JP2012153281A - 表示装置 - Google Patents

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文吉 金子
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Abstract

【課題】 装置自体の重量増加を避けながら、表示素子の誤動作を防止する静電気防止構造を得ることが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】 一側面13に沿うように複数個のリード端子14が設けられた表示素子10と、複数個のリード端子14が導通接続される配線部を有する回路基板20とを備えた表示装置において、表示素子10を収容する樹脂ケース50と、一側面13と相対する表示素子10の他の一側面17を覆うように樹脂ケース50に配設される導電性材料からなるフレーム体60とを備え、フレーム体60には、回路基板20に設けられた接地部21に導通接続される接続部62が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、一側面に沿うように接続部材である複数個のリード端子が設けられた表示素子と、複数個のリード端子が導通接続される配線部を有する回路基板とを備えた表示装置に関するものである。
従来より、この種の表示装置にあっては、例えば下記特許文献1に記載されているものが知られている。この特許文献1に記載の表示装置は、一側面に沿うように接続部材(例えばフレキシブル配線板や複数個のリード端子)が設けられた液晶表示パネルからなる表示素子と、この表示素子の背後側に配置され、接続部材が導通接続される配線部である配線パターンを有する硬質の回路基板と、表示素子の四方を全周に渡って覆うフレーム体である金属製の板金ケースと、回路基板の背後側に配置される金属製の板状部材とを備え、板金ケースには回路基板に設けられた孔部を貫通して金属製の板状部材に導通接続される突出片が一体形成された構成となっている。
このような構成において、人間の手で表示装置の近傍に位置する合成樹脂材料からなるパネル体等をこすった際に、パネル体に帯電した静電気が表示素子へと伝播し、この表示素子に伝播した静電気は金属製の板金ケースを通じて金属製の板状部材へと伝播するので、表示素子を駆動させるべく回路基板に実装されている素子駆動回路の破損が抑制され、表示素子の誤動作(誤表示)を防止しようというものである。
特開2001−291988号公報
ところで、上述した表示装置をデジタル式の車両用計器として用いるとき、液晶表示パネル(表示素子)に表示される車両情報の種類(情報量)は、近年増加する傾向にあり、これに対処するための1つの手段として液晶表示パネルの外形サイズを大型化することが挙げられる。しかしながら、上述した特許文献1に記載の表示装置において、液晶表示パネルの外形サイズが大型化すると、必然的に液晶表示パネルの四方を全周に渡って覆うフレーム体である金属製の板金ケースの外形サイズも大型化することから、装置全体の重量が増加してしまうという問題点があり、この点で更なる改良の余地が残されていた。
そこで本発明は、前述の課題に対して対処するため、装置自体の重量増加を避けながら、表示素子の誤動作を防止する静電気防止構造を得ることが可能な表示装置の提供を目的とするものである。
本発明は、一側面に沿うように接続部材が設けられた表示素子と、前記接続部材が導通接続される配線部を有する回路基板とを備えた表示装置において、前記表示素子を収容する樹脂ケースと、前記一側面と相対する前記表示素子の他の一側面を覆うように前記樹脂ケースに配設される導電性材料からなるフレーム体とを備え、前記フレーム体には、前記回路基板に設けられた接地部に導通接続される接続部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、初期の目的を達成でき、装置自体の重量増加を避けながら、表示素子の誤動作を防止する静電気防止構造を得ることが可能な表示装置を提供できる。
本発明の実施形態による表示装置の正面図。 図1のA−A断面図。 同実施形態による表示装置の中心部から切り欠き部が形成された樹脂ケースの一側面を見たときの樹脂ケースの要部側面部。 同実施形態による表示装置の中心部からフレーム体を見たときのフレーム体の平面図。 図1のB−B断面図。 同実施形態の変形例による表示装置の要部断面図。
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施形態を例えば車両用計器に搭載されたデジタル式速度計に適用した場合を例に挙げて説明する。
図1、図2において、本実施形態による表示装置としてのデジタル式速度計は、表示素子10と、この表示素子10の背後に配置される回路基板20と、この回路基板20上に実装される光源30と、表示素子10を保持する保持体であるホルダ40と、デジタル式速度計の外装ケースを構成する樹脂ケースであるケース体50と、このケース体50の後述する切り欠き部に配置される金属製のフレーム体60と、ケース体50の開口端部に配置される表示パネル70とから主に構成され、車両の運転席前方に位置する合成樹脂材料からなるインストルメントパネル80(以下、インパネと言う)の内部に搭載される。そして、この場合、インパネ80の表面81は、車両のフロントガラス側となるインパネ80表面部分に相当する。
なお、前記デジタル式速度計には、詳細図示は省略するが、上記の各部以外に、表示パネル70の周縁を覆う見返し板や、この見返し板の上端側開口窓部を塞ぐ透視パネルが搭載されている。
表示素子10は、一対のガラス基板11、12間に液晶を封入した液晶セルの表裏面に偏光板(図示せず)をそれぞれ設けた矩形状の周知の液晶表示パネルからなり、車速をはじめとする各種車両情報を表示するものである。
ここで、図1において、略矩形状の表示素子10の下方に位置する(つまり略矩形状の表示素子10の下方側の面に相当する)表示素子10の一側面13には、この一側面13に沿うように接続部材である金属製の複数個のリード端子14が設けられている。かかるリード端子14は、その一端側がガラス基板11、12から引き回された図示しない透明な電極部と電気的に接続され、その他端側が回路基板20に設けられた配線部(図示せず)と電気的に接続されるようになっている。
そして、リード端子14を通じて前記電極部に外部測定量に応じた電圧が印加されると、車両の作動状態に応じた計測値(例えば車速)が、表示素子10に設けられた表示部15にて黒色を有するようにデジタル表示される。なお、表示素子10において、表示部15以外となる表示部15の背景部16は、回路基板20に実装された光源30の点灯によって透過照明されるようになっている。
回路基板20は、例えばガラスエポキシ系基材に前記配線部である配線パターンを施した硬質回路基板からなり、光源30と、表示素子10を駆動する素子駆動回路(図示せず)と、光源30を駆動する光源駆動回路(図示せず)と、抵抗、コンデンサ等の各種回路部品(図示せず)とが前記配線部に導通接続されている。なお、21は、回路基板20の背面に設けられたグランドパターンからなる接地部であり、この接地部21は、フレーム体60に設けられた後述する接続部と導通接続される。
光源30は、例えば適宜色を発するチップ型発光ダイオードからなり、回路基板20上に設けられた前記配線部に実装され、表示素子10に照明光を供給する発光体からなる。この光源30からの照明光は、表示部15以外となる背景部16を透過照明する。
ホルダ40は、例えば白色の合成樹脂からなり、表示素子10や表示パネル70を支持する支持体としての機能、光源30からの照明光を表示素子10側に反射させる反射体としての機能、各リード端子14を案内保持する端子保持体としての機能を有している。
かかるホルダ体40は、表示素子10及び表示パネル70を支持する略枠形状からなるベース部41と、各リード端子14を案内保持するための複数個の端子保持部(図示せず)とを備え、ベース部41には、表示パネル70を載置するためのベース部41の上端面に相当する第1の載置部41aと、第1の載置部41aよりも一段低い位置に設けられ、表示素子10を載置するための第2の載置部41bとが設けられている。
ケース体50は、例えば白色の合成樹脂からなり、有底カップ形状に形成され、回路基板20やホルダ40等を収容(収納)する内部空間領域からなる収納部51と、この収納部51取り巻く断面略凹部形状からなる本体部52とを備えている。
本体部52は、表示素子10の一側面部13と相対する(向かい合う位置にある)表示素子10の他の一側面17の外方領域にて凹形状に切り欠き形成された切り欠き部53と、この切り欠き部53の下方側にて離間するように並設され、フレーム体60の後述する一対の位置決め凸部が各々取り付けられる被取付部である一対の位置決め凹部54とを有している(図3、図5参照)。なお、図3において、切り欠き部53の周囲に位置する本体部52箇所である本体部52の開口側上端部52aは、表示素子10の表示面以外となる表示素子10の側方や背後を収容している。
そして、図5に示すようにフレーム体60の前記一対の位置決め凸部が、本体部52に設けられた一対の位置決め凹部54にそれぞれ位置決め固定されると、フレーム体60の後述する折曲部が切り欠き部53の底壁部53a上に載置されるとともにフレーム体60の後述する平板部が切り欠き部53を塞ぐように配設される。
フレーム体60は、薄板状の金属材料(導電性材料)からなり、金属製薄板を折り曲げ加工して形成したものであり、ケース体50の切り欠き部53に配設される基部61と、この基部61における背面側両端部から回路基板20側に向けてそれぞれ垂下形成され、先端側が回路基板20に設けられた接地部21に導通接続される一対の接続部62と、これら一対の接続部62の内側に位置し、各位置決め凹部54に嵌合する略舌片形状からなる取付部である一対の位置決め凸部63とを有している(図2、図4参照)。
基部61は、前記各位置決め凸部が各位置決め凹部54にそれぞれ位置決め固定された際に切り欠き部53内に配設(配置)される矩形平板状の平板部61aと、この平板部61aの板面方向と直交する方向に折り曲げ形成され、切り欠き部53の底壁部53a上に載置される折曲部61bとを備え、折曲部61bの両端部に前述した一対の接続部62が一体形成されている。
つまり、フレーム体60は、その基部61の平板部61aが表示素子10の他の一側面17の外側を覆うようにケース体50の切り欠き部53内に配設(配置)され、また他の一側面17と平板部61a(基部61)との間には、ホルダ40に設けられた第2の載置部41bを取り囲む領域に対応するベース部41の上端部41cが介在している。
これによりフレーム体60の平板部61a(基部61)は、表示素子10の他の一側面17とは当接しないようにケース体50の切り欠き部53内に配置された状態となっており、また平板部61a(基部61)と他の一側面17との間には、ベース部41の一部(ホルダ40の一部)であるベース部41の上端部41cが介在する構成となっている。
また、接続部62は、折曲部61bの両端部から回路基板20側に向けて垂下形成され、回路基板20の周囲を通り回路基板20背面側に延在する腕片62aと、この腕片62aの下端側から略U字状をなすように回路基板20の背面側に向けて湾曲する略U字状の第1の湾曲部62bと、この第1の湾曲部62bの腕片62a形成方向とは反対方向に延長形成され、その先端側が回路基板20と離間する方向に向けて湾曲する略逆U字状の第2の湾曲部62cとを有しており、この第2の湾曲部62cの略中央部に位置する第2の湾曲部62cの頂部62dが回路基板20の背面に設けられたグランドパターンからなる接地部21と導通接続されるようになっている。
表示パネル70は、例えばインジケータ表示部等の表示意匠(図示せず)が形成された意匠パネルからなり、ポリカーボネートからなる透光性基板71を母材とし、この透光性基板71の背面には黒色印刷層からなる地色部72がスクリーン印刷等の手段を用いて印刷形成されている。
そして、この場合、表示素子10の表示部15に対応する地色部72の中央部領域には、地色部72を形成する前記黒色印刷層が形成されない抜き印刷部である略矩形状の透視部73が設けられる。従って、観察者が表示装置の前方側から表示装置を正視すると、観察者側からは表示パネル70に備えられる透視部73及び前記透視パネルを通じて表示部15の表示が透視可能(視認可能)となる。
また、この場合、表示パネル70の中央部領域に形成される透視部73と、表示パネル70と平行状態をなすように表示パネル70(透視部73)の背後に配置される表示素子10との間のクリアランスは、数ミリ程度に設定されているものとする。なお、地色部72は、透光性基板71の背面ではなく透光性基板71の表面に印刷形成してもよいし、必要に応じて表示パネル70と回路基板20との間に光源30からの照明光を均一に拡散するための拡散板(図示せず)を配置してもよい。
以上の各部により表示装置が構成されている。このような構成において、例えば人間の手で合成樹脂材料にて形成されたインパネ80の表面81をこすった際にインパネ80に帯電した静電気は、表示装置を構成する内機部品(例えば表示素子10を駆動する前記素子駆動回路)に伝播することなく、図2中、インパネ80の真下に位置する導電性材料からなるフレーム体60の平板部61aから、折曲部61b、腕片62a、第1の湾曲部62b、第2の湾曲部62cへと順次伝播し、最終的に第2の湾曲部62cの頂部62dに導通接続された回路基板20の接地部21へと積極的に流れることから、静電気の影響を受けて表示素子10を駆動する前記素子駆動回路が破損せず、これにより表示素子10の誤動作(誤表示)を抑制し、表示品位の向上した表示装置を得ることができる。
さらに、この際、表示素子10に多くの情報量を表示させるべく表示素子10の外形サイズが大型化した場合であっても、導電性材料からなるフレーム体60が表示素子10の他の一側面17のみを覆うように設けられていることから、従来のようにフレーム体を用いて表示素子の四方を全周に渡って覆う構成と比べて、フレーム体を形成するのに必要な金属材使用量が少なくて済み、これにより装置自体の重量増加を極力抑えながら、簡素な構成にて表示素子の誤動作(誤表示)を防止する静電気防止構造を得ることができる。
以上のように本実施形態では、一側面13に沿うように複数個のリード端子14が設けられた表示素子10と、複数個のリード端子14が導通接続される前記配線部を有する回路基板20とを備えた表示装置において、表示素子10を収容するケース体50と、表示素子10の一側面13と相対する表示素子10の他の一側面17を覆うようにケース体50に配設される導電性材料からなるフレーム体60とを備え、フレーム体60には、回路基板20に設けられた接地部21に導通接続される第2の湾曲部62c(接続部62)が設けられているものである。
従って、例えば人間(前記観察者)の手がインパネ80の表面81をこすった際にインパネ80に帯電する静電気は、インパネ80の直下に位置するケース体50、ホルダ40を経て表示素子10(他の一側面17)や前記素子駆動回路へと伝播しようとするが、インパネ80と他の一側面17との間には導電性材料からなるフレーム体60がケース体50の切り欠き部53内に配設されているため、インパネ80に帯電した静電気は、他の一側面17や前記素子駆動回路へと伝播することなく、フレーム体60の基部61、接続部62へと順次伝播し、接続部62に導通接続されているグランドパターンからなる接地部21へと積極的に流れることから、静電気による前記素子駆動回路の破損が抑制され、これにより表示素子10の誤動作(誤表示)を防止する静電気防止構造を得ることができる。
しかも、この場合、フレーム体60は表示素子10の他の一側面17のみを覆うように設けられていることから、表示素子10の外形サイズが大型化した場合に、フレーム体60を形成するのに必要な金属材使用量が少なくて済み、これにより装置自体の重量増加を避けながら、簡素な構成にて表示素子の誤動作(誤表示)を防止する静電気防止構造を得ることができる。
また本実施形態では、導電性材料からなるフレーム体60がケース体50に配置(装着)されている例について説明したが、例えば本実施形態の変形例として図6に示すように導電性材料からなるフレーム体60をケース体50ではなくホルダ40側に適宜固定手段を用いて固定(装着)してもよい。この場合、表示素子10の前記表示面以外を収容するホルダ40が後述する請求項1の樹脂ケースに相当し、フレーム体60における基部61の平板部61aが表示パネル70側方並びに表示素子10の他の一側面17を覆うように配置されるとともにフレーム体60における接続部62の腕片62aがホルダ40のベース部41に沿うように配置される構成となる。
また本実施形態では、表示部15に対応する表示パネル70箇所に表示部15を透視可能とする透視部73が形成されている例について説明したが、例えば詳細図示は省略するが、表示部15に対応する表示パネル70箇所(つまり透光性基板71箇所)に略矩形状の貫通孔からなる貫通部を設け、前記貫通部及び前記透視パネルを通じて観察者側から表示部15の表示を視認できるような構成としてもよい。このとき、地色部72は、前記貫通部を除いた透光性基板71の背面部分(あるいは表面部分)に設ければよい。
また本実施形態では、表示素子10が液晶表示パネルからなる例について説明したが、例えば表示素子10を液晶表示パネルではなく有機ELパネルとすることも可能である。
なお本実施形態では、表示素子10と回路基板20とを複数個のリード端子からなる接続部材14を介して電気的に接続する例について説明したが、例えば接続部材14を複数個のリード端子に代えて導電路が形成されたフレキシブルプリント配線板を用いてもよい。
10 表示素子
13 一側面
14 リード端子(接続部材)
15 表示部
17 他の一側面
20 回路基板
21 接地部
40 ホルダ(保持体)
41 ベース部
41a 第1の載置部
41b 第2の載置部
41c 上端部
50 ケース体(樹脂ケース)
51 収納部
52 本体部
53 切り欠き部
60 フレーム体
61 基部
61a 平板部
61b 折曲部
62 接続部
62a 腕片
62b 第1の湾曲部
62c 第2の湾曲部
62d 頂部
70 表示パネル
80 インストルメントパネル

Claims (1)

  1. 一側面に沿うように接続部材が設けられた表示素子と、
    前記接続部材が導通接続される配線部を有する回路基板とを備えた表示装置において、
    前記表示素子を収容する樹脂ケースと、
    前記一側面と相対する前記表示素子の他の一側面を覆うように前記樹脂ケースに配設される導電性材料からなるフレーム体とを備え、
    前記フレーム体には、前記回路基板に設けられた接地部に導通接続される接続部が設けられていることを特徴とする表示装置。
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