JP2012155004A - 照明装置およびプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】青色光を射出する固体光源11と、青色光を蛍光に変換する蛍光体13bと、蛍光を画像信号で変調して画像光を生成する液晶表示素子30と、画像光を投射する投射光学系50と、円板13aの周方向に沿って連続して蛍光体13bが形成された回転蛍光板13と、回転軸を中心に回転蛍光板13を回転させるモーター14と、画像信号のフレーム周期に同期した周期を有する発光タイミング信号を生成する発光タイミング生成部101と、発光タイミング信号の周期の非整数倍の回転周期を決定する回転周期決定部102と、モーター14を駆動して回転蛍光板13を回転周期に一致させて回転させるモーター駆動部63と、発光タイミング信号の周期で固体光源11を間欠に発光させる光源駆動部62とを備えた。
【選択図】図4
Description
この文献に開示された投影装置(プロジェクター)は、赤色、青色、および緑色の蛍光それぞれを発光する三枚の扇形状蛍光体を周状に分割配置した蛍光体ホイールを備えるものである。そして、この投影装置は、蛍光体ホイールを周方向に回転させ、光源から射出されるレーザー光を三枚の扇形状蛍光体に順次照射させて赤色光、青色光、および緑色光を得て画像光に用いる。
そこで、同文献に開示された投影装置は、回転する蛍光体ホイール自体を径方向に往復移動させることによってレーザー光が照射される蛍光体上の位置をずらし、蛍光体の熱的損傷を低減させている。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、簡単な構造で小型に実現でき、さらに蛍光体の劣化を抑制して高品位な蛍光を発光することができる、照明装置およびプロジェクターを提供することを目的とする。
このように構成したことにより、本発明の第1の態様では、蛍光体における励起光の照射位置が常時移動するため、蛍光体の照射部位の温度上昇を抑えることができ、蛍光体の劣化を極めて遅くすることができ、よって高品位な蛍光を得ることができる。また、本発明の第1の態様では、単一のモーター部を用いて蛍光体への励起光の照射位置をずらす構成を有するため、簡単な構造で小型に実現することができる。
[2]上記[1]記載の照明装置において、前記回転周期決定部は、前記発光タイミング信号の周期の非整数分の一倍の回転周期を決定することを特徴とする。
このように構成したことにより、本発明の第2の態様でも、蛍光体における励起光の照射位置が常時移動するため、蛍光体の照射部位の温度上昇を抑えることができ、蛍光体の劣化を極めて遅くすることができ、よって高品位な蛍光を得ることができる。
[3]上記[1]または[2]記載の照明装置において、前記光源駆動部は、前記固体光源の出力レベル調整機能を有し、前記蛍光を検出する光検出部と、前記光検出部の検出結果に応じて前記光源駆動部の前記出力レベル調整機能を制御する光源出力レベル調整部と、をさらに備え、前記光源駆動部は、前記出力レベル調整機能の制御にしたがって前記固体光源からの前記励起光の出力レベルを補正することを特徴とする。
このように構成したことにより、本発明の第3の態様では、蛍光体からの発光量のばらつきを抑えてより高品位な蛍光を得ることができる。
[4]上記[1]から[3]までのうちいずれか一項記載の照明装置において、前記固体光源は、青色光を射出し、前記蛍光体は、前記青色光の一部を赤色光と緑色光とに変換するとともに、前記青色光の他の一部を透過させることを特徴とする。
このように構成したことにより、本発明の第5の態様では、蛍光体における励起光の照射位置が常時移動するため、蛍光体の照射部位の温度上昇を抑えることができ、蛍光体の劣化を極めて遅くすることができ、よって高品位な蛍光を得ることができる。また、本発明の第5の態様では、単一のモーター部を用いて蛍光体への励起光の照射位置をずらす構成を有するため、簡単な構造で小型に実現することができる。
[6]上記[5]記載のプロジェクターにおいて、前記回転周期決定部は、前記発光タイミング信号の周期の非整数分の一倍の回転周期を決定することを特徴とする。
このように構成したことにより、本発明の第6の態様でも、蛍光体における励起光の照射位置が常時移動するため、蛍光体の照射部位の温度上昇を抑えることができ、蛍光体の劣化を極めて遅くすることができ、よって高品位な蛍光を得ることができる。
[7]上記[5]または[6]記載のプロジェクターにおいて、前記光源駆動部は、前記固体光源の出力レベル調整機能を有し、前記蛍光を検出する光検出部と、前記光検出部の検出結果に応じて前記光源駆動部の前記出力レベル調整機能を制御する光源出力レベル調整部と、をさらに備え、前記光源駆動部は、前記出力レベル調整機能の制御にしたがって前記固体光源からの前記励起光の出力レベルを補正することを特徴とする。
このように構成したことにより、本発明の第7の態様では、蛍光体からの発光量のばらつきを抑えてより高品位な蛍光を発光させることができる。
[8]上記[5]から[7]までのうちいずれか一項記載のプロジェクターにおいて、前記固体光源は、青色光を射出し、前記蛍光体は、前記青色光の一部を赤色光と緑色光とに変換するとともに、前記青色光の他の一部を透過させることを特徴とする。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1実施形態であるプロジェクターの全体構成を模式的に表す概略図である。
同図に示すとおり、プロジェクター1は、照明装置10と、色分離導光光学系20と、液晶表示素子30R,30G,30Bと、クロスダイクロイックプリズム40と、投射光学系50とを備える。なお、以下において、液晶表示素子30R,30G,30Bをまとめて液晶表示素子30と記載することもある。
プロジェクター1は、外部から供給される画像信号に基づく画像光をスクリーンSCRに向けて投射することにより、スクリーンSCR上に画像を表示する。
固体光源11としては、例えば単一の半導体レーザー素子を備えるもの、または面状に配列形成した複数の半導体レーザー素子を備えるものを用いる。
回転蛍光板13は、モーター14によって回転自在に支持され、集光光学系12が集光した青色光の一部を赤色光と緑色光とを含む蛍光に変換し、前記の青色光の他方の一部と赤色光と緑色光とを射出するものである。回転蛍光板13の詳細については後述する。
コリメーター光学系15は、単一または複数のレンズ、例えば、第1レンズ15aと第2レンズ15bとを備えており、回転蛍光板13から到来する光を略平行化する。
なお、第1レンズアレイ16が有する複数のマイクロレンズ16aの外形形状は、液晶表示素子30R,30G,30Bの画像形成領域の外形形状に関して略相似形である。
色分離導光光学系20は、ダイクロイックミラー21,22と、反射ミラー23〜25と、リレーレンズ26,27と、集光レンズ28R,28G,28Bとを備える。
反射ミラー24,25は、青色光を反射するミラーである。
リレーレンズ26は、ダイクロイックミラー22と反射ミラー24との間に設けられる。
リレーレンズ27は、反射ミラー24と反射ミラー25との間に設けられる。これらリレーレンズ26,27は、青色光の光路長が他の色光の光路長よりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止および抑制するために設けられる。
集光レンズ28R,28G,28Bは、反射ミラー23で反射させた赤色光と、ダイクロイックミラー22で反射させた緑色光と、反射ミラー25で反射させた青色光とを、液晶表示素子30R,30G,30Bの画像形成領域にそれぞれ集光する。
なお、図1では図示を省略しているが、集光レンズ28R,28G,28Bと液晶表示素子30R,30G,30Bとの間には、入射側偏光板がそれぞれ介在配置され、液晶表示素子30R,30G,30Bとクロスダイクロイックプリズム40との間には、射出側偏光板がそれぞれ介在配置されている。
同図(a),(b)に示すように、回転蛍光板13は、光透過性を有する基板である円板13aの一方の面に、単一の蛍光層としての蛍光体13bを円板13aの周方向に沿って連続して形成させたものである。
図4は、プロジェクター1の動作を制御する制御系の機能構成を表すブロック図である。なお、同図では、図1に示した構成のうち、説明上必要となる構成のみを抜き出し簡略化して図示している。
図4に示すように、プロジェクター1は、制御系として、制御部61と、光源駆動部62と、モーター駆動部63と、画像信号供給部64とを備える。
制御部61は、その機能構成として、発光タイミング生成部101と、回転周期決定部102とを備える。
また、回転周期決定部102は、モーター駆動部63から供給されるモーター14の回転軸の位置情報を取り込み、この位置情報に基づいてモーター14の回転軸が回転しているか否かを判定する。
図5は、本実施形態であるプロジェクター1の制御系が実行する処理の手順を表すフローチャートである。制御部61が制御プログラムを起動し、また、画像信号供給部64の同期信号生成部がフレーム同期信号の生成を開始すると、同図のフローチャートによる処理が開始される。
次に、回転周期決定部102は、モーター駆動部63から供給される回転軸の位置情報を取り込み、この位置情報に基づいてモーター14が回転動作しているか否かを判定する。回転周期決定部102は、モーター14が回転動作していないと判定した場合、異常状態を示す異常フラグを設定する。そして、制御部61は、異常フラグが設定されたときに、例えばアラーム信号を生成して外部に出力する。
次に、画像信号供給部64は、制御部61から供給される画像出力要求信号を取り込み、この画像出力要求信号に応じて、外部から供給される画像信号をフレーム同期信号に同期させて液晶表示素子30R,30G,30Bにそれぞれ供給する。
モーター14がモーター駆動部63から供給される回転指示信号を取り込み、この回転指示信号に応じた回転周期で回転軸を回転させると、この回転軸に固定された回転蛍光板13はその回転周期で回転する。例えば、モーター14は、回転軸を120/4.3(約27.9)回転/秒で回転させるよう指示する内容の回転指示信号をモーター駆動部63から供給を受けて取り込むと、約27.9回転/秒の回転周期で回転蛍光板13を回転させる。
なお、蛍光体を透明樹脂に混ぜて平板の面上に形成した場合には、透明樹脂が劣化して光の透過率が低下し蛍光が暗くなるという問題を抑えることもできる。
次に、本発明の第2実施形態であるプロジェクターについて説明する。本実形態のプロジェクターの全体構成は、図1に示す第1実施形態のプロジェクター1と同様である。ただし、本実施形態であるプロジェクターは、制御系が第1実施形態であるプロジェクター1と相違する。以下、構成の説明をするにあたり、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
同図において、本実施形態であるプロジェクター1aは、第1実施形態であるプロジェクター1と比較すると、制御系として光センサー65を新たに備えるとともに、プロジェクター1における制御部61と光源駆動部62とを、制御部61aと光源駆動部62aとに変更した構成を有している。
制御部61aは、第1実施形態における制御部61と比較すると、その機能構成として、光源出力レベル調整部103をさらに備える。
図7は、本実施形態であるプロジェクター1aの制御系が実行する処理の手順を表すフローチャートである。制御部61aが制御プログラムを起動し、また、画像信号供給部64の同期信号生成部がフレーム同期信号の生成を開始すると、同図のフローチャートによる処理が開始される。
なお、ステップS21からステップS23までの処理は、第1実施形態におけるステップS1からステップS3までの処理と同様であるため、ステップS21からステップS23までの処理についての説明は省略する。
次に、光源駆動部62aは、発光タイミング生成部101から供給される発光タイミング信号を取り込み、光源出力レベル調整部103から供給される発光レベル補正信号を取り込む。
次に、光源駆動部62aは、発光タイミング信号が示すタイミングに基づいて、発光レベル補正信号が示す発光レベル補正値で補正した出力値で固体光源11を発光させる。ただし、ここでは、発光レベル補正値は0(ゼロ)であるため、出力値の補正は行われない。例えば、発光タイミング信号のパルス周期が1/120秒(正アクティブ期間は、例えば0.1/120秒)である場合、光源駆動部62は、発光タイミング信号の正の期間(0.1/120秒の期間)において、出力値を補正せずに固体光源11を発光させる。
次に、画像信号供給部64は、制御部61aから供給される画像出力要求信号を取り込み、この画像出力要求信号に応じて、外部から供給される画像信号をフレーム同期信号に同期させて液晶表示素子30R,30G,30Bにそれぞれ供給する。
モーター14がモーター駆動部63から供給される回転指示信号を取り込み、この回転指示信号に応じた回転周期で回転軸を回転させると、この回転軸に固定された回転蛍光板13はその回転周期で回転する。例えば、モーター14は、回転軸を120/4.3(約27.9)回転/秒で回転させるよう指示する内容の回転指示信号をモーター駆動部63から供給を受けて取り込むと、約27.9回転/秒の回転周期で回転蛍光板13を回転させる。
また、蛍光体13bの部位によって劣化の進行の度合いが異なることもあり得る。よって、蛍光体13bからの発光量のばらつきが時間経過とともに大きくなることがある。
本実施形態であるプロジェクター1aは、これらのような、蛍光体13bからの発光量のばらつきが発生する場合に、所定の光量値を閾値として光量値が低下した部位を検出し、固体光源11がその部位を照射する際には、出力レベルを上げて照射するように光源駆動部62aを制御するようにした。
なお、蛍光体を透明樹脂に混ぜて平板の面上に形成した場合には、透明樹脂が劣化して光の透過率が低下し蛍光が暗くなるという問題を抑えることもできる。
また、上述した第1実施形態および第2実施形態では、透過型の液晶表示素子30R,30G,30Bを適用したプロジェクター1,1aを示した。これ以外にも、例えば、3枚の反射型の液晶表示素子を用いることとし、これら反射型の液晶表示素子に適合するように色分離導光光学系を構成してもよい。
Claims (8)
- 励起光を射出する固体光源と、
前記励起光を蛍光に変換する蛍光体と、
平板上の円の周方向に沿って連続して前記蛍光体が形成された蛍光板と、
前記円の中心を貫く軸を中心に前記蛍光板を回転させるモーター部と、
フレーム周期に同期した周期を有する発光タイミング信号を生成する発光タイミング生成部と、
前記発光タイミング信号の周期の非整数倍の回転周期を決定する回転周期決定部と、
前記モーター部を駆動して前記蛍光板の回転の周期を前記回転周期に一致させるモーター駆動部と、
前記発光タイミング信号の周期で前記固体光源を間欠に発光させる光源駆動部と、
を備えることを特徴とする照明装置。 - 前記回転周期決定部は、前記発光タイミング信号の周期の非整数分の一倍の回転周期を決定する
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。 - 前記光源駆動部は、前記固体光源の出力レベル調整機能を有し、
前記蛍光を検出する光検出部と、
前記光検出部の検出結果に応じて前記光源駆動部の前記出力レベル調整機能を制御する光源出力レベル調整部と、
をさらに備え、
前記光源駆動部は、前記出力レベル調整機能の制御にしたがって前記固体光源からの前記励起光の出力レベルを補正する
ことを特徴とする請求項1または2記載の照明装置。 - 前記固体光源は、青色光を射出し、
前記蛍光体は、前記青色光の一部を赤色光と緑色光とに変換するとともに、前記青色光の他の一部を透過させる
ことを特徴とする請求項1から3までのうちいずれか一項記載の照明装置。 - 励起光を射出する固体光源と、
前記励起光を蛍光に変換する蛍光体と、
前記蛍光を画像信号で変調して画像光を生成する光変調部と、
前記画像光を投射する投射光学系と、
平板上の円の周方向に沿って連続して前記蛍光体が形成された蛍光板と、
前記円の中心を貫く軸を中心に前記蛍光板を回転させるモーター部と、
前記画像信号のフレーム周期に同期した周期を有する発光タイミング信号を生成する発光タイミング生成部と、
前記発光タイミング信号の周期の非整数倍の回転周期を決定する回転周期決定部と、
前記モーター部を駆動して前記蛍光板の回転の周期を前記回転周期に一致させるモーター駆動部と、
前記発光タイミング信号の周期で前記固体光源を間欠に発光させる光源駆動部と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。 - 前記回転周期決定部は、前記発光タイミング信号の周期の非整数分の一倍の回転周期を決定する
ことを特徴とする請求項5記載のプロジェクター。 - 前記光源駆動部は、前記固体光源の出力レベル調整機能を有し、
前記蛍光を検出する光検出部と、
前記光検出部の検出結果に応じて前記光源駆動部の前記出力レベル調整機能を制御する光源出力レベル調整部と、
をさらに備え、
前記光源駆動部は、前記出力レベル調整機能の制御にしたがって前記固体光源からの前記励起光の出力レベルを補正する
ことを特徴とする請求項5または6記載のプロジェクター。 - 前記固体光源は、青色光を射出し、
前記蛍光体は、前記青色光の一部を赤色光と緑色光とに変換するとともに、前記青色光の他の一部を透過させる
ことを特徴とする請求項5から7までのうちいずれか一項記載のプロジェクター。
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