JP2012154247A - 排気処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度の維持が不要となり、燃費の悪化を招かないハイブリッドシステムの排気処理装置を提供する。
【解決手段】ガス吸蔵部23に保持されたNOx、HC、CO、ならびにPF22に保持されたPMは、エンジン11が運転を停止しているとき、バッテリ16から供給される電力で発生するプラズマや電磁波によって、排気に含まれる酸化剤や還元剤と反応し、酸化または還元される。このとき、PF22およびガス吸蔵部23は、NOxの還元反応またはPMやHCの酸化反応によって間接的に加熱されるものの、バッテリ16からの電力によって全体が直接的に加熱されることはない。これにより、PMやHCなどの酸化またはNOxの還元に必要なエネルギーは低減される。したがって、燃費の悪化を招くことなく、エンジン11から排出される特定物質を処理することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関および電動モータを備えるハイブリッドシステムにおいて、内燃機関から排出される排気を処理する排気処理装置に関する。
従来、ハイブリッドシステムは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関と、電動モータとを備えている。このハイブリッドシステムを構成する内燃機関は、例えば窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM:Particulate Matter)を含む排気を排出する。そのため、ハイブリッドシステムであっても、一般的な内燃機関と同様に排気中の特定物質を処理するために三元触媒やDPF(Diesel Particulate Filter)などの触媒あるいはフィルタを備えている。ところで、ハイブリッドシステムの場合、内燃機関と電動モータとが協調するため、内燃機関は断続的に運転される。そのため、内燃機関の排気通路に設けられている触媒やフィルタは、温度が低下しやすく、十分な活性を維持するのが難しい。
そこで、特許文献1は、ハイブリッドシステムにおいて触媒の温度を維持するために、内燃機関の運転中に化学的に蓄熱し、触媒の温度が低下すると蓄熱した熱を利用することを開示している。また、特許文献2は、内燃機関が運転を停止する直前に、内燃機関から例えば一酸化炭素や炭化水素などのように、化学的な反応によって触媒の温度上昇に寄与する成分を排出することを開示している。
しかしながら、特許文献1および特許文献2のいずれも、内燃機関が再度運転を開始したとき、内燃機関から排出された低温の排気によって、触媒の温度は低下する。そのため、内燃機関の再始動時において触媒の活性が十分に得られないという問題、および触媒を必要以上に高い温度に維持しなければならないという問題がある。その結果、エネルギーの消費量が増大し、燃費の悪化を招くという問題がある。
特許第3956548号明細書 特許第4273909号明細書
そこで、本発明の目的は、温度の維持が不要となり、燃費の悪化を招かないハイブリッドシステムの排気処理装置を提供することにある。
請求項1記載の発明では、内燃機関の排気に含まれるNOxやPMなどの特定物質は、特定物質保持部材に保持される。例えばNOxの場合、NOxは特定物質保持部材としてのNOx吸蔵物質に吸着される。また、例えばPMの場合、PMは特定物質保持部材としてのPF(Particulate Filter)に捕集される。このように特定物質保持部材に保持された特定物質は、内燃機関が運転を停止しているとき、電力すなわち電動モータの電源から供給される電力を用いて酸化または還元される。このとき、特定物質保持部材は、例えばヒータなどにより全体が直接的に加熱されることはない。このように、特定物質保持部材に保持されている特定物質は、電気的な特定物質処理手段によって酸化または還元され、大気中へ排出可能な成分である例えば水、二酸化炭素あるいは窒素などに処理される。
このように、請求項1記載の発明では、温度の維持が必要な触媒を用いることなく、排気に含まれる特定物質を特定物質保持部材に保持し、保持した特定物質を内燃機関が運転を停止しているときに電気的に処理している。そのため、特定物質の酸化または還元に必要なエネルギーは低減される。したがって、燃費の悪化を招くことなく、内燃機関から排出される特定物質を処理することができる。
請求項2記載の発明では、酸素濃度制御手段を備えている。酸素濃度制御手段は、排気通路の排気に含まれる酸素の濃度を制御する。特定物質保持部材に保持されている特定物質は、排気に含まれる酸素の濃度が低いとき還元され、排気に含まれる酸素の濃度が高いとき酸化される。そのため、排気に含まれる酸素の濃度を制御することにより、特定物質保持部材に保持されている特定物質は、酸化または還元のいずれかが選択的に行われる。したがって、特定物質保持部材に保持されている特定物質に応じて、特定物質を処理することができる。
請求項3記載の発明では、酸素濃度制御手段は、内燃機関の運転停止前に、内燃機関における燃料の燃焼によって排気中の酸素の濃度を制御する。例えば、内燃機関における燃料の燃焼状態や空燃比を変更することにより、排気に含まれる酸素の濃度、および排気に含まれる酸化剤や還元剤の濃度は変化する。そのため、内燃機関が運転を停止する直前に、内燃機関に提供する燃料や空気の量を調整することにより、特定物質保持部材に供給される排気の酸素濃度が変化する。したがって、特定物質保持部材に保持されている特定物質に応じて、特定物質を処理することができる。
請求項4記載の発明では、酸素濃度制御手段は、酸化剤を添加する酸化剤添加部、または還元剤を添加する還元剤添加部の少なくともいずれか一方を有している。これにより、内燃機関が運転を停止しているときであっても、特定物質保持部材には酸化剤または還元剤が供給される。したがって、内燃機関の運転によって酸素の濃度を制御することなく、特定物質保持部材に保持されている特定物質に応じて、特定物質を処理することができる。
請求項5記載の発明では、特定物質処理手段は、プラズマを生成するプラズマ生成手段である。プラズマ生成手段は、電源から供給された電力によってプラズマを生成し、特定物質保持部材へ供給する。プラズマ生成手段は、例えばレーザ、高電圧あるいはマイクロ波などのエネルギーによってプラズマを生成する。これにより、プラズマ生成手段で生成したプラズマを構成するラジカルは、特定物質保持部材を直接的に加熱するのではなく、特定物質保持部材に保持されている特定物質に作用する。その結果、特定物質保持部材に保持されている特定物質は、プラズマ生成手段で生成されたプラズマによって処理される。したがって、燃費の悪化を招くことなく、特定物質を処理することができる。
請求項6記載の発明では、特定物質処理手段は、マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段である。マイクロ波発生手段は、電源から供給された電力によってマイクロ波を発生し、特定物質保持部材へ供給する。マイクロ波発生手段から供給されたマイクロ波は、例えばその周波数や出力に応じて特定物質保持部材に保持されている特定物質または特定物質を吸着している部位を加熱する。これにより、マイクロ発生手段で発生したマイクロ波は、特定物質保持部材を直接的かつ全体的に加熱するのではなく、特定物質保持部材に保持されている特定物質または特定物質を吸着する部位を加熱する。その結果、特定物質保持部材に保持されている特定物質は、マイクロ波発生手段から照射されたマイクロ波によって処理される。したがって、燃費の悪化を招くことなく、特定物質を処理することができる。
請求項7記載の発明では、特定物質保持部材は、担体部の表面に形成された捕集層を有している。例えばNOxなどの特定物質は、吸着などによってこの捕集層に捕集される。マイクロ波発生手段から発生したマイクロ波は、特定物質を捕集している捕集層を加熱する。これにより、特定物質保持部材に保持されている特定物質は照射されたマイクロ波によって処理される。この場合、マイクロ波は特定物質保持部材の捕集層を加熱するため、特定物質保持部材の全体を加熱する場合と比較して、消費電力は小さい。したがって、燃費の悪化を招くことなく、特定物質を処理することができる。
第1実施形態による排気処理装置を適用したハイブリッドシステムの構成を示す模式図 第1実施形態による排気処理装置の構成を示す模式図 第1実施形態による排気処理装置でガス吸蔵部に吸着したNOxを処理する流れを示す概略図 第1実施形態による排気処理装置でPFに捕集したPMを処理する流れを示す概略図 第1実施形態による排気処理装置でガス吸蔵部に吸着したHCおよびCOを処理する流れを示す概略図 第2実施形態による排気処理装置の構成を示す模式図
以下、排気処理装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による排気処理装置を適用したハイブリッドシステム10を示す。ハイブリッドシステム10は、動力源としてエンジン11および電動モータ12を備えている。ハイブリッドシステム10は、さらに動力分割機構部13、発電機14、インバータユニット15および電源としてのバッテリ16などを備えている。エンジン11は、ガソリンを燃料とするガソリンエンジン、あるいは軽油を燃料とするディーゼルエンジンなどの内燃機関が適用される。なお、燃料としてのガソリンや軽油は例示であり、例えばアルコール、エーテルあるいは液化ガスなど他の物質を燃料としてもよい。電動モータ12は、電源としてのバッテリ16からの電力によって作動する。また、電動モータ12は、発電機としても機能する。これにより、例えばハイブリッドシステム10を車両に搭載した場合、車両の制動時に電動モータ12を発電機として機能させることにより、車両の運動エネルギーは電力に回生される。
動力分割機構部13は、エンジン11から出力された駆動力を発電機14、または車両の駆動輪17のいずれか一方もしくは両方に分配する。すなわち、エンジン11から出力された駆動力は、動力分割機構部13によって発電機14または駆動輪17に分配される。発電機14は、電動モータ12とは別に、エンジン11の駆動力によって電力を発生する。インバータユニット15は、電動モータ12または発電機14で発生した交流電流を直流電流に変換してバッテリ16に充電する。また、インバータユニット15は、バッテリ16から供給された直流電力または発電機14から供給された交流電力を所定の周波数および電圧の交流電力に変換して電動モータ12へ供給する。車両の駆動輪17は、エンジン11から直接供給された駆動力、または電動モータ12から供給された駆動力によって駆動する。
本実施形態のハイブリッドシステム10は、排気処理装置20を備えている。排気処理装置20は、図2に示すように排気管部材21、PF(Particulate Filter)22、ガス吸蔵部23および物質処理部24を備えている。排気管部材21材は、エンジンの排気が流れる排気通路25を形成している。排気通路25は、一方の端部がエンジン11に接続し、他方の端部が大気に開放されている。PF22およびガス吸蔵部23は、特許請求の範囲の特定物質保持部材を構成している。これら、PF22およびガス吸蔵部23は、排気管部材21が形成する排気通路25に設けられている。PF22は、例えば多孔質のセラミックスなどで形成され、排気に含まれるPM(Particulate Matter)などの微粒子を特定物質として捕集する。PF22は、捕集した微粒子を再生処理が行われるまで保持する。ガス吸蔵部23は、排気に含まれるNOx、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)などを特定物質として吸着する。ガス吸蔵部23は、例えばアルミナ、シリカ、炭化ケイ素、活性炭あるいはゼオライトなどのように表面積の大きな多孔質吸着材で形成されている。ガス吸蔵部23は、この多孔質吸着材をそのまま用いてもよく、多孔質吸着材を担体部として、その表面に貴金属や各種金属など特定物質を化学的または物理的に吸着する捕集層を担持する構成としてもよい。ガス吸蔵部23は、吸着したNOxなどの特定物質を再生処理が行われるまで保持する。なお、ガス吸蔵部23が吸着するNOx、HC、COは特定物質の一例である。
物質処理部24は、特許請求の範囲の特定物質処理手段に相当する。物質処理部24は、PF22およびガス吸蔵部23にそれぞれ設けられている。なお、物質処理部24は、PF22およびガス吸蔵部23に共通の一つの構成としてもよい。物質処理部24は、バッテリ16から供給される電力を用いて、PF22に保持しているPMを酸化、ガス吸蔵部23に保持しているNOxを還元、およびガス吸蔵部23に保持しているHCやCOを酸化する。物質処理部24は、バッテリ16から供給される電力によりプラズマを生成するプラズマ生成部、あるいはバッテリ16から供給される電力によりマイクロ波を発生するマイクロ波発生部などが適用される。
物質処理部24を構成するプラズマ生成部は、バッテリ16から供給された電力により、レーザ光を照射、高電圧を印加、あるいはマイクロ波を照射することでプラズマを生成する。また、物質処理部24を構成するマイクロ波発生部は、バッテリ16から供給された電力により、PF22およびガス吸蔵部23の捕集層へマイクロ波を照射したり、PF22に捕集されたPMおよびガス吸蔵部23に吸着されたNOx、HC、COにマイクロ波を照射する。このように、物質処理部24を構成するプラズマ生成部でマイクロ波を照射する場合、マイクロ波は、プラズマを生成するためのエネルギー源として用いられる。一方、物質処理部24を構成するマイクロ波発生部でマイクロ波を照射する場合、マイクロ波は、PF22に捕集されたPM、およびガス吸蔵部23に吸着されたNOx、HC、COを誘導加熱するためのエネルギー源として用いられる。すなわち、マイクロ波の波長やエネルギーを変更することにより、マイクロ波発生部は、発生したマイクロ波でプラズマを生成するプラズマ生成部としても機能し、単に誘導加熱のためのマイクロ波を照射するマイクロ波発生部としても機能する。例えば、物質処理部24から900kHzから30GHzのマイクロ波を照射する場合、PF22およびガス吸蔵部23の捕集層が誘導加熱により選択的に加熱される。また、例えば、コージェライト、アルミナあるいはシリカなどで形成した担体部は、照射されたマイクロ波により加熱されにくい。一方、PMなどの炭素を主とする物質や窒化ケイ素などの特定物質は、照射されたマイクロ波によって加熱されやすい。そのため、これらのマイクロ波に対する加熱のされやすさの違いを利用することにより、PF22およびガス吸蔵部23に吸着された特定物質、およびガス吸蔵部23の捕集層を選択的に加熱することができる。
物質処理部24を構成するこれらプラズマ生成部やマイクロ波発生部は、バッテリ16からの電力によってPF22やガス吸蔵部23の全体を直接的に加熱しない。すなわち、プラズマ生成部やマイクロ波発生部は、PF22やガス吸蔵部23にプラズマやマイクロ波を供給することによって、PF22に捕集されたPM、ならびにガス吸蔵部23に吸着されたNOx、HC、COを酸化または還元する。これにより、PF22やガス吸蔵部23は、各物質の酸化反応または還元反応にともなう発熱で加熱されることはあっても、物質処理部24によって担体部が直接加熱されない。物質処理部24は、PM、HC、COを酸化およびNOxを還元することにより、これらを大気中へ排出可能な成分である二酸化炭素(CO2)、水(H2O)あるいは窒素(N2)などに処理する。
また、担体部の表面に捕集層を担持したガス吸蔵部23を用いる場合、物質処理部24のマイクロ波発生部から発生したマイクロ波による誘導加熱よって、捕集層に吸着されたNOx、HC、CO、またはNOx、HC、COを吸着した捕集層が加熱され、各物質の酸化または還元が行われる。この場合、ガス吸蔵部23は捕集層の周辺のみが加熱されるため、担体部を含めたガス吸蔵部23の全体を加熱する場合と比較して、消費電力は低減される。
第1実施形態による排気処理装置20は、酸素濃度制御部30を備えている。酸素濃度制御部30は、ECU31および各種センサを有している。制御部としてのECU(Electronic Control Unit)31は、CPU、ROMおよびRAMからなるマイクロコンピュータで構成されている。ECU31は、ROMに記憶されているコンピュータプログラムにしたがってエンジン11をはじめとするハイブリッドシステム10の全体を制御する。また、ECU31は、バッテリ16から物質処理部24への通電を制御する。ECU31は、コンピュータプログラムを実行することにより、エンジン運転制御部32をソフトウェア的に実現している。なお、エンジン運転制御部32は、ECU31とは別体にハードウェア的に構成してもよい。
酸素濃度制御部30は、各種センサとして、差圧センサ33、温度センサ34、NOxセンサ35および空燃比センサ36を有している。差圧センサ33は、排気通路25における排気の流れ方向においてPF22の入口側と出口側との間の圧力差を検出する。差圧センサ33は、検出した圧力差を電気信号としてECU31へ出力する。温度センサ34は、ガス吸蔵部23の温度を検出する。温度センサ34は、検出したガス吸蔵部23の温度を電気信号としてECU31へ出力する。温度センサ34は、ガス吸蔵部23の温度を直接検出してもよく、ガス吸蔵部23の近傍の排気通路25の温度からガス吸蔵部23の温度を間接的に検出してもよい。NOxセンサ35は、ガス吸蔵部23の出口側におけるNOxの濃度を検出する。NOxセンサ35は、検出したNOxの濃度を電気信号としてECU31へ出力する。空燃比センサ36は、ガス吸蔵部23の出口側における空燃比すなわち空気と燃料との割合を検出する。空燃比センサ36は、検出した空燃比を電気信号としてECU31へ出力する。
ECU31は、差圧センサ33で検出した圧力差に基づいて、PF22の再生時期を判断する。エンジン11の運転にともないPF22に捕集されるPMが増加すると、多孔質で形成されているPF22は目詰まりする。そのため、PF22の入口側と出口側との圧力差は、エンジン11の運転の継続にともなって徐々に大きくなる。ECU31は、差圧センサ33で圧力差を検出することにより、PF22の目詰まりの程度を検出し、PF22の再生時期を判断する。また、ECU31は、温度センサ34で検出したガス吸蔵部23の温度、NOxセンサ35で検出した排気に含まれるNOxの濃度、および空燃比センサ36で検出した排気の空燃比などに基づいて、ガス吸蔵部23の再生時期を判断する。エンジン11の運転にともないガス吸蔵部23に吸着されるNOxやその他のガスが増加すると、ガス吸蔵部23の吸着性能は低下する。ガス吸蔵部23の吸着性能が低下すると、ガス吸蔵部23を通過するNOxや未燃焼の燃料の量などが増加する。そこで、ECU31は、排気に含まれるNOxの濃度および空燃比などに基づいて、ガス吸蔵部23の再生時期を判断する。また、ガス吸蔵部23の性能は、自身の温度によっても変化する。そのため、ECU31は、温度センサ34で検出した温度も含めてガス吸蔵部23の再生時期を判断する。さらに、ECU31は、温度センサ34で検出した温度からガス吸蔵部23の再生終了時期を判断する。
なお、ECU31は、エンジン11に供給した燃料の量に基づいてPF22やガス吸蔵部23の再生時期を判断してもよい。PF22に捕集されるPMやガス吸蔵部23に吸着されるNOxその他のガスの量は、エンジン11に供給された燃料の量に相関する。そのため、ECU31は、エンジン11の図示しない燃料供給手段がエンジン11へ供給した燃料の量を取得することにより、PF22およびガス吸蔵部23の再生時期を判断してもよい。この場合、ECU31は、各種センサを廃止して燃料の供給量のみで再生時期を判断してもよく、燃料の供給量に基づく再生時期を各種センサで検出した検出値で補正して再生時期をより正確に判断してもよい。
エンジン運転制御部32は、エンジン11が運転を停止する前に、エンジン11における燃焼状態を制御する。すなわち、エンジン運転制御部32は、PF22またはガス吸蔵部23を再生する際、排気に含まれる成分、特に酸素の濃度を制御する。具体的には、エンジン運転制御部32は、ガス吸蔵部23に吸蔵されているNOxを還元するとき、排気に含まれる酸素の濃度を低下させる。つまり、エンジン運転制御部32は、エンジン11が運転を停止する前に、吸気量に対し多めの燃料をエンジンに供給する。これにより、燃料は不完全燃焼に近い状態となり、エンジンから排出される排気に含まれる未燃焼の燃料、または不完全燃焼によって生じるCOの割合が増加し、排気に含まれる酸素の濃度は相対的に低下する。その結果、ガス吸蔵部23に吸着されているNOxはN2を主とする物質に還元され、ガス吸蔵部23は再生される。一方、エンジン運転制御部32は、PF22に捕集されているPMを燃焼させるとき、およびガス吸蔵部23に吸着されているHCやCOを酸化するとき、排気に含まれる酸素の濃度を上昇させる。つまり、エンジン運転制御部32は、エンジン11が運転を停止する前に、吸気量に対し少なめの燃料をエンジン11に供給する。これにより、燃料の燃焼のために消費される酸素が減少し、エンジン11から排出される排気に含まれる酸素の濃度は相対的に上昇する。その結果、PF22に捕集されているPMは酸化すなわち燃焼してPF22は再生されるとともに、ガス吸蔵部23に吸着されているHCやCOも酸化されガス吸蔵部23も再生される。このように、エンジン運転制御部32は、運転を停止する前にエンジン11へ供給する燃料の量を制御することにより、エンジン11から排出される排気に含まれる酸素の濃度を制御する。
次に、上記の構成による排気処理装置20の処理の流れについて説明する。
排気処理装置20は、ガス吸蔵部23に吸着されているNOxを還元するとともに、PF22に捕集されているPM、ならびにガス吸蔵部23に吸着されているHCおよびCOを酸化する。排気処理装置20は、NOxの還元によるガス吸蔵部23の再生と、PM、HCおよびCOの酸化によるPF22およびガス吸蔵部23の再生とは、異なる時期に行う。以下、NOxの還元のための手順と、PMの酸化のための手順、HCおよびCOの酸化のための手順とをそれぞれ説明する
(NOxの還元のための手順)
まず、NOxの還元のための手順について図3に基づいて説明する。
ハイブリッドシステム10が始動すると、エンジン11はハイブリッドシステム10の処理に沿って制御される(S101)。これにより、エンジン11は、必要な時期に運転される(S102)。エンジン11が運転されているとき、ECU31は、予め設定された所定のタイミングでガス吸蔵部23におけるNOxの吸着量を取得する(S103)。この場合、ECU31は、NOxセンサ35からガス吸蔵部23の出口側におけるNOxの濃度を取得する。そして、ECU31は、ガス吸蔵部23のNOxの還元が必要であるかを判断する(S104)。すなわち、ECU31は、NOxセンサ35で検出したNOxの濃度に基づき、このNOxの濃度が予め設定した上限値よりも大きいときガス吸蔵部23のNOxの還元が必要であると判断する。上述のように、ガス吸蔵部23は、吸着するNOxが増加すると、吸着性能が低下する。そのため、ガス吸蔵部23を通過するNOxが増加し、NOxセンサ35で検出するNOxの濃度は上昇する。そこで、ECU31は、NOxセンサ35で検出したNOxの濃度が上限値よりも大きいとき、ガス吸蔵部23の再生が必要、すなわちガス吸蔵部23に吸着されたNOxの還元が必要であると判断する。ここで、NOxの還元が必要であるか否かを判断する基準となる上限値は、例えばエンジン11の性能やガス吸蔵部23の性能などに応じて任意に設定することができる。
ECU31は、S104においてNOxの還元が必要であると判断すると(S104:Yes)、エンジン11が運転を停止してもよい領域であるか否かを判断する(S105)。ハイブリッドシステム10の場合、例えば車両が比較的高速で巡航しているとき、ハイブリッドシステム10はエンジン11の駆動力を利用する。そのため、このような条件であるとき、エンジン11の運転を停止するのは好ましくない。そこで、ECU31は、例えば発進加速時、減速時あるいはアイドリング時のように、ハイブリッドシステム10のエンジン11の運転を停止してもよい領域であるか否かを判断する。
ECU31は、S104においてNOxの還元が必要でないと判断したとき(S104:No)、およびS105においてエンジン11が運転を停止してもよい領域でないと判断したとき(S105:No)、S103にリターンする。一方、ECU31でS105においてエンジン11が運転を停止してもよい領域であると判断されると(S105:Yes)、エンジン運転制御部32はエンジン11の運転状態を制御する(S106)。具体的には、エンジン運転制御部32は、ガス吸蔵部23に吸着されたNOxを還元するために、エンジン11の排気に含まれる酸素の濃度を相対的に低下させる。つまり、エンジン運転制御部32は、エンジン11に供給する燃料の量を増加させる。これにより、エンジン11では燃料が不完全燃焼に近い状態となり、エンジン11の排気に含まれるHCおよびCOが増加し、排気に含まれる酸素の濃度が相対的に低下する。これにより、ガス吸蔵部23には、含まれる酸素濃度が低く、HCやCOの濃度が高い排気が供給される。この場合、エンジン運転制御部32は、燃料の供給量を変更するだけでなく、燃料をエンジン11へ噴射する時期、エンジン11へ吸入する吸気量、あるいは図示しないEGR(Exhaust Gas Recirculation)装置によりエンジン11へ還流させる排気の量などをあわせて変更してもよい。
ECU31は、S106においてエンジン運転制御部32による排気中の成分の制御が行われると、ガス吸蔵部23の環境に関する情報を取得する(S107)。ガス吸蔵部23に吸着されたNOxを還元するためには、ガス吸蔵部23の環境がNOxの還元に適した条件になければならない。すなわち、ガス吸蔵部23の温度、およびガス吸蔵部23における酸素の濃度は、NOxを還元可能な条件でなければならない。そこで、ECU31は、温度センサ34からガス吸蔵部23の温度を取得するとともに、空燃比センサ36から空燃比を取得する。空燃比センサ36で取得する空燃比は、排気通路25に設けられているガス吸蔵部23における酸素の濃度に相関する。そのため、ECU31は、空燃比センサ36で取得した排気の空燃比に基づいて、ガス吸蔵部23における酸素の濃度を取得する。
ECU31は、S107において取得したガス吸蔵部23の温度、およびガス吸蔵部23における酸素の濃度がNOxの還元に適した条件であるか否かを判断する(S108)。S108においてECU31がNOxの還元に適した条件であると判断すると(S108:Yes)、エンジン運転制御部32はエンジン11の運転を停止する(S109)。一方、S108においてECU31がNOxの還元に適した条件でないと判断すると(S108:No)、S106へリターンし、エンジン運転制御部32による排気中の成分の制御を繰り返す。
S109においてエンジン11の運転が停止されると、ECU31は、物質処理部24に通電する(S110)。これにより、物質処理部24は、プラズマを生成、あるいはマイクロ波を発生する。物質処理部24でプラズマが生成するとき、生成したプラズマはガス吸蔵部23へ供給される。また、物質処理部24で加熱のためのマイクロ波を発生するとき、発生したマイクロ波はガス吸蔵部23へ照射される。その結果、ガス吸蔵部23に吸着されたNOxは、物質処理部24で生成したプラズマまたは物質処理部24から照射されたマイクロ波によってN2に還元される。
ECU31は、S110において物質処理部24に通電した後、ガス吸蔵部23に吸着されたNOxの処理が完了したか否かを判断する(S111)。具体的には、ECU31は、温度センサ34で取得した排気通路25の温度、NOxセンサ35で取得したNOxの濃度、あるいは物質処理部24へ通電した時間などに基づいて、NOxの処理が完了したか否かを判断する。ECU31は、S111において、排気通路25の温度が予め設定された処理完了温度に到達、NOxの濃度が予め設定した下限値に到達、または物質処理部24への通電時間が予め設定した通電時間に到達すると、NOxの処理が完了したと判断する。ECU31は、NOxの処理が完了したと判断すると(S111:Yes)、S101へリターンし、S101以降の処理を繰り返す。一方、ECU31は、NOxの処理が完了していないと判断すると(S111:No)、S110へリターンし、物質処理部24への通電を継続する。
以上の手順により、ガス吸蔵部23に吸着されたNOxは還元される。
(PMの酸化のための手順)
次に、PF22に捕集されたPMの酸化の手順について図4に基づいて説明する。なお、NOxの還元のための手順と共通する処理については説明を省略する。
ハイブリッドシステム10が始動すると、エンジン11はハイブリッドシステム10の処理に沿って制御される(S201)。これにより、エンジン11は、必要な時期に運転される(S202)。エンジン11が運転されているとき、ECU31は、予め設定された所定のタイミングでPF22におけるPMの捕集量を取得する(S203)。この場合、ECU31は、差圧センサ33から排気通路25におけるPF22の入口側と出口側との圧力差を取得する。そして、ECU31は、PF22の再生すなわちPF22に捕集されたPMの酸化が必要であるかを判断する(S204)。すなわち、ECU31は、差圧センサ33で検出したPF22の入口側と出口側との圧力に基づき、この圧力差が予め設定した上限値よりも大きいときPMの酸化が必要であると判断する。多孔質のPF22は、捕集するPMが増加すると目詰まりする。そのため、PF22を通過する排気の抵抗は大きくなり、入口側と出口側との圧力差が増加する。そこで、ECU31は、差圧センサ33で検出した圧力差が上限値よりも大きいとき、PF22の再生が必要、すなわちPF22に捕集されたPMの酸化が必要であると判断する。ここで、PMの酸化が必要であるか否かを判断する基準となる上限値は、例えばエンジン11の性能やPF22の性能などに応じて任意に設定することができる。
ECU31は、S204においてPMの酸化が必要であると判断すると(S204:Yes)、エンジン11が運転を停止してもよい領域であるか否かを判断する(S205)。ECU31は、S204においてPMの酸化が必要でないと判断したとき(S204:No)、およびS205においてエンジン11が運転を停止してもよい領域でないと判断したとき(S205:No)、S203にリターンする。一方、ECU31でS205においてエンジン11が運転を停止してもよい領域であると判断されると(S205:Yes)、エンジン運転制御部32はエンジン11の運転状態を制御する(S206)。具体的には、エンジン運転制御部32は、PF22に捕集されたPMを酸化するために、エンジン11の排気に含まれる酸素の濃度を相対的に上昇させる。つまり、エンジン運転制御部32は、エンジン11に供給する燃料の量を減少させる。これにより、エンジン11では燃料が少ない希薄燃焼状態となり、エンジン11の排気に含まれる酸素の濃度が相対的に上昇する。これにより、PF22には、含まれる酸素濃度の高い排気が供給される。この場合、エンジン運転制御部32は、燃料の供給量を減少させるだけでなく、燃料の供給を停止、エンジン11へ吸入する吸気量を増大、あるいは図示しないEGR装置によるエンジン11への排気の還流を停止してもよい。
ECU31は、S206においてエンジン運転制御部32による排気中の成分の制御が行われると、PF22の環境に関する情報を取得する(S207)。PF22に捕集されたPMを酸化するためには、PF22の環境がPMの酸化に適した条件になければならない。すなわち、PF22の温度、およびPF22における酸素の濃度は、PMを酸化可能な条件でなければならない。そこで、ECU31は、温度センサ34からガス吸蔵部23の温度を取得するとともに、空燃比センサ36から空燃比を取得する。ここで、温度センサ34が検出するガス吸蔵部23の温度は、排気の温度、およびPF22の温度に相関する。そのため、ECU31は、温度センサ34で検出した温度に基づいてPF22の温度を取得する。
ECU31は、S207において取得したPF22の温度、およびPF22における酸素の濃度がPMの酸化に適した条件であるか否かを判断する(S208)。S208においてECU31がPMの酸化に適した条件であると判断すると(S208:Yes)、エンジン運転制御部32はエンジン11の運転を停止する(S209)。一方、S208においてECU31がPMの酸化に適した条件でないと判断すると(S208:No)、S206へリターンし、エンジン運転制御部32による排気中の成分の制御を繰り返す。
S209においてエンジン11の運転が停止されると、ECU31は、物質処理部24に通電する(S210)。これにより、物質処理部24で生成したプラズマまたは物質処理部24で発生したマイクロ波は、PF22側へ供給または照射される。その結果、PF22に捕集されているPMは、プラズマやマイクロ波によって燃焼し、CO2へ酸化される。ECU31は、S210において物質処理部24に通電した後、PF22に捕集されたPMの処理が完了したか否かを判断する(S211)。ECU31は、PMの処理が完了したと判断すると(S211:Yes)、S201へリターンし、S201以降の処理を繰り返す。一方、ECU31は、PMの処理が完了していないと判断すると(S211:No)、S210へリターンし、物質処理部24への通電を継続する。
以上の手順により、PF22に捕集されたPMは酸化される。
(HCおよびCOの酸化のための手順)
次に、HCおよびCOの酸化のための手順について図5に基づいて説明する。ここで、HCおよびCOは、ガス吸蔵部23に吸着されている点においてNOxの還元と共通し、酸化によって処理される点においてPMの酸化と共通する。そのため、上記のいずれかと共通する処理については、説明を省略する。
ハイブリッドシステム10が始動すると、エンジン11はハイブリッドシステム10の処理に沿って制御される(S301)。これにより、エンジン11は、必要な時期に運転される(S302)。エンジン11が運転されているとき、ECU31は、予め設定された所定のタイミングでガス吸蔵部23におけるHCおよびCOの吸着量を取得する(S303)。この場合、ECU31は、空燃比センサ36やエンジン11の燃料噴射量の積算などに基づいてHCおよびCOの吸着量を取得する。そして、ECU31は、ガス吸蔵部23のHCおよびCOの酸化が必要であるかを判断する(S304)。ECU31は、空燃比センサ36で取得した排気の空燃比、あるいはエンジン11の燃料噴射量の積算量などに基づいて、ガス吸蔵部23が再生時期にあると考えられるとき、ガス吸蔵部23のHCおよびCOの酸化が必要と判断する。
ECU31は、S304においてHCおよびCOの酸化が必要であると判断すると(S304:Yes)、エンジン11が運転を停止してもよい領域であるか否かを判断する(S305)。ECU31は、S304においてHCおよびCOの酸化が必要でないと判断したとき(S304:No)、およびS305においてエンジン11が運転を停止してもよい領域でないと判断したとき(S305:No)、S303へリターンする。一方、ECU31でS305においてエンジン11が運転を停止してもよい領域であると判断されると(S305:Yes)、エンジン運転制御部32はエンジン11の運転状態を制御する(S306)。すなわち、エンジン運転制御部32は、排気に含まれる酸素の濃度を相対的に上昇させる。
ECU31は、S306においてエンジン運転制御部32による排気中の成分の制御が行われると、ガス吸蔵部23の環境に関する情報、すなわちガス吸蔵部23における温度および酸素の濃度を取得する(S307)。ECU31は、S307においてガス吸蔵部23の温度および酸素の濃度を取得すると、取得した温度および酸素の濃度がHCおよびCOの酸化に適した条件であるか否かを判断する(S308)。S308においてECU31がHCおよびCOの酸化に適した条件であると判断すると(S308:Yes)、エンジン運転制御部32はエンジン11の運転を停止する(S309)。一方、S308においてECU31がHCおよびCOの酸化に適した条件でないと判断すると(S308:No)、S306へリターンし、エンジン運転制御部32による排気中の成分の制御を繰り返す。
S309においてエンジン11の運転が停止されると、ECU31は、物質処理部24に通電する(S310)。その結果、ガス吸蔵部23に吸着されたHCおよびCOは、物質処理部24で生成したプラズマまたは物質処理部24で発生したマイクロ波によってH2OおよびCO2に酸化される。
ECU31は、S310において物質処理部24に通電した後、ガス吸蔵部23に吸着されたHCおよびCOの処理が完了したか否かを判断する(S311)。ECU31は、HCおよびCOの処理が完了したと判断すると(S311:Yes)、S301へリターンし、S301以降の処理を繰り返す。一方、ECU31は、HCおよびCOの処理が完了していないと判断すると(S311:No)、S310へリターンし、物質処理部24への通電を継続する。
以上の手順により、ガス吸蔵部23に吸着されたHCおよびCOは酸化される。
以上説明した第1実施形態では、ガス吸蔵部23に保持されたNOx、HC、CO、ならびにPF22に保持されたPMは、エンジン11が運転を停止しているとき、バッテリ16から供給される電力を用いて酸化または還元される。このとき、PF22およびガス吸蔵部23は、NOxの還元反応またはPMやHCの酸化反応によって間接的に加熱、またはマイクロ波の誘導加熱によって部分的に加熱されるものの、例えばヒータなどによって全体が直接的に加熱されることはない。すなわち、捕集層を有するガス吸蔵部23の場合、この捕集層に吸着された物質または物質を吸着した捕集層が加熱されることはあっても、担体部を含むガス吸蔵部23の全体が加熱されることはない。このように、PF22およびガス吸蔵部23に保持されているNOxやPMなどは、物質処理部24によって電気的に酸化または還元され、大気中へ排出可能な成分に処理される。これにより、第1実施形態では、PMやHCなどの酸化またはNOxの還元に必要なエネルギーは低減される。したがって、燃費の悪化を招くことなく、エンジン11から排出される特定物質を処理することができる。
また、第1実施形態では、酸素濃度制御部30は、エンジン11から排出される排気に含まれる酸素の濃度を制御する。PF22やガス吸蔵部23に保持されている各種の物質は、排気など周囲の酸素の濃度が低いとき還元され、酸素の濃度が高いとき酸化される。そのため、排気に含まれる酸素の濃度を制御することにより、PF22やガス吸蔵部23に保持されている各種の物質は、酸化または還元のいずれかが選択的に行われる。したがって、PF22やガス吸蔵部23に保持されている物質に応じて選択的に処理することができる。
このとき、酸素濃度制御部30は、エンジン11の運転停止前に、エンジン11における燃料の燃焼によって排気中の酸素の濃度を制御する。エンジン11において燃料を完全燃焼または不完全燃焼させたり、空燃比を変更することにより、排気に含まれる酸素の濃度が変化し、排気に含まれる酸化剤である酸素や還元剤であるHCやCOの濃度は変化する。そのため、エンジン11が運転を停止する直前に、エンジン11に提供する燃料や空気の量を調整することにより、PF22およびガス吸蔵部23に供給される排気の酸素濃度が変化する。したがって、PF22およびガス吸蔵部23に保持されている各種の物質に応じて選択的に処理することができる。
さらに、第1実施形態では、物質処理部24は、バッテリ16から供給された電力によってプラズマを生成してPF22もしくはガス吸蔵部23へ供給、またはマイクロ波を発生してPF22もしくはガス吸蔵部23へ照射する。これにより、PF22およびガス吸蔵部23は全体が直接的に加熱されることなく、保持されている各種の物質が処理される。したがって、燃費の悪化を招くことなく、各種の物質を処理することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態による排気処理装置を図6に示す。
第2実施形態の排気処理装置20の場合、酸素濃度制御部30は、酸化剤添加部41および還元剤添加部42を有している。酸化剤添加部41および還元剤添加部42は、いずれもECU31と電気的に接続している。これにより、酸化剤添加部41は、ECU31から出力される電気信号にしたがって、排気通路25に酸化剤を添加する。同様に、還元剤添加部42は、ECU31から出力される電気信号にしたがって、排気通路25に還元剤を添加する。
酸化剤添加部41は、排気通路25における排気の流れ方向においてPF22の上流側に設けられている。これにより、酸化剤添加部41から添加された酸化剤は、PF22へ供給される。その結果、PF22に捕集されているPMは、添加された酸化剤によって酸化される。また、酸化剤添加部41から添加された酸化剤は、PF22を通過することにより、ガス吸蔵部23にも供給される。その結果、ガス吸蔵部23に吸着されているHCやCOなども、添加された酸化剤によって酸化される。
還元剤添加部42は、排気通路25における排気の流れ方向においてガス吸蔵部23の上流側に設けられている。これにより、還元剤添加部42から添加された還元剤は、ガス吸蔵部23へ供給される。その結果、ガス吸蔵部23に吸着されているNOxは、添加された還元剤によって還元される。なお、単一の添加部により、酸化剤および還元剤を選択的に添加する構成としてもよい。
酸化剤添加部41は、酸化剤として例えば空気を添加する。空気に含まれている酸素は、酸化剤として機能する。酸化剤添加部41は、空気の他にも、オゾンを酸化剤として添加してもよい。この場合、オゾンは、バッテリ16からの電力によって図示しないオゾン生成部で生成される。また、還元剤添加部42は、還元剤として例えばエンジン11の燃料やアンモニアなどを添加する。還元剤添加部42は、燃料の他にも、水素、HC、CO、アルコール類、あるいはアルデヒド類を還元剤として添加してもよい。この場合、水素、HC、CO、アルコール類あるいはアルデヒド類は、例えば排気管部材21に設置した図示しない燃料改質装置を用いて燃料から生成される。なお、酸化剤添加部41は、例えばバッテリ16の電力を用いて燃料を供給することなくエンジン11を空転させて、排気通路25に空気を供給する構成としてもよい。
以上説明した第2実施形態では、酸素濃度制御部30は、酸化剤添加部41および還元剤添加部42を有している。これにより、エンジン11が運転を停止しているときであっても、PF22およびガス吸蔵部23には酸化剤または還元剤が供給される。したがって、エンジン11の運転によって排気に含まれる酸素の濃度を制御することなく、PF22またはガス吸蔵部23に保持されている各物質を選択的に処理することができる。
(その他の実施形態)
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
例えばPF22は、多孔性のセラミックスで形成する例について説明した。しかし、PF22は、多孔質による吸着によるPMの捕集に代えて、PMを帯電させて静電的に捕集する構成としてもよい。
図面中、10はハイブリッドシステム、11はエンジン(内燃機関)、12は電動モータ、16はバッテリ(電源)、20は排気処理装置、21は排気管部材、22はPF(特定物質保持部材)、23はガス吸蔵部(特定物質保持部材)、24は物質処理部(特定物質処理手段)、25は排気通路、30は酸素濃度制御部(酸素濃度制御手段)、41は酸化剤添加部、42は還元剤添加部を示す。

Claims (7)

  1. 内燃機関および電動モータを備えるハイブリッドシステムの排気処理装置であって、
    前記内燃機関の排気通路を形成する排気管部材と、
    前記排気管部材が形成する前記排気通路に設けられ、前記内燃機関の排気に含まれる特定物質を保持する特定物質保持部材と、
    前記内燃機関が運転を停止しているとき、前記電動モータの電源から供給される電力を用いて、電力で前記特定物質保持部材を加熱することなく前記特定物質保持部材に保持された前記特定物質を酸化または還元して大気中へ排出可能な成分に処理する特定物質処理手段と、
    を備える排気処理装置。
  2. 前記排気通路の排気に含まれる酸素の濃度を制御する酸素濃度制御手段をさらに備える請求項1記載の排気処理装置。
  3. 前記酸素濃度制御手段は、前記内燃機関の運転停止前に、前記内燃機関における燃料の燃焼によって排気中の酸素の濃度を制御する請求項2記載の排気処理装置。
  4. 前記酸素濃度制御手段は、前記特定物質保持部材に酸化剤を添加する酸化剤添加部、または前記特定物質保持部材に還元剤を添加する還元剤添加部の少なくともいずれか一方を有する請求項2記載の排気処理装置。
  5. 前記特定物質処理手段は、プラズマを生成するプラズマ生成手段である請求項1から4のいずれか一項記載の排気処理装置。
  6. 前記特定物質処理手段は、マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段である請求項1から4のいずれか一項記載の排気処理装置。
  7. 前記特定物質保持部材は、前記特定物質を捕集する捕集層と、表面に前記捕集層が形成されている担体部とを有し、
    前記マイクロ波発生手段は、前記特定物質が捕集された前記捕集層を加熱する請求項6記載の排気処理装置。
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