JP2012153554A - ポリマーセメント組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工時の作業性を阻害することのない流動性を有し、高強度・高靱性が付与されたポリマーセメント組成物を提供する。
【解決手段】セメント、水、骨材、ポリマー、および特定の剤を含む集束剤によって集束された繊維を含有してなるポリマーセメント組成物であって、下記要件を満足するポリマーセメント組成物。
a)セメント100質量部に対し、ポリマー1〜20質量部配合されていること。
b)集束された繊維を構成する繊維の単糸の繊度が0.5〜100dtexであること。
c)集束された繊維が無撚もしくは撚り係数が0より大きく3以下の範囲内で撚り掛けされていること。
d)集束された繊維の直径が0.05〜1.0mm、かつ長さが1〜50mmであること。
e)集束剤に含まれる特定の剤の付着量が集束繊維全重量に対して、3〜30重量%であること。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリマーセメント組成物に関し、特に、塩害、凍害、中性化、アルカリ骨材反応などによる種々のコンクリート構造物劣化部に充填して補修する用途に好適な、ポリマーセメント組成物に関するものである。
従来から、コンクリート構造物の柱、床、壁、及び梁等に対して、その断面の劣化部分のかぶり部を除去し、鉄筋を露出させ、その除去部分に、短繊維補強セメント系複合材料を、吹き付けたり、塗り付ける補修工法が採用されている。
特開2002−193653号公報(特許文献1参照)では、ポリビニルアルコール短繊維をモルタルに混合した引張、曲げ靭性の高い吹き付け材料が提案されている。しかしながら、この材料では、必要性能を発現させるために、短繊維混入量を高くする必要があり、よって均一な繊維の分散を得るためには攪拌力の強い強制練りミキサーの使用や、短繊維の混合方法が煩雑であるという問題があった。
特開2004−315251号公報(特許文献2参照)では、特定の高い引張強度等を有する有機短繊維を使用し、比較的低い繊維混入率で高い強度及び靭性が付与されたセメント複合体を得ている。低い繊維混入率のため、特殊な混合ミキサーを使用しなくても製造が可能となったが、均一な繊維分散を得る目的で、繊維の添加手順が規定されるため、製造方法が煩雑となり、製造手順の違いによりモルタルの物性に影響を及ぼす可能性がある。
また、従来のセメント複合体においては、上記短繊維の力学性能が低いため、高い強度を得るためには、3容積%以上の繊維混入率が必要であり、多量の繊維を均一に分散させるためには、増粘剤の投与、攪拌力の強い特殊ミキサーの使用、さらには、練り混ぜ水に予め繊維を均一に分散させてからセメント、砂と練り混ぜるといった複雑な製造工程が必要であった。また、高強度且つ高靱性のセメント複合体とするため、モルタルの強度が高くなると、その強力に繊維が対応しきれず、繊維自身の引張強度が限界に達し、モルタル破断面で繊維も破断するため、高い靱性を得ることが困難であった。
そこで、このような問題点を解決したポリマーセメント組成物の開発が望まれていた。
特開2002−193653号公報 特開2004−315251号公報
従って、本発明の目的は、上記問題点を解決し、現場での製造が容易であって、施工時の作業性を阻害することのない流動性を有し、高強度・高靱性が付与されたポリマーセメント組成物を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の配合組成、物質、および特定の集束剤によって集束された繊維を組み合わせることで、優れた流動性を有し、高強力、高靱性が付与されたポリマーセメント組成物が得られることを見出した。より詳しくは、集束された繊維がポリマーセメントモルタルまたはポリマーセメントコンクリート中で混練される時、その集束状態を維持するには、使用する集束剤の強度が高くかつ靱性を持ち、そして集束された繊維が所定の繊維径、繊維長であることが重要であること、また、セメントモルタルまたはコンクリートと集束された繊維との界面付着力を大きいものにすることが必要で、集束剤の分子構造内に特定の親水性の修飾基を含有していれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、
セメント、水、骨材、ポリマー、およびカルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂を含む集束剤によって集束された繊維を含有してなるポリマーセメント組成物であって、下記要件を満足することを特徴とするポリマーセメント組成物。
a)セメント100質量部に対し、ポリマー1〜20質量部配合されていること。
b)集束された繊維を構成する繊維の単糸の繊度が0.5〜100dtexであること。
c)集束された繊維が無撚もしくは撚り係数が0より大きく3以下の範囲内で撚り掛けされていること。
d)集束された繊維の直径が0.05〜1.0mm、かつ長さが1〜50mmであること。
e)集束剤に含まれるカルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂の付着量が集束された繊維全重量に対して、固形分比で3〜30重量%付与されていること。
好ましくは、集束された繊維を構成する繊維の引張強度が2500MPa以上、引張弾性率が50GPa以上、破断伸度が3〜8%範囲内、かつ繊維の密度が1.0g/cm以上であるポリマーセメント組成物、また集束された繊維を構成する繊維がポリパラフェニレン・テレフタラアミド繊維、またはコポリパラフェニレン・3.4’オキシジフェニレン・テレフタラアミド繊維であるポリマーセメント組成物、
が提供される。
本発明のポリマーセメント組成物は、現場での製造が容易であって、施工時の作業性を阻害することのない流動性を有し、高い曲げ強度を有し、且つ高い靱性を有している。
本発明を以下の好適例により説明するが、これらに限定されるものではない。
一般的にポリマーセメントとは、結合材にセメントとポリマーを用いたセメント系複合材料をいい、組成物がセメント、水、およびポリマーであるときはポリマーセメントペーストと称し、セメント、水、ポリマー、および細骨材であるときはポリマーセメントモルタルと称し、セメント、水、ポリマー、細骨材、および粗骨材であるときはポリマーセメントコンクリートと称し、ポリマーセメント組成物に水が含まれないものをプレミクスポリマーセメントと称するものである。
本発明のポリマーセメント組成物は、セメント、水、ポリマー、骨材、およびカルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂からなる集束剤によって集束された繊維を含有してなるポリマーセメント組成物であって、セメント100質量部に対し、ポリマー1〜20質量部配合されているポリマーセメント組成物である。
本発明のポリマーセメント組成物に用いるセメントとしては、現場の施工条件等を考慮して選定することができ、特に限定されず、例えば普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメントや、これらの各種ポルトランドセメントにフライアッシュや高炉スラグなどを混合した高炉セメント等の各種混合セメント、速硬セメント等を、単独または2種以上で用いることができる。
また、該セメントには、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、シリカヒューム、石灰石粉末、石英粉末、二水石膏、半水石膏、無水石膏、生石灰系膨張材、カルシウムサルフォアルミネート系膨張材などの公知の混和材を添加することができる。その配合割合は、特に限定されず、適宜設計することができる。
また、本発明のポリマーセメント組成物に使用するポリマーとしては、ポリアクリル酸エステル、スチレンブタジエン、エチレン酢酸ビニル、酢酸ビニル/バーサック酸ビニルエステル、酢酸ビニル/バーサック酸ビニルエステル/アクリル酸エステル等の樹脂が挙げられ、これらの中から適宜、選択して単独、または1種以上を混合して使用することができる。その中でも、ポリアクリル酸エステルはセメント材料との接着性が高いので好ましい。また、該ポリマーは、その使用形態については限定されない。従って、例えばディスパージョン状態となったものを現場において施工直前に混合するものや、該ポリマーを再乳化型の粉末として予めセメント等と混合しておき、水を添加して混練する際にディスパージョン状態となるものなど、いずれの形態でも使用することができる。
該ポリマーの配合割合は、セメント100質量部に対して、1〜20質量部となるようにすることが好ましい。1質量部未満であれば、コンクリートとの付着性能、乾燥収縮抑制性能が十分に発揮できず、20質量部を超えるとコストアップになるとともに、モルタル練上り直後、いわゆる、フレッシュ時の流動性が確保できない場合がある。好ましくは2〜15質量部、更に好ましくは3〜10質量部であることが望ましい。
本発明のポリマーセメント組成物に使用する骨材としては、川砂、海砂、山砂、砕砂、3〜8号珪砂、石灰石、及びスラグ細骨材等の細骨材のみや、用途の要求特性に応じて、川砂利、砕石、及び人工骨材等の粗骨材を混合使用することができる。高物性を発現させるためには、微細な粉や粗い骨材を含まない粒度調整した珪砂や石灰石等の細骨材のみを用いるほうが好ましい。さらに、所望の特性のセメント硬化体を得るためには、その粒度構成や配合割合にも好適な範囲があり、骨材の粒度は4mm以下のものが好ましく、1.2mm未満のものが40〜75%で、1.2〜4mmのものが60〜25%である混合物がより好ましく、1.2mm未満のものが55〜70%で、1.2〜4mmのものが45〜30%である混合物が最も好ましい。最大粒度が4mmを超えると流動性や充填性が不足し、1.2〜4mmのものが25%未満では耐久性に劣る場合があり、60%を超えると必要な早期強度が得られない場合がある。
骨材の配合割合は、上記セメント100質量部に対して、50〜400質量部、好ましくは100〜300質量部とすることが望ましい。これは、かかる配合比で細骨材を混合することより、作業性が良く、実用的な強度発現性を有し、実用上問題のない硬化収縮を有する補修材料となるからである。細骨材がセメントに対して50質量部未満では、乾燥収縮や水和熱によるひび割れが発生するおそれがあり、また、400質量部を超えると、充分な流動性を確保できず、強度発現性にも支障の出るおそれがある。
本発明のポリマーセメント組成物に使用する集束剤で集束された繊維(以下、集束繊維と呼ぶ場合がある)はポリマーセメント組成物の補強用材料としての効果を表す。
上記集束繊維を構成する繊維は、高強力、高弾性率、且つ破断伸度と密度が適度な大きさであることが必要であり、具体的には、該繊維の引張強度が2500MPa以上、引張弾性率が50GPa以上、該繊維の破断伸度が3〜8%範囲内であり、且つ密度が1g/cm以上であることが好ましい。
上記集束繊維を構成する繊維の引張強度が2500MPa未満、または引張弾性率が50GPa未満であると、ポリマーセメントモルタルまたはポリマーコンクリートに荷重がかかった場合、その成形物の曲げ強度が低下し繊維が破断してその衝撃を十分に吸収できず補強用効果はない。繊維の引張強度は好ましくは3000MPa以上、引張弾性率は60GPa以上である。
また、上記集束繊維を構成する繊維の破断伸度が3%未満ではポリマーセメントモルタルまたはポリマーコンクリートの靱性が十分ではない場合がある。また、破断伸度が8%を超えると母材であるポリマーセメントモルタルまたはポリマーコンクリートとの伸度差が大きくなりすぎ、成形物破断面近辺での界面接着部で部分的な剥離が生じ易くなって補強効果を充分に発現できなくなる。
上記集束繊維を構成する繊維の密度が1g/cm未満の場合、練り混ぜ水と共に混ぜた場合に繊維が浮いてしまい、所定の分散性が得られず、セメントモルタルまたはコンクリートと繊維が分離したり、その流動性が低下する恐れがある。
上記集束繊維を構成する繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、ポリベンズオキサゾール(PBO)繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、ポリケトン繊維、セルロース繊維、パルプ繊維等の有機繊維等を挙げることができ、これらの一種を、又は二種以上を組み合わせて、使用することができる。なかでもポリパラフェニレンテレフタラミドやコポリパラフェニレン・3,4’オキシジフェニレン・テレフタラミド等のパラ型アラミドからなる繊維が他の繊維に比べて補強効果が大きいので好ましく、特にコポリパラフェニレン・3,4’オキシジフェニレン・テレフタラミド短繊維は、高温高圧下強アルカリ性の雰囲気中に長時間保持してもその機械的特性の劣化が小さいので、高温高圧下での蒸気養生、例えば180℃、圧力約10Kg/cmの飽和水蒸気による条件下においても高い強力保持率を有するので好ましい。
上記集束繊維を構成する繊維の単糸繊度は0.5〜100dtexであることが望ましい。その単糸の繊度が0.5dtex未満であると、単糸を引き揃えることが困難になり、引き揃えが不十分であると繊維の有する機械的性能が十分に活用できなくなる。また、単糸間で集束剤の付着斑が生じやすく、所定の集束性が得られないことがあり、特に、単糸の本数を多くすると、この傾向は顕著になる。一方、単糸の繊度が100dtexを超える場合、単糸同士の接着面積が少なくなり、集束剤による集束が維持しにくくなり、本発明の目的が達成されなくなる。より好ましくは、集束される繊維の繊度は、0.6〜80dtex、さらに好ましくは0.7〜60dtexであることが良い。
本発明のポリマーセメント組成物で用いられる集束繊維を構成する繊維は無撚もしくは撚り係数が0より大きく3以下の範囲内で撚り掛けされていることが好ましい。撚り係数が3を超えて撚り掛けすると、引張ったときに単糸同士による繊維軸方向に垂直な力がよりかかるようになり、屈曲に弱い繊維では強度が低下する。また、集束剤の均一な含浸性が損われたり、撚り縮みによって伸度が増加し、ポリマーセメントモルタルまたはポリマーコンクリートの補強性が損われることがある。より好ましくは撚り係数が0より大きく2以下の範囲内で撚り掛けされていることがよく、集束剤で集束されたとき補強材としての一体化が高まり、ポリマーセメントモルタルまたはポリマーコンクリート中で混練されても集束状態を維持し、材料の流動性、施工性を確保することができる。
ここで撚り係数とは、単位長さ当りの撚り数と繊維繊度の平方根の積で示されるものであり、ASTM D885に記載されているアラミド繊維に関する次式;撚り係数={撚り数(回/m)×√繊維繊度(dtex)}/1055で規定された値である。
次に、集束繊維の直径は0.05〜1.0mm、かつ長さは1〜50mmであることが繊維混入による補強効果、即ちヒビ割れ抑制、高曲げ強度・高曲げ靱性付与の観点から好ましい。集束繊維の直径が0.05mm未満、または長さが50mmを超える場合、セメントモルタルまたはコンクリート中で混練された際に、繊維に剪断力がかかり、集束剤による集束を維持できず、集束が解けて単繊維にばらけてしまい材料の流動性が損われてしまう。一方、集束繊維の長さが1mm未満、または直径が1.0mmを超えると繊維(補強材料)とポリマーセメントモルタルまたはポリマーコンクリートとの接触総表面積が小さく十分な補強効果が得られない。より好ましくは、集束繊維の直径は0.1〜0.8mm、かつ長さは5〜30mmであることが良い。
また、本発明のポリマーセメント組成物の繊維混入率は目的に応じて選定することができ、0.01〜10.0容積%の範囲で使用することが好ましい。該繊維混入率が0.01容積%未満ではヒビ割れ抑制や強度、靱性付与が十分ではなく、一方10.0容積%を超えると、繊維同士が絡まり繊維の塊りが生じたり、繊維の分散が不完全となり、セメントモルタルまたはコンクリートのフレッシュ時の流動性が損なわれ、施工時の作業性を阻害するだけではなく、繊維混入率に見合う補強効果や靭性改善効果が得られなくなるので好ましくない。特に、該繊維混入率は、0.05〜5.0容積%であることが好ましい。
ここで、本発明における繊維混入率(Vf:fiber volume fraction)は、次式で表される割合(容積%)である。
Vf=(V1/V2)×100 式(1)
[式中、V1は繊維を含有するセメント成形体の単位体積(1,000リットル=1m)中に混入された繊維の容積(リットル)を示し、V2はセメント成形体の単位容積(1,000リットル=1m)を示す]
一方、集束繊維に用いる集束剤としてはカルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂であることが肝要である。カルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂は接着剤や塗料として一般市場で販売されているものでよいが、樹脂の高強度、高靱性を得るには該エポキシ樹脂の分子量は10000以上であることが好ましい。好ましい具体例としてはビスフェノールA型樹脂とメチルメタクリレートまたはエチルメタクリレートの単体もしくは共重合体を反応させて得られる変性エポキシ樹脂が挙げられる。カルボキシル基を含有するアクリル変性されたエポキシ樹脂を繊維の集束剤に用いる場合、ポリマーセメント組成物のポリマーとして汎用されているポリアクリル酸エステル系化合物と親和性が高く、繊維とポリマーセメント組成物との親和性があがり、硬化後の機械物性が向上するので好ましい。
また該集束剤は集束加工処理の利便性から水系乳化溶液であることが望ましい。
また、該集束剤には、強度や靱性を向上させたり、耐熱性や耐薬品性を付与することを目的として、メラミン樹脂やフェノール樹脂、ブロックドイソシアネートなどの公知の硬化剤を添加することができる。その配合割合は特に限定されず、適宜設計することができるが、固形分量でカルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂が50%未満にならないことが好ましい。
繊維全重量に対して集束剤に含まれる該カルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂の付着量が固形分比で3〜30重量%繊維に付与されていることが望ましい。3重量%未満の場合、ポリマーセメントモルタルまたはポリマーコンクリートとの混練で、繊維に剪断力がかかったときに、集束剤による繊維の集束を維持できず、集束が解けて単繊維にばらけて材料の流動性を損ってしまう。一方、30重量%を超える場合は、集束繊維中の集束剤の量が多くなり、見掛け繊度の増大により集束繊維の引張強度が低下することになり、繊維の強度が十分に利用されなくなる。より好ましくは、5.0〜25.0重量%、さらに好ましくは7.0〜20.0重量%の範囲で付着されるのが良い。
上記集束剤を付着させる方法としては、単繊維が集まったマルチフィラメント長繊維、さらにはそれを複数本に引き揃えた形状のものやトウ状長繊維を、ボビンやビームクリールから連続的に送繊されるようにして、該集束剤の入った漕の中で含浸させる方法やローラータッチ法によって付着させる方法、スプレー方式により該集束剤を噴霧して付着させる方法などが挙げられるが、繊維に均一に付着させるためには該集束剤の入った漕の中で含浸させる方法が好ましく、次いで絞りロールで一定の付着量に調整すればよい。
そして該集束剤を付与した後には、熱処理を施すことが好ましく、装置としては特に限定されるものではなく、接触型のホットローラー等を用いることができるが、非接触型の熱風乾燥炉を用いると該集束剤による装置への付着や汚れがなく作業しやすい。また、この時の処理温度としては105〜300℃程度、特に120〜250℃程度で乾燥することが好ましい。次いで、得られたトウ状繊維物を公知の切断機によって所定の繊維長になるように切断すればよい。なお、該処理剤の付着量は、上記のようにして付着させた後、乾燥処理を行ってもその付着量はほとんど変化しない。
本発明のポリマーセメント組成物においては、上記材料のほかに、AE減水剤、高性能AE減水剤、凝結遅延剤、硬化促進剤、増粘剤、消泡剤、発泡剤、防錆剤、防凍剤、粘土鉱物系チクソ性付与材、着色剤、保水剤等の添加剤を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することができる。
本発明のポリマーセメント組成物は、それぞれの材料を施工時に混合しても、予め一部を混合してもかまわないが、予め粉末成分を混合した後、水と混合することが施工現場での計量手間や計量ミスをなくす点で好ましい。混合は通常使用されるミキサーであればよく、特に限定されるものではないが、羽根型か、もしくはオムニミキサーが好適であり、繊維プレミクスのポリマーセメントモルタル粉体に所定量の水を投入するだけで調合製造が可能となり、これまでと同等の高い曲げ靭性能が得られるものである。
更に、本発明のポリマーセメント組成物の練り混ぜ水量は、通常、セメント材料100質量部に対し、水を25〜55質量部混合、好ましくは30〜50質量部混合される。
使用する水は、セメント等の硬化に悪影響を及ぼす成分を含有していなければ、水道水や地下水、河川水等の水を用いることができ、例えば、「JIS A 5308 付属書9 レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水」に適合するものが好ましい。
本発明のポリマーセメント組成物を用いたモルタルやコンクリートは、建築・土木分野での施工に有用であり、例えば、コンクリート建造物等のコンクリートやモルタル部の一部を除去、はつりとった後に、必要に応じて鉄筋の錆びを落とし、必要な厚さの当該モルタルを用いて施工することで、その建造物に十分な表面強度と付着性とを付与することができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
なお、実施例における各種の評価は、次のようにして測定した。
(1)繊維長、繊度
JIS−L−1015に準拠して測定した。
(2)繊維引張強度、弾性率、破断伸度
ASTM D885に準拠して測定した。
(3)集束剤で集束された繊維の集束性
普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント株式会社製)、骨材(5号珪砂)水道水、ポリアクリル酸エステル系ポリマーディスパージョン(ライオン株式会社製、タフエース)、及び集束剤で集束された繊維を、モルタルミキサー(株マルイ製、MIC−362型、容量:5L)を用いて140rpmの撹拌速度で約3分間混練し、ポリマーセメントモルタルを得た。次いで、得られたポリマーセメントモルタルを少量すくい取り、水洗して抜き取った集束剤で集束された繊維を目視で観察して、このときの繊維が集束剤で覆われており、単糸のバラケがないときは集束性良好とし、繊維の端部や中央部で集束剤が脱落してばらけていたり、単糸間にセメントが付着していれば、集束性不良と判断した。
(4)集束された繊維の直径、長さ
直径:集束された繊維の切断断面を走査型電子顕微鏡で撮影し、切断面の外周線に囲まれた面積(断面内に空隙がある場合にはその外周線に囲まれる面積)を測定し、その断面形状を円形と仮定してその直径を算出する。20ケ測定し平均値を用いた。
長さ:走査型電子顕微鏡で撮影し長さを測定した。
(5)ポリマーセメント組成物の流動性
次いで、水平に配置した50cm角のアルミ板にスランプコーン(高さ15cm、下面内径10cm、上面内径5cmの内側がくり貫かれた円錐柱)に(3)で得られたポリマーセメントモルタルを摺り切りで注ぎ入れ、スランプコーンをゆっくり垂直に引き上げる。このときポリマーセメントモルタルはアルミ板上に円形に広がるが、このときの広がった円形の直径、または円形が歪んでいる場合は最短径と最長径の相加平均をフロー値する。このフロー値が200mm以上であれば、ポリマーセメントモルタルは流動性が高く、施工性が良好とし、200mm未満であれば流動性が低く、施工性が不良と判断する。ただし、最長径は最短径の1〜2倍の範囲内とし、2倍を超えると測定不能、施工性は不良と判断する。
(6)ポリマーセメント組成物曲げ強度、および曲げ強度エネルギー測定方法
幅40mm×高さ40mm×長さ160mmの型枠に、得られたポリマーセメントモルタルを打設し、20℃、90%RHで材齢28日まで養生して、供試体を製造した。上記供試体を、「JIS−R−5201」に準じて3点曲げ測定した。すなわち、10トン用引張圧縮試験機(TOYO BALDWIN社製、UNIVERSAL TESTING INSTRUMENT MODEL UTM 10t)を用い、支点間距離10cmの中心を2mm/分の速度で圧縮し、応力の最高点より曲げ強度を求めた。また、曲げ応力−歪みの関係から供試体の破壊に必要な破壊エネルギーを算出し、曲げ強度12N/mm以上で且つ破壊エネルギー10kN/mm以上を良好とし、曲げ強度12N/mmまたは破壊エネルギー10kN/mm以下を不良とした。
[実施例1]
補強用材料となる繊維として、アラミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製「テクノーラ」、密度1.39g/cm、単糸繊度1.7dtex、引張強力3410MPa、引張弾性率74GPa、破断伸度4.5%、267フィラメント)を用い、公知の撚糸機を用いて該繊維に撚り係数が1となるように撚りをかけ、カルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(DIC株製 ディックファインEN)を含む固形分重量20%の集束剤溶液中に浸漬した後、温度200℃で乾燥させ、繊維に対する樹脂付着重量が10%、集束繊維の直径が0.25mmとなるように剤処理し、該集束繊維を15mmに切断し補強用材料とした。
表1に示す繊維配合割合となるようにポリマーセメントモルタル成形体を調整し、補強材繊維の集束性、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
[実施例2〜11、比較例2〜3、9〜15]
実施例1において、ポリマーセメント組成物の配合割合、繊維の容積混入率、繊維種類、密度、単糸繊度、繊維の撚り係数、集束剤の付着量、集束された繊維の直径(補強材直径)、および長さ(補強材長さ)を表1及び表2に示す通り変更してポリマーセメントモルタルを調整し、補強材繊維の集束性、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
[実施例12]
実施例1において、集束剤で集束された繊維を、アラミド繊維(帝人アラミド株式会社製「トワロン」)に変更する以外は同様にして、ポリマーセメントモルタルを調整し、繊維の集束性、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
[比較例1]
表2に示すように繊維を配合しないでポリマーセメントモルタル成形体を調整し、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
[比較例4]
実施例1において、繊維を集束剤で集束させないで、表2に示すようにポリマーセメントモルタル成形体を調整し、繊維の集束性、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
[比較例5]
実施例1において、繊維を集束させるための集束剤をビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株製 JER)に変更して、表2のように集束された繊維を作製し、ポリマーセメントモルタル成形体を調整し、繊維の集束性、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
[比較例6]
実施例1において、繊維を集束させるための集束剤をウレタン変性エポキシ樹脂(アデカ株製 アデカレジンEPU)に変更して、表2のように補強用繊維を作製し、ポリマーセメントモルタル成形体を調整し、繊維の集束性、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
[比較例7]
実施例1において、繊維を集束させるための集束剤をメラミン樹脂(DIC株製 ベッカミン)に変更して、表2のように補強用繊維を作製し、ポリマーセメントモルタル成形体を調整し、補強材繊維の集束性、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
[比較例8]
実施例1において、繊維を集束させるための集束剤をPVA樹脂(日本合成化学株製 エコマティ)に変更して、表2のように補強用繊維を作製し、ポリマーセメントモルタル成形体を調整し、補強材繊維の集束性、ポリマーセメントモルタルの流動性、ポリマーセメントモルタル成形物の曲げ強度、および曲げ破壊エネルギーを評価し、結果を表3に示す。
本発明のポリマーセメント組成物は施工時の作業性を阻害することのない流動性を有し、該ポリマーセメント組成物中の繊維は均一に分散している。また得られた供試体は、作用応力が増加しても急激な繊維の破断は生じず、曲げ応力も低下することがなく、載荷終了間際まで、ひずみ硬化現象が現れることが認められた。また、三点曲げ試験において、曲げ応力が12N/mm、破壊エネルギー10kN/mm以上であることが明らかである。
Figure 2012153554
Figure 2012153554
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本発明のポリマーセメント組成物は、現場での製造が容易であって、施工時の作業性を阻害することのない流動性を有し、高強度・高靱性が付与されているため、種々のコンクリート構造物劣化部の補修、または鉄筋コンクリート構造物からなる橋脚の耐震補強や道路床版の下面増厚等の補強にも好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. セメント、水、骨材、ポリマー、およびカルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂を含む集束剤によって集束された繊維を含有してなるポリマーセメント組成物であって、下記要件を満足することを特徴とするポリマーセメント組成物。
    a)セメント100質量部に対し、ポリマー1〜20質量部配合されていること。
    b)集束された繊維を構成する繊維の単糸の繊度が0.5〜100dtexであること。
    c)集束された繊維が無撚もしくは撚り係数が0より大きく3以下の範囲内で撚り掛けされていること。
    d)集束された繊維の直径が0.05〜1.0mm、かつ長さが1〜50mmであること。
    e)集束剤に含まれるカルボキシル基を含有するアクリル変性エポキシ樹脂の付着量が集束された繊維全重量に対して、固形分比で3〜30重量%付与されていること。
  2. 集束された繊維を構成する繊維の引張強度が2500MPa以上、引張弾性率が50GPa以上、破断伸度が3〜8%範囲内、かつ繊維の密度が1.0g/cm以上である請求項1記載のポリマーセメント組成物。
  3. 集束された繊維を構成する繊維がポリパラフェニレン・テレフタラアミド繊維、またはコポリパラフェニレン・3.4’オキシジフェニレン・テレフタラアミド繊維である請求項1〜2いずれかに記載のポリマーセメント組成物。
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