JP2012157810A - 塗布ロール - Google Patents

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【課題】 小径で芯直性があり広範囲な材料を選択できる多様な塗布ロールを得る。
【解決手段】 塗布液を被塗布材に塗布する塗布ロールであって、芯金2の外周に、芯金2の外周形状に合わせた嵌合穴3を中央部に有する複数個の円形状板4を嵌合して積層し、芯金2と積層した円形状板4を固定して一体化した。
【選択図】 図1

Description

本発明は塗布装置にあって、特に各種の塗布液をプラスチックフィルム等の帯状で走行するウエッブ(被塗布材)やシート状被塗布材に塗布するための塗布ロールに関する。
従来、シート状の被塗布材や連続走行している各種のウエッブに塗布液を塗布する装置として、バーコーターやマイクログラビアコーターやコンマコーターなどと呼称される比較的小径の塗布ロールを使用した塗布装置が各種開発され使用されている。
上述の塗布装置に使用される塗布ロールとしては、ステンレス製のロッドバーを使用したり、芯金であるロッドにワイヤーを巻きつけて構成されたもの(例えば、特許文献1参照)、巻きつけたワイヤーを切削して規制面部として構成されたもの(例えば、特許文献2参照)、巻きつけたワイヤーにコーティング加工して構成されたもの(例えば、特許文献3参照)がよく知られている。
さらには、転造ダイスで両側からロッドを挟圧し該ロッドの表面に直接刻印して凹凸溝を形成して構成されたもの(例えば、特許文献4および5参照)がよく知られている。
さらにはまた、ロッドを軸方向に研削してシャープなエッジもつコンマバーを得る塗布ロールも一般的によく知られている。
特開2008−29981公報 特開2006−145713公報 特開2008−155205公報 実公平4−40767公報 特開2007−244991公報
上記の特許文献で開示されている塗布装置に塗布ロールとして使用される上述のロッドバーは、小径であることが要求され、かつ芯直性を求められている。そのためにロッドバーの直径を小さくするには限界があった。また、芯金をロッドバーに加工するため自ずと選択する素材の範囲が限られステンレス材料を使用することが一般的であった。また、ロッドバー表面の特性を変えるため鍍金や切削などの加工を加えて塗布液や被塗布材との適応性を変化させてきたが、加工方法には限界がある。
また、ワイヤーバーにあっては芯金である小径ロッドに密着して巻き回すワイヤーに柔軟性と延伸性を必要としながら、相反する硬度が要求されワイヤー材質の選択に自ずと制限がある。近年要求されている薄層塗布にあっては、巻き回したワイヤー間で形成されるポケット容量をさらに小さくすることが要求され、より細いワイヤーを使用することが必要となるが、硬度を持ち直径が均一でかつ細く延伸した長い細線を得ることは極めて難しい。また、芯金に巻き回したワイヤーを鍍金などで表面加工し厚みむらのない均一な表面特性を維持したロールを得ることは難しい。
さらに、ロッドをダイスで挟圧し表面に凹凸形状を得る方法は、芯金の柔軟性と硬度の相反する特性を持った転造加工性を必要とし、材質には自ずと制約があり細密な凹凸形状を得ることは困難である。また、転造ダイスに傷などの不具合があると挟圧するロッドに傷が転写され不良品となり、改めて転造ダイスから作り替える必要を生じる。
さらには、ロッドを軸方向に研削加工しシャープエッジを持つコンマバーを得る方法は、該ロッドが小径になるほど加工による変形を受けやすく、長尺のコンマロッドの芯直性を維持するのは難しい。また、コンマバーのシャープエッジの特性を変えるため鍍金加工などで被覆する方法もあるがと厚みの均一性を維持するのは困難である。
本発明者は、上記の問題を解決するべく試験研究を重ねた結果、従来の塗布ロッドとはまったく異にする新しい小径の塗布ロールを発明し完成させるに至った。
本発明の目的は、小径で芯直性があり広範囲な材料を選択できる多様な塗布ロールを提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、塗布液を被塗布材に塗布する塗布ロールであって、芯金の外周に、前記芯金の外周形状に合わせた嵌合穴を中央部に有する複数個の円形状板を嵌合して積層し、前記芯金と積層した前記円形状板を固定して一体化したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の、前記円形状板は、径の異なる2種類以上の円形状板が用意され、適宜選択され組み合わされて積層されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれか1に記載の、前記円形状板にあっては、その外周縁に凹部或いは突部が形成され、また、前記円形状板と前記芯金との間には前記芯金に嵌合した前記円形状板の外周縁に形成した凹部或いは突部の位置を決める位置決め手段を有していることを特徴とする。
請求項1に記載の塗布ロールによれば、芯金の外周に、芯金の外周形状に合わせた嵌合穴を中央部に有する複数個の円形状板を嵌合して積層し、芯金と積層した円形状板を固定して一体化したので、芯金の剛性が補強され、たわみ強度が増してより芯直性がある小径の塗布ロールを得ることができる。
さらに、厚さの異なる複数の円形状板を用意しておけば、特定な厚さの円形状板を選択し、或いは厚さの異なる円形状板を組み合わせることにより軸方向の撓み強度が補正でき、長尺な小径の塗布ロールを得ることができる。
また、円形状板を芯金と異なる材質の材料で形成して組み合わせることが可能となり、円形状板と芯金の異なる材料の組み合わせにより、芯直性が高くより軽量で長尺性に優れた小径の塗布ロールを得ることができる。
また、異なった材質の材料で形成した円形状板を組み合わせ積層することが可能となるので、塗布ロールの表面の特性を変えることができ、塗布液や被塗布材や塗布条件などに応じて最適な塗布ロールを得ることができ、また、局部的に違った表面特性を持つ塗布ロールを得ることができる。
さらには、円形状板の形状加工は、打ち抜き加工やエッチング加工や研削加工やレーザー加工や成形加工などの加工方法が適用できるので汎用性が極めて高く、また、円形状板の形状に不具合が発生した場合、該当する部分の円形状板を取り替えることで対応することが容易にできて極めて経済性が高い。
請求項2に記載の塗布ロールによれば、請求項1に記載の、前記円形状板は、径の異なる2種類以上の円形状板が用意され、適宜選択され組み合わされて積層されているので、対向する大径の円形状板間に配置された小径の円形状板により外周表面に溝が形成され、ポケットを持つワイヤーバーとして使用される塗布ロールを得ることができる。そして、径の比の異なる大径の円形状板と小径の円形状板を適宜選択することにより任意の深さの溝を持つ塗布ロールを自在に得ることができ、溝の容量に依存する塗布量を自由に計量することができることとなる。
また、小径の円形状板として、厚さの異なる複数の円形状板を用意しておけば、小径の円形状板の厚さを変えることにより任意の幅の溝を持つ塗布ロールを自在に得ることができ、溝の容量に依存する塗布量を自由に計量することができる。また、小径の円形状板として、厚さの異なる複数の円形状板を用意しておけば、より厚さの薄い小径の円形状板を使用することにより、より細い溝のポケットを持ち薄層塗布が可能なワイヤーバーとして使用される塗布ロールを得ることができることとなる。
さらに、塗布ロールの表面に形成された溝は軸方向に直角に形成されるので、被塗布材に塗布された塗布面に従来のワイヤーバーのような斜めの塗布むらが発生することはなく、また、塗布液が塗布ロールの回転によって、従来のワイヤーバーで見られたワイヤーの巻き方向へ移動してウエッブの裏面に裏回りするといった事態は生じない。
請求項3に記載の塗布ロールによれば、請求項1または2のいずれか1に記載の、円形状板にあっては、その外周縁に凹部或いは突部が形成され、また、円形状板と芯金との間には芯金に嵌合した円形状板の外周縁に形成した凹部或いは突部の位置を決める位置決め手段を有しているので、芯金に嵌合され積層した円形状板は、その外周縁に形成された凹部或いは突部が、所定の位置に整列した状態で芯金に固定され、ロール表面の軸方向に凹部或いは突部が整列した塗布ロールを得ることができる。そして、前記の凹部をエッジ状の切り込みとすれば、表面にシャープエッジを有するナイフロッドとして使用される塗布ロールを得ることができる。
本発明に係る塗布ロールの実施の形態の第1例を示す一部省略正面図である。 図1の右側面図である。 図1の一部断面図である。 本発明に係る塗布ロールの実施の形態の第2例を示す一部省略正面図である。 図4の一部断面図である。 本発明に係る塗布ロールの実施の形態の第3例を示す一部省略正面図である。 第3例の円形状板の一例を示す側面図である。 第3例の芯金の一例を示す一部省略斜視図である。 図6のA−A線断面図である。
以下、本発明に係る塗布ロールを実施するための形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図3は本発明に係る塗布ロールの実施の形態の第1例を示したもので、図1は本例の塗布ロールの一部省略正面図、図2は図1の右側面図、図3は図1の一部断面図である。
本例の塗布ロールは、ロッドバー1として使用される塗布ロールを示すものであり、芯金2の外周に、芯金2の外周形状に合わせた嵌合穴3を中央部に有する複数個の円形状板4を嵌合して積層し、芯金2と積層した円形状板4を、固定手段5で固定して一体化している。
前記した芯金2は、本例では、断面円形となっているが、これに限定されるものではなく断面多角形でもよい。この芯金2の材質としては、ステンレスや各種金属合金などの金属材料に限定されるものではなく硬質プラスチック樹脂やゴムや木材やガラスなどの材料や各種の複合材料でもよく、直線性のある材料を選択し用いることができる。
また、円形状板4の形状は、本例では真円となっているが、これに限定されるものではなく、多角形のもの、また外周縁に部分的な切り込み形状や各種の凹凸形状が形成されているものも含まれる。そして、円形状板4の材質としては、ステンレス、アルミ、銅、チタンなどの各種金属やさらにはポリエチレンテレフタレート、塩化ビニール、テフロン(登録商標)樹脂などの各種プラスチック樹脂やゴム類や不織布など各種材料を広く選択し用いることができる。
また、芯金2と、芯金2に積層した円形状板4とを一体に固定する固定手段5は、本例では、芯金2の両端部にねじ部(図示せず)を設け、このねじ部にナット6を螺合し、積層した円形状板4の両端から締め付けて固定しているが、これに限定されるものではない。
このように構成された本例の塗布ロールは、積層して円形状板4により芯金2の剛性が補強されるので、たわみ強度が増してより芯直性がある小径のロッドバー1として使用される塗布ロールが得られる。そして、厚さの異なる複数の円形状板4を用意しておけば、特定な厚さの円形状板4を選択し、或いは厚さの異なる円形状板4を組み合わせることにより軸方向の撓み強度が補正でき、長尺な小径のロッドバー1として使用される塗布ロールが得られる。
また、円形状板4を芯金2と異なる材質の材料で形成して組み合わせることが可能となり、円形状板4と芯金2の異なる材料の組み合わせ、例えば、芯金2としてテフロン(登録商標)樹脂などの樹脂ロッドを使用し、円形状板4としてステンレスなどの金属材料を使用して構成すれば、より芯直性が高くより軽量で長尺性に優れた小径のロッドバー1として使用される塗布ロールを得ることができる。
また、異なった材質の円形状板4を組み合わせ積層することが可能となるので、塗布ロールの表面の特性を変えることができ、塗布液や被塗布材や塗布条件などに応じて最適なロッドバー1として使用される塗布ロールを得ることができ、また、局部的に違った表面特性を持つロッドバー1として使用される塗布ロールを得ることができる。
図4、図5は本発明に係る塗布ロールの実施の形態の第2例を示したもので、図4は本例の塗布ロールの一部省略正面図、図5は図4の一部断面図である。
本例の塗布ロールは、ポケットを持つワイヤーバー7として使用される塗布ロールを示すものであり、基本構造は前記した第1例と同様なので、第1例と相違している構成を説明し、その他は第1例の説明を援用する。
本例では、芯金2に嵌合する円形状板4は、大径の円形状板4aと小径の円形状板4bとからなり、大径の円形状板4aと小径の円形状板4bが交互に積層された構成となっている。前記の小径の円形状板4bにあっては、本例では、図示しないが、直径の異なる複数の小径の円形状板4b及び厚さの異なる複数の小径の円形状板4bが用意されている。
このように構成された本例の塗布ロールは、大径の円形状板4aと小径の円形状板4bが交互に積層されることにより、外周表面に溝8が形成されてポケットを持つワイヤーバー7となる。そして、塗布ロールの表面に形成された溝8は軸方向に直角に形成されるので、被塗布材に塗布された塗布面に従来のワイヤーバーのような斜めの塗布むらが発生することはなく、また、塗布液が塗布ロールの回転によって、従来のワイヤーバーで見られたワイヤーの巻き方向へ移動してウエッブの裏面に裏回りするといった事態は生じない。
また、本例では、小径の円形状板4bは、径の異なる複数の小径の円形状板4bが用意されているので、大径の円形状板4a或いは小径の円形状板4bの直径を変えることにより任意の深さの溝8を持つワイヤーバー7として使用される塗布ロールを自在に得ることができ、溝8の容量に依存する塗布量を自由に計量することができる。また、本例では、小径の円形状板4bは、厚さの異なる複数の小径の円形状板4bが用意されているので、小径の円形状板4bの厚さを変えることにより任意の幅の溝8を持つワイヤーバー7として使用される塗布ロールを自在に得ることができ、溝8の容量に依存する塗布量を自由に計量することができる。そして、小径の円形状板4bの厚さと直径を適宜組み合わせることにより任意の溝8が得られ容量の異なるポケットを持つワイヤーバー7として使用される塗布ロールが自在に得られる。
さらには、小径の円形状板4bとして、より厚さの薄い小径の円形状板4bを使用することにより、より細い溝のポケットを持ち薄層塗布が可能なワイヤーバー7として使用される塗布ロールが得られる。
図6乃至図9は本発明に係る塗布ロールの実施の形態の第3例を示したもので、図6は本例の塗布ロールの一部省略正面図、図7は本例の円形状板の一例を示す側面図、図8は本例の芯金の一例を示す一部省略斜視図、図9は図6のA−A線断面図である。
本例の塗布ロールは、表面にシャープエッジを有するナイフロッド9として使用される塗布ロールを示すものであり、基本構造は前記した第1例と同様なので、第1例と相違している構成を説明し、その他は第1例の説明を援用する。
本例では、芯金2に嵌合する円形状板4は、その外周縁に凹部或いは突部10が形成され、また、円形状板4と芯金2との間には芯金2に嵌合した円形状板4の外周縁に形成した凹部或いは突部10の位置を決める位置決め手段11を有する構成となっている。
前記した円形状板4の外周縁に形成された凹部或いは突部10にあっては、本例では、凹エッジ状の切り込みとなっている。
また、前記した位置決め手段11にあっては、本例では、円形状板4の中央部に有する嵌合穴3の周縁の一部に係合突部12を形成し、他方、芯金2の外周には、軸方向に前記の係合突部12が係合可能な係合凹部13を形成した構成となっており、芯金2に円形状板4を嵌合するときに係合突部12を係合凹部13に係合させることにより、芯金2に嵌合した円形状板4の回転が係合突部12と係合凹部13の係合により阻止されるようになっているが、芯金2に嵌合した円形状板4の回転が阻止できればよく、これに限られるものではない。
このように構成された本例の塗布ロールは、芯金2に嵌合され積層した円形状板4は、その外周縁に形成された凹部或いは突部10が、所定の位置に整列した状態で芯金2に固定され、ロール表面の軸方向に凹部或いは突部10が整列したナイフロッド9として使用される塗布ロールを得ることができる。本例では、凹部或いは突部10がエッジ状の切り込みとなっているので、表面にシャープエッジを有するナイフロッド9として使用される塗布ロールが得られる。
次に、前記した本発明に係る塗布ロールの実施の形態の第1例、第2例、第3例の実施例を実施例1、実施例2、実施例3として具体的に説明する。
図1乃至図3に示す芯金2として直径8mm、長さ300mmのSUS306ステンレスロッドを使用し、該ステンレスロッドに、中央部に嵌合穴3を持つ0.5mm巾、直径11mmのSUS306ステンレス製の円形状板4を嵌合して積層し、この積層した円形状板4の両側に座金を当て、前記ステンレスロッドの両端部に設けたねじ溝にナット6を螺合して両側から締め付け固定して一体化し、塗布巾250mmのコーティングロッドであるロッドバー1を製作した。
透明な東レ製PETフイルム80μmを被塗布材とし、市販のアサヒペン製シリコンアクリル樹脂黒色塗料約3mlを前記被塗布材の上に横長に置いて、前記コーティングロッドの両端を手で持ち手前にゆっくり動かして塗布し室温で乾燥させた。塗布直後の塗布面は、円板の境目がわずかに筋状に見えたが時間経過とともに筋状の模様が消滅し均一な塗布面となった。乾燥した透明な塗布材を光にかざし塗布の状態を観察したが、塗料のむらもなく均一な塗布面が認められた。
図4、図5に示す芯金2として、直径8mmの長さ300mmのSUS306ステンレスロッドを用い、該ステンレスロッドに、中央部に嵌合穴3を持つSUS306ステンレス製の大径の円形状板4aと小径の円形状板4bを交互に重ね積層し、この積層した円形状板4の両側に座金を当て、前記ステンレスロッドの両端部に設けたねじ溝にナット6を螺合して両側から締め付け固定して一体化した。大径の円形状板4aは厚さ0.5mm、直径12mmとし、小径の円形状板4bは厚さ1mm、直径11.5mmとして、大径の円形状板4aに挟まれた巾1mm、深さ0.25mmの溝8からなるポケットを持つ塗布巾250mmのワイヤーバー7を製作した。
透明な東レ製PETフイルム80μmを被塗布材に使用し、塗布液として市販のアサヒペン製シリコンアクリル樹脂黒色塗料を水で1.5倍に希釈し、前記被塗布材の上に約5ml、横長に置き、本発明に基づき製作したワイヤーバー7の両端を手で持ち、ゆっくり動かして塗布液を塗布し室温で放置して乾燥させた。
前記被塗布材に前記塗布液をワイヤーバー7で塗布した直後の塗布面に、大径の円形状板4aの位置に筋状の模様が確認されたが時間経過とともに軽減して消滅した。乾燥した被塗布材の塗布面を光にかざし状態を観察したが、円板の外周模様も認められずまた塗料のむらもなく均一な塗布面を得た。
図6乃至図9に示す芯金2として、直径8mmの長さ300mmのSUS306ステンレスロッドを用い、該ステンレスロッドの外周に、軸方向に三角形の係合凹部13を形成し、該三角形の係合凹部13に係合する三角形の係合突部12を嵌合穴3の周縁に持ち、かつ外周縁に凹部或いは突部10となるシャープエッジを形成した厚さ3mmの円形状板4をステンレス306で製作し、該円形状板4をステンレスロッドに、係合突部12を係合凹部13に係合しながら嵌合して積層し、この積層した円形状板4の両側に座金を当て、前記ステンレスロッドの両端部に設けたねじ溝にナット6を螺合して両側から締め付け固定して一体化し、シャープエッジが一列に整列したナイフロッド9を製作した。
透明な東レ製PETフイルム80μmを被塗布材に使用し、塗布液として市販のアサヒペン製シリコンアクリル樹脂黒色塗料を原液で前記被塗布材の上に約3mlを横長に置き、本発明に基づき作製したナイフロッド9の両端を手で持ちシャープエッジを前記被塗布材に垂直に当てシャープエッジの円形方向を塗料に向けゆっくり動かして塗布し、室温で放置して乾燥させた。
前記被塗布材に前記塗布液をナイフロッド9で塗布した直後の塗布面に、積層した円形状板4の境目に筋状の模様がわずかに確認されたが時間経過とともに軽減して消滅した。乾燥した被塗布材の塗布面を光にかざし状態を観察したが、円形状板の境目の筋状の模様も認められず均一な塗布面を得た。
1 ロッドバー
2 芯金
3 嵌合穴
4 円形状板
4a 大径の円形状板
4b 小径の円形状板
5 固定手段
6 ナット
7 ワイヤーバー
8 溝
9 ナイフロッド
10 凹部或いは突部
11 位置決め手段
12 係合突部
13 係合凹部

Claims (3)

  1. 塗布液を被塗布材に塗布する塗布ロールであって、芯金の外周に、前記芯金の外周形状に合わせた嵌合穴を中央部に有する複数個の円形状板を嵌合して積層し、前記芯金と積層した前記円形状板を固定して一体化したことを特徴とする塗布ロール。
  2. 前記円形状板は、径の異なる2種類以上の円形状板が用意され、適宜選択され組み合わされて積層されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布ロール。
  3. 前記円形状板にあっては、その外周縁に凹部或いは突部が形成され、また、前記円形状板と前記芯金との間には前記芯金に嵌合した前記円形状板の外周縁に形成した凹部或いは突部の位置を決める位置決め手段を有していることを特徴とする請求項1または2のいずれか1に記載の塗布ロール。
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