aよりも遅い周辺車両Bが走行しており、隣接車線において自車Aの後方を周辺車両Cが走行している場合を考える。この場合、他車進路予測部11により、T秒間(予測時間)分の周辺車両B及び周辺車両Cの予測進路Rb及び予測進路Rcが生成されるため、自車進路生成部12は、この予測進路Rb及び予測進路Rcに干渉せずに周辺車両Bを安全に追い越す進路として、T秒間(予測時間)分の自車の目標進路Raを生成する。なお、図2では、自車A、周辺車両B及び周辺車両CのT秒後の走行位置をA’、B’及びC’で示している。
ここで、図3を参照して、進路演算処理部10による目標進路の生成スケジュールについて詳しく説明する。図3は、基準となる目標進路の生成スケジュールを示した図である。
図3に示すように、進路演算処理部10は、1回に予測時間であるT秒間分の目標進路を生成する。このとき、進路演算処理部10は、目標進路の生成には所定の演算時間Δtを要するため、目標進路の生成はT−Δt秒間ごとに行う。すなわち、時間ステップkにおいてT秒間分の目標進路を生成すると、時間ステップkにおける目標進路の生成開始からT−Δt秒後に、時間ステップk+1に移ってT秒間分の目標進路を生成し、時間ステップk+1における目標進路の生成開始からT−Δt秒後に、時間ステップk+2に移ってT秒間分の目標進路を生成する。このように、進路演算処理部10は、T−Δt秒毎にT秒間分の目標進路を順次生成していく。
このとき、予測時間を長くすると、進路演算処理部10による目標経路の演算周期が長くなるため演算負荷が軽減されるが、予測時間が長くなるに従い予測誤差も大きくなるため、予測時間はこれらのトレードオフを考慮して適切に設定することが好ましい。
進路再計算部20は、進路演算処理部10が生成した自車の目標進路を再計算する必要があると判断した場合に、進路演算処理部10に対して自車の目標進路を再計算させるものである。このため、進路再計算部20は、進路予測誤差評価部21と、衝突危険度判定部22と、対象車両絞込処理部23と、予測時間変更処理部24と、を備える。
進路予測誤差評価部21は、周辺車両の現在進路に対する予測進路の誤差が所定の誤差判定閾値以上であると、進路演算処理部10が生成した自車の目標進路を再計算する必要があると判断するものである。すなわち、進路予測誤差評価部21は、周辺環境認識装置3が検出した周辺車両の現在進路と他車進路予測部11が生成した周辺車両の予測進路とから周辺車両の現在進路に対する予測進路の誤差を算出し、この算出した誤差と所定の誤差判定閾値とを比較することで、自車の目標進路を再計算する必要があるか否かを判断する。
ここで、図4及び図5を参照して、周辺車両の現在位置と予測進路との間の誤差について詳しく説明する。図4は、周辺車両の予測進路に生じる誤差を示した図であり、図5は、誤差判定閾値を示す図である。
図4に示すように、他車進路予測部11が時刻t0〜t5における周辺車両の予測進路を生成した場合を考えると、周辺車両の現在位置と予測進路との間には、検出誤差E1と予測誤差E2とが生じる。
検出誤差E1は、周辺環境認識装置3に使用するセンサの検出結果に生じるバラツキの誤差である。このため、検出誤差E1は、周辺環境認識装置3で使用するセンサの性能や、周辺環境認識装置3及び他車進路予測部11における車両検出ロジックの性能などを加味して、検出対象である周辺車両と自車との相対距離に応じてバラツキの発生し得る範囲を決定し、例えば、実験データで得られた統計データから1σの範囲を検出誤差として設定する。
予測誤差E2は、周辺車両の予測進路を生成した時刻t0から時間が経過するに従い予測進路の信頼度が低下することにより発生する誤差である。このため、予測誤差E2は、時間の関数として予測誤差範囲を決定し、例えば、通常走行で発生し得るヨーレートの最大値を決定することで将来の横位置を時間関数として求める。なお、ヨーレートの最大値は、障害物の緊急回避など異常時に発生するようなものは考慮せず、レーンチェンジにより発生するヨーレートなどを参考に設定することが好ましい。
そこで、図5に示すように、進路予測誤差評価部21は、目標経路(目標値)を生成した時刻t0から検出誤差E1が発生することに鑑み、誤差判定閾値の初期値を検出誤差E1に設定する。更に、進路予測誤差評価部21は、時間の経過とともに予測誤差E2により予測信頼度が低下することに鑑み、誤差判定閾値を時間の経過に伴い減少させる。すなわち、進路予測誤差評価部21は、時間の経過により周辺車両の予測進路の信頼度が低下している場合は、仮に周辺車両が検出誤差E1の範囲内に存在していても、実際の車両の動きとして変化が発生している可能性があるとして、再計算が必要であると判断する。
なお、図5では、時刻t0から一定時間内は誤差判定閾値を一定にするものとして示しているが、誤差判定閾値が時間の経過とともに減少する特性を有していれば、如何なる値に設定してもよい。例えば、誤差判定閾値を時刻t0から減少させたり、段階的に減少させたりしてもよい。また、自車と周辺車両との相対距離が大きいほど検出誤差E1である誤差判定閾値の初期値を大きくしてもよい。また、自車と周辺車両との相対速度が大きいほど、誤差判定閾値全体を小さくして再計算され易くしてもよい。
衝突危険度判定部22は、進路予測誤差評価部21において目標進路の再計算が必要であると判断した場合であっても、周辺環境認識装置3が検出した周辺車両の自車に対する衝突危険度に基づいて、再度目標進路の必要性を判断するものである。すなわち、たとえ周辺車両の現在位置に対する予測経路の間の誤差が誤差判定閾値以上であったとしても、衝突危険度が低ければ目標進路を再計算する必要性は低いため、衝突危険度判定部22は、衝突危険度が所定の衝突危険度判定閾値を下回る場合に、進路演算処理部10が生成した自車の目標進路を再計算する必要がないと判断するものである。
この衝突危険度は、様々な観点から衝突の危険度を表すことが可能であるが、自車に対する衝突余裕時間TTC(Time To Collision)を衝突危険度とすることが好ましい。衝突余裕時間TTCは、周辺車両と自車との相対距離と相対速度とから算出することができる。
ここで、図6を参照して、予測誤差と衝突危険度との関係について説明する。図6は、予測誤差と衝突危険度を説明するためのモデル図である。
図6(a)に示すように、隣接車線において自車Aの前方を周辺車両Bが走行している場合を考える。この場合、他車進路予測部11により周辺車両Bの予測進路が生成されると、T秒後には周辺車両Bが車線変更することなくB’の位置となる。また、自車進路生成部12により自車Aの目標進路が生成されると、T秒後には自車Aが車線を変更することなくA’の位置となる。ところが、実際には、図6(b)に示すケース1のように、周辺車両Bが加速を行うことにより、T秒後には周辺車両BがB’よりも前方のB’’の位置となる場合や、図6(c)に示すケース2のように、周辺車両Bが加速と車線変更を行うことにより、T秒後には周辺車両BがB’よりも前方で自車Aの走行車線に割り込むB’’’の位置となる場合などが考えられる。
図6(b)に示すケース1の場合は、縦方向誤差しか発生していないことから、周辺車両Bの予測誤差が大きくなっているものの、自車Aに対する衝突危険性は低いため、目標進路を再計算する必要性がない。一方、図6(c)に示すケース2の場合は、縦方向誤差だけでなく横方向誤差も発生して周辺車両Bが自車Aに近寄ってくることから、周辺車両Bの予測誤差が大きくなっているだけでなく、衝突危険性も大きくなっているため、目標進路を再計算する必要性がある。
そこで、衝突危険度判定部22は、十分な余裕を持って衝突を回避できる衝突回避余裕時間を衝突危険度判定閾値として設定し、最も短い衝突余裕時間TTCが衝突回避余裕時間以上である場合、すなわち、衝突危険度が所定の衝突危険度判定閾値未満である場合は、目標進路を再計算する必要がないと判断し、最も短い衝突余裕時間TTCが衝突回避余裕時間未満である場合、すなわち、衝突危険度が所定の衝突危険度判定閾値以上である場合は、目標進路を再計算する必要があると判断する。
対象車両絞込処理部23は、進路演算処理部10に予測進路を再計算させる際に、他車進路予測部11による予測進路の生成対象となる周辺車両を絞り込むものである。
ここで、図7及び図8を参照して、対象車両絞込処理部23による対象車両の絞り込みについて詳しく説明する。図7は、対象車両の絞り込みを説明するためのモデル図であり、図8は、衝突余裕時間と絞り込む台数との関係を示した図である。
図7に示すように、隣接車線において自車Aの前方を周辺車両Bが走行し、自車Aの前方を周辺車両Cが走行し、隣接車線において自車Aの後方を周辺車両Dが走行し、自車Aの後方を周辺車両Eが走行し、自車Aの走行車線に合流する車線を周辺車両Fが走行する場合を考える。この場合、周辺環境認識装置3により周辺車両B〜周辺車両Fの全てが検出されるため、通常は、他車進路予測部11により周辺車両B〜周辺車両Fの全てについて予測進路が生成される。しかしながら、衝突危険性が高まった際は、より迅速に新たな目標進路を生成する必要があるため、周辺車両B、周辺車両C及び周辺車両Fは予測進路の生成対象とするものの、周辺車両D及び周辺車両Eは予測進路の生成対象から除外して、衝突リスクを適切に回避することが望ましい。
そこで、対象車両絞込処理部23は、予め、進路演算対象台数と演算時間との関係を示すマップ(図8(b)参照)を用意しておく。そして、対象車両絞込処理部23は、周辺環境認識装置3が検出した全ての周辺車両について衝突余裕時間TTCを算出し、図8(a)に示すように、最も短い衝突余裕時間TTCが、十分な余裕を持って衝突を回避できる絞込用危険度判定閾値を下回った場合は、図8(b)に示すマップを参照して、この最も短い衝突余裕時間TTC内において演算可能な進路演算対象台数を求める。そして、対象車両絞込処理部23は、周辺環境認識装置3が検出した全ての周辺車両のうち、衝突余裕時間TTCの短い順に、この求めた進路演算対象台数の範囲内で、進路演算対象の周辺車両を選択する。
なお、衝突危険度判定部22で用いる衝突危険度判定閾値と対象車両絞込処理部23で用いる絞込用危険度判定閾値とは、同じ値であっても違う値であってもよい。
予測時間変更処理部24は、進路再計算部20が進路演算処理部10に自車の目標進路を再計算させた頻度に基づいて、進路演算処理部10が生成する自車の目標進路の予測時間を変更するものである。進路演算処理部10が生成した目標進路に基づく車両制御装置5の制御実行途中に、進路再計算部20による自車の目標進路の再計算が連続して発生する場合は、自車の周辺状況がめまぐるしく変化していることが予想されるため、進路演算処理部10が目標進路を生成するサイクルもこの周辺状況に応じて変化させることが望ましい。
そこで、予測時間変更処理部24は、予め、図9に示すように、実行途中での予測進路の再計算の連続実施回数と予測時間との関係を示したマップを保持しておく。そして、予測時間変更処理部24は、進路再計算部20が進路演算処理部10自車の目標進路の再計算を行わせると、図9に示すマップを参照して、進路演算処理部10により生成する目標進路の予測時間を変更する。すなわち、予測時間変更処理部24は、実行途中での予測進路の再計算の連続実施回数が増えると、予測時間を短くし、実行途中での予測進路の再計算の連続実施回数が減ると、予測時間を長くする。また、予測時間変更処理部24は、一定時間、実行途中での予測進路の再計算が実施されない場合は、予測時間を初期値に戻す。なお、予測時間の変更は、必ずしも目標進路の再計算が連続実施された場合に限定されるものではなく、目標進路が再計算される頻度に応じて予測時間を変更すれば、如何なる条件であってもよい。
ここで、図10を参照して、進路再計算部20による目標進路の再計算スケジュールについて詳しく説明する。図10は、目標進路の再計算スケジュールを示した図である。
図10に示すように、時間ステップkにおける目標進路の生成開始からT−Δt秒経過する前に、周辺車両の現在進路に対する予測進路の誤差が所定の誤差判定閾値を上回り、かつ、衝突危険度が所定の衝突危険度判定閾値を上回るイベントI1が発生すると、進路演算処理部10への割込処理を行って時間ステップk+1に移り、T秒間分の目標進路を生成(再計算)する。また、時間ステップk+1における目標進路の生成開始(再計算開始)からT−Δt秒経過する前に、周辺車両の現在進路に対する予測進路の誤差が所定の誤差判定閾値を上回り、かつ、衝突危険度が所定の衝突危険度判定閾値を上回るイベントI2が発生すると、進路演算処理部10への割込処理を行って時間ステップk+2に移る。このとき、目標進路の再計算が2回連続して実施されたため、生成する目標進路の予測時間をTからT’に増加させ、T’秒間分の目標進路を生成(再計算)する。このように、進路再計算部20は、T−Δt秒経過する前でも、上記イベントが発生すると、割込処理により進路演算処理部10に目標進路を再計算させ、このイベントが連続して発生すると進路演算処理部10が生成する目標進路の予測時間を変更する。
車両制御装置5は、ECU4から送信された目標値に基づいて自車の具体的な走行制御を行うものである。車両制御装置5は、例えば、ブレーキアクチュエータ、アクセルアクチュエータ、ステアリングアクチュエータなどで構成される。なお、車両制御装置5による走行制御は、ドライバによる運転操作の補助であってもよく、ドライバによらない自動運転であってもよい。
次に、本実施形態に係る進路生成装置1の処理動作について説明する。
始めに、ECU4の進路演算処理部10による自車の目標進路の生成方法について説明する。
まず、ECU4は、周辺環境認識装置3が取得した周辺情報に基づいて、自車の周囲に存在する周辺車両の予測進路を生成する。次に、ECU4は、他車進路予測部11が生成した周辺車両の予測進路と自車情報取得装置2が取得した自車情報とに基づいて、自車の予測時間分の目標経路を生成する。次に、ECU4は、この生成した目標経路の目標値をバッファデータとして保持しておき、随時、目標値のバッファデータを車両制御装置5に送信することで、自車を目標経路に沿って走行させる。そして、これらの処理を、T−Δt秒毎に(図3参照)繰り返す。なお、以下の説明では、目標値のバッファデータを車両制御装置5に送信して自車を目標経路に沿って走行させることを、バッファデータの実行という。
次に、図11及び図12を参照して、ECU4の進路再計算部20による目標進路の再計算方法について説明する。図11は、目標進路を再計算するECUの処理動作を示すフローチャートであり、図12は、図11における再計算処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、まず、ECU4は、自車情報取得装置2から自車情報を取得するとともに(ステップS1)、周辺環境認識装置3から周辺情報を取得して(ステップS2)、進路再計算部20による目標進路の再計算処理を行う(ステップS3)。
図12に示すように、再計算処理では、まず、進路予測誤差評価部21により、周辺環境認識装置3が検出した周辺車両について、現在進路に対する予測進路の誤差を算出し(ステップS11)、この算出した誤差が、誤差判定閾値以上であるか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12において誤差が誤差判定閾値未満であると判定すると(ステップS12:NO)、実行されていない目標進路のバッファデータが存在するか否かを判定する(ステップS13)。
ここで、図13を参照して、目標進路のバッファデータについて詳しく説明する。図13は、ある時刻に生成されたT秒分の目標進路を示した図である。図13では、目標進路の生成時刻から現在時刻に至るT1区間は、既にバッファデータが実行された目標進路であり、現在時刻から次の時間ステップの目標進路の生成時刻に至るT2区間は、未だバッファデータが実行されていない目標進路となる。なお、T2区間の後のΔt区間は、次の時間ステップの目標進路を生成する演算時間の区間を示している。このため、ステップS13では、現在時刻が、次の時間ステップの進路生成時刻に達していなければ、未だ実行されてない目標進路のバッファデータが存在すると判定し、現在時刻が、次の時間ステップの進路生成時刻に達していれば、全ての目標進路のバッファデータが実行されたと判定する。
そして、ステップS13において全ての目標進路のバッファデータが実行されたと判定すると(ステップS13:NO)、次の時間ステップが到来したと判断して、進路演算処理部10による通常の目標進路の生成を行う(ステップS15)。一方、ステップS13において実行されていない目標進路のバッファデータが存在すると判定すると(ステップS13:YES)、この目標進路のバッファデータを実行する(ステップS14)。
一方、ステップS12において誤差が誤差判定閾値以上であると判定すると(ステップS12:YES)、衝突危険度判定部22により、周辺環境認識装置3が検出した周辺車両について、自車に対する衝突危険度を算出し(ステップS16)、この算出した衝突危険度が衝突危険度判定閾値以上であるか否かを判定する(ステップS17)。
ステップS17において衝突危険度が衝突危険度判定閾値未満であると判定すると(ステップS17:NO)、ステップS13に進み、上述した処理を行う。
一方、ステップS17において衝突危険度が衝突危険度判定閾値を上回ると判定すると(ステップS17:NO)、対象車両絞込処理部23により、周辺環境認識装置3が検出した全ての周辺車両について衝突余裕時間TTCを算出し(ステップS18)、この算出した衝突余裕時間TTCのうち最も短い衝突余裕時間TTCが絞込用危険度判定閾値以上であるか否かを判定する(ステップS19)。すなわち、ステップS19では、目標進路の再計算時間に余裕があるか否かを判定する。
ステップS19において最も短い衝突余裕時間TTCが絞込用危険度判定閾値未満であると判定すると(ステップS19:NO)、対象車両絞込処理部23により、周辺環境認識装置3が検出した全ての周辺車両のうち、衝突余裕時間TTCの短い順に、この求めた進路演算対象台数の範囲内で、進路演算対象の周辺車両を絞り込み(ステップS20)、進路演算処理部10に目標進路を再計算させる(ステップS15)。
一方、ステップS19において最も短い衝突余裕時間TTCが絞込用危険度判定閾値以上であると判定すると(ステップS19:YES)、対象車両絞込処理部23による演算対象の周辺車両を絞り込むことなく、進路演算処理部10に目標進路を再計算させる(ステップS15)。
図11に戻り、ステップS3の再計算処理が終了すると、予測時間変更処理部24により、ステップ3において自車の目標進路を再計算した頻度に基づいて、進路演算処理部10が生成する自車の目標進路の予測時間を変更する(ステップS4)。そして、一旦処理を終了して、再度上述した処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施形態に係る進路生成装置1によれば、周辺車両の現在進路に基づく自車との衝突危険度が衝突危険度判定閾値以上である場合に自車の目標進路を再計算させるため、自車との衝突危険度が低い場合にまで自車の目標進路が再計算されるのを抑止することができる。これにより、演算時間が短縮されるため、実時間処理を実現することが可能となる。
また、周辺車両の現在進路に対する予測進路の誤差が誤差判定閾値以上である場合に自車の目標進路を再計算させることで、自車の目標進路の信頼性を向上させつつ、自車の目標進路の無駄な再計算を抑止することができる。
また、目標進路を再計算させた頻度に基づいて予測時間を変更するため、例えば、目標進路が頻繁に再計算される場合は、予測時間を短くすることで自車の目標進路の再計算を減少させ、目標進路が再計算されない場合は、予測時間を長くすることで自車の目標進路の生成サイクルを長くして演算時間を短縮することができる。これにより、環境に応じた適切な目標進路の生成を行うことができる。
また、目標進路を生成してからの経過時間に基づいて誤差判定閾値を変更することで、予測誤差の拡大に応じた適切な基準により自車の目標進路の再計算を判断することができる。
また、自車に対する衝突余裕時間TTCに基づいて予測進路の生成対象となる周辺車両を絞り込むことで、迅速に自車の目標進路を再計算することができる。これにより、周辺車両との衝突リスクを適切に低減させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、ECU4の進路再計算部20が、進路予測誤差評価部21、衝突危険度判定部22、対象車両絞込処理部23及び予測時間変更処理部24の全てを備えるものとして説明したが、少なくとも、衝突危険度判定部22により、周辺車両の衝突危険度に基づいて目標進路を再計算させることができれば、その他の構成及び機能は適宜取捨してもよい。
また、上記実施形態において、進路演算処理部10は、図3に示すように、T−Δt秒(予測時間−演算時間)毎にT秒間(予測時間)分の目標進路を生成するものとして説明したが、例えば、図14に示すように、T−Δt秒の経過を待つことなく、T−Δt秒よりも短いT1秒毎にT秒間分の目標進路を生成するものとしてもよい。すなわち、時間ステップkにおいてT秒間分の目標進路を生成すると、時間ステップkにおける目標進路の生成開始からT−Δt秒よりも短いT1秒後に、時間ステップk+1に移ってT秒間分の目標進路を生成し、時間ステップk+1における目標進路の生成開始からT−Δt秒よりも短いT1秒後に、時間ステップk+2に移ってT秒間分の目標進路を生成してもよい。
1…進路生成装置、2…自車情報取得装置、3…周辺環境認識装置、4…ECU、5…車両制御装置、10…進路演算処理部、11…他車進路予測部(他車進路予測手段)、12…自車進路生成部、20…進路再計算部(進路再計算手段)、21…進路予測誤差評価部(誤差算出手段)、22…衝突危険度判定部(危険度算出手段)、23…対象車両絞込処理部、24…予測時間変更処理部、E1…検出誤差、E2…予測誤差、Ra…目標進路、Rb,Rc…予測進路、T…予測時間、Δt…演算時間。

Claims (5)

  1. 他車の予測進路に基づいて設定予測時間分の自車の目標進路を生成する進路生成装置であって、
    他車の現在進路に基づく自車との衝突危険度を算出する危険度算出手段と、
    前記危険度算出手段が算出した衝突危険度が設定閾値以上である場合に、自車の目標進路を再計算させる進路再計算手段と、
    を有することを特徴とする、進路生成装置。
  2. 他車の現在進路に対する予測進路の誤差を算出する誤差算出手段を更に有し、
    前記進路再計算手段は、前記誤差算出手段が算出した誤差が設定閾値以上である場合に、自車の目標進路を再計算させることを特徴とする、請求項1に記載の進路生成装置。
  3. 前記進路再計算手段が目標進路を再計算させた頻度に基づいて自車の目標進路を生成する設定予測時間を変更することを特徴とする、請求項1又は2に記載の進路生成装置。
  4. 目標進路を生成してからの経過時間に基づいて前記誤差の設定閾値を変更することを特徴とする請求項2又は3に記載の進路生成装置。
  5. 他車の予測進路を生成する他車進路予測手段を更に有し、
    前記他車進路予測手段は、自車に対する衝突余裕時間に基づいて予測進路の生成対象となる他車を絞り込むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の進路生成装置。
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