以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
〔液晶表示装置〕
図1に、本発明の一実施形態に係る画像データ取込装置が適用された駆動装置を備えた液晶表示装置の構成例を示す。
液晶表示装置(広義には、電気光学装置)10は、液晶パネル(電気光学パネル)12と、駆動装置50とを備えている。駆動装置50は、I/F部96と、ソースドライバー20と、ゲートドライバー40とを備えている。液晶表示装置10の外部には、電源回路60と、画像データ供給装置70とが設けられている。液晶表示装置10は、図1の構成に限定されず、電源回路60又は画像データ供給装置70の少なくとも一部の機能を内蔵してもよい。
液晶パネル12は、例えばアクティブマトリクス型の液晶パネルにより構成される。液晶パネル12を構成する液晶基板には、図1のY方向に複数配列され、それぞれX方向に伸びるゲート線G1〜GM(Mは2以上の自然数)が配置される。また、この液晶基板には、X方向に複数配列され、それぞれY方向に伸びるソース線(データ線)S11〜S81、S12〜S82、・・・、S1N〜S8N(Nは2以上の自然数)が配置される。更に、この液晶基板には、ソース信号供給線S1〜SN(ソース電圧供給線、又はソース電流供給線)が設けられ、各ソース信号供給線に対応してデマルチプレクサーDMUX1〜DMUXNが設けられる。なお、デマルチプレクサーDMUX1〜DMUXNは、ソースドライバー20に内蔵されていてもよい。
この液晶基板には、ゲート線(走査線)G1〜GMとソース線S11〜S81、S12〜S82、・・・、S1N〜S8Nとの交差点に対応する位置に、薄膜トランジスターが設けられる。例えば、ゲート線Gj(jはM以下の自然数)とソース線S1k(kはN以下の自然数)との交差点に対応する位置に、薄膜トランジスターTjk−1が設けられる。薄膜トランジスターTjk−1は、ゲート電極がゲート線Gjに接続され、ソース電極がソース線S1kに接続され、ドレイン電極が画素電極PEjk−1に接続される。この画素電極PEjk−1と対向電極CE(共通電極、コモン電極)との間には、液晶容量CLjk−1(液晶素子、広義には電気光学素子)が形成される。
デマルチプレクサーDMUX1〜DMUXNは、ソース信号供給線に供給された時分割のソース電圧をソース線に分割(分離、デマルチプレクス)して供給する。具体的には、デマルチプレクサーDMUXkは、各ソース線に対応するスイッチ素子(複数のデマルチプレクス用スイッチング素子)を備える。そして、ソースドライバー20からのデマルチプレクス用スイッチ信号SEL1〜SEL8(マルチプレクス制御信号)によってスイッチ素子がオン・オフ制御され、ソース信号供給線Skに供給されたソース電圧がソース線S1k〜S8kに分割して供給される。
なお、図1では、説明を簡単にするために、ソース信号供給線Skに対応するデマルチプレクサーDMUXk及びソース線S1k〜S8kのみを図示している。また、ソース線S1k〜S8kとゲート線Gjとの交差点に対応する位置に設けられた薄膜トランジスターのみを図示している。他のソース信号供給線に対応するデマルチプレクサー及びソース線、他のソース線とゲート線との交差点に対応する位置に設けられる薄膜トランジスターについても同様である。
ところで、画像データ供給装置70から駆動装置50に対して高速に画像データや表示同期信号を転送する場合、いわゆるCMOS−I/Fでは表示同期信号のパルス幅が短くなり過ぎる。また、データパケットの形で転送しようとすると、回路のオーバーヘッドが大きくなる。そこで、本実施形態では、画像データ供給装置70と駆動装置50との間には、画像データが転送される12対の差動信号線と、表示同期信号を含む表示同期データが転送される1対の差動信号線と、画素クロックが転送される1対の差動信号線とが設けられる。そして、I/F部96において、後述するような取り込み制御を行うことで、これまで以上の高い周波数で画像データ等を取り込む。I/F部96において取り込まれた画像データ、表示同期信号及び画素クロックはソースドライバー20に供給され、表示同期信号はゲートドライバー40にも供給される。
ソースドライバー20は、画像データ(階調データ)に基づいて時分割されたソース電圧をソース信号供給線S1〜SNに出力し、ソース信号供給線S1〜SNを駆動する。一方、ゲートドライバー40は、液晶パネル12のゲート線G1〜GMを走査(順次駆動)する。
画像データ供給装置70は、液晶表示装置10が表示する画像に対応した画像データを生成し、該画像データを駆動装置50(具体的にはソースドライバー20)に供給する。また、画像データ供給装置70は、駆動装置50及び電源回路60を制御する。例えば、画像データ供給装置70は、駆動装置50に対して、動作モードの設定や内部で生成した垂直同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNCの供給を行う。画像データ供給装置70は、例えば図示しないホストにより設定された内容に従って、これらの制御を行う。
電源回路60は、外部から供給される基準電圧(電源電圧)に基づいて、液晶パネル12の駆動に必要な各種の電圧レベル(例えば、階調電圧生成用の基準電圧)や、対向電極CEの対向電極電圧VCOMの電圧レベルを生成する。
図2に、本実施形態における表示同期信号の説明図を示す。図2は、表示同期信号、画像データ及びこれに対応するデータイネーブル信号DEのタイミングの一例を表す。
本実施形態における表示同期信号は、垂直同期信号VSYNC及び水平同期信号HSYNCにより構成される。垂直同期信号VSYNCは、1垂直走査期間を規定する信号である。水平同期信号HSYNC(広義には、基準信号)は、1水平走査期間を規定する信号である。画像データの先頭は、水平同期信号HSYNCを基準に予め決められた期間(画素クロック数分)により決められる。画像データの有効期間は、データイネーブル信号DEによって特定される。このデータイネーブル信号DEは、駆動装置50において生成される。
画像データ供給装置70から駆動装置50に対して転送する表示同期信号の取りこぼしが発生すると、画像データの先頭が不明となり、表示画像が乱れる。そのため、表示同期信号等を高速に転送しようとする場合、その取りこぼしを防止する必要がある。本実施形態では、画像データ供給装置70から駆動装置50に対して、画像データ、表示同期信号及び画素クロックを高速に転送し、図2のような表示同期信号の取りこぼしを防止し、正確に表示同期信号及び画像データを取り込むことができるようになっている。また、本実施形態では、表示同期データが転送される1対の差動信号線においては、表示同期信号の転送期間以外の空き期間を利用して、駆動装置50を制御するためのコマンドに対応したコマンドデータを転送することができるようになっている。
〔画像データ供給装置〕
図3に、画像データ供給装置70の構成例のブロック図を示す。図3では、画像データ供給装置70と複数種類の差動信号線を介して接続される駆動装置50もあわせて図示している。なお、図3において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
画像データ供給装置70は、画像データ生成部72と、画像メモリー74と、ラインラッチ76と、パラレルシリアル変換部78とを備えている。また、画像データ供給装置70は、タイミング生成部80と、コマンド生成部82と、タイミングメモリー84と、ラインラッチ86と、パラレルシリアル変換部88と、クロック生成部90とを備えている。更に画像データ供給装置70は、送信インターフェース(InterFace:以下、I/F)回路92を備えている。
画像データ生成部72は、液晶表示装置10が表示する画像に対応した画像データを生成する。具体的には、画像データ生成部72は、この画像に対応した右目用画像と左目用画像とを生成する。画像メモリー74は、画像データ生成部72によって生成された画像データを少なくとも1画面分記憶する。ラインラッチ76は、画像メモリー74に記憶された画像データを1水平走査期間分だけラッチする。パラレルシリアル変換部78は、ラインラッチ76にラッチされた画像データを、12ビット幅のシリアルデータに変換する。
タイミング生成部80は、画像データ生成部72によって生成される画像の表示タイミングに対応した表示同期信号を生成する。具体的には、タイミング生成部80は、該表示タイミングに対応した垂直同期信号VSYNC及び水平同期信号HSYNCを生成する。コマンド生成部82は、駆動装置50による画像データに対応した表示を制御するためのコマンドに対応したコマンドデータを生成する。タイミングメモリー84は、タイミング生成部80によって生成された表示同期信号とコマンド生成部82に対応したコマンドデータとを、転送単位毎に予め決められた記憶領域に記憶する。ラインラッチ86は、タイミングメモリー84に記憶された表示同期信号及びコマンドデータを、1転送単位分だけラッチする。パラレルシリアル変換部88は、ラインラッチ86にラッチされた表示同期信号及びコマンドデータを、1ビット幅のシリアルデータに変換する。
クロック生成部90は、画像データ生成部72によって生成される画像に対応した画素クロックを生成する。
送信I/F回路92は、差動送信器SD1〜SD14を備えている。差動送信器SD1〜SD12のそれぞれは、パラレルシリアル変換部78によって変換されたシリアルデータの各ビットに対応して設けられる。差動送信器SD1〜SD12は、12対の差動信号線D0P、D0N、D1P、D1N、・・・、D11P、D11Nを介して、画像データを駆動装置50に対して送信する。差動送信器SD13は、パラレルシリアル変換部88に対応して設けられる。差動送信器SD13は、1対の差動信号線SYNCP、SYNCNを介して、表示同期信号及びコマンドデータを含む表示同期データを駆動装置50に対して送信する。差動送信器SD14は、クロック生成部90に対応して設けられる。差動送信器SD14は、1対の差動信号線CLKP、CLKNを介して、画素クロックを駆動装置50に対して送信する。
駆動装置50に設けられるI/F部96は、受信I/F回路97と、画像データ取込回路(画像データ取込装置)98とを備えている。受信I/F回路97は、送信I/F回路92の差動送信器に対応して、差動受信器RD1〜RD14を備えている。
受信I/F回路97は、差動信号線を介して差動受信器において受信した差動信号を増幅して、対応する受信信号を受信する。具体的には、受信I/F回路97は、画像データの各ビットに対応した差動信号線を介して受信した差動信号を増幅して、12ビットの画像データD0〜D11を受信する。また受信I/F回路97は、表示同期データに対応した差動信号線SYNCP、SYNCNを介して受信した差動信号を増幅して、表示同期データSYNCを受信する。更に、受信I/F回路97は、画素クロックに対応した差動信号線CLKP、CLKNを介して受信した差動信号を増幅して、画素クロックCLKを受信する。
I/F部96では、差動受信器RD1〜RD12により受信された画像データが、差動受信器RD13、RD14により受信された表示同期データ及び画素クロックを用いて、画像データ取込回路98において取り込まれる。
画像データ取込回路98は、受信I/F回路97において受信された画素クロックCLKに基づき、表示同期データSYNCに含まれる表示同期信号より規定される画像データD0〜D11を取り込む。
具体的には、画像データ取込回路98は、画素クロックCLKを分周して4(=n)相の取込基準クロックを生成し、各取込基準クロックにおいて取り込んだ表示同期データに含まれる水平同期信号HSYNCを取り込んだ取込基準クロックを判定する。また、画像データ取込回路98は、画素クロックCLKを分周して8(=m)相のデータ取込クロックを生成し、各データ取込クロックにより画像データを取り込む(1次ラッチ)。そして、画像データ取込回路98は、判定された取込基準クロックに応じて、既に取り込まれている画像データを並び替え、並び替えた画像データをラッチする(2次ラッチ)。こうすることで、高い周波数で画像データ供給装置70から画像データ等が供給される場合であっても、画像データ取込回路98は、正確に画像データ等を取り込むことができるようになる。
また画像データ取込回路98は、差動信号線SYNCP、SYNCNを介して受信された信号線に水平同期信号HSYNC等と時分割されて挿入されるコマンドデータを取り込むことができる。画像データ取込回路98は、取り込んだコマンドデータをデコードして、デコード結果に対応した制御信号をソースドライバー20又はゲートドライバー40に供給する。これにより、ソースドライバー20又はゲートドライバー40は、画像データ供給装置70からのコマンドに対応した制御が行われる。
図4に、図3のタイミングメモリー84に記憶される表示同期信号及びコマンドデータの説明図を示す。図4では、図3のラインラッチ86もあわせて図示している。
図5に、差動信号線SYNCP、SYNCNを介して送信される送信データの説明図を示す。
図4に示すように、例えば1転送単位内には、水平同期信号HSYNC(図4では“H”)、コマンドデータ(図4では“C”)の格納位置が決められている。また、1画面内には、垂直同期信号VSYNC(図4では“V”)の格納位置が決められている。水平同期信号HSYNCの格納位置には、予め決められた例えば24ビットのデータ“0111・・・・・10”(最上位ビット及び最下位ビットが“0”で、残りが“1”のデータ)が格納される。コマンドデータの格納位置には、格納するコマンドデータに対応した例えば24ビットのビットデータが格納される。垂直同期信号VSYNCの格納位置には、予め決められた例えば24ビットのデータ“11・・・11”(全ビットが“1”のデータ)が格納される。
また、本実施形態では、1転送単位内に同じコマンドデータを連続して格納し、1転送単位内で連続してコマンドデータを送信するようになっている。こうすることで、高い周波数でコマンドデータを送信した場合に最初のコマンドデータの取りこぼしがあっても、後続のコマンドデータを正確に取り込むことができるようになる。即ち、差動受信器RD13を構成する差動増幅器内の所定のノードが長期間に固定されることで差動信号線上の信号の微小変化に対する応答性が悪くなった場合でも、コマンドデータの取りこぼしを防止することができるようになる。
また、例えば図4の縦1列単位でラインラッチ86にラッチされて転送されるものとすると、1水平走査期間毎にコマンドデータを送信し、駆動装置50を制御することができるようになる。また、コマンドデータの格納次第で任意の時間間隔で駆動装置50を制御することができ、例えば1垂直走査期間毎にコマンドデータを送信し、駆動装置50を制御することも可能である。
タイミングメモリー84には、図4の水平同期信号HSYNC、垂直同期信号VSYNC及びコマンドデータ以外の格納位置には、ダミーコマンドが格納される。そして、図5に示すように、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCのそれぞれの前後にダミーコマンドが挿入される。更に、連続する2つのコマンドデータの前後もまた、ダミーコマンドが送信される。ダミーコマンドを適切なビットデータとすることで、差動受信器RD13を構成する差動増幅器内の所定のノードが長期間に固定されることなく、水平同期信号HSYNC、垂直同期信号VSYNC及びコマンドデータの取りこぼしを防止することが可能となる。
〔ソースドライバー〕
図3に示すI/F部96において取り込まれた画像データや表示同期信号はソースドライバー20に供給される。
図6に、図1のソースドライバー20の構成例のブロック図を示す。
ソースドライバー20は、データラッチ22と、ラインラッチ24と、多重化回路26とを備えている。更にソースドライバー20は、基準電圧発生回路(階調電圧発生回路)28と、DAC(Digital-to-Analog Converter、広義にはデータ電圧生成回路)30と、ソース線駆動回路(駆動部)32と、駆動制御部34とを備えている。駆動制御部34は、スイッチ信号生成回路36を有する。
データラッチ22は、I/F部96において取り込まれた画像データをラッチする。具体的には、I/F部96において取り込まれた画像データのうちデータイネーブル信号DEにより有効な画像データをラッチする。このデータイネーブル信号DEは、画像データ取込回路98において生成される。
ラインラッチ24は、I/F部96において取り込まれた表示同期信号のうち水平同期信号HSYNCに対応した表示用のラッチパルスLPに基づいて、データラッチ22にラッチされた1水平走査期間分の画像データをラッチする。
多重化回路26は、ラインラッチ24にラッチされた各ソース線に対応する画像データを受け、8本分のソース線に対応する画像データを時分割多重し、各ソース信号供給線に対応する時分割多重された画像データを出力する。多重化回路26は、駆動制御部34からのデマルチプレクス用スイッチ信号SEL1〜SEL8に基づいて、画像データを多重化する。
駆動制御部34は、スイッチ信号生成回路36において、ソース電圧の時分割タイミングを規定するデマルチプレクス用スイッチ信号SEL1〜SEL8を生成する。そして、スイッチ信号生成回路36は、デマルチプレクス用スイッチ信号SEL1〜SEL8をデマルチプレクサーDMUX1〜DMUXNに供給する。
また駆動制御部34は、画像データ取込回路98によって取り込まれたコマンドデータに対応した制御信号に基づいて、ソースドライバー20の各部を制御し、ソースドライバー20の駆動タイミングを制御することができる。
基準電圧発生回路28は、複数の基準電圧(階調電圧)を生成し、DAC30に供給する。基準電圧発生回路28は、例えば電源回路60から供給される電圧レベルに基づいて、複数の基準電圧を生成する。
DAC30は、デジタルの画像データに基づいて、各ソース線に供給すべきアナログの階調電圧を生成する。具体的には、DAC30は、多重化回路26からの時分割多重された画像データと、基準電圧発生回路28からの複数の基準電圧を受けて、時分割多重された画像データに対応する時分割多重された階調電圧を生成する。
ソース線駆動回路32は、DAC30からの階調電圧をバッファリング(広義にはインピーダンス変換)してソース信号供給線S1〜SNにソース電圧を出力し、ソース線S11〜S81、S12〜S82、・・・、S1N〜S8Nを駆動する。例えば、ソース線駆動回路32は、各ソース信号供給線に設けられたボルテージフォロワー接続の演算増幅器により、階調電圧をバッファリングする。
〔画像データ取込回路〕
本実施形態では、画像データ取込回路98は、一旦、m(mは2以上の整数)相のデータ取込クロックで画像データを取り込む。それと共に、画像データ取込回路98は、n(nは2以上の整数、但し、n≦m)相の取込基準クロックで、該画像データの先頭を規定する水平同期信号HSYNCを取り込む構成を有する。そして、次のような制御をすることで、正確に表示同期信号及び画像データを取り込む。
図7に、画像データ取込回路98における表示同期データSYNCの取込処理のフロー図を示す。図7は、表示同期データSYNCを4(=n)相の取込基準クロックで取り込む例を表す。
まず、画像データ取込回路98は、4相の取込基準クロックで表示同期データSYNCを取り込む(ステップST10)。表示同期データSYNCには、画像データの先頭を規定する水平同期信号HSYNC及びコマンドデータが含まれるため、ステップST10が、基準信号取り込みステップ又はコマンドデータ取り込みステップに対応する。
次に、画像データ取込回路98は、ステップST10で取り込んだ信号パターンが、予め決められたVSYNCパターン又はHSYNCパターンと一致するか否かを判定する。こうすることで、ステップST10において取り込まれた表示同期信号(特に、水平同期信号HSYNC)が、どの取込基準クロックで取り込まれたかを判定することができる。
具体的には、画像データ取込回路98は、ステップST10で取り込んだ信号パターンが、VSYNCパターンと一致するか否かを判定する(ステップST12)。
ステップST10で取り込んだ信号パターンがVSYNCパターンと一致すると判定されたとき(ステップST12:Y)、画像データ取込回路98は、垂直同期信号VSYNCが転送されてきたと判定する(ステップST14、エンド)。
ステップST10で取り込んだ信号パターンが第1のHSYNCパターンと一致しないと判定されたとき(ステップST14:N)、画像データ取込回路98は、信号パターンが、第1のHSYNCパターンと一致するか否かを判定する(ステップST16)。
信号パターンが第1のHSYNCパターンと一致すると判定されたとき(ステップST16:Y)、画像データ取込回路98は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK1で取り込まれたと判定する(ステップST18、エンド)。
ステップST10で取り込んだ信号パターンが第1のHSYNCパターンと一致しないと判定されたとき(ステップST16:N)、画像データ取込回路98は、上記の信号パターンが第2のHSYNCパターンと一致するか否かを判定する(ステップST20)。
信号パターンが第2のHSYNCパターンと一致すると判定されたとき(ステップST20:Y)、画像データ取込回路98は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK2で取り込まれたと判定する(ステップST22、エンド)。
ステップST10で取り込んだ信号パターンが第2のHSYNCパターンと一致しないと判定されたとき(ステップST20:N)、画像データ取込回路98は、上記の信号パターンが第3のHSYNCパターンと一致するか否かを判定する(ステップST24)。
信号パターンが第3のHSYNCパターンと一致すると判定されたとき(ステップST24:Y)、画像データ取込回路98は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK3で取り込まれたと判定する(ステップST26、エンド)。
ステップST10で取り込んだ信号パターンが第3のHSYNCパターンと一致しないと判定されたとき(ステップST24:N)、画像データ取込回路98は、上記の信号パターンが第4のHSYNCパターンと一致するか否かを判定する(ステップST28)。
信号パターンが第4のHSYNCパターンと一致すると判定されたとき(ステップST28:Y)、画像データ取込回路98は、水平同期信号HSYNCを取込基準クロックCLK4で取り込まれたと判定する(ステップST30、エンド)。
ステップST10で取り込んだ信号パターンが第4のHSYNCパターンと一致しないと判定されたとき(ステップST28:N)、画像データ取込回路98は、上記の信号パターンがコマンドデータと一致するか否かを判定する(ステップST32)。
ステップST10で取り込んだ信号パターンがコマンドデータと一致すると判定されたとき(ステップST32:Y)、画像データ取込回路98は、該コマンドデータをデコードする(ステップST34、エンド)。
ステップST10で取り込んだ信号パターンがコマンドデータと一致しないと判定されたとき(ステップST32:N)、画像データ取込回路98は、そのまま一連の処理を終了する(エンド)。
図8に、画像データ取込回路98における画像データの取込処理のフロー図を示す。図8は、画像データD0〜D11を8(=m)相のデータ取込クロックで取り込む例を表す。
順次送られる画像データについては、画像データ取込回路98は、8相のデータ取込クロックを用いて画像データを一旦取り込む(ステップST40、第1の取り込みステップ)。即ち、画像データ取込回路98は、8相のデータ取込クロックで画像データを1次ラッチする。
次に、画像データ取込回路98は、図7のステップST18、ステップST22、ステップST26、又はステップST30における判定結果を用いて、ステップST40で取り込んだ画像データを並び替える(ステップST42、並び替えステップ)。即ち、4相の取込基準クロックのうち水平同期信号HSYNCが取り込まれた取込基準クロックに応じて、ステップST40において取り込まれた画像データを並び替える。ステップST42では、n相の取込基準クロックにより取り込まれたデータが水平同期信号HSYNCに対応したパターンと一致する取込基準クロックに応じて、ステップST10において取り込まれたデータを並び替える。
そして、画像データ取込回路98は、ステップST42において並び替えられた画像データを、2次ラッチし(ステップST44、第2の取り込みステップ)、一連の処理を終了する(エンド)。
以上のような処理を行う画像データ取込回路98は、次のような構成により実現することができる。
図9に、図3の画像データ取込回路98の構成例のブロック図を示す。
画像データ取込回路98は、クロック生成回路100と、SYNC取込回路(基準信号取込回路)110と、1次ラッチ(第1のラッチ)120と、SYNC判定回路130と、クロック切替回路140とを備えている。また画像データ取込回路98は、画像データ並び替え回路(並び替え回路)150と、データイネーブル発生回路160と、2次ラッチ(第2のラッチ)170と、3次ラッチ180と、コマンドデータ取込回路190と、コマンドデコーダー200とを備えている。
クロック生成回路100は、受信I/F回路97で受信された画素クロックCLKを分周して4相の取込基準クロックCLK1〜CLK4と、8相のデータ取込クロックCLKA〜CLKHとを生成する。
図10に、図9のクロック生成回路100の構成例のブロック図を示す。
図11に、図10のクロック生成回路100が生成する取込基準クロックCLK1〜CLK4、データ取込クロックCLKA〜CLKHのタイミングの一例を示す。
クロック生成回路100は、n相クロック生成部102と、m相クロック生成部104とを備えている。n相クロック生成部102は、画素クロックCLKを分周して4(=n)相の取込基準クロックCLK1〜CLK4を生成する。取込基準クロックCLK1は、取込基準クロックCLK3と逆相のクロックである。取込基準クロックCLK2は、取込基準クロックCLK4と逆相のクロックである。取込基準クロックCLK2は、取込基準クロックCLK1に対して画素クロックCLKの1クロック分だけ遅延させたクロックである。
m相クロック生成部104は、4相の取込基準クロックCLK1〜CLK4を分周して8(=m)相のデータ取込クロックCLKA〜CLKHを生成する。本実施形態では、4相の取込基準クロックCLK1〜CLK4の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジで画像データを取り込む。そのため、m相クロック生成部104は、図11に示すように、4相の取込基準クロックCLK1〜CLK4の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジに同期した8相のデータ取込クロックCLKA〜CLKHを生成している。即ち、m相のデータ取込クロックは、m/2相の取込基準クロックの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジで、画像データが伝送される信号線上のデータを取り込むクロックである。また、m相のデータ取込クロックCLKA〜CLKH及びn相の取込基準クロックCLK1〜CLK4の少なくとも1つは、画像データに対応した画素クロックCLKを分周したクロックである。
図9におけるSYNC取込回路110は、4相の取込基準クロックCLK1〜CLK4により、表示同期データSYNCを取り込む。各取込基準クロックCLK1〜CLK4のいずれかの取込基準クロックにより、画像データの先頭を示す水平同期信号HSYNCが取り込まれることになる。
図12に、SYNC取込回路110の構成例の回路図を示す。
SYNC取込回路110は、24ビット分のフリップフロップQFF11〜QFF46を備え、取込基準クロック毎に表示同期データSYNCをシフトするシフトレジスターにより構成される。具体的には、取込基準クロックCLK1がクロック入力されるフリップフロップQFF11〜QFF16により第1のシフトレジスターが構成され、第1のシフトレジスターの初段のフリップフロップQFF16のデータ入力に表示同期データSYNCが供給される。取込基準クロックCLK2がクロック入力されるフリップフロップQFF21〜QFF26により第2のシフトレジスターが構成され、第2のシフトレジスターの初段のフリップフロップQFF26のデータ入力に表示同期データSYNCが供給される。取込基準クロックCLK3がクロック入力されるフリップフロップQFF31〜QFF36により第3のシフトレジスターが構成され、第3のシフトレジスターの初段のフリップフロップQFF36のデータ入力に表示同期データSYNCが供給される。取込基準クロックCLK4がクロック入力されるフリップフロップQFF41〜QFF46により第4のシフトレジスターが構成され、第4のシフトレジスターの初段のフリップフロップQFF46のデータ入力に表示同期データSYNCが供給される。
これにより、フリップフロップQFF11〜QFF46には、各取込基準クロックにより表示同期データの各ビットが格納される。フリップフロップQFF11〜QFF46に格納された各ビットのデータは、SYNC判定回路130に供給される。
図9における1次ラッチ120は、クロック生成回路100によって生成された8相のデータ取込クロックCLKA〜CLKHにより、画像データD0〜D11を取り込む。
図13に、1次ラッチ120の説明図を示す。
1次ラッチ120は、データ取込クロックCLKA、CLKBにより画像データD0〜D11を取り込んだラッチデータを、ラッチデータLD1として画像データ並び替え回路150に出力する。同様に、1次ラッチ120は、データ取込クロックCLKC、CLKDにより画像データD0〜D11を取り込んだラッチデータを、ラッチデータLD2として画像データ並び替え回路150に出力する。また、1次ラッチ120は、データ取込クロックCLKE、CLKFにより画像データD0〜D11を取り込んだラッチデータを、ラッチデータLD3として画像データ並び替え回路150に出力する。更に、1次ラッチ120は、データ取込クロックCLKG、CLKHにより画像データD0〜D11を取り込んだラッチデータを、ラッチデータLD4として画像データ並び替え回路150に出力する。
図9において、SYNC判定回路130は、SYNC取込回路110において各取込基準クロックにより取り込まれたビットのデータから、水平同期信号HSYNCを取り込んだ取込基準クロックを判定する。具体的には、SYNC判定回路130は、n相の取込基準クロックにより取り込まれたデータと、n相の取込基準クロックのそれぞれが水平同期信号HSYNCを取り込んだときのパターンと一致するか否かを判定する。
図14に、図9のSYNC判定回路130の構成例のブロック図を示す。
SYNC判定回路130は、判定回路132と、VSYNCパターンレジスター134と、複数のHSYNCパターンレジスターとを備える。VSYNCパターンレジスター134には、垂直同期信号VSYNCに対応したパターン(本実施形態では全ビットが「1」)が、画像データ供給装置70等によって予め設定される。各HSYNCパターンレジスターについても、水平同期信号HSYNCに対応したパターンが、予め画像データ供給装置70等によって設定される。本実施形態では、取込基準クロックCLK1〜CLK4によりSYNC取込回路110に取り込まれるパターンが4種類であるため、SYNC判定回路130は、4種類のHSYNCパターンレジスターを有する。そのため、SYNC判定回路130は、第1のHSYNCパターンレジスター1361と、第2のHSYNCパターンレジスター1362と、第3のHSYNCパターンレジスター1363と、第4のHSYNCパターンレジスター1364とを備える。
図15(A)、図15(B)に、VSYNCパターンレジスター134と、各HSYNCパターンレジスターに設定されるパターンの一例を示す。図15(A)は、VSYNCパターンレジスター134に設定されるVSYNCパターンの一例を表す。図15(B)は、各HSYNCパターンレジスターに設定されるHSYNCパターンの一例を表す。図15(A)、図15(B)では、各ビットの並びが図12のフリップフロップQFF11〜QFF46の並びに対応して示している。
図14における判定回路132は、SYNC取込回路110からの24ビットのデータと、VSYNCパターンレジスター134に設定されたVSYNCパターンとが一致したとき、垂直同期信号VSYNCを受信したと判定する。また、判定回路132は、SYNC取込回路110からの24ビットのデータと、第1のHSYNCパターンレジスター1361に設定されたHSYNCパターンとが一致したとき、水平同期信号HSYNCを取込基準クロックCLK1で取り込んだと判定する。判定回路132は、SYNC取込回路110からの24ビットのデータと、第2のHSYNCパターンレジスター1362に設定されたHSYNCパターンとが一致したとき、水平同期信号HSYNCを取込基準クロックCLK2で取り込んだと判定する。判定回路132は、SYNC取込回路110からの24ビットのデータと、第3のHSYNCパターンレジスター1363に設定されたHSYNCパターンとが一致したとき、水平同期信号HSYNCを取込基準クロックCLK3で取り込んだと判定する。判定回路132は、SYNC取込回路110からの24ビットのデータと、第4のHSYNCパターンレジスター1364に設定されたHSYNCパターンとが一致したとき、水平同期信号HSYNCを取込基準クロックCLK4で取り込んだと判定する。このような判定回路132の判定結果は、画像データ取込回路98の各部に供給される。
図9において、クロック切替回路140は、クロック生成回路100によって生成された取込基準クロックCLK1〜CLK4を、SYNC判定回路130の判定結果に応じてクロックを切り替える。画像データ並び替え回路150は、クロック切替回路140によって切り替えられたクロックを用いて、1次ラッチ120において取り込まれた画像データの並び替えを行う。即ち、画像データ並び替え回路150は、SYNC取込回路110において水平同期信号HSYNCがどの取込基準クロックで取り込まれたかに応じて、1次ラッチ120にラッチされた画像データを並び替える。
図16に、図9の画像データ並び替え回路150の動作説明図を示す。
画像データ並び替え回路150は、SYNC判定回路130において水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK1により取り込まれた判定されたとき、1次ラッチ120からのラッチデータLD1〜LD4の並びのまま2次ラッチ170に出力する。また、画像データ並び替え回路150は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK2により取り込まれた判定されたとき、ラッチデータLD1〜LD4を、ラッチデータLD2、LD3、LD4、LD1の順序に並び替えて2次ラッチ170に出力する。更に、画像データ並び替え回路150は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK3により取り込まれた判定されたとき、ラッチデータLD1〜LD4を、ラッチデータLD3、LD4、LD1、LD2の順序に並び替えて2次ラッチ170に出力する。更に、画像データ並び替え回路150は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK4により取り込まれた判定されたとき、ラッチデータLD1〜LD4を、ラッチデータLD4、LD1、LD2、LD3の順序に並び替えて2次ラッチ170に出力する。
図9においてデータイネーブル発生回路160は、SYNC判定回路130において水平同期信号HSYNCがどの取込基準クロックで取り込まれたかに応じて、画像データD0〜D11の有効期間を示すデータイネーブル信号を発生する。このデータイネーブル信号は、ソースドライバー20に供給される。
2次ラッチ170は、画像データ並び替え回路150によって並び替えられた画像データを、取込基準クロックCLK1〜CLK4のいずれかでラッチする。このとき、2次ラッチ170は、取込基準クロックCLK1〜CLK4のいずれかにより、並び替え後の画像データをラッチする。
3次ラッチ180は、2次ラッチ170でラッチされた並び替え後の画像データのうち、取込基準クロックの位相を揃えるために、2次ラッチ170でラッチされた画像データの一部を再度ラッチする。
図17(A)、図17(B)に、2次ラッチ170及び3次ラッチ180の動作説明図を示す。図17(A)は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK1により取り込まれた判定されたときの2次ラッチ170及び3次ラッチ180の動作説明図を表す。図17(B)は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK2により取り込まれた判定されたときの2次ラッチ170及び3次ラッチ180の動作説明図を表す。
図18(A)、図18(B)に、2次ラッチ170及び3次ラッチ180の動作説明図を示す。図18(A)は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK3により取り込まれた判定されたときの2次ラッチ170及び3次ラッチ180の動作説明図を表す。図18(B)は、水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK4により取り込まれた判定されたときの2次ラッチ170及び3次ラッチ180の動作説明図を表す。
水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK1により取り込まれた判定されたとき、2次ラッチ170は、ラッチデータLD2、LD3を取込基準クロックCLK1で取り込み、ラッチデータLD1、LD3を取込基準クロックCLK3で取り込む。3次ラッチ180は、2次ラッチ170にラッチされたラッチデータLD2、LD3のみを取込基準クロックCLK3で取り込む。これにより、図17(A)に示すように、2次ラッチ170及び3次ラッチ180は、取込基準クロックCLK3に同期して画像データを出力することができる。
水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK2により取り込まれた判定されたとき、2次ラッチ170は、ラッチデータLD3、LD4を取込基準クロックCLK2で取り込み、ラッチデータLD2、LD1を取込基準クロックCLK4で取り込む。3次ラッチ180は、2次ラッチ170にラッチされたラッチデータLD3、LD4のみを取込基準クロックCLK4で取り込む。これにより、図17(B)に示すように、2次ラッチ170及び3次ラッチ180は、取込基準クロックCLK4に同期して画像データを出力することができる。
水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK3により取り込まれた判定されたとき、2次ラッチ170は、ラッチデータLD4、LD1を取込基準クロックCLK3で取り込み、ラッチデータLD3、LD2を取込基準クロックCLK1で取り込む。3次ラッチ180は、2次ラッチ170にラッチされたラッチデータLD4、LD1のみを取込基準クロックCLK1で取り込む。これにより、図18(A)に示すように、2次ラッチ170及び3次ラッチ180は、取込基準クロックCLK1に同期して画像データを出力することができる。
水平同期信号HSYNCが取込基準クロックCLK2により取り込まれた判定されたとき、2次ラッチ170は、ラッチデータLD1、LD2を取込基準クロックCLK4で取り込み、ラッチデータLD4、LD3を取込基準クロックCLK2で取り込む。3次ラッチ180は、2次ラッチ170にラッチされたラッチデータLD1、LD2のみを取込基準クロックCLK2で取り込む。これにより、図18(B)に示すように、2次ラッチ170及び3次ラッチ180は、取込基準クロックCLK2に同期して画像データを出力することができる。
図9において、コマンドデータ取込回路190は、表示同期データSYNCに含まれるコマンドデータを取り込む。具体的には、SYNC判定回路130によってどの取込基準クロックで水平同期信号HSYNCが取り込まれたかがわかる。そのため、コマンドデータ取込回路190では、表示同期データSYNC中のコマンドデータの位置がわかる。コマンドデータ取込回路190は、1転送単位内に連続するコマンドデータを同一レジスターに上書きして取り込むことで、確実にコマンドデータの取り込みを行うことができる。コマンドデコーダー200は、コマンドデータ取込回路190によって取り込まれたコマンドデータをデコードして、コマンドデータに対応した制御信号を駆動制御部34に供給する。
これにより、画像データ供給装置70は、1水平走査期間毎、又は1垂直走査期間毎に、コマンドデータを駆動装置50に対して出力することができる。この結果、駆動装置50では、1水平走査期間毎、又は1垂直走査期間毎に、駆動タイミング等を変更することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、画像データをm相のデータ取込クロックで一旦取り込む一方、n相の取込基準クロックで水平同期信号HSYNCを含む表示同期データを取り込む。そして、水平同期信号HSYNCを取り込んだ取込基準クロックに応じて、一旦取り込んだ画像データを並べ替えて、並べ替え後の画像データをラッチする。
こうすることで、高速に表示同期データが転送されて水平同期信号HSYNCのパルス幅が非常に短くなった場合でも、正確に水平同期信号HSYNCと、これに対応する画像データとを取り込むことができるようになる。この際、画素クロックCLKを分周して得られるm相のデータ取込クロック及びn相の取込基準クロックを用いたので、高速に動作する分周回路等に余分な制御を行う必要がなく、この制御に伴う動作不具合(例えばヒゲの発生)の可能性をなくすこともできる。
更に、水平同期信号HSYNCの転送の空き期間に、コマンドデータを挿入するようにしたため、高速に表示同期データを転送する場合でも、1水平走査期間毎又は1垂直走査期間毎に駆動装置50のきめ細かい制御を行うことができるようになる。
〔電子機器〕
本実施形態における液晶表示装置10、駆動装置50又は画像データ取込回路98は、次のような電子機器に適用することができる。以下、本実施形態における液晶表示装置10が、電子機器としての液晶プロジェクターに適用される例を説明する。
図19に、本実施形態における液晶プロジェクターの構成の概要を示す。図19では、本実施形態における液晶プロジェクターが、いわゆる3板式の液晶プロジェクターにより構成されるものとして説明するが、これに限定されるものではない。
液晶プロジェクター300は、光源装置310と、画像形成ユニット320と、投射光学系340とを備えている。
光源装置310は、光源312と、一対のレンズアレイ314と、重畳レンズ316とを含んで構成される。画像形成ユニット320は、ダイクロイックミラー322、324、反射ミラー326、328、330、リレーレンズ332、334、光変調装置としての液晶表示装置336R、336G、336B、クロスダイクロイックプリズム338を含む。液晶表示装置336R、336G、336Bのそれぞれは、本実施形態における液晶表示装置10が適用された透過型の液晶表示装置であり、入射された光を変調する。ダイクロイックミラー322は、光源装置310からの光を、赤色光(R)とそれ以外の色成分の光(緑色光(G)及び青色光(B))とに分離する。ダイクロイックミラー322によって分離された赤色光は、反射ミラー326によって液晶表示装置336Rに入射面に導かれる。ダイクロイックミラー322によって分離された緑色光及び青色光は、ダイクロイックミラー324によって緑色光と青色光とに分離される。ダイクロイックミラー324によって分離された緑色光は、液晶表示装置336Gの入射面に入射される。ダイクロイックミラー324によって分離された青色光は、リレーレンズ332、334を介して、反射ミラー328、330によって液晶表示装置336Bの入射面に導かれる。
液晶表示装置336Rは、赤色光を変調する。液晶表示装置336Gは、緑色光を変調する。液晶表示装置336Bは、青色光を変調する。これらの液晶表示装置336R、336G、336Bによって変調される各色光は、クロスダイクロイックプリズム338によって合成される。
投射光学系340は、クロスダイクロイックプリズム338によって合成された光により形成される画像を拡大してスクリーン上で結像する。
図19に示す構成において、図示しない画像データ生成装置では、右目用画像及び左目用画像が生成される。そして、右目用画像の各色成分の画像に対応した画像データに基づいて、液晶表示装置336R、336G、336Bが一斉に駆動される。その後、左目用画像の各色成分の画像に対応した画像データに基づいて、液晶表示装置336R、336G、336Bが一斉に駆動される。このとき、本実施形態によれば、従来よりも高い周波数で、画像データ生成装置から画像データ等を各液晶表示装置に高速に転送することができるため、液晶プロジェクター300は、3D映像をスクリーンに投射することができる。
なお、本実施形態における液晶表示装置10、駆動装置50又は画像データ取込回路98が適用される電子機器として、図19に示すものに限定されるものではない。例えば、携帯電話機、パーソナルコンピューター、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS(Point of sale system)端末、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
以上、本発明に係る画像データ取込方法、画像データ取込装置、駆動装置、電気光学装置及び電子機器等を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、次のような変形も可能である。
(1)上記の実施形態では、液晶パネルを駆動する駆動装置を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、有機ELパネルを駆動する駆動装置であってもよい。
(2)上記の実施形態では、液晶表示装置10の構成を図1に示す構成を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、上記の実施形態では、駆動装置50の構成を図6に示す構成を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。更に、上記の実施形態では、画像データ取込回路98の構成を図9に示す構成を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
(3)上記の実施形態において、画像データのビット幅が12ビット、表示同期データが24ビット単位であるものとして説明したが、本発明は、画像データのビット幅や表示同期データのビット数に限定されるものではない。また、本発明は、VSYNCパターンやHSYNCパターンの内容に限定されるものではない。
(4)上記の実施形態において、本発明を画像データ取込方法、画像データ取込装置、駆動装置、電気光学装置及び電子機器等として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記の実施形態における画像データ取込方法で取り込まれた画像データを用いた画像表示方法等であってもよい。