JP2016148710A - ドライバー、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高解像度の電気光学パネルにおいて表示ムラを抑制できるドライバー、電気光学装置及び電子機器等の提供。
【解決手段】 ドライバー100は、電気光学パネル200の第1のデータ線〜第Nのデータ線を駆動する駆動回路110と、第1のデータ線〜第Nのデータ線に対応する第1のデータ信号〜第Nのデータ信号の遅延時間を設定する遅延時間設定回路120と、電気光学パネル200に対しデマルチプレクス制御信号を出力するデマルチプレクス制御回路130を含む。遅延時間設定回路120は、電気光学パネル200の水平走査線方向においてデマルチプレクス制御信号の入力端子210から第jのデータ線までの距離が、入力端子210から第iのデータ線までの距離よりも長い場合に(1≦i<j≦N)、第jのデータ信号の遅延時間を、第iのデータ信号の遅延時間よりも長い遅延時間に設定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ドライバー、電気光学装置及び電子機器等に関係する。
電気光学パネルを駆動するドライバーにおいて、電気光学パネルの複数のソース線を1つのソースアンプで時分割に駆動するマルチプレクス駆動が知られている。電気光学パネルにデマルチプレクス駆動をさせる場合には、ドライバーに設けられるアンプやラッチ回路等の数を減らすことができるため、ドライバーを小型化することが可能になる。一般的に、電気光学パネルが高解像度化をすればするほど、必要なアンプやラッチ回路等の数が増加し、ドライバーが大型化するため、このようなドライバーは、高解像度の電気光学パネルに対して特に有用である。また、このようなドライバーに関する発明としては、例えば特許文献1において開示される発明がある。
特開2012−132973号公報
電気光学パネルが有するデマルチプレクサーは、ドライバーから出力されるデマルチプレクス制御信号に基づいて駆動する。具体的には、デマルチプレクサーにデマルチプレクス制御信号が入力されると、そのデマルチプレクサーに接続された複数のソース線のうち、デマルチプレクス制御信号に基づいて選択されたソース線に、分離(デマルチプレクス)されたデータ信号(階調出力)が出力される。その結果、選択されたソース線に接続された画素に対して、データ信号(画素データ)の書き込みが可能になる。
しかし、デマルチプレクス制御線の寄生抵抗及び寄生容量が原因で、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングに遅延が発生することがある。デマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延は、電気光学パネル内における各デマルチプレクサーの位置に応じて変わる。具体的には、デマルチプレクス制御信号の入力端子からデマルチプレクサーまでの距離が長ければ長いほど、そのデマルチプレクサーへの入力タイミングの遅延が大きくなる。
一方、ドライバーから出力されるデータ信号は、電気光学パネル内の位置によらず、同じタイミングで各デマルチプレクサーへ入力される。つまり、デマルチプレクサーへデータ信号が入力されているにも関わらず、デマルチプレクス制御信号が遅延して入力されていない期間が存在する。そのため、デマルチプレクス制御信号の遅延が大きい場合には、そのデマルチプレクサーに接続されるソース線の画素に対するデータ信号の書き込み時間が短くなってしまう。書き込み時間が短くなると、各画素に十分な電圧が印加されず、期待通りの表示輝度を得られず、表示輝度にムラが出来やすくなる。
従来は、書き込み時間に対して、デマルチプレクス制御信号の遅延時間が短かったため、大きな問題にはならなかったが、電気光学パネルの高解像度化に伴い、1回の書き込み時間が短縮された。そのため、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングに遅延が発生し、さらに書き込み時間が短縮されることが、表示輝度のムラを引き起こす原因として問題になってきた。
これに対して、書き込み時間を確保するために、デマルチプレクス制御信号の間隔を短くすると、次の画素に書き込むはずのデータ信号を、今回の画素に誤って書き込んでしまうなどの問題が発生し得る。従って、このような問題が発生しないように、デマルチプレクス制御信号の間隔は十分に確保しておく必要があり、デマルチプレクス制御信号の間隔を無闇に縮めることはできない。
本発明の幾つかの態様によれば、高解像度の電気光学パネルにおいて表示ムラを抑制できるドライバー、電気光学装置及び電子機器等を提供することができる。
本発明の一態様は、電気光学パネルの第1のデータ線〜第N(Nは1以上の整数)のデータ線を駆動する駆動回路と、前記第1のデータ線〜前記第Nのデータ線に対応する第1のデータ信号〜第Nのデータ信号の遅延時間を設定する遅延時間設定回路と、前記電気光学パネルに対してデマルチプレクス制御信号を出力するデマルチプレクス制御回路と、を含み、前記遅延時間設定回路は、前記電気光学パネルの水平走査線方向において、前記デマルチプレクス制御信号の入力端子から前記第1のデータ線〜前記第Nのデータ線のうちの第jのデータ線までの距離が、前記入力端子から前記第1のデータ線〜前記第Nのデータ線のうちの第iのデータ線までの距離よりも長い場合に(i、jは、1≦i<j≦Nの整数)、前記第1のデータ信号〜前記第Nのデータ信号のうちの第jのデータ信号の遅延時間を、前記第1のデータ信号〜前記第Nのデータ信号のうちの第iのデータ信号の遅延時間よりも長い遅延時間に設定するドライバーに関係する。
本発明の一態様では、電気光学パネルの水平走査線方向において、デマルチプレクス制御信号の入力端子からデータ線までの距離が長くなればなるほど、データ線を介してデマルチプレクサーに出力するデータ信号の遅延時間を長くする。これにより、デマルチプレクサーへデマルチプレクス制御信号が入力されている期間と、データ信号が入力されている期間を略一致させることが可能になる。よって、高解像度の電気光学パネルにおいて表示ムラを抑制することが可能となる。
また、本発明の一態様では、前記駆動回路は、第1の駆動部〜第Nの駆動部を有し、前記第1の駆動部〜第Nの駆動部の各駆動部は、デジタルデータを出力するラッチ回路と、前記ラッチ回路から出力された前記デジタルデータをアナログのデータ信号へと変換するDA変換部と、前記アナログのデータ信号をデータ線へ出力する出力部と、を有し、前記遅延時間設定回路は、前記各駆動部の前記ラッチ回路に入力されるクロック信号を遅延させてもよい。
これにより、各ラッチ回路が、遅延させられたクロック信号に基づいて、制御回路からデータ信号を取得すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記遅延時間設定回路は、複数の遅延ユニットを有し、前記複数の遅延ユニットの各遅延ユニットは、前記各駆動部の前記ラッチ回路に対して設けられ、前記クロック信号を遅延させた遅延クロック信号を前記ラッチ回路に出力してもよい。
これにより、各遅延ユニットが、デマルチプレクス制御信号の遅延時間に合わせて、クロック信号を遅延させて、各駆動部のラッチ回路に出力すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニットは、基準クロック信号が入力され、第2の遅延ユニットに第1の遅延クロック信号を出力し、前記複数の遅延ユニットの第k(kは1以上の整数)の遅延ユニットは、前記複数の遅延ユニットの第(k+1)の遅延ユニットに第kの遅延クロック信号を出力してもよい。
これにより、第(k+1)の遅延ユニットは、第kの遅延ユニットが出力する第kの遅延クロック信号よりも長く遅延させた第(k+1)の遅延クロック信号を出力することができる。
また、本発明の一態様では、前記各遅延ユニットの遅延時間情報を記憶する記憶部を有し、前記遅延時間設定回路は、前記遅延時間情報に基づいて、前記遅延時間を設定してもよい。
これにより、予め決められた遅延時間だけクロック信号を遅延させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記各遅延ユニットは、前記遅延時間が異なる複数の遅延回路と、前記複数の遅延回路の出力のいずれかを選択し、前記遅延クロック信号として前記ラッチ回路に出力するセレクター回路と、を有してもよい。
これにより、遅延時間情報に応じて、クロック信号を遅延させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記複数の遅延ユニットとして、第1群の複数の遅延ユニットと、第2群の複数の遅延ユニットと、セレクターと、を有し、前記セレクターは、前記第1群の複数の遅延ユニットの各遅延ユニットの出力と、前記第2群の複数の遅延ユニットの各遅延ユニットの出力とのいずれかの出力を選択して、前記遅延クロック信号を前記ラッチ回路に出力してもよい。
これにより、デマルチプレクス制御信号の入力端子の位置が異なる場合でも、各デマルチプレクサーへのデマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延時間に合わせて、各デマルチプレクサーへのデータ信号の入力タイミングを遅延させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第1群の複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニットは、第1のデータ線に対応して設けられ、前記第1群の複数の遅延ユニットの第Nの遅延ユニットは、第Nのデータ線に対応して設けられ、前記第2群の複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニットは、前記第Nのデータ線に対応して設けられ、前記第2群の複数の遅延ユニットの第Nの遅延ユニットは、前記第1のデータ線に対応して設けてもよい。
これにより、水平走査線方向又は水平走査線方向と逆方向に向かうにつれ遅延が大きくなる、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングに合わせて、データ信号の入力タイミングを遅延させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記入力端子として、第1の入力端子及び第2の入力端子の少なくとも一方が設けられ、前記第1の入力端子は、前記水平走査線方向における前記電気光学パネルの一端に設けられ、前記第2の入力端子は、前記水平走査線方向における前記電気光学パネルの他端に設けられ、前記デマルチプレクス制御回路として、前記第1の入力端子に第1のデマルチプレクス制御信号を出力する第1のデマルチプレクス制御回路と、前記第2の入力端子に第2のデマルチプレクス制御信号を出力する第2のデマルチプレクス制御回路と、が設けられてもよい。
これにより、電気光学パネルのデマルチプレクス制御信号の入力端子の位置に応じて、使用するデマルチプレクス制御回路を選択することができる。
また、本発明の他の態様では、前記ドライバーを含む電気光学装置に関係する。
また、本発明の他の態様では、前記ドライバーを含む電子機器に関係する。
本実施形態のシステム構成図。 デマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延の説明図。 各デマルチプレクサーにおけるスイッチのオンオフ制御の説明図。 第1の実施形態の詳細なシステム構成図。 第1の実施形態の動作を説明するタイミングチャート。 各駆動部の詳細な構成の説明図。 各遅延ユニットの詳細な構成の説明図。 第2の実施形態の詳細なシステム構成図。 第2の実施形態の他の詳細なシステム構成図。 電気光学装置及び電子機器のシステム構成図。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下で説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.概要
本実施形態のドライバー及び電気光学パネルは、デマルチプレクス駆動を行う。まず、本実施形態のドライバーと電気光学パネルの簡易的なシステム構成図を、図1に示す。図1には、後の説明を簡易化するために、電気光学パネル200内に3つのデマルチプレクサー(DPL、DPC、DPR)を図示しているが、実際には電気光学パネル200はさらに多数のデマルチプレクサーを有している。デマルチプレクサーDPLは、電気光学パネル200に配置された複数のデマルチプレクサーの中でも、入力端子INに最も近い位置に配置されている。また、デマルチプレクサーDPRは、入力端子INから最も遠い位置に配置されており、デマルチプレクサーDPCは、デマルチプレクサーDPLとデマルチプレクサーDPRの略中間の位置に配置されている。
さらに、各デマルチプレクサーには、データ線と複数のソース線とデマルチプレクス制御線とが接続されている。例えば、図1のデマルチプレクサーDPLを例にとると、データ線DLLと、4本のソース線(SL1〜SL4)と、デマルチプレクス制御線(SEL1〜SEL4)とが接続されている。その他のデマルチプレクサーDPC及びデマルチプレクサーDPR等についても同様である。デマルチプレクス制御回路130は、デマルチプレクス制御線(SEL1〜SEL4)により入力端子INを介して、電気光学パネル200内の各デマルチプレクサーに接続されている。
ここで、電気光学パネル200の各画素に画素データが書き込まれるまでの流れを簡単に説明する。まず、ドライバー100が、データ信号(階調出力)を各データ線に対して出力し、データ線を介して、各デマルチプレクサーにデータ信号が入力される。このデータ信号は、時分割多重(マルチプレクス)された画素データを表す信号である。
また、データ信号の出力と並列して、ドライバー100が有するデマルチプレクス制御回路130が、デマルチプレクス制御信号をデマルチプレクス制御線(SEL1〜SEL4)に対して出力する。これにより、デマルチプレクス制御線を介して、各デマルチプレクサーにデマルチプレクス制御信号が入力される。
そして、各デマルチプレクサーは、入力されたデマルチプレクス制御信号に基づいて、接続されている複数のソース線のうち、データ信号を出力するソース線を選択し、選択したソース線に対して、入力されたデータ信号を出力する。これにより、入力されたデータ信号を分離(デマルチプレクス)して出力することが可能になる。
前述したデマルチプレクス制御線は、複数の制御線(SEL1〜SEL4)により構成される。例えば、デマルチプレクサーDPLは、データ線DLLとソース線SL1〜SL4を接続する第1〜第4のスイッチ素子を含む。デマルチプレクス制御線SEL1に第1のスイッチをオンにする信号が入力された場合には、デマルチプレクサーDPLは第1のスイッチがオンになっている間、ソース線SL1にデータ信号を出力可能にする。また、デマルチプレクス制御線SEL2に第2のスイッチをオンにする信号が入力された場合には、デマルチプレクサーDPLは第2のスイッチがオンになっている間、ソース線SL2にデータ信号を出力可能にする。その他の例もこれと同様である。なお、デマルチプレクス制御信号は、クロック信号と同期しているため、一定周期毎にデータ信号が出力されるソース線が変わることになる。
さらに、複数のソース線は、電気光学パネル200の各画素に接続されており、水平走査線方向と直交する方向D2に伸びている。また、水平走査線方向D1には、不図示のゲート線がソース線と交差するように配置されており、二つの信号線が交差するポイントに対応する位置に各画素が配置されている。そして、ソース線にデータ信号が出力されている時に、ゲート線にも書き込みを指示する信号が出力されると、そのソース線とそのゲート線が交差するポイントに対応する画素に画素データが書き込まれる。以上が電気光学パネル200の各画素に画素データが書き込まれるまでの簡単な流れである。
しかし、前述したように、デマルチプレクス制御線(SEL1〜SEL4)の寄生抵抗及び寄生容量が原因で、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングに遅延が発生することがある。デマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延は、電気光学パネル200内における各デマルチプレクサーの位置に応じて変わる。具体的には、デマルチプレクス制御信号の入力端子INからデマルチプレクサーまでの距離が長ければ長いほど、そのデマルチプレクサーへの入力タイミングの遅延が大きくなる。
具体例を図2に示す。図2の例では、デマルチプレクス制御線SEL1〜デマルチプレクス制御線SEL4に対して、順番にデマルチプレクス制御信号AS1〜デマルチプレクス制御信号AS4が出力された様子を示す。なお、デマルチプレクス制御信号は、デマルチプレクス制御線に入力される信号レベルがハイレベルになっている部分を指すものとする。
例えばデマルチプレクス制御線SEL1にデマルチプレクス制御信号AS1を出力した後には、所与の間隔NATを空けて、次のデマルチプレクス制御線SEL2にデマルチプレクス制御信号AS2を出力する。デマルチプレクス制御信号AS2を出力した後にも、所与の間隔NATを空けて、次のデマルチプレクス制御線SEL3にデマルチプレクス制御信号AS3を出力する。以降も同様である。この所与の間隔NATは、画素データを誤って別の画素に書き込んでしまうことを防ぐために設けられており、短縮することはできない。
そして、図2の中段では、例えばデマルチプレクス制御信号AS1がデマルチプレクス制御線SEL1に入力され、各デマルチプレクサー(DPL、DPC、DPR)の左端のソース線(SL1、SC1、SR1)へ出力が可能(スイッチオン状態)になっている期間を、SW1_ONと表す。図2に示すように、デマルチプレクス制御信号AS1は、最も入力端子INに近いデマルチプレクサーDPLには、ほとんど遅延なしで入力される。しかし、前述したように、デマルチプレクサーの位置が入力端子INから遠ざかるほど、デマルチプレクス制御信号AS1が遅れて入力される。
そのため、デマルチプレクス制御信号AS1が入力されても、各デマルチプレクサー(DPL〜DPR)の左端に接続されたソース線(SL1、SC1、SR1)へ同時に出力が可能になるのではなく、ソース線SL1へ出力が可能(スイッチオン状態)になった後に、ソース線SC1へ出力が可能になり、さらにその後に、ソース線SR1へ出力が可能になる(図2の中段参照)。その他のデマルチプレクス制御信号(AS2〜AS4)の動作も同様である。
一方で、図2の後段に示すように、ドライバー100から出力されるデータ信号は、電気光学パネル200内の各デマルチプレクサーの位置によらず、同じタイミングで各デマルチプレクサーへ入力される。例えば、各データ線(DLL〜DLR)には、ラッチクロックの立ち上がりタイミング(図6のラッチ回路1111にデータをラッチするタイミング)と同じタイミングT1に、各データ信号が出力される。なお、同図では、各データ信号に対して、出力されるべきソース線と同じ記号を付けている。つまり、データ信号SL1は、ソース線SL1に出力されるべきデータ信号である。また、他の立ち上がりタイミング(T2〜T4)についても、同様に各データ信号が同時に出力される。
そのため、デマルチプレクサーへデータ信号が入力されているにも関わらず、デマルチプレクス制御信号が遅延して入力されていない期間がある。例えば、期間NT1や期間NT2である。これにより、デマルチプレクス制御信号の遅延が大きい場合には、そのデマルチプレクサーに接続されるソース線の画素に対するデータ信号の書き込み時間が短くなってしまう。例えば図2の例では、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングに遅延が全くなければ、書き込み時間として、最大で期間DTMを確保できるはずであるが、実際には期間DTMよりも短い期間RTMしか確保することができない。デマルチプレクス制御信号の遅延がさらに大きくなれば、各ソース線(SL1、SC1、SR1)へデータ信号が出力可能な期間SW1_ONがさらに短くなる。
書き込み時間が短くなると、各画素に十分な電圧が印加されず、期待通りの表示輝度を得られず、表示輝度にムラが出来やすくなる。
また、図2を用いて説明したデマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延を、図3を用いてより具体的に説明する。図3のグラフには、左端のデマルチプレクサーDPLと、中央のデマルチプレクサーDPCと、右端のデマルチプレクサーDPRのそれぞれに、デマルチプレクス制御信号AS(AS1、AS2)が出力されてから、各デマルチプレクサーにおけるスイッチがオンになるまでに、各デマルチプレクサーに印加される電圧と、時間の関係を表す。図3のグラフでは、デマルチプレクス制御回路130が出力するデマルチプレクス信号を実線AS(AS1、AS2)で表し、各デマルチプレクサーに入力されるときのデマルチプレクス信号を点線(DPL、DPC、DPR)で表す。
本例では、各デマルチプレクサーへの印加電圧が閾値電圧LVを越えれば、各デマルチプレクサーのスイッチがオンになり、印加電圧が十分に低下すればスイッチがオフになる。閾値電圧LVを越えるためには、少なくともTMで示す電圧印加期間が必要となる。デマルチプレクサーDPLに入力されるデマルチプレクス制御信号は、タイミングCT1を過ぎれば閾値電圧LVを越える。しかし、デマルチプレクサーDPCに入力されるデマルチプレクス制御信号は、タイミングCT2を過ぎるまで閾値電圧LVを越えず、デマルチプレクサーDPRに入力されるデマルチプレクス制御信号は、タイミングCT3を過ぎないと閾値電圧LVを越えない。これは、図2を用いて前述した各デマルチプレクサーの位置に応じた遅延時間があるためである。
具体的には、実線ASの立ち上がりから、タイミングCT1〜タイミングCT3までの各時間が、各デマルチプレクサー(DPL、DPC、DPR)に入力されるデマルチプレクス制御信号の遅延時間に相当する。つまり、この遅延時間は、図2のNT1及びNT2等に相当する。
そして、次のデマルチプレクス制御信号AS2が入力される前には(立ち上がる前には)、各デマルチプレクサーへの入力電圧(点線)が立ち下がっている必要がある。そのため、デマルチプレクス制御信号AS1の立ち下がりから、デマルチプレクス制御信号AS2の立ち上がりまでの期間(図2のNAT)を確保しておく必要がある。さらに、パネルを高精細にすると、デマルチプレクス制御信号AS1の立ち上がりから、デマルチプレクス制御信号AS2の立ち上がりまでの期間が短くなる。その場合に、NATを確保すると、デマルチプレクス制御信号AS1(AS2)を短くするしかないため、デマルチプレクサーのスイッチをオンにできる期間がより短くなってしまう。その結果、画素の駆動時間が短くなり、表示ムラが発生しやすくなる。
そこで、本実施形態では、後述する図5に示すように、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延に合わせて、データ信号の入力タイミングを遅延させる。これにより、任意のソース線に対してデータ信号の出力が可能になっている期間に合わせて、データ信号が入力されるため、各画素への画素データの書き込み時間を十分な時間、確保することが可能になる。従って、高解像度の電気光学パネルにおいて表示ムラを抑制することが可能となる。
2.第1の実施形態
本実施形態のシステム構成図を図4に示す。本実施形態のドライバー100は、駆動回路110と、遅延時間設定回路120と、デマルチプレクス制御回路130と、制御回路140と、記憶部150と、を含む。また、電気光学パネル200は、デマルチプレクス制御信号の入力端子210と、第1のデマルチプレクサー220_1〜第Nのデマルチプレクサー220_Nと、を含む。なお、ドライバー100及び電気光学パネル200は、図4の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。例えば、本例のデマルチプレクス制御線(SEL1〜SEL4)は4本の束であり、各デマルチプレクサーにも4本のソース線が接続されて、4マルチを実現しているが、それには限定されない。
次に、各部の動作について説明する。まず、駆動回路110は、電気光学パネル200の第1のデータ線DL1〜第N(Nは1以上の整数)のデータ線DLNを駆動する。また、駆動回路110は、第1の駆動部111_1〜第Nの駆動部111_Nを有している。各駆動部の詳細な構成については後述する。
ここで、データ線とは、図4に示すように、駆動回路110の各駆動部(111_1〜111_N)と、電気光学パネル200が有する各デマルチプレクサー(220_1〜220_N)を繋ぐ信号線(DL1〜DLN)を指す。これに対して、ソース線とは、デマルチプレクサーから水平走査線方向D1と直交する方向D2に伸びた信号線(SL11〜SL14、SL21〜SL24、SLi1〜SLiN、SL(i+1)1〜SL(i+1)N、SL(N−1)1〜SL(N−1)N、SLN1〜SLNN)のことを指す。
また、遅延時間設定回路120は、第1のデータ線DL1〜第Nのデータ線DLNに対応する第1のデータ信号〜第Nのデータ信号の遅延時間を設定する。遅延時間設定回路120は、複数の遅延ユニット(121_1〜121_N)を有している。各遅延ユニットの詳細な構成についても後述する。
そして、デマルチプレクス制御回路130は、電気光学パネル200に対してデマルチプレクス制御信号を出力する。デマルチプレクス制御信号とは、各デマルチプレクサーに接続された複数のソース線のうち、いずれかのソース線にデータ信号を出力するかを指示する信号である。例えば、デマルチプレクス制御信号は、前述した図2の信号AS1〜AS4等である。
さらに、遅延時間設定回路120は、電気光学パネル200の水平走査線方向D1において、デマルチプレクス制御信号の入力端子210から第jのデータ線DLjまでの距離が、入力端子210から第iのデータ線DLiまでの距離よりも長い場合に(i、jは、1≦i<j≦Nの整数)、第jのデータ信号の遅延時間を、第iのデータ信号の遅延時間よりも長い遅延時間に設定する。
例えば、図4には、j=i+1の例について図示している。入力端子210から第(i+1)のデータ線DL(i+1)までの距離L2は、入力端子210から第iのデータ線DLiまでの距離L1よりも長いため、第(i+1)のデータ線DL(i+1)の第(i+1)のデータ信号の遅延時間を、第iのデータ線DLiの第iのデータ信号の遅延時間よりも長い遅延時間に設定する。
これにより、例えば図5に示すように、データ信号の入力タイミングを遅延させることができる。図5には、前述した図2の例において、データ信号の入力タイミングを遅延させた時のタイミングチャートを示す。
図5の矢印X1のように、デマルチプレクサーDPCへのデータ信号の入力タイミングを、デマルチプレクス制御信号AS1の入力タイミングの遅延時間と同じ時間だけずらせば、ソース線SC1に出力可能な期間SW1_ONと、ソース線SC1へ出力するはずのデータ信号が入力される期間が(略)一致する。また、同様にして、デマルチプレクサーDPRへのデータ信号の入力タイミングも、矢印X2のように、デマルチプレクス制御信号AS1の入力タイミングの遅延時間と同じ時間だけずらせば、ソース線SR1に出力可能な期間SW1_ONと、ソース線SR1に出力するはずのデータ信号が入力されている期間が(略)一致する。他の例も同様である。そのため、図2の例と比べて画素データの書き込み時間を長くすることが可能になる。画素データの書き込み時間が長くなれば、意図した輝度を表示させるために十分な電圧を、各画素に印加することができ、表示ムラを抑制できる。
また、例えばソース線SC1に出力するはずのデータ信号が入力されている時に、次のソース線SC2にデータ信号が誤って出力可能になることはなくなる。同様に、例えば、ソース線SC1にデータ信号を出力可能になっている期間に、次のソース線SC2に出力されるはずのデータ信号が誤って入力されることもなくなる。そのため、画素データを誤った位置の画素に書き込んでしまうことを防ぐことができる。よって、期待通りの画素で期待通りの輝度を得ることができ、表示ムラを抑制できる。
以上のように、本実施形態によれば、高解像度の電気光学パネルにおいて表示ムラを抑制することが可能となる。
次に、データ信号の出力タイミングを駆動部毎に異なる時間間隔で遅延させるための具体的な構成について説明する。まず、前述したように駆動回路110は、第1の駆動部111_1〜第Nの駆動部111_Nを有している。ここで、第1の駆動部111_1〜第Nの駆動部111_Nの各駆動部の詳細な構成を、図6に示す。
第1の駆動部111_1〜第Nの駆動部111_Nの各駆動部111は、デジタルデータを出力するラッチ回路1111と、ラッチ回路1111から出力されたデジタルデータをアナログのデータ信号へと変換するDA変換部1113と、アナログのデータ信号をデータ線へ出力する出力部1115と、を有する。なお、出力部1115は、例えばボルテージフォロアに構成されたアンプ回路AMPから構成される。
そして、遅延時間設定回路120は、各駆動部111のラッチ回路1111に入力されるクロック信号CLKを遅延させる。なお、クロック信号CLKは、制御回路140から遅延時間設定回路120へと出力されている。
ここで、前述したように、遅延時間設定回路120は、複数の遅延ユニット(121_1〜121_N)を有している。そして、複数の遅延ユニット(121_1〜121_N)の各遅延ユニット121は、各駆動部のラッチ回路1111に対して(対応して)設けられており、各遅延ユニットが、クロック信号CLKを遅延させた遅延クロック信号を、ラッチ回路1111に出力する。
これにより、各遅延ユニット121が、デマルチプレクス制御信号の遅延時間に合わせて、クロック信号を遅延させて、各駆動部111のラッチ回路1111に出力すること等が可能になる。
そして、各ラッチ回路1111が、遅延させられたクロック信号に基づいて、制御回路140からデータ信号を取得すること等が可能になる。その結果、前述した図5に示すように、各駆動部111がそれぞれ異なるタイミングで、データ信号を取得して、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングと一致するようなタイミングで、データ信号をデマルチプレクサーに出力すること等が可能になる。
次に、遅延時間設定回路120の動作について、詳細に説明する。複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニット121_1は、基準クロック信号CLKが入力され、第2の遅延ユニット121_2に第1の遅延クロック信号を出力する。なお、基準クロック信号CLKは、制御回路140から出力されるクロック信号である。
これにより、第2の遅延ユニット121_2は、第1の遅延ユニット121_1が出力する第1の遅延クロック信号よりも長く遅延させた第2の遅延クロック信号を出力することができる。
そして、複数の遅延ユニットの第k(kは1以上の整数)の遅延ユニット121_kは、複数の遅延ユニットの第(k+1)の遅延ユニット121_(k+1)に第kの遅延クロック信号を出力する。
これにより、第(k+1)の遅延ユニット121_(k+1)は、第kの遅延ユニット121_kが出力する第kの遅延クロック信号よりも長く遅延させた第(k+1)の遅延クロック信号を出力することができる。
前述したように、デマルチプレクス制御信号は、入力端子210からデマルチプレクサーまでの距離が遠ければ遠いほど、入力タイミングが遅延する。これに対し、上記の構成にすることにより、クロック信号CLKが最初に入力される第1の遅延ユニット121_1からの位置が遠くなればなるほど、大きく遅延させた遅延クロック信号を出力すること等が可能になる。すなわち、デマルチプレクス制御信号の遅延に合わせて、クロック信号を遅延させ、ひいてはデマルチプレクス制御信号の遅延に合わせて、データ信号の出力タイミングを遅延させること等が可能になる。また、この際には、図4のように、デマルチプレクス制御信号の伝達方向D1と、第kの遅延ユニット121_kの配置位置から第(k+1)の遅延ユニット121_(k+1)の配置位置への方向が同じである必要がある。このことについては、後に詳述する。
また、各遅延ユニット121におけるクロック信号の遅延量は、任意の設定方法で設定してよいが、例えば、記憶部150が、各遅延ユニットの遅延時間情報を記憶していてもよい。そして、その場合には、遅延時間設定回路120は、遅延時間情報に基づいて、遅延時間を設定する。なお、記憶部150は、OTPやレジスター等により実現できる。
これにより、予め決められた遅延時間だけクロック信号を遅延させること等が可能になる。なお、遅延時間情報は、データ信号の遅延時間に対応する情報である。また、記憶部150に記憶させる遅延時間情報は、例えば電気光学パネル200に表示させた画像を製造者等が目視して、表示ムラが発生しないように、遅延時間を調整して決定した情報であってもよい。さらに、同一個体の電気光学パネルだけでなく、同一機種の電気光学パネル間で、同一の遅延時間情報を共有してもよい。
次に、各遅延ユニットの詳細な構成を図7に示す。各遅延ユニット121は、遅延時間が異なる複数の遅延回路と、複数の遅延回路の出力のいずれかを選択し、遅延クロック信号としてラッチ回路1111に出力するセレクター回路SLと、を有する。図7の例では、遅延回路は、バッファーであり、3つのバッファー(BF1〜BF3)を有している。
そして、遅延ユニット121に(遅延)クロック信号DCLK1が入力されると、バッファーBF1〜バッファーBF3のそれぞれに入力される。また、遅延ユニット121のセレクター回路SLには、記憶部150から遅延時間情報DIFが入力される。そして、セレクター回路SLが、遅延時間情報DIFに基づいて、3つのバッファー(BF1〜BF3)の出力のいずれかを選択し、遅延クロック信号DCLK2として出力する。
これにより、遅延時間情報に応じて、クロック信号を遅延させること等が可能になる。
3.第2の実施形態
また、電気光学パネル200の種類によっては、デマルチプレクス制御信号の入力端子210の位置と、遅延時間設定回路120におけるクロック信号の入力位置の位置関係が異なる場合がある。例えば、前述した図4の構成では、デマルチプレクス制御信号の入力端子210と、遅延時間設定回路120におけるクロック信号の入力位置は、どちらも水平走査線方向D1と逆方向D3側(図面の左側)に位置する。この場合には問題なく、各デマルチプレクサーへのデマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延に合わせて、各デマルチプレクサーへのデータ信号の入力タイミングを遅延させることができる。
しかし、別機種の電気光学パネル200では、後述する図9に示すように、デマルチプレクス制御信号の入力端子210が、図4の例とは逆側に設けられている場合もある。このような場合に、図4に示すドライバー100を用いても、各デマルチプレクサーへのデマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延時間に合わせて、各デマルチプレクサーへのデータ信号の入力タイミングを遅延させることはできない。
そこで本実施形態のドライバー100は、図8及び図9に示すように、複数の遅延ユニットとして、第1群の複数の遅延ユニット(121_1〜121_N)と、第2群の複数の遅延ユニット(122_1〜122_N)と、セレクター123と、を有する。
セレクター123は、第1群の複数の遅延ユニット(121_1〜121_N)の各遅延ユニットの出力と、第2群の複数の遅延ユニット(122_1〜122_N)の各遅延ユニットの出力とのいずれかの出力を選択して、遅延クロック信号をラッチ回路1111に出力する。また、例えばセレクター123は、複数のスイッチにより構成されており、複数のスイッチのうちの各スイッチは、各遅延ユニット121(122)及び各駆動部111との間にそれぞれ設けられる。
そして、セレクター123は、遅延時間設定回路120におけるクロック信号の入力位置が、電気光学パネル200(又はドライバー100)の中心位置から見て、デマルチプレクス制御信号の入力端子210と同一方向側に位置する複数の遅延ユニットの各遅延ユニットの出力を選択する。
例えば図8に示すように、デマルチプレクス制御信号の入力端子210が、D3方向側(図面左側)にある場合には、クロック信号の入力位置が同じくD3方向側に位置する第1群の複数の遅延ユニット(121_1〜121_N)の各遅延ユニットの出力を選択する。よって、後述する理由で、D1方向に向かうにつれ、データ信号の入力タイミングを遅延させることができる。
一方、例えば図9に示すように、デマルチプレクス制御信号の入力端子210が、水平走査線方向D1側(図面右側)にある場合には、クロック信号の入力位置が同じくD1方向側(図面右側)に位置する第2群の複数の遅延ユニット(122_1〜122_N)の各遅延ユニットの出力を選択する。よって、後述する理由で、D3方向に向かうにつれ、データ信号の入力タイミングを遅延させることができる。
これにより、デマルチプレクス制御信号の入力端子210の位置が異なる場合でも、各デマルチプレクサー220へのデマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延時間に合わせて、各デマルチプレクサー220へのデータ信号の入力タイミングを遅延させること等が可能になる。
次に、第1群の複数の遅延ユニットと第2群の複数の遅延ユニットが、データ信号の入力タイミングの遅延を、上記のようにそれぞれ異ならせることができる理由について説明する。
図8及び図9に示すドライバー100においては、第1群の複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニット121_1は、第1のデータ線DL1に対応して設けられ、第1群の複数の遅延ユニットの第Nの遅延ユニット121_Nは、第Nのデータ線DLNに対応して設けられる。また、第1群の複数の遅延ユニットの第iの遅延ユニット121_iは、第iのデータ線DLiに対応して設けられる。そして、第(i+1)の遅延ユニットは、第iの遅延ユニットが遅延させた遅延クロック信号をさらに遅延させて出力する。つまり、第1群の複数の遅延ユニットでは、D3方向側(図面左側)に位置する第1の遅延ユニット121_1から、水平走査線方向D1側(図面右側)の遅延ユニットへいくほど、基準クロック信号からの遅延クロック信号の遅延が大きくなる。
これにより、水平走査線方向D1に向かうにつれ遅延が大きくなる、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングに合わせて、データ信号の入力タイミングを遅延させること等が可能になる。
一方、第2群の複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニット122_1は、第Nのデータ線DLNに対応して設けられ、第2群の複数の遅延ユニットの第Nの遅延ユニット122_Nは、第1のデータ線DL1に対応して設けられる。また、第2群の複数の遅延ユニットの第jの遅延ユニット122_jは、第(N−j+1)のデータ線DL(N−j+1)に対応して設けられる。そして、第(j+1)の遅延ユニットは、第jの遅延ユニットが遅延させた遅延クロック信号をさらに遅延させて出力する。つまり、第2群の複数の遅延ユニットでは、水平走査線方向D1側(図面右側)に位置する第1の遅延ユニット122_1から、D3方向側(図面左側)の遅延ユニットへいくほど、基準クロック信号からの遅延クロック信号の遅延が大きくなる。
これにより、D3方向に向かうにつれ遅延が大きくなるデマルチプレクス制御信号の入力タイミングに合わせて、データ信号の入力タイミングを遅延させること等が可能になる。
また、電気光学パネル200には、入力端子として、第1の入力端子211及び第2の入力端子212の少なくとも一方が設けられている。そして、第1の入力端子211は、水平走査線方向D1における電気光学パネル200の一端に設けられる。例えば図8の例では、D3方向側(図面左側)に位置する入力端子を第1の入力端子211とする。一方、第2の入力端子212は、水平走査線方向D1における電気光学パネル200の他端に設けられる。例えば図9の例では、水平走査線方向D1側(図面右側)に位置する入力端子を第2の入力端子212とする。なお、図8及び図9の例では、電気光学パネル200は、片側に一つの入力端子しか有していないが、両側に入力端子を一つずつ、つまり第1の入力端子211と第2の入力端子212の両方を有していても良い。
この際に、図8及び図9に示すように、ドライバー100は、デマルチプレクス制御回路として、第1の入力端子211に第1のデマルチプレクス制御信号を出力する第1のデマルチプレクス制御回路131と、第2の入力端子212に第2のデマルチプレクス制御信号を出力する第2のデマルチプレクス制御回路132と、を有していてもよい。
これにより、電気光学パネル200のデマルチプレクス制御信号の入力端子の位置に応じて、使用するデマルチプレクス制御回路を選択することができる。
そして、第1の入力端子211に第1のデマルチプレクス制御回路131が接続されている場合には、第1群の複数の遅延ユニット(121_1〜121_N)を用いて、データ信号を遅延させる。一方、第2の入力端子212に第2のデマルチプレクス制御回路132が接続されている場合には、第2群の複数の遅延ユニット(122_1〜122_N)を用いて、データ信号を遅延させる。
その結果、デマルチプレクス制御信号の入力端子の位置が異なる場合でも、デマルチプレクス制御信号の入力タイミングの遅延に合わせて、データ信号を遅延させることが可能になる。
4.電気光学装置及び電子機器
図10に、本実施形態のドライバー100を適用できる電気光学装置300及び電子機器の構成例を示す。電気光学装置300は、電気光学パネル200とドライバー100とを含む。
電気光学パネル200は、例えばアクティブマトリックス型の液晶表示パネル(例えばTFT液晶表示パネル)である。或いは、自発光素子(例えばEL素子)を用いた表示パネルであってもよい。電気光学パネル200は、不図示のゲートドライバーを内蔵する。ゲートドライバーは、画素アレイのゲート線(水平走査線)を駆動するドライバーである。なお、ゲートドライバーは、ドライバー100内に設けられてもよい。
本実施形態の電気光学装置300としては、例えばプロジェクターの表示モジュール等を想定できる。表示モジュールでは、ドライバー100が集積回路装置としてフレキシブル基板に実装されており、そのフレキシブル基板が電気光学パネル200に接続されている。
また、電子機器は、電気光学装置300、処理部310、メモリー320、操作部330、通信部340を含む。
電子機器としては、例えばプロジェクターやテレビ等の表示機器や、スマートフォン等のモバイル機器や、カーナビゲーションシステム等が想定される。
処理部310は、CPUや画像処理用のASIC、DSP等のプロセッサーで構成され、種々の処理や各部の制御を行う。例えば、メモリー320から画像データを読み出し、或は通信部340を介して画像データを受信し、その画像データを電気光学装置300に表示させる処理を行う。メモリー320は、RAMやROM等で構成され、処理部310のワーキングメモリーとして機能したり、或は種々のデータを記憶したりする。操作部330は、例えばタッチパネルやボタン、キーボード等で構成され、ユーザーからの操作情報を受付ける。通信部340は、例えばUSBや有線LAN、光通信、無線LAN、移動通信(例えば3G、4G)等のインターフェースであり、種々のデータや制御情報を外部装置との間で送受信する。
以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、ドライバー、電気光学装置及び電子機器の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
100 ドライバー、110 駆動回路、111 駆動部、120 遅延時間設定回路、
121 遅延ユニット、123 セレクター、130 デマルチプレクス制御回路、
131 第1のデマルチプレクス制御回路、132 第2のデマルチプレクス制御回路、
140 制御回路、150 記憶部、200 電気光学パネル、210 入力端子、
211 第1の入力端子、212 第2の入力端子、220 デマルチプレクサー、
300 電気光学装置、310 処理部、320 メモリー、330 操作部、
340 通信部、1111 ラッチ回路、1113 変換部、1115 出力部

Claims (11)

  1. 電気光学パネルの第1のデータ線〜第N(Nは1以上の整数)のデータ線を駆動する駆動回路と、
    前記第1のデータ線〜前記第Nのデータ線に対応する第1のデータ信号〜第Nのデータ信号の遅延時間を設定する遅延時間設定回路と、
    前記電気光学パネルに対してデマルチプレクス制御信号を出力するデマルチプレクス制御回路と、
    を含み、
    前記遅延時間設定回路は、
    前記電気光学パネルの水平走査線方向において、前記デマルチプレクス制御信号の入力端子から前記第1のデータ線〜前記第Nのデータ線のうちの第jのデータ線までの距離が、前記入力端子から前記第1のデータ線〜前記第Nのデータ線のうちの第iのデータ線までの距離よりも長い場合に(i、jは、1≦i<j≦Nの整数)、前記第1のデータ信号〜前記第Nのデータ信号のうちの第jのデータ信号の遅延時間を、前記第1のデータ信号〜前記第Nのデータ信号のうちの第iのデータ信号の遅延時間よりも長い遅延時間に設定することを特徴とするドライバー。
  2. 請求項1において、
    前記駆動回路は、
    第1の駆動部〜第Nの駆動部を有し、
    前記第1の駆動部〜第Nの駆動部の各駆動部は、
    デジタルデータを出力するラッチ回路と、
    前記ラッチ回路から出力された前記デジタルデータをアナログのデータ信号へと変換するDA変換部と、
    前記アナログのデータ信号をデータ線へ出力する出力部と、
    を有し、
    前記遅延時間設定回路は、
    前記各駆動部の前記ラッチ回路に入力されるクロック信号を遅延させることを特徴とするドライバー。
  3. 請求項2において、
    前記遅延時間設定回路は、
    複数の遅延ユニットを有し、
    前記複数の遅延ユニットの各遅延ユニットは、
    前記各駆動部の前記ラッチ回路に対して設けられ、前記クロック信号を遅延させた遅延クロック信号を前記ラッチ回路に出力することを特徴とするドライバー。
  4. 請求項3において、
    前記複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニットは、
    基準クロック信号が入力され、第2の遅延ユニットに第1の遅延クロック信号を出力し、
    前記複数の遅延ユニットの第k(kは1以上の整数)の遅延ユニットは、
    前記複数の遅延ユニットの第(k+1)の遅延ユニットに第kの遅延クロック信号を出力することを特徴とするドライバー。
  5. 請求項3又は4において、
    前記各遅延ユニットの遅延時間情報を記憶する記憶部を有し、
    前記遅延時間設定回路は、
    前記遅延時間情報に基づいて、前記遅延時間を設定することを特徴とするドライバー。
  6. 請求項3乃至5のいずれかにおいて、
    前記各遅延ユニットは、
    前記遅延時間が異なる複数の遅延回路と、
    前記複数の遅延回路の出力のいずれかを選択し、前記遅延クロック信号として前記ラッチ回路に出力するセレクターと、
    を有することを特徴とするドライバー。
  7. 請求項3乃至6のいずれかにおいて、
    前記複数の遅延ユニットとして、第1群の複数の遅延ユニットと、第2群の複数の遅延ユニットと、セレクターと、を有し、
    前記セレクターは、
    前記第1群の複数の遅延ユニットの各遅延ユニットの出力と、前記第2群の複数の遅延ユニットの各遅延ユニットの出力とのいずれかの出力を選択して、前記遅延クロック信号を前記ラッチ回路に出力することを特徴とするドライバー。
  8. 請求項7において、
    前記第1群の複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニットは、
    第1のデータ線に対応して設けられ、
    前記第1群の複数の遅延ユニットの第Nの遅延ユニットは、
    第Nのデータ線に対応して設けられ、
    前記第2群の複数の遅延ユニットの第1の遅延ユニットは、
    前記第Nのデータ線に対応して設けられ、
    前記第2群の複数の遅延ユニットの第Nの遅延ユニットは、
    前記第1のデータ線に対応して設けられることを特徴とするドライバー。
  9. 請求項7又は8において、
    前記入力端子として、第1の入力端子及び第2の入力端子の少なくとも一方が設けられ、
    前記第1の入力端子は、
    前記水平走査線方向における前記電気光学パネルの一端に設けられ、
    前記第2の入力端子は、
    前記水平走査線方向における前記電気光学パネルの他端に設けられ、
    前記デマルチプレクス制御回路として、前記第1の入力端子に第1のデマルチプレクス制御信号を出力する第1のデマルチプレクス制御回路と、前記第2の入力端子に第2のデマルチプレクス制御信号を出力する第2のデマルチプレクス制御回路と、が設けられることを特徴とするドライバー。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載のドライバーを含むことを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項1乃至9のいずれかに記載のドライバーを含むことを特徴とする電子機器。
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