JP2012150309A - クリーニング装置及びこれを搭載した画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接触帯電を経て形成された潜像がトナーで現像され、トナー像が形成された感光体ドラム(18)の表面を清掃するクリーニング装置(50)であって、該表面から残留トナーを除去するクリーニング部材(52)と、感光体ドラムの回転方向でみて感光体ドラムとクリーニング部材との当接位置の上流側にて、クリーニング部材のうち感光体ドラムの回転軸線方向でみた両端位置から現像幅の内側領域に向けてそれぞれ延びており、該表面に接触してクリーニング部材で除去した残留トナーを貯留できるサイドシール部材(60)とを具備し、サイドシール部材は、感光体ドラムの回転軸線方向でみた現像幅の内側領域にて、感光体ドラムの両端位置から離れるに連れてクリーニング部材に近づくように傾斜して該表面に接触するテーパー対向部(66)を備える。
【選択図】図5
Description
一方、この帯電ローラーによる接触帯電では、感光体ドラムの表面に過剰な電圧が印加されると、感光体ドラムの表面の絶縁破壊が起き、電流のリークが発生する。
しかし、これら各文献の技術は帯電ローラーの構造に関するものであり、当該技術を用いても上記電流のリークは依然として容易に発生する。
そこで、まずは感光体ドラムの表面の水分を除去することが適切であり、例えば、上記リークの発生しない電圧を印加する運転手法や、高温高湿の検知に応じて、乾いた多量のトナーを現像器から帯電前の感光体ドラムの表面に供給する運転手法(ドラムリフレッシュモード)により、感光体ドラムの表面の水分を除去する。
ところで、現像器がトナーを供給する現像幅は、帯電ローラーが電流を付与する帯電幅よりも狭いため、現像器からの乾いたトナーは感光体ドラムの端部分には供給され難いことが分かる。
なぜならば、上記各技術のサイドシール部材は、感光体ドラムの回転軸線に対して略平行方向に延びた平坦なエッジだけが感光体ドラムの表面に接触するため、クリーニング部材で掻き取ったトナーを溜めることができる一方、このトナーは平坦なエッジの周辺に溜まり続けてしまい、本来回収されるべきトナーであるにも拘わらず、クリーニング装置外の他にその行き場がなくなるからである。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、クリーニング装置外へのトナーの漏出を防止できるクリーニング装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、トナーを溜め易い形状のフラット対向部とトナー量を調整するテーパー対向部とを現像幅を境にして外側と内側とに配置すれば、このフラット対向部ではテーパー対向部で調整された適量のトナーをクリーニング装置外に漏出させずに溜めておき、感光体ドラム表面の水分除去に利用することができる。
第4の発明によれば、第1から第3の発明の作用に加えてさらに、有機系の感光層を有した感光体ドラムは量産性に優れているが、水分の除去が不十分ではピンホールが容易に発生するという懸念がある。しかし、上記クリーニング装置によれば、帯電幅の内側領域に適量のトナーを溜めて水分の除去に利用できるので、量産性の他、耐久性の向上も図る感光体ドラムを提供可能になる。
第5の発明によれば、第4の発明の作用に加えてさらに、感光体ドラム表面に直に接触して帯電させる接触帯電は、コロナ帯電に比してオゾン発生量が少ないものの、感光体ドラム表面の水分の除去が不十分になると、絶縁破壊が容易に発生して電流のリークが生ずる。しかし、上記クリーニング装置によれば、帯電幅の内側領域には適量のトナーを溜めて水分の除去に利用できるため、環境にやさしいこの帯電器を使用しても感光体ドラムの耐久性が向上する。
図1には、画像形成装置の一例であるカラー印刷可能なプリンター1の構造が概略的に示されている。この図1に示す断面はプリンター1の左側面からみたものである。このため、プリンター1の前面は図1の右側に、プリンター1の背面は左側にそれぞれ位置する。
一方、この装置本体2の下方には給紙カセット4が配置され、その収容部40には、枚葉の用紙が積層された状態で収納されている。
また、給紙カセット4は、プリンター1の前面側、つまり、図1の右方向に向けて引き出し可能に構成されており、この引き出した状態にて、収容部40に新たな用紙を補充したり、用紙を別の種類の用紙に入れ替え可能となる。
本実施例の画像形成部16には4個のドラムユニット17が並設され、各ドラムユニット17には感光体ドラム18がそれぞれ設けられている(図1や図2)。各感光体ドラム18は回転自在に設置され、図示しない駆動モーターによって図1や図2の時計回りにそれぞれ駆動する。
さらに、これら図1や図2に示されるように、各感光体ドラム18の周囲の適宜位置には、帯電器20、現像器24、中間転写ローラー13、クリーニング装置50がそれぞれ設けられている。
なお、この図2の参照符号26はギャップ規制コロである。当該ギャップ規制コロ26は、現像ローラー25の両端に設けられており、感光体ドラム18に連れ回って現像ローラー25と感光体ドラム18とのギャップを設定する(図3)。
また、中間転写ベルト12と排紙トレイ36との間には4個のトナーコンテナ23が配設されている(図1)。これら各トナーコンテナ23は、プリンター1の背面側から前面側に向けて、マゼンタ用、シアン用、イエロー用、そして、ブラック用の順に配設され、このブラック用のトナーコンテナの容量が最も大きく構成される。
また、用紙搬送方向でみて2次転写部30の下流側には、定着部32、排出分岐部34及び排出ローラー35の順に配置されている。
ここで、本実施例のトナーには、微量の研磨剤(酸化チタン、シリカ、アルミナなど)が含まれており、クリーニング装置50にて感光体ドラム18の表面の清掃に利用される。
詳しくは、トナー回収部80は、ハウジング51の底近傍にスクリュー88を有する。このスクリュー88は、図2でみてクリーニングブレード52の右側に設置されており、感光体ドラム18の回転軸線方向に沿って延び、その先端が図示しない駆動モーターに連結されている。そして、この駆動モーターが駆動すると、ハウジング51内の残留トナー等は、スクリュー88を経由して上記回収容器に集められる。
具体的には、これら各構成の幅の関係を説明した図3に示される如く、この図3に破線で示された感光体ドラム18の感光層の幅(ドラム幅)は、図3に2点鎖線で示された帯電幅よりも広く設定される。なお、上述した中間転写ベルト12の幅は、ドラム幅と帯電幅の間、或いはこの帯電幅と同等に設定される。
なお、この現像幅は、図3に1点鎖線で示された通紙幅よりも常に広く設定される。用紙の左右両端にもトナー像を形成可能にするためである。
また、この現像幅の外側領域であって帯電幅の内側領域は、帯電ローラー21の端部に対峙しており、帯電ローラー21から感光体ドラム18の表面への流れ込み電流が通紙幅の内側領域よりも増える。
このように、感光体ドラム18の表面のうち、現像幅の外側領域であって帯電幅の内側領域、つまり、図3の斜線で示された領域90,90では、トナーが付着し難い範囲であるにも拘わらず、流れ込み電流が増える範囲に相当するので、感光体ドラム18の表面の絶縁破壊が起き易いことが分かる。
この場合に、ドラムリフレッシュモードを実施し、乾いた多量のトナーを現像器24から感光体ドラム18の表面に供給すれば上記水分を除去可能なるが、この水分除去に用いるトナーがハウジング51の外部に漏れないようにする必要がある。
詳しくは、これらトナーシール60,60は、対峙する感光体ドラム18側からみた図4に示されるように、クリーニングブレード52の長手方向の両側にそれぞれ配置され、そのエッジ53の両端部分にて上方から覆い被さるように形成されている。
フラット対向部62は、支え部61の上端から感光体ドラム18の回転軸線方向でみた現像幅の内側領域に向けて延び、正面視長方形状の同一幅で形成される。換言すれば、感光体ドラム18の回転軸線方向に対して略平行に形成されており、感光体ドラム18の表面に接触するエッジ63を有している。
より詳しくは、本実施例のフラット対向部62は、エッジ53の端部分から図3に2点鎖線で示された帯電幅の境界位置を超え、この図3に実線で示された現像幅の境界位置にまで延びており、エッジ63は帯電幅の外側領域や領域90に接触している。
つまり、このテーパー対向部66もまた、フラット対向部62と同様に感光体ドラム18の回転軸線方向でみた現像幅の内側領域に向けて延びているが、同一幅で形成されておらず、正面視直角三角形状に形成される。
本実施例で云えば、テーパー対向部66のエッジ67は、現像幅の内側領域にて、感光体ドラム18の回転軸線方向でみた両端位置から離れるに連れてクリーニングブレード52に近づくように傾斜している。
さらに、本実施例のトナーシール60は、これら支え部61、フラット対向部62やテーパー対向部66の裏側にスポンジ製のシール付勢部材70を備えている。
支え付勢部71やフラット付勢部72は、上述の支え部61やフラット対向部62に略等しい形状で構成されており、これら支え部61やフラット対向部62の裏面、つまり、図6で視認できる支え部61やフラット対向部62の面にそれぞれ貼り付けられる。
詳しくは、テーパー付勢部76もまた、テーパー対向部66と同様に正面視直角三角形状に形成されているが、テーパー対向部66のエッジ67の位置に比して、クリーニングブレード52寄りで傾斜した逃げ部77を有している。このため、本実施例のテーパー付勢部76は、テーパー対向部66のエッジ67に相当する箇所を除いてテーパー対向部66の裏面に貼り付けられている。
これら各トナー像は中間転写ベルト12に重ね合わされ(1次転写)、2次転写部30にて用紙に2次転写される。なお、感光体ドラム18の表面に残留したトナーはクリーニング装置50で除去される。
両面印刷を行う場合には、片面に印刷された用紙は、排出分岐部34で装置本体2内に引き戻され、両面印刷搬送路38に搬送される。この用紙はレジストローラー14の上流側に向けて送出され、2次転写部30に向けて再び送られる。これにより、用紙の未だ印刷がされていない面にトナー像が転写される。
以上のように、本実施例によれば、クリーニング装置50はクリーニングブレード52を有し、感光体ドラム18の表面を清掃する。
そして、当該状態で画像を出力し、この画像に対するピンホール由来の色点の有無を確認した。なお、本実験のドラムリフレッシュモードは、約30mmのトナー帯を現像器24から感光体ドラム18に供給し、感光体ドラム18を5分間空回転させている。
そして、ドラムリフレッシュモードを実施せず、プリンター1の立ち上げ後に直ちに画像の出力を開始すると、出力画像の全面に亘って色点が発生していた(評価×)。
次に、比較例2では、比較例1と同じ形状のトナーシールを用いるが、プリンター1の立ち上げ後にドラムリフレッシュモードを実施し、その後、画像の出力を開始した。
これは、ドラムリフレッシュモードによって感光体ドラム18の回転軸線方向でみた現像幅の内側領域は乾いたものの、領域90が乾いておらず、この領域90にピンホールが発生し、また、この領域90の抵抗が低下して電位の横流れが起こったためであると考えられる。
この場合には、出力画像には色点や横スジ画像が発生しなかった。しかし、トナーがハウジング51から噴出した(評価△)。
これに対し、本実施例のトナーシール60は、テーパー対向部66を現像幅の内側領域に備えており、色点や横スジ画像が発生せず、しかも、トナーがハウジング51の外に噴出しなかった(評価○)。
このように、本実施例のクリーニング装置50によれば、現像幅の外側領域であって帯電幅の内側領域における感光体ドラム18の表面の水分を除去でき、感光体ドラム18の表面へのピンホール発生を回避しつつ、ハウジング51の外へのトナーの漏出を防止できる。
このように、テーパー対向部66のエッジ67が感光体ドラム18の表面への付勢力を弱められた状態で感光体ドラム18の表面に接触することから、テーパー対向部66に到達した残留トナーを、ハウジング51の外に噴出させず、感光体ドラム18の回転軸線方向でみた現像幅の内側領域やハウジング51内に向けて戻し易くなる。
例えば、上記実施例では、トナー像が感光体ドラムの上方で中間転写ベルトに転写しているが、この感光体ドラムの下方でベルトに転写しても良い。また、上記実施例では、中間転写ベルトを採用したプリンター1で説明されている。しかし、本発明は、感光体ドラム18のトナー像を用紙に直接に転写する場合にも適用可能である。
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、クリーニング装置外へのトナーの漏出を防止できるとの効果を奏する。
18 感光体ドラム
20 帯電器
50 クリーニング装置
52 クリーニングブレード(クリーニング部材)
60 トナーシール(サイドシール部材)
62 フラット対向部
66 テーパー対向部
67 エッジ
70 シール付勢部材
76 テーパー付勢部
Claims (5)
- 接触帯電を経て形成された潜像がトナーで現像され、トナー像が形成された感光体ドラムの表面を清掃するクリーニング装置であって、
前記表面から残留トナーを除去するクリーニング部材と、
前記感光体ドラムの回転方向でみてこれら感光体ドラムとクリーニング部材との当接位置の上流側にて、このクリーニング部材のうち前記感光体ドラムの回転軸線方向でみた両端位置からこの感光体ドラムの回転軸線方向でみた現像幅の内側領域に向けてそれぞれ延びており、前記表面に接触して前記クリーニング部材で除去した残留トナーを貯留できるサイドシール部材とを具備し、
このサイドシール部材は、
前記感光体ドラムの回転軸線方向でみた現像幅の内側領域にて、前記感光体ドラムの回転軸線方向でみた両端位置から離れるに近づくに連れて前記クリーニング部材に近づくように傾斜して前記表面に接触するテーパー対向部を備えることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1に記載のクリーニング装置であって、
前記サイドシール部材は、前記テーパー対向部に連なり、前記感光体ドラムの回転軸線方向でみた現像幅の外側領域にて、この感光体ドラムの回転軸線に対して略平行方向に延びて前記表面に接触するフラット対向部を備えることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1又は2に記載のクリーニング装置であって、
前記サイドシール部材は、前記テーパー対向部を前記表面に向けて付勢するシール付勢部材をさらに備えており、
このシール付勢部材は、前記テーパー対向部のうち前記クリーニング部材に近づくように傾斜して前記表面に接触するエッジ部分を除いて設けられることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のクリーニング装置を搭載した画像形成装置であって、
前記感光体ドラムは、その表面に有機系の感光層を有した感光体ドラムであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4に記載の画像形成装置であって、
前記表面に接触して帯電させる帯電器を備えており、
前記感光体ドラムは、正帯電単層型であり、前記帯電器は、前記表面に対して直流電圧を印加していることを特徴とする画像形成装置。
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