JP2012156634A - フラッシュバンド処理回路、フラッシュバンド処理方法、撮像装置及び撮像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被写体にフラッシュを照射して撮像した映像内に生じるフラッシュバンドを検出する場合に適用できるフラッシュバンド処理回路、フラッシュバンド処理方法、撮像装置及び撮像処理方法を提供する。
【解決手段】ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するフラッシュバンド検出回路を備えるフラッシュバンド処理回路とする。
【選択図】図2
【解決手段】ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するフラッシュバンド検出回路を備えるフラッシュバンド処理回路とする。
【選択図】図2
Description
本開示は、例えば、被写体に強い光(以下、「フラッシュ」という。)を照射して撮像した映像内に生じるフラッシュバンドを検出する場合に適用できるフラッシュバンド処理回路、フラッシュバンド処理方法、撮像装置及び撮像処理方法に関する。
従来、カメラに用いられる撮像素子には、水平ライン(以下、「ライン」という。)毎に順次露光を開始し、ライン毎に映像信号を順次読み出してフレームを生成するローリングシャッタ方式を採用したものが知られている。このローリングシャッタ方式の撮像素子では、ライン毎に露光期間が異なる。このため、撮像素子が映像信号を読み出すフレームレートより短い期間にフラッシュ等が焚かれると、読み出されたフレーム内の映像信号により表示される映像に帯状の輝度レベルの段差(フラッシュバンド)が生じることがある。以下、輝度レベルを「レベル」と略記し、フラッシュバンドを「FB」と略記する。
図15は、従来のフレームに生じたFBの例を示す説明図である。
図15Aは、縦軸に垂直方向のライン数(本)をとり、横軸に時間(秒)をとって、連続するフレームとフラッシュとの関係を示す。
撮像素子は、垂直方向ライン数の少ない方から順に(本例では、フレームの上部から下部の方向)映像信号を読み出し、この映像信号を出力する。そして、1フレーム目から2フレーム目にわたってフラッシュが焚かれている。
図15Aは、縦軸に垂直方向のライン数(本)をとり、横軸に時間(秒)をとって、連続するフレームとフラッシュとの関係を示す。
撮像素子は、垂直方向ライン数の少ない方から順に(本例では、フレームの上部から下部の方向)映像信号を読み出し、この映像信号を出力する。そして、1フレーム目から2フレーム目にわたってフラッシュが焚かれている。
図15Bは、各フレームの映像の例を示す。
1フレーム目から2フレーム目にわたってフラッシュが焚かれると、既に読み出された1フレーム目の上部のラインにフラッシュの影響はないものの、1フレーム目の下部のラインにはフラッシュの影響によりレベルの段差が生じる。一方、2フレーム目については、1フレーム目の最も下部のラインの映像信号が読み出される前に、2フレーム目の上部のラインの映像信号が読み出される。このため、2フレーム目の上部のラインにはフラッシュの影響によりレベルの段差が生じ、2フレーム目の下部のラインにはフラッシュの影響はない。このように、フレーム中にFBが生じると、1フレーム目では、映像の下部が明るくなり、2フレーム目では映像の上部が明るくなる。そして、複数のフレームにわたってFBが生じると、動画の再生時や静止画のキャプチャ時にFBが見えてしまうため、映像の品質が落ちることがあった。
1フレーム目から2フレーム目にわたってフラッシュが焚かれると、既に読み出された1フレーム目の上部のラインにフラッシュの影響はないものの、1フレーム目の下部のラインにはフラッシュの影響によりレベルの段差が生じる。一方、2フレーム目については、1フレーム目の最も下部のラインの映像信号が読み出される前に、2フレーム目の上部のラインの映像信号が読み出される。このため、2フレーム目の上部のラインにはフラッシュの影響によりレベルの段差が生じ、2フレーム目の下部のラインにはフラッシュの影響はない。このように、フレーム中にFBが生じると、1フレーム目では、映像の下部が明るくなり、2フレーム目では映像の上部が明るくなる。そして、複数のフレームにわたってFBが生じると、動画の再生時や静止画のキャプチャ時にFBが見えてしまうため、映像の品質が落ちることがあった。
従来、FBが生じたフレームが映像に与える影響を抑えるために、レベルの段差を解消するように補正する、又は、該当するフレーム自体を捨てるなどの対策がとられている。これらの対策の前提として、FBの有無を検出する方法が検討されていた。
特許文献1には、FBの検出方法として、典型的なFBの特徴である、1フレーム目の下部と2フレーム目の上部に画素のレベルが増加した領域が存在することを検出する第1の条件を用いる方法が開示されている。この方法では、1フレーム目にてレベルが増加した領域が、2フレーム目にてレベルが減少していることを第2の条件として設定している。第1の条件に加えて、第2の条件が存在することにより、単に被写体の構図に起因して第1の条件を満たす場合にFBが生じたと誤検出することを防ぐことができる。
さらに別の方法として、特許文献2には、適正な露出で撮像された連続するフレーム群の中から、露出が飽和しているフレームを検出する方法について開示されている。
ところで、特許文献1に開示されたFBの検出方法には、FBの開始ラインと終了ラインが1フレーム内に収まる(以下、このようなFBの状態を、「FBが完結する」という。)場合や、FBが3フレーム以上にわたって連続する場合を検出できなかった。また、この検出方法では、フレームの上部から下部に向けてラインの映像信号が読み出される。このため、フレームの下部から上部へ高輝度の物体が移動すると、1フレーム目の下部に表示される物体と、2フレーム目の上部に表示される物体により、FBが生じたと誤検出する可能性があった。また、報道番組等で被写体に多くのフラッシュが短期間に焚かれることにより、連続するフレーム内の複数の箇所でFBが生じても、フレーム内におけるFBの位置を特定できなかった。
また、特許文献2に開示されたFBの検出方法は、高輝度の動体や光源の位置が変動すると、この変動した動体や光源によりFBが生じたものと誤検出する可能性があった。
本開示はこのような状況に鑑みて成されたものであり、フレームに生じたFBを適切に検出することを目的とする。
本開示は、ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するものである。
このようにしたことで、フレームに生じたFBの開始ライン及び終了ラインを検出することが可能となった。
本開示によれば、フレームに生じたFBの開始ライン及び終了ラインを検出することによって、FBを補正するために必要な具体的な情報を得ることができる。このため、検出したFBだけを対象として適切なFBの補正処理を行うことができるという効果がある。
以下、本開示を実施するための最良の形態(以下、実施の形態とする。)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.一実施の形態(FBを検出し、FBを補正する処理の例)
2.変形例
1.一実施の形態(FBを検出し、FBを補正する処理の例)
2.変形例
<1.一実施の形態>
[FBを検出し、FBを補正する処理の例]
[FBを検出し、FBを補正する処理の例]
以下、本開示の一実施の形態について、図1〜図14を参照して説明する。本実施の形態では、フレームに生じたFBを検出し、検出したFBを補正する映像信号処理回路3及び、映像信号処理回路3を備えた撮像装置1の例(以下、「本例」という。)について説明する。
図1は、本例の撮像装置1の内部構成例を示す。
始めに、一般的なカメラシステムを採用した撮像装置1について説明する。本開示に係る技術は、撮像装置1が用いる撮像処理方法にも適用される。
始めに、一般的なカメラシステムを採用した撮像装置1について説明する。本開示に係る技術は、撮像装置1が用いる撮像処理方法にも適用される。
撮像装置1は、ローリングシャッタ方式の撮像素子やレンズ系等を備え、RGBの3原色の映像信号を出力する撮像部2と、撮像部2から受け取った映像信号に所定の処理を行う映像信号処理回路3とを備える。この撮像素子には、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが用いられる。撮像部2が備える撮像素子やレンズ系等は不図示としてある。
撮像素子はレンズ系を介して入射した被写体の像光を画素毎に露光して、ライン毎に映像信号を読出す。撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュによってフレーム内にライン毎のレベルの段差であるFBが生じる場合がある。そして、撮像部2は、不図示のA/D(Analog/Digital)変換部を用いて、撮像素子が読み出した映像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、量子化された映像信号を生成する。
映像信号処理回路3は、撮像部2から受け取る映像信号の欠陥を補正する撮像系補正部31と、ユーザ等によってなされる不図示の操作部の指示に応じて映像信号のゲイン等を調整するゲイン調整部32とを備える。本例では、撮像系補正部31とゲイン調整部32を合わせて映像信号の線形補正を行う線形補正部として用いる。
後述するフラッシュバンド検出回路10(図2参照)は、FBの有無並びにFBの開始ライン及び終了ラインを検出し、撮像系補正部31又はゲイン調整部32に実装されることが望ましい。そして、本開示に係るフラッシュバンド検出回路10及び、線形補正部に含まれるフラッシュバンド補正回路17は、フレーム内に生じたFBの開始ライン及び終了ラインを検出し、FBを補正するフラッシュバンド処理回路及びフラッシュバンド処理方法として用いられる。また、フラッシュバンド補正回路17は、フラッシュバンド補正部として用いられる。
また、フラッシュバンド処理回路は、撮像素子が現在出力する現在フレーム内にFBが発生したことを検出する。また、現在フレームよりも所定数のフレーム前に撮像素子が出力する過去フレームから現在フレームにわたってFBが発生したことを検出する。以下の説明では、現在フレームの映像を「現在フレーム」と略称し、過去フレームの映像を「過去フレーム」と略称する。
また、映像信号処理回路3は、映像信号のニー補正を行うニー補正部33と、映像信号のガンマ補正を行うガンマ補正部34とを備える。ニー補正部33とガンマ補正部34を合わせて映像信号の非線形補正を行う非線形補正部として用いる。そして、映像信号処理回路3は、ガンマ補正部34から受け取った映像信号を外部の記録媒体(フラッシュメモリ、HDD等)に出力する出力信号を生成する出力信号生成部35を備える。
撮像部2が出力するRGBの3原色の映像信号は、撮像系補正部31とゲイン調整部32によって適切に線形処理された後、所定の信号規格に収めるために、ニー補正部33にてレベル圧縮される。また、映像信号が出力されるCRT(Cathode Ray Tube)等のモニタのガンマに対応するためにガンマ補正部34が映像信号にガンマ補正を行う。その後、出力信号生成部35は、モニタ等に映像信号を出力するため最終的な出力形式に変換し、変換された映像信号を出力する。
図2は、フレーム内に生じたFBを検出するフラッシュバンド検出回路10及びフラッシュバンド補正回路17の内部構成例を示す。
フラッシュバンド検出回路10は、現在フレーム及び過去フレームの連続するフレーム間で画素毎にレベルを比較して比較結果を求め、比較結果からレベルの変動量が大きい水平ラインを特定し、変動量が大きい連続した水平ラインと、変動量が小さい連続した水平ラインの境界となるラインを検出することによって、フラッシュバンドが発生したことを検出するものである。
フラッシュバンド検出回路10は、過去フレームを記録する記録部11と、現在フレーム及び過去フレームのレベルを比較するレベル比較部12を備える。また、フラッシュバンド検出回路10は、画素毎のレベルの変動を判定した結果である変動量判定値(0又は1)をレベル比較部12から画素毎に受け取り、現在フレームについてライン毎に水平方向に積分する水平方向積分部13を備える。以下、レベルの変動を「レベル変動」と呼び、レベルの変動量を「レベル変動量」と呼ぶ。
水平方向積分部13は、2種類の水平方向積分部13a,13dを備える。水平方向積分部13aは、レベル比較部12が出力する変動量判定値をそのまま水平方向に積分するものである。一方、水平方向積分部13dは、水平方向の1ライン分の変動量判定値を保存する1ライン遅延部13bと、処理対象としてレベル比較部12から読み出される現ラインの変動量判定値から、1ライン遅延部13bによって遅延された1ライン分の変動量判定値を減ずる減算部13cを備える。
また、フラッシュバンド検出回路10は、水平方向の積分値判定値と、後述する判定保持部16から受け取るFB開始ライン判定値及びFB終了ライン判定に基づいて、FBが発生した領域のレベルが過去フレームに比べて増減したことを判定する領域判定部14を備える。
また、領域判定部14が出力する増領域判定値又は減領域判定値(後述する図7参照)として領域判定されたラインのライン数を各変動量判定値より積分する垂直方向積分部15を備える。垂直方向積分部15は、FBの開始を判定した「FB開始判定値」又は、FBの終了を判定した「FB終了判定値」を判定保持部16及びフラッシュバンド補正回路17に出力する。FB開始判定値は、0又は1で表され、0のときFBは開始しておらず、1のときFBは開始したことを表す。また、FB終了判定値は、0又は1で表され、0のときFBは終了しておらず、1のときFBは終了したことを表す。
また、フラッシュバンド検出回路10は、FB開始判定値又はFB終了判定値(以下、「FB開始/終了判定値」と略記する。)に基づいて、現在フレームがFB期間中であるか否かを判定する判定保持部16を備える。判定保持部16は、この判定結果を1ライン又は1フレーム期間にわたって保持する。そして、判定保持部16は、FBの開始ライン及び終了ラインの判定結果として、「FB開始ライン判定値」及び「FB終了ライン判定」を求め、これを領域判定部14に出力する。
そして、フラッシュバンド処理回路は、垂直方向積分部15から受け取ったFB開始/終了判定値に基づいて、現在フレームと過去フレームに含まれるFBを補正した出力フレームを出力するフラッシュバンド補正回路17を備える。フラッシュバンド補正回路17は、事前に設定された除去モード又は複製モードに基づいてFB補正を行う。ここで、後述する全面フラッシュ処理、フラッシュ除去処理及びスルー出力を行う処理モードを「除去モード」と呼び、全面フラッシュ処理及びスルー出力を行う処理モードを「複製モード」と呼ぶ。そして、フラッシュバンド補正回路17は、処理モードに従ってFB補正したフレームを出力フレームとして出力する。
次に、各部の動作例を説明する。
レベル比較部12は、現在及び過去フレームの特定の位置(本例では、同じ位置(x,y))に存在する画素の輝度レベルの比をレベル変動率として求める。そして、現在フレームと過去フレームで同じ位置(x,y)に存在する画素のレベル変動量が所定の閾値よりも変動したか否かを示す値として、変動量が小さい場合に0,変動量が大きい場合に1とした「変動量判定値」を出力する。
レベル比較部12は、現在及び過去フレームの特定の位置(本例では、同じ位置(x,y))に存在する画素の輝度レベルの比をレベル変動率として求める。そして、現在フレームと過去フレームで同じ位置(x,y)に存在する画素のレベル変動量が所定の閾値よりも変動したか否かを示す値として、変動量が小さい場合に0,変動量が大きい場合に1とした「変動量判定値」を出力する。
水平方向積分部13aは、ライン毎に積分して得る積分値の絶対値が所定の閾値よりも大きいか否かを示す値として、積分値が該閾値より小さい場合に0,積分値が大きい場合に1とした水平方向の「積分値判定値」を出力する。また、水平方向積分部13は、この積分値の符号が正負のいずれであるかを示す「積分値符号」を出力する。
領域判定部14は、水平方向積分部13から入力される積分値判定値及び積分値符号並びに、判定保持部16から入力される、FBの開始ライン又は終了ラインを示す「FB開始ライン判定値」又は「FB終了ライン判定」等に基づいて、増領域と減領域を求める。「FB開始ライン判定値」又は「FB終了ライン判定」は、以下、「FB開始/終了ライン判定値」と略記する。そして、領域判定部14は、現在フレームに増領域が含まれている場合に「増領域判定値」を出力し、現在フレームに減領域が含まれている場合に「減領域判定値」を出力する。ここで、現在フレームの画素のレベルが過去フレームの同じ位置の画素のレベルに比べて上がっている領域を「増領域」と呼び、現在フレームの画素のレベルが過去フレームの画素のレベルに比べて下がっている領域を「減領域」と呼ぶ。
垂直方向積分部15は、現在フレームの垂直方向に増領域と判定されたライン数又は減領域と判定されたライン数を加算する。そして、加算したライン数が所定の閾値を超えるとFBの開始又は終了を判定するFB開始/終了判定値を、判定保持部16とフラッシュバンド補正回路17に出力する。FB期間中かどうかの判定処理は後述する。
判定保持部16は、垂直方向積分部15から入力されるFB開始/終了判定値に基づいて、FB開始/終了ライン判定値を領域判定部14に出力する。また、判定保持部16は、FB開始/終了ライン判定値が、それぞれ「FB期間中でない」又は「FB期間中である」か否かを判定する値を領域判定部14に出力する。
フラッシュバンド補正回路17は、現在フレームと、記録部11から読み出した過去フレームを用いて、垂直方向積分部15から受け取ったFB開始/終了判定値に基づいてFBを補正し、出力フレームを出力する。フラッシュバンド補正回路17が行うFB補正の処理の詳細については、後述する図8〜図14を参照して説明する。
本開示において、FBの判定条件は以下の4つである。
第1の条件:現在フレームと直前のフレーム(過去フレーム)を比較して、同一の位置にある画素のレベル変動が大きい(レベル比較部12)。
第2の条件:第1の条件を満たす画素が1ライン中に多く存在する(水平方向積分部13)。
第3の条件:第2の条件を満たすラインが垂直方向に連続する(垂直方向積分部15)。
第4の条件:第3の条件を満たすライン群の先頭のラインに、垂直方向の高周波成分が存在する(領域判定部14)。
第1の条件:現在フレームと直前のフレーム(過去フレーム)を比較して、同一の位置にある画素のレベル変動が大きい(レベル比較部12)。
第2の条件:第1の条件を満たす画素が1ライン中に多く存在する(水平方向積分部13)。
第3の条件:第2の条件を満たすラインが垂直方向に連続する(垂直方向積分部15)。
第4の条件:第3の条件を満たすライン群の先頭のラインに、垂直方向の高周波成分が存在する(領域判定部14)。
フレームにFBが生じると、過去フレームに比べて輝度が増加する正方向にレベル変動するライン群(フラッシュが撮像された領域)が現在フレーム内に現れた後、輝度が減少する負方向にレベル変動(元のレベルに回復)するライン群が現在フレーム内に現れる。このことから、第1の条件〜第4の条件を満たすライン群のうち、正方向から負方向にレベル変動したラインを境界とする領域でFBが生じたと推定することができる。
なお、第4の条件は、複数のフレームにわたって高輝度の動体が移動することにより、フレーム内でレベル変動し、この動体をFBと誤検出することを防止するために用いられる。この第4の条件は、FBでは、フラッシュを照射した期間に撮像されたラインと、フラッシュを照射していない期間に撮像されたラインとの間にレベルの段差が生じるが、動体ではレベルの段差が生じないことを利用している。このため、第4の条件を用いて、フレーム内における垂直方向の高周波成分の有無を検出することにより、フラッシュと動体を識別する。
次に、フラッシュバンド検出回路10の各部について、内部構成例と動作例を説明する。
図3は、レベル比較部12の内部構成例を示すブロック図である。
レベル比較部12は、現在フレームと過去フレームとを画素毎にレベル比較し、第1の条件の判定を行う。
レベル比較部12は、現在フレームと過去フレームとを画素毎にレベル比較し、第1の条件の判定を行う。
レベル比較部12は、現在フレームの画素毎に出力する映像信号より各画素の輝度値Yに変換するY変換部12aと、過去フレームの画素毎に出力する映像信号より各画素の輝度値Yに変換するY変換部12bを備える。Y変換部12aから入力する輝度値Yより、Y変換部12bから入力する輝度値Yを減ずる減算回路12cを備える。また、レベル比較部12は、Y変換部12a,12bが出力する輝度値Yのいずれかを選択して入力する選択部12d,12eと、選択部12dが出力する輝度値Yのレベルを、選択部12eが出力する輝度値Yのレベルを除して「レベル変動率」を求める除算回路12fを備える。また、レベル比較部12では、第1の閾値TH_LVから除算回路12fによって求められたレベル変動率を減ずることにより、現在フレームと過去フレームから画素毎に輝度値Yの変動量を判定した判定結果を変動量判定値として出力する減算回路12gを備える。
次に、レベル比較部12の動作例を説明する。
レベル比較部12は、現在及び過去フレームの特定の位置における画素の輝度レベルの比をレベル変動率として求め、レベル変動率が第1の閾値(TH_LV)以上であるか否かを示すレベル変動量を変動量判定値として求める。
レベル比較部12は、現在及び過去フレームの特定の位置における画素の輝度レベルの比をレベル変動率として求め、レベル変動率が第1の閾値(TH_LV)以上であるか否かを示すレベル変動量を変動量判定値として求める。
具体的には、Y変換部12a,12bは、レベル比較部12に入力した現在フレームと過去フレームの各画素の映像信号を輝度値Yに変換し、減算回路12cは、現在フレームと過去フレームの各画素の輝度値Yを減ずる。ここで、減算回路12cは、減算結果が正であれば符号ビットとして0を出力し、負であれば1を出力する。そして、Y変換部12aは、選択部12dの第0の入力ポートと、選択部12eの第1の入力ポートに輝度値Yが入力される。一方、Y変換部12bは、選択部12dの第1の入力ポートと、選択部12eの第0の入力ポートに輝度値Yが入力される。
選択部12d,12eは、Y変換部12a,12bから第0又は第1の入力ポートに入力する現在フレームと過去フレームの各画素の輝度値Yを減算回路12cの減算結果に基づいて選択して出力する。ここで、減算回路12cから入力する符号ビットが0であれば、現在フレームの輝度値Yが大きいので、選択部12dは現在フレームの輝度値Yを出力し、選択部12eは過去フレームの輝度値Yを出力する。選択部12dは、減算回路12cから入力する符号が0である場合に、第0の入力ポートに入力した輝度値Yを出力し、符号が1である場合に、第1の入力ポートに入力した輝度値Yを出力する。一方、入力する符号ビットが1であれば、過去フレームの輝度値Yが大きいので、選択部12dは過去フレームの輝度値Yを出力し、選択部12eは現在フレームの輝度値Yを出力する。選択部12eは、減算回路12cから入力する符号が0である場合に、第0の入力ポートに入力した輝度値Yを出力し、符号が1である場合に、第1の入力ポートに入力した輝度値Yを出力する。
除算回路12fは、選択部12dから出力されるレベルが大きい方の画素の輝度値Yのレベルを、選択部12eから出力されるレベルが小さい方の画素の輝度値Yのレベルで除したレベルの比率を「レベル変動率」として求める。図中のレベル変動率は、「レベル大/レベル小」として略記される。そして、除算回路12fは、レベル変動率を減算回路12gだけでなく、フラッシュバンド補正回路17にも出力する。
減算回路12gは、レベル変動率が閾値TH_LVより大きい場合に、第1の条件を満たす画素が存在することを変動量判定値に含めて出力する。この変動量判定値は、現在フレームと過去フレームの同じ位置における画素のレベルの変動量が小さい場合に0とし、変動量が大きい場合に1として出力される。また、減算回路12cは、レベル変動量が正負のいずれであるかを示す変動の向きとして「変動量符号」を出力する。この変動量符号は、現在フレームに含まれる画素のレベルが大きい場合に正の値となるため0とし、過去フレームのレベルが大きい場合に負の値となるため1とする。
次に、水平方向積分部13は、レベル比較部12が出力した変動量判定値を水平方向のライン毎に積分し、第2の条件の判定を行う。
図4は、水平方向積分部13の内部構成例を示すブロック図である。
水平方向積分部13は、変動量が大きい画素の変動量判定値を水平方向の1ライン毎に積分し、積分値を求める水平方向積分部13aを備える。また、ハイパスフィルタを通過した変動量判定値を1ライン毎に積分し、積分値を求める水平方向積分部13dを備える。変動量判定値が0である場合には、水平方向積分部13aがライン毎に積分した積分値は0であるが、変動量判定値が1である場合には、変動量判定値が積分された結果、積分値は変動量が大きい画素の数に等しくなる。
水平方向積分部13は、変動量が大きい画素の変動量判定値を水平方向の1ライン毎に積分し、積分値を求める水平方向積分部13aを備える。また、ハイパスフィルタを通過した変動量判定値を1ライン毎に積分し、積分値を求める水平方向積分部13dを備える。変動量判定値が0である場合には、水平方向積分部13aがライン毎に積分した積分値は0であるが、変動量判定値が1である場合には、変動量判定値が積分された結果、積分値は変動量が大きい画素の数に等しくなる。
水平方向積分部13aは、レベル比較部12から入力する変動量判定値に−1を乗じる乗算部13a1を備える。また、レベル比較部12から入力する変動量判定値と、乗算部13a1によって−1が乗じられた変動量判定値を入力とし、レベル比較部12から入力する変動量符号に基づいて選択した変動量判定値を出力する選択部13a2を備える。また、選択部13a2が出力した1ライン分の変動量判定値を水平方向に積分する加算回路13a3と、積分値を絶対値に変換する絶対値化変換部13a4とを備える。また、閾値TH_INTEGより、絶対値化変換部13a4が出力する絶対値を減じて積分値の大小を判定する「積分値判定値」を出力する減算回路13a5を備える。
次に、水平方向積分部13の動作例を説明する。
水平方向積分部13のうち、水平方向積分部13aは、レベル変動率が第1の閾値(TH_LV)以上である変動量判定値を、現在フレームの水平ラインに含まれる画素毎に積分して水平方向積分値を求める。そして、水平方向積分値が第2の閾値(TH_INTEG)以上であるか否かを示す積分値判定値として求め、積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示す積分値符号を求める。
水平方向積分部13のうち、水平方向積分部13aは、レベル変動率が第1の閾値(TH_LV)以上である変動量判定値を、現在フレームの水平ラインに含まれる画素毎に積分して水平方向積分値を求める。そして、水平方向積分値が第2の閾値(TH_INTEG)以上であるか否かを示す積分値判定値として求め、積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示す積分値符号を求める。
水平方向積分部13aが備える乗算部13a1は、変動量判定値に−1を乗じて得た値を選択部13a2の第1の入力ポートに入力する。ここで、乗算部13a1は、第1の条件を満たす画素の変動量判定値が1である場合に、−1を乗じて得た−1を選択部13a2に出力し、変動量判定値が0である場合に、−1を乗じて得た0を選択部13a2に出力する。選択部13a2の第0の入力ポートには、変動量判定値がそのまま入力する。
変動量符号が0である場合に、選択部13a2は、第0の入力ポートに入力した変動量判定値を出力し、変動量符号が1である場合に、第1の入力ポートに入力した変動量判定値を出力する。加算回路13a3は、選択部13a2が出力する変動量判定値を1ライン分だけ積分して積分値を求める。ここで、変動量が小さく、変動量判定値が0であって、変動量符号が0である場合には、加算回路13a3が積分する積分値も0となる。変動量が大きい場合には、選択部13a2が変動量符号に従って出力する変動量判定値は正又は負の符号で積分された積分値となる。加算回路13a3は、積分値の符号が正又は負であることを示す符号として「積分値符号」を出力する。積分値符号は、積分値が正である場合に0とし、負である場合に1として出力される。
絶対値化変換部13a4は、正又は負の積分値を絶対値化し、減算回路13a5は、閾値TH_INTEGから絶対値を減じて、絶対値の大小を判定する。減算回路13a5は、絶対値が閾値TH_INTEGより充分に大きい場合、判定結果を「積分値判定値」として出力する。ここで、減算回路13a5は、積分値の絶対値が閾値TH_INTEG未満である場合、積分値判定値を0とし、閾値TH_INTEG以上である場合、積分値判定値を1として出力する。
水平方向積分部13のうち、水平方向積分部13dは、上述した水平方向積分部13aとほぼ同様の処理を行うため、水平方向積分部13aを構成する各ブロックと同じ符号を付したブロックについては詳細な説明を省略する。ただし、水平方向積分部13dは、増領域又は減領域の開始ライン(第4の条件)を判定するために、選択部13a2と加算回路13a3の間に1ライン遅延部13bを設けている。すなわち、水平方向積分部13dは、垂直方向に隣り合うラインに含まれ、水平方向に同じ位置にある画素毎に、一方の変動量判定値から他方の変動量判定値を減じた結果を積分した「HPF積分値」を求める。このとき、減算部13cは、水平方向積分部13dに入力した座標xの位置に存在する画素について求めた変動量判定値から、x方向に同じ位置であって、y方向に1ラインだけ遅延した画素について求めた変動量判定値を減じて差分値を求める。そして、加算回路13a3は、この差分値を1ライン分だけ積分してHPF積分値を求める。また、水平方向積分部13dは、HPF積分値が第5の閾値(TH_HPF_INTEG)以上であるか否かを示すHPF積分値判定値を求め、HPF積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示すHPF積分値符号を求める。
このように水平方向積分部13dに1ライン遅延部13b及び減算部13cを設けたのは、フラッシュと高輝度の動体を撮像した映像のフレーム内ではライン毎の輝度差が異なることを利用して、FBと高輝度の動体を撮像した映像とを識別するためである。FBが生じると垂直方向に隣り合うラインに含まれる画素の輝度値Yの変動量は非常に大きい。しかし、高輝度の動体が撮像された場合、垂直方向に隣り合うラインにおける画素の輝度値Yの変動量は小さい。このため、1ライン遅延部13b、減算部13c及び加算回路13a3をハイパスフィルタとして用いることで、垂直方向の高周波成分の有無を判定し、高輝度の動体を撮像した映像をFBと誤認識せず、FBだけを正確に認識することが可能となる。
その後、減算回路13a5は、絶対値化変換部13a4によって変換された絶対値と閾値TH_HPF_INTEGとを比較することにより、ハイパスフィルタを通過する積分値の大小を判定した「HPF積分値判定値」を出力する。併せて、加算回路13a3は、HPF積分値の符号が正又は負であることを示す符号として「HPF積分値符号」を出力する。HPF積分値判定値は、現在のラインと1ライン前との変動量判定値の差分値が積分対象となるため、垂直方向の高周波成分の有無を判定することができる。HPF積分値判定値は、HPF積分値の絶対値が閾値TH_HPF_INTEG未満である場合に0とし、閾値TH_HPF_INTEG以上である場合に1として出力される。また、HPF積分値符号は、HPF積分値が正である場合に0とし、負である場合に1として出力される。
次に、領域判定部14は、水平方向積分部13の出力結果に基づき、第4の条件の判定を行う。この際、判定保持部16にて保持されるFB判定結果が用いられる。このため、先に判定保持部16の構成及び動作例を説明する。
図5は、判定保持部16の内部構成例を示すブロック図である。
判定保持部16は、垂直方向積分部15から入力するFB開始判定値とライン周期のリセット信号の論理積をとり、ライン毎にFB開始判定値を出力するAND回路16aを備える。また、垂直方向積分部15から入力する、FB終了判定値とライン周期のリセット信号の論理積をとり、ライン毎にFB終了判定値を出力するAND回路16bを備える。また、AND回路16aが出力するFB開始判定値をS(セット)端子に入力するラッチ回路16c,16fを備える。ラッチ回路16fの出力は、FB開始ラインを示すFB開始ライン判定値として用いられる。
判定保持部16は、垂直方向積分部15から入力するFB開始判定値とライン周期のリセット信号の論理積をとり、ライン毎にFB開始判定値を出力するAND回路16aを備える。また、垂直方向積分部15から入力する、FB終了判定値とライン周期のリセット信号の論理積をとり、ライン毎にFB終了判定値を出力するAND回路16bを備える。また、AND回路16aが出力するFB開始判定値をS(セット)端子に入力するラッチ回路16c,16fを備える。ラッチ回路16fの出力は、FB開始ラインを示すFB開始ライン判定値として用いられる。
また、判定保持部16は、ラッチ回路16cの出力信号の反転信号とフレーム周期のリセット信号の論理積をとるAND回路16dを備える。また、AND回路16b,16dの信号の論理和をとり、ラッチ回路16fのR(リセット)端子に信号を出力するOR回路16eを備える。また、AND回路16aの出力信号とフレーム周期のリセット信号が入力されるOR回路16gと、AND回路16bの出力信号をS端子に入力し、OR回路16gの出力信号をR端子に入力するラッチ回路16hを備える。ラッチ回路16hの出力は、FB終了ラインを示すFB終了ライン判定として用いられる。
また、判定保持部16は、ラッチ回路16fの出力信号と、フレーム周期のリセット信号の論理積をとるAND回路16iと、AND回路16iの出力信号をS端子に入力するラッチ回路16jを備える。ラッチ回路16jのR端子には、0が入力される。また、判定保持部16は、ラッチ回路16fの出力信号とラッチ回路16jの反転信号の論理積をとるAND回路16kと、ラッチ回路16h,16jの出力信号の論理積をとるが入力されるAND回路16lを備える。AND回路16kの出力信号は、「FB期間中でない、かつ、FB開始ライン判定値」として用いられる。AND回路16lが出力する出力信号は、「FB期間中である、かつ、FB終了ライン判定」として用いられる。
次に、判定保持部16の動作例を説明する。
判定保持部16は、フレームのライン周期及びフレーム周期に基づき、ライン周期及びフレーム周期に従って、FB開始判定値及びFB終了判定値を一定期間保持する。そして、FB開始判定値からFBの開始ラインの位置を判定したFB開始ライン判定値を出力し、FB終了判定値からFBの終了ラインの位置を判定したFB終了ライン判定を領域判定部14に出力する。
判定保持部16は、フレームのライン周期及びフレーム周期に基づき、ライン周期及びフレーム周期に従って、FB開始判定値及びFB終了判定値を一定期間保持する。そして、FB開始判定値からFBの開始ラインの位置を判定したFB開始ライン判定値を出力し、FB終了判定値からFBの終了ラインの位置を判定したFB終了ライン判定を領域判定部14に出力する。
具体的には、判定保持部16は、垂直方向積分部15の出力結果であるFB開始/終了判定値をライン周期、及び、フレーム周期で保持し、ライン周期で保持したFB開始/終了判定値に基づいて、FB開始/終了ライン判定値を出力する。そして、判定保持部16は、フレーム周期で保持したFB開始/終了ライン判定値を組み合わせることにより、「FB期間中でない、かつ、FB開始ライン判定値」及び「FB期間中である、かつ、FB終了ライン判定」を併せて出力する。
「FB期間中でない、かつ、FB開始ライン判定値」は、1フレーム内で完結するFB(図14参照)を検出するために用いられる。この場合、FBの終端に該当する現在フレームの画素のレベルは過去フレームのレベルに対して変動しない。このため、FBの終端は負方向にレベル変動するラインではなく、レベル変動しないラインとなる。「FB期間中である、かつ、FB終了ライン判定」は、FBが連続しており、1フレーム内でFB終了の直後に次のFBが開始するもの(図12参照)を検出するために用いられる。この場合、現在フレーム内で開始されたFBの始端に該当するラインの画素のレベルは過去フレームのレベルに対して変動しない。このため、FBの始端は正方向にレベル変動するラインではなく、レベル変動しないラインである。
次に、領域判定部14の構成及び動作例を説明する。
図6は、領域判定部14の内部構成例を示すブロック図である。
領域判定部14は、水平方向積分部13aから入力する積分値判定値と、反転した積分値符号の論理積をとるAND回路14aと、積分値判定値と積分値符号の論理積をとるAND回路14bを備える。また、水平方向積分部13dから入力するHPF積分値判定値と、反転したHPF積分値符号の論理積をとるAND回路14cと、HPF積分値判定値とHPF積分値符号の論理積をとるAND回路14dを備える。
領域判定部14は、水平方向積分部13aから入力する積分値判定値と、反転した積分値符号の論理積をとるAND回路14aと、積分値判定値と積分値符号の論理積をとるAND回路14bを備える。また、水平方向積分部13dから入力するHPF積分値判定値と、反転したHPF積分値符号の論理積をとるAND回路14cと、HPF積分値判定値とHPF積分値符号の論理積をとるAND回路14dを備える。
また、領域判定部14は、AND回路14cの出力信号と、後述するAND回路14mが出力する増領域判定値を入力して論理和をとるOR回路14eを備える。また、AND回路14dの出力信号と、後述するAND回路14nが出力する減領域判定値を入力して論理和をとるOR回路14fを備える。
また、領域判定部14は、AND回路14aとOR回路14eの出力信号を入力して論理積をとるAND回路14gと、AND回路14bの反転した出力信号とOR回路14eの出力信号を入力して論理積をとるAND回路14hを備える。また、AND回路14aの反転した出力信号とOR回路14fの出力信号を入力して論理積をとるAND回路14iと、AND回路14bとOR回路14fの出力信号を入力して論理積をとるAND回路14jを備える。
また、領域判定部14は、「FB期間中である、かつ、FB終了ライン判定」の入力に基づいて、それぞれ第0及び第1の入力ポートに入力したAND回路14g,14hの出力信号を選択して出力する選択部14kを備える。また、「FB期間中でない、かつ、FB開始ライン判定値」に基づいて、それぞれ第1及び第0の入力ポートに入力したAND回路14i,14jの出力信号を選択して出力する選択部14lを備える。また、選択部14kの出力信号と反転した「FB開始ライン判定値」の論理積をとるAND回路14mと、選択部14lの出力信号と、反転した「FB終了ライン判定」の論理積をとるAND回路14nを備える。AND回路14mは、垂直方向積分部15に増領域判定値を出力し、AND回路14nは、垂直方向積分部15に減領域判定値を出力する。
次に、領域判定部14の動作例を説明する。
領域判定部14は、積分値判定値及び積分値符号に基づいて、積分値符号が正である場合に、過去フレームに比べて現在フレームに含まれる画素の輝度が増加する増領域であると判定した増領域判定値を出力する。積分値符号が負である場合に、過去フレームに比べて現在フレームに含まれる画素の輝度が減少する減領域であると判定した減領域判定値を出力する。また、領域判定部14は、HPF積分値判定値及びHPF積分値符号より、フレーム内の垂直方向の高周波成分の有無を判定して、フラッシュ光によるFBの有無を検出する。
領域判定部14は、積分値判定値及び積分値符号に基づいて、積分値符号が正である場合に、過去フレームに比べて現在フレームに含まれる画素の輝度が増加する増領域であると判定した増領域判定値を出力する。積分値符号が負である場合に、過去フレームに比べて現在フレームに含まれる画素の輝度が減少する減領域であると判定した減領域判定値を出力する。また、領域判定部14は、HPF積分値判定値及びHPF積分値符号より、フレーム内の垂直方向の高周波成分の有無を判定して、フラッシュ光によるFBの有無を検出する。
領域判定部14は、「FB期間中である、かつ、FB終了ライン判定」が1であり、HPF積分値判定値が1であり、かつ、HPF積分値符号が0(正)の場合、増領域を判定する。この増領域は、そのライン以降で、積分値判定値が1であり、かつ、積分値符号が1(負方向に積分値が大きい)となるラインまでのライン群である。また、「FB期間中である、かつ、FB終了ライン判定」が0であり、HPF積分値判定値が1であり、かつ、HPF積分値符号が0(正)の場合、増領域を判定する。この増領域は、そのライン以降で、積分値判定値が1であり、かつ、積分値符号が0(正方向に積分値が大きい)となるライン群である。増領域は、第1、第2及び第4の条件を満たし、かつ、正方向にレベル変動する(又は、負方向にレベル変動しない)領域である。
一方、「FB期間中でない、かつ、FB開始ライン判定値」が1であり、HPF積分値判定値が1であり、かつ、HPF積分値判定値符号が1の場合、そのライン以降で、正方向に積分値が大きくなるラインまでのライン群を減領域と判定する。また、「FB期間中でない、かつ、FB開始ライン判定値」が0であり、HPF積分値判定値が1であり、かつ、HPF積分値判定値符号が1の場合、そのライン以降で、負方向に積分値が大きくなるライン群を減領域と判定する。減領域は、第1、第2及び第4の条件を満たし、かつ、負方向にレベル変動する(又は、正方向にレベル変動しない)領域である。
次に、垂直方向積分部15は、領域判定部14の出力結果に基づき、連続するライン群を垂直方向に積分(カウント)し、第3の条件の判定を行う。以下に、垂直方向積分部15の構成及び動作例を説明する。
図7は、垂直方向積分部15の内部構成例を示すブロック図である。
垂直方向積分部15は、領域判定部14より入力する増領域判定値が1のときにカウンタ値を積分し、0のときにカウンタ値をリセットするカウンタ15aと、閾値TH_UP_LINESからカウンタ値を減じて減算値を求める減算部15bを備える。減算部15bは、閾値TH_UP_LINESによって規定されるライン数より増領域が多くなったことを認識するとFB開始判定値を出力する。また、垂直方向積分部15は、領域判定部14より入力する減領域判定値が1のときにカウンタ値を積分し、0のときにカウンタ値をリセットするカウンタ15cと、閾値TH_DN_LINESからカウンタ値を減ずる減算部15dを備える。減算部15dは、閾値TH_DN_LINESによって規定されるライン数より増領域が多くなったことを認識するとFB終了判定値を出力する。
垂直方向積分部15は、領域判定部14より入力する増領域判定値が1のときにカウンタ値を積分し、0のときにカウンタ値をリセットするカウンタ15aと、閾値TH_UP_LINESからカウンタ値を減じて減算値を求める減算部15bを備える。減算部15bは、閾値TH_UP_LINESによって規定されるライン数より増領域が多くなったことを認識するとFB開始判定値を出力する。また、垂直方向積分部15は、領域判定部14より入力する減領域判定値が1のときにカウンタ値を積分し、0のときにカウンタ値をリセットするカウンタ15cと、閾値TH_DN_LINESからカウンタ値を減ずる減算部15dを備える。減算部15dは、閾値TH_DN_LINESによって規定されるライン数より増領域が多くなったことを認識するとFB終了判定値を出力する。
次に、垂直方向積分部15の動作例を説明する。
このとき、増領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た増領域判定値積分値が第3の閾値(TH_UP_LINES)以上である場合に、フレーム内でFBが開始したことを示すFB開始判定値を出力する。また、減領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た減領域判定値積分値が第4の閾値(TH_DN_LINES)以上である場合に、フレーム内でFBが終了したことを示すFB終了判定値を出力する。
このとき、増領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た増領域判定値積分値が第3の閾値(TH_UP_LINES)以上である場合に、フレーム内でFBが開始したことを示すFB開始判定値を出力する。また、減領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た減領域判定値積分値が第4の閾値(TH_DN_LINES)以上である場合に、フレーム内でFBが終了したことを示すFB終了判定値を出力する。
具体的には、カウンタ15aは、増領域判定値が1である(第1、第2及び第4の条件を満たす領域で、正方向にレベル変動する)連続するライン数をカウントする。減算部15bは、このカウント値が閾値TH_UP_LINESより大きい場合、FBの開始を判定し、増領域判定値を0にリセットする。一方、カウンタ15cは、減領域判定値が1であるようなライン数をカウントする。そして、減算部15dは、このカウント値が閾値TH_DN_LINESより大きい場合に、FBの終了を判定し、減領域判定値を0にリセットする。
フラッシュバンド補正回路17は、垂直方向積分部15がFB開始判定値を出力するラインから、FB終了判定値を出力するラインまでのライン群をFBが連続する区間として推定する「FB推定区間」と定める。なお、FBの開始が判定されていない状態でFBの終了が判定された場合におけるFB終了判定値は、無効である。
続いて、FB開始/終了判定値に基づき、現在フレーム及び過去フレームを用いてFB補正を行うフラッシュバンド補正回路17の処理例について説明する。
図8は、FBの補正処理の動作例を示すフローチャートである。
始めに、フラッシュバンド補正回路17は、フラッシュバンド検出回路10の出力するFB開始/終了判定値に基づいて、フレーム内にFB開始判定値が存在するか否かを判断する(ステップS1)。FB開始判定値が存在しない場合、過去フレーム(FBの検出対象となったフレーム)については、何ら補正処理を施さずにそのまま出力する(以下、「スルー出力」と称する。)(ステップS2)。なお、このスルー出力においては、過去フレームを複製した出力フレームを出力するだけでなく、現在フレームを複製した出力フレームを出力する場合もある。
始めに、フラッシュバンド補正回路17は、フラッシュバンド検出回路10の出力するFB開始/終了判定値に基づいて、フレーム内にFB開始判定値が存在するか否かを判断する(ステップS1)。FB開始判定値が存在しない場合、過去フレーム(FBの検出対象となったフレーム)については、何ら補正処理を施さずにそのまま出力する(以下、「スルー出力」と称する。)(ステップS2)。なお、このスルー出力においては、過去フレームを複製した出力フレームを出力するだけでなく、現在フレームを複製した出力フレームを出力する場合もある。
FB開始判定値が存在する場合、フレーム内にFB終了判定値が存在するか否かを判断する(ステップS3)。FB終了判定値が存在しない場合、現在はFB期間中であると推定できる。この場合、現在フレーム及び過去フレームに含まれる画素の輝度値を比較して、輝度値が大きい方の画素に置き換えた出力フレームを出力する、「全面フラッシュ処理」を行い、FBによるレベルの段差を解消する(ステップS4)。全面フラッシュ処理により、あるフレーム内の各画素のレベルを全面にわたって一様に高めることができる。なお、現在フレーム及び過去フレームの2フレームを画素加算(平均化)してもよい。ただし、平均化により補正後のフラッシュのレベルは本来のレベルの1/2となる。
ステップS3の処理において、FB開始判定値が存在し、かつ、FB終了判定値が存在する場合、現在のラインはFB終了後であると推定できる。この場合、現在フレーム及び過去フレームに含まれる画素の輝度値を比較して、輝度値が小さい方の画素に置き換えた出力フレームを出力することにより、フレームからフラッシュの影響を除去する「フラッシュ除去処理」を行う(ステップS4)。なお、現在フレームをスルー出力する「複製モード」を選択してもよい(図11〜図14を参照)。ただし、FBが終了した現在フレームに、次に開始するFBが含まれる場合、スルー出力を行うと、次に開始するFBがそのまま現れることとなる。
1フレーム内で完結するFB(図14)に対しては、FBが開始したフレームの直後のフレームはFB終了後であると推定されるため、フレーム内のレベルを全面にわたって一様に低くすることによりフラッシュを除くフラッシュ除去処理がなされる。1フレーム内で完結するFBの場合、過去フレームにフラッシュを撮像した領域が存在しないため、現在フレームと過去フレームを合成する全面フラッシュ処理は不可能である。このため、現在フレームからFBを除去する「フラッシュ除去処理」が有効な補正方法である。
図9は、図8のステップS4で説明した全面フラッシュ処理の動作例を示すフローチャートである。全面フラッシュ処理では、現在フレームと過去フレームに含まれるレベルが大きな明るい画素を出力フレームに集める処理がなされる。
始めに、フラッシュバンド補正回路17は、現在フレームと過去フレームの各画素についてレベルを比較する(ステップS11)。そして、現在フレームに含まれる画素のレベルが過去フレームに含まれる画素のレベルより大きいか否かを判定する(ステップS12)。
次に、現在フレームに含まれる画素のレベルが過去フレームに含まれる画素のレベルより大きい場合、現在フレームの画素のレベルを過去フレームの画素のレベルで除した「レベル変動率」が閾値TH_LVより大きいか否かを判断する(ステップS13)。このレベル変動率が閾値TH_LVより大きい場合、現在フレームにおいてレベルが小さい画素を、過去フレームにおいてレベルが大きい画素に置換して出力フレームを出力する(ステップS14)。
一方、レベル変動率が小さい(閾値TH_LV以下)場合は、レベル変動率に応じて現在フレームと過去フレームのレベルをαブレンド等により混合する。この際の混合比率αは、変動率が1(レベルが等しい)の場合に0.5となり、変動率がTH_LVの場合に1.0となるような値とする。大きい方の画素のレベルをH、小さい方の画素のレベルをLとすると、以下の計算式は上記の混合比率αの条件を満たす。以下の説明では、式の記述を簡潔にするために、現在フレームに含まれる画素のレベルを「現在」とし、過去フレームに含まれる画素のレベルを「過去」として略記する場合がある。
本例のフラッシュバンド補正回路17は、α=(現在−過去)/(2×過去×(TH_LV−1))+1/2として、現在×α+過去×(1−α)とする処理を行う(ステップS15)。なお、混合比率αはフレームの空間方向に滑らかとなるように、ローパスフィルタ(LPF:Low-pass filter)をかけることが望ましい。これにより、全面にフラッシュの撮像された映像を生成して出力フレームを出力する。
フラッシュバンド補正回路17は、ステップS12の処理において、現在フレームの画素のレベルが過去フレームの画素のレベル以下である場合についても、ステップS13と同様に、レベル変動率が閾値TH_LVより大きいか否かを判断する(ステップS16)。レベル変動率が閾値TH_LVより大きい場合、過去フレームにおいてレベルが小さい画素を、現在フレームにおいてレベルが大きい画素に置換して出力フレームを出力する(ステップS17)。
フラッシュバンド補正回路17は、レベル変動率が小さい(閾値TH_LV以下)場合は、レベル変動率に応じて画素のレベルをαブレンド等により混合する(ステップS16)。本例では、α=(過去−現在)/(2×現在×(TH_LV−1))+1/2として、現在×(1−α)+過去×αとする処理を行う(ステップS15)。なお、混合比率αはフレームの空間方向に滑らかとなるように、ローパスフィルタをかけることが望ましい。これにより、全面にフラッシュの撮像された映像を生成した出力フレームを出力する。
図10は、図8のステップS5で説明したフラッシュ除去処理の動作例を示すフローチャートである。フラッシュ除去処理では、現在フレームと過去フレームに含まれるレベルが小さな暗い画素を出力フレームに集める処理がなされる。
図9で説明した全面フラッシュ処理とは反対に、フラッシュバンド補正回路17は、現在フレームにおいてレベルが大きい画素を、過去フレームにおいてレベルが小さい画素に置換する。具体的には、全面フラッシュ処理にて算出する混合比率αに対して、1−αを混合比率とすればよい。これにより、フレームの全面にフラッシュが含まれない、言い換えると、FBが除去された映像を生成することができる。
始めに、フラッシュバンド補正回路17は、現在フレームと過去フレームの各画素についてレベルを比較する(ステップS21)。そして、現在フレームに含まれる画素のレベルが過去フレームに含まれる画素のレベルより大きいか否かを判定する(ステップS22)。
次に、フラッシュバンド補正回路17は、現在フレームに含まれる画素のレベルが過去フレームに含まれる画素のレベルより大きい場合、レベル変動率が閾値TH_LVより大きいか否かを判断する(ステップS23)。レベル変動率が閾値TH_LVより大きい場合、過去フレームにおいてレベルが大きい画素を、現在フレームにおいてレベルが小さい画素に置換して出力フレームを出力する(ステップS24)。
フラッシュバンド補正回路17は、レベル変動率が小さい(閾値TH_LV以下)場合は、レベル変動率に応じてレベルをαブレンド等により混合する。この際の混合比率αは、変動率が1(レベルが等しい)の場合に0.5となり、変動率がTH_LVの場合に1.0となるような値とする。
本例のフラッシュバンド補正回路17は、α=(現在−過去)/(2×過去×(TH_LV−1))+1/2として、現在×(1−α)+過去×αとする処理を行う(ステップS25)。なお、αはフレームの空間方向に滑らかとなるように、ローパスフィルタをかけることが望ましい。これにより、全面にFBが除去された映像を生成して出力フレームを出力する。
ステップS22の処理において、現在フレームの画素のレベルが過去フレームの画素のレベル以下である場合についても、フラッシュバンド補正回路17は、ステップS23と同様に、レベル変動率が閾値TH_LVより大きいか否かを判断する(ステップS26)。レベル変動率が閾値TH_LVより大きい場合、過去フレームにおいてレベルが大きい画素を、現在フレームにおいてレベルが小さい画素に置換して出力フレームを出力する(ステップS27)。
レベル変動率が小さい(閾値TH_LV以下)場合は、レベル変動率に応じて画素のレベルをαブレンド等により混合する(ステップS26)。フラッシュバンド補正回路17は、α=(過去−現在)/(2×現在×(TH_LV−1))+1/2として、現在×α+過去×(1−α)とする処理を行う(ステップS25)。なお、αはフレームの空間方向に滑らかとなるように、ローパスフィルタをかけることが望ましい。これにより、全面にフラッシュを焚いたときと同じ状態で撮像された映像を生成した出力フレームを出力する。
次に、フラッシュバンド検出回路10がフレームに生じたFBを検出し、フラッシュバンド補正回路17がFBを補正する場合の動作例について、図11〜図14を参照して説明する。
図11は、2フレーム連続してFBが生じた場合の出力フレームの例を示す。
図11には、フラッシュバンド検出回路10に入力した映像フレームを第1フレームから第5フレームにわたって示している。本例では、第2フレームの下部と第3フレームの上部にFBが生じている。
図11には、フラッシュバンド検出回路10に入力した映像フレームを第1フレームから第5フレームにわたって示している。本例では、第2フレームの下部と第3フレームの上部にFBが生じている。
フラッシュバンド検出回路10は、入力した映像フレームのうち、第2フレームのFBが開始したラインから増領域として検出し、第3フレームのFBが終了したラインから減領域として検出する。そして、フラッシュバンド補正回路17は、除去モードと複製モードのいずれであっても、共に第1フレームをスルー出力する。次に、第2フレームと第3フレームの増領域を合成する全面フラッシュ処理を行って出力する。次に、除去モードでは、第3フレームと第4フレームの減領域を合成してフラッシュ除去して出力し、複製モードでは、第4フレームをスルー出力する。その後の出力フレームについては、FBの補正は不要であるため、そのままスルー出力する。
なお、フラッシュバンド補正回路17は、スルー出力する際に1フレーム前の過去フレームを出力フレームとする。ただし、1フレーム前のフレームにFBが含まれており、かつ、全面フラッシュ処理やフラッシュ除去処理を行わない場合には、現在フレームを出力フレームとし、その後、過去フレームを出力フレームとするようにスルー出力するフレームを変える。
図12は、3フレーム連続してFBが生じた場合の出力フレームの例を示す。
図12には、フラッシュバンド検出回路10に入力した映像フレームを第1フレームから第6フレームにわたって示している。本例では、第2フレームから第4フレームにわたってFBが2回生じている。
図12には、フラッシュバンド検出回路10に入力した映像フレームを第1フレームから第6フレームにわたって示している。本例では、第2フレームから第4フレームにわたってFBが2回生じている。
図12Aは、FBに中断がある場合におけるFBの検出処理と補正処理の例を示す。
本例では、第2フレームから第4フレームにわたりFBが生じているが、フラッシュが短時間に連続して焚かれたことにより、第3フレームでは、FBが中断する。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、始めにフラッシュが焚かれた第2フレームに含まれるFB開始ラインから増領域を検出し、減領域が検出されるFB終了ラインまでをFB推定区間として認識する。また、第3フレームでは、フラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域を検出し、次にフラッシュが焚かれた領域に含まれるFB開始ラインから増領域として検出する。そして、第4フレームでは、フラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域として認識し、第5フレームにおいても減領域として認識する。
本例では、第2フレームから第4フレームにわたりFBが生じているが、フラッシュが短時間に連続して焚かれたことにより、第3フレームでは、FBが中断する。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、始めにフラッシュが焚かれた第2フレームに含まれるFB開始ラインから増領域を検出し、減領域が検出されるFB終了ラインまでをFB推定区間として認識する。また、第3フレームでは、フラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域を検出し、次にフラッシュが焚かれた領域に含まれるFB開始ラインから増領域として検出する。そして、第4フレームでは、フラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域として認識し、第5フレームにおいても減領域として認識する。
そして、フラッシュバンド補正回路17は、除去モードと複製モードのいずれであっても、第1フレームはスルー出力し、第2フレームと第3フレーム、第3フレームと第4フレームはそれぞれ増領域を合成して全面フラッシュとして出力する。また、除去モードでは、第4フレームと第5フレームの減領域を合成してフラッシュ除去して出力し、複製モードでは、第5フレームをスルー出力する。その後の出力フレームについては、FBの補正は不要であるため、そのままスルー出力する。
図12Bは、FBに中断がない場合におけるFBの検出処理と補正処理の例を示す。
図12Bでは、第3フレームにFBの中断がない点が図12Aと異なる。このため、フラッシュバンド検出回路10は、各フレームで増領域と減領域を検出し、FBの発生有無を検出する。そして、フラッシュバンド補正回路17は、図12Aに示したように、FBが生じていないフレームについてはスルー出力し、FBが生じたフレームは増領域を合成して全面フラッシュとして出力する。また、FBの終了ラインが含まれるフレームについては次フレームの減領域を合成してフラッシュ除去して出力する。
図12Bでは、第3フレームにFBの中断がない点が図12Aと異なる。このため、フラッシュバンド検出回路10は、各フレームで増領域と減領域を検出し、FBの発生有無を検出する。そして、フラッシュバンド補正回路17は、図12Aに示したように、FBが生じていないフレームについてはスルー出力し、FBが生じたフレームは増領域を合成して全面フラッシュとして出力する。また、FBの終了ラインが含まれるフレームについては次フレームの減領域を合成してフラッシュ除去して出力する。
図13は、4フレーム以上連続してFBが生じた場合の出力フレームの例を示す。
図13には、フラッシュバンド検出回路10に入力した映像フレームを第1フレームから第7フレームにわたって示している。本例では、第2フレームから第5フレームにわたってFBが2回生じている。
図13には、フラッシュバンド検出回路10に入力した映像フレームを第1フレームから第7フレームにわたって示している。本例では、第2フレームから第5フレームにわたってFBが2回生じている。
図13Aは、4フレーム以上連続してFBが生じ、1フレーム以上のFBの中断があった場合におけるFBの検出処理と補正処理の例を示す。
本例では、第2フレームから第5フレームにわたりFBが生じているが、フラッシュが短時間に連続して焚かれたことにより、第3フレームから第4フレームにわたり、FBが中断する。このFBが中断する期間は1フレーム以上の長さである。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、第2フレームから第3フレーム、第4フレームから第5フレームで増領域を検出した部分をFB推定区間として認識する。また、第3フレームから第4フレーム、第5フレーム以降のフラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域として認識する。
本例では、第2フレームから第5フレームにわたりFBが生じているが、フラッシュが短時間に連続して焚かれたことにより、第3フレームから第4フレームにわたり、FBが中断する。このFBが中断する期間は1フレーム以上の長さである。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、第2フレームから第3フレーム、第4フレームから第5フレームで増領域を検出した部分をFB推定区間として認識する。また、第3フレームから第4フレーム、第5フレーム以降のフラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域として認識する。
そして、フラッシュバンド補正回路17は、除去モードと複製モードのいずれであっても、第1フレームはスルー出力し、第2フレームと第3フレーム、第4フレームと第5フレームはそれぞれ増領域を合成した全面フラッシュ処理を行って出力する。なお、除去モードでは、第3フレームと第4フレームは全面フラッシュ処理を行い、第5フレームと第6フレームの減領域を合成してフラッシュ除去処理を行って出力する。一方、複製モードでは、第4フレームと第5フレームをスルー出力し、その後の出力フレームについては、FBの補正は不要であるため、そのままスルー出力する。
図13Bは、4フレーム以上連続してFBが生じ、1フレーム未満のFBの中断があった場合におけるFBの検出処理と補正処理の例を示す。
本例では、第2フレームから第5フレームにわたりFBが生じているが、フラッシュが短時間に連続して焚かれたことにより、第3フレームから第4フレームにわたり、FBが中断する。このFBが中断する期間は1フレーム未満の長さである。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、第2フレームから第3フレーム、第4フレームから第5フレームで増領域を検出した部分をFB推定区間として認識する。また、第3フレームから第4フレーム、第5フレーム以降のフラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域として認識する。
本例では、第2フレームから第5フレームにわたりFBが生じているが、フラッシュが短時間に連続して焚かれたことにより、第3フレームから第4フレームにわたり、FBが中断する。このFBが中断する期間は1フレーム未満の長さである。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、第2フレームから第3フレーム、第4フレームから第5フレームで増領域を検出した部分をFB推定区間として認識する。また、第3フレームから第4フレーム、第5フレーム以降のフラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域として認識する。
そして、フラッシュバンド補正回路17は、除去モードと複製モードのいずれであっても、第1フレームはスルー出力し、第2フレームと第3フレーム、第4フレームと第5フレームはそれぞれ増領域を合成した全面フラッシュ処理を行って出力する。なお、除去モードでは、第3フレームと第4フレームは全面フラッシュ処理を行い、また、第5フレームと第6フレームの減領域を合成してフラッシュ除去処理を行って出力する。一方、複製モードでは、第4フレームと第5フレームをスルー出力し、その後の出力フレームについては、FBの補正は不要であるため、そのままスルー出力する。
図13Cは、4フレーム以上連続してFBが生じ、FBの中断がない場合におけるFBの検出処理と補正処理の例を示す。
本例では、第2フレームから第5フレームにわたりFBが生じているが、フラッシュが長時間にわたって焚かれたことにより、FBの中断がない。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、第2フレームから第5フレームにわたり、増領域を検出した部分をFB推定区間として認識する。また、第5フレームと第6フレームでは、フラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域として認識する。
本例では、第2フレームから第5フレームにわたりFBが生じているが、フラッシュが長時間にわたって焚かれたことにより、FBの中断がない。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、第2フレームから第5フレームにわたり、増領域を検出した部分をFB推定区間として認識する。また、第5フレームと第6フレームでは、フラッシュが途切れたFB終了ラインから減領域として認識する。
そして、フラッシュバンド補正回路17は、除去モードと複製モードのいずれであっても、第1フレームはスルー出力し、第2フレームと第3フレーム、第3フレームと第4フレームはそれぞれ増領域を合成して全面フラッシュとして出力する。そして、第4フレーム以降の出力フレームについては、そのままスルー出力する。
図14は、FBが1フレーム内で完結する場合の出力フレームの例を示す。
図14には、フラッシュバンド検出回路10に入力した映像フレームを第1フレームから第4フレームにわたって示している。本例では、第2フレームでFBが生じているが、このFBが第2フレーム内で完結する。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、第2フレームで増領域を検出した部分をFB推定区間として認識する。また、第3フレームでは、第2フレームで減領域を検出したFB終了ラインから減領域として認識する。
図14には、フラッシュバンド検出回路10に入力した映像フレームを第1フレームから第4フレームにわたって示している。本例では、第2フレームでFBが生じているが、このFBが第2フレーム内で完結する。この場合、フラッシュバンド検出回路10は、第2フレームで増領域を検出した部分をFB推定区間として認識する。また、第3フレームでは、第2フレームで減領域を検出したFB終了ラインから減領域として認識する。
そして、フラッシュバンド補正回路17は、第1フレームはスルー出力する。除去モードでは、第2フレームと第3フレームを合成してフラッシュ除去処理を行って出力するが、複製モードでは、第2フレームをスルー出力する。その後の出力フレームについては、FBの補正は不要であるため、そのままスルー出力する。
以上説明した一実施の形態に係るフラッシュバンド検出回路10は、フレーム内に生じたFBの開始ライン及び終了ラインを検出することにより、どのフレームにFBが生じたかをリアルタイムに検出できる。このため、検出したFBだけに適切な補正処理を行うことにより、映像処理に要する時間を減らし、出力フレームをリアルタイムで出力できるという効果がある。
また、2フレームが連続するFBに加えて、3フレーム以上連続するFBや、1フレーム内で完結するFBを検出し、検出したFBを補正できる。また、過去フレームから現在フレームにわたってFBが発生したことを検出するだけでなく、従来、検出及び補正ができなかった現在フレーム内だけに生じたFBを検出できる。フラッシュバンド補正回路17は、検出したFBを補正するため、1フレームだけ、又は複数フレームにわたるFBを効果的に補正し、出力フレームの映像品質を向上することができる。
また、フラッシュバンド補正回路17は、フラッシュバンド検出回路10によって求められたFB開始/終了判定値に従って、全面フラッシュ処理又はフラッシュ除去処理を用いて、フレーム内で増領域及び減領域に合わせてFB補正できる。このとき、2フレーム以上連続するFBの場合は全面フラッシュ化、1フレーム内で完結する場合はフラッシュ除去というように、場合に応じて適切な補正方法が選ばれる。また、現在フレームと過去フレームの間で画素を置き換えるFB補正により、補正後の出力フレームに含まれるフラッシュの映像が補正前のフレームに含まれる本来のフラッシュのレベルから低下しない。また、フラッシュバンド補正回路17は、任意に除去モード又は複製モードが設定されることにより、FBが生じたフレームをスルー出力することを選択することもできる。
また、フラッシュバンド検出回路10とフラッシュバンド補正回路17は、FBの検出、補正に際して、共に、現在フレームとその直前の過去フレームである2フレームのみを参照すればよい。このため、1フレーム分のフレームメモリとして記録部11を備えればよく、フラッシュバンド処理回路を低コストで実現できる。
<2.変形例>
なお、フラッシュバンド検出回路10は、フレーム内でFBを検出後、FBが検出されたフレームの補助データ領域にFBが検出されたことを示す符号を付してもよい。フラッシュバンド補正回路17は、この符号に基づいてFBを補正することができる。このため、フラッシュバンド検出回路10によってFBが検出されたフレームを一旦記録部11に記録した後、フラッシュバンド補正回路17が記録部11からフレームを読み出して、符号に従ってFBを補正することもできる。
なお、フラッシュバンド検出回路10は、フレーム内でFBを検出後、FBが検出されたフレームの補助データ領域にFBが検出されたことを示す符号を付してもよい。フラッシュバンド補正回路17は、この符号に基づいてFBを補正することができる。このため、フラッシュバンド検出回路10によってFBが検出されたフレームを一旦記録部11に記録した後、フラッシュバンド補正回路17が記録部11からフレームを読み出して、符号に従ってFBを補正することもできる。
また、従来は、検出したFBを補正する方法としては、それぞれ下部と上部にFBの存在する2フレームを加算し、平均化する方法が一般的であった。このため、現在フレームと過去フレームに含まれる画素の輝度値を加算し、平均化する方法を用いることで、撮像環境に柔軟に対応することもできる。
また、上述した実施の形態における一連の処理は、ハードウェアにより実行することができるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種の機能を実行するためのプログラムをインストールしたコンピュータにより、実行可能である。例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに所望のソフトウェアを構成するプログラムをインストールして実行させればよい。
また、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給してもよい。また、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU等の制御装置)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、機能が実現されることは言うまでもない。
この場合のプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現される。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
また、本開示は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本開示の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
なお、本開示は以下のような構成も取ることができる。
(1)ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するフラッシュバンド検出回路を備える
フラッシュバンド処理回路。
(2)前記フラッシュバンド検出回路は、前記撮像素子が現在出力する現在フレーム内に前記フラッシュバンドが発生したこと又は、前記現在フレームより所定数のフレーム前に前記撮像素子が出力する過去フレームから前記現在フレームにわたって前記フラッシュバンドが発生したことを検出する
前記(1)記載のフラッシュバンド処理回路。
(3)前記フラッシュバンド検出回路は、前記現在フレーム及び前記過去フレームの連続するフレーム間で画素毎にレベルを比較して比較結果を求め、前記比較結果からレベルの変動量が大きい水平ラインを特定し、変動量が大きい連続した前記水平ラインと、変動量が小さい連続した前記水平ラインの境界となるラインを検出することによって、前記フラッシュバンドが発生したことを検出する
前記(2)記載のフラッシュバンド処理回路。
(4)前記現在及び過去フレームの特定の位置に存在する画素の輝度レベルの比をレベル変動率として求め、前記レベル変動率が第1の閾値以上であるか否かを示すレベル変動量を変動量判定値として求めるレベル比較部と、
前記レベル変動率が第1の閾値以上である前記変動量判定値を、前記現在フレームの水平方向にわたる前記ラインに含まれる前記画素毎に積分して求めた水平方向積分値が第2の閾値以上であるか否かを示す積分値判定値として求め、前記積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示す積分値符号を求める水平方向積分部と、
前記積分値判定値及び前記積分値符号に基づいて、前記積分値符号が正である場合に、前記過去フレームに比べて前記現在フレームに含まれる画素の輝度が増加する増領域であると判定した増領域判定値を出力し、前記積分値符号が負である場合に、前記過去フレームに比べて前記現在フレームに含まれる画素の輝度が減少する減領域であると判定した減領域判定値を出力する領域判定部と、
前記増領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た増領域判定値積分値が第3の閾値以上である場合に、前記フレーム内で前記フラッシュバンドが開始したことを示すフラッシュバンド開始判定値を出力し、前記減領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た減領域判定値積分値が第4の閾値以上である場合に、前記フレーム内で前記フラッシュバンドが終了したことを示すフラッシュバンド終了判定値を出力する垂直方向積分部と、
前記フレームのライン周期及びフレーム周期に基づき、前記ライン周期及びフレーム周期に従って、前記フラッシュバンド開始判定値及び前記フラッシュバンド終了判定値を一定期間保持し、前記フラッシュバンド開始判定値から前記フラッシュバンドの開始ラインを判定したフラッシュバンド開始ライン判定値を出力し、前記フラッシュバンド終了判定値から前記フラッシュバンドの終了ラインを判定したフラッシュバンド終了ライン判定値を前記領域判定部に出力する判定保持部と、を備える
前記(3)記載のフラッシュバンド処理回路。
(5)前記水平方向積分部は、垂直方向に隣り合う前記ラインに含まれ、水平方向に同じ位置にある前記画素毎に、一方の前記変動量判定値から他方の前記変動量判定値を減じた結果を積分した積分値が、第5の閾値以上であるか否かを示す第2の積分値判定値を求め、前記積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示す第2の積分値符号を求め、
前記領域判定部は、前記第2の積分値判定値及び第2の積分値符号より、前記フレーム内の垂直方向の高周波成分の有無を判定して、前記フラッシュ光による前記フラッシュバンドの有無を検出する
前記(4)記載のフラッシュバンド処理回路。
(6)前記フラッシュバンドが検出された前記フレームの補助データ領域に前記フラッシュバンドが検出されたことを示す符号を付す
前記(1)〜(5)のいずれかに記載のフラッシュバンド処理回路。
(7)さらに、前記フラッシュバンド開始判定値及び前記フラッシュバンド終了判定値に基づいて、前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドを補正した出力フレームを出力するフラッシュバンド補正部を備える
前記(1)〜(6)のいずれかに記載のフラッシュバンド処理回路。
(8)前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を比較して、前記輝度値が大きい方の画素に置き換えた前記出力フレームを出力する
前記(7)記載のフラッシュバンド処理回路。
(9)前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を比較して、前記輝度値が小さい方の画素に置き換えた前記出力フレームを出力する
前記(7)又は(8)記載のフラッシュバンド処理回路。
(10)前記フラッシュバンド補正部は、前記過去フレームを複製した前記出力フレームを出力する
前記(7)〜(9)のいずれかに記載のフラッシュバンド処理回路。
(11)前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を加算し、平均化した前記出力フレームを出力する
前記(7)〜(10)のいずれかに記載のフラッシュバンド処理回路。
(12)ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するステップを含む
フラッシュバンド処理方法。
(13)ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するフラッシュバンド検出回路と、
前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドがない映像に補正した出力フレームを出力するフラッシュバンド補正回路と、を備える
撮像装置。
(14)ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するステップと、
前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドがない映像に補正した出力フレームを出力するステップと、を含む
撮像処理方法。
(1)ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するフラッシュバンド検出回路を備える
フラッシュバンド処理回路。
(2)前記フラッシュバンド検出回路は、前記撮像素子が現在出力する現在フレーム内に前記フラッシュバンドが発生したこと又は、前記現在フレームより所定数のフレーム前に前記撮像素子が出力する過去フレームから前記現在フレームにわたって前記フラッシュバンドが発生したことを検出する
前記(1)記載のフラッシュバンド処理回路。
(3)前記フラッシュバンド検出回路は、前記現在フレーム及び前記過去フレームの連続するフレーム間で画素毎にレベルを比較して比較結果を求め、前記比較結果からレベルの変動量が大きい水平ラインを特定し、変動量が大きい連続した前記水平ラインと、変動量が小さい連続した前記水平ラインの境界となるラインを検出することによって、前記フラッシュバンドが発生したことを検出する
前記(2)記載のフラッシュバンド処理回路。
(4)前記現在及び過去フレームの特定の位置に存在する画素の輝度レベルの比をレベル変動率として求め、前記レベル変動率が第1の閾値以上であるか否かを示すレベル変動量を変動量判定値として求めるレベル比較部と、
前記レベル変動率が第1の閾値以上である前記変動量判定値を、前記現在フレームの水平方向にわたる前記ラインに含まれる前記画素毎に積分して求めた水平方向積分値が第2の閾値以上であるか否かを示す積分値判定値として求め、前記積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示す積分値符号を求める水平方向積分部と、
前記積分値判定値及び前記積分値符号に基づいて、前記積分値符号が正である場合に、前記過去フレームに比べて前記現在フレームに含まれる画素の輝度が増加する増領域であると判定した増領域判定値を出力し、前記積分値符号が負である場合に、前記過去フレームに比べて前記現在フレームに含まれる画素の輝度が減少する減領域であると判定した減領域判定値を出力する領域判定部と、
前記増領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た増領域判定値積分値が第3の閾値以上である場合に、前記フレーム内で前記フラッシュバンドが開始したことを示すフラッシュバンド開始判定値を出力し、前記減領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た減領域判定値積分値が第4の閾値以上である場合に、前記フレーム内で前記フラッシュバンドが終了したことを示すフラッシュバンド終了判定値を出力する垂直方向積分部と、
前記フレームのライン周期及びフレーム周期に基づき、前記ライン周期及びフレーム周期に従って、前記フラッシュバンド開始判定値及び前記フラッシュバンド終了判定値を一定期間保持し、前記フラッシュバンド開始判定値から前記フラッシュバンドの開始ラインを判定したフラッシュバンド開始ライン判定値を出力し、前記フラッシュバンド終了判定値から前記フラッシュバンドの終了ラインを判定したフラッシュバンド終了ライン判定値を前記領域判定部に出力する判定保持部と、を備える
前記(3)記載のフラッシュバンド処理回路。
(5)前記水平方向積分部は、垂直方向に隣り合う前記ラインに含まれ、水平方向に同じ位置にある前記画素毎に、一方の前記変動量判定値から他方の前記変動量判定値を減じた結果を積分した積分値が、第5の閾値以上であるか否かを示す第2の積分値判定値を求め、前記積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示す第2の積分値符号を求め、
前記領域判定部は、前記第2の積分値判定値及び第2の積分値符号より、前記フレーム内の垂直方向の高周波成分の有無を判定して、前記フラッシュ光による前記フラッシュバンドの有無を検出する
前記(4)記載のフラッシュバンド処理回路。
(6)前記フラッシュバンドが検出された前記フレームの補助データ領域に前記フラッシュバンドが検出されたことを示す符号を付す
前記(1)〜(5)のいずれかに記載のフラッシュバンド処理回路。
(7)さらに、前記フラッシュバンド開始判定値及び前記フラッシュバンド終了判定値に基づいて、前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドを補正した出力フレームを出力するフラッシュバンド補正部を備える
前記(1)〜(6)のいずれかに記載のフラッシュバンド処理回路。
(8)前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を比較して、前記輝度値が大きい方の画素に置き換えた前記出力フレームを出力する
前記(7)記載のフラッシュバンド処理回路。
(9)前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を比較して、前記輝度値が小さい方の画素に置き換えた前記出力フレームを出力する
前記(7)又は(8)記載のフラッシュバンド処理回路。
(10)前記フラッシュバンド補正部は、前記過去フレームを複製した前記出力フレームを出力する
前記(7)〜(9)のいずれかに記載のフラッシュバンド処理回路。
(11)前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を加算し、平均化した前記出力フレームを出力する
前記(7)〜(10)のいずれかに記載のフラッシュバンド処理回路。
(12)ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するステップを含む
フラッシュバンド処理方法。
(13)ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するフラッシュバンド検出回路と、
前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドがない映像に補正した出力フレームを出力するフラッシュバンド補正回路と、を備える
撮像装置。
(14)ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するステップと、
前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドがない映像に補正した出力フレームを出力するステップと、を含む
撮像処理方法。
1…撮像装置、2…撮像部、3…映像信号処理回路、10…フラッシュバンド検出回路、11…記録部、12…レベル比較部、13…水平方向積分部、14…領域判定部、15…垂直方向積分部、16…判定保持部、31…撮像系補正部、32…ゲイン調整部、33…ニー補正部、34…ガンマ補正部、35…出力信号生成部
Claims (14)
- ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するフラッシュバンド検出回路を備える
フラッシュバンド処理回路。 - 前記フラッシュバンド検出回路は、前記撮像素子が現在出力する現在フレーム内に前記フラッシュバンドが発生したこと又は、前記現在フレームより所定数のフレーム前に前記撮像素子が出力する過去フレームから前記現在フレームにわたって前記フラッシュバンドが発生したことを検出する
請求項1記載のフラッシュバンド処理回路。 - 前記フラッシュバンド検出回路は、前記現在フレーム及び前記過去フレームの連続するフレーム間で画素毎にレベルを比較して比較結果を求め、前記比較結果からレベルの変動量が大きい水平ラインを特定し、変動量が大きい連続した前記水平ラインと、変動量が小さい連続した前記水平ラインの境界となるラインを検出することによって、前記フラッシュバンドが発生したことを検出する
請求項2記載のフラッシュバンド処理回路。 - 前記現在及び過去フレームの特定の位置に存在する画素の輝度レベルの比をレベル変動率として求め、前記レベル変動率が第1の閾値以上であるか否かを示すレベル変動量を変動量判定値として求めるレベル比較部と、
前記レベル変動率が第1の閾値以上である前記変動量判定値を、前記現在フレームの水平方向にわたる前記ラインに含まれる前記画素毎に積分して求めた水平方向積分値が第2の閾値以上であるか否かを示す積分値判定値として求め、前記積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示す積分値符号を求める水平方向積分部と、
前記積分値判定値及び前記積分値符号に基づいて、前記積分値符号が正である場合に、前記過去フレームに比べて前記現在フレームに含まれる画素の輝度が増加する増領域であると判定した増領域判定値を出力し、前記積分値符号が負である場合に、前記過去フレームに比べて前記現在フレームに含まれる画素の輝度が減少する減領域であると判定した減領域判定値を出力する領域判定部と、
前記増領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た増領域判定値積分値が第3の閾値以上である場合に、前記フレーム内で前記フラッシュバンドが開始したことを示すフラッシュバンド開始判定値を出力し、前記減領域判定値を垂直方向のライン毎に積分して得た減領域判定値積分値が第4の閾値以上である場合に、前記フレーム内で前記フラッシュバンドが終了したことを示すフラッシュバンド終了判定値を出力する垂直方向積分部と、
前記フレームのライン周期及びフレーム周期に基づき、前記ライン周期及びフレーム周期に従って、前記フラッシュバンド開始判定値及び前記フラッシュバンド終了判定値を一定期間保持し、前記フラッシュバンド開始判定値から前記フラッシュバンドの開始ラインを判定したフラッシュバンド開始ライン判定値を出力し、前記フラッシュバンド終了判定値から前記フラッシュバンドの終了ラインを判定したフラッシュバンド終了ライン判定値を前記領域判定部に出力する判定保持部と、を備える
請求項3記載のフラッシュバンド処理回路。 - 前記水平方向積分部は、垂直方向に隣り合う前記ラインに含まれ、水平方向に同じ位置にある前記画素毎に、一方の前記変動量判定値から他方の前記変動量判定値を減じた結果を積分した積分値が、第5の閾値以上であるか否かを示す第2の積分値判定値を求め、前記積分値が正又は負のいずれの符号であるかを示す第2の積分値符号を求め、
前記領域判定部は、前記第2の積分値判定値及び第2の積分値符号より、前記フレーム内の垂直方向の高周波成分の有無を判定して、前記フラッシュ光による前記フラッシュバンドの有無を検出する
請求項4記載のフラッシュバンド処理回路。 - 前記フラッシュバンドが検出された前記フレームの補助データ領域に前記フラッシュバンドが検出されたことを示す符号を付す
請求項5記載のフラッシュバンド処理回路。 - さらに、前記フラッシュバンド開始判定値及び前記フラッシュバンド終了判定値に基づいて、前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドを補正した出力フレームを出力するフラッシュバンド補正部を備える
請求項6記載のフラッシュバンド処理回路。 - 前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を比較して、前記輝度値が大きい方の画素に置き換えた前記出力フレームを出力する
請求項7記載のフラッシュバンド処理回路。 - 前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を比較して、前記輝度値が小さい方の画素に置き換えた前記出力フレームを出力する
請求項7記載のフラッシュバンド処理回路。 - 前記フラッシュバンド補正部は、前記過去フレームを複製した前記出力フレームを出力する
請求項7記載のフラッシュバンド処理回路。 - 前記フラッシュバンド補正部は、前記現在フレーム及び前記過去フレームに含まれる画素の輝度値を加算し、平均化した前記出力フレームを出力する
請求項7記載のフラッシュバンド処理回路。 - ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するステップを含む
フラッシュバンド処理方法。 - ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するフラッシュバンド検出回路と、
前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドがない映像に補正した出力フレームを出力するフラッシュバンド補正回路と、を備える
撮像装置。 - ローリングシャッタ方式の撮像素子に含まれる画素がフレーム毎に出力する映像信号のライン毎の露光期間の違いにより、フラッシュ光によって前記フレーム内に生じた前記ライン毎のレベルの段差であるフラッシュバンドの開始ライン及び終了ラインを検出するステップと、
前記フレーム内に生じた前記フラッシュバンドがない映像に補正した出力フレームを出力するステップと、を含む
撮像処理方法。
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