JP2012153365A - 車両用座席 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用座席は、シートバック14に取付けられて、傾動支点軸を支点にシートバック14と一体に回動(矢印g1の方向)する爪部141と、爪部141の回動で弾かれる先端142が爪部141の軌跡143に沿って円弧状に配列されて、且つ、シートバック14が所定の傾き角度θgに向けて、シートバック14が接近するのに伴い、音がだんだん高音になってシートバック14が所定の傾き角度のときに弾いた音が最も高音になるように、先端142を有する歯145を複数配列している振動音源部146と、を備えている。振動音源部146は、一方側、他方側に向けてだんだん低音になるように複数の歯145が配置されている。
【選択図】図15
Description
図16は、従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来のリクライニング装置201は、背もたれ202の下部を支持している揺動アーム203が座部204に枢軸205で傾動角度調節可能に取付けられ、揺動アーム203に取付けられたオルゴールのピン206で揺動アーム203に対向する保持プレートに取付けられたオルゴールの音響板を弾くので、オルゴールの発する所望の音で背もたれ202の傾動角度を容易に認識することができるというものである。
例えば、背もたれ202の傾動角度が他者によって変更され、背もたれ202が後に倒れ過ぎている場合に、本人がリクライニング装置の操作レバーを引くと、リクライニング装置のロックは解除されると同時に、背もたれ202は、比較的高速で起き上がってくる。そして、オルゴールの所定の音を聞いてから操作レバーを戻すと、所望の傾動角度を過ぎてしまう場合がある。過ぎた場合は、1段階毎に操作レバーを小刻みに操作しつつ、オルゴールの音を確認しながら押し戻す必要があり、背もたれ202の傾動角度を調節し難いという問題がある。
逆に、起き過ぎを心配すると、操作レバーを小刻みに操作しつつ、一音毎に背もたれ202を起こす必要があり、背もたれ202の傾動角度を調節し難いという問題がある。
さらに、揺動アーム203に対向するオルゴールの音響板によって、座席の左右方向の大きさが大きくなるという問題がある。
図1は、本発明の車両用座席(参考例1)の概要説明図である。
車両用座席11は、車両12の運転席に配置された座席であり、第2シート部材であるところのシートバック14の傾き角度βを手動で調節できるものである。
なお、前倒4段階及び後倒6段階は、抵抗装置(参考例1)24と一致する。
抵抗装置(参考例1)24は、シートクッションフレーム18の左脚部31の後上部32に固定している第1抵抗機構33と、シートバックフレーム22の左枠部35(図4参照)の下部36に固定している第2抵抗機構37と、からなる。
図4は、本発明の車両用座席が備える抵抗装置(参考例1)の分解図である。
第1抵抗機構33は、後上部32に傾動支点軸41が取付けられ、傾動支点軸41から所定距離だけ下方に離して後上部32に基準軸42が取付けられ、傾動支点軸41に第1カラー43、第2カラー44及び抵抗部材45が順に嵌められ、傾動支点軸41にナット46が所定トルクでねじ込まれ、基準軸42に抵抗部材45が嵌められ、基準軸42にナット47が所定トルクでねじ込まれ、シートクッションフレーム18に一体的に固定されているものである。
スライドピン51は、抵抗部材45の凹部53に嵌合している。
抵抗部材45は、円盤状の本体54の中心に傾動支点軸41に嵌合している支点孔55が形成され、本体54に基準軸42に嵌合している基準孔61が開けられ、本体54の外周に凹部53が形成されている。
第1〜第4前凹部71〜74と第1〜第4後凹部81〜84とは、標準基準凹部63の中心線87を対称基準線にして対称である。
第1前凹部71は、V字形であり、底の半径をraに設定し、第1前凹部71の深さをHaに設定した部位である。底の半径raは、ra>rである。第1前凹部71の深さHaは、Ha<Hである。
第4前凹部74の位置は、最大前倒位置14f(最小角度θs)に一致している。
第1〜第6後凹部81〜86は、それぞれ第1前凹部71と同じ形状である。
第6後凹部86の位置は、最大後倒位置14r(最大傾き角度θm)に一致している。
つまり、標準基準凹部63の深さHのみが、第1〜第4前凹部71〜74の深さHa及び第1〜第6後凹部81〜86の深さHaより深い。
抵抗部材45は、円盤状であるが、扇形でもよく、山88の半径Rや標準基準凹部63の深さHや深さHaなど凹部53を確保する形態であればよく、本体54を含め、形状は任意である。
図1に示している座席11のシートバック14が、シートバック標準位置14sより倒れている場合、リクライニング装置の操作レバーを引き上げて、背中でシートバック14を調節すると、抵抗装置24は節度感並びに打音を発生し、シートバック標準位置14sで大きな打音となる。大きな打音の位置で、操作レバーを戻すと、シートバック14はシートバック標準位置14sでロックされる。従って、シートバック14の傾き角度の把握が容易になる。
具体的に説明する。
例えば、第2後凹部82を深さHまで深くした抵抗部材を採用し、抵抗部材45と交換することで、使用者の好みの傾き角度(第2後凹部82)を設定することができる。その際、深さHを標準基準凹部63と使用者の好みの位置(第2後凹部82)の2箇所に設置してもよいが、標準基準凹部63の深さをHaに変更するのが望ましい。その結果、第2シート部材(シートバック)14を使用者の好みの位置(標準傾き角度)θgに戻すのが容易になる。
図7は、本発明の参考例2を説明する図であり、図5に対応する図である。上記図1〜図6に示す参考例1と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
凹部53Bは、シートバック標準位置14sにシートバック14をセットする標準基準凹部63Bと、標準基準凹部63Bの一方側であるところの前側に所定のピッチ角Pb(Pb=Pa)で連なる第1〜第4前凹部71B〜74Bと、他方側であるところの後側に所定のピッチ角Pbで連なる第1〜第6後凹部81B〜86Bと、からなる。
第1〜第4前凹部71B〜74Bと第1〜第4後凹部81B〜84Bとは、標準基準凹部63Bの中心線87を対称基準線にして対称である。
同様に、第1〜第6後凹部81B〜86Bのそれぞれの傾斜角α11〜α16が異なるとともに、傾斜角α11〜α16をα11<α12<α13<α14<α15<α16に設定している。
図1に示している座席11のシートバック14が、シートバック標準位置14sより倒れている場合、リクライニング装置の操作レバーを引き上げて、背中でシートバック14を調節すると、シートバック標準位置14sに向けて、シートバック14が接近するのに伴い、シートバック14を起こす抵抗が漸減する。従って、シートバック14の傾き角度の把握が容易になる。
具体的に説明する。
すなわち、シートバック標準位置14sにシートバック14が接近するのに伴い、シートバック14を傾動する傾動抵抗が次第に小さくなる感覚を得ることができる。従って、第2シート部材(シートバック)14を所定の傾き角度(標準傾き角度)θgに戻すのがより容易になる。
図8は、本発明の参考例3を説明する図であり、図5に対応する図である。上記図1〜図6に示す参考例1と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
凹部53Cは、シートバック標準位置14sにシートバック14をセットする標準基準凹部63Cと、標準基準凹部63Cの一方側であるところの前側に異なるピッチ角Pc1〜Pc4で連なる第1〜第4前凹部71C〜74Cと、他方側であるところの後側に異なるピッチ角Pc11〜Pc14で連なる第1〜第4後凹部81C〜84Cと、からなる。
第1〜第2前凹部71C〜72Cと第1〜第2後凹部81C〜82Cとは、標準基準凹部63Cの中心線87を対称基準線にして対称である。
図1に示している座席11のシートバック14が、シートバック標準位置14sより倒れている場合、リクライニング装置の操作レバーを引き上げて、背中でシートバック14を調節すると、シートバック標準位置14sに向けて、シートバック14が接近するのに伴い、傾動する際の打音並びに節度感の間隔が漸減する。従って、シートバック14の傾き角度の把握が容易になる。
具体的に説明する。
図9は、本発明の参考例4を説明する図であり、図5に対応する図である。上記図1〜図6に示す参考例1と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
凹部53Dは、シートバック標準位置14sにシートバック14をセットする標準基準凹部63Dと、標準基準凹部63Dの一方側であるところの前側に所定のピッチ角Pd(Pd=Pa)で連なる第1〜第4前凹部71D〜74Dと、他方側であるところの後側に所定のピッチ角Pdで連なる第1〜第6後凹部81D〜86Dと、からなる。
第1〜第4前凹部71D〜74Dと第1〜第4後凹部81D〜84Dとは、標準基準凹部63Dの中心線87を対称基準線にして対称である。
第1前凹部71Dは、底の半径をrd1に設定し、第1前凹部71Dの深さをHd1に設定した部位である。底の半径rd1は、rd1>rである。第1前凹部71Dの深さHd1は、Hd1<Hである。
つまり、標準基準凹部63Dに向かって(矢印d1の方向)、第1〜第4前凹部71D〜74Dの深さHd1〜Hd4がだんだん深くなるように設定されている。
つまり、標準基準凹部63Dに向かって(矢印a5の方向)、第1〜第6後凹部81D〜86Dの深さHd11〜Hd16がだんだん深くなるように設定されている。
図1に示している座席11のシートバック14が、シートバック標準位置14sより倒れている場合、リクライニング装置の操作レバーを引き上げて、背中でシートバック14を調節すると、シートバック標準位置14sに向けて、シートバック14が接近するのに伴い、打音の音程が変化する。従って、シートバック14の傾き角度の把握が容易になる。
具体的に説明する。
図10は、本発明の参考例5を説明する図であり、図5に対応する図である。上記図1〜図6に示す参考例1と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
凹部53Eは、シートバック標準位置14sにシートバック14をセットする標準基準凹部63Eと、標準基準凹部63Eの一方側であるところの前側に所定のピッチ角Pe(Pe=Pa)で連なる第1〜第4前凹部71E〜74Eと、他方側であるところの後側に所定のピッチ角Peで連なる第1〜第6後凹部81E〜86Eと、からなる。
第1〜第4前凹部71E〜74Eと第1〜第4後凹部81E〜84Eとは、標準基準凹部63Eの中心線87を対称基準線にして対称である。
第1〜第4前凹部71E〜74E間にそれぞれ形成されている部位であるところの山の半径(半径rの中心から)Re1〜Re4は、Re1<Re2<Re3<Re4に設定している。
第1〜第6後凹部81E〜86E間にそれぞれ形成されている部位であるところの山の半径(半径rの中心から)Re11〜Re16は、Re11<Re12<Re13<Re14<Re15<Re16に設定している。
第1〜第6後凹部81E〜86E間の山の高さは、底(半径r)からの高さであり、標準基準凹部63Eに向かって(矢印a5の方向)だんだん低くなっている。
図1に示している座席11のシートバック14が、シートバック標準位置14sより倒れている場合、リクライニング装置の操作レバーを引き上げて、背中でシートバック14を調節すると、シートバック標準位置14sに向けて、シートバック14が接近するのに伴い、次第に傾動抵抗が小さくなる。従って、シートバック14の傾き角度の把握が容易になる。
具体的に説明する。
図11は、本発明の参考例6を説明する断面図であり、図3に対応する図である。
図12は、図11の12−12線断面図であり、抵抗部材45Fの詳細を示している。上記図1〜図5に示す参考例1と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第1抵抗機構33Fは、抵抗部材45Fを備えていることを特徴とする。
凹部53Fは、シートバック標準位置14sにシートバック14をセットする標準基準凹部63Fと、標準基準凹部63Fの一方側であるところの前側に所定のピッチ角Pf(Pf=Pa)で彫込まれた第1〜第4前凹部71F〜74Fと、他方側であるところの後側に所定のピッチ角Pfで彫込まれた第1〜第6後凹部81F〜86Fと、からなる。
第1〜第4前凹部71F〜74Fと第1〜第4後凹部81F〜84Fとは、標準基準凹部63Fの中心線87を対称基準線にして対称である。
第1前凹部71Fは、穴であり、深さJ1(J1<J)で彫込まれている。
第2〜第4前凹部72F〜74Fは、第1前凹部71Fと同様の穴である。
第1〜第6後凹部81F〜86Fは、第1前凹部71Fと同様の穴である。
第4前凹部74Fの位置は、最大前倒位置14f(最小角度θs)に一致している。
第6後凹部86Fの位置は、最大後倒位置14r(最大傾き角度θm)に一致している。
スライドピン51Fは、傾動支点軸41に平行に配置されて、傾動支点軸41に平行な方向(矢印f2の方向)へ向けて加わるばね132の力によって抵抗部材45Fの凹部53Fに嵌合している。
図1に示している座席11のシートバック14が、シートバック標準位置14sより倒れている場合、リクライニング装置の操作レバーを引き上げて、背中でシートバック14を調節すると、抵抗装置24Fは節度感並びに打音を発生し、シートバック標準位置14sで大きな打音となる。大きな打音の位置で、操作レバーを戻すと、シートバック14はシートバック標準位置14sでロックされる。従って、シートバック14の傾き角度の把握が容易になる。
具体的に説明する。
(a)において、例えば、座席11Fのシートバック14がシートバック標準位置14sより後に倒れているときに、操作レバーを引き、背中でシートバック14をシートバック標準位置14sに向けて(矢印a5の方向)調節し始めると、第2抵抗機構37Fのスライドピン51Fは、第3後凹部83Fから外れて、隣の第2後凹部82Fに達したときに第2後凹部82Fへ向かって外方(矢印f3の方向)へ飛び出すので、第2後凹部82Fを叩き、抵抗部材45Fとともに打音を発生させかつ、スライドピン51Fを内方(矢印f4の方向)へ押す抵抗によって節度感を発生させる。
さらに、起きて、標準基準凹部63Fに達すると、標準基準凹部63Fの深さが深いから、打音が大きくなりかつ、スライドピン51を内方に押す抵抗による節度感が大きくなる。つまり、使用者は、打音が大きくなりかつ、節度感が大きくなる感覚を得ることができる。従って、第2シート部材(シートバック)14を所定の傾き角度(標準傾き角度)θgに戻すのがより容易になる。
図14は、本発明の実施例を説明する断面図であり、図3に対応する図である。
図15は、図14の15矢視図であり、実施例の正面図である。上記図1〜図3に示す参考例1と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
また、車両用座席11Gは、第2シート部材であるところのシートバック14に取付けられて、傾動支点軸41を支点に第2シート部材(シートバック)14と一体に回動(矢印g1の方向)する爪部141と、爪部141の回動で弾かれる先端142が爪部141の軌跡143に沿って円弧状に配列されて、且つ、第2シート部材(シートバック)14が所定の傾き角度に向けて、シートバック14が接近するのに伴い、音がだんだん高音になってシートバック14が所定の傾き角度、例えば、標準傾き角度θg(シートバック標準位置14s)のときに弾いた音が最も高音になるように、先端142を有する歯145を複数配列している振動音源部146と、を備えている。
振動音源部146は、シートバック14の所定の傾き角度のときに爪部141によって弾かれる先端142を有する歯145から、一方側に向けてだんだん低音になるように複数の歯145が配置されていると共に、他方側に向けてだんだん低音になるように複数の歯145が配置されている。
振動音源部146は、具体的には、薄板本体151にシートバック標準位置14sに一致する基準位置Kが設定されて、基準位置Kから一方(車両前側)に向けて、だんだん低音になるように複数の歯145が配置され、基準位置Kから他方(車両後側)に向けて、だんだん低音になるように複数の歯145が配置されている。
凹部53(53B〜53E)は、リクライニング装置の最大前倒位置14f(最小角度θs)まで形成しているが、凹部53の範囲は任意である。すなわち、リクライニング装置の最大前倒位置14f(最小角度θs)に凹部53の第4前凹部74(74B〜74E)を一致させたが、第4前凹部74(74B〜74E)の有無は任意であり、例えば、第1前凹部71(71B〜71E)のみでもよく、第1〜第4前凹部71(71B〜71E)〜74(74B〜74E)を形成しない形態でもよい。
なお、抵抗装置は、アームレストあるいはヘッドレスト等の角度調整に利用することもてきる。
Claims (3)
- 座席のシートクッションに対して座席のシートバックが相対的に傾動自在に連結されている車両用座席であって、
前記シートバックに取付けられて、傾動支点軸を支点にシートバックと一体に回動する爪部と、
前記爪部の回動で弾かれる先端が爪部の軌跡に沿って円弧状に配列されて、且つ、前記シートバックの所定の傾き角度に向けて、前記シートバックが接近するのに伴い、音がだんだん高音になって前記シートバックが前記所定の傾き角度のときに弾いた音が最も高音になるように、前記先端を有する歯を複数配列している振動音源部と、を備え、
前記振動音源部は、前記シートバックの前記所定の傾き角度のときに前記爪部によって弾かれる先端を有する歯から、一方側に向けてだんだん低音になるように複数の歯が配置されていると共に、他方側に向けてだんだん低音になるように複数の歯が配置されていることを特徴とする車両用座席。 - 座席のシートクッションに対して座席のシートバックが相対的に傾動自在に連結されている車両用座席であって、
前記シートバックに取付けられて、傾動支点軸を支点にシートバックと一体に回動する爪部と、
前記爪部の回動で弾かれる先端が爪部の軌跡に沿って円弧状に配列されて、且つ、前記シートバックの所定の傾き角度に向けて、前記シートバックが接近するのに伴い、音がだんだん低音になって前記シートバックが前記所定の傾き角度のときに弾いた音が最も低音になるように、前記先端を有する歯を複数配列している振動音源部と、を備え、
前記振動音源部は、前記シートバックの前記所定の傾き角度のときに前記爪部によって弾かれる先端を有する歯から、一方側に向けてだんだん高温になるように複数の歯が配置されていると共に、他方側に向けてだんだん高温になるように複数の歯が配置されていることを特徴とする車両用座席。 - 前記爪部が、前記傾動支点軸に直交で、爪先が前記傾動支点軸の下方へ向けて配置され、
前記振動音源部が、前記複数の歯が座席の前後方向に配列されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用座席。
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